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山 下 隆 資

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(1)

香 川 大 学 経 済 論 叢

第75巻 第 1号 2002年6月 1 ‑18 

シ ル バ 一 人 材 セ ン タ ー の 現 状 と 課 題( 2 )

山 下 隆 資

(ー) はじめに

( J   シルバ一人材センター

(り 香 川 県 に お け る シ ル バ 一 人 材 セ ン タ ー の 現 状

(四) シ ル バ 一 人 材 セ ン タ ー に 対 す る 地 域 住 民 の 評 価 と 期 待 ( 以l:, 本 誌 第74巻 第4号) (ti:)  シルバ一人材センターの就菓分野の拡大(以卜.,本巻本り)

(六) 今 後 の 課 題

(五) シルバ一人材センターの就業分野の拡大

我が国では,「高年齢者雇用安定法」第 4条 で 「 事 菓tは,雇用する労働者 の定年の定めをする場合には,当該定年が60歳をF回 っ て は な ら な い 」 と 定 められており, 60歳定年が広く定着している。

しかしながら,平均寿命が男 77.6歳,女84.6歳(平成 12年 ) に ま で 達 し ている現在, 60歳定年退職後も,長年培ってきた経験や知識を活かして社会で 活躍したいと顧っている高齢者は多い。

そして,すでに述べてきたように(本誌第 74巻第4号参照),シルバ一人材 センターは,これまで地域の高齢者に「臨時的かつ短期的」な就業機会を提供 し,高齢者の生きがいの充実や地域社会の活性化に多大の貢献をなしてきた。

そして今後,就業を希望する高齢者はさらに増え,シルバ一人材センターの会 員も増加するものと予測される()

こうしたなかで,シルバ一人材センターは,地域に根ざした組織として,事 業を積極的に拡大させ,増加する会員の就業機会を確保し提供することが期待

されている。

(2)

‑2‑ 香川大学経済論叢 2 

すでに見てきたように,これまで香川県内のシルバ一人材センターでは,地 域の—→般家庭,民間企業,官公庁等から技術群,技能群,事務群,管理群,折 衝外交群,―‑般作業群,サービス群に係わる多くの種類の仕事を受注し,会員 に提供してきた。そして,平成 12年度の職群別就業延人員の割合をみると,

一 般 作 業 群 の 62.2%が 最 も 高 く , つ い で 管 理 群 14.5%,技 能 群 10.2%,サー ビス群 7.5%,技 術 群 2.1%, 事 務 群 1.3%,折 衝 外 交 群 0.9%と い う 構 成 比 率 になっている。

このように,現在のシルバ一人材センターでの受注実績をみると,屋外・屋 内の清掃,除草などの「一般作業」,駐車場,駐輪場,マンション等の「管理」

の仕事,襖・障子貼り,庭木の剪定などの「技能」の仕事が多く,専門的な知 識・経験を要するような「技術]や「技能Jの仕事は少ない。また,ホワイト

カラー層を対象にした「事務」や「折衝・外交」の仕事も極めて少ない。

近年,ホワイトカラーの職歴をもつ会員層が増加しており,今後も高学歴化 の進展で,ますます増加するものとf測される。そして,これら会員の希望す る事務(ホワイトカラー)系の仕事を確保・提供して行くことが,今後シルバ 一人材センターにとって極めて重要になると考えられる。こうした状況を背景 に,国は,現在「事務系職種就業分野開拓推進事業]を実施している。

さて,(社)香川県シルバ一人材センター連合会では,平成 12年 8月21日〜平 成 12年 8月31日にかけて,事務系職種に対する民間事業所の需要を把握する ために,香川県内における民間事業所 1,000社 を 対 象 に ア ン ケ ー ト 調 査 を 実 施

した。

さらに,平成 12年 11月13 14日にかけて,「かがわ長寿大学」受講者301 人を対象に,シルバ一人材センターに入会し事務系職種の仕事をしたいと思っ ているかどうかについてアンケート調在を実施した。なお,両調在に筆者も調 壺代表者として参加した。

以下では,この調在結果の主要な部分を紹介し,次節で,今後の課題につい て論じることにする。

(3)

3  シルバ一人材センターの現状と課題(2) ‑3‑

1.  「かがわ長寿大学」受講者を対象にしたアンケート調査について

まず,「かがわ長寿大学」受講者 301人を対象に実施したアンケート調壺に ついてみる。

(1)  このアンケート調壺の有効回答者数は 265名で,有効回答率は 88.0%

であった。そして,皿答者の男女別構成を見ると,男性 52.8%,女性47.2%

となっており,男性の方が5.6ポイント上回っていた(第 12表参照)。

第12表 男 女 別 構 成

合 計 男 性 女 性

265  140  125  100.0%  52.8%  47.2% 

資料: (ttl香川県シルバ一人材センター連合会

また,年齢別構成をみると,男性では「65~69 歳」が 45.0% で最も多く,

ついで「70歳 以

r

」32.1%,「60~64 歳」 22.9% の順となっている。

女性では「65~69 歳」が 36.0% で最も多く,ついで「70 歳以上」 32.8%, 「60 64歳」 31.2%の順となっている(第 13表参照)。

第13表 年 齢 別 構 成

男 性 女 性 計

実 数 I I I  (%)  実 数 ' I I  (%)  実 数 : I  (%) 

I  I 

59歳以ド

゜

0.0 

゜

0.0 

゜

0.0 

60~64 歳 32  22.9  45  36.0  77  29.1 

65~69歳 63  45.0  39  31. 2  102  38.5  70歳以L 45  32.1  41  32.8  86  32.5 

I  I  I 

合 計 140 f  100.0  125 i  100. 0  265 !  100.0  資料:(初香川県シルバ一人材センター連合会

(2)  つぎに,回答者がこれまでに経験した主な職業(仕事)を尋ねてみると,

男性では,「経営・管理的職業」 40.0%,「事務的職業」 18.6%,「専門的・技 術的職業」 18.6%,「営業・販売の職業」 10.0%,「技能エ・採掘・製造・販売 の職業」 5.7%などとなっており,「経営・管理的職業」の割合が最も高い。

(4)

‑4‑ 香川大学経済論叢 4 

これに対し,女性では,「事務的職業」 44.0%,「専門的・技術的職業」

26.4%, 「営業・販売の職業」 6.4%,「その他」 4.8%などとなっており,「事務 的職業」の割合が最も高い(第 14表参照)。

第14表 これまでに経験した職業(仕事)

男 、It 女 '!''I: 甘十 実 数 :I  (%)  実 数 :I  (%)  実 数 ! (%)  農業・漁業・林業の職業 I  4:I   2.9  5:I   4.0  9:  3.4 

専門的・技術的職業 19 !  13. 61  33 !  26.4 I  52 !  19.6  経営・管理的職菓 56 i  40. o I  3:  2.4 I  59 i  22.3  事務的職業 26:  18. 6 I  55:  44.0 I  81:  30.6  党業・販売の職業 14:  10. o I  81  6.41  22 i  8.3  サービスの職業 2:  1. 41  5:  4.0 I  7:  2.6  保安の職業 4!  2. 9 I  o:  o.o I  4:  1. 5  運輸・通信の職業 7:  s.o I  3:  2. 41  10 i  3.8  技能「=‑採業掘・製造・

建設の職 8i  5. 71  5:  4.0 I  13:  4.9  その他 O!  o.  o I  5:  4. 81  5:  2.3 

無 r~11 答 o:  o.  o I  2i  1. 61  2:  0.8 

I  I 

合 且l 140 i 100. 0  125 i 100. 0  265 i 100. 0 

資料:(ネt)香川県シルバ一人材センター連合会

(3)  「シルバ一人材センターに入会して,働きたいと思っているかどうか」

について葬ねてみると,男性では「すでに入会している」が3.6%,「これから 入会したい]が46.6%となっている。 ・}j,  女性では「すでに人会している」

が 2.6%,「これから人会したい」が 37.4%となっており,男女とも,シルバ 一人材センターヘの,これからの加人希望者はかなり多い(第 15表参照)。

(5)

5  シルバ一人材センターの現状と課題(2)

第15表 シルバー人材センターに入会したいと思いますか

‑5‑

男 性 女 性 計

実 数 i(%)  実 数 ! (%)  実 数: (%) 

I 

すでに人会している 5  3.6  '‑'')  : I I I  l. 6  7  2.6 

I  I 

これから人会したい 65  46.4  34 i  27.2  99  37.4 

I  I 

人会を考えていない 70  50.0  89:  71. 2  159  60.0 

I 

I  I 

合 lr「 140 [  100.0  125 i 100. O  265 i 100.0  資料:(社)香川県シルバ一人材センター連合会

(4)  つぎに,シルバ一人材センターに「すでに加人している」方,及び「こ れから人会したい」と考えている方に対し,「これまでにパソコンを使って仕 事をした経験があるかどうか」について尋ねたところ,経験が「ある」と回答 された人は,男性27.1%, 女 性25.0%となっており,男女とも,経験者はほぽ 4人に 1人の割合となっている(第 16表参照)。

第16表 パ ノコンを使った仕事の経験

男 性 女 性 叶

実 数 I I I  (%)  実 数 ' I I  (%)  実 数 I I I  (%) 

I  I 

ぁ る 19  27.1 

, 

25.0  28 i  26.4 

I  I 

な し 51  72.9  27  75.0  78 l  73.6 

I  I 

合 ill" 70 !  100. 0  36 i  100. 0  106:  100.0  資料:(初香川県シルバ一人材センター連合会

また,パソコンを使っておこなった仕事の内容について葬ねてみると,「デ ータ人力」 75.0%,「文章作成」 63.4%,「表叶算」 35.4%,「会計・税務事務」

21.4%,  「データベースの利用」21.4%などとなっており,「データ人力」や「文 章作成」といった比較的簡単な作業が圧倒的に多くなっている(第 17表参照)。

(6)

‑6‑ 香 川 大 学 経 済 論 叢

6 

第17表 パ ノコンを使った仕事の内容(複数回答)

男 性 女 性 計

実 数 ! (%)  実 数:

I  (%)  実 数! (%) 

回 答 者 数 19 i  9:  2s l 

データ人力 15  78.9  6  66. 7  21:  75.0 

ホ ー ム ペ ー ジ の 検 索 4  21.1  1  11. 1  5  17.9 

文 章 作 成 14  73. 7  4  44.4  18  64.3 

会 社 ・ 税 務 事 務 4  21. 1  2  22.2  6  21. 4 

表 計 算 10  52.6 

゜

0.0  10  35. 7 

CADによる設叶・製図

゜

0.0 

゜

0.0 

゜

0.0 

コンピュータ・グラフィソクス

゜

0.0 

゜

0.0 

゜

0.0 

デ ー タ ベ ー ス の 利 用 6  31. 6 

゜

0.0  6  21. 4 

ホ ー ム ペ ー ジ の 作 成

゜

0.0 

゜

0.0 

゜

0.0 

そ の 他 1  5.3  l  11. 1  2  7.  1 

資料:(ネt)香 川 県 シ ル バ 一 人 材 セ ン タ ー 連 合 会

(5)  さらに,シルバ一人材センターに「すでに加人している」)f,  及び[こ れから人会したい」と考えている方に対し,「シルバ一人材センターが受注す る事務系(ホワイトカラー)職種の仕事をしたいと希望しますか」という質問 に対しては,「希望する」が81.1%に達している。

この高い回答数字は,これまでに「事務系職種」を経験している回答者が多 かったことを反映しているものと思われる。しかし,いずれにしても,今後,

シルバ一人材センターでは,積極的に「事務系職種Jの受注開拓が重要である ことを示している(第 18表参照)。

第18表 事 務 系 ( ホ ワ イ ト カ ラ ー ) の 仕 事 を 希 望 し ま す か

男 竹:. 女 'l"t tt 

実 数 l (%)  実 数 i (%)  実 数 i (%) 

希 沼 す る 57  81. 4  29  80.6  86  81. 1 

希 望 し な い 13  18.6  7  19.4  20  18.9 

合計~ 70: I  100.0  36  100.0  106  100.0 

I  I 

資料:(社)香川県シルバ一人材センター連合会

(7)

7  シルバ一人材センターの現状と課題(2) ‑7‑

(6)  つぎに,事務系(ホワイトカラー)職種の仕事をしたいと [ijJ答された方 に対し,「希望する仕事の内容」について尋ねてみると(複数回答),男性では

「一般事務」 43.9%, 「サービス業務」 29.8%,「経営相談」 26.3%,「調在事務」

26.3%, 「パソコンを使った仕事」 24.6%などが上位を占めている。

これに対し,女性では「一般事務」 31.0%, 「サービス業務」 31.0%, 「毛筆・

筆耕事務」 24.1%,「各種整理業務」 20.7%, 「パソコンを使った仕事」 20.7% 

などが上位を占めている(第 19表参照)。

第19表 希望する事務系の仕事の内容(複数回答)

男 性 女 性 計

実 数 ! (%)  実 数 ! (%)  実 数 l(%) 

回答者数 57:  29 i  86: 

経党相談 15  26.3  1  3.tl  16  18.6  教 育 指 導 8  14.0  4  13.8  12  14.0 

•般事務 25  43.9 

, 

31. ( ) 34  39.5  毛 筆 ・ 筆 耕 事 務 8  14. 0  7  24. l  15  17. 4  調 介 事 務 15  26.3  4  13.8  19  22.1  製 図 ・ タ イ プ 5  8.8  l  3.4  6  7.0  背 業 ・ 販 完 ・ 集 金 10  17.5  1  3.4  11  12.8  パ ン フ レ ッ ト ・ ビ ラ 配 付 8  14.0  3  10.3,  11  12.8  各 種 整 理 業 務 11  19.3  6  20. 7  17  19.8  サ ー ビ ス 業 務 17  29.8 

, 

31. 0  26  30.2  パ ソ コ ン を 使 っ た 仕 事 14  24.6  6  20. 7  20  23.3 

' 

'  

資料: (ttJ香川県シルバ一人材センター連合会

2.  民間事業所に対するアンケート調査について

つぎに,香川県内における民間事業所 1,000社を対象にしたアンケート調査 についてみる。

(1)  このアンケート調在の有効回答数は 418事菓所で,有効回答率は 41.8% 

であった。そして,このうち,これまでに「シルバ一人材センターに仕事を依 頼したことがある」と伯l答された事業所は 121事業所 (28.9%) で,回答総数

(8)

‑8‑ 香川大学経済論叢 8 

の約 3割を占めている(第 14図参照)。

第14図 仕 事 の 依 頼

ある 28.9% 

ない 70.3% 

無1,1]答 0.7% 

資料:(ネt)香川県シルハ一人材センター連合会

また,この 121事業所のうち,これまでに[事務系(ホワイトカラー)職種 の仕事を依頼したことがある」という阿答は, 27事 業 所 (22.3%) か ら 寄 せ

られている(第 15図参照)。

第15図 事務系職種の依頼

ある

22.3%  ない

76.9% 

無阿答 0.8% 

資料:(社)香川県シルバ一人材センター連合会

(2)  つぎに,これまでに「事務系(ホワイトカラー)職種の仕事を依頼した ことがある」と阿答された事業所に対し,その依頼した「仕事の内容」を尋ね てみた。

寄せられた回答(複数回答)をみると,「毛筆・筆耕事務」が 77.8%で圧倒 的に多く約 8割を占めている。そして,「一般事務Jは11.1%で約 1割を占め ているにすぎず,「製図・タイプ等の業務」は 3.7%,  「営業・販売・集金業務」

も同じく 3.7%となっている。また,「パンフレット・ビラ等の配布J,「各種整 理業務」などの仕事の依頼は全くない(第 16図参照)。

(9)

︐ 

シルバ一人材センターの現状と課題(2) ‑9‑

第16図 依頼した事務系職種の内容(複数回答)

(%)  90  80  70  60  50  40  30  20  10 

゜

77.8 

0.0  0.0  じ噴

'. 筆耕 事務

q般 事 務

そ の 他

製図・タイプ笠の業務 党 党

・ 販 売

・ 艇 金 業 務

パン フレ ソト

・ビ ラ守 の配 布

各 種 整 理 業 務

資 料 :(rt)香川県シルバ一人材センター連合会

(3)  しかし, 今後に関しては少し期待がもてる。「今後,ーFlt務系職種の仕事 を依頼する機会があると思いますか」 という質問に対しては, 418事業所のう ちの 61事 業 所 (14.6%) 

17図参照)。

から,「あると思う」 の 阿 答 が 寄 せ ら れ て い る (第

第17図 事 務 系 職 種 を 依 頼 す る 機 会

ないと思う 85.4% 

あると思う 14.6% 

責料: (tf:)香川県シルバ一人材センター連合会

(10)

‑JO‑

(4) 

香 川 大 学 経 済 論 叢

つぎに,[今後,事務系職種の仕事を依頼する機会があると思う」

10  と回 答された事業所に対し,その依頼する仕事の内容を尋ねてみた。

寄せられた回答(複数回答)をみると,「一般事務」が42.6%で最も多く,

「毛筆・筆耕事務」 39.3%, 「常業・販売・集金業務」 21.3%, 「パン つづいて

フレット・ビラ等の配布」 9.8%の順となっている (第 18図参照)。

第18図 依頼した事務系職種(複数回答)

(%)  50  45  40  35  30  25  20  15  10  5 

゜

42.6 

般 事 務

党 業

・ 販 売

・ 集 金 業 務 毛

筆

・ 箪 耕 事 務

パンフレット・ヒラ内の配布 その他 製 図

・ タ イ プ 笠 の 架 務

調杏 且事 務

サ ー ビ ス 業 務

無 皿 答

各 種 整 理 業 務

資料:(初香川県シルバ一人材センター連合会

「硬筆・筆耕事務」よりも「一般事務」の方が多くなっており,

[毛筆・筆耕事務」以外の職種では,今後,これまでよりも受注の増加が期待 このように,

できると思われる。

(5)  つぎに,「今後,事務系職種の仕事を依頼する機会がないと思う」 と回 答された事業所に対し, 「依頼しない士用由」を綽ねてみた。寄せられた回答(複

(11)

11  シルバ一人材センターの現状と課題(2) ‑JJ‑

数回答)をみると,「外部に依頼(外注)する仕事が無い」が圧倒的に多く 84.3%

に達している。また,「シルバ一人材センター以外に依頼(外注)するところ がある」は 6.7%で,「シルバ一人材センターに依頼するのは不安」 という回 答は 1.1%にすぎない。 これらの回答から, シルバ一人材センタ一人材に仕事 を依頼しないのは,決して依頼することに「不安」を感じているからではない ことがわかる (第 19図参照)。

第19図 事務系職種を依頼しない理由(複数回答)

(%)  100 

90  80  70  60  50  40  30  20  10 

゜

84.3 

1.1  0.3 

会合連

夕ンセ材人他に依頼するところがあるゞJ レ︶ シ県

J 香

依頓する仕巾がない

り住. 

'  

床資

その他 依頼するのは不安 無何答

(6)  つぎに,全ての事業所に対し,「もし, シ ル バ 一 人 材 セ ン タ ー に パ ソ コ ンを操作できる会員がおれば,パソコンを使う仕事を依頼する機会があると思 いますか」と尋ねてみた。 この質間に対しては, 「あると思う」の回答が 16.0%

となっている (第20図参照)。

(12)

‑12‑

第20図

香川大学経済論叢

パ ノコンを使う仕事の依頼機会

12 

なしヽと思う

83.8%  あると息う

16.0% 

資料:(初香川県シルバ一人材センター連合会

(7)  つぎに, パ ソ コ ン を 使 う 仕 事 で [依頼する機会があると思われる{f:事の 内容Jについて砂ねてみた。 lr1l答(複数回答) をみると,「データ入力」が最 も多く 65.5%となっている。 つづいて「文章作成」 32.8%, 「表計算J26. 9%, 

「会計税務事務」 23.9%の順となっている (第 21図参照)。

第21図 パソコンを使う仕事の内容(複数回答)

(%)  70  60 

50  40  30  20  10 

65.7 

゜

文章作成データ人力 ^と ト

̲午 i '

i f 1 i

日1 n →

会叶・税務巾務 ホームページの作成 CADによる

咲可・製図r L ホームページの検索 データベースの利川 コンピュータ・グラフィックス その他

資料:(初香川県シルバ一人材センター連合会

(13)

13  シルバ一人材センターの現状と課題(2) ‑]3‑

(8)  最後に,「パソコンを使う仕事を依頼する機会がない」と回答された事 業所に対し,その「理由」を尋ねてみた。

寄せられた[叶答を見ると,「依頼する仕事がない」の回答が 87.7%で圧倒的 に 多 い 。 そ し て 「 他 に 外 注 す る と こ ろ が あ る 」 の 回 答 は 6.3%,「高齢者への 依頼は不安」の回答は 1.7%に過ぎない。これらの回答にみられるように,パ ソコンを使う ft:事を依頼しないのも,決してシルバ一人材センターの会員に「不 安」を感じているからではないことがわかる(第22図参照)。

第22図 パソコンを使う仕事を依頼しない理由(複数回答)

(%) 

100  90  80 

60  50  40  30 

87.7 

10 

o 

  ̲ l

依 そ 1也

頼 の に

する 他 畠す

ば

ると

が ろ

な 鸞

し、 る

高齢者への依頓は不安

資料: (Jじ香川県シルバ一人材センター連合会

(14)

‑/4‑ 香川大学経済論叢 14 

(六) 今後の課題

以上で,香川県におけるシルバ一人材センターの現状と,それに関するアン ケート調壺結果をながめてきた。

以下では,香川県のシルバ一人材センターがさらに発展・拡大していくため の課題について少し述べたい。

1 • 広報活動の強化

すでにアンケート調在結果でみてきたように,シルバ一人材センターそのも の存在については,県民の間に広く知れわたっている。しかし,その業務内容 については必ずしも十分知れわたっているとは占い難い。業務内容の周知を含 めた効果的な広報活動をさらに強化するならば,仕事の受注もさらに増加する

ものと思われる。

なお,広報活動の方法としては, 一般家庭からの受注も多いことから,市・

町 の 広 報 誌 へ の 掲 載 や チ ラ シ の 配 布 等 に よ る 広 報 活 動 な ど が 有 効 と 考 え ら れ る。また,就業機会開拓専門委員による,積極的な潜在的ニーズの掘り起こし

も璽要であることは言うまでもない。

2.  事務系職種への就業拡大

すでにみてきたように,県内のシルバ一人材センター会員の過去の職歴をみ ると,「会社員J' 「公務貝」が約 8割を占めている。このことから,事務系(ホ ワイトカラー)職種を経験した会員がかなり多いと推測される。また,高学歴 化の進展や,産業構造・就業構造の変化によって,今後もホワイトカラー層出 身の会員が増加するものと予想される。

ところが,シルバ一人材センターでのこれまでの受注職群をみると,事務群 などホワイトカラー職種の受注比率が極めて低い。つまり,ホワイトカラー層 が,過去に蓄積してきた経験・知識・能力等が十分活かされるような職種は極 めて少ない。

(15)

15  シルバ一人材センターの現状と課題(2) ‑]5‑

したがって,今後の大きな課題の一つは,これらホワイトカラー層会員のた めの事務系(ホワイトカラー)職種の受注拡大が急務であると考えられる。

なお,現在の事務系(ホワイトカラー)職種の業務遂行にあたっては, OA 機器の操作が不可欠となっている場合が多い。したがって,多くの場合,最小 限,基本ソフトやキーボード操作等についての知識や技能習得が必要となって いる。

「かがわ長寿大学」受講者を対象としたアンケート調在では,シルバ一人材 センターに「すでに入会している」人,及び「これから人会したい」と考えて いる人のうち,これまでにパソコンを使って仕事をした経験が「ある」と回答

された人は 26.4%に過ぎなかった。

だがしかし,「もし,シルバ一人材センターでパソコンの研修・講習会を実 施するとしたら,あなたは受講したいと思いますか」という質問に対しては,

「受講したいと思う」の回答が実に 87.7%という高い数字に達しており,高 齢者のパソコンに対する関心が極めて高く,かつ技能習得への積極的意欲があ ることがポされている。少なくとも,シルバ一人材センターはこのような高齢 者のニーズに対応することが必要があると考えられる。

また,例えばOA関係の仕事には,ワープロ入力や経理関係,データ一人力 処理など,事業所によって異なるソフトが使用されている場合がある(ワープ ロであれば,ワードや一太郎。表計算ではエクセルやロータス。会計事務では,

「奉行シリーズ」やPCA会計など)。したがって,パソコン等の初歩的な経験 者に対しても,それらのソフトに対応した実践セミナーや技能講習が必要であ り,このような技能訓練を受ける場と OA機器類の整備を,シルバ一人材セン ターに設置することが望まれる。

3 . 福祉・家事援助サービス分野への就業拡大

上記巾務系職種の受注拡大とともに,今後期待されるのは,福祉・家事援助 サービス分野への就業機会の拡大である。

(柏香川県シルバ一人材センター連合会の調在によれば,平成 12年度の県内

(16)

‑/6‑ 香川大学経済論叢 16 

の 福 祉 ・ 家 事 援 助 サ ー ビ ス 事 業 の 受 注 件 数 は 1,896件 ( 前 年 度 比24.7%増) で,契約金額は 8,649万9千円(前年度比 2.8%増)となっている。

周 知 の よ う に 現 在 , 香 川 県 の 人 口 高 齢 化 は , 全 同 平 均 よ り も 早 い ス ピ ー ド で進展しており,今後更に高齢者を対象とした福祉・家事援助サービス分野(身 の回りの世話,話相手,外出の介助,食事の介助,病院の付き添い,掃除,洗 濯 , 調 理 買 い 物 等 ) の 需 要 拡 大 が 予 測 さ れ る0 この分野は,健康で,働く意 欲のある高齢者が,これまでの人生経験を牛かせるとともに,高齢の要援護者 と年齢も近いことから,コミュニケーション面でも,適切なサービスの提供者 といえる。

なお,福祉・家事援助サービス事業を円滑に展開しようとすれば,コーデイ ネーターの配置が不可欠となる。その際,コーディネーターには,労働領域や 福祉領域に関しての知識が求められる。さらに発注者のニーズの的確な把握,

発注者と会員間の調整, トラブル解決,就業した会員に適切にアドバイスする 能力等も求められる。

コーデイネーターの配置を支援する制度としては,「介護支援推進事業費補 助金制度」があり,これを積極的に活用することが望ましい。

また,サービス水準を向上させるためには,ホームヘルパー研修への積極的 な 参 加 を 促 す と と も に , ホ ー ム ヘ ル パ ー , 介 護 福 祉 じ 社 会 福 祉 士 等 の 資 格 取 得のための便宜をはかることも必要であると苔えられる。

さらに,福祉・家事援助事業サービス事業は,福祉行政領域の仕事となるた め,行政や地元の社会福祉協議会,在宅介護支援センター,老人訪問看護ステ ーション等との連携が必要である。

4 . 独自事業の開発

シルバ一人材センター会員の就業機会を拡大して行くためには,会員自ら新 しい事業を開発し,社会の需要を創出して行くことも必要である。

例えば,地元の史跡・遺跡・公園等の観光ガイド,公共施設の案内,郷土民 芸品の作製,育児・子育て支援サービスなど。

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17  シルバ一人材センターの現状と課題(2) ‑/7‑

また,専門職経験者であれば,経営・労務相談,学習教育指導,英会話教室,

絵両教室,書道教室,パソコン入門教室等シルハ一人材センター独自の取り組 みも者えられる。

これら独目'l‑f.菓の開発に関しては,会員相圧間で,「一体,自分たちに何が できるのか」について,積極的に討議を重ねるなど,会員 flらのi.体 的 取 り 組

みが求められる0

5.  研修・講習制度の拡充

シルバ一人材センターが発展・拡大していくためには,地域社会が求めてい る職種(什事)を提供することが重要である。そのためには,会員自身がその ような職種を身に付けるとともに,研修・講習等により,技能の向上に努める ことが肝要である。

国は平成 10年度から, 60歳台前半層を中心とした閥齢者を対象に,「シニア ワークプログラム事業」を実施している。このプログラムは,高齢者の雇用就 業機会の促進を図ることを H的に,公共職党安定所と地域の事業::‑1:団体等が連 携し,技能講習,介護講習,集団面接会等を実施するものである。実施する業 種については,都道府県の労働局内に設償された高齢者雇用促進会議で決定さ れることになっており,平成 13年 度 の 香 川 県 に つ い て み れ ば , 技 能 講 習 と し て7菜種(調理補助講習,ホテル旅館業務講習,管工事人門講習,緑地保全管 理講習,造園入門講習,室内インテリア講習,パソコン入門講習),介護講習と

して 2業種

r n

方間介護員 3級課程,介護訪間員 2級 諜 程 ) の 合 叶 9業 種 で 実 施 されている。

今後,シルバ一人材センターは,このプログラムを積極的に活用するととも に,さらに地域杜会の特性にマッチした業種や,ニーズの高い叢種などの追加・

拡充することが必要である。

6.  シルバ一人材センターに対する補助金について

国は,シルバ一人材センターの健全な育成を図るために,運党に要する経費

参照

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