目 次 第 1 章計画の目的等 1. 計画の位置づけ 目的 計画期間

藤沢市耐震改修促進計画

2016年（平成28年）4月

藤 沢 市

目 次

第１章 計画の目的等

１．計画の位置づけ・目的 --- 1 ２．計画期間 --- 1 ３．市・市民（所有者・管理者）の取り組み --- 1

第２章 計画策定の背景等

１．大震災からの教訓 --- 2 ２．藤沢市の被害想定 --- 3 ３．耐震改修促進法の改正等 --- 4

第３章 建築物の耐震化の目標

１. 住宅及び耐震改修促進法第 14 条第 1 号に規定する特定既存耐震不適格建築物---- 5 ２．耐震改修促進法第 14 条第 2 号及び同条第 3 号に規定する特定既存耐震不適格建築物 5

第４章 建築物の耐震化を促進するための施策

--- 7 １．住宅の耐震化の促進 --- 8 ２．多数の者が利用する建築物の耐震化の促進 --- 11 （改正耐震改修促進法への対応） ３．公共建築物の耐震化の促進 --- 24 ４．その他の地震時における安全対策 --- 24

第５章 計画の推進に向けて

１．推進体制 --- 26 ２．法に基づく指導・助言等 --- 26 ３．施策のフォローアップについて --- 27

１．計画の位置づけ・目的 藤沢市耐震改修促進計画（以下「本計画」といいます。）は、「建築物の耐震改修の 促進に関する法律」（以下「耐震改修促進法」といいます。）に基づく法定計画として 平成 20 年 10 月に策定しました。その後、平成 25 年 11 月に改正法が施行され、不 特定多数や避難弱者が利用する大規模な建築物に対して耐震診断を義務付けるなど、 建築物の耐震改修の促進に向けた取り組みが強化されております。これら法改正への 対応及び計画期間終了に伴い、本計画を改定します。 本計画は、建築基準法の新耐震基準が導入される以前（昭和 56 年 5 月 31 日までに 着工）の既存建築物の耐震化を図ることにより、建築物の地震に対する安全性の向上 を計画的に促進することを目的として、耐震化の目標と施策等を定めています。 建築物の耐震改修を促進するにあたっては、国、県及び市が連携して取り組みを進 めていきます。 ２．計画期間 本計画の期間は、平成 28 年度から 32 年度までの 5 年間とします。 国 県 市 ３．市・市民（所有者・管理者）の取り組み 改正耐震改修促進法により、新耐震基準に適合していないすべての住宅・建築物に ついて、耐震化の努力義務が課せられました。 住宅・建築物の耐震化を促進するには、所有者及び管理者が、地域防災対策を自ら の問題、地域の問題として意識し、取り組むことが必要です。 そこで、市は、国及び県と連携して、このような所有者等の取り組みをできる限り 支援するという観点から、所有者等にとって耐震診断及び耐震改修を行いやすい環境 の整備や、負担軽減のための制度の構築など必要な施策を講じて、耐震改修を実施す る上で阻害要因となっている課題を解決していきます。 連携

第１章 計画の目的等

県地震防災戦略 藤沢市 耐震改修促進計画 神奈川県 耐震改修促進計画 地震防災戦略 （中央防災会議） 基本方針 (平成 18 年 1 月 25 日 告示） (平成 25 年 10 月 29 日 改正告示） 耐震改修促進法 （平成 18 年 1 月 26 日 改正施行） （平成 25 年 11 月 25 日 改正施行） 連携 藤沢市地域防災計画

１．大震災からの教訓 平成 23 年 3 月 11 日に発生した東日本大震災は、死者・行方不明者が約 2 万人に達し、 全壊建築物は 13 万戸、26 万戸が半壊しましたが、現行の基準に従って建設・補強された 建築物は、地震の揺れによる被害は限定的で、死傷者や経済的な損害の大半は津波による ものでした。宮城、岩手、福島の 3 県は甚大な被害を受け、これほどまでに大きい災害が 発生することは予測されていませんでした。 平成 24 年 7 月の中央防災会議防災対策推進検討会議最終報告では、「21 世紀前半に南 海トラフ沿いで大規模な地震が発生することが懸念されている。加えて、首都直下地震、 火山噴火等の大規模災害が発生するおそれも指摘されている。これらの災害が、最大クラ スの規模で発生した場合に、東日本大震災を超える甚大な人的・物的被害が発生すること はほぼ確実である。」と示されていることから、建築物の地震に対する安全性の向上を図る ため、住宅・建築物の耐震化の促進が喫緊の課題となっています。 特に、平成７年１月に発生した阪神・淡路大震災では、地震を直接の死因とする 5,502 人 のうち、約 9 割の 4,831 人は、家屋、家具類等の倒壊による圧迫死と思われるものでした。 また、建築震災調査委員会の報告書では、新耐震基準に基づいた建築物は、倒壊に至る ような大きな被害が尐なかったとのことで、この傾向は、平成 16 年の新潟県中越地震に おいても顕著でした。 こうしたことから、大規模地震による被害を減尐させるためには、新耐震基準が導入さ れる前（昭和 56 年 5 月 31 日までに着工）の建築物について耐震性の向上を図ることが重 要です。 阪神・淡路大震災の被害等の状況 ① 因別死者数 ②建築物被害 (新耐震基準導入前後比較） 死者数 家屋、家具類等の倒壊によ る圧迫死と思われるもの 4,831 (88％) 焼 死 体 ( 火 傷 死 体 ) 及 び そ の疑いのあるもの 550 (10％) その他 121 (2％) 合 計 5,502 (100％) 出典：平成 7 年度版「警察白書」より 出典：阪神・淡路大震災建築震災調査委員会 報告書（平成７年）より

第２章 計画策定の背景等

0% 20% 40% 60% 80% 100% 昭和57年以降 昭和56年以前 軽微・無被害 中・小破 大破以上

２．藤沢市の被害想定 平成 25、26 年度に県が実施した地震被害想定調査では、東海地震をはじめとする ６つの地震（このほかに発生確率が極めて低い参考地震が５つ）を想定し、建物被害、 人的被害、ライフライン被害などを調査しています。このうち、建物への被害が最も 大きいものは、大正型関東地震で、全壊と半壊を合わせて、約５万棟の建物被害が想 定されています。 建物被害予測結果 （単位：棟） 建物の全壊棟数想定図 大正型関東地震の揺れによる全壊棟数の分布 都心南部直下地震 650 5,810 6,460 三浦半島断層群の地震 320 3,410 3,730 神奈川県西部地震 10 250 260 東海地震 40 880 920 南海トラフ巨大地震 160 1,530 1,690 大正型関東地震 28,010 21,550 49,560 総計 地震 全壊棟数 半壊棟数 出典：神奈川県地震被害想定調査報告書（平成 27 年 3 月）より

３．耐震改修促進法の改正等 本計画策定の根拠法である耐震改修促進法は、平成 7 年 10 月に公布され、平成 18 年 の改正によって、市町村計画の策定に努めることが規定されました。 その後、平成 25 年 11 月に、改正耐震改修促進法が施行され、建築物の耐震改修を促進 する取り組みが強化されました。 具体的には、不特定多数・避難弱者が利用する大規模建築物について、平成 27 年 12 月 までに耐震診断の実施と所管行政庁への結果報告を行うことを法律で義務付けました。ま た、避難路沿道の建築物について、都道府県や市町村が耐震診断の義務付けを行うことが できるようになりました。併せて、耐震性に係る表示制度の創設や、認定された耐震改修 について容積率・建ぺい率の特例などの促進策が設けられました。 このような動きを受けて、市では、法律で耐震診断が義務付けられる大規模建築物等に ついて支援措置を講じるとともに、本計画を改定し、建築物の耐震改修の促進に向けて総 合的かつ計画的に取り組みます。

１．住宅及び耐震改修促進法第 14 条第 1 号に規定する特定既存耐震不適格建築物 本計画では、住宅及び多数の者が利用する建築物（耐震改修促進法第14条第1号に規定す る特定既存耐震不適格建築物）の耐震化の目標を、平成27 年度に90％と定めていましたが、 新たに、平成32 年度に95％と定めています。これは、神奈川県の耐震改修促進計画（以下 「県計画」といいます。）において、平成32年度末までに耐震化率を95％とする目標を設 定していることから、本市においても同じ目標としました。 区分 これまでの推移 耐震化の目標 平成 19 年 1 月時点 平成 27 年 1 月時点 平成 32 年度末 住宅の耐震化率 81.4％（戸数で算出） *参考:68.6％(棟数で算出) 88.4％（戸数で算出） *参考:82.3％（棟数で算出） 95％ 多数の者が利用する 建築物の耐震化率 80.0％（棟数で算出） 89.4％（棟数で算出） ※「住宅の耐震化率」は、住宅・土地統計調査（5 年ごとに実施）及び家屋課税データを もとに推計しています。 ※「多数の者が利用する建築物の耐震化率」は、学校、病院、社会福祉施設、店舗等多数 の者が利用する一定規模以上（3 階かつ 1,000 ㎡以上等）の建築物等の耐震化率で、県 の推計係数をもとに推計しています。 ※「住宅の耐震化率」は、本計画の策定時に用いた平成 19 年のデータでは、棟数で算出し ておりましたが、改定に用いた平成 27 年のデータでは国、県と同様に戸数による算出に 改めました。 ※耐震化率の算定は、昭和 56 年 5 月 31 日までに着工した建築物のうち新耐震基準に適合 するものと新耐震基準で建築された建築物との合計が全体に占める割合です。 ２．耐震改修促進法第 14 条第 2 号及び同条第 3 号に規定する特定既存耐震不適格建築物 耐震改修促進法第 14 条第 2 号に規定する「危険物の貯蔵場又は処理場の用途に供する」 特定既存耐震不適格建築物については、平成 19 年で耐震化率が 65.6％、平成 27 年 1 月時 点で 83.7％となっています。 また、耐震改修促進法第 14 条第 3 号に規定する「地震によって道路の通行を妨げ、多数 の者の円滑な避難を困難とするおそれがある」特定既存耐震不適格建築物については、平 成 19 年で耐震化率 71.5％、平成 27 年 1 月時点で 76.9％となっています。 これらの建築物については、県計画において目標値は示されていませんが、耐震化を促 進するため、所有者に対して周知を図るとともに、指導及び助言を行っていきます。

第３章 建築物の耐震化の目標

0 50000 100000 150000 200000 250000 平成19年度 平成27年度 平成32年度 （将来推計） 平成32年度 （目標） _{（単位：戸）} 耐震性あり 耐震性なし 0 100 200 300 400 500 600 700 800 平成19年度 平成27年度 平成32年度 （将来推計） 平成32年度 （目標） （単位：棟） 耐震性あり 耐震性なし ＜参考＞ １ 住宅の耐震化率 平成 19 年度 平成 27 年度 平成 32 年度 （将来推計） 平成 32 年度 （目標） 耐震性なし 30,861 20,943 16,532 9,715 耐震性あり 134,671 160,095 177,781 184,598 合計 165,532 181,038 194,313 194,313 ２ 多数の者が利用する建築物の耐震化率 平成 19 年度 平成 27 年度 平成 32 年度 （将来推計） 平成 32 年度 （目標） 耐震性なし 99 63 41 33 耐震性あり 396 532 617 625 合計 495 595 658 658 単位：戸 81% 88% (92%) (95%) 目標達成までに 耐震化が必要な 戸数 6,817 戸 (95%) 80% 90% (94%) 目標達成までに 耐震化が必要な 棟数 8 棟 単位：棟 (単位：戸) (単位：棟)

改正耐震改修促進法への対応を図るとともに、住宅及び多数の者が利用する建築物の耐 震化の目標を達成するために、本市の建築物の耐震化を促進するための施策を次のとおり 定め、総合的かつ計画的に施策を展開していきます。 ＜目標＞ ＜施 策＞

第４章 建築物の耐震化を促進するための施策

建 築 物 の 耐 震 化 １住宅の耐震化の促進 ２ 多 数 の 者 が 利 用 す る 建 築 物 の耐震化の促進 ３公共建築物の耐震化の促進 ４その他の地震時における 安全対策 (1)情報提供と普及啓発 (2)窓口相談と技術連携 (3)各種支援の実施 (1)不特定多数・避難弱者が利用する 大規模建築物の耐震化促進 (2)避難路沿道の建築物の耐震化促進 (3)各種認定制度等による耐震化促進 (4)耐震化を促進する環境整備 (1)市有施設の耐震化促進 (1)窓ガラス、外壁等の落下防止対策 (2)天井脱落対策 (3)エレベーター等の安全対策 (4)宅地の液状化対策 (5)ブロック塀の安全対策 (6)住宅内での安全対策 ※改正耐震改修促進法への対応 平 成 32 年 度 耐 震 化 率 95 ％

１．住宅の耐震化の促進 住宅（戸建て・マンション等）の耐震化を促進するために、住宅の所有者等に対して、 意識啓発、窓口相談、耐震診断等の事業実施の各段階で必要となる施策を講じることによ り、住宅の耐震化を総合的に支援します。 （１）情報提供と普及啓発 市は、住宅の所有者等に対して、地震に対する安全性を確保することの重要性を認識し てもらう等、建築物の耐震化に対する意識の向上を図るとともに、防災マップ等の情報提 供を行っています。 意識啓発 窓口相談 業者選定 耐震診断 耐震改修 ＜住宅の耐震化フロー＞ ＜ 施 策 ＞ (1) 情報提供と普及啓発 ア 資料やホームページを活用した普及啓発 イ 各種イベントと連携した耐震相談 ウ 防災マップ等の整備と情報提供 (2) 窓口相談と技術連携 ア 市民相談窓口の設置と対応 イ 技術者団体との連携 (3) 各種支援の実施 ア 国・県の支援 イ 市の支援 ウ 税制優遇等

ア 資料やホームページを活用した普及啓発 建築物の耐震化に対する意識啓発を目的に、耐震 診断･耐震改修補助の受付開始時期等については広 報にて周知を行い、その他、パンフレット等の配布 に努めています。 ホームページには、「誰でもできるわが家の耐震 診断」等、(一財)日本建築防災協会で編集している パンフレットの内容をはじめ､地震の基礎知識、耐 震診断及び耐震改修補助事業の概要等を掲載して います。 イ 各種イベントと連携した耐震相談 耐震診断・耐震改修の重要性や必要性について市民に周知を図るため、各種行事やイ ベントの機会を捉え、耐震相談を行っています。 ウ 防災マップ等の整備と情報提供 土砂災害・洪水ハザードマップや津波ハザードマップは、本市の窓口及びホームペー ジで閲覧ができるようになっています。 また、本市では防災対策を自らの問題、地域の問題として意識できるよう、市内各地 区において、地区ごとの防災マップを作成しています。この防災マップでは、広域避難 場所や避難施設等の確認ができることから、これまで各地区の防災協議会等での使用や 地域の住民への配布を行ってきました。今後も引き続き、防災マップ更新時には地域の 住民に対し配布し、広く周知していきます。 その他、市で作成している｢揺れやすさマップ｣をはじめ、市の防災･災害情報に関する 情報提供を図ります。 （２）窓口相談と技術連携 住宅の所有者等が耐震化に取り組みやすいように、相談窓口の設置や技術者団体との連 携等を進めていきます。 ア 市民相談窓口の設置と対応 木造住宅耐震診断及び耐震改修補助、マンシ ョンの耐震診断補助をはじめとする市民からの 耐震化に関する相談に応じています。

イ 技術者団体との連携 県が実施している耐震診断及び耐震改修に 関わる建築士等の建築技術者を対象にした木造 住宅耐震実務講習会の受講建築士等の耐震技術 者情報を市民に提供し、適切な耐震診断及び耐 震改修を促していきます。 （３）各種支援の実施 現在、本市では、建築基準法の新耐震基準が導入される以前に建築された木造住宅及び 分譲マンションに対して補助金制度による支援を行っています。 ア 国・県の支援 国の「住環境整備事業」及び県の｢神奈川県市町村消防防災力強化支援事業｣等の補助 制度を活用し、耐震診断及び耐震改修の促進を図ります。 イ 市の支援 本市では、上記の国及び県の支援事業を活用し、耐震診断及び耐震改修の促進を図っ ています。木造住宅については、耐震診断及び耐震改修に係る費用の一部を助成してお り、平成 18 年の補助金制度創設以来、状況を踏まえ順次補助金額の見直しを行っていま す。今後も補助制度の充実について検討していきます。 分譲マンションについては、耐震診断に係る費用の一部を助成しており、今後耐震改 修の助成及び管理組合を対象に、合意形成や技術的支援等を行う専門家派遣による支援 も検討していきます。 ウ 税制優遇等 住宅の耐震化促進を目的に、税制上の支援策として、「耐震改修促進税制」（所得税の 特別控除、固定資産税の減税措置等）が講じられています。 所得税の特別控除については税務署、固定資産税の減税措置については資産税課が窓 口となっております。

２．多数の者が利用する建築物の耐震化の促進(改正耐震改修促進法への対応) 本市では、複数の大規模地震による甚大な人的・物的被害が懸念されており、「多数の者 が利用する建築物」の耐震化を促進することは喫緊の課題です。そこで、本市では当該民 間建築物の耐震化を促進するために、必要な施策を講じます。 特に、改正耐震改修促進法によって、平成 27 年 12 月 31 日までに、耐震診断の実施と、 その結果を市へ報告することが義務付けられた要緊急安全確認大規模建築物（13 ページの 表参照）については、選択と集中の観点から重点的に耐震化を促進していきます。 多数の者が利用 する建築物の 耐震化の促進 (2) 避難路沿道の建築物の耐震化促進 (3) 各種認定制度等による耐震化促進 (4) 耐震化を促進する環境整備 (1) 不特定多数・避難弱者が利用する大規模建築物 の耐震化促進

（１）不特定多数・避難弱者が利用する大規模建築物の耐震化促進 市内には、改正耐震改修促進法により、耐震診断が義務付けられる民間の大規模建築物 (昭和56年5月31日までに着工)が20棟あります。 これらの建築物は、不特定多数又は避難弱者が利用する大規模建築物で、地震で倒壊す ると甚大な被害が発生するおそれがあることから、建築物の所有者は、耐震改修促進法に 基づいて耐震診断を実施することが義務付けられました。耐震診断によって耐震改修が必 要とされた建築物については、早急に耐震改修や建替えができるよう、必要な環境整備を 進めていきます。 市内の耐震診断が義務付けられる大規模建築物の棟数（民間建築物） 平成 27 年 1 月時点 用途 棟数 幼稚園・保育所・小中学校など 1 病院・診療所 0 老人ホーム・身体障害者施設など 0 ホテル・旅館 1 百貨店・スーパー・店舗など 11 劇場・映画館・博物館・公会堂など 0 郵便局など 0 危険物の貯蔵場など 4 その他（自動車車庫・遊技場など） 3 合 計 20 ＜参考＞ 建築物の耐震改修の促進に関する法律（抜粋） 附則 （要緊急安全確認大規模建築物の所有者の義務等） 第三条 次に掲げる既存耐震不適格建築物であって、その地震に対する安全性を緊急に確かめ る必要がある大規模なものとして政令で定めるもの（要安全確認計画記載建築物であって当 該要安全確認計画記載建築物に係る第七条各号に定める期限が平成二十七年十二月三十日以 前であるものを除く。以下この条において「要緊急安全確認大規模建築物」という。）の所有 者は、当該要緊急安全確認大規模建築物について、国土交通省令で定めるところにより、耐 震診断を行い、その結果を同月三十一日までに所管行政庁に報告しなければならない。 一 病院、劇場、観覧場、集会場、展示場、百貨店その他不特定かつ多数の者が利用する既存 耐震不適格建築物 二 小学校、老人ホームその他地震の際の避難確保上特に配慮を要する者が主として利用する 既存耐震不適格建築物 三 第十四条第二号に掲げる建築物である既存耐震不適格建築物 ※ 対象となる建築物の用途・規模については、次ページの表を参照して下さい。 ※ 耐震診断を実施する者の資格について 「要緊急安全確認大規模建築物」の耐震診断は、一級建築士等であって耐震診断に係る 一定の講習を受けている者（耐震診断資格者）に行なわせることが必要となります。 ただし、改正法の施行前に実施した耐震診断については、耐震診断を行なった者の資格

要緊急安全確認大規模建築物の規模要件 建築基準法の「新耐震基準が導入される以前の既存建築物（昭和 56 年 5 月 31 日ま でに着工）」で、次の表に掲げる、病院、店舗、旅館等の「不特定多数の者が利用する 建築物」及び学校、老人ホーム等の「避難弱者が利用する建築物」のうち、大規模な 建築物が対象です。 建築物用途 対象建築物の規模 小学校、中学校、中等教育学校の前期課程若しくは特別支援学校 階数２以上かつ 3,000 ㎡以上 体育館（一般公共の用に供されるもの） 階数１以上かつ 5,000 ㎡以上 ボーリング場、スケート場、水泳場その他これらに類する運動施設 階数３以上かつ 5,000 ㎡以上 病院、診療所 劇場、観覧場、映画館、演芸場 集会場、公会堂 展示場 百貨店、マーケットその他の物品販売業を営む店舗 ホテル、旅館 老人ホーム、老人短期入所施設、福祉ホームその他これらに類する もの 階数２以上かつ 1,500 ㎡以上 幼稚園、保育所 博物館、美術館、図書館 階数３以上かつ 5,000 ㎡以上 遊技場 公衆浴場 飲食店、キャバレー、料理店、ナイトクラブ、ダンスホールその他 これらに類するもの 理髪店、質屋、貸衣装屋、銀行その他これらに類するサービス業を 営む店舗 車両の停車場又は船舶若しくは航空機の発着場を構成する建築物で 旅客の乗降又は待合の用に供するもの 自動車車庫その他の自動車又は自転車の停留又は駐車のための施設 保健所、税務署その他これらに類する公益上必要な建築物 一定量以上の危険物の貯蔵場又は処理場の用途に供する建築物 階数１以上かつ 5,000 ㎡以上 （敷地境界線から一定距離以内 に存する建築物に限る）

（２）避難路沿道の建築物の耐震化促進 県の地域防災計画では、大規模な地震等の災害が発生した場合に救命活動や物資輸送 を行うための緊急輸送道路として、1 次路線・2 次路線合わせて、約 2 千キロメートル指 定しています。（本市区間は、約 60 キロメートル） これらの路線については、地震によって建築物が倒壊し、通行の障害とならないよう に、建築物について耐震化を促進することが必要です。そこで、市は県と連携し、建築 基準法の新耐震基準が導入される以前（昭和56年5月31日までに着工）の既存建築物で、 地震によって倒壊した場合において、前面道路の幅員の過半を閉塞するおそれのある建 築物（以下「通行障害既存耐震不適格建築物」といいます。）について、次のとおり耐 震化を促進していきます。 凡 例 第１次緊急輸送道路 第２次緊急輸送道路 ＜緊急輸送道路網図＞ 建設中 建設中

※本計画において、津波避難路沿道は、前面道路幅員（L）にかかわらず上図①の考えに基づき、道路境界か ら X 離れた地点の高さが（L/2＋X）を超える建築物を対象とします。 ア 県域を越えた広域ネットワークを形成する 緊急輸送道路（政令市以外の区域）約 150km 東名高速・圏央道・国道１号・16 号 イ その他の緊急輸送道路 約 1,900km 県が耐震診断を義務化して、 重点的に耐震化を促進。 耐震化の努力義務を課す。 通行障害既存耐震不適格建築物の対象要件 県内の緊急輸送道路約 2,000km

ア 県が耐震診断を義務付ける緊急輸送道路（約 150km） 都道府県は、耐震改修促進法第5条第3項第2号の規定に基づき、市町村の区域を超える 相当多数の者の円滑な避難を目的として、通行障害既存耐震不適格建築物の耐震診断を 義務付ける道路を指定できることが定められました。 県は、緊急輸送道路のうち、県域を越えた広域ネットワークを形成する路線の政令市 以外の区域約150キロメートル（本市区間は、国道1号バイパスのみ）について、重点的 に耐震化を促進する考えに基づき、通行障害既存耐震不適格建築物の所有者に耐震診断 の実施を義務付けています。また、これらの建築物で実施される耐震診断及び耐震改修 への支援をしています。 具体的には、通行障害既存耐震不適格建築物の所有者は、期限内に耐震診断を実施し、 所管行政庁にその結果を報告することが義務付けられ、その結果に応じて耐震改修を行 うよう努めることが求められます。 ＜県が耐震診断を義務付ける路線網図＞ 出典：神奈川県耐震改修促進計画（平成 27 年 3 月）より 凡例 実線：義務付け区間 点線：政令市区間

次に掲げる建築物の所有者は、耐震診断を行い、その結果を平成 30 年 3 月 31 日 までに所管行政庁（県又は特定行政庁）に報告しなければならない。 ○要件：下表の路線（区間）の通行障害既存耐震不適格建築物 路線名 区間 東名高速 第一東海自動車道 横浜市・大和市境～静岡県境 圏央道 国道 468 号（さがみ縦貫道路） 相模原市・愛川町境～茅ヶ崎 JCT 国道 1 号 国道 1 号 横浜市・藤沢市境～藤沢 IC、茅ヶ 崎西 IC～大磯西 IC、箱根峠 IC～ 静岡県境 国道 1 号（新湘南バイパス） 藤沢 IC～茅ヶ崎西 IC 国道 1 号（西湘バイパス） 大磯西 IC～箱根口 IC 国道 1 号（小田原箱根道路） 全線 国道 1 号（箱根新道） 全線 国道 16 号 国道 16 号 相模原市・大和市境～大和市・東 京都境・馬堀海岸インター～横須 賀市走水２丁目 169 番地 1 地先 国道 16 号（横浜横須賀道路） 横浜市・逗子市境～馬堀海岸イン ター ※下線の路線は藤沢市を通る路線

イ 市が耐震診断を義務付ける道路（3 路線 約 20km） 市町村は、耐震改修促進法第 6 条第 3 項第 1 号の規定に基づき、当該市町村の区域に おける多数の者の円滑な避難を目的として、通行障害既存耐震不適格建築物の耐震診断 を義務付ける道路を指定できることが定められました。 市は、緊急輸送道路及び避難路のうち、本市の区域内において地域の防災上の観点か ら重要な路線については、重点的に耐震化を促進するため、耐震改修促進法第 6 条第 3 項第 1 号に基づき、通行障害既存耐震不適格建築物の所有者に耐震診断の実施を義務付 けます。耐震診断を義務付られた建築物の所有者は、期限内に耐震診断を実施し、市に その結果を報告することが義務付けられ、その結果に応じて耐震改修を行うよう努める ことが求められます。 また、耐震改修促進法第 10 条の規定に基づき、耐震診断を義務付ける通行障害既存耐 震不適格建築物の所有者から申請があった場合には、当該道路を指定した所管行政庁が、 耐震診断費用を負担しなければならないことから、市は、これらの建築物に対する耐震 診断について必要な支援の対応を行うとともに、耐震改修についても支援を検討してい きます。 なお、その他の緊急輸送道路や避難路についても沿道建築物の耐震化の状況を見据え ながら、段階的な義務付け拡大を検討していきます。 次に掲げる建築物の所有者は、耐震診断を行い、その結果を平成 33 年 3 月 31 日 までに、市に報告しなければならない。 ○要件：下表の路線（区間）の通行障害既存耐震不適格建築物 路線名 区間 国道 467 号 国道 134 号交点～国道 1 号交点 県道 22 号 横浜伊勢原 横浜市境～海老名市境 県道 43 号 藤沢厚木 国道 1 号交点～綾瀬市境

国道 467 号

国道 1 号

県道 22 号横浜伊勢原

ウ 耐震診断を義務付ける道路以外の緊急輸送道路及び避難路 本市は、下表に掲げる、耐震診断を義務付ける道路以外の緊急輸送道路及び避難路に 対しても、耐震改修促進法第6条第3項第2号の規定に基づき、耐震化を促進します。これ により、当該路線の通行障害既存耐震不適格建築物の所有者は、耐震診断を行い、その 結果に応じて耐震改修を行うよう努めることが求められます。 本市は、これらの建築物に対する耐震診断や耐震改修について必要な支援を検討して いきます。 耐震診断を義務付ける道路以外の緊急輸送道路（11路線 約40km） 路線名 区間 国道 134 号(*) 鎌倉市境～茅ヶ崎市境 国道 467 号(*) 国道 1 号交点～大和市境 県道 43 号 藤沢厚木(*) 国道 467 号交点（白旗）～県道 44 号伊勢原藤沢交点 県道 22 号 横浜伊勢原(*) 東山田（バイパス交点）～県道 45 号交点 県道 45 号 丸子中山茅ヶ崎 綾瀬市境～寒川町境 県道 30 号 戸塚茅ヶ崎(*) 横浜市境～茅ヶ崎市境 県道 44 号 伊勢原藤沢 国道 1 号交点(四ッ谷)～県道 43 号藤沢厚木交点 湘南港臨港道路 全線 県道 32 号 藤沢鎌倉(*) 国道 467 号交点（南藤沢）～鎌倉市境 県道 42 号 藤沢座間厚木(*) 国道 467 号交点(長後小学校入口)～綾瀬市境 県道 403 号 菖蒲沢戸塚 県道 22 号交点(宮の腰）～国道 467 号交点（六会） ※ (*)は、市の指定する避難路と重複する路線 耐震診断を義務付ける道路以外の避難路（41 路線 約 63km） 路線名 路線名 路線名 片瀬山通り線 渡内村岡線 石川下土棚線 片瀬辻堂線(*3) 小袋谷藤沢線 藤沢寒川線 国道 467 号藤沢大和線(*1) 村岡西富線 団地内道路 鵠沼新屋敷線(*3) 中学通り線 大庭丸山線 横浜藤沢線(*2) 藤沢羽鳥線 六会駅前東口通り線 藤沢鎌倉線(*1) 藤沢石川線(*2) 亀井野二本松線(*2) 鵠沼奥田線(*2) 土棚石川線 六会駅西口通り線 戸塚茅ヶ崎線(*1) 高倉遠藤線 善行長後線(*2) 鵠沼海岸線 横浜伊勢原線(*1) 石名坂立石線 藤沢駅鵠沼海岸線(*2) 長後駅前通り線 高山羽鳥線 辻堂停車場辻堂線 高倉下長後線 辻堂停車場線羽鳥線 国道 134 号(*1) 藤沢厚木線(*1.2) 辻堂駅遠藤線 辻堂駅南海岸線 藤沢座間厚木線(*1) 引地川緑地 藤沢村岡線 国道 1 号(*1)

エ 津波避難路（98 路線 約 41km） 藤沢市津波避難計画に位置づけた津波避難路についても、耐震改修促進法第 6 条第 3 項第 2 号に基づく道路として位置づけ、通行障害既存耐震不適格建築物の耐震化を促進 しています。 本市は、これらの建築物に対する耐震診断や耐震改修について必要な支援を検討して いきます。 出典：藤沢市津波避難計画（平成 26 年 9 月）より 地域ごとの津波避難計画（平成 27 年 3 月）より

（３）各種認定制度等による耐震化促進 平成 25 年の耐震改修促進法の改正では、建築物の耐震改修の促進策が複数設けられまし た。本市では、これらの耐震改修促進法の各種認定制度を活用して建築物の耐震化を促進 していきます。 ア 耐震改修工事に係る容積率、建ぺい率等の緩和(法第 17 条) これまで、耐震改修を行う際に、床面積が増加することから、有効に活用できない耐 震改修工法がありました。法改正により、建築物の耐震改修の計画を作成し、市の認定 を受けることで、耐震改修でやむを得ず増築するものについて、容積率、建ぺい率の特 別措置が認められたことにより、活用できる耐震改修工法の選択肢が広がりました。 イ 建築物の地震に対する安全性の表示制度(法第 22 条) 建築物の所有者は、市から、建築物が地震に対する安全性に係る基準に適合している 旨の認定を受けることができるようになりました。認定を受けた建築物は、広告等に、 認定を受けたことを表示することができます。 ウ 区分所有建築物の議決要件の緩和(3/4→1/2) (法第 25 条) 耐震診断を行った区分所有建築物の管理者等は、市から、当該区分所有建築物が耐震 改修を行う必要がある旨認定を受けることができます。これにより、認定を受けた区分 所有建築物は、区分所有法（建物の区分所有等に関する法律第 17 条）に規定する共有部 分の変更決議について、3/4 以上から 1/2 超（過半数）に緩和されました。 （４）耐震化を促進する環境整備 ア 建築物の所有者への周知 改正耐震改修促進法では、耐震関係の基準に適合していないすべての建築物について、 耐震化の努力義務を課しました。 そこで、市のホームページ等を活用して建築物の耐震化に関する様々な情報提供を行 います。特に、通行障害既存耐震不適格建築物の所有者については、法改正の趣旨や実 施すべき事項について個別に周知していきます。 イ 相談窓口での情報提供 住宅と同様に、所有者等からの相談に対応します。また、所有する建築物が、改正耐 震改修促進法の義務付け対象か否かについて判断を行い、窓口では、耐震診断・耐震改 修に関する支援制度についての情報提供を行います。 ウ 専門家・事業者団体との連携等 事業者団体等と連携することにより、耐震窓口を充実・強化し、市民が安心して住宅 の耐震化等を進められるように体制を整備していきます。

３．公共建築物の耐震化の促進 本市が所有する公共建築物の耐震化については、利用者の安全確保に加えて、地震災害 時の拠点施設となることから、防災対策上の機能確保の観点からも計画的に耐震化を進め ていくことが必要です。平成 27 年 1 月末時点で市内の公共建築物は 469 棟あり、耐震化 率は約 93.6％となります。 （１）市有施設の耐震化促進 市有施設については、防災対策上の情報拠点や避難所等となる役割と機能を果たすため、 市地域防災計画との整合を図りながら、順次、計画的に耐震診断、耐震改修を、平成 32 年 度末に向け実施します。 ＜市有施設の耐震化状況（平成 27 年 1 月時点）＞ （単位：棟） 用途区分 新耐震基準前 新耐震 基 準 建築物 棟数 耐震性 を有す る建築 物 耐震化 率 総数 耐震性 有 耐震性 無 一般施設 69 38 31 163 232 201 86.6％ 小・中・特別支援学校 87 87 0 116 203 203 100.0％ 市営住宅 36 35 1 30 66 65 98.5％ 合計 192 160 32 309 501 469 93.6％ 一般施設の耐震化率については、平成 19 年度が 81.4％で、平成 27 年 1 月時点で 86.6％ となっています。小・中・特別支援学校の耐震化率は、平成 19 年度が 76.5％、平成 27 年 1 月時点で 100％であるため、今後は関係部局との連携を図り、現状の水準を維持していき ます。また、市営住宅の耐震化率については、平成 19 年度が 90.3％、平成 27 年 1 月時点 では 98.5％となっています。 ４．その他の地震時における安全対策 建築物の耐震化と併せて、外装材等の落下物、エレベーター等の安全対策を進めるとと もに必要な情報提供に努め、地震時における安全性の向上を図ります。 （１）窓ガラス、外壁等の落下防止対策 大規模な地震が発生した際には、建築物の倒壊だけでなく、窓ガラスや外壁、袖看板等、 建築物の外装材の損壊･落下による被害も懸念されます。 こうした被害は、昭和53 年の宮城県沖地震で注目され、平成23 年の東日本大震災では、 広い範囲で数多くの被害が確認されました。

に、建築物の所有者等に対して適正な維持管理の啓発及び指導を図ります。 特に、建築物の敷地に余裕がない、人通りの多い繁華街や通学路沿いの建築物について 落下防止対策の実施状況を把握するとともに、未対策建築物について、その所有者等に安 全性を確保するよう改善指導を進めます。 （２）天井脱落対策 平成23 年の東日本大震災では、比較的新しい建築物も含め、体育館、劇場等の大規模空 間を有する建築物の天井が脱落して、甚大な被害が多数発生したことをふまえ、建築基準 法の改正により、天井の脱落対策に係る新たな基準が定められました。 そこで、本市では、既存建築物について、建築基準法の定期報告制度による情報把握を 行い、建築物の所有者等に基準を周知するとともに、脱落防止措置を講じて安全性の確保 を図るよう指導します。 （３）エレベーター等の安全対策 平成17 年の千葉県北西部の地震では、首都圏の多くのビルでエレベーターの緊急停止に よる閉じ込め事故が発生し、地震時管制運転装置の設置が義務付けられました。また、平 成23 年の東日本大震災では、エスカレーターの脱落等が複数確認されたことから、建築基 準法の改正により新たな基準が定められました。 このため、本市では、エレベーターやエスカレーターが設置された建築物の所有者等に 建築基準法の定期検査等の機会を捉えて、地震時のリスク等を周知し、安全性の確保を図 るよう指導します。 （４）宅地の液状化対策 本市では、液状化現象が発生する可能性を示す指標を掲載した｢液状化危険度マップ｣等 により、情報提供を行っています。 （５）ブロック塀の安全対策 宮城県沖地震、兵庫県南部地震（阪神・淡路大震災）、新潟県中越地震等大規模な地震の 発生時にはブロック塀等の倒壊が見受けられました。 このため、本市では公道（市道）に 面した部分の既存危険ブロック塀について、安全が確保されるよう新たな助成制度を検討して います。 （６）住宅内での安全対策 本市では、やむを得ず木造住宅を耐震化することができない方への対応として、倒壊か ら最低限自らの生命を守るために、耐震シェルター及び耐震ベッドの設置にかかる費用の 一部を補助しています。

１．推進体制 （１）県と市との連携 平成 19 年 11 月、県と本市ほか 32 市町村では、県内の建築物の耐震化を計画的に 促進することを目的として、「神奈川県建築物耐震化促進協議会｣を設置しました。 この協議会での活動を通じて、本市においては平成 20 年 10 月に耐震改修促進計画 を策定し、建築物の耐震化に向けて連携して取り組んでいます。 また、県内の特定行政庁（県及び本市ほか 11 市）が建築基準法の取扱い等について 連絡調整を行う場である「神奈川県建築行政連絡協議会」の中に安全対策部会を設置 し、耐震改修促進法に基づく指導、助言及び指示等について連絡調整を行いながら、 建築物の耐震化に向けて取り組みます。 （２）市の関係部局との連携 本市では、関係部局と庁舎、病院、学校等の施設管理者とが連携して、耐震化を計 画的に推進します。 ２．法に基づく指導・助言等 （１）耐震改修促進法による指導・助言の実施 改正耐震改修促進法では、耐震関係の基準に適合していないすべての住宅・建築物 について、耐震化の努力義務を課しました。 このため、本市は、建築物の耐震診断及び耐震改修の適切な実施を確保するために 必要があると認めるときは、当該建築物の所有者に必要な指導及び助言を行います。 特に、建築確認申請の窓口で行う個別相談等の機会を捉えて、耐震診断及び耐震改 修の必要性について助言等を行います。

第５章 計画の推進に向けて

神 奈 川 県 建 築 物 耐 震 化 促 進 協 議 会 (H19.11 設立) 県＋本市ほか 32 市町村 目的 県内建築物の耐震化を計画的に促進 神 奈 川 県 建 築 行 政 連 絡 協 議 会 (安全対策部会 H25.4 設置) 県＋本市ほか 1１ 特定行政庁 県・市町村耐震改修促進計画の推進 県全域の建築行政の適正化 連携 横浜市、川崎市、横須賀市、藤沢市、 相模原市、鎌倉市、厚木市、平塚市、 小田原市、秦野市、茅ヶ崎市、大和市 ※その他の市町村の区域は県が特定行政庁

（２）耐震診断の実施を義務付けられた建築物への対応 法律で耐震診断が義務付けられた要緊急安全確認大規模建築物と本計画で耐震診断 を義務付けた建築物については、本市が建築物の所有者に対して個別に通知を行う等、 制度の十分な周知に努め、耐震診断及び耐震改修の確実な実施を促します。 その後、期限までに耐震診断が実施されない場合は、個別の通知等により耐震診断 の実施を促し、それでも実施しない所有者については、相当の期限を定めて耐震診断 の実施を命じ、併せて、その旨をホームページ等で公表します。 また、耐震診断の結果、耐震改修等が必要となる場合は、本市が必要に応じて指導 及び助言を行い、指導に従わない場合は、必要な指示を行い、正当な理由がなく、そ の指示に従わなかったときは、その旨をホームページ等で公表します。 公表してもなお、耐震改修等を行わない場合には、建築基準法に基づいた勧告や命 令の実施を県と連携して行います。 （３）耐震診断の結果の公表 建築物の所有者から報告を受けた耐震診断の結果については、国土交通省令に基づ き、インターネット等その他適切な方法により、公表することが示されており、本市 においても、ホームページ等により公表します。 ３．施策のフォローアップについて 住宅及び多数の者が利用する建築物の耐震化を、平成 32 年度までに 95％とする本計 画の目標については、資産税課が毎年調査する家屋課税データを活用し、目標の達成状 況を算出します。 計画に位置づけた主な施策について、その実施状況や耐震診断が義務付けられた建築 物の耐震化の状況を一定期間ごとに検証することによって、計画の進捗を明らかにして いきます。 その結果については、必要に応じて計画の見直しに活用していきます。

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従わない 従わない

藤 沢 市 耐 震 改 修 促 進 計 画 （平成 28 年 4 月改定） 発行 藤沢市 〒251-8601 藤沢市朝日町 1-1 TEL0466-25-1111（代表） http://www.city.fujisawa.kanagawa.jp/kentiku/