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* 先物市場と競争企業の投資決定*

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Academic year: 2021

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先物市場 と競争企業の投資決定*

1. は じめに

今 日の債券,株式を中心 とす る金融先物市場や農産物 や貴金属 などの商品先I 物市場の発達 は,企業や家計の不確実性下の経済行動 に対 して大 きな影響 を持 つようになった。特 に,先物市場の存在 は経済主体 に対 して不確実性 に対す る

‑ ッジ (hedge)のための有効 な手段を提供す る

本稿では,商品 (生産物)の先物市場が利用可能であるとき,不確実 な生産 物 の販売価格 に直面す る企業の投資決定及 び生産決定を考察す る。

Lealand(1972)Sandmo(1971)らは,先物市場が存在 しない時,不確実 な生産物 の販売価格 に直面す る企業の産出量決定を分析 した。彼 らの結果 によ れば,企業が危険回避者である限 り,均衡産出量 は確実性下のそれより小 さ く なり,販売価格 に関す る不確実性の度合 (確率関数 の分散)の増加 あるいは企 業の絶対危険回避度の増加 は均衡産出量の減少を もた らす ことを証明 した。

他方,Halthauzen(1979)Feder,JustandSchmitz(1980)らは,生産 物 の先物市場が存在す るとき,企業 の生産決定,特 に,産出量 の決定が先物市 場 の価格 によってのみ決 まり, スポッ ト市場で決 まる価格 に関す る主観的確率 分布や企業の危険に関す る態度か ら独立 していることを明 らかに した。言 いか えると,先物市場が利用可能 なとき,企業の生産決定 は不確実性 の影響 を全 く 被 らないことを示 した (これは,separation propertyと呼ばれている)

*本稿 を作成 す るにあた り, 小樽商科大学 の土曜研究会の参加 メ ンバ ーの方 々よ り有 益 な コメ ン トをいただいた ことを感謝 した もちろん, 本稿 に含 まれ る誤 りはす

べて筆者 の責任であ る。

375

(2)

言 うまで もな く以上 の著者 たちの分析 は, 1期間分析 あるいは静学的分析で ある しか し,企業が生産す る財の中には長期の生産過程を必要 とし,生産要 素が長期 にわたり企業内部に固定化 されるような ものが存在す る さ らに,生 産要素 の中に も資本 のように投入水準の調整 に時間 と費用 を要す るものがあ る。 このような場合,投資決定が企業の生産活動 にとって重要 な決定変数 とし て加わ って くる。同時 に生産活動が長期 に及ぶ とき,企業が直面す る不確実性 は一般的に増大す る傾向がある そ して, 不確実性が増大す るほど,. 企業 に

とって先物市場を使お うとす るイ ンセ ンティブが強 くなると予想 される。つま‑

り,生産過程の長期化 により,企業 は先物市場 の利用をより積極的に考慮す る ようになる

以上の考察か ら,先物取引決定 と投資決定を同時に分析す ることは,不確実 性 に直面す る長期 の企業 モデルにおいて重要かつ現実的な研究課題 と思われ 従 って,本稿では,Haltohauzenらの分析を多期間に拡張 して,先物市場 が利用可能 な時,企業の長期 にわたる最適産出決定および最適投資決定に関す

る分析を行 う

この論文の構成 と結論 は以下 のようにまとめ られ る。次節では,投資活動を 行 う危険回避型の競争企業モデルを構築 して,最適労働投入畢及び最適投資量 を決める 1階条件を導出する。第 3節では,危険回避型の競争企業の投資水準 が,先物市場が存在す るとき,不確実性か ら独立であるか どうかを調べる。わ れわれの考察 によれば,最適投資の水準 は,先物市場が存在 していて も不確実 性の影響 を被 り,特 に価格不確実性 の増加 は今期の最適投垂水準を減少 させ, それが次期の資本投入量の減少を導 き, さらに, この ことが次期の産出量 を減 少 させ ることが示 される すなわち,先物市場が存在 して も,投資活動 を行 う 危険回避型 の競争企業 はもはや不確実性か ら独立 でな くなることが証明 され

る。第5節では,若刊のコメ ン トが与え られ る 付録では,最適投資決定のた めの1階条件の導出が詳細 に与え られ る。

(3)

先物市場 と競争企業の投資決定 377

2.モ デ ル

本節では,われわれは有限な計画期間にわた り生産活動を行 う競争企業を想 定する。計画期間の長 さを T期間 とす る 各期間tにおいて,企業 は資本投入 (Kt)及 び労働投入 (Lt)を用 いて,生産物 (Yt)を生産す る。その時用 い られ る生産技術 は次のよ うな適時的に不変 な生産関数 によって書 き表せ る。

Yt‑F(Kt,Lt) (1)

この関数 は次のよ うな標準的仮定を満足す るものとす る 2階微分可能 な連続 関数,凹かつ規模 に関 して収穫一定,各生産要素 に関す る限界生産性の非負性。

さらに,非本質的な複雑化を避 けるために,企業 は在庫を持 たないものとす る 企業 は今期 に生産 された生産物を今期のスポ ッ ト市場 あるいは先物市場で売 ることができると想定す る。その時,スポ ッ ト市場で決 まる価格 (Pt) は確率変 数であ り,先物市場で決 まる価格 (P壬)は確定的であるとす る。さらに,毎期の

スポット市場の価格 は次のように外生的に与 え られると仮定す る

Pt‑P+∂t t‑1, 2, .‥,T (2) ただ し, 軌ま一定な平均価格,Ottに関 して独立かつ同一 な確率分布 を もっ 確率変数,E(Ot)‑ 0つ E(Of)‑dZとす る 企業 は, また賃金率Wtの もと で毎期,労働市場か ら労働を雇用す るものとす る 生産物市場 の不確実性 に焦 点 を合わせるために, 各期の賃金率Wtは計画期間中,非確率的かつ一定 な外 生変数 とす る。

企業 はさらに投資活動を行 うが, その際,It(≧0)の投資をお こなうと,

C(It)の調整費用を支出 しなければな らないと仮定す る(1)。ただ し,投資の調整 費用関数 は次のような性質を持っ ものとす る。

C(0)‑0, C′()>O forI0, C〝()>0. (3)

資本 は一定の率 (0<<1)で減価償却す るものとす る その結果,資本 ス

(1) 本稿で定義 されている投資の調整費用関数 は,投資財の購入費用を含む。

(4)

トックの調整方程式 は,

Kt+1‑It+(1‑♂)Kt t1,2, …,T

Kl :glVen

(4)

で与 え られ る。ただ し,Klは企業が初期 に保有 している資本 ス トックを表す。さ らに,̲T期末 の残存 資本 ス トック量 に対 して次のような制約 があるものとす る。

KT.1≦K (5)

われわれ は企業 がつ ぎのよ うなネ ッ ト・キ ッシュ ・フローの現在価値 の総額 に関す る期待効用 を最大化す るよ うに雇用及 び投資計画 を第 1期 に選択す ると 想定す る。

EIU(t∑RtT1nt) (6)

ただ し,nt‑Pt(Yt‑ht)+Pれ‑wLt‑C(It),(1/R)‑1は 1期間 の利子率,ht

は先物高場 で販売 され る量,Elは第 1期 で利用可能 な情報量 に関す る条件付 き 期待値 オペ レーターを表す。 われわれが対象 とす る企業 は,危険回避型 の企業

なので,企業 の リス クに対す る態度 は,次 のよ うな特性 を もつ効用関数 によっ て示 され る

U′(.)>O U〝(.)<0 (7) 分 析 上 の簡 便 化 の ため に,次 の よ うな短 期 利 潤 の最 大 値 関数 を定 義 す る

(Hartman(1972))(2) 。 ただ し,内点解 の存在 を仮定す る

f*(Kt,Pt)‑max(PtF(Kt,Lt)‑wLt),t1,2, ‥.,T (8) Lt

生産関数 の一次同次性 か ら,

f*(Kt,Pt)‑Ktf(Pt) t‑1, 2, …, T (9)

と表す ことがで きる。ただ し,f(Pt)は凸関数 であ り,かっf*(.)はKtPt

(2) 投資計画 は計画期間 の当初 に生産物市場 の不確実 な価格 が実現す る前 に決定 され る。 また,労働投入 は各期 の確率変数 であるスポ ッ ト価格が実現 した後で決定 され●●●●■ ●●●●●

このような投資決定を事前的決定,労働投入決定を事後的決定 とも呼ぶ。

(5)

先物市場と競争企業の投資決定 379 増加関数 である。

(9)式 をを目的関数 (6)に代入 して,整理す ると,次 のよ うな目的関数が 得 られ る

T

EltUlIRtt‑1 lKtf(P.)‑Pth.+Pftht‑C(It)]]) ilXE 従 って,企業 の目的 は,(2),(3),(4),(5)の制約下で,(10)を最大 化す る投資計画及 び先物市場への販売計画 Ht,ht)F=1を選択す ることと同値 に

なる。この問題 を解 くためには,確率的動的計画法(stochastic dynamic pr0‑

gramming)を適用すればよい(詳 しい解 き方 については付録 みよ)。内点解 の存 在 を仮定すれば,最適投資水準 を決 め る1階条件 はつ ぎのよ うになる(3)。

E(U′(.)[R(f(Pt+1)+(1‑♂)C′(It+1))‑C(It)])‑0

t1,2,…,T ilD 他方,先物市場への最適販売量 の1階条件 は,

E(U′(.)(PL1‑Pt+1))‑0 t‑1, 2,…,T (12) で与 え られ る。

参考解 として,危険中立型 の企業 の最適投資の1階条件 を与 ネてお く。

(ll)式 は次のよ うに修正 され る。

E([R(f(Pt.1)+(1‑6)C(It十1))‑C:(It)])‑0

t‑1,2, …,T (13)

LEPt.1<PLlな らば, 危険中立型 の企業 はその期 に生産 された全ての生 産物 を先物市場 で販売す る。その結果,(13)式 の中のPt十1Pf.1に入れ換 え て,(13)式 は生産物市場 の不確実性 より完全 に独立 になる。 もしEP.+1>Pf.1

(3) 利潤最大化の2階条件が満足されていることを確認するために,次のような関数を 定義する。

g(lt)‑EtU′(.)[R(f(Pt+1)+(1‑♂)C′(It+1))‑C′(It)]). g(It)Itで微分すると,

g'(It)‑E(U"(.)lR(f(Pt.1)+(116)C'(It.1))C(I.)]2+RlC"(I.)])<0

をえ る

(6)

な らば,(13)式その ものが最適投資を決 める。このとま,投資決定 は先物市場 が存在 していて も,生産物市場 の不確実性の影響を被 ることになる。危険中立 型の企業の投資決定 に関す る詳 しい議論厄,Hartman(1972)に譲 り,われわ れは次節において先物市場が存在す る時,危険回避型の企業の投資決定を考察 する。

3.危 険 回避 型企 業 の産 出決定 及 び投 資 決 定

(12)式を (ll)式 に代入す ると,、われわれは次のような結果を得 る。

E(i(Pt.1)+(116)C'(It.i)‑(C'(It)/R))

ニ ー cov[U′(.),f(Pt.1)]/(REU′(.))

‑ cov[U′(.),f(Pt.1)](PL1‑EPt.1)

Rcov[U′(.),Pt

+ 1 ]

(14)

(14)式 を観察す ることによりわれわれは次の ことが容易にわかる。先物市 場が存在す るにも関わ らず,企業の投資決定 は明 らかに生産物価格の不確実性 か ら独立ではない。 さらに,投資の最適水準が不確実性 の影響を被 るため, ス

トック調整式 (4)式を通 じて,次期の資本 ス トック (Kt+1)の水準 も影響 され ることになる この結果,次期の産出量水準 も不確実性の影響を受 けることに なる したが って,Haltohauzenらによって確立 された生産決定 と先物取引決 定の間の分離性 (separationproperty)は,投資決定を含む企業の動学 モデル

では成立 しな くなると言える .

Honda(1983)Haruna(1986)のモデルでは,生産物価格の不確実性 に加 えて,生産技術に不確実性 を導入 して,separationpropertyの不成立 を示 し た。他方,Katz(1984)は先物市場 に不完全競争の仮定を導入 して,同様 に, separation propertyの不成立を主張 した。 しか し,われわれのモデルではそ のよ うな付加 的 な不確実性 や市場 の不完全性 をわざわ ざ導入 しな くとも, Haltohauzenの設定 によ り近 い競争企業 モデルでseparation propertyの不 成立が示 されたと言える

さらに,(14)式の共分散項の符号が危険回避型企業の最適投資水準 と危険中

(7)

先物市場 と競争企業の投資決定 381 立型企業の最適投資水準 との大小関係 を決 め る上で重要 な役割 を果 たす。EU′

>o (あるいは (PL1‑EP.十1)/cov[U'(.),Pt十1]>0)(4)なので,(14)式 は次の 関係式を意味す る

E[f(Pt.1)]妻 (C(It)/R)‑(1‑6)C(It+1) ifandonlyifcoV[U′(.),f(Pt+1)]享0

さ らに,次の2つの微係数 を計算 して∴U<0とf′>0を使 うと, (3U/3β什1)‑UKt+1(3f/apt.1)(apt+1/3β什1)<0

(3f/3β什 1) (3f/apt+1)・(3Pt.1/3∂什1)>0

31

(16)

を得 る。 したが って,(15)式 の共分散項 の符号 が負であることがわか る

最終的に,われわれ は次の不等式 を得 る。

E[f(Pt+1)]>(C(It)/R)‑(1‑♂)C(It+1) (17) (17)式 の経済的解釈 は次のように与え られ る。資本 1単位の増加 によ りもた らされ る利潤増加分 (資本 に関す る限界利潤)の割引現在価値が投資の'限界費

/

用 マイナス投資の置換費用 より大 きくなるよ うに畢適投資水準 が決 め らること を意味す る。すなわち,(14)式 で決 まる投資水準 と,(13)式で決 まる危険中 立的企業 の最適投資水準 を比べ ると,明 らかに,危険回避型 の企業の投資水準 が低 くなる。さ らに,(4)式 よ り今期 の投資水準が次期 の資本投入量 を決定す るため,次期 の資本投入量 も小 さ くな り,結果 として,次期の産 出量 も小 さ く なる。以上 の結果 は,先物市場が存在す るにもかかわ らず,Halthausenの主張 す るseparation propertyが成立せず, む しろLealand Sandomoらの先 物市場 が存在 し'ない場合 の結果 と一致す るO

次 に, 特殊 なケースとして, f(Pt+1) Pt+1の 1次関数の場合を考 えてみ (5)。すなわち,

(4) もLEPt+1<Ptf.1な らば, 危険回避型の企業 はけっしてスポ ッ ト市場 を利用 しない で,全ての生産物 を先物市場 に供給す る。当然,同 じことが,危険中立型 の企業 に

もあて はまる。

(5) このよ うな生産技術 として,次 のよ うな ものが考 え られ る。 レオ ンチェフ型生産技 術,あるいは資本だけを生産要素 と して用 いる生産技術 など。

(8)

f(Pt+1) ‑ap t+1+b I t‑1,2,…,T (18)

ただ し,abは非確率的な定数。(18)式 を (14)式 に代入 して整理す ると, apL1+b+(1‑♂)C′(It+1)‑〜(C(It)/R)‑0

t1,2, …,T (19)

を得 る。この場合には,最適投資水準 は生産物価格の不確実性 より独立 になり, 先物市場 は危険回避型の企業の生産物 に対 して, ‑ ッジ (hedge)の役割 を果

た しているといえる(6)。

しか し,上記の結果はあ くまで資本の限界利潤関数 (f(Pt.1))のPt.1に関 し て線形 という特殊 な場合 にのみ有効な結果であ り,f(Pt+1)がより一般的な形, すなわち,非線形 なf(Pt+1)に対 しては先物市場が存在 して も,Haltohazen 主張す るseparation propertyは成立 しないと言える

4.む す ぴ

この論文の主要 な結果の要約 と簡単 なコメントを与える 第一 に,‑生産物市 場 の販売価格 が不確実であ り,かつその財 に対 して先物市場 が完備 していて ら,危険回避的な競争企業が長期 にわたり投資活動 を行 うとき, もはや,先物 市場 は生産決定 に対 して,‑ ッジ(hedge)の役割 を果たさず,企業の最適産出 決定及び最適投資決定 は不確実性か ら独立ではな くなる すなわち,投資決定 を行 う動学的な企業モデルでは, 一般 にseparation propertyは不成立であ

第二 に,上記 の結果が生 じる主要 な理由は,資本 に関す る限界短期利潤関数

(6) LPt.1が独立かっ同一 な確率分布 を持っ確率関数 でないとき,例 えば,定常的な

1階の 自己回帰過程 な らば,すなわち,Pt+1‑戸‑a(p t一戸)+0..11 ただ し,困 <

1,E(β什1)‑0,E(βt.1),E(βt+1∂S) ‑0 if t+1S,Pは平均価格で, かっf(Pt+1)Pt.1につ いて線形 であ って も,separationpropertyが成立 しない

ことが容易 に確 かめ られ る。

(9)

先物市場 と競争企業の投資決定 383 がスポ ッ ト市場での販売価格 に対 して非線形 (凸関数)であることによる の関数 の非線形性 は,2っの理 由による。一つ は,生産技術が要素投入 に対 し て一般 に非線形的であること。二つには,資本投入 (あるいは投資) と労働投 入の投入時点 に関す るタイ ミングのズ レの存在。資本投入 に比 べて,労働投入 はよ り伸縮的でかつ調整 にかか る費用がより少 な くて済 むため,I事後的な調整 が容易であるとい う想定 は単 に分析 を容易にす るための ものばか りではな く, きわめて現実性 の高 い仮定 と言 え る したが って,本稿 のモデルのような要素 投入 の扱 い方 はかな り一般性 があると主張で きる(7)

ば,先物市場 は危険回避型企業 の生産物 に対 して, ‑ ッジの機能 を果 たす。つ ま り,企業 の産 出決定 と投 資決定 は生産物価格 の不確実性 よ り独立 にな り, separationpropertyが成 り. しか し, このよ うな場合が成立す るのは, きわめて強 い仮定が生産関数 になされた場合 のみであることに注意 しなければ な らない。

第四 に,限界利潤関数 がスポ ッ ト価格 の非線形関数 であるとい う特性 があれ ば;われわれと同 じ結果がえ られ るので,われわれ と異 なる企業 モデルの設定 か らもseparationpropertyめ不成立 を示す ことが可能である た とえば,ス ポ ッ ト市場 で企業が競争的であるという仮定 にかえて,販売量 の大 きさがその 市場価格 に影響す るよ うな不完全競争的なスポ ッ ト市場 を想定すればよい。 こ のよ うな意味 において,われわれの投資決定 モデルは非線形的 な限界利潤関数 を導出す るための1例 とも言 え る

本文中の (ll)式 の導出 :

(7) よ り一般的 には長期雇用契約の存在,新規雇用の リクルーティング費用や訓練費用 の存在等 により,労働投入 の調整 に も時間 と費用がかか るか も知 れない この方向 へのモデルの拡張 は別 の機会 に譲 りたい。

(10)

本文中の目的関数 (10)式 を (2),(3),(4),(5)式をを制約条件 とし て解 くことは次のよ うなBellman equationを解 くことと同値である。

E(U(Ⅴ(Kt))‑MaxE(U〔Ktf(Pt+1)‑Ptht‑pわt‑C(It)

+RV(Kt.1)) (Al) sujectoto (2),(3),(4),(5)

(A l)式をKtで微分す ると,

E(U′・Ⅴ′(Kt))‑E(U・[f(Pt)+(1‑♂)RV′(Kt十1)]) (A 2) を得 る。 この式 を1期進 ませ ると,

E(U′・Ⅴ′(Kt.1))‑E(U[f(Pt.1)+(1‑♂)RV′(Kt十2)]) (A 3) を得 る。次 に,(Al)Itで微分す ると,

REtU′・Ⅴ′(Kt.1))‑C(It)EU′ (A4)

を得 る。 (A4)式 を1期進 ませ ると,

RE(U′′(Kt+2))‑C′(It+1)EU′ (A5) が得 られ る。 (A5)式 を (A3)式 に代入す る。

E(U′・Ⅴ′(Kt+1))‑E(U′・[f(Pt+1)+(1‑♂)C(It+1)]) (A6)

さらに,(A.6)式 を (A4)式 に代入す ると,

RE(U・[f(Pt+1)+(1‑♂)C′(It+1)])‑C(It)EU′

が得 られ る この式 を整理す ると本文中の (ll)式 が得 られ る。

References

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Feder,G.E.JustandA.Schmitz,1980.Futuremarketsandthetheory of the firm under price uncertainty, Quarterly Journal of r Economicsg4,March,317‑328.

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(11)

先物市場 と競争企業の投資決定 385

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参照

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