電気的特性による金属薄膜/半導体接触界面の研究
佐々木 亨* ・浅野清光
InterfacePropertiesofMetalThinFilm/SemiconductorContactsby
ElectricalMeasurements
TohruSAsAKI*andKiyomitsuAsANo (2003年11月28日受理)
ULSIincludesmanymicroscopicmetal/semiconductorcontacts. Themicroscopicinter‑
facescausesomeproblemssuchasametal‑semiconductorinteractionatroomtemperature, whichcanspoilsemiconductordevices. Evennow,thereisnovalidmodelforthebarrierfor‑
mationatthemetal/semiconductorinterfaces. Thebasicstudyforthemetal/semiconductor interfacesisworthrecently. Inordertounderstandthephenomenaonmetal/semiconductor interfaces,wehavemeasuredelectricalpropertiesofmetal(Au,Pt,Cu,Al)/n‑VI(ZnSe,CdTe, ZnTe, ZnO) compoundsemiconductorcontactsandTi,Ni/GaAscontactsformedbyRF magnetronsputteringwiththemetalfilmthicknessl"m. Onthemetal/n‑VIcompound semiconductorcontacts,Cu/ZnSe,Al/ZnSe,Al/ZnOshowedthatthe indexof interfacial behaviorS*determinesthemechanismofbarrierformation. Andalmostoftheohmic contactsobtainedfromtheseexperimentsseemtobeduetothealloysatinterfacesformedby sputtering. OntheTi,Ni/GaAscontacts, imperfectrectifiedpropertieswereobservedbecause ofthehigherconcentrationofimpuritiesintheGaAssubstrate. Andtheannealingcontrib‑
utedtochangeintotheohmicorimprovedcharacteristics.
的な見解はなされていない。従って,半導体デバイ スの性能向上のために,金属/半導体接触界面の基 礎的研究がますます重要となってきている2)。また,
光情報処理や光通信などの分野の発達によって,現 在光デバイスは重要性を増してきている。光デバイ スとして高頻度に用いられている半導体材料として は, GaAsをはじめとするⅢ‑V族化合物半導体や ZnSe, ZnOなどのⅡ‑Ⅵ族化合物半導体が挙げられ る。従って, GaAsやⅡ‑Ⅵ族化合物半導体につい て研究を行うことは,光エレクトロニクス技術のた め非常に重要であると考えられる。
以上のような背景を受け,本研究ではRFマグネ トロンスパッタ法によって金属/半導体接触試料を 作製し,以下のような研究を行った。
・半導体のイオン性,共有性という観点から,金属
/半導体接触における障壁形成についてより深く 考察を行うため, Ⅱ‑Ⅵ族化合物半導体の界面挙 動指数S簿が0.25から1.0の場合の金属/半導体接触 試料について電気的特性による研究を行った。
緒 言
1.
近年の高度情報化社会に対しては,半導体デバイ スの高性能化による貢献が非常に大きいと考えられ る。半導体デバイスの高性能化は,デバイスを縮小,
高集積化することによって達成されてきた。半導体 デバイスが縮小を続けた結果,電極として用いられ ている金属/半導体接触では,接触金属薄膜の膜厚 が低下し,接触界面が微細化しているl)Oその結果,
金属/半導体接触界面においては,低温界面反応に よるオーム性接触の形成などが報告されており,信 頼性の点で問題となっている。高集積化に伴う省電 力化も重要な課題となっている')。また,界面にお いて形成される障壁の高さは,金属の仕事関数と半 導体の電子親和力の差で表されるというショットキー モデルに従わないことも多い。さらに,金属/半導 体接触界面における障壁の形成について,未だ統一
*秋田高専専攻科学生
−86−
佐々木亨・浅野清光
・Ti,Niの二つの高融点金属について電極材料と しての可能性を考察するため, Ti/GaAs接触と Ni/GaAs接触について電気的特性による研究を 行った。安定したデバイス作製のための信頼性や,
良好なオーム性接触形成の可能性についても検討 するために,試料を加熱して電気的特性を測定し
た。4
3.5
3
21
5︷二④︶麺︾
<
2. 金属/半導体接触界面における現象
51
0
2.1 金属/半導体接触界面における障壁形成3)
金属/半導体接触における整流作用は1874年にF.
Braunによって報告されている。その整流作用,
つまり金属/半導体接触界面における障壁の形成に ついてはSchottkyらによって最初の理解が得られ た3)。Schottkyによれば,金属/半導体接触界面に おいて形成される障壁の高さのBは,式
のβ=。",‑X,
(1)
で与えられるという。ここで, のmは接触金属の仕 事関数, XⅢは半導体の電子親和力である。 しかし ながら,共有結合性の強い半導体と金属の接触は,
このショットキーの理論に従わないことが知られて いる。金属と共有結合性の強い半導体との接触の場 合についてはBardeenによって最初に解釈が試み られた3.)O以下にBardeenによる理論について説明 する。
2.1.1 Bardeenのモデルによる金属/共有結合性半 導体接触
Schottkyの理論によれば,金属/半導体接触界 面における障壁の高さは接触金属の仕事関数に依存 している。 しかし共有結合性の半導体では,障壁高 さが接触金属によらず一定に近い値である(図14))。
この問題に対しての理解はBardeenによって,表 面準位という概念を用いて以下のように説明された。
Bardeenによれば, Si、GaAsのような共有性 の強い半導体には表面準位が存在し,表面準位によっ て図2(a)のようにフェルミ準位がピニングされて 障壁が形成されるという。表面準位密度が高い場合 に金属と半導体を接触させると,表面準位を占める 電子のみが金属側に流入することになり, ピニング によるフェルミ準位の湾曲は影響を受けない。従っ て,接触後も図2(b)のように接触金属によらず障 壁が形成される。よって,共有性の強い半導体にお いては障壁高さが金属仕事関数に対して依存しない ことが説明できる。この表面準位の原因の一つとし ては,半導体表面に存在するダングリングボンドが
5
5 0
Z
図1 SiO2,GaSe,Siと種々の金属との接触における障壁 高さ4)
一一一一v&ClK』m1画■
一一一
門﹃
創唖
こ銅︑EF
一一︽
郵
一
E
I酎創
除≦ V
Metal Semoconductor
MetaI Semiconduc1or
(a)接触前
(b)接触後図2表面準位がある場合の金属/半導体接触')
、
考えられている。
共有結合性の半導体では,結晶表面にダングリン グボンドが存在している。ダングリングポンドとは,
結晶表面における結合の終端で結合する相手のいな い結合手である。ダングリングボンドは電気的に活 性であり,電子または正孔を容易に捕獲することが できる。半導体表面に局在するこのような電子状態 は半導体の禁制帯中にもエネルギー準位を作る。
表面準位の概念を導入した結果,表面準位の密度 が高い場合の障壁高さは次式3)で表される。
平成16年2月
▲SiO3
− .G■Se
一
>
●
・Si
Cs
ー
Al
P AI Pb AgPd Au■
ー
Ni Cu
(S‑0.05]
▲ 1 1 1 1
(2) 属/半導体接触におけるバン"ド図を図47)に示す。
のβ=島一の0
ここで, の0は表面準位である。このようにして形 成される接触金属の仕事関数に依存しない障壁は BardeenBarrierと呼ばれる。以前に行った金属と 共有性の半導体の接触についての実験では, GaAs やSiについては障壁高さの金属仕事関数に対する 依存性は少ないという結果が得られた5)O
2.1.2半導体の共有性・イオン性を考慮した障壁 高さ
以上のように,半導体が共有性であれば,障壁高 さは接触金属の仕事関数に依存せず, イオン性であ れば金属の仕事関数に依存するようになる。半導体 の共有性, イオン性を考盧すると,障壁高さの式は,
現象論的に次式6)のように表される。
のβ=S*(の卿一x,)+(1‑y)(Ew−の0) (3)
ここで,
。B :障壁高さ S* :界面挙動指数 X$ ;半導体の電子親和力 の0 :表面準位
dn, :金属の仕事関数
2.2低温界面反応による合金化4)
金属/半導体接触界面においては,室温程度の低 い温度でも互いの構成原子の相互移動を伴う固相間 の反応が起こることが報告されている。
例えば, Pt/Si接触は僅か300〜400℃の温度でも 反応してPtSiを作るという。こうしてできたシリ サイドは一般に金属的性質をもつので,良好なオー ム性接触を作るために低温界面反応は有益である。
しかしながら,電極である金属/半導体接触は近年 の素子の超小型化,超高集積化を受けて微細化し,
電極│司士も接近している。そのため,図5のように 低温界面反応によって接合部の短絡など素子機能の 破壊が起こる問題も報告されている。
C
■■ーー一一
G
一eee
−
﹄
eee界置
V
金属 金属
(a)バ S*は次のように定義される3)。
S"(s)="8/t/x" (4)
Sゞは,半導体が共有性の場合ではOに,反対にイ オン性の場合では1に近づく (図3)。S*が0の状 態をバーディーン極限, 1の状態をショットキー極 限と呼ぶ7)。それぞれの極限,及び両者の中間の金
ーディーン極限
S*=0(b)0<S"<1
C
aも碗
図4界面挙動指数S"を
考慮した場合の金 属/半導体接触界面 バンド図7)
一eeeG
V
型竺一璽登̲塗鎧
●G、S IONIC
●G、S IONIC
金属
(c)ショ
ID
ソトキー極限S*=1
C LENT C LENT Q8
S 唖X酵 酬T醗為CE
唾H即 ■
畜鋤鋤
p鍜制瞳農 Ⅷ陰
如、
CdSe
農 Ⅷ陰
CdSe OS
SIC
● SIC 0.4 ●
静
■
■L 静
■
■L
0.2
爵勵帥
加脚鱸0.llmW
InP InP mSb
O両冨一雨 茂一而一而一1豆一画三画三F20 22 24
△XELECT…ATIⅥTYD1FFE賑睡E
1
図3種々の半導体についての電気陰性度差に対するS*
のプロット3)
図5低温界面反応によるp‑n接合の破壊4》−88−
佐々木亨・浅野清光
た。加熱時間は, 200℃で2時間, 500℃と700℃で それぞれ10分間と2時間である。
3. 実験方法
3.1 RFマグネトロンスバッタ法による試料の作製 RFマグネトロンスパッタ法により,金属薄膜を 半導体上にスパッタした。 Ⅱ‑Ⅵ族化合物半導体は ZnSe,CdTe,ZnTe,ZnOの4種類を用いた。S"=
1.0のものとしてTeO2についてもスパツタを行った。
ZnSe,CdTe,ZnTe,ZnO,TeO2にはAl,Cu,Au,Pt をスパッタした。それぞれの試料の大きさは,
15〜40mm2程度であった。GaAsは2inchのの、型 (100)面のウエハを用いた。GaAsには高融点金属 として, TiとNiをそれぞれスパッタした。次に,
RFマグネトロンスパッタ法の概略を示す(図6)。
スパッタは1×10‑8Torr以下の高真空まで排気し た後,約5×10‑3Torrの高純度アルゴン中で行った。
電源には13.56MHzの高周波水晶発振式電源(最高 500W)を使用して,投入パワー50Wでスパッタ時 間を20分間とし,金属薄膜の膜厚が約1〃mの試料 を作製した。
4. 結果と考察
4.1金属/Ⅱ‑Ⅵ族化合物半導体接触試料の結果と 考察
4.1.1 金属/Ⅱ‑Ⅵ族化合物半導体接触試料の1‑V特性 表1に,測定された1‑V特性のタイプ。とショッ トキーモデルによる予測をまとめたものを,図7に,
Ⅱ‑Ⅵ族化合物半導体接触の1‑V特性の例を示す。
表1における1‑V特性のタイブ°とは, タイプ1が 整流性, タイプ2が整流性とオーム性の中間タイ プ3がオーム性をそれぞれ指す。
最初にAl/ZnSeとCu/ZnSeの結果について述 べる。この二つののb=。m‑X。の計算結果はオー ム性を示すが,実験結果はタイプ°1及び2でありオー ム性にはならなかった。 しかし, ZnSeはイオン性 と共有性の中間の半導体であり, S*は0.5程度であ るので, (3)式によれば障壁が形成されることが考 えられる。従って, Al/ZnSeとCu/ZnSeについて はフェルミ準位のピニングが起こっている試料であ ると考えられる。
次に, Al/ZnOの測定結果について説明する。
ZnOはイオン性が強く, S*=1.0の半導体である。
3.2電気的特性による評価
作製した試料のI‑V特性とC‑V特性を測定した。
電極にはIn‑Ga合金を用い, Ti,Ni/GaAs接触試 料については20〜30mm2程度の大きさに分割して 測定を行った。C‑V特性はプレシジョンLCR(HP 4285A, 75kHz〜30MHz)メータを用い,入力信号 の周波数が75kHz, 2MHzの場合についてそれぞれ 測定したc
I‑V特性より障壁高さとダイオード理想係数n を, C‑V特性より障壁高さと不純物濃度をそれぞれ 求め,試料の評価を行った。
表1 1
sput蛇red metal
金属/Ⅱ‑Ⅵ族化合物半導体接触のI‑V特性
Atypeof l‑V Proper鯨
Expectedproperwby ScbottkymOdel
( b=巾m‑xe)
SemicOnducmr
w2223作162
−咋咋咋一恥恥蔀睡
ゆ
ZnSe(111), S爾考0.5 Cd恥(11の, S舎考0.25
ZnTb(110)
化02, s*毒1.0 ZnO(101⑱, S☆多言1.0 ZnSe(110),S衝弩0.5
Cd化(11の, S舎堯0.25 唖02,s*琴1.0
Al nhm弛
巾b=1.83eV ゆb=0.85eV
ohmic
nhm5企
巾b=0.14eV
3.3試料の加熱
Ti,Ni/GaAs接触試料については試料を空気中 で加熱し,加熱後のI‑V特性とC‑V特性を測定し
Cu
ー
B W)
ZnSe(100), S☆篝0.5 Cd唖(10⑩, S★=0.25
Tb02, s*弩1.0
vV 誕生 12
●●却却 ゆゆ
22
︾咋一Au 釣6x
下
− 一一一−
ZnSe(111),S奮箒0.5 cd企(110), S*=0.25
ZnTb(1《x、
恥02, s食寿1.o zno(1010),S舎堯1.0
VVV 蛾睡睦 QL2 FF族 ゆゆゆ
Pt 咋恥咋恥平
23233
簾撫= typel:Rectification. ゅb=1.02eV
type2:Declinedrectification type3:Ohmicproperties 図6 RFマグネトロンスパッタ装置の概略図
平成16年2月
I[mA]
群J制.卵S藏購e顎罵昇a︶乳汽哉タペの︑Ⅱ﹂己 作で汁乳酬針が︵ご乳酬酬映営.熊営蹄測e芹柵認 簿汽寄刺叫が伊S作訓賎胱苦駅︒シミ聟○行Jラ八 s︵ご乳e理柵謙細寓斗1腸︾醇引針戸洲簿講細ひ 坪I腸詳作働Jパタが︒群d八・国旨OS升J鉢へ 斗尽膵e溌乞のゞⅡ﹄be弾逵酬昇刈隅ご独僻宮Sm
Ⅲ将︑再儲︑印叫.口︶舛汽群学︑什萱シミ聟○.
再罵謎映苦汁作ご神が︒
卵e吉S弾童再.麟読蒔作釧薑映含パラ舛萱印︑
【(mA] こ》。。● ◎。。 。O〔コ ー今。
11I PP。 。。。 。》やドコ○
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1−
○・○○画
I[mA] 。○〔.。こ》 =Pb○P=P穐 画一引く。。l一画U1
○・○画
PP O。 ←⑦
○・○一
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︵巳勺計︑国ご○
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1/C2[F~2] 。画一一一函●。●●。■D
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図○勵潮︑桜樋喜瀦欝瓠國行跡匡駅ごQ轌屏函︶
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○・つ画 ○
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-90-
佐々木亨・浅野清光
図10(a)より,加熱を行わない場合では順方向 電流の増加は急激ではなく,逆方向電流も電圧が低 い状態から増加が確認できる。つまり,加熱を行わ ない場合の特性は劣化した整流性であると考えるこ とができる。整流性の劣化が起こった原因は, トン ネル電流の影響にあると考えられる。今回用いた GaAsウエハのキャリア密度は10'8[cm‑3]のオーダ と比較的高い。キャリア密度が高い場合は障壁をト ンネルする電流が増加する。従って, このトンネル 電流によって整流性が劣化しているものと考えられ
る。
しかし,加熱を行った場合では特性に変化が見ら れる。第一に, 500℃の加熱を行った場合だが,図 10(b)を見ると500℃10分の加熱, 2時間の加熱と もに順方向電流の増加が急峻になっている。特に2 時間の加熱では,逆方向電流も加熱を行わない場合 より少ない。よって, 500。Cの場合では10分, 2時 間の場合ともに整流特性が改善されていると考えら れる。また,表2より500。C10分, 2時間の加熱を 行った場合では,加熱前よりn値が低下し,障壁 高さのBは増加していることが分かる。 この結果か らも,加熱によって整流特性が改善されたのではな いかと考えることができる。第二に700・C2時間の 加熱を行った場合であるが,図10(c)を見ると,順 方向電流について増加の割合が一定へと近づいてい る。これは,低温界面反応によって合金化が進み,
特性がオーム性に近づいているものと考えられる。
更にこのまま加熱を続ければ,完全なオーム性を得 ることができるのではないかとも予想される。最後 に200℃2時間の加熱と700℃10分の加熱であるが,
これらでは大きな順方向電流を得ることができなかつ‐
た。これは,酸化の影響によるものと考えられる。
4.2.2 Ni/GaAs接触試料の1‑V特性
図11に測定されたNi/GaAsの1‑V特性を示す。
また,表3に, 1‑V特性より障壁高さのB及びダイ オード理想係数nを求めた結果を示す。
加熱を行わない場合ではTi/GaAs同様に劣化し た整流性となっていることが分かる。また, この Ni/GaAsについても加熱による特性の変化が認め られる。 しかし, その変化はTi/GaAsの場合と若 干異なっている。最初に, 200℃2時間の加熱を行っ た場合についてだが,図11(a)を見ると,順方向 電流の増加の割合は加熱前と大差が無い。しかし,
逆方向電流についてはその値が大幅に減っていてほ ぼOに近い。よって, 200。C2時間の加熱の場合で は整流特性が改善されているといえる。
次に, 500℃の加熱の場合について説明する。第 表2Ti/GaAs接触のI‑V特性によるn値とのBの計算結果
annealing d嚇壽'駕謡灘鰯『
metal/
semiconductor
0.39 0.50 0.43 0.30 Ti/GaAs
3=0.1
noannealing 500oC10min 500℃2h 700℃2h
28.39 4.08 10.81 78.36
5皿Ⅷ棚皿珈棚一珈伽剛
221100011 ■●●p●●●●●
一一一竃E言 ◇一︲︲・ウー︒●1IlIIlI1II4j680りりlq8H.○400︲1︐0︲0や
らⅡⅡⅡI0BIⅡⅡⅡⅡⅡⅡ1日ⅡⅡ︐18﹄︐?一一一届︒︾n↑Ⅱa9n
犀︾姻固
一盲
ロ
一心
一pII6IL
瀞新 5 0
【刀 ・‑−一
VM
(a)加熱前及び200。C2h
迦皿迦皿迦咽一知皿迦争●●●●●●●■221100氾引訓
電E害 ?.I&
一一
一一一
房除趣一
1,○ 3m
鯲瀞
0vM
(b)加熱前及び500℃10min,2h
5卯叩的卯5050505052211QQも乱乱
︒﹇くE旨 窪呼
VⅣ]
(c)加熱前及び700℃10min,2h 図10 Ti/GaAs接触のI‑V特性
平成16年2月
表3 Ni/GaAs接触のI〃特性によるn値との8の計算結果 43210
■●●●●
EEEEEOOOOO 99990刊矧刊刊細﹇軸lL﹈園︒︑一
4
metal/ 。. diodeideaI Schottkybarrier
annealing
semiconductor factorn height・B[eV]
SぐI胡Q
G・一.ノノ*MS
noannealing
200℃2h 500℃10min 700℃10min
26.42 5.17 5.10 3.73
O.34 0.46 0.49 0.51
0.0 1.0 2.0 3.0 4.0 5.0
逆電圧VM
(a)Ti/GaAs接触,500・C2h,f=75[kHz]
部剛酬帥即帥即剛
11186420 42000000
ゆ■●●●e●●﹇ 函
!
﹂
﹈ 函
︒
︑ 一
11﹇くE﹈一一一一一 20864202468 皿伽剛伽剛皿伽恥皿皿皿 1
2.0 3.0 4.0 5.0 逆電圧vM
0.0 1.0
夕亨4▲﹃
(b)Ni/GaAs接触, 200℃2h,f=2[MHz]
図12 Ti,Ni/GaAs接触の1/C2特性
、
VM
(a)加熱前及び200・C2h
一に500℃10分の加熱の場合だが,図11(b)のよう に, これは順方向,逆方向電流ともに小さくなった。
これは酸化の影響ではないかと思われるo500℃2 時間の加熱の場合では特性は完全なオーム性となっ た。この場合は,低温界面反応が進んだことによっ て界面で完全に合金化したため, オーム性になった ものと推測できる。 700℃の加熱の場合についても,
図11(c)のとおり700。C10分では順方向,逆方向共 に電流の値が小さくなり, 700℃2時間ではオーム 性となるという結果となっている。つまり,
Ni/GaAsの700℃加熱においては500℃と│司様の傾 向が見られる。
4.2.3高融点金属/GaAs接触試料の逆電圧 1/C2 特性
図12に, Ti/GaAs,Ni/GaAsそれぞれのC‑V特 性より求めた逆電圧‑1/C2特性を示す。結果は, ほ ぼ全てがこの図に示すような傾きの小さな直線や曲 線となった。これは金属/Ⅱ‑Ⅵ族化合物半導体接触 の実験と同様である。このような特性となった原因 は, トンネル電流にあるものと思われる。今回用い たGaAsウエハは,前述したようにキャリア密度 が1018[Cm 3]のオーダと比較的高い。キャリア密度 が高いとトンネル電流が増加する。 よって,
C‑V特性の測定においてトンネル電流が影響を与え,
このような期待されていなかった特性になったもの と思われる。
伽伽伽Ⅲ伽伽伽Ⅲ皿ⅢⅢ2086420246811
①●●GQO■●■C●
一一一一︹くE旨V[V]
(b)加熱前及び500℃10min,2h
O000000G000 0000000000000000000000 ■●●●の●︒●●●◇ 20864202468 11 −一一一
﹇くE旨
VM
(c)加熱前及び700℃10min,2h 図11 Ni/GaAs接触のI畠V特性
‑◆E=金三全三宝三全土全三全一
一
一
︾
一 − 寺一一一
■ Q 2
一
ウ マ マ ー マ マ マ マ マ マ
1 1 Q
j■0りり
一 g■勺︒0︒︒︒0.0ムリ
‑‑.・・noanneal 一一■‑‑200℃2h
一
隼
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﹂
一■ 。。。■ ①‐
ー一宇一一一→■
−−−中一一■■rー●
−ロ■■■■■ー■■■■■■ゾ
母一一黙:量三奪三̲=5丁
●一一一■④』』■巳一一一
︒︾o◎ 1言0−−
−守 で■一一一
a e−今一一一
−92−
佐々木亨・浅野清光
5. 結
済産業省地域産学官連携プロジェクト形成促進事業
「真空製膜研究会」を通じて,秋田県高度技術研究 所とあきた産業振興機構にご支援頂き, ここに深く 感謝申し上げます。
言一目
RFマグネトロンスパッタ法を用いて作製した金 属/Ⅱ‑Ⅵ族化合物半導体接触, 及び高融点金属/
GaAs接触の電気的測定による研究を行った結果,
以下のことがわかった。
1)金属/Ⅱ‑Ⅵ族化合物半導体接触について
Cu/ZnSe, Al/ZnSe接触及びAl/ZnO接触の結 果は, (3)式に従っているものと考えられる。よっ て,金属/半導体接触における障壁の形成は,半導 体のイオン性の強弱に大きく影響を受けている可能 性があることがわかった。劣化した整流性やオーム 性接触が多かったことについては,半導体のⅡ族面 とスパッタした金属とで合金化が起こったことが要 因ではないかと考えられる。そこで,今後はへき開 面,Ⅵ族面についても同様の実験を行ない,障壁の 形成についてより詳細に検討していくことが課題で あると考えられる。
2)高融点金属/GaAs接触について
加熱を行わなかった場合では, ウエハのキャリア 密度が高く劣化した整流性が得られた。 しかし,加 熱を行うことで整流性が改善されたり, オーム性接 触の形成が確認できたりした。オーム性接触につい ては低温界面反応により合金化が進んだのではない かと思われる。
また,今後は膜厚がより小さい場合について実験 を行っていくことも,重要な課題であると考えられ る。
参考文献
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7)岩沢康裕,梅澤喜夫,澤田嗣郎,辻井薫監修:
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p.2288)國岡昭夫,上村喜一:新版基礎半導体工学,朝 倉書店, (1997), p.94
謝辞
最後に,文部科学省プロジェクト 「秋田県地域結 集型共同研究事業」 (科学技術振興機構)および経
平成16年2月