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チオフェン環を有するシクロファン類の構造と反応 に関する研究

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九州大学学術情報リポジトリ

Kyushu University Institutional Repository

チオフェン環を有するシクロファン類の構造と反応 に関する研究

竹下, 道範

九州大学総合理工学研究科分子工学専攻

https://doi.org/10.11501/3060365

出版情報:Kyushu University, 1991, 博士(工学), 課程博士 バージョン:

権利関係:

(2)

司司f

第5章 [21J(2,3,4,5)チオフェノファン (スーパーチオ ブェノファン)の合成

5 - 1

緒言

シクロファン類の中でも先に Boekelheide 等が合成した1)スー パ-ファン ( [26J(1,2,3,4,5,6)シクロファン) (1)はその見た目 の美しさから “夢の化合物" と呼ばれていた。2 ) このスーパーファ

ンは、 その対称性の高さに伴う高い安定性を有し、 特異な構造に基

ずく種々の特異なスペクトルが見いだされている。t - 3 ) また 1は Scheme 5-1 に示したよ うに、 その安定性のため 他の多架橋シクロ ファン類とは異なる反応性を有する。1 b )

1

8irch reduction (10%) O2

8irch reduction (93%)

Birch reduction (100%)

Scheme 5-1 '戸

2

6

一方、 他に合成された “究極の" シクロファンは、 [45]フエロセ ノファン (スーパーフエロセノファン)4 )のみで、 複素芳香環によ

って構築されたものは報告されていない。 ところで、 チオフェン環 の可能な全ての位置をエチレン鎖で架橋した [24]チオフェノファ ンは、 スーパーファン同様その構造及ぴ反応性に興味が持たれる化 合物である。 そこで、 “究極の" チオフェノファンである [24] -

(2,3,4,5)チオフェノファンの合成を検討した。

-140-

(3)

司..--

5 - 2 l24J(2,3,4,5)チオフェノファンの合成

合成ij攻略として、 Scheme 5-2にZの逆合成をまとめた。 まず、

route ^として、 Zをテトラチア[34 ]チオフェノファン (8)の脱

硫によって合成する方法を考えた。 この方法は、 先に Boekelheide 等が[23J(1,3,5)シクロファンを合成する際用いた方法である。5 ) チオフェノファン金は、 テトラキス(ハロメチル)体 9のカップリ ング反応で 合成できるであろう。 また第2の方法として ジチア-

[3.2.2.3Jチオフェノファン (盟)の脱硫による方法を考えた。 ジ チア体1立はテトラメチル (3, 4 )チオフェノファン 11の分子内環 化反応を用いることによって合成できると予想した。

8

コボ二

9

route A

ー戸

route 8

7 10

Scheme 5・2

まず、 チオフェン (12)をクロロメチル化して 10%の収率でテ トラキス(クロロメチル)チオフェン (皇)を得た。 クロロメチノレ体

2の分子間カップリング反応を Na2S5) を用いて行ったが、 目的と したテトラチア体亘は得られなかった。 そこで、 9をメルカプト メチル体へ誘導する方法を試みたが、 メルカプトメチル体13は得 られなかった(Scheme 5-3)。 このことにより、 route Aでの[24]

(2,3,4,5)チオフェノファン (7)の 合成は断念した。

-1 4}-

(4)

ョ戸 炉コピ

(10%)

文正

13

CICH20CH3, ZnCI2

12

〆 ω』

....

Scheme 5・3

次に 、 route B での 7 の合成を試みた。 まず、 合成中間体であ

るテ ラメチノレ( 3, 4 )チオフェノフ 11 の合成を検討した。 第 ーの方法として、 14 から合成したメルカプトメチル体 15 と 14

(35%)

3

1

ー一一担ー-

l

pv 』円。

司4・F・

H C

PM

\

4uI/4

一 As ー トHJ\円4a,,

H-

, 3

ハU UH α

c

(39%)

H CU 』円。 q4 ・ト・

H c

pu一

吋PI/RJ'

nb

1与U7'\

q44

一〆

H p d3

pu UH m c

14.

KOH (NH2)2CS

t主

pH3

ー目 、

nnnA

CH3 rSOn pH3

m-じド�A )..__ / ど" J

,..._ s. I I 's J

附) c f \S02ハ H3

17

CH

』 F

11 (25%)

+

pH3 CH

18 (7%)

11 (180/0) +

n

19; n=3 (0.5%)

20; n=4 (2.4%) Li dispersion

Ultrasonic

Scheme 5-4

-

1 4 2

-

(5)

『守r

との分子1m カ ッフ.リング反応によって、 ジチア体16を合成し、 16 の酸化 , 熱 分 解 で 目的とした 11を14より 4行程, 総収 率 3%で

11を得 た。 一 方、 14は超音波j照射下、 リチウムで処理する6 )こと によって、 2量体 11, 3量体19, 及び 4量体20をそれぞれ 18,

0.5, 2.4%で与えた。 この反応は一段階で11が 比較的良い収率 で得られるため、, 11の合成にはこの反応を用いた。 また、 ヨード

メチル体21についても同様な反応を試みたがクロロメチル体の場 合と比較して大差ないことが判明した(Scheme 5-5)。

Nal

工科;

Li dispersion

14 11 (120/0) + 19 (0.90/0) + 20 (1 .40/0)

(46%) Ultrasonic

21

Scheme 5・5

得られたテトラメチルチオフェノファン ( 11 ) のメチル基の臭素 化反応を種々検討したところ、 ジクロロ メタン中 NBSで処理する ことにより、 目的としたテトラキス(ブロモメチル)体22が収率

40%で得られた。 テトラブロモ体 22の分子内カップリング反応は 当初Na2S及び相間移動触媒を用い、 水ージクロロ メタンの 2相系 で行っていたが TBACl (tetrabutylammonium chloride)を用いた 際、 ジチア体10は最大で7%と低収率で得られたのみであった。

そこで種々条件を検討したところ、 溶媒にメタノール/ジクロロメ タンを用いて Na2Sで処理することによって、 27%の収率で10

が 得られた。 ジチア[3.2.2.3]シクロファン( 10) は、 常法にした がって酸化し、 テトラオキシド体23へ誘導した。 目的とした

[2" ]チオフェノファン 7は、 テトラオキシド体23の熱分解反応

(470 t, 1.5 torr) によって得られ、 出発物質であるアセトニルア セトンより 7行程, 総11文率0.013%でその 合成が達成された

(Scheme 5-6)。

-1 4 3-

(6)

『守F

pH2Br

NBS, CH2CI2 Na2S・9H20

1 1 S

(40%) (27%)

8rCH CH2Br

22

m-CPBA

(68%)

23

Scheme 5・6

5 - 3 [24]チオフェノファンの構造

A

(3%)

F

1 0

7

スーパーチオフェノファン(7 )は、 淡黄色の融点229-231 t のプリズム品であった。 lH NMRスペクトルは、 架橋鎖に相当する

2種類の AA'BB' (それぞれ 8H)が観測された。 1 3 C N

MR スペクト

ルは、 2本の芳香族炭素と、 2本の脂肪族炭素の 4本が観測された。

Table 5-1に 7及び関連化合物のチオフェン環の 13C NMRスペク トルを示した。

Table 5-1 JJC NMR spectra of thiophenophanes.

compound aromatic carbon (ppm) �ô (ppm)

11 127.6, 137.3 :

10 1 3 6.1, 138.4 -1 '" 11

7 143.4, 145.8 6 '" 18 5 '" 9

Table 5-1から分かるように、 11→

Z

とチオフェン環同士の

距離がより短かくなっていくにしたがって、 1 3 C NMRのシフト値は より低磁場へシフトしている。 これは、 先に [2.2]メタシクロファ ン類において見いだされた、7 ) 対面する芳香環の p軌道同士の圧縮

効果によると考えられる。 この現象は、 一般にoーキシレンのメチル 基の水素原子同士の反発(van der Waals 反発)によるメチル炭素

の1 3 C N

MR スペクトルの高磁場シフト等に見られる立体圧縮効果8

)

とは異なる。 これは、 芳香環の p-軌道同士の立体的反発によって、

- 144-

(7)

『喝r

炭素原子上の電子に片寄りが生じる ため p軌道の絞近に伴って、

1 :lC NMR スペクトルが高磁場シフトすると考えられる。

また、 Figure 5-1に得られたチオフェノファン類の uv スペク トルを、 また、 最大吸収波長を Table 5-2に示した。

Table 5-2

Amax in UV spectra of thiophenophanesa

compound Amax(nm)( logE)

TMTb(CH) 240 (3.85) 11(CH) 244 (4.05) 10(CH) 266 (3.40)

7(CH) 268 (3.91) 7(CL) 270 (3.95)

a CH:in cyclohexane CL:in chloroform

b tetramethythiophene

Figure 5-1及びTable 5-2

に示したように、 チオフェン 環が重なり合っている10と 7は、 そうでない11及びテ

4.5

3.5 4

一一一tetramethyJthioph en e -. tetramethyJ[2.2](3,4)TP (11) 一一dlthla[3.2.2.3](2,3人5)TP (10)

一一[2.2.2.2](2ム4,5)TP (7)

ωmo一

3

2.5 In cyclohexane

2

200 250 300 350

Wave length (nm)

Figure 5-1 UV spectra of thiophenophanes (TP)

トラメチルチオフェンと比較して 22"'28 nm ?茶色移動している。 こ のシフトは、 向かい合った芳香環同士の渡環相互作用によると考え られる。9) しかし、 ジチア[3.2.2.3]チオフェノファン(11 )と

[24]チオフェノファン(7)では大きな遠いは見いだされなかった。

これは、 環がある一定の距離に近付くと、 それ以上近付いても環同 士の相互作用に大差がないということを示していると考えられる。

また、 Zは溶媒の極性の増加(シクロヘキサン→クロロホルム) とともに、 最大吸収波長が深色移動している(2 nm)。これはこの 吸収が、 チオフェン環のπ -πに基ずくものであることを示してい念

る。

- 1 4 5-

(8)

『句f

Figure 5-2 には、 ジチア{本1立の X�;泉主i5品tNijg解析によって得 られた ORTEP図を示した。 このように二つのチオフェン環はお互 いに聞いたJ� を と り 、

3,4一位同士を架僑してい るエチレン鎖の水素原子 は、 重なり型コンブオメ

ーシ ョ ンにな っている。

チオフェン環のイオウ原 子は面から 2.7' 浮き上 がっており、わずかに封 筒型をしている。 今後さ らにその結晶構造に興味 が持たれるスーパーチオ フェノファン7の結品構

造解析が待たれる。

5 - 4 まとめ

32

Figure 5・2 ORTEPof 10

本章では “究極の" チオフェノファンである[24](2,3,4,5)チオ フェノファン (スーパーチオフェノファン)の合成について述ιベ、

以下の知見を得た。

(1) [24](2,3,4,5)チオフェノファンは出発物質であるアセトτニルア セトンより7行程, 総収率0.013%で合成できることが分かった。

(2) [ 2 4 ] ( 2, 3, 4, 5 )チオフェノファンにおいて、 多架橋重なり型シク ロファンで初めて、 p軌道同士の反発によると見られる 13C NMRス ペクトルの立体圧縮効果が見いだされた。

(3)ジチア体10及び[24Jチオフェノファン 7の uvスペクトル

における最大吸収波長は、 開環体11及びテトラメチルチオフェン と比較しておよそ 22"'28 nm �茶色移動している。 これは、 向かい合

-146-

(9)

唱‘r

っ たチオフェン環 同 士の渡環相 互 作用によると 考えられる。 一方、

10と 7に大きな遠いはみられない。 これは、 環がある一定の距離 に近付くと、 それ以上近付いても環同士の相互作用に大差はないと いうこと示している。

(4)ジチア体 10の X線結品構造解析は、 10のチオフェン環がわず かに封筒型であることを明らかにした。

円inq

(10)

『匂r

5 - 5 実験

2,3,4,5-テトラキス(クロロメチル)チオフェン (9)の合成

塩化亜鉛 32 g (0.24 mol), クロロメチルメチルエー テル 100 g ( 1. 2 mo 1 )のクロロホルム 100 m� 溶液に、 氷浴中、 チオフェン

20 g (0.24 mol)の 20 m� クロロホルム溶液を 15分で加え、 これ を室温で6時間撹持した。 反応、液を氷水中に注ぎ、 有機層を食塩

水で洗浄、 硫酸マグネシウムを加えて乾燥した。 溶媒を減圧下留去 し、 シリカゲルカラム クロマトグラフイーに付した。 ヘキサン留 分 を再結晶することにより、 6. 7 g (24 mmo 1 )の 9を収率10%で得

?こ。

無色板状品(hexane/PhH) mp 90 t; IR: v 1254, 1169, 1101,

682, 542; JH NMR: ô 4.60 (4H, s), 4.70 (4H, s); MS m/e 276,

278, 280, 282, 284 [M+J;

分析値 C 34.73, H 2.91

計算値 (CsHsCl.S) C 34.56, H 2.90 (完)

5,7,13,15-テトラメチノレ-2,10-ジチア[3.3J(3,4)チオフェノファン (16)の合成

水酸化カリウム 3.4 g (60 mmo 1 )及び、 水 素化ホウ素ナトリウム 380 mg (10 mmo 1 )の 3.5 2エタノール溶液に、 3,4-ビス(メルカ プトメチル)-2,日-ジメチルチオフェン (15) J 0) 4. 0 g (20 mmo 1 )及

び、 3,4-ビス(クロロメチル)-2,5-ジメチルチオフェン (14 ) J J ) 4. 1 g (20 mmo 1 )の 200 m2エタノー ル/ベンゼン (1 : 1 )溶液を還 流下、 24時聞かけて滴下した。 溶媒を蒸留で除いた後、 残j査に水を

加えて生成物をクロロホルムで抽出した。 これを食塩水で洗浄後、

硫酸マグネシウムを加えて乾燥した。 溶媒を減圧下留去し、 残j査を シリカゲルカラム クロマトグラフィーに付し、 ヘキサン留分を再結

品することにより、 16を 2. 4 g (7. 1 mmo 1 ) , 収率35%で得た。

無色プリズム品(PhH/EtOH) mp 238-240 t; IR: v 1436, 1171,

-148-

(11)

『句r

739, 520; IH NMR: Ô 2.43 (12H, s), 3.58 (8H, s); MS m/e 340 [M+ J ;

分析値 C 56.66, H 6.17

計算値 (C16HzoS4) C 56.42, H 5.92 (%)

ラ,7,13,15-テトラメチノレ-2,10-ジチア[3.3J(3,4)チオフェノファン -2,2,10,10-テトラオキシド(17)の合成

ジチア体16 5.0 g (15 mmol)の 200 m� ジクロロメタン溶液に

m-クロロ過安息香酸 21 g (120 mmol)を室温下徐々に加え、 16時 間撹持した。 反応液に 200 m� のメタノールを加え、 生じた結品を 減過した。 これをメタノール及ぴ熱クロロホルムで洗浄することに

より、 17を 5.8 g (14 mmol)収率98%で得た。

白色粉末 mp 290 t (dec.); IR: v 2922, 1701, 1439, 1320,

1240, 1126, 881, 826, 513, 462;溶媒不溶につきlH-NMR測定不能 MS m/e 404 [M+J;

スルホン体17の熱分解

スルホン体17 500 mg (1.2 mmol)を第3章に述べた方法で熱分 解した。 生成物を ジクロロメタンで抽出し、 不溶物を減過した。 �容 媒を減圧下留去し、 残j査をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに 付し、 ヘキサン/ベンゼン (1 : 1 )第一留分を再結品することにより 11を 82 mg (0.30 mmol)収率25% で、 また、 第二留分を再結晶

することにより、 18を 30 mg (0.088 mmol)収率7%で得た。

4,6,11,13-テトラメチル [2.2J(3,4)チオフェノファン (11 ) ; 無色 プリズム品(hexane) mp 164.5-165 t; IR: v 2912, 2854, 2352,

1443, 1379, 1143, 909; 1 H N MR: Ô 2. 22 (12 H , s), 2. 81 (8 H , s); UV (cyclohexane): Amax (nm) (logc)= 244 (4.05); MS m/e

276 [M+J;

分析値 C 69.51, H 7.29

計算値 (CI611z0SZ) C 69.24, 11 7.18 (%)

-1 4 9-

(12)

『句r

5,7,12,14ーテトラメチノレ-2-チア[3.2J(3,4)チオフェノファン-2,2- ジオキシド(18) ;無色プリズム品(C H C 1 3 ) mp 288 t (d e c. ); 1 R :

v 1303, 1118, 879, 827, 448; lH NMR: Ô 2.20-3.30 (4H, br.s),

2. 37 (6 H, s), 2. 51 (6 H, s ), 3. 93 (4 H , s); MS m/ e 340 [M + J ;

分析値 C 56.38, H 5.87

計算値 (CI6H2002S3) C 56.43, H 5.92 (完) クロロメチル体14のリチウムによる処理

30% リチウムディスパージ ョン 2.5 g (0. 11 mo 1 )を、 乾燥THF 25 m�に懸濁し、 これに窒素気流下 14 10 g (48 mmol)の 100m�

THF 溶液を超音波照射しながら 2時間かけて加えた。 反応液にさら に 2時間超音波を照射した後、 これにメタノールをゆっくりと 加え た。 100mQ のベンゼンを加え、 しばらく撹持して不溶物を涜過し て除いた。 有機層を食塩水で洗浄し、 硫酸マグネシウムを加えて乾 燥した。 溶媒を減圧下留去し、 残j査をヘキサンで熱抽出した。 抽出

物をシリカゲル カラムクロマトグラフィーに付し、 ヘキサン留分を 再結晶することにより、 11を 1. 1 g (4. 0 mmo 1 )、 収率18%で、

また、 ヘキサン/ベンゼン (1 : 1 )留分を再結品することにより 20 を 160mg (0. 29 mmo 1 ), 収率2.4完で得た。 一方、 熱抽出残i査を

シリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、 クロロホルム留分を 再結品することにより、 19を 33mg (0.080 mmol)、 収率0.5%で 得た。

4,6,11,13,18,20ーヘキサメチル[2.2.2J(3,4)チオフェノファン

( 19) ;無色プリズム品(C H C 1 3 ) mp 370 t (d e c. ); 1 R: v 2912,

1470, 1437, 1145; lH NMR: Ô 2.43 (18H, s), 2.71 (12H, s);

MS m/ e 414 [M+ J ;

分析値 C 69.36, H 7.24

計算値 (C24H30SJ) C 69.51, H 7.29 (%)

4,6,11,13,18,20,25,27-オク タメチノレ[2.2.2.2J(3,4)チオフェノ

-150-

(13)

咽‘V

ファン(担);無色プリズム品(hexane/PhH) mp 265-266 t: 1 R: v

2912, 1447, 1144, 1101; JH NMR: 02.20 (24H, s), 2.55 (16H,

S); MS m/ e 552 [M+ J ; 分析値

計算値 (C32H40S4)

C 69.47, H 7.30 C 69.51, H 7.29 (%)

3,4-ビス(ヨードメチル)-2,ラージメチルチオフェン(21)の合成

クロロメチル体14 2.0 g (9.6 mmol)及び NaI 5.8 g (48 mmol) の 40 m� DMF 溶液を室温下16時間撹伴した。 反応液を水中に注ぎ

生成物をジクロロメタンで抽出し、 これを食塩水で洗浄後、 硫酸マ グネシウムを加えて乾燥した。 減圧下溶媒を留去し、 残j査を再結晶 することにより立を 1.7 g (4. 3 mmo 1 )収率46% で得た。

無色針状品(hexane) mp 108-110 t; IR: v 2910, 1135, 542,

477; IH NMR: 02.23 (6H, s), 4.28 (4H, S); MS m/e 392 [M+J ; 分析値 C 24.67, H 2.80

計算値 (C8Hlo I2S) C 24.51, H 2.57 (%)

4,6,11,13-テトラキス(ブロモメチル)[2.2J(3,4)チオフェノファン (22)の合成

シクロファン 11 1.6 g (5.8 mmol)及び NBS 5.2 g (39 mmol) の 150 m� ジクロロメタン 溶液を室温下2時間撹持した。 反応液を

氷水中に注ぎ、 有機層を分離、 これを食塩水で洗浄した。 減圧下溶 媒を留去し、 残j査をジクロロメタンで洗浄して 22を1.4 g (2.4 mmo 1 ), 収率40%で得た。

無色プリズム品, mp 142 t (dec.); IR: v 1442, 1199, 900, 546;

JH NMR: 03.09 (4H, s), 4.61 (4H, s); MS m/e 588, 590, 592,

594, 596 [M+ J ;

分析値 C 32.10, H 2.83

計算値 (CI6IL6ßr4S2) C 32.46, H 2.27 (完)

2,10-ジチア[3.2.2.3J(2,3,4,5)チオフェノファン(10)の合成

「D

(14)

『句r

NazS ・9HzO 0.96 g (4.0 mmol)の 400 m� メタノール溶液に室温 下、 激しく撹伴しながら、 22 600 mg (1.0 mmol)の 400 m� ジク ロロメタン溶液を 12時間かけて滴下し、 さらに 36時間撹伴した。

反応液に水を加え、 有機層を分離した後これを食塩水 で洗浄し、 硫 酸マグネシウムを加えて乾燥した。 溶媒を減圧下留去し、 残j査をシ

リカゲルカラム クロマトグラフイーに付し、 ヘキサン/ベンゼン

( 1 : 1 )留分を再結晶することにより、 10を 90 mg (0.27 mmol)収 率27% で得た。

無色プリズム品(PhH) mp 255 t (dec.); 1 R: v 2956, 1475,

1408, 1248, 1096, 694; ) 11 NMR: Ô 2.65-2.84 (8H, m, AA' BB' -CHzCHz-), 3.72 (4H, d, J=15 Hz,-CHz-S-), 4.13 (4H, d, J=15

nU

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H (

S

C 56.85, 11 4.90

C 57. 10, H 4. 79 (%)

また、 シクロファン 10の構造は X線結品情造解析によっても確認 しfこ。

2,10-ジチア[3.2.2.3J(2,3,4,5)チオフェノファン-2,2,10,10-テト ラオキシド(23)の合成

シクロファン 10 100 mg (0.30 mmol)の 50 m� ジクロロメタン 溶液に室温下、 80% m-クロロ過安息香酸 320 mg (1.8 mmol)を徐

々に加え、 12時間撹伴した。 溶媒を減圧下留去し、 残j査をメタノー ルで洗浄することにより、 23を 81 mg (0.20 mmol)収率68%で得 た。

無色針状品(DMF/water) mp >300 t; IR: v 1304, 1132, 1117,

526, 505, 476; 1H NMR: Ô 3.01-3.28 (8H, Iß, AA'BB',-CHzCHz-),

4.07 (4H, d, J二15Hz, -C!:!_z-S-), 4.66 (4H, d, J=15Hz, -CHz-S);

ワ白「D

(15)

司‘V

MS m/e 400 [M+J;

分析値 C 48.23, H 4.18

計算値 (ClsHJs04S4) C 47.98, H 4.03 (完)

[24J(2,3,4,ラ)チオフェノファン (スーノ守一チオフェノファン) (7) の合成

スルホン体 三三 250 mg (0.63 mmol)の熱分解を第3章に述べた 方法で行い 、 生成物をジクロロメタンで抽出した。 不溶分を減過で 除き、 溶媒を減圧下留去した。 残j査をシリカゲルカラムクロマトグ ラフィーに付し、 ヘキサン/ジクロロメタン (4 : 1 )留分を再結晶す

ることにより、 Z を 5.0 mg (0.018 mmol), 収率 3%で得た。

淡黄色プリズム品(hexane) mp 229-231 t; IR: v 2920, 1455,

1232, 1067, 532, 450; I H NMR: å 2.46-2.88 (8H, m, AA' BB' , -CH2CH2一), 2.91-3.30 (8H, m, AA' BB', -CH2CH2一)・ 13 C N MR : å

26.7, 30.1, 143.4, 145.8; UV: Amax(nm) (logc)= (cyclohexane) 268 (3.91), (CHC13) 270 (3.95), 243 (3.79, shoulder);HRMS m/e 272.0693 [M+J (100), calcd. 272.0693 for CI6HJsS2, 244 (17), 136 (73);

分析値 C 70.13, H 5.93

計算値 (CIsHISS2) C 70.54, H 5.92 (完) ジチア体10のX線結品構造解析

Formula: ClsH1SS2, Formula weight: 272.4, Crystal syst�m:

C2/c, Z=4, Cell size(Ä): a=14.057(6) b二7.214(7) c=14.879(6),

ß=104.42(3)" V=1461.28 Ä3, d (g/cm3)= 1.530.

Diffractometer: AFC5 (Rigaku), radiation: CuKa (1.540598Å),

scan method: 28-ω, scan speed= 32.0 (deg/min), 28 range 5く28く120, no. of reflections: 2139 (measured) 1813

( observed) .

Solution method: direct method, soft ware: TEXSAN ver.2.0,

qJ FU

(16)

『噛r-

R= 0.049, Rw二0.066.

Positional Parameters and their estimated standard deviation of 10.

Atom X Y Z B(A2)

s ( 1 ) 0.09367 0.3883 0.17440 2.30

S ( 2 ) -0.16141 0.4380 0.07575 2.63

C ( 1 ) 0.1472 0.2316 0.2605 2.0

C(2) 0.1066 0.0603 0.2424 1.9

C(3) 0.0279 0.0555 0.1586 1.9

C ( 4 ) 0.0116 0.2226 0.1163 2.0

C(5) 0.2167 0.2986 0.3475 2.6

C(6) 0.1236 一0.0958 0.3112 2.7

C(7) -0.0411 -0.1070 0.1350 2.5 C(8) -0.0760 0.2804 0.0397 2.3

aq FU

(17)

『句r

5 - 6 文献

1) (a) Y.Sekine, M.Brown, V.Boekelheide, J.Am.Chem.Soc.

101, 3126 (1979). (b) Y. Sekine, V. Boekelheide, ibid.

103, 1777 (1981). (c) S.El-tamany, H.Hopf, Chem.Ber 116, 1682 (1983).

2)総説: (a) V.Boekedheide, Acc.Chem.Res., 日, 65 (1980).

( b)三角荘一, 化学, 36, 767 (1981). (c) J.Kleinschroth H.Hopf, Angew.Chem.lnt.Ed.Engl., ll_, 469 (1982). (d) H.Hopf, “Cyclophanes" ed. by P.M.Keehn, S.M.Rosenfeld

Academic Press, New York (1983), Chapter 9. (e)大津映二 監訳, A.Nickon, E.F.Silversmith著, “化学者たちのネームゲ ーム", 化学同人(1990), Chapter 16.

3) B.Kovac, M.Mohraz, E.Heilbronner, V.Boekelheide, H.Hopf,

J.Am.Chem.Soc., 102, 4314 (1980).

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J.Am.Chem.Soc., 108, 1333 (1986). (b)久留正雄, 山川浩司,

有機合成化学協会誌, 生8, 319 (1990).

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6) P.Boudjouk, R.Sooriyakumaran, B.-H.Han, J.Org.Chem., 51,

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Perkin Trans.lI, 1195 (1976). (d) R.H.Mitchell, ref.(2d),

-155-

(18)

司町

Chapter 4.

8) D.M.Grant, B. V.Cheney, J.Am.Chem.Soc., 89, 5315 (1967).

9) M.W.Paudler, M.D.Bezoari, ref.(2d), Chapter 6.

10) Ya.L.Gol'dfarb, M.S.Kondakova, E.A.Krasnyanskaya,

M.A. Vinogradova, Izv.Akad.Nauk SSSR, Ser.Khim., 2182 (1964); Chem.Abstr., 62, 9136h (1965).

11) R.Gaerther, R.G. Tonkyn, J.Am.Chem.Soc., 73, 5872 (1951).

-156-

(19)

『句「

第6章 [nJシクロファンの合成と構造及び反応

6 - 1 *苦言

単純なシクロファン構造である[nJシクロファン類は、 特異な構 造と反応性に興味が持たれ、 現在まで数多く合成されてきた。J )そ の合成法のーっとして、 べンゼノーヘテロファンを構築してその開 環反応によって [nJシクロファン類を合成する方法がある。2) 例え

ば、 先に Cram 等は、 [2Jパラシク ロ[2J(2,5)フラノファンを加水分

解することによって、 [8Jパラシク ロファン詮得ている(Scheme

6-1)02a)

Scheme 6・1

この方法を用いる.と、 容易に架橋鎖に置換基を導入することができ ると考えられる。

一方、 チオフェン環は ラネ- N iを用いることで、 脂肪族化合物 を与えることが知られている。3) そこで、 得られた[2.2J(2,引,

(2,4)MTP及び[2.2J(2,5)PTPについて ラネ- Ni によるチオフェ ン環の開環反応を用いた [nJシクロファン類の合成を検討した。

6 - 2 チオフェン環の還元的開環反応による[nJシクロファンの 合成

緒言でも述べたように、 チオフェン誘導体はラネ- Niを用いた還 元的関環反応により、 脂肪族化合物を与えることが知られている。

そこで、 今回得られた[2.2J(2,5) 1 (2,4)MTP 2, [2.2J(2,5)PTP 三及び[2.2J(2,4)PTP生について種々の条件下における還元反応 を検討したところ、 Scheme 6-2に示したようにラネ- N ( W-7) 4)をi

用いて、 水素気流中エタノール還流下に還元は進行し、 [8J , [7Jメ タシクロファン類6) (52&・5), 6)及び[8Jノfラシクロファン 2. 7) 7 が得られた。 このうち、 [7Jメタシクロファン類6は、 その架矯鎖

-157-

(20)

『‘咽f

の動きが制約されているためジアステレオマーの混合物となったが これらの分離は行っていない。 また、 [2.2J(2,ラ)PTP 3の還元にお いて、 反応時間を短かくした場合、 二重結合が一つ残った対称な

[8Jパラシクqファンーエン体型が得られた。 この場合は、 立体障 害のため二重結合が還元されずに残ったものと思われる。

x x

、z'4., ,,t、

F

円ζ-h判

R2 1 a-f CH3

5a-d Et

、... ,, 4E' ,,,.‘、

F

R2 R2 2a,b

Br

、.. , 4EE

,, •. 、

F

OMe

3 7a

for 4h 27%

for 15h 870/0

(1) Complex mixture

4 OMe

、‘.,,,FO

、,,、,,O J、』,、,,、,,、I,

I164048

11 ゆペRdにd守'Qυ必斗no,・、,,‘、,,E・‘.,,EE‘.• ,,z‘、,EE‘•• ,,a・、HU daabbcd 0555555 'z・p .MUHUHUHU

R一氾氾氾mHH

ee 1ee

MM RMMOOHF

,E・,••

,E・

,,.

VハUHRUHHRunuRue --z・‘a

廿abedef

・以111111HU cu

Et

+

R1 R2 yield(%) 6a Me tBu 59 6b OMe tBu 69

R2

6a,b

+

FO '

huafνκ 7mmu

(1) Raney Ni (W-7), H2, EtOH

Scheme 6-2

また、 [7Jパラシクロファンはその歪みのためか、 [2.2](2,4)PTP 4の還元的問環では得られなかった。

-158-

(21)

唱‘・r

なお、 [8]メタシクロ ファンのうち、 内部置換基としてメトキシ 基を有する監は、 酢酸中臭化水素水で処理することによって、 フ

ェノール体9a と脱tert-ブチル化した生の混合物を与えた。これ らの化合物の分離は困難であったため、 塩化べンゾイルを用いて

0-べンゾイル化して分離した。 また、 混合物をそのままタリウム ( UI )トリプルオロ酢酸で処理する8) と、 [8](2, 6 )キノノフ ァ

47% HBr, AcOH 5b +

9a

Scheme 6・3

(立)が得られた(Scheme 6-3)。

Figure 6-1に、 11及ぴ2,6-ジ メチル-p一べンゾキノン(12)9)の

uvスペクトルを示したが、 分子の 歪みに起因すると思われる長波長 シフトが見られる。 しかしながら

11の還元電位を cvを用いて測 定したところ、 ジメチルベンゾキ ノンとほとんど変わらない値であ った(Table 6-1)。 これは、 11 の歪みはジメトキシべンゾキノン

-} 59-

PhCOCI

+

F pyridine

9b 10a

(400/0 from 5b)

10b

(11% from5b)

TI(CF3C00)3 C F3COOH

(55% from 5b)

0 1 1

4

5 一一一一2,6-dimethylqulnone .・・ー・[8]qufnonophane(11)

。JV

ω

2

in EtOH

200 250 300 350

wave length(nm)

Figure 6-1 UV spectra of qulnones

(22)

『‘咽f

と較べて酸化還元電位に影響するほどではないことを示している。

Table 6-1 Reduction potential of quinonesa) Compound E J ( V ) E 2 ( V )

10 -0.64

11 -0.67

-1.59 -1.72

a) i n D MF w i t h o. 1 M B u " N B F "

reference Ag/AgCl

6 - 3 [7J及び、 [8Jメタシクロファン類の構造

[7]メタシクロファン 6a,bは、 その架僑鎖上のエチル基及ぴ内 部置換基のかさ高さのため、 架1喬鎖の自由回転が束縛されている。

このため、 2種類・のジアステレオマーはガスクロマトグラフイー及 びNMRで1 : 1の割合であることが判明した。

現在まで、 [8]メタシクロファンの分子運動はその詳細が知られ ておらず、 その動力学的挙動は興味深い。 そこで、 まず[8]メタシ

300K

2 1 5 K

250K

205K

235K

2 1 0

200K (T c .)

230K

1 0

1 95 K

225K (T c .)

1 0

1 80 K (ppm)

1 (} -1 3 2 1 Ó _1

(ppm

Figure 6-2 Dynamic NMR spectra of 5c

- 1 6 0-

(23)

司‘・r

クロファン(5c)の 27 oc における 1H-NMR を測定したところ、

その架橋鎖は、 4Hずつ4種類のプロトンとして観測された 。 これは 生が、 この温度で上下左右対称運動を行っていることを示してい る 。 そこで、 この化合物の温度可変NMRを測定したところ、 コアレ

ス点が -73 ocと -48 ocの2ケ所に見いだされた(Figure 6-2)。

これらの運動を規定するため、 先に得られた o一べンゾイル体

1旦互の温度可変NMRを測定したところ、 ただ 1つのコアレス点のみ が見いだされた(Figure 6-3)。

-65・C (Tc)

27'C

-30・c

3EE I

BH E

i

'SHE E

6

6 ‘11

Figure 6-3 Dynamic NMR spectra of 10a

10a

Figure 6-4 Dynamics of 10a -161-

(24)

司‘・r

化合物盟豆は内部置換基のかさ高さのため、 flipping6)ができず、

コアレスした運動は pseudorotat i on 6) に基ずくものと考えられる (Figure 6-4)。

このように、 [8]メタシクロファン (

1旦豆

)において見いだされた 2つのコアレス点

flipping と pseudorotationに基ずくもので あると,思われる。 そのなかでも、 0-べンゾイル体に、 Tc 及ぴ �Gc-l:

が近い Tc=200Kの運動が pseudorotationに基ずくものであると 予想される。 従って、 [8]メタシクロファン(5c)はFigure 6-5 に示したような運動を行っていると考えられる。

Tc2 =・48・c

r-/-Z

ðG",,*=10.2 kcalmol・1

r、、 凶 ー…二

一\ーザノ "FI,伊Iping"

Tc1= -73.C

AI

ðGC1 *= 8.7 kcalmol・1

I �"Pseuぬro泊ωn"

Figure 6-5 Dynamics of 5c

Table 6-3に他の[n]メタシクロファン類とともに、 f1 i pp,i ng 及び pseudorotationのエネルギー障壁を示した。 Table 6-3の値 から 5cの値は妥当であると思われる。

Table 6-3 Tc and'�Gc* of [n]Metacyclophanes.

[n] Flipping Pseudorotation MCP a) Tc(K)

i

�Gci-(kcal) Tc(K) :�Gc*(kcal)

.

6 6) 350 17.4 242 11. 1 7 6) 245 ' ' 11.5

8 (5c) 225 ' ' 10.2 200 ' 8.7 Sz-8b) く203 く9.1

a)MCP= Metacyclophane b)Sz-8二 2,7-Dithia[8JmetacyclophaneJO)

- 1 6 2-

(25)

『‘・r

6 - 4 パラシクロファン類のCANとの反応

[nJパラシクロファン類のCANとの反応を検討するため、 [2Jパ ラシクロ[2J(2,5)チオフェノファンより合成できる [8Jノミラシクロ ファン以外の ジメトキシ[nJノぐラシクロファン (n=7"'12)の合成経

路1 1 )をScheme 6-4に 、 またその収率を Table 6-3に示した。

。H2SH MeO‘ A、

ヤlO

CH2SH Me Br(CH2)n_2Br 、屯' A門一

-司4i-l 心一同 p一C mC KOH, NaBH4

EtOH/PhH

OMe

13

pyrolysis

a; n=7

c; n=9 d; n=10

e; n=11 f; n=12

14

Scheme 6・4

15

Table 6-3. Yields of [nJParacyclophanes.

13 1 4 1 5 (完) a ( n = 7 ) 33 9 1 1 0

、,、,、

C ( n = 9 ) 30 88 23

d ( n = 1 0 ) 59 89 22

、,、,、

e ( n=ll) 69 78 57

向、,、,、

f ( n = 1 2 ) 70 84 68

,、J、J

一般に、 p-ジメトキシベンゼン類をCANで処理すると、 ぺンゾ キノン体が得られることが知られている。1 2 ) そこで、 [nJキノノフ ァンを得るため、'15を 2倍当量の CANで処理した。 15のアセト ニトリル溶液に CANの水溶液を加えると直ちに反応液は黒色とな りやがてこの色が消えて黄色となった。 架械鎖の炭素数が小さいほ

っd nb

(26)

『‘・r

ど、 f!1Jち、 歪みが大きい分子ほどこの退色が早く、 反応が早く進行 していることが分かった。 この反応で得られた化合物を Scheme

6-5に 、 その収率を Table 6-4に示した。

OMe

CAN (2.0eq) MeCN/water 吋for4h 1 5a; n=7 b; n=8

c;n=9 d; n=10

e; n=11 f; n=12

15 +

+

Scheme 6-5

16

+

18

Table 6-4. Yields of products obtaioed by

treatment of 15 with CAN.

Substrate

15a (0=7) b (n=8)b) c (n=9) d (n二10) e (n=ll) f (n二12)

a) isolated

15

27 19

Products (%) a) 16 17 18

73 76 56

11 5 18 7 16 23

b ) 化合物7a と同じもの 19

26 11

17

19

Scheme 6-5及び Table 6-4に示したように歪みが大きい 15a-d の場合は、 架橋鎖がメタ位に転位したシクロヘキサジヱノン体16 が主生成物として得られ、 目的としたキノン体17はさらに環径の 大 きい 15d-fの際に得ら れ たのみであった。 ま た、 環径が大きい 場合はさらに開環エステル体18や1-ケトン体19が得られた。

-lGL1-

(27)

『‘咽r

Scheme 6-6に、 これらの生成物の推定生成経路を示した。

F

A 1 6

A ds' kd H一a q4-dJ O一d “υ o n

-2 MeOH [0]

15 OMe

17

H20 oxidation

A

1,3・addition

MeO

C 18

Scheme 6・6

即ち、 ジメトキシシクロ ファンが CANによって酸化され、 ヱポ キシ体 Aが生成し、 架椿鎖が短い歪みが大きな系においては

の歪みの緩和のため、 エポキシ基の開環と共に架橋鎖の転位が生じ てシクロヘキサジエノン体16が生成したと考えられる。 また、 架

橋鎖が長い歪みが小さな系においては、 架橋鎖の転位は起こらず、

エポキシ体に水が1,5-付加することによって生成したジアセター ル体 E から 2分子のメタノールが脱離して、 キノン体17が生成 したと考えられる。 一方、 架橋鎖の立体障害で水の1,5-付加が起 こりにくい場合、 1,3-付加することによって1,2-ジオール体Cが 生成し、 これが酸化的に開環してエステル体18が得られたと考え られる。 第3章に述べた[2Jノぐラシクロ[2Jチオフェノファンの場合 は、 架1需主�íの転{立は分子の歪みの緩和にならないためシクロヘキサ

-165-

(28)

ー‘・r

ジエノン体が生成しなかったと考えられる。 また、 ジブロモチオフ エンの立体障害のため開環エステル体が得られたと考えられる。 と ころで、 [n]メタシクロファン類の酸での処理による[n]パラシクロ ファン類への転位反応はいくつか知られているo 13) しかしながら、

15c を 25%硫酸で処理しでも架締鎖の転位は生じなかった。 この ことより、 シクロヘキサジエノン体並の生成は、 プロトン化によ る架矯鎖の転位が反応の第一段階でないと考えられる。 この推定反 応経路は、 先に報告されている112180中での酸化によって、 ] 80 がキノンに導入されるという実験結果] ] a)によっても支持される。

ケトン体19の生成は文献記載の反応] ... )が進行した結果でがろう。

シクロヘキサジエノン体16bは Scheme 6-7に示したように

or

DMAD

Ph ノ'-...._一一l一人 ) or

1Gb 、N

PhH, 180・c

or yMe

20 (66%) 21 (76%)

Scheme 6・7

一lGG-

(29)

『‘・「

N-フェニルマレイミド 及び アセチレンジカルボン酸ジメチルのよ

うな親ジエン試薬と Diels-Alder 反応を行い 、 [4+2J付加体を与え た。 なお、 20の構造は、 X線結品構造解析を行 うことによって決定 しアこ (Figure 6-6)。

6 - 5 まとめ

本章では[nJシクロファン類の合成と構造 及び 反応性について検 討し、 次のことが明らかとなった。

(1) [2 Jメタシクロ 及び パラシクロ[2Jチオフェノファン類は、 ラ ネ- N i (W-7) で処理することによって、 [nJ メタシクロ 及び ノぐラ シクロファン類を与えることが明らかとなった。 このことより、

[2Jメタシクロ 及びパラシクロ[2Jチオフェノファン類は、 有用な [nJシクロファン類の合成中間体と成り得ることが判明した。

(2) (1)に示した方法で[8Jメタシクロファン類の種々の誘導体を合成 し、 現在まで知られていなかった[8Jメタシクロファンの動力学的

挙動を温度可変NMRを用いて明らかとした。

(3) [n Jパラシクロファン類の CANでの処理では、 シクロファンの 歪みに起因する特異な 反応を見いだし、 その反応機構を明らか にし アこ。

-167-

(30)

司‘・「

6 - 6 実験

ラネ-N i (W-7)の調製

20%水酸化ナトリウム水溶液 100 mlを50 tに保ちながらこれ に 、 ラネ-Ni-Al合金20 g (0. 17 mo 1 )を少しずつ加え、 さらに この温度で50分撹持した。 室温まで放置した後、 上澄み液をデカ ンテーシ ョ ン で除き、 さらに蒸留水 40 ml で3回、 洗浄, デカン テーシ ョ ンを繰り返した。 次に 、 エタノール50 ml で3回洗浄し、

最後に無水エタノールで2回洗浄した。 これに 、 無水エタノールを 加えて50 mlとして、 ラネ-N i (W-7) 3. 4 mo 1 / Qとして使用し た。

11-t-ブチル-14-メチル[8Jメタシクロファン (5a)の合成 5-t-ブチノレ-8ーメチル[2Jメタシクロ[2J(2,5)チオフェノファン

(la) 200 mg (0.72 mmol)を50 ml三つ口フラスコにいれ、 これ に ラネ-N i (W-7)エタノ-ルサスペン シ ョ ン 8.0 ml (約23 mmo 1 )及ぴ、 エタノール12 mlを加えて、 水素気流中15時間加

熱還流した。 反応液を室温まで冷まし、 セライト上で波過した。 渡 液を減圧下留去し、 残j査にヘキサンを加えて、 不溶物を鴻過で除い た。溶媒を減圧下留去して、 残1査をシリカゲルカラムクロマトグラ フイーに付し、 ヘキサン留分より5aを102 mg (0. 40 mmo 1 ) 率56% で得た。

また、 同様の方法で1bより54完で5aを得た。

5a:無色液体; IR (NaCl) v (cm-1) = 2954, 2862, 1604, 1481,

1458, 1361, 1286, 1229, 871, 724; lH NMR (CDC13): ô (ppm)=

-0.28 to -0.08 (2H,m), 0.64"'0.80 (2H,m), 0.90"'1.62 (6H,m),

1.29 (9H,s), 1.88"'2.04 (2H,m), 2.43 (3H,s), 2.52"'2.64 (2H,

m), 2.86"'2.97 (2H,m), 6.92 (2H,s); MS m/e 258.2340 [M+J (calcd. 258.2346 for C19H3o).

-168-

(31)

司‘司「

1 1-t-ブチノレ-14-メトキシ[8]メタシクロファン(日b)の合成

1c 200 mg (0.66 mmol)及ぴ、 ラネ- Ni(W-7)エタノールサスペ ンシ ョン7 m 1 (23 mmo 1 )を水素気流中 10時間加熱還流したo 5a

と同様の後処理をした後、 残j査をシリカゲルカラムクロマトグラフ イーに付し、 ヘキサン留分より 18を 130 mg (0.47 mmo 1 ), 収率 70%で得た。 また、 同様の方法で、 1dより 収率84%で5bを得

た。

5b: 無色液体; bp 180 t/O.2 Torr (パス温); IR (NaCl) v(cm-1)

=2924, 2880, 1484, 1460, 1362, 1293, 1204, 1 17 1, 1 108, 1020,

872; lH NMR(CDC13) ô(ppm)= -0. 14"'0.09 (2H,m), 0.77"' 1. 15 (6H,

m), 1.28 (9H,s), 1.40"' 1.60 (2H,m), 1.93"'2.08 (2H,m), 2.36'"

2.46 (2H,m), 2.86"'2.98 (2H,m), 3.6 1 (3H,s), 7.23 (2H,s);

MS m/e 274.2298 [M+] (calcd. 274.2295 for C19H300).

[8]メタシクロファン5) (5c)の合成

1e 190 mg (0.50 mmol)及ぴ、 ラネ- Ni(W-7)エタノールサスペ ンシ ョン5 m 1 ( 1 7 mmo 1 )を水素気流中4時間加熱還流した。 5a

と同様の後処理をした後、 残溢を減圧蒸留し、 140 t/ 15 torr の留 分より、 5cを45 mg (0. 24 mmo 1 ) , 収率48%で得た。

5c: 無色液体; bp 140 t (パス温)/ 15 Torr; IR (NaCl) v (cm-1)=

2926, 2856, 1487, 146, 792, 7 13; lH-NMR (CDC13) ô(ppm)= 0.7 1 (4H,m), 1.32 (4H,m), 1.56 (4H,m), 2.67 (4H,t,J=6Hz), 6.98'"

7.0 1 (2H,m), 7.25"'7.32 (2H,m); MS; m/e 188. 1564 (calcd.

188. 1566 for C14H20).

14-フルオロ[8]メタシクロファン(5d)の合成

1f 200 mg (0.50 mmol)及び、 ラネ- Ni(W-7)ヱタノールサスペ ンシ ョン ラm1 ( 1 7 mmo 1 )を水素気流中4時間加熱還流したo 5a

と同様の後処理をした後、 残漬l'をシリカゲルカラムクロマトグラフ イーに付し、 ヘキサン留分より5dを83 mg (0. 40 mmo 1 ) , 収率

- 1 6 9-

(32)

司‘・「

81%で得;た。

5d: 無色液体; IR (NaCl) v (cm-1)二 2930, 2866, 1460, 1394,

1260, 1181, 1092, 1019, 800, 730; lH NMR (CDC 1 3) ô (ppm) =

0.14"'0.19 (2H,m), 0.90"'1.68 (8H,m), 2.05"'2.12 (2H,m), 2.46'"

2.55 (2H,m), 3.02 (2H,dt,J=4,12Hz), 6.94"'7.40 (3H,m); 19F NMR (CDC13) ô (ppm)= 46.09 (s); MS m/e 206.1470 [M+J (calcd.

206.1468 for C14H19F).

1O-t-ブチル-3ーエチル-13ーメチル[7Jメタシクロファン (6a)の合 成

2a 150 mg (0.50 mmol)及ぴ、 ラネ- Ni(W-7)エタノールサスペ ンシ ョ ン ラ ml (17 mmo 1 )を水素気流中15時間加熱還流した。 5a と同様の後処理をした後、 残j査をシリカゲルカラムクロマトグラフ イーに付し、 ヘキサン留 分より6aを80 mg (0.29 mmol), 収率 59%で得た。 6a はジアステレオマーの 1: 1混合物であった。

6a: 無色液体; IR (NaCl): v (cm-1) = 2956, 2864, 1599, 1593,

1480, 1460, 1362, 871; 1 H NMR (CDC13) ô (ppm)二 一1.86"'-1.76

(0.5H,m), -1.60"'-1.46 (0.5H,m), 0.54"'0.85 (lH,m), 0.85"'0.92 (3.5H,m), 0.92"'1.35 (ラH,m), 1.43 (4.5H,s), 1.44 (4.5H,s),

1.43"'1.75 (1.5H,m), 1.77"'2.10 (1.5H,m), 2.40"'2.57 (0.5H,m),

2.57 (1.5H,s), 2.64(1.5H,s), 2.72"'2.85 (1.5H,m), 3.12"'3.50 (2H,m), 3.4宮"'3.55 (0.5H,m), 7.00 (0.5H,d,J=2Hz), 7.03 (0.5H,

d,J=2Hz), 7.06 (lH,s); MS m/e 272 [M+J . 分析値 C 87.87, H 11.73 計算値 (C2oH32) C 88.16, H 11.84 (完)

1O-t-ブチル-3-エチル-13ーメトキシ[7Jメタシクロファン (6b)の

合成

2b 314 mg (1.0 mmol)及び、 lラネ- N i ( W-7)エタノールサスペン シ ョ ン 10 m1 (34 mmo 1 )を水素気流中3時間加熱還流した。 5a

ハυ庁t

(33)

『‘咽r

と同様の後処理をした後、 残溢をシリカゲルカラムクロマトグラフ イーに付し、 ヘキサン留分より6bを 200 mg (0.69 mmo 1 ), 収率 69完で得た。 6bはジアステレオマーの 1 : 1混合物であった。

6b:無色液体; IR (NaCl) v (cm-1) = 2958, 1484, 1462, 1362,

1291, 1206, 1169, 1107, 1022, 868; lH NMR (CDC13) ô (ppm)二 一1.86--1.75 (lH,m), 0.57-0.77 (2H,m), 0.73 (1.5H,t,J二7Hz),

0.88 (1.5H,t,J=7Hz), 0.99-1.33 (4H,m), 1.27 (4.5H,s), 1.29 (4.5H,s),1.75-1.95 (2H,m), 2.15-2.52 (4H,m), 2.77"'3.10 (2H,

m), 3.47 (1.5H,s), 3.65 (1.5H,s), 6.84 (0.5H,d,J=2Hz), 6.88 ( O.ラH,d,J=2Hz), 6.88 (0.5H,d,J=3Hz), 6.90 (0.5H,d,J=3Hz);

MS: m/e 288.2453 [M+J (calcd. 288.2452 for CZOH3zO).

10,13-ジメトキシ[8Jノぐラシクロファン (7a)の合成

3 860 mg (2.0 mmol)及び、 ラネ- N i ( W-7 )エタノールサスペン シ ョ ン 20 ml (74 mmo 1 )を水素気流中15 時間加熱還流した。 5a と同様の後処理をした後、 残j査をシリカゲルカラムクロマトグラフ

イーに付し、 ヘキサン留分をメタノールで再結晶することにより、

7aを 460 mg (1.7 mmol), 収率87% で得た。

7a: 無色プリズム品 (メタノール); mp 31.0う7.0 t; IR (NaCl) v (cm-1 )二 2926, 2854, 1724, 1504, 1465, 1402, 1208, 1047, 871;

lH NMR (CDC13) ô (ppm) = -0.09-0.01 (2H,m), 0.58-0.81 (4H,m),

1.14-1.27 (4H,m), 2.14-2.22 (2H,m), 2.14-2.22 (2H,m), 3.18 (2H,dt,J=ラ,18Hz) 3.82 (6H,s), 6.62 (2H,s); MS: m/e 248.1774 [M+J (calcd. 248.1775 for C16Hz40z);

分析値 C 76.82, H 9.75

計算値 (C16Hz40z+1/10 HzO) C 76.60, H 9.38 (完)

また、 反応を4時間で終了すると、 五を 27%, 7bを 50完の収率で 得た。

10,13ージメトキシ[8Jノぐラシクロファン-4ーエン (7b) :無色プリズム

-171-

(34)

『‘・r

品(メタノール); mp 85. 0'" 8 6. 0 t; 1 R (K B r ) v (c m - 1 = ) 2930,

1504, 1463, 1405, 1211, 1050, 970, 879, 852, 782, 655;

lH NMR (CDC13) ô( ppm) = 1.10"'1.22 (2H,br.s), 1.70"'2.05 (8H,

m), 3.12"'3.19 (2H, m), 3.75 (6H,s), 3.90"'3.94 (2H,m), 6.34 (2H, s); MS: m/e 246 [M+J.

分析値 C 77.61, H 8.86

計算値 (C16H2202) C 78.01, H 9.00 (%) 5bの脱メチル化反応

30 ml 3つ口フラスコに 5b 270 mg (1.0 mmol), 47%臭化水素酸 1.0 ml及び酢酸 10 mlを入れ、 21時間加熱還流した。 反応液を

氷水に注ぎ、 有機物をジクロロメタン で抽出した。 これを食塩水及 び炭酸水素ナトリウム 水 溶液 で洗浄し、 硫酸マグネシウムを加えて

乾燥した。 溶媒を減圧下留去し、 残溢をシリカゲルカラムクロマト グラフィーに付し、 ヘキサン:ジクロロメタン=2:1の留分 120 mg の lH-NMRより、 得られたものは 9a と 9bの7:ラ混合物であっ た。

9a 及び9bの O一べンゾイル化反応

先に得られた 9a 及ぴ9bの混合物をピリジン 4.0 mlに溶かし、

これ に、 塩 化べンゾイル240 mg (1.7 mmol)を加えて室温下20 時間撹伴した。 反応液を 3完塩酸 100 mlに注ぎ、 ジ エチルエーテ

ルで抽出した。 これを食塩水 で洗浄し、 硫酸マグネシウムを加えて 乾燥した。 減圧下溶媒を留去し、 残溢をシリカゲルカラムクロマト グラフィーに付し、 ヘキサン:クロロホルム=4:1の第一留分をメタ ノールで再結品して 160 mgの10aを 5bから収率40%で、 また

第二留分を 80%メタノールで再結晶して 36 mgの10bを 5bよ り収率11%で得た。

14-べンゾイロキシ -11-t-ブチルI[8 ]メタシクロ ファン

10a: 無色プリズム品(メタノール); mp 148.5"'155.0 t; IR(KBr ):

。ムヴt

(35)

『‘・r

v (cm-1)= 2960, 1732, 1601, 1479, 1451, 1393, 1362, 1268,

1169, 1107, 1025, 873, 705; lH NMR (CDC13): ô(ppm) = 0.08'"

0.23 (2H,m), 0.96"'1.22 (4H,m), 1.26"'1.47 (2H,m), 1.37 (9H,

s), 1.61"'1.75 (2H,m), 2.03"'2.20 (2H, m), 2.53"'2.67 (2H,m),

2.69"'2.82 (2H,m), 7.10 (2H,s), 7.57"'7.74 (3H,m), 8.28"'8.31 (2H,m); MS m/e 364 [M+J.

分析値 C 82.28, H 8.80

計算値 (CzSH3zOz) C 82.37, H 8.85 (%) 14-べンゾイロキシ[8Jメタシクロファン

10b:無色プリズム品(80% メタノール); mp 124.0"'125.0 t; IR (KBr) v (cm-1) = 2950, 1735, 1452, 1265, 1163, 1083, 1064,

1025, 792, 711; lH NMR (CDC13) ô (ppm) = 0.14"'0.22 (2H,m),

0.92"'1.24 (4H,m), 1.26"'1.45 (2H,m), 1.56"'1.80 (2H,m), 2.12'"

2.20 (2H,m), 2.58"'2.69 (2H,m), 2.75"'2.82 (2H,m), 7.12"'7.32 (3H,m), 7.59"'7.76 (3H,m), 8.30"'8.33 (2H,m); MS m/e 308 [M+J.

分析値 C 81.90, H 7.97

計算値 (CzIHz40z) C 81.78, H 7.84 (%) [8J(2,6)べンゾキノノファン (11)の合成

先に得られた 9a と 9bの混合物326 mg (約1.3 mmo 1 ) を 0.7 Mタリ ウム(111 )トリプルオロ酢酸 トリプルオロ酢酸溶液8) 4 ml ( 2. 8 mmo 1 )に加え、 遮光下、 3時間室温で撹伴した。 反応液を水 に注ぎ、 ジクロロメタンで抽出した。 抽出液を食塩水で日田洗浄し、

硫酸マグネシウムを加えて乾燥した。 溶媒を減圧下留去し、 残j査を シリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、 ヘキサン:ジクロ ロ メタンニ2:1留分を水/メタノールで再結晶して、 150 mg の 11を 収率55% で得た。

11: 黄色プリズム品(80% メタJール); mp 58.0"'62.0 t; IR(KBr) v(cm-1) = 2930, 1652, 1607, 1462, 1277, 1200, 917, 810, 460;

-1 7 3-

(36)

『‘・r

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分析値 C 76.64, H 8.38 計算値 (C14HlS02) C 77.03, H 8.31 (完)

5,8ージメトキシ-2,11-ジチア[9Jノ守ラシクロファン(13a)の合成

水酸化カリウム 2.2 g (40 mmo 1 )及び、 水素化ホウ素ナトリウ ム 190 mg (5.0 mmol)の4 Q エタノール溶液に 、 還流下、 1,5-ジ

ブロモペンタン (10 mmo 1 )及び、 1,4-ビス(メルカプトメチル) - 2,ラージメトキシベンゼン (12) 2.3 g (10 mmol)の100 mQ ベンゼ ン/ヘキサン溶液 (1 : 1 )を 17時聞かけて滴下した。 溶媒を留去し、

残j査 に氷水を加え有機物を ジクロロメタンで抽出した。 抽出物を塩 水 で洗浄し、 硫酸マグネシウムを加えて乾燥した。 減圧下溶媒を留 去して、 残j査をシリカゲルカラム クロマトグラ フィーに付した。 ヘ キサン/ ジクロロメタン (1 : 1 )留分をヘキサンで再結品して、 980 mgの13aを収率33% で得た。

13a: 無色プリズム品 (hexane) mp 120.0-121.0 t; IR(KBr) v

(cm-1)= 2918, 1510, 1461, 1407, 1044, 865; lH NMR (CDC13) Ô

(ppm)= 0.74-0.92 (6H, m), 2.12-2.31 (4H, m), 3.40 (2H, d, J=

13 Hz), 3.85 (6H, s), 4.16 (2H, d, J=13 Hz), 6.83 (2H, S) ; MS m/e 298 [M+J;

分析値

計算値 (C1sH2202S2)

C 60.41, H 7.38 C 60.36, H 7.43 (%)

日,8-ジメトキシ-2,11-ジチア[11Jノてラシクロファン (13c)の合成 水酸化カリウム 2.2 g (40 mmo 1 )及ぴ、 水素化ホウ素ナトリウム 190 mg (5.0 mmol)の4 Q エタノール溶液に 、 1,7-ジブロモへブ タン 2.6 g (10 mmol) 及び、 12 2.3 g (10 mmol)の100 ml

-1 7 4-

Table  5-1  JJC  NMR  spectra  of  thiophenophanes.
Figure  5-1  UV  spectra of  thiophenophanes  (TP)
Figure  6-1  UV  spectra  of  qulnones
Table  6-1  Reduction  potential  of  quinonesa)  Compound  E  J  (  V  )  E  2  (  V  )  10  -0.64  11  -0.67  -1.59 -1.72  a)  i n  D  MF  w  i t h  o
+7

参照

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