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全国を対象とした住宅の室内環境およびエネルギー消費量の事例調査

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Academic year: 2021

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Investigation on Indoor Environment and Energy Consumption of Dwellings in Japan Nozomi TADA

全国を対象とした住宅の室内環境およびエネルギー消費量の事例調査

高知工科大学 システム工学群 建築・都市デザイン専攻 建築環境研究室 1150087 多田 のぞみ 住宅 室内環境 エネルギー消費量 WBGT 温度 湿度 指導教員 田島 昌樹

1.研究目的

日本における二酸化炭素排出量は、産業部門が減少傾向にあ るのに対して家庭部門は年々増加傾向にあり、全排出量の 16%

を占める

[1]

。特に節電が要請されている状況において、住宅分 野での省エネルギー対策は不可欠となっている。省エネルギー の観点から、一般的な生活様式と一定水準の室内環境を想定し 住宅の省エネルギー基準の改正や自立循環型住宅の普及が図 られている。しかし、住宅の室内環境やエネルギー消費量は気 候風土や居住者の属性及び嗜好性、住宅性能によって異なるた め、その地域や居住者の属性及び嗜好性、住宅性能による室内 環境とエネルギー消費を把握しておく必要がある。本研究は、

全国を対象として実住宅の室内環境とエネルギー消費量を把 握するとともに、その地域特性や居住者の属性及び嗜好性、住 宅性能による特性を明らかにすることを目的としている。

2.研究概要

本研究では実住宅での室内環境を実測によって調査するこ とに加え、電力消費量やガス消費量などのデータを収集し、住 宅の1次エネルギー消費量の分析を行った。

2.1 室内環境の測定手法および分析概要

測定は 2010 年 6 月から 2014 年 1 月にかけて行い、対象住宅 の概要を表1に示す。地域区分は住宅の省エネルギー基準によ る暖房度日地域区分を用いた。主にリビング、寝室、トイレの 空気温度・相対湿度(測定器、RTR-53A)と二酸化炭素濃度(測定 器、KNS‐CO₂S)を測定した。分析期間を表 2 に示し、分析は夏 期・冬期に分けて行った。分析結果に箱髭図を使用しており、

図 1 に凡例を示す。また日本では、住宅の室内環境に関する基 準がないため、室内環境の評価には建築物衛生法の衛生管理基 準値を用い、基準値を表 3 に示す。分析結果の各図において灰 色で着色した部分は衛生管理基準値内を表す。

また夏期の分析には WBGT を採用した。WBGT とは湿球黒球温 度(Wet Bulb Globe Temperature)と呼ばれ、暑熱環境下の熱ス トレスを評価する指数である

[2]

。本研究では熱ストレスの評価 を、熱に循環していない人の中程度の作業の WBGT 値 26℃で行 った。WBGT 値は湿球温度・グローブ温度より式[1]で求められ る。多くの住宅でグローブ温度と空気温度を測定したところ、

ほとんどの時間で両者の値に差がみられなかったため、グロー ブ温度が測定されていない場合は、空気温度を使用して WBGT を求めた。

WBGT  0 . 7 t

nwb

 0 . 3 t

g

[1]

ただし

WBGT

:WBGT 指数[℃]

t

g

:グローブ温度[℃]

t

nwb

:湿球温度 [℃]

表1 対象住宅の概要

住宅 地域区分 形態 構造 築年数

A 邸

*

1 戸建 木造 5 年

B 邸

*

1 戸建 木造 約 40 年 C 邸

*

1 集合 RC 造 12 年

D 邸

*

5 戸建 木造 1 年

E 邸 6 戸建 木造 1 年

F 邸

**

6 戸建 木造 1 年

G 邸 6 戸建 木造 8 年

H 邸

*

6 集合 RC 造 16 年

I 邸 6 戸建 木造 約 50 年

J 邸 6 戸建 木造 37 年

K 邸 6 戸建 木造 約 30 年

L 邸

*

7 集合 RC 造 15 年 M 邸

*

7 集合 RC 造 18 年 N 邸

**

7 戸建 木造 40 年

*:乳幼児、**:高齢者が居住している住宅

表 2 分析期間

住宅 夏期・温度湿度 冬期・温度湿度 二酸化炭素濃度 A 邸

2013/8/1~8/31 2013/1/5~1/31 2013/1/5~1/31

B 邸

2012/8/28~8/31 2013/8/1~8/11

2013/1/1~1/31 2014/1/4~1/19

2013/1/1~1/31 2014/1/4~1/19

C 邸

2012/8/20~8/31 なし なし

D 邸

2011/9/1~9/24 2010/12/18~2011/1/7 2010/12/18~2011/1/17

E 邸

2011/8/1~8/31 2011/2/11~2/28 2011/3/12~4/7

F 邸

2011/8/1~8/31 2011/2/1~2/28 2011/3/12~3/27

G 邸

2010/8/1~8/31 2011/2/1~2/28 2011/4/3~5/3

H 邸

2011/8/14~8/31 2011/2/11~2/13 2011/2/11~2/14

I 邸

2011/9/2~9/19 2011/2/15~2/19 2011/2/14~2/20

J 邸

2011/8/1~8/31 2011/2/1~2/28 なし

K 邸

2011/8/13~8/26 なし なし

L 邸

2013/8/2~9/26 なし なし

M 邸

2013/7/24~8/2 2013/2/10~2/27 2013/2/10~2/27

N 邸

2012/8/23~8/31 2013/2/10~2/28 なし

表 3 建築物衛生法の衛生管理基準値

測定項目 衛生管理基準値

温度 17 – 28℃

相対湿度 40 – 70 %RH 二酸化炭素濃度 1,000 ppm

図 1 箱髭図の凡例

最大値

最小値 中央値

第3四分位

(3Q)

第1四分位

(1Q)

数値(中央値)

住宅名称 数値(基準内割合)

(2)

2.2 エネルギー消費量の調査手法および分析概要

エネルギー消費量の調査は 2012 年 1 月から 2015 年 1 月にか けて行い、分析には 2013 年の 1 年間のデータを使用した。対 象住宅のエネルギーの使用形態を表 4 に、調査の主な項目を表 5 に示す。1 次エネルギーへの換算は、自立循環型住宅への設 計ガイドラインの換算係数

[3]

を用いた。

これら結果を分析することで用途別エネルギー消費量の推 計を行った。調理に関しては自立循環型住宅への設計ガイドラ イン

[3]

による推定方法のエネルギー基準値を採用した。暖房、

冷房は春と秋の中間期の電力消費量を基準にし、春から秋まで の超過分を冷房、秋から春までの超過分を暖房とした。給湯と 照明他電力については、既往の研究

[4]

による、対象住宅と同様 の地域区分のエネルギー消費量割合と乗じて推計を行った。

表 5 エネルギー調査の主な項目

住宅概要 エネルギー消費

・建設地

・築年数

・世帯人数

(※)

・延床面積

・暖房面積

・冷房面積

・暖房設備

・冷房設備

・給湯設備

・調理設備

・照明設備

・家電

・電力消費量

・ガス消費量

・灯油消費量

・水消費量

・太陽光発電量

・検針日

乳幼児・高齢者の有無

3.室内環境の測定結果 3.1 夏期の測定結果

図 2、図 3 に冷房使用時のリビングの空気温度、相対湿度を 示す。1 地域の住宅は冷房設備を導入していなかったため、空 気温度、相対湿度ともに最大値と最小値の差が大きく、また全 ての住宅において乳幼児が居住しているため温度変化に注意 が必要な結果となった。J 邸、M 邸では空気温度の基準内割合 が 5%以下となり、J 邸では冷房をほとんど使用しない習慣と、

築年数が 37 年であることから断熱性能が低いことが原因だと 考えられる。M 邸の空気温度が高いことについては、居住者の 省エネルギー意識によるものだと確認された。冷房の使用/不 使用が不明な I 邸、K 邸、N 邸では空気温度、相対湿度ともに 基準を上回る傾向があり、室内での熱中症を防ぐためにも冷房 の使用が望まれる。

図 4,図 5 に冷房使用時のリビングの空気温度、相対湿度を 地域区分別に示す。なお冷房の使用/不使用が不明な住宅のデ ータは含んでいない。7 地域では空気温度の基準内割合が 27%

となり、相対湿度は最大値が 80%を超えていることから他の地 域と比較して、室内においても高温で多湿な地域であることが 示唆される結果となった。

図 6 に冷房使用時のリビングの WBGT を示す。WBGT が 26℃以 上の範囲を赤枠で囲み、住宅名称下部の数値は WBGT が 26℃以 上となった割合を示す。1 地域でも WBGT の最大値は 26℃付近 となった。5・6 地域である D 邸、E 邸、F 邸、G 邸、H 邸は 26℃

を超えることはなく、築年数が 20 年以内であることが共通し ている。冷房の使用/不使用が不明な住宅では 3Q が 26℃を上回 り、 7 地域では全住宅とも最大値が 26℃を超える結果となった。

表 4 対象住宅のエネルギーの使用形態 住宅 地域区分 暖房 冷房 給湯 調理 築年数 A 邸

*

1 電力 なし 電力 電力 5 年 B 邸

*

1 薪 なし 灯油 ガス 約 40 年 M 邸

*

7

#

電力 電力 ガス ガス 18 年 N 邸

**

7

#

電力 電力 ガス ガス 40 年 O 邸 2 灯油 なし 電力 ガス 18 年 P 邸 4 電力 電力 電力 ガス 25 年 Q 邸

*

6 電力 電力 電力 電力 2 年 R 邸 7

#

電力 電力 電力 電力 8 年 S 邸 7

#

電力 電力 ガス ガス 27 年 T 邸 7

#

電力 電力 ガス ガス 35 年 U 邸 7

#

電力 電力 電力 電力 28 年

*:乳幼児、**:高齢者が居住している住宅 #高知県

※1.ハッチング部分の住宅は室内環境の測定も行った ※2.M 邸のみ集合住宅

図 2 冷房使用時のリビングの空気温度(夏期)

※冷房の使用/不使用が不明な住宅は全データを使用し箱髭図を灰色に着色

図 3 冷房使用時のリビングの相対湿度(夏期)

※冷房の使用/不使用が不明な住宅は全データを使用し箱髭図を灰色に着色

図 4 冷房使用時の空気温度 図 5 冷房使用時の相対湿度

(リビング・地域区分別・夏期)

26.8 26.5 28.1

28.7 26.7 26.9

28.2 27.5 29.9

30.1 28.0

28.2 28.6

28.9

20 22 24 26 28 30 32 34 36 38

A邸 B邸 C邸 D邸 E邸 F邸 G邸 H邸 I邸 J邸 K邸 L邸 M邸 N邸

84% 79% 40% 24% 96% 100% 35% 72% 12% 0% 50% 38% 4% 10%

1地域 5地域 6地域 7地域

空気温度[℃]

60.0 59.0 62.0

55.4 60.8 61.3 58.1

56.2 67.9

56.2 67.0 58.0

60.0 75.0

40 50 60 70 80 90 100

A邸 B邸 C邸 D邸 E邸 F邸 G邸 H邸 I邸 J邸 K邸 L邸 M邸 N邸

95% 79% 94% 100% 100% 93% 100% 100% 60% 100% 62% 96% 100% 23%

1地域 5地域 6地域 7地域

相対湿度[%RH]

27.1

28.0 27.4

28.4

20 22 24 26 28 30 32 34

1地域 74%

n=3 5地域

49%

n=1 6地域

63%

n=5 7地域

27%

n=2

空気温度[℃]

61.0

55.9 58.6 59.0

30 40 50 60 70 80 90 100

1地域 94%

n=3 5地域 100%

n=1 6地域

98%

n=5 7地域

97%

n=2

相対湿度[%RH]

(3)

図 6 冷房使用時のリビングの WBGT(夏期)

※冷房の使用/不使用が不明な住宅は全データを使用し箱髭図を灰色に着色し、

住宅名称下部の数値は WBGT 値 26℃以上の割合を示す

3.2 冬期の測定結果

図 7、図 8 に暖房使用時のリビングの空気温度、相対湿度を 示す。A 邸は全館暖房であるのに対し、B 邸は間歇暖房である ため、同じ 1 地域でも温度の最大値と最小値の差に違いが見ら れた。D 邸はホットカーペット、J 邸は床暖房を使用しており、

床が暖かいため暖房使用時でも空気温度が低く、基準内割合が 10%を下回ったと考えられる。また I 邸、J 邸、N 邸は築年数 が 30 年以上であり断熱性能が低いため、空気温度の 3Q が基準 を下回ったと考えられる。D 邸、I 邸、J 邸、N 邸の相対湿度の 基準内割合は 50%以上となり、これは空気温度が低い傾向にあ ったためである。E 邸、F 邸、H 邸の相対湿度の基準内割合は 10%程度となり、1 地域である A 邸、B 邸は 3Q が基準を下回る 結果となった。

図 9、図 10 に暖房使用時のリビングの空気温度と相対湿度を 地域区分別に示す。なお、暖房の使用/不使用が不明な N 邸の データは含んでいない。相対湿度の基準内割合は 1 地域で 15%、

6 地域では 36%となった。

図 11 に築年数が 30 年以上の住宅の深夜(0 時~6 時)の寝 室の空気温度とトイレの空気温度の関係を示す。10℃以下でヒ ートショック等の障害が発生しやすいとし、この範囲を赤枠で 囲んだ。1 地域の B 邸はトイレの空気温度がほとんど常に 10℃

を下回っており、寝室が 20℃のとき温度差は 10℃近くある。7 地域の N 邸でも空気温度の最小値と最大値の差は 10℃近くあ り、高齢者が居住しているため特に健康上の注意が必要である。

またトイレの空気温度が寝室の空気温度を上回っていること があるが、これは温水便座の使用によるものである。どの住宅 も温度の範囲が大きく、築年数が高いため断熱性能が低いこと が要因だと考えられる。

図 12 に暖房使用時のリビングの二酸化炭素濃度を示す。H 邸 では測定期間中にほぼ在宅していたため、I 邸では 24 時間換気 設備がなく、石油ファンヒーターを使用していたことが大きく 基準を超えた要因である。B 邸は薪ストーブを使用しており 24 時間換気設備はないが、基準内割合が 93%と二酸化炭素濃度が 高くなることはほとんどない結果となった。薪ストーブから排 気される空気を補う形で、室内へ外気が給気されることから換 気が十分に行われていると考えられる。

図 7 暖房使用時のリビングの空気温度(冬期)

※N 邸は冷房の使用/不使用が不明なため全データを使用し箱髭図を灰色に着色

図 8 暖房使用時のリビングの相対湿度(冬期)

※N 邸は冷房の使用/不使用が不明なため全データを使用し箱髭図を灰色に着色

図 9 暖房使用時の空気温度 図 10 暖房使用時の相対湿度

(リビング・地域区分別・冬期

図 11 深夜(0 時~6 時)の寝室の空気温度とトイレの空気温度 (築年数が 30 年以上の住宅・冬期)

22.8 22.3 24.3

24.0 22.8 23.0 23.9 23.3

25.4 25.2

23.8 24.7 26.4 26.7

16 18 20 22 24 26 28 30 32

A邸 B邸 C邸 D邸 E邸 F邸 G邸 H邸 I邸 J邸 K邸 L邸 M邸 N邸

0% 2% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 73% 6% 33% 1% 0% 75%

1地域 5地域 6地域 7地域

WBGT[℃]

22.3 19.7

15.9 19.3 20.2 20.8 23.3

13.4 15.3

20.3 15.0

-5 0 5 10 15 20 25 30 35

A邸 B邸 D邸 E邸 F邸 G邸 H邸 I邸 J邸 M邸 N邸

100% 78% 10% 93% 100% 100% 100% 20% 7% 98% 31%

1地域 5地域 6地域 7地域

空気温度[℃]

24.0 35.0

54.3

33.0 33.2 41.1

36.1 69.0

48.3 47.0

49.0

10 20 30 40 50 60 70 80 90 100

A邸 B邸 D邸 E邸 F邸 G邸 H邸 I邸 J邸 M邸 N邸

3% 24% 96% 5% 8% 61% 11% 50% 86% 70% 76%

1地域 5地域 6地域 7地域

相対湿度[%RH]

21.2

15.9

19.5 20.3

-5 0 5 10 15 20 25 30 35

1地域 87%

n=2 5地域

10%

n=1 6地域

73%

n=6 7地域

98%

n=1

空気温度[℃] 30.0

54.3 37.0

47.0

10 20 30 40 50 60 70 80 90 100

1地域 15%

n=2 5地域

96%

n=1 6地域

36%

n=6 7地域

70%

n=1

相対湿度[%RH]

0 5 10 15 20 25

0 5 10 15 20 25

トイレの空気温度[℃]

寝室の空気温度[℃]

B邸 1地域 N邸 7地域 I邸 6地域 J邸 6地域

10℃以下の割合 B 邸 33%

I 邸 52%

J 邸 18%

N 邸 2%

(4)

4.エネルギー消費量の調査結果

図 13 に年間 1 次エネルギー消費量を示す。1 地域から 7 地域 に南下するほど全体的にエネルギー消費量が減少する傾向に ある。M 邸は集合住宅であり、消費量が少ない結果となった。

また年間 1 次エネルギー消費量を用途別に推計した。A 邸、O 邸は暖房が全エネルギー消費量の過半を占めている。給湯は 1

~6 地域で 2 割以上であったのに対し、7 地域では 1 割程度と なった。7 地域では照明他電力が全エネルギー消費量の過半を 占める結果となった。なお本研究の範囲では、オール電化の住 宅でエネルギー消費量が大きい傾向がみられた。

図 14 に暖房面積あたりの年間 1 次エネルギー消費量を示す。

A 邸は年間 1 次エネルギー消費量が多く、他の住宅と大きな差 があったが暖房面積で除すと、他の住宅との差は小さくなった。

B 邸は暖房用エネルギー消費量をデータに含んでいないのにも かかわらず、同じ 1 地域の A 邸との差がみられなかった。S 邸、

T 邸は延床面積で除したため、他の住宅と比較して値が小さい。

図 15 に、本研究で取得した高知の戸建住宅における年間 1 次エネルギー消費量を含め、既往の研究

[7]

と合わせて、地域別 戸建住宅における年間 1 次エネルギーを示す。なお、オール電 化の住宅は給湯と照明他電力を本研究で取得した7 地域の住宅 での割合で推計しているため、データに含めていない。

5.まとめ

本研究は室内環境とエネルギー消費量の調査を行った。双方 の調査を行った住宅について結果を示す。A 邸、B 邸ではエネ ルギー消費量が多く、空気温度は良好であったが冬期の相対湿 度が低い結果となった。M 邸、N 邸はエネルギー消費量は少な く、M 邸は夏期の空気温度が高い結果となり、N 邸では夏期は 熱中症、冬期はヒートショックが懸念される結果となった。

室内環境の調査では、断熱性能が低い住宅で夏期・冬期とも に温度の範囲が大きく、同じ住宅内でも 10℃以上の温度差が見 られた。このような室内環境に、乳幼児や高齢者がさらされて いる結果となった。夏期は室内での熱中症を防ぐためにも冷房 の使用が望まれること、冬期では暖房器具の種類や換気設備が 室内環境に大きく左右している結果を得た。

1 次エネルギー消費量の調査では各地域のデータが取得でき、

既往の研究

[7]

との比較ができた。7 地域では照明他電力の割合 が高くなったため、この用途でのエネルギー消費量の削減が省 エネルギーを図る上での課題であると示唆された。

参考文献

[1]独立行政法人国立環境研究所・温室効果ガスインベントリオオヒィス:

温室効果ガス排出量・吸収量データ,http://www-gio.nies.go.jp/aboutghg/nir/nir-j.

html,2014 年 12 月 [2]JIS Z8504:1999 人間工学−WBGT(湿球黒球温度)指数に基づく作業 者の熱ストレスの評価−暑熱環境,1999 年[3]国土交通省国土技術政策総合研究所・独立 行政法人建築研究所 監修:自立循環型住宅への設計ガイドライン準寒冷地版,2012 年 7 月[4]澤地孝男ら:用途別エネルギー消費量原単位の算出と推定式の作成,日本建築学会 計画系論文集 第 462 号,1994 年 8 月,p41-48 [5]一戸優実:住宅密集地に建設された二 世帯住宅におけるエネルギー消費量に関する評価(その 3)対象住宅を中心とした室内環 境に関する検討,日本建築学会大会学術講演梗概集(東海),2012 年 9 月,p1321-1324 [6]JIA 環境行動委員会:JIA 環境データシート 2006,2013 年 2 月 [7]国土交通省国土技 術政策総合研究所・独立行政法人建築研究所 監修:自立循環型住宅への設計ガイドライ ン蒸暑地版,2010 年10 月[8]三浦秀一:全国における住宅の用途別エネルギー消費と地域 特性に関する研究,日本建築学会計画系論文集 第 510 号,1998 年 8 月,p77-83

図 12 暖房使用時のリビングの二酸化炭素濃度(冬期)

図 13 年間 1 次エネルギー消費量(エネルギー用途別)

※B 邸は暖房に薪を使用しておりデータに含んでいない

図 14 暖房面積あたりの年間 1 次エネルギー消費量

※S 邸、T 邸は延床面積で算出

図 15 地域別戸建住宅における年間 1 次エネルギー消費量

(文献[7]と本研究のデータを合わせた)

本論文に関係する既発表論文

(1)佐々木歌南,多田のぞみ,廣田佳祐,田島昌 樹:高知県における住宅のエネルギー消費量の調査,日本建築学会四国支部研究報告集, 日本建築学会四国支部,Vol.14,2014 年5 月,p49-50(2)多田のぞみ,佐々木歌南,廣田佳祐, 田島昌樹:高知県における住宅の室内環境調査,日本建築学会四国支部研究報告集,日本 建築学会四国支部,Vol.14,2014 年 5 月,p51-52

597 761 892

819

544 673 700

829

1170 1478

792

0 1000 2000 3000 4000 5000 6000

A邸 B邸 D邸1階 D邸2階 E邸 F邸 G邸1階 G邸2階 H邸 I邸2階 M邸

94% 93% 57% 81% 99% 99% 69% 73% 16% 44% 86%

1地域 5地域 6地域 7地域

二酸化炭素濃度[ppm]

24時間換気を採用していない

220.4

123.9

40.4 81.7

38.5 56.4

122.6

48.5 69.9

87.7

42.1

0 20 40 60 80 100 120 140 160 180 200 220 240

A邸 B邸 O邸 P邸 Q邸 M邸 N邸 R邸 S邸 T邸 U邸

1地域 2地域 4地域 6地域 7地域

年間1次エネルギー消費量[GJ/年] 照明他電力

調理 給湯 冷房 暖房

1.74 1.70

0.83 0.67

1.48 1.28

0.94 2.01

0.37 0.58

1.25

0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 1.2 1.4 1.6 1.8 2.0 2.2 2.4 2.6

A邸 B邸 O邸 P邸 Q邸 M邸 N邸 R邸 S邸 T邸 U邸

1地域 2地域 4地域 6地域 7地域

暖房面積当たりの年間 1次エネルギー消費量[GJ/㎡年]

■オール電化

暖房に薪を使用しておりデータに含んでいない

114.4

89.9

72.1 73.7 72.2 75.1 69.2

61.2 59.6

0 20 40 60 80 100 120 140

札幌 仙台 新潟 東京 名古屋 京都 福岡 那覇 高知

年間1次エネルギー消費量[GJ/年] 照明他電力

調理 給湯 冷房 暖房

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東京都北区大規模建築物の 廃棄物保管場所等の設置基準 38ページ51ページ38ページ 北区居住環境整備指導要綱 第15条.. 北区居住環境整備指導要綱 第15条 37ページ37ページ

(注)本報告書に掲載している数値は端数を四捨五入しているため、表中の数値の合計が表に示されている合計

都市 の 構築 多様性 の 保全︶ 一 層 の 改善 資源循環型 ︵緑施策 ・ 生物 区 市 町 村 ・ 都 民 ・ 大気環境 ・水環境 の 3 R に よ る 自然環境保全 国内外 の 都市 と の 交流︑. N P