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平成 26 年度 膜技術を活用した公害防止対策に関する調査 ( 報告書 ) 平成 27 年 2 月 27 日 近畿経済産業局

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平成 26 年度

膜技術を活用した公害防止対策に関する調査(報告書)

平成 27 年 2 月 27 日

近畿経済産業局

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1 1.はじめに (1)調査の背景 日本における環境問題は、1950 年代からの高度成長期に大気汚染、水質汚染といった公害として 認識され、その後官民を挙げての取り組みで、現在は落ち着いている。しかしながら世界に目を転じ ると高度成長を持続している中国をはじめとして東南アジアにおいても大気汚染や水質汚染が顕著 である。公害防止については全世界的な課題であり、この問題に貢献することは重要なことと言える。 一方近畿地域に目を転ずると、阪神工業地帯の存在により、かつては大気汚染や水質汚染、騒音・振 動被害なども発生していたが、公害防止に向けた様々な努力が継続されている。当地域の特性として は、地域住民の生活や産業を支えてきたびわ湖・淀川水系を保全するという歴史的経緯もあり、水処 理に関連する需要があったため、各種技術が開発されその進展に伴い企業や研究機関の集積がある。 中でも膜に関する技術の集積は顕著で我が国の中心地となっている。また滋賀県や大阪府や兵庫県で は水ビジネスへの取り組みも旺盛で、兵庫県では、文部科学省、経済産業省、農林水産省の 3 省よ り「ひょうご環境・エネルギーイノベーションクラスター戦略推進地域」の指定をうけて積極的な活 動を展開しており、文部科学省の「地域イノベーション戦略支援プログラム」にて「革新膜」をキー ワードに地域の産学連携を進める活動を推進している。このような状況の下、近畿地域において公害 防止に貢献できる大きなポテンシャルを持つ膜についての課題を抽出することは、公害防止のみなら ず地域産業の活性化につながるものである。 (2)調査の目的 本調査では近畿地域に集積する川上である研究開発機関から膜製造企業、膜を使用した装置製造企 業そして川下である顧客までの公害防止技術の提供者側とその利用者側の課題を明らかにする。この 調査により膜技術を活用した公害防止対策について、最新の研究開発動向を踏まえて改善の可能性や 従来には存在しない新たな活用可能性の探索が可能となるし、それを実現可能足らしめる上での研究 開発課題が明確になる。すなわち本調査により得られた結果は、産学による研究開発の効率化への寄 与とより経済的かつ防止効果の高い装置の開発につながり、国内外の公害防止対策を促進するものと 考える。

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2 2.調査内容 (1)文献調査 膜技術は水処理分野のみならず様々な分野で活用が進められており、使用目的、形式、材質やなど 様々な切り口がある。したがってどのような分野に関心が寄せられているか、あるいは研究の最新ト レンドなどを俯瞰する必要がある。まずはインターネットにてキーワード検索をかけることにし、そ ののち文献調査を行った。 本調査は主として液体分離膜を主体としたが、それに加えて今後発展が期待される膜およびその技 術、あるいはその使用分野について調査した。またこの発展の期待される膜を使用した分離膜活性汚 泥法(Membrane Bio Reactor)や地球温暖化の元凶の温室効果ガス分離膜(二酸化炭素やメタンガ ス)に関する調査も実施した。 調査に使用した文献やウェブサイトは末尾に参考資料として掲載した。 (2)ヒアリング調査 上記の文献調査にて収集した事実を踏まえて、膜技術を保有する研究機関や企業、その技術や膜製 品を活用した公害防止装置企業、さらにはその利用者(企業や公的機関等)に対して聞き取り調査を 実施した。これは文献調査を補い、より詳細な内容を把握することが目的である。 ヒアリングの対象は、大学・研究機関、膜製造企業、装置製造企業、エンドユーザーであるが、膜技 術の研究開発側である大学・研究機関と膜製造企業には研究内容についての詳細を質問した。一方膜 技術に当たる装置製造企業とエンドユーザーには改善点などの詳細について聞き取り調査を行った。 それぞれの主な質問項目は次のとおりである。 1)大学・研究機関については、6 機関を対象とした。 ①研究状況(概要) ②研究内容(研究者と内容) ③新規技術(内容、活用方法、サポート技術、 強みと弱み) ④今後の研究方針(内容、注力分野、実施施策)の 4 項目を中心にヒアリングした。 2)膜製造企業については、8 社を対象とした。 ①企業の経営の概要(企業戦略、技術戦略、保有コア技術) ②自社膜の強み ③共同研究他 ④マーケティング ⑤進出検討分野(技術、市場、地域) ⑥今後の研究開発方針の

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3 6 項目を中心にヒアリングした。 3)膜を使った装置製造企業については、6 社を対象とした。 ①企業の経営の概要(企業戦略、技術戦略、保有コア技術) ②製品の概要 ③使用膜(採用基準 と理由)④装置改善のポイント等の4 項目についてヒアリングした。 4)エンドユーザーについては、5 者を対象とした ①膜設備導入の動機 ②処理対象、設備仕様 ③設備の特徴と優位性、④改善希望事項 の4 項目についてヒアリングした。 以上の調査対象とヒアリング調査項目については末尾に参考資料として掲載した。

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4 3.調査の結果 (1)文献調査の結果 特に注目される研究分野は、添付の表1、2 のとおりであった。 テーマ 内容 1 精密ろ過膜(MF 膜) 精密ろ過膜を使用した膜分離活性汚泥法(MBR: Membrane Bio Reactor)は下・排水処理技術として広く認知されて いが、普及を阻んでいる大きな要因は電力使用量が大き いことにある。これは活性汚泥が必要とする空気量と膜 面洗浄に必要な空気量とに差があるためで、近年、MBR の更なる省エネ化を図る研究・技術開発が国内外で活発 に行われている。また産業界では、排水の再利用など様々 な膜分離法が活用されており、これらにより様々な新規 技術・製品群が生み出され、社会に貢献している。膜へ のニーズは高精度分離化、省資源(水)化、省エネルギ ー化である。 2 セラミック膜 日本の上水道での膜利用設備のシェアはメタウォーター 40%強、クボタ(セラ膜)数%でセラミック膜の合計シェ アが約 50%。セラミック膜はロバスト膜(強靭な膜:強 力な薬品洗浄が可能で圧力にも強い)の代表である。 3 正浸透膜(Forward Osmosis) 地球規模での水資源不足の対策として省エネルギーで環 境に優しい膜技術が注目されている。FO 膜とその関連技 術が、世界中の膜研究機関で最先端技術として、研究・ 開発が急速に進められている。本年、初めて本格的な FO 表1 膜研究における最近の傾向

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膜の国際会議がポルトガルで開催され、浸透圧効果を利 用する水処理やエネルギー回収(PRO)が注目されている。

4 逆浸透膜(Reverse Osmosis) CO2 は地球温暖化対策のためあるいは植物工場などでは 光合成のためにも必要であるので分離技術の研究が必要 である。また水素に関しては CO2 を排出しないことから 燃料電池車のための水素精製あるいは水素を発電等のエ ネルギー設備に使用するなどの考えがある。 5 ガス分離膜(CO2、水素) 高選択性水素分離は、化学プロセスでの水素利用だけで なく、燃料電池自動車への水素精製としての応用やその 利用拡大が期待されている。二酸化炭素回収技術として の分離膜は、低品位メタンの濃縮のための膜開発も進歩 している。

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6 テーマ 内容 1 ファウリング対策 膜の永遠のテーマであるファウリング対策はランニ ングコスト低減の切り札でもある。膜自体の構造や 材質による対策もあれば、洗浄方法などの運転方法 での対応もあり、現在はさまざまな研究がなされて いる。 2 膜システムの効率化 前処理、薬品洗浄などを含めて全体システムを効率 化して省エネルギー化を達成する。 3 コンパクト化 通常の水処理方法に比べて膜を使うシステムはすで にコンパクトであるが、エネルギー分散化のように 水処理システムも分散型になる可能性もあるのでコ ンパクト化が必要。 4 膜システムの自動化 人口減少社会を見据えると運転員や技術員の不足が 予想されるので、自動運転が望まれている。運転や メンテナンスにかける人員を極力減らす方向性が必 要。 5 運転情報の一元管理化 上記と同様の人口減少社会への対応でもあるが、メ ーカーのビジネスモデルの変更でもある。設備の売 り切りでなく運転やメンテナンスまで含めるビジネ スを想定している。そのための準備として運転情報 表2 膜周辺技術研究の最近の傾向

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膜に関しては材質で分けると高分子を用いた有機膜とセラミックスに代表される無機材料を用い た無機膜の 2 種類がある。また孔径や用途からは、精密ろ過膜(MF、0.1μ)限外ろ過膜(UF、 0.1μ~2nm)、ナノろ過膜(NF、2nm)逆浸透膜(RO、0.1nm)やイオン交換膜、ガス分離膜に分 けられる。ガス分離膜は酸素富化やメタン/CO2分離や水素分離に使用される。

1)膜分離活性汚泥法MBR(Membrane Bio Reactor)

膜分離活性汚泥法(MBR)は日本での研究開発が始められてから 25 年以上が経ち、下・排水処理 技術として広く認知されている。更なる普及を阻んでいる大きな要因はエネルギ使用量(特に電力使 用量)が大きいことにある。これは活性汚泥が必要とする空気量より膜面洗浄に必要な空気量の方が 多いためで、近年、MBRの更なる省エネ化を図る研究・技術開発が国内外で活発に行われている。 また、下水処理への適用においては、処理規模が大きいため有望市場として期待されている。しかし、 運転管理が不十分であるところもあるために、膜ファウリングを中心とするトラブル事例が散見され ており、市場の拡大を阻害する要因の1つとなっている。膜ファウリングの防止は膜技術の普及には 欠かせないもので、世界中でファウリングメカニズムの解明やファウラント物質の特定やファウリン グ防止技術の開発が進められている。 一方、MBRの新しい展開として、エネルギー回収などを積極的に行うために嫌気性処理への適用 が各所で検討されている。嫌気性消化(メタン発酵)だけでは無く、嫌気性アンモニア酸化(アナモ ックス)プロセスへの適用も研究されている。 またMBRについては水の再利用に関するISO専門委員会(TC282)が平成 25 年 6 月に設 置され、国際標準化に向けた議論が加速している。我が国の膜処理技術は国際的にみて優位性を持っ ているといわれているが、国際市場が拡大する一方でその国際的なシェアは低下の傾向を示している。 膜処理技術産業が生き残るためにも市場が拡大している海外の受注を増やす必要があるとの主張が の一元管理が必要となる。

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8 見られた。そのためにもイニシャルコスト重視の中で、国内の膜処理技術が国際的に適正に評価され る必要があることから、そのツールとしての国際標準規格の策定を日本が主導し、日本の膜処理技術 の国際展開を優位にすることは重要なことであるとの指摘があった。 2)浄水膜処理分野 浄水処理での膜処理が一般的となったが、更なる適用範囲の拡大には、ファウリング抑制に関わる 高効率化技術の確立が鍵となる。近年の動向として、浄水膜の性能向上もさることながら、周辺技術 を応用した革新的なファウリング抑制技術の開発が活発化している。浄水膜処理は、もはや膜処理の みでは成立せず、様々な周辺技術を柔軟に活用する時代に入ったと言える。 一方、日本の上水道での膜利用設備のシェアはメタウォーター40%強、クボタ(セラミック膜)数% でセラミック膜の合計シェアが約 50%となり有機膜が大勢を占める世界と比べてめずらしい状況に ある。セラミック膜はロバスト膜(強靭な膜:強力な薬品洗浄が可能で圧力にも強い)の代表であり、 特に日本ガイシ製膜モジュールを使用するメタウォーターのプラントは水源と浄水場との落差を利 用することで使用電力を減らすことができる等、セラミック膜の特徴を生かしたシステムである。そ の他、明電舎がセラミック製平膜を開発し、数年前に上市している。

3)正浸透(FO:Forward Osmosis)膜/浸透圧発電(PRO:Pressure Retarded Osmosis)膜

地球温暖化対策の一環として、省エネルギーの推進、再生可能エネルギーの導入に注目が集まって いる。このような状況の下で、地球規模での水資源不足の対策として省エネルギーで環境に優しい膜 技術が注目されている。中でも近年は特に、FO 膜とその関連技術が、世界中の膜研究機関で最先端 技術として、研究・開発が急速に進められている。平成 26 年、初めて本格的な FO 膜の国際会議がポ ルトガルで開催され、浸透圧効果を利用する水処理やエネルギー回収が注目されている。

浸透圧発電 PRO(Pressure Retarded Osmosis)は取扱液の浸透圧を利用した発電方法である。逆電気 透析(RED:Reverse Electro Dialysis)も電気透析(ED)と原理は同じだが、逆に電気を取出す技術で ある。PRO と RED はどちらが優位かはまだ判断がついていないので、今後、膜処理技術研究開発のフ ロンティアとして注視が必要である。

4)海水淡水化分野

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9 が少なく、炭酸ガス放出量も少ない技術であり、高性能膜の開発、高効率の高圧ポンプやエネルギー 回収装置の開発が行われて益々低コスト化が進んでいる。 一方、海水淡水化プラントを永続的かつ安定して運転するためには、膜ファウリング対策が大きな 課題となっており、そのための基礎研究や技術開発が精力的に行われている。 5)産業プロセス・排水回収システム分野 産業界では、公共分野の海水淡水化、浄水処理、下水処理と同様に、逆浸透(RO)、限外ろ過(UF)、 精密ろ過(MF)など様々な膜分離法が活用されており、これらにより様々な新規技術・製品群が生み出 され、社会に貢献している。しかし、これら各種産業界に貢献する様々な膜分離技術・製品について、 どのように活用されているかの具体例は各企業固有技術ということもあって、文献上には一般的ある いは断片的にしか紹介されていない。膜へのニーズは高精度分離化、省資源(水)化、省エネルギー 化などである。 6)ガス分離膜関連 近年、水素や二酸化炭素の高選択・高透過膜の開発が進み、実用化の期待が高まっている。高選択 性水素分離は、化学プロセスでの水素利用だけでなく、燃料電池自動車への水素精製としての応用や その利用拡大が期待されている。また CCS(Carbon Capture & Storage )に関しては、二酸化炭素回 収技術としての分離膜は従来法のアミン吸収法に対抗できる可能性があるだけでなく、低濃度メタン の濃縮のためにも有効で膜開発もかなり進歩している。CO2分離については公益財団法人地球環境産 業技術研究機構(RITE)等で活発に研究が進められている。 (2)ヒアリング調査の結果 文献調査においては見えなかったことが、ヒアリング調査において判明したので下記に報告する。 1)研究開発機関 6機関の調査を行ったが、内容は下記のとおりである。 現状の水処理膜に関しては、膜性能の研究として透水性と阻止率の向上だが、いずれも膜の微細構 造の最適化を狙った研究が進められている。また運転性能を阻害するファウリングに対しては膜表面 特性の制御や膜表面の修飾が効果があるとのことで研究が進められている。あるいはファウリング物

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10 質の特性解析や膜とファウリング物質の相互作用の解析といった研究が精力的に取り組まれている。 また一方では日本製の膜の性能は一定の水準に達しており、それよりはエネルギー消費が一番の問題 であるので、いろいろなシステムを組み合わせて実現する「運転の効率に係る技術開発」や「膜処理 プロセスのシステム化技術開発」に注力すべきであるとの意見もある。そのような状況で、現在ある 大学で進めているファウリングの起こりにくい材質による膜の製造及びその膜を使用しての膜水処 理システム(運転方法まで含めた効率的な膜システム)の研究開発は時宜を得たものと考える。また 新たな開発テーマとしては大学・研究機関と膜製造企業から正浸透(FO)膜が有望であるとの意見 があった。FO 膜については、低エネルギーでの運転が可能であり、海水淡水化、排水処理、発電な どの用途が予想されており、用途開発が進めば製品化が一気に進むものとの意見が多かった。またF O膜あるいはPRO膜(浸透圧発電)は膜本体の開発も重要だが、浸透圧を駆動するDS(DRAW SOLUTION)については分離する必要があり、このときにエネルギーが必要でこれを省エネ化 しないとRO膜に対しての優位性が保てない。したがってDSの開発も同時並行で行うべきとの指摘 があった。

ガス分離膜に関しては低炭素社会の実現や地球温暖化防止のためのCCS(Carbon Caputure and Storage)として、あるいは米国で盛んになっている枯渇油田の再生(CO2/EOR=Enhanced Oil Recovery)するために枯渇油田にCO2を吹き込みそのまま貯蔵するという事業のためにも効率的な COの分離が必要になっている。水素分離に関しては、次世代自動車と言われている燃料電池車用 の水素の精製や水素をプロセスや発電所やエネルギー機器に使用する水素エネルギーチェーン構想 もあり大いに期待が寄せられている。ガス分離膜としては高分子膜、シリカ膜、ゼオライト膜、パラ ジウム膜が研究対象となっており、膜の構造解析や分離プロセス等の理論解析が研究されている。 また民間の研究機関では産業用プロセスの効率化のため膜による濃縮研究が盛んである。これは従 来の濃縮には蒸発法が用いられるが、熱エネルギーの大量消費を伴うものであり、前処理として膜濃 縮を用いればエネルギー効率が向上するからである。 (2)膜製造企業 8 社について調査を行ったが内容は下記のとおりである。

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11 製造している膜としては有機膜と無機膜(セラミック膜)があり、それぞれ特徴がある。 有機膜は分離プロセスに幅広く使用されている膜で、材質としては酢酸セルロース、ポリアミド、 ポリスルホン、ポリフッ化ビニリデン、テフロン、ポリエチレン、塩ビなど多様である。海水淡水化、 人工透析等の医療用の膜から果汁や乳製品の濃縮、ミネラルウォーターの除菌、しょうゆやお酒など 食品製造プロセスなどに使用されている。無機膜と比べて軽いため取り扱いは楽だが、耐久性や耐薬 品性、使用温度範囲については考慮が必要である。 無機膜についてはシャープな孔径分布を有し、高温や高圧においても使用可能で耐薬品性や耐久性 が高い。材質としてはアルミナやムライトやチタニアなどだが、サブナノの孔径を有するゼオライト 膜や水素分離用のパラジウム膜の研究に力がそそがれている。 市場的には有機膜が優勢であり、中空糸膜と平膜がある。膜の種類を孔径分けすると、RO 膜(逆 浸透膜)、NF膜(ナノろ過膜)、UF 膜(限外ろ過膜)、MF膜(精密ろ過膜)の 4 種類となる。 RO 膜は全世界の需要の 50~60%のシェアを日本製品が握っており海水淡水化設備での使用が一般的 であるが、水中の溶解塩類をはじめ、溶解有機物、微粒子を効率的に除去し、超純水製造や廃水再利 用にも使用される。あるメーカーの膜は CAT(三酢酸セルロース)製であり殺菌剤である塩素に対し て耐性があるとともに耐ファウリング性にも優れており、条件の厳しい原水(濃度、温度)でも安定し た性能で、過酷な水質である中東(サウジアラビアなど)においての事業拡大を行っている。また海水 中のホウ素を効率的に除去できる膜も市販されている。今後の目標としてさらなる耐ファウリング性 の向上と低コスト化を目指している。 UF 膜(限外ろ過膜)、MF膜(精密ろ過膜)については水中の浮遊物質、コロイドや細菌などを 除去対象とし、主として飲料水(浄水)や工業用水の生産、排水処理に使用される。MF膜と活性汚 泥法を組み合わせた製品のMBR(Membrane Bio Reactor)は、膜で固液分離をするため安定的に高 度な処理水が得られ、工業排水や生活排水の処理に適用されます。平膜を使用したものと中空糸膜を 使用した製品(ユニット)がある。今後の膜製品の開発方針としては膜性能(透水性、阻止率)の向 上もさることながら耐ファウリング性の向上と低コスト化である。

また新規参入製品としては、ひょうご環境エネルギーイノベーションクラスターの地域イノベーシ ョン活動からの結果であり、従来の中空糸膜が 1~2 ㎜の径に対して内径 4 ㎜という大口径の塩ビ系樹

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12 脂を使用した UF 膜である。ろ過方式も従来品は「外から内へ」だがこの製品は「内から外へ」ろ過 するタイプである。また従来は水処理を行うに当たって膜装置を槽に浸漬するが、本製品は槽外に設 置するもので、メンテナンス性が向上している。 一方無機(セラミック)膜に関しては、製造メーカーは限られているが形式的にはモノリス(蜂の 巣)型と平膜型の 2 種類がある。ロバスト(強靭)膜の代表であり耐久性、耐薬品性、耐油性に優れ ており、高温、高圧下での使用も可能である。耐用年数が長いのでライフサイクルコストの低減につ ながる。0.1μの孔径を実現しているので上下水処理、工業排水、再生水用に使用される。今後はコ スト低減はもちろんのこと、膜表面の処理によるファウリングの低減や水質に合わせた膜の開発を目 指す。 有機膜メーカーは、今後の進出分野としてFO膜、ガス分離膜を上げている。FO膜は今後の開発 成果にもよるが、エネルギー消費の大きいRO膜に代わる可能性がある。膜メーカーは膜本体の開発 に注力しているが、FO膜を駆動するDS(DRAW SOLUTION)の開発も重要事項である。 すなわちDSの分離に係る操作が低エネルギーでかつ分離性能がよいことが普及のカギを握ってい る。 ガス分離膜に関しては石炭火力発電所排ガス等からのCO分離に威力を発揮し、地球温暖化防止 のためのCarbon Capture & Storage(CCS)に資するものである。また枯渇 油田の再生が北米で盛んに行われているが、これは油田にCOを吹き込み再生するものであり(C O2/EOR=Enhanced Oil Recovery)、は大量のCO2を使用することになる のでこの面からの需要も大きい。また水素分離膜に関してはCOを排出しないことから水素をエネ ルギー減として使用する構想や近い将来ガソリン車にとって代わると考えられている燃料電池車の 水素精製用に有効であるとの観点から期待が集まっており研究開発は加速中である。 (3)装置製造企業 6社について調査を行ったが内容は下記のとおりである。 装置製造企業としては、使用する膜は国内外すべての膜メーカーのモジュール(膜を一定本数ある いは一定枚数集めて水など処理できるようにしたもの。一定本数集めたものをエレメントといいこれ

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13 を組み合わせたものをモジュールという場合もある。)が対象で、採用基準は透水率、阻止率、耐久 性、耐ファウリング性、ハンドリング性、信頼性、長寿命、コンパクト性、省エネ性などを考慮した コストパフォーマンスである。製品としては海水淡水化設備から超純水製造設備、浄水場設備、飲料 水製造設備、家庭用浄水器あるいは医療分野の人工透析器まで多岐にわたっている。装置製造企業の 販売戦略としては装置の売り切りではなく、運転及びメンテナンス(O&M)まで含めたものを目指 している。またある企業では自社で設備の建設から運転、メンテナンスまでを引き受け、それらのコ ストを製品(工業用水や飲料水)価格に転嫁して売るというビジネスモデルを構築している。 また従来は企業の納入した設備はそれぞれの現場で客先の運転員が行っているが、人口減少社会を 見据えて設備の運転を自動化して遠隔管理するというアイデアが装置製造企業とエンドユーザーか ら出ている。 無機膜を使用している装置製造企業からはその耐圧性を利用したシステムが提案されている。これ は水源と浄水場の水頭差を利用してポンプを使用せずにろ過を行う省エネ型システムである。またそ の耐薬品性を利用して前処理としてオゾンを利用するなどのアイデアが出ている。(有機膜はオゾン に耐性がない。) 装置製造企業側からの膜製造企業への要望は、省エネルギー、高信頼性、長寿命、耐ファウリング 性、ハンドリングの容易性、納期の短縮、コストパフォーマンス(性能とコストのバランス)である。 特にファウリング性能の向上は、ランニングコストの低減につながるものでありとくに重要である。 もちろん装置製造企業側も運転方法によるランニングコストの低減について研究中である。 (4)エンドユーザー 5者に調査を行ったが内容は下記のとおりである。 RO膜については海水淡水化設備についての海外での需要がほとんどで文献調査の段階でコスト とファウリング対策と省エネ化が重要課題であることが判明しており、調査対象から除外した。RO 膜を使用した処理水は清浄で臭気もなく安全かつ衛生的でありかつ藻類の発生が少なく、滝や噴水で の発泡も少ないので、国内ではせせらぎの再現などの親水用水向けとして有効との意見があった。M F膜使用のMBRについては、コンパクトな設備であり高品質の水質が確保できることや運転・管理

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14 は高度な技術や経験が不要なことから魅力的な技術であるとの意見であった。日本より海外で普及し ているが、これは日本では運転員の能力が優れており従来技術で日本の排水基準水質に十分に対応で きることやイニシャルおよびランニングコストの高いこと、特に消費電力が大きいことがネックで普 及が進まないとの指摘があった。したがって水質基準が厳しいところやスペースに余裕のないところ では採用の可能性十分にあることと大量の処理をする下水よりは高濃度廃水や難分解性廃水への適 用が有効だろうとの意見が多くあった。 浄水場向けの MF 膜に関しては、以下の意見があった。 従来の砂ろ過設備(土木構造物が主体の設備)に比べて非常にコンパクトであるので、人口減社会 に向けてのダウンサイジングあるいは従来設備を運転しながらの更新工事にも有効である。さらに自 動運転も可能であり昼間で従来の半分の運転員で夜間は無人運転も可能でコスト縮減対策には有効 である。半面イニシャルコストは高いので普及にはこれがネックとなっている。 エンドユーザーからの装置製造企業や膜製造企業への要望は、やはりコストダウンであり、膜性能 はエンドユーザーの要求に見合ったものとして(性能はダウンしてもよい)コストを下げることであ る。あるいはランニングコストを下げるために膜洗浄の効率化や耐ファウリング性能の向上あるいは 膜の再利用という要望があった。

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15 4.まとめ(今後の方向性) (1)今回の調査で判明したこと 今回の調査目的は膜技術に関する川上から川下、いわゆる大学・研究機関から膜製造企業、膜を使 った装置製造企業及びエンドユーザーにそれぞれの川上、川下に対する、技術課題や要望等を抽出す ることにより意識や方向性のずれの有無を確認することであった。 結果を下記にまとめるが、内容を要約したものが図 1 である。 現状の課題認識は合致しており、その一つ目は膜性能の向上ある。透水性、阻止率、耐ファウリン グ性、耐久性、耐薬品性及び膜システム全体での効率いわゆる省エネルギー化であり、これらは各研 究機関・大学および膜製造企業が積極的に取り組んでいる。その二つ目はコスト削減である。装置製 造企業では普段よりイニシャルコスト及びランニングコストの削減に取り組んでおり、これは材料か ら設計費用、製造費用にまでメスを入れている。膜製造企業に対しては膜の費用の低減と要求仕様に 合った性能(過剰仕様でない)とそれに見合った低コストの実現とランニングコスト低減のための耐 図1

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16 ファウリング性能の向上を求めている。 今後の開発テーマとしてはコスト対策として膜性能を考慮した最適設計、設計費用と製造費用削減 のための製品の標準化やシステム全体の性能向上、要求水準に合わせた設計(過剰設計の排除)、設備 のコンパクト化、自動運転及び運転情報の一元管理の必要性が指摘されている。 さらに今回の調査にて大学・研究機関および膜製造企業のうちの複数が、「将来の新市場は、FO (正浸透)膜、オイル分離膜、水素分離膜、CO2分離膜、浸透圧発電膜の分野が有力である。」と 認識していることが判明した。 (2)調査結果が示唆すること 川上から川下までの研究機関や企業については、それぞれの立場において解決すべき技術課題は明 確に認識しており、精力的にそれに取り組んでいることが分かった一方で、それぞれの立場を越えた 連携を進める意向がないことも明らかになった。しかしながら膜処理システム全体の最適化とそのシ ステムの自動化及び遠隔監視システムを統合できればこれに係る新たなビジネスが創出するのでは ないかと考えられる。さらにFO膜に代表されているように新たな活用方法や場所いわゆる用途が具 体的に想定できれば、それに対応した膜の開発も促進され新市場が形成されると考えられる。つまり 膜処理システムの統合化と用途開発が今後の膜開発の大きな二つの方向性と考えられる。 (3)今後の課題 上記の示唆に対しては膜製造企業が顧客である特定の装置製造企業と共同開発を行うなどにより 関係性を深めると、以後の取引関係が拘束される野田はないかという危惧があると推察される。膜技 術それ自体では世界的に見ても優位性を持っているが、これをもっと活用していく上で必要なシステ ム統合や新用途の開発に向けては、そういった危惧を克服するような産学あるいは産産連携のあり方 を模索することも重要な課題の一つである。 新しい技術が実現することと新しい市場イメージを結びつけることは簡単ではなく、研究者と現場 をつなぐ場の設定や、仲介役の関与の仕方やあり方について引き続き検討が必要と考える。 以上

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17 参考1:文献調査の対象 ・第 51 回下水道研究発表会講演要旨集(2014),(公社)日本下水道協会 ・第 31 回ニューメンブレンテクノロジーシンポジウム講演要旨集(2014),日本膜学会 ・膜シンポジウム講演要旨集(2014),日本膜学会 ・第 9 回水道技術国際シンポジウム講演集(2012、公益財団法人 水道技術研究センター) ・平成 23 年度 特許出願技術動向調査報告書 水処理膜 (2012.2 特許庁) ・水環境ハンドブック (社)日本水環境学会編集 (2007) ・MBR(膜分離活性汚泥法)による水活用技術(2010 山本和夫監修 サイエンス&テクノロジー) ウェブサイト(インターネット検索による調査) ・公益財団法人地球環境産業技術研究機構(RITE)http://www.rite.or.jp/ ・国立大学法人神戸大学http://www2.kobe-u.ac.jp/~matuyama/cx14HP/index_j.html ・中央大学http://yamamura.waterblue.ws/?p=579 ・国立大学法人京都大学http://www.eqc.kyoto-u.ac.jp/ ・東レ株式会社http://www.toray-watertreat.com/jigyou/jig_002.html ・日東電工株式会社http://www.nitto.com/jp/ja/products/group/membrane/about/ ・東洋紡株式会社http://www.toyobo.co.jp/seihin/h2/mb/ ・旭化成ケミカルズhttp://www.asahi-kasei.co.jp/membrane/microza/jp/kiso/index.html ・三菱レイヨン株式会社http://www.mrc.co.jp/sterapore/technology/index.html ・積水化学工業株式会社http://www.sekisui.co.jp/kyoto/kenkyu/index.html ・ユニチカ株式会社http://www.unitika.co.jp/technology/core/index.html ・株式会社カネカhttp://www.kaneka.co.jp/research/ ・日本碍子株式会社http://www.ngk.co.jp/academy/ http://www.ngk.co.jp/guide/product/nano.html ・株式会社クボタhttp://www.kubota.co.jp/amenity/mizu-div.html ・明電舎株式会社http://water-solution.meidensha.co.jp/filter/ ・ダイセン・メンブレン・システムズ株式会社https://daicen.com/

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18 ・メタウォーター株式会社http://www.metawater.co.jp/ ・水 ing 株式会社http://www.swing-w.com/ ・栗田工業株式会社http://www.kurita.co.jp/business/water_facilities.html ・株式会社フソウhttp://www.fusokensetsu.co.jp/guidance/construction/ ・昭和環境システムズ株式会社http://www.sksl.co.jp/ja/ ・神戸市建設局下水道河川部http://www.city.kobe.lg.jp/life/town/waterworks/sewage/ ・神戸市水道局http://www.city.kobe.lg.jp/life/town/waterworks/water/ ・阪神水道企業団http://www.hansui.org/ ・大阪ガスhttp://www.ogcts.co.jp/product/water-treatment/ 参考 2:ヒアリング調査の対象 研究機関 ・公益財団法人 地球環境産業技術研究機構(略称:RITE) ・国立大学法人 京都大学 ・国立大学法人 神戸大学 ・中央大学 ・ユニチカ株式会社 膜製造企業 ・旭化成ケミカルズ株式会社 ・株式会社クボタ ・積水化学工業株式会社 ・東洋紡株式会社 ・日東電工株式会社 ・三菱レイヨン株式会社 ・明電舎株式会社 ・ユニチカ株式会社

(20)

19 装置製造企業 ・栗田工業株式会社 ・昭和環境システム株式会社 ・水 ing 株式会社 ・ダイセン・メンブレン・システムズ株式会社 ・株式会社フソウ ・メタウォーター株式会社 エンドユーザー ・大阪ガス株式会社 ・神戸市建設局下水道河川部 ・神戸市水道局事業部 ・阪神水道企業団 ・マルイ鍍金工業株式会社

(21)

大学・研究機関の情報 大学・研究機関 研究内容およびトピックス 備考 京都大学 科学技術推進機構のCREST「21 世紀型都市水循環システムの構築」を実行中で共同研究者の東レは 「有機膜利用水処理システムの開発」、メタウォーターは「無機膜とオゾンを利用した新しい水処理シス テムの開発」を担当している。 神戸大学 文部科学省の「革新的膜工学を核とした水ビジネスにおけるグリーンイノベーションの創出」プログラ ムを実践中で、今話題のFO膜の開発に取り組んでおり、神戸大学の開発膜は市販品の性能を大きく上 回る実績となっている。FO膜は海水淡水化や排水処理や浸透圧発電への応用が期待されている。 地球環境産業技術研 究機構 CO2 あるいは H2 ガスの分離で高分子膜、シリカ膜、ゼオライト膜、パラジウム膜等が研究対象で構造 解析や膜分離プロセス等の理論解析を得意としている。CO2 分子ゲート膜の開発(素材及び構造解析) を行っておりPEG(ポリエチレングリコール)系や PVA(ポリビニルアルコール)系膜の材料開発や薄膜化によって、CO2 の分 離性能の向上に取組んでいる。PVA 系分子ゲート膜はラボレベルで目標分離性能を達成し、世界最高レ ベルの分離性能を更新している。 中央大学 国土交通省の下水道技術研究開発公募案件(GAIA プロジェクト)「下水を利用して培養した微細藻類に よる漁業飼料生産技術の開発」を実施している。また以下の研究も実施している。「凝集によるナノフロ ック形成と膜ファウリングに関する研究」、「分離膜を用いた微細藻類分離回収プロセスの実用化に関す る研究」、「微細藻類育成による下水処理場の多機能化に関する研究」、「海水淡水化前処理技術の開発」、 「嫌気MBR 処理プロセスの開発」などである。 20 20

(22)

21 膜製造企業の情報 膜製造企業 製品およびトピックス 備考 旭化成ケミカルズ 膜処理設備は浄水場分野においては、従来の凝集沈殿ろ過施設に対して水質アップや省メンテナンス、省スペー スであるため優位性がある。「マイクローザ」は世界中の多くの浄水場に導入され、トップクラスの評価。 積水化学工業 商品名 FILTUBE という大口径UF膜製品を 2014 年 5 月に上市。本製品は従来の中空糸膜が 1,2 ㎜の 径に対して内径4 ㎜という大口径で、また従来品が膜の外側から内側へろ過することに対して内側から外側 へろ過する新方式。さらに通常の膜ろ過製品が水処理槽に浸漬させるのに対し、本製品は槽外型でメンテナ ンスがしやすくなっている。 ダイセン・メンブレ ン・システムズ 上水道から医療食品まで膜処理製品をラインアップ。上水用膜モジュールは、親水性の高い酢酸セルロース を使用しており、高い透水性を有す。また医薬、バイオの分野、特にパイロジェン除去には UF 膜が一番有 効で、酵素の濃縮や精製においては、膜処理が必要不可欠なプロセスで、UF 膜モジュールは、分画性能に 優れた特性がある。 東洋紡 RO 膜(ホロセップ:中空糸膜):海水淡水化用。耐ファウリング性に優れ、条件の厳しい原水(濃度、温度) でも安定した性能。UF 膜(デュラセップ):浄水用で化学薬品耐久性、親水性に優れている。 透析膜: 生体適合性に優れている(CTA)。過酷な条件である中東(サウジアラビア)においても安定した膜性能を発 揮する。 日東電工 MF、UF、RO 膜を保有。メンブレン・テクノロジーにおいて、分子設計技術、高分子合成技術、製膜技 術、膜モジュール化技術、さらにシステム設計技術、分析技術を生かして。FO 膜、ガス分離膜についても 研究中。 三菱レイヨン 中 空 糸 膜 ( 商 品 名 は ス テ ラ ポ ア ー ) は 、 ポ リ フ ッ 化 ビ ニ リ デ ン (PVDF)膜 と ポ リ エ チ レ ン (PE) 膜 と 三 層 複 合 膜 の 3 種 類 を 保 有 し て お り 、 様 々 な 分 離 対 象 物 質 に 対 応 で き る 。 21

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