• 検索結果がありません。

社会資本ストックと民間資本ストックの推計

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "社会資本ストックと民間資本ストックの推計"

Copied!
25
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

著者 伊多波 良雄, 齋藤 英則

雑誌名 同志社政策科学研究

巻 1

ページ 67‑90

発行年 1999‑10‑20

権利 同志社大学大学院総合政策科学会

URL http://doi.org/10.14988/pa.2017.0000004712

(2)

変数に対してどのような影響があるのかを検証 しなければならない。とりわけ、国の公共投資 政策を細かに分析する場合、都道府県を対象に しなければならない。しかし、社会資本ストッ クデータは十分に開発されているとは限らず、

この点が公共投資政策分析の進展の障害になっ ていると言える。

公開されている中で、[経済企画庁 98 ]にお ける社会資本ストックデータは、主要分野ごと にストックを長期にわたって推計している。さ らに、主要分野については都道府県ごとに推計 しているが、残念ながら[経済企画庁 98 ]では、

1955 年から 5 年ごとの都道府県別のデータしか 得られない。また、 [浅子 94 ] 、 [三井 95a]の公 表している二つのデータは、都道府県別の社会 資本ストックデータが連続した時系列で得られ るが、目的別に推計されていなかったり、最新 のデータが[浅子 94 ]データは 1988 年であり、

90 年代のデータが推計されていない。

また、国の公共投資政策分析を試みる場合、

通常、生産関数の推定の形で行われるため、都 道府県別民間資本ストックデータが欠かせない。

しかし、都道府県別民間資本ストックデータは、

政府によって公表されたデータが存在しない。

これまでの研究で公表された推計データでは、

[浅子 94 ] 、 [三井 95a]などがあげられる。しか し、[浅子 94]では、非製造業の民間ストック が考慮されていない。 [三井 95a]は 1984 年まで と最近の年次のデータを取り扱っていない。

このように、本稿は都道府県別の社会資本ス トックデータおよび民間資本ストックデータを 求めることによって、様々な分野、とりわけ政 策形成の分野で有効な分析を可能にするための 環境を提供するひとつの試みである。

あらまし

社会経済的変化により様々な分野で政策形成 の必要性が叫ばれている。公共投資政策の場合 も例外ではない。公共投資政策分析をより前進 させるためには、まず社会資本ストックが経済 変数に対してどのような影響があるのかを検証 しなければならない。この際、民間資本ストッ クの存在も欠かせない。しかし、社会資本およ び民間ストックデータは十分に整備されている とは限らない。特に、都道府県別データの社会 資本および民間ストックデータは、連続した時 系列データの形では公表されていない。本稿で は、 1975 年から 1994 年までの都道府県別4目的 別社会資本ストックおよび民間ストックを求め ている。これらのデータの作成は様々な分野、

とりわけ政策形成の分野で有効な分析を可能に するための環境を提供する試みである。

本文では、1975 年から1994 年までの都道府県 別4目的別社会資本ストックおよび民間ストッ クを求めた後、これらのデータを用いて簡単な 分析を行っている。その結果、社会資本ストッ クを合計で見るのではなく、目的別に見る必要 があることが指摘されると同時に、新データに おいても社会資本が生産性にマイナスの影響を 与えていることが改めて確認されている。

1. はじめに

社会経済的変化により様々な分野で政策形成 の必要性が叫ばれている。公共投資政策の場合 も例外ではない。公共投資政策分析をより前進 させるためには、まず社会資本ストックが経済

社会資本ストックと民間資本ストックの推計

伊 多 波 良 雄 ・ 齋 藤 英 則

(3)

論文の構成は次のようになっている。第1節 で、社会資本の定義を簡単に述べ、第2節では 社会資本の経済効果を簡単に紹介する。第3節 で都道府県別民間資本ストックと都道府県別4 目的別社会資本ストックを推計し、推計データ の概要を簡単に述べる。

2. 社会資本とはなにか 2. 1 社会資本の定義

社会資本には、公共財、公共投資、行政投資、

公共事業など多くの類似概念がある。普段我々 は区別することなく使用しているが、社会資本 に関する研究の多くは、最初に社会資本の概念 整理をおこなっている。なぜなら、社会資本の 類似概念には、それぞれ異なった意味があり、

混合して使用することは明らかな間違いだから である。よって、本稿でもまず社会資本の概念 整理をおこなう。

社会資本の定義には、一般的に制度面と機能 面の二通りの考え方がある。一つは、社会資本 は社会的必要性があることから、広義の政府に よる公共投資がストックされたものであるとい う事業主体に着目した制度面からの定義である。

これは、事業主体により社会資本と民間資本を 区別しようとするものである。もう一つは、社 会資本が生産活動や国民生活に不可欠であるが、

生産への貢献が間接的であるため、公共財的性 格を持つために市場機構を通じては十分な供給 が必ずしも保証されないという機能面に着目し た定義である。明らかに前者よりも後者のほう が広義の社会資本と言える

[経済企画庁 98]では、各種の見解が存在す る社会資本の定義を受けて、次の3点に要約し ている。

(i) 直接生産力のある生産資本に対するものと して、間接的に生産資本の生産性を高める 機能を有する社会的間接資本としてとらえ る考え方

(ii ) 人間生活に不可欠(必要)な財であるが、

共同消費性、 非排除性などの財の性格から、

市場機構によっては十分な供給を期待しえ ないような財としてとらえる考え方

(iii )事業の主体に着目し、公共主体によって整

備される財としてとらえる考え方

( i) は機能的な測面に着目した生産資本との 関係からのとらえ方であり、 (ii) は財の性質に 着目した市場機構との関係からのとらえ方であ り、 (iii ) は制度的な測面に着目した分類といえ る

2

実際に社会資本の範囲を決めるには、 (ii ) の 財の性質に着目したとらえ方だけではきわめて 難しい。それは、社会資本には高速道路のよう に料金を徴収することによって、排除可能な財 が存在するからである。どうしても (iii ) の事業 主体に着目したとらえ方が必要となる。私鉄、

私立学校、私立病院など民間が事業主体である が、社会資本の場合は、(i) の社会的間接資本 のとらえ方で補完できるだろう。

このように、実際に社会資本か否かを判断す ることは容易ではない。こうした財の性質にか かる政府介入の根拠について、どこまで政府の 責任分野とし、どこまで市場経済にゆだねるか という問題は、時代の要請や地域の要請によっ て変化するものであろう。

2. 2 フローとストック

フローとストックという概念は、よく水道の 蛇口からでる水に例えられる。蛇口を捻り水が 出ている状態がフローであり、下のバケツに溜 まった水がストックである。社会資本をストッ クの概念とすると、フローの概念に対応するの が社会資本投資である。つまり、フローとして の社会資本投資がストックとして結実したもの が社会資本にほかならない。

公共投資などフローの概念には、行政投資、

公共事業など類似概念が多い。[経済企画庁 98 ] では、フローの概念として使用されているもの を5つあげている。

① 経済企画庁が毎年出している国民経済計算

(新SNA)において「公的固定資本形成

(Ig) 」として整理されているもの。

詳しくは[経済企画庁98] 、第1章を参照せよ。

[伊藤91]118 ページ参照せよ。

(4)

② 国に経済計画において「公共投資」として 整理されているもの。

③ 自治省が毎年発表している行政投資実績に おいて、「行政投資」として整理されてい るもの。

④ 国の財政において「公共事業費」「公共事 業関係費」、地方の財政において「投資的 経費」「普通建設事業費」として整理され ているもの。

⑤ 経済審議会地域部会社会資本分科会が昭和 42 年(1967)年度にとりまとめた地域別社 会資本ストックの推計で整理されているも の。

このように、フローである公共投資の類似概 念は、統計的なデータの存在によって、発生し ていることがわかるだろう。こうしたフローデ ータは、データによって対象範囲が異なり、当 然ながらその集計した投資額も異なってくる。

次にこうしたフローデータの対象範囲を明確に する。

2. 3 フローデータの範囲

前節で社会資本のフローとしてとらえたもの について、ここでその対象範囲を明確にしてお く。つまり、その対象範囲が実務的概念である といえるだろう。

(1)公的固定資本形成

経済企画庁の国民経済計算(新SNA)では、

総固定資本形成を「民間法人および公的企業、

一般政府、対家計民間非営利団体、家計(個人 企業)の支出(購入および自己生産物の使用)

のうち、建設物(土地造成費を含む) 、機械設備 等固定資本ストックの追加となる新規耐久財の 購入(同種の中古品やスクラップの純販売額を 控除する)であり、該当するものとして、①生 産のために使用する建物、構築物、機械設備等 の耐久財(ただし、土地、鉱床、森林、政府の 取得する軍事耐久財等を除く) 、②固定資産維持 修繕のうち、大規模な改造、更新、③土地の造

成・改良、鉱山・農地等の開発・拡張等、④種 畜、役畜、酪農牛などの購入、⑤土地、鉱床、

森林等の取引に際して必要なマージン、移転費 等。 」と定義している。公的固定資本形成は、こ のうち一般政府と公的企業の部分を指している。

また、公的企業の範囲として、公社、公団、

公庫、営団、特殊銀行、事業団のほか、日本貿 易振興会、海外経済協力基金、日本育英会、日 本中央競馬会などが含まれている。

(2)公共投資

平成2年6月の「公共投資基本計画」では、

公共投資を公的固定資本形成に用地費、補償費 等を加えたものと定義している。政府の経済計 画においては、 「中期経済計画」 (1964 〜1968 年 度)以来、公共投資という用語が使用されてい る。それ以前の「国民所得倍増計画」(1961 〜 1969 年度)では、行政投資が使用されていた

(3)行政投資

行政投資実績は、自治省が 1962 年から実施し ているものであり、そこで行政投資の調査対象 となる事業主体を「原則として国民経済計算体 系(新SNA)における公的固定資本形成に係 る事業主体のすべてであるが、いわゆる政府関 係機関のうち次の機関は業務の性質等を考慮し て含めていない。①日本銀行などの特殊銀行・

公庫等、②公社・公団・営団のうち、農用地開 発公団、石油公団、地域振興整備公団、船舶整 備公団、③各種事業団、④日本原子力研究所以 外の研究所、⑤地方公共団体関係のうち財産区、

地方開発事業団、土地開発公社、地方住宅供給 公社、地方道路公社」としている。つまり、行 政投資における公的企業の対象範囲は、公的固 定資本形成より狭くなっている。

また、行政投資の場合、公的固定資本形成と は異なり、用地費、補償費、維持補修費及び民 間への資本的補助金を含んでいるのが特徴であ る。さらに行政投資では、都道府県毎の配分や 事業目的別(生活基盤投資、産業基盤投資、農 林水産投資、国土保全投資、その他の投資)の 配分もおこなっている。

国民所得倍増計画での行政投資は「民間企業投資及び政府企業投資以外の、いわば政府固有の役割を果たすための投資」とされ

ていた。 「中期経済計画」では、行政投資に政府企業投資(国民経済計算における政府投資のうち行政投資以外のもの)を加えた

ものを公共投資としている。

(5)

(4)公共事業関係費と公共事業費

公共事業関係費とは、国の一般会計歳出予算 において、経費別分類として区分されているも のである。その範囲は、①治山治水対策事業費、

②道路整備事業費、③港湾漁港空港整備事業費、

④住宅対策費、⑤下水道環境衛生等施設整備費、

⑥農業基盤整備費、⑦林道工業用水等整備費、

⑧調整費等、の一般公共事業関係費と⑨災害復 旧等事業費である。

公共事業費は、財政法4条の建設公債発行対 象経費を対象とするものである。建設公債の発 行に対し、公共事業費の範囲を確定する必要が 生じ、一般会計の予算総則で指定するようにな っている

。公共事業関係費から特定財源、住 宅対策諸費、都市計画事業諸費、出資金を除い たものに文教施設整備費等を加えたものが公共 事業費である。

(5)投資的経費と普通建設事業費

投資的経費とは、『地方財政統計年報』(地方 制度調査研究会)において、地方財政の一般会計 における性質別歳出区分

5

のうち、その経費支 出が社会資本の形成に向けられていると認めら れているものをさす。具体的には、普通建設事 業費、災害復旧事業費及び失業対策事業費から なっており、その中核的な位置を占める普通建 設事業は国直轄事業負担金、補助事業費、単独 事業費に区分される。また、普通建設事業費を 目的別にみると、土木費が圧倒的に多く、教育 費、農林水産費がこれについでおり、三つの経 費で大部分を占めている。

図1は、社会資本のフローの範囲をまとめた ものである。図1から、それぞれのフロー概念 の対象範囲について大まかに把握することがで きる。

[楊

97]16ペ−ジを参照せよ。

性質的歳出区分について、 [伊藤

91]は経費支出効果がその年度で終了してしまうと考えられる人件費、扶助費、物件費等を消

費的経費(義務的経費)とし、これに対して建設事業費、大型機械購入費等のように支出効果が後年度にも及ぶものを投資的経 費としている。

公共事業関係費 公 共 事 業 費 普通建設事業費 行 政 投 資

公的固定資本形 成(Ig)

公 共 投 資 社 会 資 本 投 資

対  象  と  な  る  範  囲

備        考 概   念

一  般  政  府  公 的 企 業 民 間

国の予算上「公共事業関係費」に分類さ れるもの

財政法第

4

条の建設公債の対象となるもの

地方財政の補助事業費、単独事業費、国 直轄事業負担金等を合計したもの 自治省が毎年発表するもの

国民経済計算(新

SNA)上の概念

経済計画で用いられていた概念

民間主体による社会資本整備も含めた概念

図1 公共投資等の範囲

(国)

(国)

(地方)

(国)+(地方)

特殊銀行 公 庫 事業団 一部の公団

1. は、用地補償費を含み、 は、用地補償費を含まない。

2.この表は公共投資に関する諸概念の概要を把握するために作成したもので、細部についてはこの表では説明できない。

3.公共事業関係費には、住宅対策費等を含むが、文化施設整備費等は含まない。

4.公共事業費には、文化施設整備費等を含むが、住宅対策費は含まない。

5.経済企画庁総合計画局において作成。

出典) [経済企画庁

91]81

ページに一部加筆。

(国)+(地方)

(6)

それでは、1994 年のフローの金額についてみ ると、公共事業関係費が 12 兆 7706 億円、普通 建設事業費が 29兆 3171 億円、行政投資が 47兆 8210 億円、公的固定資本形成が 40 兆 5749 億円 となっている。対象範囲では公的固定資本形成 が行政投資よりも広いが、金額は行政投資のほ うが高い。これは行政投資が用地補償費を含ん でいるからと考えられる。また、国の財政であ る公共事業関係費よりも地方財政である普通建 設事業費のほうが大きいことがわかる。

2. 4 社会資本ストックデータに関する 既存統計

社会資本ストックデータには次のものがある。

(1)[経済企画庁 68 ]において、地域別社会 資本ストックの推計で整理されているも の。 (広義の社会資本形成として)

推計範囲は、政府資本(政府所有の資本)と 民間資本(民間所有の資本)のうち自動車道、

鉄道施設、有線放送電話、住宅、病院、診療所、

老人施設、児童福祉施設、学校施設等である。

政府資本として推計しているのは、(1)道路、

(2) 鉄道、 (3) 港湾、 (4) 空港、 (5) 電信電話、 (6) 郵便、(7)住宅、(8)上水道、(9)下水道、(10)都 市公園、 (11) 医療保健衛生施設、 (12) 社会福祉 施設、(13)自然公園、(14)学校教育施設、(15) 社会教育・体育施設、 (16) 職業訓練施設、 (17) 治山、(18)治水、(19)海岸、(20)農業、(21)林 業 、 (22) 漁 業 、 (23) 工 業 用 水 、 (24) 中 央 政 府

(建物、船舶等) 、 (25)地方政府(建物、船舶等) 、 (26) その他政府(専売公社) 、である。広義の社 会資本といえるだろう。昭和 28 年〜 38 年度の 毎年度の社会資本ストック(昭和 38 年価格)を 粗資産べースで表示している

6

(2) [経済企画庁 98]における社会資本 1990 年暦年価格で社会資本ストック総額、主

要 20部門(①道路、②港湾、③航空、④旧国鉄、

⑤鉄建公団等、⑥地下鉄等、⑦旧電電公社、⑧ 公共賃貸住宅、⑨下水道、⑩廃棄物処理、⑪水

道、⑫都市公園、⑬文教施設、⑭治水、⑮治山、

⑯海岸、⑰農林漁業、⑱郵便、⑲国有林、⑳工 業用水、)のストックを 1953 年から 1993 年まで 推定している。さらに、主要部門の都道府県別 ストックを 1955 年から5年ごとに 1993 年まで 推定している。

(3) [経済企画庁 70 ]における社会資本 調査では国富の範囲を、①再生可能な有形固 定資産(経済的意味における資産で企業や家計 等の各経済部門が生産や生活等の経済活動を営 んでいくための手段として所有している財貨で、

再生産可能な有形固定資産) 、②たな卸資産(各 経済部門が所有している製品、原材料、仕掛品、

半製品、貯蔵品等)、③対外資産、としている。

このうち、調査結果の資産額の中から、①政府 の一般資産、②公共資産(道路、港湾、治山・

治水施設、農林漁業施設等)、③公益企業資産

(運輸通信業、電気・ガス、水道業の資産)、④ 社会サービス関連資産(教育、医療、社会保険 等の資産)の4つの資産を社会資本として推計 している

(4)電力中央研究所の推計

(財)電力中央研究所経済研究所では、都道府 県別4目的別社会資本ストックを推定している。

本稿における推計は、電力中央研究所の推計を 基礎にしている。

(5)最近、社会資本ストックの推計を使用し た研究が多くおこなわれているが、その代表的 なものとして、 [浅子 94 ] 、 [三井 95a]などがあ げられる。[浅子 94]の社会資本ストックデー タ(以下では浅子データと呼ぶ)では、基礎デ ータとして、1970 〜88 年の各年度末の社会資本 ストック額を 1980 価格表示で実質化し都道府県 別に推計したものを公表している。推計方法と して、 1970 年国富調査を基準年とした BY法に より、 [経済企画庁各年版]の公的総固定資本形 成をフローとして推計している。[三井 95a]の 社会資本ストックデータ(以下では三井データ と呼ぶ)では、 1980 年度価格で実質化し 1966 〜 84 年まで都道府県別に推計している。推計方法

[経済企画庁

86

32

ページを参照せよ。

[経済企画庁

86]31ページを参照せよ。

(7)

は、[経済企画庁 68]の政府部門の社会資本を ベンチマークとして、 [経済企画庁各年版]の総 固定資本形成の公的企業設備・一般政府・住宅 の合計値を積み上げている。

こ れ ら の 中 で 、[ 経 済 企 画 庁 98] に お け る

「社会資本ストック」は主要分野ごとにストック を長期にわたって推計している。さらに、主要 分野については都道府県ごとに推計している。

地域に関する分析をする場合、都道府県ごとの データがあるときわめて便利である。しかし、

残念ながら[経済企画庁 98]では、先に述べた ように 1955 年から 5 年ごとの都道府県別データ しか得られない。また、 (5)の公表している二 つのデータは、都道府県別の社会資本ストック データが連続した時系列で得られるが、目的別 に推計されていないこと、最新のデータが浅子 データの 1988 年であり、90 年代のデータが推計 されていない。

3. 社会資本の経済効果

3. 1 社会資本の経済効果の分類

最近、社会資本の効果について、費用便益分 析に代表される公共投資の評価の側面から活発 に議論されている。そこでは、効果、便益など の用語を区別して使用している場合も見受けら れる。しかし、本稿では効果と便益とを明確に 区別せず、一般的な意味として効果という表現 を使うことにする

社会資本は、経済面に限らず様々な効果をも たらす。例えば、道路が整備されることによっ て空間を創出し延焼防止に役立つなど、社会一 般に種々の影響を及ぼすが、ここでは経済効果 に限定して進めていく。

社会資本の経済効果の代表的な分類として、

フロー効果(または事業効果)とストック効果

(または施設効果)がある。これは、その効果が どのような原因で発生したものであるのかとい う点に着目した分類である。フロー効果とは、

社会資本の建設事業に起因して発生する効果で ある。ストック効果とは、社会資本がその目的 とするサービスが利用されることによって発生 する効果である。社会資本の経済効果のうち、

フロー効果は需要面の効果であり、ストック効 果は供給面の効果である。社会資本は経済の需 要と供給の両面に効果を与えることができる。

3. 2 社会資本のフロー効果

(1)フロー効果とはなにか

まず、需要面の効果であるフロー効果を取り 上げる。社会資本のフローにあたる公共投資を 行うことによって、労働力や建設資材、建設機 械などの建設系業種の需要増加が発生する。建 設資材や建設機械などの需要増加は、それらの 中間財を製造する業種やそれらを輸送する業種 などの他業種の需要増加と波及的に影響し、産 業連関モデルで表されるような経済循環のプロ セスを通して、経済システム全体へ波及してい く。こうしたフロー効果は、後方連鎖効果とも いわれている

このフロー効果は、失業者や遊休設備などが 存在する不況期では、公共投資の需要増加によ って、失業している労働者や遊休施設が利用さ れるようになり、経済全体の総生産額の増加に 寄与し景気対策の役割を果たすことができる。

しかし、完全雇用が達成され民間投資によっ て生産設備が十分稼働しているような状況では、

公共投資によって強制的に生産設備を振り分け ることになり、所得の再分配をもたらすだけで ある。これは、完全雇用で達せられていた最適 な経済資源の配分から、強制的に配分を変化さ せることになり、必ずしも最適な配分とは言え ない。この場合、金利上昇をもたらし、民間投 資を押しのけるクラウディング・アウト効果や 為替増加に伴う輸出の減少するマンデル・フレ ミング効果が発生する可能性もある

10

。つまり、

フロー効果は経済状況の変化によって、評価が 大きく異なってくる。

この点に関しては、 [中村

97

]4章を参照せよ。

この点に関しては、 [中村97]7章を参照せよ。

10

[経済企画庁

95

]では、

1985

年以降の財政赤字が「クラウディング・アウト効果」や「マンデル・フレミング効果」が実証的に

観察されず、財政政策の景気浮上効果が低下したわけではないとしている。

(8)

また、フロー効果は社会資本の建設事業に起 因して発生する効果であるため、効果が短期間 である。公共投資による建設事業は、大型プロ ジェクトを除き工期が1年以内のものが多い。

よってフロー効果が短いのも当然である。

(2)乗数効果と生産誘発効果

フロー効果を定量的に把握する手法として、

乗数効果と生産誘発効果がある。

まず、乗数効果とは、公共投資それ自体の需 要拡大のみならず、投資の効果が個人消費や民 間設備投資に波及し、最終的に国民総生産をど の程度押し上げるかという効果である。乗数効 果は、国民総生産の増加/政府固定資本形成の 増加によって表される。図2は、経済企画庁の 第 5 次世界経済モデル(平成6年)による、公 共投資の乗数効果を表している。1兆円の名目 公的総固定資本形成の増加は、1年目の名目

GDP を 1.32兆円増加させ、3年目までの合計で

2.13 兆円増加させている。同様に所得減税では、

1年目で 0.46、3年目の合計で 1.26となってお

り、所得減税より公共投資のほうが景気刺激策 の効果が高いことを表している。特に公共投資 は 1 年目の乗数効果が高く、即効性が大きいこ とがわかる。また、定期的におこなっている調 査として、日経 NEEDS モデルでは、公共投資の 乗数効果が昭和 52 年度 1.8、57 年度 1.51、61年 度 1.31 、 62 年度 1.26 、 63 年度 1.44 、平成 2 年度 1.50、4 年度 1.34となっている。2 年差はあるが、

日経 NEEDS モデルの平成 4 年度は 1.34と経済企

画庁試算の 1.32 にかなり近い値になっている。

次に生産誘発効果とは、産業連関表から算出 される生産誘発係数によって表される。それは、

ある部門に投資を 1 単位おこなうことによる、

他の産業部門の生産の増加も含めた合計の倍率 である。例えば、建設投資をおこなうと建設資 材などの製造部門の生産増加をもたらし、製造 部門の生産増加はさらに石油などの鉱業部門や 輸送などの運輸部門の生産増加をもたらす。建 設投資の生産誘発係数は、全体の生産増加の合 計が当初の建設投資の何倍になるかということ である。

表1は、平成2年度産業連関表による部門別 の生産誘発係数である。これによると、建設部 門の生産誘発件数は 2.17 と製造部門に次いで高 いことがわかる。また、表2では、建設部門別 の生産誘発係数である。生産誘発係数の高いも のとして、高速道路、土地造成、公園、鉄道な どがあげられる。つまり、この結果から、公共 投資を景気刺激策としての効率性のみを重視す るならば、こうした部門に集中的に投資すれば よいということになる。

このように、公共投資は景気刺激効果が大き く即効性があること、政策的に規模のコントロ ールが可能なこと等の理由で有効な景気対策と して採用されている。

1.32

0.43 0.38

2.13

0.48 0.45

0.35

1.26

0 0.5 1 1.5 2 2.5

1 年目  2 年目  3 年目  合計 

公共投資  所得減税 

図2 公共投資の乗数効果 1. [建設省

96]

2.建設省資料。

3.現データ:経済企画庁[世界経済モデル] (第5次版、平成6年) 。

4.数字は1兆円の名目公的総資本形成の増加及び1兆円の個人所得減税をそれぞれ毎年継続的に行った場合の、

各年度の名目GDP の増加額を示す。

(9)

3. 3 社会資本のストック効果

(1)ストック効果とはなにか

フロー効果の場合、その効果のほとんどが経 済的効果であったのに対し、ストック効果は経 済面だけでなく、社会全般に多くの便益をもた らす。治山治水の社会資本はそこの住民に安全、

安心をもたらし、厚生福祉や文教施設などの生 活基盤の社会資本は生活に快適性、利便性をも たらす

11

ストック効果はフロー効果と異なって効果が 長期にわたる場合が多い。フロー効果は建設事 業の期間で波及効果が終わるが、ストック効果 は社会資本を供用できる限り続くことになる。

社会資本は耐用年数の長いものが多い。 [経済企 画庁 86 ]では部門別平均耐用年数を推計してい る。それによると、道路が 45 年、港湾が 50年、

下水道が 34 年、水道が 32 年等、ほとんどの社 会資本の平均耐用年数は 20年以上である。

(2)直接効果と間接効果

ストック効果の代表的な分類に、直接効果と 間接効果がある。これは、波及過程に着目した 分類といえる。直接効果とは、社会資本の施設 の供用から直接的に発生する効果であり、間接 効果は、社会資本の施設から間接的に発生する 効果である

12

この分類には多少の曖昧さは免れないが、直 接的か間接的かということは、もっぱらその施 設のサービスを利用しているか否かとして捉え られてきた。道路の場合、直接効果は道路を利 用することによる移動コストの減少、つまり消 費者余剰の増加であり、間接効果は交通施設整 備による企業立地の誘発や周辺地価の上昇など 直接効果を除くすべての効果を指す。移動コス トの減少という直接効果を享受するために企業 立地した場合、換言すれば、直接効果が形を変 えて波及した効果が間接効果である。社会資本 の間接効果の主たる内容として、生産能力拡大 効果、産業開発効果、混雑緩和効果、環境汚染 効果、地価上昇効果などがある。

直接効果と間接効果に類似した分類として、

市場内効果と市場外効果がある。この分類は、

直接的か間接的かという分類の基準に市場を取 り入れている。その社会資本のサービス市場に 関わる効果を市場内効果と呼び、それ以外の効 果は市場外効果と呼ばれている。

これはサービス市場で便益を享受している主 体からみた分類の仕方であり、市場外効果は外 部経済に近い考え方といえる。市場外効果につ いては、最終的にすべて地価に反映される可能 性があり、開発利益の還元の必要性から議論さ れている。

表1 部門別の生産誘発係数 農   林   水   産

1.87

鉱       業

1.91

製       造

2.45

建       設

2.17

電 気・ガ ス・水 道

1.77

商       業

1.54

金  融 ・ 保 険

1.52

不   動   産

1.29

運       輸

1.99

通  信 ・ 放  送

1.49

公       務

1.59

サ   ー   ビ   ス

1.78

表2 建設部門別の生産誘発係数 木   造   住   宅

1.921

非 木 造 住 宅

1.993

木 造 非 住 宅

1.950

非 木 造 非 住 宅

1.986

治       水

1.989

道       路

2.008

高   速   道   路

2.140

公       園

2.097

下   水   道

1.942

鉄       道

2.093

電       工

1.992

土   地   造   成

2.125

注)表1は平成2年産業連関表を使用。

表2の係数は、平成2年度建設部門分析用産業連関表(特別分類建設部門逆行列表)を使用。

出所) [建設省97] 。

11

ストック効果は、前方連鎖効果とも呼ばれる。 [中村

97

]7章を参照せよ。

12

詳しくは、 [中村97]7章を参照せよ。

(10)

(3)社会資本の生産力効果

社会資本ストックは、生産コストの減少など 間接的に生産資本の生産力を高める効果がある。

こうしたマクロ的に生産性を押し上げる効果が 最近注目され、それについて様々な推計がなさ れている。

我が国の社会資本の生産力効果を計測した研 究として、9つの地域のデータから産業構造ご とに計測した[Mera73]があるが、1990 年以降 に[岩本 90 ] 、 [浅子 93 ] 、 [吉野 94 ] 、 [浅子 94 ] 、

[三井 95b]など相次いで発表されている。[岩

本 90 ]は、 1955 〜 1984 年までの全国データを 用いて、労働、民間資本、社会資本を生産要素 とした、コブ=ダグラス型生産関数で推計して いる。社会資本データとして[経済企画庁 86]

を使用している。 [浅子 93 ]は、 [岩本 90 ]と同 様の生産関数だが、1975 〜 1985 年の都道府県別 クロスセクション・データを用いて推計してい る。社会資本データは電力中央研究所が推計し たデータを使用している。[吉野 94 ]は、全国 を9つのブロックに分類した 1975 〜 1985 年ま でのパネルデータによる、トランスログ型生産 関数で推計を行っている。社会資本データは、

[経済企画庁 68 ]の 1963 年度の都道府県別社会 資本ストック額をベンチマークとし、 [経済企画 庁 86 ]の全国データを県民経済計算年報の政府 固定資本形成の都道府県シェアで案分したもの を加えている。[浅子 94 ]は、 1975 〜 1988 年の 都道府県別の浅子データを用いて、コブ=ダグ

ラス型生産関数で推計している。 [三井 95b]は、

[経済企画庁 86 ]のデータを基礎に、最尤法に より推計している。

図3は、社会資本の生産力効果の計測事例で ある。それによると、社会資本の生産力効果は 民間資本のそれとあまり遜色のない試算が出て いる。社会資本の生産力効果が、0.15 〜 0.25に 対し、民間資本はかなり幅があって 0.1 〜 0.38 となっている。[岩本 90]、[浅子 93]では、民 間資本より社会資本の方が生産力効果が高くな っている。また、全国データを用いた[岩本 90] 、

[三井 95 ]の社会資本の生産力効果は、都道府 県別データなどの地域データを用いた[浅子 93 ] 、 [吉野 94 ] 、 [浅子 94 ]よりも比較して高い 値をとっている。

地理的に狭まるほど生産力効果が小さくなる 傾向について、[浅子 94]は地理的・地勢的環 境や生産技術の違いが考慮されていない点や、

産業基盤から生活基盤へと社会資本の変化が都 道府県ごとに異なるなどの異質性の存在を原因 としている。[浅子 94]では、異質性を考慮す るため都道府県別ダミー変数を導入することに よって、係数パラメータが増大し全国データの 場合の推計値に近づくことを確かめている。

また、[ Munnel92]でも指摘している通り、

社会資本が地域間をスピルオーバーすることが 原因であることは十分考えられる。空港などは 明らかに近隣他県の生産コストの減少に役立っ ている。こうした地域間のスピルオーバーは、

0 0.05 0.1 0.15 0.2 0.25 0.3 0.35 0.4

[Mera 1973]  [岩本 1990]   [浅子 1993]   [吉野 1994]   [浅子 1994]   [三井 1995]  

GDPの社会資本弾力性    GDPの民間資本弾力性   

図3 公共投資の乗数効果

出所) [建設省96]に加筆。

(11)

日本の行政管轄である都道府県ではひとつの経 済活動の範囲よりも小さいため、かなり生じや すいと考えられる。[三井 95a]では、都道府県 のクロスセクション・データにスピルオーバー 効果を考慮した生産力効果の推計を行っている。

そこでは、 100km 圏内の社会資本の係数パラメ ータからプラスの効果が確認されている

13

4. 社会資本ストックと民間資本ストック の推定

4. 1 データの作成

本節では、都道府県別民間資本ストックと都 道府県別 4 目的別社会資本ストックを作成する。

作成したデータは、1990 年(平成2年)度価格 に実質化した年次データである。期間は 1975 年

から 1994 年までの 20年間である。また、沖縄

をデータ不足のため除いた 46 都道府県を対象と した。作成方法は以下の通りである。

(1)民間資本ストック

都道府県別民間資本ストックデータは、政府 によって公表されたデータが存在しない。これ までの研究で公表された推計データでは、浅子 データ、三井データなどがあげられる。

本稿では、[経済企画庁 96a]( 1975 〜 1986 ) と[経済企画庁 96b] (1987 〜 1994)から産業別 資本ストック(取付ベース)の全産業を基礎デ ータとした。

ベンチマークとして 1975 年の民間資本ストッ ク額を都道府県別に按分する作業が必要がある。

本推計では、三井データの 1975 年の都道府県比率 を使用した。浅子データについては、 [大河原85b]

でも指摘しているとおり、工業統計表の有形固 定資産額を使用して都道府県に按分しているた め、非製造業の民間資本ストックが考慮されて いない。その結果、製造業の集積がみられる愛 知、神奈川が東京、大阪よりも大きくなってい る。

本推計は非製造業の民間資本も考慮するため、

県民経済計算の民間固定資本形成を使用してい

る三井データの都道府県の比率からベンチマー クを作成した。三井データは沖縄を含んでいな いため、沖縄を除いて都道府県を按分したこと になる。しかし、沖縄の民間資本ストックデー タの不足、沖縄への民間投資のシェアが1%も ないことなどから、やむを得ず採用した。

投資額は民間資本ストック額の前年度からの 増加分に[経済企画庁各年版]の民間固定資本 形成の都道府県比率を乗じて作成した。それを 各都道府県ごとに 1975 年のベンチマークに積み 上げて都道府県別民間資本ストックを推計した。

(2)社会資本ストック

本推計では都道府県別4目的別社会資本スト ックを推計することを目的としている。4目的 別とは治山治水施設・農林水産基盤・産業基 盤・生活基盤である。

推計手順として、まず昭和 45 年国富調査から 都道府県別4目的別社会資本ストック額のベン チマークを推計する。次に県民経済計算の公的 固定資本形成を公共工事着工統計で4目的別に 分割し、各年度の都道府県別4目的別の社会資 本投資額(フロー)を推計する。それをベンチ マークに積み上げて推計した。基本的に[大河

原 85a]において推計した電中研データの推計

方法を踏襲している。推計方法の詳細は以下の 通りである。

a)4目的別社会資本の内訳

本推計では、4目的別(治山治水施設・農林 水産基盤・産業基盤・生活基盤)に分類するに あたり、以下の 10 目的別について推計した。① 治山治水施設、②農林水産施設、③道路、④港 湾・空港、⑤鉄道軌道、⑥運輸・通信、⑦上・

工業用水道、⑧下水道・公園、⑨教育・病院・

社会福祉、⑩電気・ガスである。これは、公共 工事着工統計の 15工事種類による分類から、住 宅宿舎、庁舎その他、災害復旧、土地造成、維 持補修を除外したものである。

これら 10 目的別を4目的別に対応させると表 3の通りである。生活基盤の上・工業用水道の 工業用水道は、当然産業基盤に入れるべきであ るが、上水道と工業用水道が分離できず、また

13

[三井

95a]では、100km

圏社会資本のパラメータが

0.867と相対的に大きな値であるのに対して、300km

圏社会資本のパラメー

タは0.0645 であった。

(12)

工業用水道が上水道と比較してかなり小さい割 合であることから、やむを得ず生活基盤とした。

また、電中研データでは治山治水施設を除外し ているが、本推計では地域によっては高い割合 を示しているため計上した。

b)ベンチマークの推計

本推計はベンチマークとして[経済企画庁 70 ] を使用した。その理由として、10 部門別社会資 本に対応できるように社会資本ストック額が分 類されているからである。国富調査から使用し たデータは表4の通りである。

この昭和 45年(1970)国富調査データは、1970 年価格であるため 1990 年価格に変換しなければ ならない。ここでは、[大河原 85a]の方法を用 いる。公共工事着工統計の昭和 1960 年から 1970 年のデータと 1970 年基準および 1990 年基準の 公的資本形成デフレーターを利用する。公共工 事着工統計の全国目的別投資額、1970 年価格表 示のデフレーター、 1990 年価格表示のデフレー タ ー を そ れ ぞ れ 、 、 、 と す る と 、

1970 年価格、1990 年価格表示の公共工事累積額 の目的別全国計 、 は、次のようになる。

, i =1,2,3,4

, i =1,2,3,4

を で除した比率を、4目的別の 1970 年 ベンチマークを 1990 年化するための交換比率と する。

つぎに、この 10部門別社会資本ストック額を 都道府県別に按分する必要がある。都道府県の 比率として[建設省各年版]を利用した。他に 事業目的別都道府県別社会資本データとして行 政投資実績があげられるが、土地代を含むため 利用しなかった。公共工事着工統計は、昭和 35 年〜 42年まで 25 工事種類、昭和 43 年以降は 15 工事種類について都道府県別に集計されている。

4目的別社会資本と 15 または 25工事種類の対

表3 4部門別社会資本の内訳

4

目的別社会資本

10

目的別社会資本

治 山 治 水 施 設 治山治水施設 農 林 水 産 基 盤 農林水産施設

産  業  基  盤 道路(国県道) 、港湾・空港、鉄道軌道、運輸・通信

生 活 基 盤 道路(市町村道) 、上・工業用水道、下水道・公園、教育・病院・社会福祉、

電気・ガス

表4 国富調査の社会資本ストック関連有形固定資産額(単位:

10億円,昭和45

年価格)

10

部門別社会資本 国 富 調 査 区 分 資 産 額 出   典

① 治山治水施設 治山治水施設

4,181.7

1

P.68, 表9-1, 機能分類別有形固定

海岸

567.7

資産

② 農林水産施設 農林漁業施設

5,566.6

③ 道路 道路

8,121.5

④ 港湾・空港 港湾

2,076.5

空港

135.3

⑤ 鉄道軌道 運輸通信

13,191.0

1

P.85, 表4-1, 運輸通信業

⑥ 運輸・通信 (政府企業)

⑦ 上・工業用水道 水道

4,502.2

1

P.86,

⑧ 下水道・公園 都市公園

265.1

1

P.68, 表9-1, 機能分類別有形固定

自然公園

71.9

資産

⑨ 教育・病院・ 教育

6,096.6

2

P.8, 表4-1, P.24, 表4

社会福祉 医療

690.4

社会保険・社会福祉

521.2

1

P.68, 表9-1, 機能分類別有形固定

資産

⑩ 電気・ガス 電気

8,133.7

1

P.86

ガス

867.4

(13)

応関係は表5のとおりである。

道路については国県道(産業基盤)と市町村 道(生活基盤)に分割する必要がある。本推計で は 、 浅 子 デ ー タ で 道 路 統 計 に お け る 10 年 間

(1961 〜 70)の国県道と市町村道の比率であっ た 0.75 : 0.25 を利用して集計した。

昭和 35年〜 45 年の 10 年間の公共工事着工統 計から、 10 目的別社会資本について都道府県別 着工額を累計し都道府県比率とした。これを平成 2年価格の 10 目的別社会資本ストック額に乗じ てベンチマークを作成した。ベンチマークの都道 府県比率が過去 10 年間分の投資比率で決定され ることは、昭和 35年以前から社会資本の集積が あった大都市などは過小評価される懸念がある。

しかし、 [大河原 85a]でも指摘しているように、

国富調査をみると政府企業と公営部門の資産額 の取得年次構成が過去 10年間で約7割を占める ことから影響は小さいと予想される。

c)投資額の推計

昭和 46年以降の投資額データを推計する。基

本データとして、昭和 46 年〜 49 年は[経済企 画庁 各年版](昭和 57 年度版)、昭和 50 年〜平 成1年は[経済企画庁各年版] (平成6年度版) 、 平成2年〜平成6年は[経済企画庁各年版] (平 成9年度版)の公的固定資本形成を使用した。

公表されていない岩手県の昭和 46年、広島県の 昭和 46 年〜 49 年については、行政投資実績か ら推計した。さらに公的固定資本形成は名目値 であるため平成2年価格に実質化する必要があ る。デフレーターとして[経済企画庁 96a]の 公的固定資本形成デフレーターを用いた。

つぎに都道府県別の投資額を4目的別社会資 本に按分する必要がある。昭和 46 年〜平成6年

[建設省各年版]から各年における都道府県別の 4目的別着工額の比率を集計し、これを平成2 年価格に実質化した都道府県別投資額に乗じて 推計した。これにより昭和 46 年〜平成6年まで の4目的別都道府県別の社会資本投資額を推計 することができる。

d)除却率

除却率については、マクロ推計から逆算され る除却率を使用した。三井データでは、 [経済企 画庁 86]から 1962 年〜 82 年までの平均値(前 年度ストックの 1.3 %)を使用している。本推計 では 1970 年〜 82 年までの平均値(前年度スト

ックの 0.7903 %)を使用することにした。

e)社会資本ストック額の推計

これまでに推計したベンチマーク、投資額、

除却率より

t年 j 県i 目的別社会資本ストック額

=(t −1)年 j 県 i 目的別社会資本ストック額

+t 年 j県 i 目的別投資額

−(t−1)年j県 i目的別社会資本× 0.7903%

t :昭和 46 年〜平成6年 j : 1 〜46

i :1〜4

として、各年度の都道府県別 4 目的別社会資本ス トック額を推計することができる。これらの結 果は、表6〜 11 (p.85 〜p.90 )に示されている。

表5 公共工事着工統計の工事種類対応表 社 会 資 本

15

工事種類

25

工事種類

治山治水基盤

(1)

治山治水

1

河川 

2

海岸 

3

砂防 

4

治山

5

治水用発電用ダム

農業水産施設

(2)

農林水産

6

農地農業施設 

7

開墾干拓 

8

林道 

9

漁港 産 業 基 盤

(3)

道路(国県道)

10

道路(国県道)

(4)

港湾空港

11

港湾

13

空港

(11)

鉄道軌道

12

鉄道軌道

(12)

電信電話郵便

14

電信電話郵便 生 活 基 盤

(3)

道路(市長村道)

10

道路(市長村道)

(5)

下水道公園

19

下水道

20

公園観光施設

(6)

教育病院

21

教育文化施設

22

病院厚生施設

(13)

電気ガス

16

発電送電

(14)

上・工業用水道

15

工業用水道

18

上水道

(備   考) その他の工事種類は除外した。 その他の工事種類は除外した。

(14)

4. 2 推計結果の概要

ここでは、推計データを用いた簡単な分析を 行いながら、推計結果の概要を述べる。

(1)社会資本ストックの推移

[経済企画庁 98]では、公的社会資本ストッ ク額は 1993 年度末には約 617 兆円( 1990 暦年価 格)となっている。本稿における推計では、約 541 兆円となっている。本稿における推計が低 くなっている理由は、維持補修費、災害復旧費 などが本稿では含まれていないことであろうと 思われる。

図4は、本推計による社会資本ストックと民 間資本ストックの 1975 〜 1994 年の推移である。

社会資本ストックは、 1975 年の約 207 兆円から 1994 年の約 541 兆円と 20 年間で 2.5倍以上の伸 びをみせており、順調に増加していることがわ かる。これは、1年当たりにして約 17兆円の社 会資本ストックを蓄積していることになる。

民間資本ストックは、1975 年の約 262 兆円か ら 1994 年の約 873 兆円と3倍以上に増加してい る。特に 1984 年から 1994 年に約 1.9 倍の伸びを みせている。社会資本と比較すると、 1984 年に 民間資本ストックは社会資本ストックの約 1.2 倍

であったが、1994 年では 1.6 倍に開いてしまっ ている。

(2)社会資本の都道府県別4目的別推計 ここでは、都道府県別と4目的別(治山治水 施設・農林水産施設・産業基盤・生活基盤)の 社会資本ストックについて見る。

図5は、 1994 年の都道府県別4目的別社会資 本ストックの推計結果である。最初に4目的の 合計である社会資本をみると、上位は東京都の 51 兆円、北海道の 45兆円、大阪府の 31兆円と なった。東京都の全国シェアは 9.45% である。

最も少ないのは鳥取県の4兆円で東京都との較 差は約 13 倍である。

4目的別にみると、治山治水は北海道が 5.4 兆 円と多く、全国シェアは 9.84% となる。次に新 潟県の 2.5 兆円、東京都の 2.1兆円が続く。大都 市の東京都と愛知県が比較的多いことに気が付 く。また、東北や九州地方が平均よりも少ない。

農林水産でも北海道が一番多く、 8.9 兆円で全 国シェアは約 15.2% となった。次に新潟県の 2.5 兆円、愛知県の 2.1 兆円と続いている。全体的に 東北地方や一部日本海側の稲作の盛んな地方に 多くの蓄積がみられた。これは稲作に必要な施 設に優先的に配分された可能性がある。四国の

0 100,000,000 200,000,000 300,000,000 400,000,000 500,000,000 600,000,000 700,000,000 800,000,000 900,000,000 1,000,000,000

1975年  1976年  1977年  1978年  1979年  1980年  1981年  1982年  1983年  1984年  1985年  1986年  1987年  1988年  1989年  1990年  1991年  1992年  1993年  1994年 

民間ストック  社会資本ストック 

図4 社会資本ストックと民間資本ストックの推移 (単位:百万円)

(15)

農林水産施設はかなり低い。

産業基盤は、平均すると治山治水の約 3.7 倍に なる。最も多いのは東京都の 21.5 兆円で全国シ ェアは 10.6% となった。そのあと北海道の 16.9 兆円、大阪府の 13.3 兆円、愛知県の 9.3 兆円、

神奈川県の 9.2 兆円と大都市のある都道府県が続 いている。逆に最も少ないのは鳥取県の 1.2 兆円 で東京都との較差は約 17.6 倍である。

生活基盤は産業基盤より多く、治山治水の約 4.12 倍であった。ここでも上位は大都市のある 都道府県が占め、東京都の 27.3 兆円、大阪府の 16.1 兆円、神奈川県の 13.6 兆円となった。東京 都の全国シェアは 12.1% と産業基盤よりも高く なっている。大阪府は産業基盤、生活基盤とも に東京都の約 6 割前後であった。また、生活基 盤は兵庫県、千葉県、埼玉県といった大都市周

0 10,000 20,000 30,000 40,000 50,000 60,000

北海道  青森  岩手  宮城  秋田  山形  福島  新潟  茨城  栃木  群馬  埼玉  千葉  東京  神奈川  山梨  長野  静岡  富山  石川  岐阜  愛知  三重  福井  滋賀  京都  大阪  兵庫  奈良  和歌山  鳥取  島根  岡山  広島  山口  徳島  香川  愛媛  高知  福岡  佐賀  長崎  熊本  大分  宮崎  鹿児島 

社会資本ストック 

治山治水  農林水産  産業基盤  生活基盤  社会資本ストック合計 

図5 1994年度都道府県別社会資本ストック (単位:

10億円)

-2 -1.5 -1 -0.5 0 0.5 1

1960年  1961年  1962年  1963年  1964年  1965年  1966年  1967年  1968年  1969年  1970年  1971年  1972年  1973年  1974年  1975年  1976年  1977年  1978年  1979年  1980年  1981年  1982年  1983年  1984年  1985年  1986年  1987年  1988年  1989年  1990年  1991年  1992年  1993年  1994年 

地域間配分指数 

治山治水  生活基盤  農林水産  産業基盤  合計 

図6 投資の地域間配分指数

(16)

辺の都道府県も比較的多い。最も少ないのは鳥 取県の 1.3 兆円であり、東京都の較差は約 20.4 倍と産業基盤より開いていることがわかる。こ の結果、生活基盤は大都市圏中心に整備されて おり、未だ地方との較差があることが確認でき た。

このように、都道府県別4目的別社会資本を みると、産業基盤、生活基盤での東京都の全国 シェアが高いことがわかる。

社会資本総ストックを都道府県に配分する際 に基礎になった[建設省各年版]を用いて、地 域間配分をさらに詳しく見てみると次のように なる。図6は、[奥野 94]で採用した地域間配 分指数を示している

14

。横軸には年度、縦軸に は指数がとられている。この指数 は、次のよ うに定義されている。

ここで 、は 年度に第 都道府県に配分さ れた一人当たり公共投資額、 は 年度に大都 市圏(関東・東海・近畿の 14 都府県)に配分さ れた一人当たり公共投資額の平均値

15

、 は全 国の一人当たり公共投資額である。 は沖縄県 を除く都道府県の数(46)である。この指数が 小さいほど大都市圏に較べて地方圏に配分され る公共投資が大きいことを示している。

[奥野 94 ]は目的別に分けないで、[自治省 各年版]における公共投資総額という形で議論 をしている。そこでは、公共投資の地域間配分 として、1965 年以降の地方圏への拡散は、指数 がプラスの値をとりながら 1970 年代の終わり頃 まで続き、その後マイナスの値をとりながら大 都市圏へのスイッチバックが起こっていること を指摘している。本稿の分析でも、図6から分 かるように公共投資総額はそのような動きを示 している。しかし、 [建設省各年版]のデータで はあるが、目的別に分けた場合、そのような傾 向を持つのは産業基盤と生活基盤である。治山 治水と農林水産は、 1960 年以降一貫して指数が マイナスになっている。とりわけ農林水産が指

数の値が小さく、1960 年以降低下傾向を示して いる。これは、この2つの公共投資は大都市圏 と比較すると地方圏にかなり配分されているこ とを示している。このことから、公共投資ある いは社会資本ストックを合計で見るのではなく、

目的別に見る必要があることが分かる。

(3)生産関数の推定

ここでは、都道府県における社会資本の生産 性に対する貢献を推計するため、都道府データ を用いて生産関数の推定を試みる。使用するデ ータは本稿で推計した 1975 〜 1994 年の 20 年間 の都道府県データである。

全国の都道府県データを 1975 〜 1994 年の 20 年間をプールして、社会資本の生産力効果を推 計する(サンプル数は 920 )。生産関数は、社会 資本を生産要素(労働、民間資本)に加えたコ ブ・ダグラス型の生産関数を考える。実際の推 計式は、

(1)

の形をとる。ただし、Yは総生産、E は労働、

K は民間資本ストック、G は社会資本ストック である。α+β=1の民間部門の一次同次と α+β+γ=1の公的部門を含めて一次同次を 考えることができる。社会資本の役割は前者が 環境の創出、後者が対価のいらない生産要素と 呼ばれている。現段階では、社会資本の役割に 関して確定的な結論が導出されていない 16 。本 稿では、α+β=1の民間部門の一次同次を仮 定した場合の

(2)

と、α+β+γ=1の公的部門を含めて一次同 次を仮定した場合の、

(3)

14

詳しくは[奥野

94

]を参照せよ。

1514都府県は東京、埼玉、千葉、神奈川、静岡、愛知、岐阜、三重、大阪、京都、兵庫、滋賀、奈良、和歌山である。

16

[浅子

94

]では、都道府県別に見た場合、

46

都道府県中

34

都道府県ではα+β+γ=1である可能性を否定していない。しか

し、 [三井

95b]第3章では、α+β=1の可能性を否定していない。

(17)

を推計する。

また、総生産としては県内総支出、労働とし ては県内就業者数を用いた。データの出所は次 の通りである。

県内総支出(Y):[経済企画庁各年版](平成 9年度)の県内総支出(実質、平成2年暦年価 格)を使用した。福島、新潟、埼玉、富山、兵 庫、奈良、岡山の各県は一部データが公表され てないため、平成2年の県内総支出デフレータ ーを平成9年に基準化して実質化した。

県内就業者数(E);[経済企画庁各年版] (平成 9年度) の県内就業者数を使用した。 [大河原 85b]

で指摘しているが、SNA ベースの県民経済計算 の就業人口はひとり2業種以上の兼業も含まれ るため、当然ひとり1業種の就業データより大 きくなる傾向がある。厳密に就業人口の推移を 見るには、ひとり1業種の就業データを使う必 要がある

17

表 12 〜 16 は、(1)〜(3)式について、都道府 県データを使用して全国推計した結果である。

(1)式の推定結果をみると、社会資本の係数がプ ラスで有意になっているのは生産基盤のときで あ る 。 定 数 項 に 都 道 府 県 を 入 れ な い と き は 0.0515 、入れたときが 0.04 である。それ以外は、

係数がマイナスか非有意である。一般的に社会 資本が生産性にマイナスの影響を与えるとは考 えにくい。しかし、わが国の社会資本の生産力 効果が負になることは、先行研究でも実証され ており特異な結果ではない。社会資本の係数が 負になる理由として、わが国の公共投資配分が 政治によって裁量的に行われてきたことがあげ られる。つまり、公共投資政策が公平の観点か ら所得再分配を意図しておこなわれたことが要 因と考えられる。

α+β=1の係数間制約を課した(2)式では、

都 道 府 県 ダ ミ ー を 入 れ な い と き 、 治 山 治 水 (0.0305)、産業基盤(0.0897)、生活基盤(0.1091)、

合計 (0.1009) で社会資本の係数がプラスで有意

になっている。定数項に都道府県ダミーを入れ ると、生活基盤 (0.0523) だけがプラスで有意に なっている。

α+β+γ=1の係数間制約を課した (3) 式の 場合、社会資本の係数がプラスで有意になって いるケースはない。

このように、社会資本の生産力効果の実証分 析では、α+β=1の係数間制約を課した場合 において社会資本の係数がプラスで有意になっ ているケースが見られた。また、民間ストック の場合、いずれの推定式においても 0.4 から 0.6 の間を推移している。この値は、図3における 他の研究結果に較べてやや高い。

5. おわりに

社会資本ストックデータの推計は電力中央研 究所の推計方法[大河原 85a]を基礎にしてい る。作成したデータは、 1990 年(平成 2 年)度 価格に実質化した年次データである。期間は 1975 年から 1994 年までの 20 年間である。また、

沖縄をデータ不足のため除いた 46都道府県を対 象とした。都道府県別民間資本ストックに関し ては、[経済企画庁 96a](1975 〜 1986)と[経 済企画庁 96b] ( 1987 〜 1994 )から産業別資本ス トック(取付ベース)の全産業を基礎データと した。

本推計は次の点で電力中央研究所の推計方法 と異なる。第1に、本稿は電力中央研究所が推 計していない治山治水分野を推計している。電 力中央研究所が求めた運輸・通信分野は、本稿 では産業基盤分野に含めた。第2に、道路を国 県道(産業基盤)と市町村道(生活基盤)に分 割するとき、本稿では[浅子 94]の方法に従っ たが、電力中央研究所は「道路統計」を用いて より詳しく分割している。第3に、除却額を決 定するとき、電力中央研究所は除却スケジュー ルがガンマ分布に従うと仮定するが、本稿では

1970-1982 年までのマクロ推計から逆算される除

却率の 1970-1982 年までの平均値を用いた。

社会資本および民間資本ストックを求めた後、

簡単な分析を試み、次の結果を得た。[奥野 84]

は公共投資総額に着目し、公共投資の地域間配 分 と し て 、 1965 年 以 降 の 地 方 圏 へ の 拡 散 は 、 1970 年代の終わり頃まで続き、その大都市圏へ のスイッチバックが起こっていることを指摘し ている。本稿の分析でも、図6から分かるよう に公共投資総額はそのような動きを示している。

しかし、目的別に分けた場合、そのような傾向

17

三井データは就業者数と労働時間の両方を考慮している。

参照

関連したドキュメント

推計方法や対象の違いはあるが、日本銀行 の各支店が調査する NHK の大河ドラマの舞 台となった地域での経済効果が軒並み数百億

今後 6 ヵ月間における投資成果が TOPIX に対して 15%以上上回るとアナリストが予想 今後 6 ヵ月間における投資成果が TOPIX に対して±15%未満とアナリストが予想

所得割 3以上の都道府県に事務所・事 軽減税率 業所があり、資本金の額(又は 不適用法人 出資金の額)が1千万円以上の

関係会社の投融資の評価の際には、会社は業績が悪化

ためのものであり、単に 2030 年に温室効果ガスの排出量が半分になっているという目標に留

これからはしっかりかもうと 思います。かむことは、そこ まで大事じゃないと思って いたけど、毒消し効果があ

1989 年に市民社会組織の設立が開始、2017 年は 54,000 の組織が教会を背景としたいくつ かの強力な組織が活動している。資金構成:公共

④資産により生ずる所⑮と⑤勤労より生ずる所得と⑮資産勤労の共働より