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第6学年 社会科学習指導案

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Academic year: 2021

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授業のエキスパート養成事業(第5学年社会科)授業実践記録

学 校 名 大洲市立長浜小学校 職・氏名 教諭・山本 将弘 1 日時・場所 平成23年1月21日(金)第5校時(13:30~14:15)・自教室 2 単元名 わたしたちの国土と環境 -さまざまな自然とくらし- 3 単元目標 ○ 地形条件や気候条件から見て特色ある地域の人々のくらしに関心をもち、低地の人々のくらしと暖 かい土地の人々のくらしを意欲的に調べ、自然条件と人々のくらしや産業とのかかわりを具体的に考 えようとする。 【社会的事象への関心・意欲・態度】 ○ 我が国の国土の地形と気候の概要や、低地の人々のくらしと暖かい土地の人々のくらしや産業との かかわりについて考え、人々のくらしや産業には地形や気候条件に適応した様々な工夫があることを 表現する。 【社会的な思考・判断・表現】 ○ 地形と気候の概要や、低地の人々のくらしと暖かい土地の人々のくらしについて、地図や各種資料 を用いて必要な情報を集めて読み取り、白地図や作品にまとめる。 【観察・資料活用の技能】 ○ 国土の自然の概要が分かるとともに、地形や気候の条件から見て特色ある地域の人々は、それぞれ の自然条件に適応するため、くらしや産業の工夫をしていることを理解する。 【社会的事象についての知識・理解】 4 本単元の指導観 (1) 単元について 本単元は、国土の地形や気候の概要、自然条件から見て特色のある地域の人々のくらしの様子につ いて地図や地球儀、資料などを活用して調べ、国土の環境が人々の生活や産業と密接な関連をもって いることを考えることをねらいとしている。日本は山、平野、川と地形の変化に富み、また気候も南 と北、太平洋側と日本海側とでは大きく違っており、人々はその地域の自然環境に適応しながら工夫 して生活している。ここでは、自然条件から見て特色ある地域として、低地が広がる岐阜県海津市と 一年を通して暖かい沖縄県を取り上げる。人々のくらしを具体的に調べることで、人々は様々な工夫 や努力をしながら自然環境に適応し生活や産業を営んでいることを理解するとともに、受け継いでき た文化や自然を大切に守っていこうという思いに気付き、我が国の国土に対する愛情を育てていくこ とができると考える。 (2) 児童について 本学級の児童は、これまでの学習において、地図や統計資料、写真などを活用して、我が国の農業、 工業の様子や国民生活とのかかわり、世界とのつながりの様子について学習してきた。しかし、多く の児童は読み取った情報を比較・関連・統合して、見たり考えたりすることを苦手としている。また、 話合いの中で自分の考えを述べたり、友達の発表を受けて考えを広め、深めたりすることを苦手とす る児童も多い。そこで、具体的に調べたり比較したりする活動を大切にし、友達と話し合い、整理す る活動を通して、自分の考えを深めていくような学習活動を展開していきたい。 (3) 指導について 本単元では、我が国の国土の地形や気候などの自然条件の概要をおさえたうえで、地形や気候に合 わせてくらしている人々の様々な営みについて考えさせたい。課題追究に当たっては、地図や地球儀、 統計資料や映像資料、インターネットなどを効果的に活用して、調べたことを整理し表現する活動を 展開したい。そして、二つの特色ある地域を個々に追究した後、くらしの工夫を並列して取り上げる ことで、事象を比較してとらえていく見方や考え方を身に付けさせたい。また、自然条件に適応する ための人々の営みを考えることを通して、くらしの違いを明らかにさせるとともに、水害や台風の被 害からくらしを守ったり自然を生かしたりしている人々の様々な工夫や努力の共通点もとらえさせた い。さらに、その人々の姿を通して、地域社会に貢献しようという態度や我が国を愛する態度を育て たいと考える。

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5 指導計画(全13時間) 教師の問いかけ 予想される まとめ 資料 追究内容 児童の反応 本質的把握 教師の働きかけ 社会事象との 出会い (2) 年間平均気温・降水量のグラフ ・ 日本は南北に細長く、本州の中央には高い ・ 日本には四季の変化がある。  山脈、山地が多い。  高低で気候が違う。 ・ 長浜で見られる家と違っている。        ・ どんなところにある家なのだろう。 ・ なぜ、このようなつくりになっているのだろう。 ・ どんなくらしをしているのかな。 学習問題の設定 (1) (8) ・ 川より低い土地が広が ・ 少しでも高い所に家を建て ・ 水を生かした米作りが  っている。  ている。  盛んである。 ・ 輪中といい、周りを堤 ・ 堤防をめぐらせている。 ・ 温室やビニルハウスで  防で囲まれている。 ・ 排水機場を建設している。  トマトを栽培している。 ・ 太平洋側の気候で冬は ・ 水防演習を行っている。 ・ 水を生かしたレジャー  温暖である。 ・ 治水工事を行っている。  が盛んである。 ・ 一年中暖かい南西諸島 ・ コンクリート造りで、屋根 ・ 暖かさを生かした農業  の気候である。  が平らな家が多い。  が盛んである。 ・ 夏は雨の日が多い。  ・ 風通しをよくしている。 ・ さとうきびや果物、き ・ 台風が多く通過する。 ・ 水タンクを設置している。  くを栽培している。 ・ 平地や大きな川が少な ・ ダムや海水淡水化センター ・ 自然を生かした観光産  い。  を建設している。  業が盛んである。 練り合い・ 高め合い (2) 本時(2/2) ・ 家の造りや建て方を工夫している。 ・ 自然条件を生かした農業を盛んにしている。 ・ 施設を整えたりして日頃から備えている。 ・ 美しく豊かな自然を観光に生かしている。 ・ 人々が協力し合っている。 ・ 自然を守り残していこうとしている。 本質的把握 個や学級集団 による追究 ・ 日本は平野が少なく、川は流れが急で短い。 ・ 日本の南北、太平洋側と日本海側、土地の 沖縄県の人々のくらしや産業の様子を整理しよう 海津市の人々のくらしや産業の工夫や努力を調べよう 沖縄県の人々のくらしや産業の工夫や努力を調べよう くらしの工夫 くらしの工夫 沖縄県の地形と気候 海津市の人々のくらしや産業の様子を整理しよう 海津市の地形と気候 自然から人々のくらしを守る工夫 自然を生かした人々の工夫 学習問題 さかんな産業 さかんな産業 我が国の地形や気候には、どのような特色があるのだろう 各地の人々は、地形や気候に合わせてどのようなくらしや産業の工夫をしているのだろう。 日本地図、地形図、気候区分図 低地、高地の伝統的な家の写真 暖かい土地、寒い土地の伝統的な家の写真 過程 具体的な学習の流れと内容  国土の各地でくらす人々は、昔から地形や気候に合わせた住まいを考えるなどくらしを工 夫したり地形や気候の特色を生かした産業を発展させたりしながら自然環境に適応しながら 生活している。国土の環境と人々のくらしや産業とは密接な関連をもっており、人々はそれ ぞれの地域のよさや特色を生かして生活している。また、人々は自分たちの文化や自然をこ れからも大切に守り、次の世代に引き継ごうと努力を続けている。 写真、映像資料、パンフレット 地図帳、地形図、土地利用図、資料 工夫や努力の相違点や共通点 写真、映像資料、パンフレット 地図帳、地形図、土地利用図、資料 海津市と沖縄県の人々のくらしを比べて、地形や気候と人々のくらしとの関係をまとめよう 地域の人々の思い

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6 評価計画 評価の観点 評 価 規 準 評価方法 社会的事象への 関心・意欲・態度 我が国の国土の地形や気候の概要や、自然条件に特色ある 地域の人々のくらしに関心をもち、人々のくらしの様子につ いて意欲的に調べ、自然条件と人々のくらしや産業とのかか わりについて考えようとしている。 発表内容 観察 ワークシート 社会的な 思考・判断・表現 我が国の国土の地形や気候の概要や、自然条件と人々のく らしや産業とのかかわりについて考え、人々のくらしや産業 には自然条件に適応した様々な工夫があることを適切に表 現している。 発表内容 観察 ワークシート 資料活用の技能 我が国の国土の地形や気候の概要や、低地の人々のくらし や暖かい土地の人々のくらしの様子について、必要な情報を 収集して読み取ったり、調べたことを整理してまとめたりし ている。 発表内容 ワークシート 社会的事象につい ての知識・理解. 3 我が国の国土の地形や気候の概要や、低地の人々や暖かい 土地の人々は、自然条件に適応するため、自然からくらしを 守ったり自然を生かしたくらしや産業の工夫をしたりして いることを理解している。 発表内容 観察 ワークシート 7 本時の指導 (1) ねらい ○ 人々は、それぞれの地形や気候に合わせたくらしをしていることを理解する。 ○ 地域のよさや特色を生かしてくらしている人々の思いや願いを考え、地形や気候と人々のくらし や産業とのかかわりについて自分の考えを表現する。 (2) 本時の指導に当たって 本単元では、自然条件から見て特色ある地域として、低地の広がる岐阜県海津市と一年中暖かい沖 縄県の人々のくらしを取り上げる。自然条件に適応しながらくらしている人々の工夫を具体的に調べ、 整理する活動を通して、人々は地形や気候に合わせたくらしをしており、国土の環境とくらしや産業 とは密接な関連をもっていることを考えさせたい。 本時では、調べたことを基にして、自然条件の違いにより人々のくらしには違いがあること、また、 くらしを守ったり豊かにしたりするための人々の工夫や努力には共通する点もあり、人々は地域のよ さや特色を生かしてくらしていることを考えさせたい。そして、調べたことを根拠に説明すること、 また、自分の考えをもったうえで小グループで話し合い、考えをまとめ、表現することを「活用する 力」と考え、指導に当たりたい。 (3) 準備物 短冊カード、沖縄県と海津市の写真、ワークシート、デジタルテレビ (4) 展 開 学 習 活 動 時 間( 分) 学 習 内 容 ○指導の工夫 ◎評価(評価方法) 1 前時までの 学習内容を確 認する。 2 海津市と沖 縄県の人々の くらしの工夫 や努力につい て話し合う。 3 ○ 海津市や沖縄県の くらしと産業を整理 したものを掲示し、 前時までの学習内容 を確認する。 ○ 調べたことを根拠 に、なぜそのような 工夫をしているのか 理由も考えることで 海津市と沖縄県の人々のくらしを比べて、地形や 気候と人々のくらしや産業との関係をまとめよう。 ・台風に備えたコンク リート造りの家 ・水害に備えた高い所 に建てた家 海津市と沖縄県の人々のくらしや産業の様子を まとめよう。 【 海 津 市 】 【 沖 縄 県 】

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(1) 海津市と 沖縄県の人 人のくらし の違いにつ いて考える。 (2) 海津市と 沖縄県の人 人の共通す る工夫や努 力について まとめる。 3 人々のくら しと地形や気 候とのかかわ りについて自 分の考えを書 く。 4 本時のまと めをする。 15 15 10 2 人々の思い 自然条件とくらしに は違いがあることを とらえさせる。 ◎ 調べたことや発表 を基に、くらしには 自然条件によって違 いがあることが理解 できているか。 (発表内容・ワーク シート) ○ それぞれのくらし や産業を整理したも のを基に小グループ で考える。 ○ 自然からくらしを 守ったり自然を生か したりしている人々 の営みが感じ取れる 写真を提示する。 ◎ 共通する人々の工 夫や努力を考えるこ とができているか。 (発表内容・観察・ワ ークシート) ○ これまでの学習や 自然環境に適応して くらしている人々の 思いから考える。 ○ 関係を簡潔にまと めるよう、キーワー ドを提示する。 ◎ 自然条件は人々の くらしや産業と深い かかわりがあること を考え、表現するこ とができているか。 (発表・ノート) 8 授業評価の視点 (1) 教材解釈力 自然条件の違う地域の人々のくらしの相違点と共通点を考える活動は、自然に適応しながら地域の よさや特色を生かして生活している人々の工夫や思いをとらえ、文化や自然を大切に守っていこうと する思いや我が国の国土に対する愛情も育てる手だてとして有効だったか。 (2) 授業構成力 個人の考えを小集団や学級集団で話し合い、高めていくための学習形態や指導方法、学習過程は適 切であったか。 (3) 授業実践力 調べたことを伝え合い、関連付けて考える活動を通して、一人一人の児童が根拠をもって自分の意 見をもち、考えを深めていく学習を展開することができたか。 地形や気候が違っても、互いに共通する人々の工 夫や努力とはどんなことだろう。 ・治水工事や排水機場 の 設置 によ る水 害 の減尐 ・水を生かした農業 ・米、きゅうり、トマ トの栽培 ・水を生かしたレジャ ーや観光産業 ・飲料水の確保のため の水タンクの設置 ・暖かさを生かした農 業 ・さとうきび、きくの 栽培 ・自然を生かした観光 産業 ・洪水や台風などの被害からくらしを守るために、 家の造りや建て方などを工夫している。 ・地形や気候にあった農作物を栽培している。 ・自然を生かした観光産業に力を入れている。 日本の各地でくらしている人々は、昔から地形や 気候に合わせた住まいを考えるなどくらしを工夫 したり、地形や気候の特色を生かした産業を発展さ せたりするなど自然環境に適応しながら生活して いる。 国土の環境と人々のくらしや産業とは密接な関 連をもっており、人々はそれぞれの地域のよさや特 色を生かして生活している。また、人々は自分たち の文化や自然をこれからも大切に守り、次の世代に 引き継ごうと努力を続けている。 人々のくらしや産業と地形や気候との関係を、キ ーワードを使ってまとめよう。 人々のくらしや産業と地形や気候とは深いかか わりがあり、人々は地形や気候に合わせてさまざま な工夫や努力をしている。

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9 授業の実際 時刻 教師の主な発問・支援 児童の主な反応・活動 13:30 13:35 13:56 ○ 海津市 と沖縄 県の人 々のくら しや産 業 の 様子を 比べて 、地形や 気候と 人々の く らしや産業との関係を考えましょう。 ○ 海津市 の地形 にはど んな特色 があり ま す か。ま た、沖 縄県の気 候には どんな 特 色がありますか。 (全体) ○ 海津市 と沖縄 県の人 々のくら しや産 業 について、どんな違いがありましたか。 (全体) ○ 海津市 と沖縄 県のく らしや産 業の様 子 を比べて、どう思いましたか。 (全体) ○ 地形や気候が違っても、両方に共通し て い る 人 々 の 工 夫 や 努 力 と は ど ん な こ とだろう。ワークシートに自分の考えを 書きましょう。 (個) ・ 大 き な 川 に 囲 ま れ て い て 、 水 が 豊 富 にある。 ・ 町が川より低い所にある。 ・ 1年を通して暖かい。 ・ 台風がよく来る。 ・ 海 津 市 の 家 は 、 洪 水 か ら 守 る た め に 屋 敷 を さ ら に 一 段 高 く し て い る 。 沖 縄 県 の 家 は 、 台 風 か ら く ら し を 守 る た め に屋根瓦をしっくいで固めている。 ・ 海津市は洪水に備えて水防団を作り、 川の見回りや監視をしている。 ・ 沖 縄 は 台 風 が よ く 来 る の で 、 防 風 林 と石垣で家を守っている。 ・ 海 津 市 は 、 豊 か な 水 を 生 か し た 農 業 が 盛 ん で あ る 。 沖 縄 県 は 、 豊 か な 自 然 を生かした観光産業が盛んである。 ・ 海 津 市 は 、 豊 か な 水 を 生 か し て 米 作 り を し て い る 。 沖 縄 県 は 、 暖 か い 気 候 を 生 か し て 、 さ と う き び や パ イ ナ ッ プ ル、きくの栽培をしている。 ・ 同じ日本なのに地形や気候が違うと、 く ら し や 産 業 、 作 ら れ る 農 作 物 ま で 違 ってくるんだなと思った。 ・ 洪 水 と 台 風 と 違 う け ど 、 そ れ に 対 し て く ら し を 守 ろ う と 人 々 が し て い る こ とは似ていると思った。 比較する対象を明確にするために、これまで学習してきた地域にどのような地形 や気候の特色があったのかを全体で確認した。 人 々 は そ れ ぞ れ の 地 形 や 気 候 に 合 っ た く ら し を し て い る こ と を と ら え さ せ よ う と、海津市と沖縄県の人々のくらしや産業の様子について比較するようにした。そ の際、比較する視点として「住まいや人々のくらし」「さかんな産業」「よく生産さ れている農作物」に分類し、これまで調べたことや整理したことを基に 考え、自分 の言葉で表現するようにした。

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時刻 14:03 14:10 14:13 教師の主な発問・支援 ○ それぞれの考えをもち寄って、どうい う共通点が見られるか、グループで話し 合いましょう。 (個→小集団) ○ 共通点について発表しましょう。 (小集団→全体) ○ 地 形 や 気 候 と 人 々 の く ら し や 産 業 と の関係を、「地形や気候」「人々のくらし や 産 業 」「 工 夫 や 努 力 」 の 三 つ の キ ー ワ ードを使ってまとめましょう。 (個→全体) ○ みんなの周りにも、こういう工夫や努 力をしている人がいます。 児童の主な反応・活動 ・ 災 害 か ら く ら し を 守 っ て い る と こ ろ が同じだと思う。 ・ 洪 水 や 台 風 に 備 え て 、 ど ち ら と も 被 害 を 尐 な く す る た め に 、 く ら し を 守 る 工夫をしている。 ・ 産 業 は 、 地 形 や 気 候 な ど 自 然 を 生 か している。 ・ ど ち ら も そ の 土 地 で 豊 富 な も の を 生 か し て 、 た く さ ん 生 産 で き る よ う に 工 夫している。 ・ ど ち ら も 地 形 や 気 候 の 特 色 を 生 か し て 、 人 々 の く ら し や 産 業 を 工 夫 し 努 力 してきた。 ・ 地 形 や 気 候 な ど に よ っ て 、 人 々 の く ら し や 産 業 に 影 響 が 出 る 。 そ れ を ど う に か し よ う と し て 、 住 民 が 工 夫 や 努 力 をしている。 地形や気候が違っても、人々の思いに目を向けると共通するものがあるというこ とを気付かせたかった。そのために、それぞれのくらしや産業の工夫や努力を整理 した資料を活用して考えさせた。また、考えを広げ深めるために、個の考えを持ち 寄って小集団で話し合った後、全体発表するようにした。 キーワードを提示することで、地形や気候と人々のくらしや産業とは密接な関係 があることをまとめる手掛かりにして考えさせ、文章表現するようにした。

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10 研究協議の記録 項 目 協 議 内 容 ・ 意 見 1 授業改善の視点 と自己評価 ・ 新 学 習 指 導 要 領 に 沿 っ て 、 地 形 面 で の 特 色 あ る 事 例 地 か ら 1 つ 「 海 津 市 」 と 気 候 面 で の 特 色 あ る 事 例 地 か ら 一 つ「沖 縄 県 」 を 選 択 し た 。 先 に 海 津 市 に つ い て 調 べ 学 習 を し て 、 次 に 前 の 学 習 を 生 か し て 沖 縄 県 に つ い て 調 べ 学 習 を し た 後 、 二 つ の 事 例 地 を 比 べ る こ と で 、 地 域 の 特 色 を 生 か し た 人 々 の 生 活 の 工 夫 や 努 力 に 気 付 か せるよう単元構成を工夫した。 ・ 本 時 で は 、 調 べ た こ と を 発 表 す る と こ ろ に 時 間 を と り す ぎ た た め、話し合って考えを練り合わせる時間が尐なくなってしまった。 また、授業の最後に大洲での人々の工夫・くらしに目を向けさせ、 地域や国土に対する愛情を育てたいと考えていた。 2 グループ別協議 (1) 文化 や自然 を 大 切に守っ てい こ うという 思い や 我が国の 国土 に 対する愛 情を 育 てる手だ てに ついて (教材解釈力) (2) 個 人 の 考 え を 小 集 団 や 学 級 集 団 で 話 し 合い、高めてい く た め の 工 夫 について (授業構成力) (3) 児 童 が 根 拠 を も っ て 自 分 の意見をもち、 考 え を 深 め て い く 学 習 の 展 開について (授業実践力) ・ 前 時 ま で に 二 つ の 事 例 地 に つ い て よ く 調 べ ら れ て お り 、 児 童 も よ く 挙 手 を し て 積 極 的 に 発 表 で き て い た 。 発 表 に 対 す る 学 習 訓 練 もよくできていた。 ・ 板 書 が 構 造 的 で 分 か り や す く 、 掲 示 物 も 学 習 内 容 と 結 び つ い た もので充実していた。 ・ 二 つ の 事 例 地 に つ い て 比 較 し て 、 違 い を 整 理 し た 後 で 共 通 点 を 考 え さ せ る 展 開 は 、 人 々 の 思 い に 児 童 の 考 え を 集 約 さ せ る 上 で よ かった。 ・ 地 域 や 地 域 に 暮 ら す 人 々 の こ と を 取 り 上 げ る こ と で 、 地 域 に 対 す る 誇 り や 愛 着 が 芽 生 え 、 さ ら に は 我 が 国 の 国 土 に 対 す る 愛 情 を 育 て る こ と へ と つ な が る 。 大 洲 や 長 浜 の こ と も 授 業 に 取 り 入 れ る ことで、ねらいに近づくのではないか。 ・ 二 つ の 事 例 地 を 調 べ た 上 で 比 較 検 討 さ せ る 流 れ は 、 児 童 に と っ て 分 か り や す い 流 れ で あ っ た 。 視 点 ご と に 比 較 し た た め 、 児 童 は 混同しなかったか。事例地ごとにまとめてもよかったのでは。 ・ 前 半 を 前 時 ま で に 調 べ た こ と を 振 り 返 る 程 度 に す る な ど し て 時 間 短 縮 し て 、 練 り 合 い 考 え を 深 め る 部 分 を 多 く す れ ば よ か っ た の では。 ・ 小 集 団 で の 話 合 い で は 、 役 割 分 担 な ど 日 ご ろ の 訓 練 が よ く で き て い た 。 話 合 い の 仕 方 の マ ニ ュ ア ル 等 の 工 夫 が あ れ ば 、 さ ら に 充 実する。 ・ 書 い て い る こ と を 発 表 し て い る 時 間 が 多 く 、 練 り 合 い と い う 点 で は 工 夫 が 必 要 で は 。 書 け な い 児 童 へ の 指 導 や 、 一 問 一 答 式 的 な 発表からいかに話合いへと充実させていくかが課題ではないか。 ・ 個 人 の 意 見 か ら グ ル ー プ へ 、 と い う 活 動 が あ れ ば よ か っ た の で は。 ・ キ ー ワ ー ド を 用 い た こ と は 、 自 分 の 考 え を ま と め る 手 だ て と し てよかった。 ・ 前 時 ま で の 活 動 で よ く 調 べ ら れ て ワ ー ク シ ー ト に ま と め ら れ て いたので、調べたことを基に発表することができていた。 ・ ワ ー ク シ ー ト に 貼 る 付 箋 の 色 と 板 書 の カ ー ド の 色 を 合 わ せ る こ とで、児童の意識の流れに沿って授業が展開して考えやすかった。 ・ 児 童 の 発 言 に 対 し て の 、 教 師 の 聞 き 返 し や 適 切 な 問 い を す る こ とにより、児童の考えが深まっていた。 ・ グ ル ー プ で の 話 合 い で は 、 自 分 の 考 え を 根 拠 を 示 し な が ら 自 分 の言葉で説明しようとできていた。

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項 目 協 議 内 容 ・ 意 見 3 全体での話合い (1) 前半 の展開 に ついて (2) 活用する 力の 育成について ・ 調 べ て 分 か っ た こ と を カ ー ド に 書 い て 貼 ら せ て ま と め て い く 、 二 つ の 事 例 地 の 写 真 を 整 理 す る 活 動 を 通 し て キ ー ワ ー ド を 出 せ る 等の工夫をすれば、時間を短縮することができたのではないか。 ・ 調 べ た こ と を グ ル ー プ で 見 せ 合 い 、 そ の 中 か ら 共 通 す る キ ー ワ ー ド を 見 つ け て 、 そ の こ と に つ い て 話 し 合 わ せ れ ば よ か っ た の で は 。 そ れ に よ っ て 、 意 見 の 伝 え 合 い 、 練 り 合 い が で き る の で は な いか。 ・ 「くらし」「産業」「農作物」の3点について話し合わせたが、「共 通 点 は 何 で す か 」 と 「 相 違 点 は 何 で す か 」 と 簡 単 な 問 い を す る の もよいのでは。 ・ グ ル ー プ 別 に 発 問 を 変 え て 、 各 グ ル ー プ で 考 え さ せ 、 そ れ を 全 体 で シ ェ ア す る こ と で 「 あ あ こ ん な 意 見 も あ っ た ん だ 」 と 気 付 く こ と が で き た の で は 。 い ろ い ろ な 見 方 が あ る と い う こ と を グ ル ー プで紹介し合う方法もよいのでは。 ・ キ ー ワ ー ド を 先 に 提 示 し た が 、 そ こ に 到 達 す る た め の 工 夫 が あ ればより考えを深めることができたのではないだろうか。 ・ 個 別 に 考 え て 書 く 時 間 が 確 保 さ れ 、 さ ら に グ ル ー プ で 比 較 し 練 り 合 わ せ 、 全 体 で 共 有 す る こ と が で き て い た 。 意 見 を ま と め る だ け で な く 、 他 者 の 意 見 を 聞 く こ と で 自 分 の 意 見 を 深 め て い く と い う経験を、教師が意図して組み込んでいくことが必要である。

授業改善のポイント

○ 新学習指導要領の目標と内容に合致した指導計画を立てることが大切である。単 元で習得すべき知識・概念は何であるのかを明確にし、適切 に事例地を選択して、 ねらいに迫るよう単元構成をすることが必要である。 ○ 社会科における思考力・判断力・表現力とは、自分で調べたことを基に、思考し て判断した結果を表現することである。資料を根拠に自分の意見をもち、意見を論 述することができるような展開を図る。 ○ 児童にとって分かりやすい流れにすることが大切である。同時に、本質的把握に 迫る中心発問が大切である。児童の調べたことは具体的な内容である。そこから、 より大きな視点へと引き上げるための発問をすることにより、ねらいを達成するこ とができる。 ○ 児童への言葉かけや反応、学習訓練、板書や教室掲示などの環境整備をはじめ、 日ごろの学級経営・教科経営の積み重ねが授業実践力の向上につながる。

参照

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