化学物質総合管理のための評価指標の開発
−評価指標の基本体系と適用事例−
Study of the index which evaluates Integrated Management of Chemicals -- Development of the basic system for the index and the application of it --
大久保明子・増田 優
お茶の水女子大学・ライフワールド・ウオッチセンター Akiko Okubo, Masaru Masuda
Ochanomizu University, Life-World Watch Center
要旨:社会的責任の議論が高まる中で、化学物質総合管理もその一つとしての位置を占 め始めた今日、社会のあらゆる主体者の自主的な取り組みが重要性を増している。我々 は、社会全体において化学物質総合管理の向上を促進する目的で、「化学物質総合管理の ための評価指標」を開発し、評価指標の基本体系として Science 軸、Capacity 軸、
Performance 軸を提示した。この評価軸を用いて企業行動とその背景について評価と分 析を試みた結果、社会的に取り組むべき課題が明らかとなったとともに、評価軸の妥当 性が確認された。また、本評価指標の開発は化学物質総合管理の今後のあるべき姿につ いても示唆を与えるものである。
Abstract: These days, Integrated Management of Chemicals gets position as Social Responsibility, and voluntary action is becoming much more important for every sectors of society. For the purpose of society’s improvement in Integrated Management of Chemicals, we study the index which can evaluate advancement of integrated management of chemicals, and we have developed basic system for the index. The system consists of Science-axis, Capacity-axis and Performance-axis.
According to these axes, we tried to evaluate the activity of companies, and tried to analyze the social background.
As a result, we found out problems our society should solve. This trial confirmed that these axes were valid as basic system for the index. In addition, this study suggests a direction which Integrated Management of Chemicals should take.
Key words: management of chemicals, social responsibility, socially responsible investment, index
1.緒言
1992 年リオデジャネイロで開催された「国連環境開発会議」に於いて、アジェンダ 21 第 19 章 に行動計画が記されて以降、化学物質の管理は環境と開発に係わる国際的取組みの中で主要な 課題と位置づけられている。その枠組みは 2002 年ヨハネスブルグで開催された「持続可能な開 発に関する世界首脳会議」(WSSD;the World Summit on Sustainable Development)を経て現 在に引き継がれている。
一方、国際社会における化学物質の管理の効果的かつ責任ある主体としての産業界の位置づ けは、アジェンダ 21 にまで遡ることができ、企業による化学物質の自主管理は実効的に大きな 役割を果たしてきた。さらに、90 年代後半以降のいわゆる「企業の社会的責任」(CSR; Corporate Social Responsibility)の気運の
高まりを背景に、WSSD においては 社会的存在としての企業の役割が より強調されてきており(谷本、
2003)、CSR 概念の一部分としての 位置を占め始めている(図1)。 そしてここ数年、欧米につづい て日本でも社会的責任投資(SRI;
Socially Responsible Investment)が広がりを見せ、CSR は概念から実効的な市場メカニズ ムに転換してきている(図2)。こ れと関連して、企業活動を経済・
社会・環境のトリプルボトムライ ンで評価する種々の評価指標の開 発も活発になってきている。
また一方で、2004 年 6 月、国際標準化機構(ISO;International Organization for Standardization)は SR(Social responsibility)のガイドラインの策定に着手することを決 議した。CSR ではなく SR とあるの
は、産業界のみならず社会のあら ゆるセクターに社会的責任の概念 が拡張されたことを意味しており、
これまで以上に社会の幅広い関心 を集めている。
こうした動きを背景に、化学物 質総合管理(増田、2004)は「化 学物質の管理の領域」から「経営 の領域」へと意味合いを拡大して きている。加えて、2006 年の化学 物質排出把握管理促進法の見直し、
2008 年の化学物質の危険有害性 の分類基準・表示の世界調和シス テム(GHS; Globally Harmonized
環境と開発
化学物質の管理 自主管理
1970年 1980年 1990年 2000年
社会的責任
(SR; Social Responsibility)
図1 化学物質総合管理の向かう方向性
米国におけるSRI資産推移
0 5000 10000 15000 20000 25000
1983 1985 1987 1989 1991 1993 1995 1997 1999 2001 2003 2005 年度
SRI資産残高(億ドル)
Social Investment Forum
2003 Report on Socially Responsible Investing Trends in the United States SIF Industry Research Program UPDATED December 2003
http://www.socialinvest.org/areas/research/trends/sri_trends_report_2003.pdf
(出所)
11.66%
11.27%
総資産中割合
図2 米国におけるSRI総資産の変化
Authorization of Chemicals)と、化学物質総合管理に関わる国内外の動きは非常に活発であ る。化学物質総合管理が新たな局面を向かえる今、我々の「化学物質総合管理のための評価指標 の開発」への取り組みは、自主管理の一層の促進を目指すものとして重要性を増している。
2.評価指標開発の目的
化学物質総合管理のための評価指標開発の目的は、主体者の取り組みの進展をプラス評価す ることで自主管理を促進し、社会全体の化学物質総合管理を向上していくことにある。評価指 標の提示は、例えば企業等の事業者に対しては自己点検による自主管理の促進をもたらし、社 会に対しては種々の主体者の活動に対する評価基準の提供を意味する。従って評価指標は、従 来コストと見なされてきた化学物質の管理に係わる取り組みが、社会において付加価値を生み 出し、プロフィットに転化していくメカニズムとして働くものと考えられる。
また、評価の対象となる主体者は、化学物質の製造に係わる企業のみならず、化学物質のユ ーザー企業や流通関連企業はもちろんのこと、国際社会、国、政府、地方自治体、公共事業体、
独立行政法人、大学、公的研究機関、さらには生活者も含まれる。なぜならば、化学物質総合 管理の向上のためには、製品の開発、生産、使用、廃棄に至る全ての段階に係わる事業者に加 えて、生活者も主体者であり、リスク原則(3−1−1項を参照)に従った課題解決のための 行動が各々に必要とされるからである。また、社会全体としての課題解決のためには、環境整 備や基盤整備の観点から、政府や地方自治体などが果たすべき役割も大きい。
3.評価指標の基本体系の提示
3−1.評価軸
我々は、持続可能な発展(Sustainable Development)という現代社会が抱える命題にてらし て、化学物質総合管理を促進していくために必要な取り組みとは何か、議論と概念整理を重ね た結果、化学物質総合管理のための評価指標の基本体系として、Science 軸(科学的基盤の軸)、 Capacity 軸(能力の軸)、Performance 軸(活動・結果の軸)の3つの評価軸、略してSCP軸 を提示する(図3)。
3−1−1.Science 軸の概念 Science 軸の観点は、科学的基 盤の水準の評価である(図4)。化 学物質総合管理は、ハザード評価、
エクスポージャ評価、リスク評価 を基本とする次のような枠組みか らなる。まず、化学物質固有の特 性であるハザードと、化学物質の 使用条件によって変化するエクス ポージャを、科学的手順に従って 評価する。これらをもとに、ハザ ードとエクスポージャの関数であ るリスクを、科学的手段に従って
評価する。そしてこのリスクを、その程度に応じて適切に管理していく(リスク原則)。
Performance 軸
Science 軸 Capacity軸
図3 評価指標の基本体系−SCP軸−
このように、化学物質総合管理 において、ハザードとエクスポー ジャに関する科学的知見や、評価 に関する科学的方法論といった科 学的基盤は不可欠である。従って、
化学物質総合管理の評価にあたっ ては、科学的基盤の評価が必須で ある。
3−1−2.Capacity 軸の概念 Capacity 軸の観点は、能力の評 価である(図5)。今日、管理の対 象とする化学物質の種類とその特 性は多種多様であり、市場の商品 サイクルのスピードは加速してい る。また、環境保護が社会的に大 きな関心を集めているが、主体者 はそれのみならず、労働安全、製 品安全、国内外の制度への対応等、
事業活動のあらゆる局面において 化学物質を管理していく必要があ る。そしてこれらを将来の事業戦 略に統合していく必要がある。そ のためには、個別案件への逐次的 な対応ではなく、ハザードやエク スポージャの知見を理解しリスク を評価していく判断能力や、評価 結果に基づいて具体的な管理活動 を展開していく企画力・実現力な どが求められる。このように、情 況の変化の幅が広く速いなかでは、
主体者の人的、組織的な能力を向 上させ、機能を強化することが、
化学物質総合管理にとって有効で ある。
3−1−3.Performance 軸の概 念
Performance 軸の観点は、主体 者の社会に対する直接的な活動、
ならびに主体者の取り組みの社会 に対する結果についての評価であ
る(図6)。主体者は、それらをもって社会と直接的な関係性を有する。従って、それらを質的、
量的に評価し、社会に対してどのような意味を持つのかを明らかにする必要がある。
Performance 軸
Science Capacity
社会に対する直接的な活動 取り組みの社会に対する結果
図6 Performance軸;活動・結果の評価
主体者は直接的な活動や取り組みの結果をもって 社会と関係性をもち、活動や結果は社会に対して 意味を持つ。
Performance
Science
Capacity 軸
科学的知見を理解し、リスク評価や管理に係わる活動を 展開していく人的、組織的能力
情況の変化の幅が広く速い
・管理の対象とする化学物質の種類と特性が多種多様
・市場のスピードが加速
・事業活動のあらゆる局面における管理 労働安全、製品安全、環境保護、国内外の制度 への対応
・管理活動の事業戦略への統合
図5 Capacity軸;能力の評価
Performance
Science 軸
Capacity
Risk = f (Hazard , Exposure)
・化学物質の固有の特性であるハザード を評価。
・使用条件によって変化するエクスポージャを評価。
・ハザードとエクスポージャをもとにリスクを評価し管理。
図4 Science軸;科学的基盤の評価
ハザード、エクスポージャ、リスクの評価とリスクの管理 に関する科学的知見と科学的方法論
3−2.SCP軸の適用例
ここで、化学物質総合管理に係わる動きのうち、ハザードに関する動き、とりわけ GHS や MSDS についての例を挙げて、SCP軸による評価を説明する。
3−2−1.Science 軸の評価の例
(例1)評価対象:事業者
評価項目:GHS 実施に向け、自社製品のハザードに関する科学的データは集積されて いるか。
(例2)評価対象:日本社会
評価項目:GHS の実施に向け、信頼性の高いハザードデータが集大成され、それらが 事業者、行政関係者、市民など幅広い主体者にとって活用可能な形に体系 化されているか。
GHS は、事業者に対し、化学物質をハザードに関する知見をもとに世界調和した基準に従っ て分類することを求めるものである。特定の化学物質に対する使用禁止や用途制限が法的に定 められ、事業者にはその遵守が求められるといった日本の法体系の通常のシステムとは性格が 異なる。GHS に従った分類の実施には、ハザードに関する科学的データや知見、即ち科学的基 盤が必須である。従って、企業には自社製品のハザードに関する科学的データの集積が必要と されるとともに、日本社会の競争力の向上のためにも、広く利用可能なハザードデータベース の整備といった社会の科学的基盤を充実していくことが求められる。
3−2−2.Capacity 軸の評価の例
(例1)評価対象:事業者
評価項目:GHS の実施に向け、ハザードデータの信頼性を判断し、ハザードを評価、
分類する能力は充実しているか。
(例2)評価対象:日本社会
評価項目:GHS の実施に向け、ハザード評価の能力を持った人材を育成する体制は整 えられているか。
GHS 実施のためには、ハザードに関する試験データや情報を国内外から収集し、その中から 信頼性があるものを選択し、得られた科学的知見を基に、世界に調和した基準に従って化学物 質を分類するという一連のプロセスが必要である。そのためには、ハザードに関するデータの 信頼性を評価する能力、データを解析し評価する能力などが必須であり、能力が十分でないと 適切な分類結果を導き出せない可能性がある。従って、GHS の分類を適切に実施していくため には、事業者の人材育成の努力とともに、社会としての能力の向上、社会的な人材育成の体制 を整えることも望まれる。
3−2−3.Performance 軸の評価の例
(例1)評価対象:事業者
評価項目:全ての自社製品について、化学物質等安全性データシート(MSDS;Material Safety Data Sheet)を発行しているか。
(例2)評価対象:日本社会
評価項目:流通、取引されている全ての化学物質において、MSDS が発行されている割 合はどの程度か。
MSDS とは製品のハザード情報等を集約したものであり、事業者が取引先に製品とともに MSDS
を発行することで、ハザード情報等が提供される。即ち、MSDS はハザード情報の集約と事業者 間の伝達を担う社会的システムであり、MSDS の発行は事業者の社会に対する重要な活動である。
現在の日本では、労働安全衛生法、化学物質排出把握管理促進法、毒物劇物取締法の三法にお いて、物質名を指定して、MSDS の提供が義務づけられている。しかし、MSDS の本来の目的はハ ザード情報の提供であり、GHS の実施という国際的な動向を鑑みても、法律で規定されている 化学物質の範囲に留まらない MSDS の提供が望まれる。また、社会全体としての MSDS の発行の 程度は、ハザードに関する知見の社会全体の共有化の程度を示すものでもある。
なお、MSDS の内容が科学的知見に裏打ちされていない場合や、MSDS を作成したり活用したり する能力が不足している場合には、MSDS の提供が社会にもたらす実質的な意味は乏しいものと なる。化学物質総合管理においては、MSDS の発行といった社会から見えやすい活動への取り組 みだけでは決して十分ではない。一方、化学物質に関する既存の環境評価指標は、特定の化学 物質の使用の有無や製造過程における化学物質の排出量の多少、また製品の環境負荷の大小と いった観点が多い。それらはこの Performance 軸に関係するものと考えられるが、化学物質総 合管理を促進していく上では Performance 軸による評価だけでは不十分であるとの認識が重要 である。
3−3.SCP軸の国際的枠組みとの整合性
化学物質に関する議論は 1970 年代から OECD(Organization for Economic Co-operation and Development)や国連といった国際機関の場でなされており、そこで策定された国際的枠組みの もとに個別の取組みが実施されている。本研究において提示するSCP軸と国際的枠組みとの 整合性について検討する。
1992 年「国連環境開発会議」で出された行動計画アジェンダ 21 において、化学物質管理に関 する基本的方向性と課題が第 19 章“Environmentally Sound management of Toxic Chemicals,…”
として集大成されており、現在も国際的枠組みとして引き継がれている。この行動計画は A〜F の 6 つのプログラム領域、即ち A.ハザード評価、リスク評価の拡充、B.ハザードの分類と表示 の調和、C.ハザード情報、リスク情報の交換、D.リスク管理と削減の推進、E.化学物質管理能 力と体制の強化、F.有害化学物質
の不法な国際取引の防止、からな る。
これらをSCP軸と照らし合わ せてみると、次のように整理する ことができる。即ち、A プログラ ムは Science 軸に関する取組み、E プログラムは Capacity 軸に関す る取組みである。そして B プログ ラム、C プログラム、D プログラム、
F プログラムは、A プログラム、E プログラムへの取組みを基にしな がら行う活動や達成を目指す課題 であり、Performance 軸に関係づ けることができる(図7)。従って、
科学的基盤(Science 軸)と人的、組織的な能力(Capacity 軸)に支えられる活動(Performance 軸)というように事象を捉えて評価するSCP軸は、アジェンダ 21 第 19 章の構造に整合して おり、国際的枠組みに準拠した基本体系を有していると言える。
Performance
Science
Aプログラム領域 ハザード評価、
リスク評価の拡充 Bプログラム領域 ハザードの分類と 表示の統一 Cプログラム領域 ハザード情報、
リスク情報の交換
Dプログラム領域 リスク管理と削減の推進
Fプログラム領域 危険有害化学品の 違法な国際移動の防止
Capacity
Eプログラム領域 化学物質管理能力 と体制の強化
図7 SCP軸とアジェンダ21第19章との関係
4.SCP軸による評価に関する初期的な試み
4−1.MSDS に関するアンケート調査結果の活用
評価指標の基本体系の妥当性を検証するために、SCP軸による評価に関する初期的な試み を実施した。2003 年 10 月に、ライフワールド・ウオッチセンターが日本の化学系企業約 100 社を対象として「MSDS に関する企業行動についてのアンケート」調査を実施し、事業活動におい て MSDS の発行ならびに受領をともに行っている 52 社から有効回答を得た。このアンケート調 査結果を活用し、SCP軸を用いた企業行動の評価ならびに分析を試みた。
なお、MSDS はハザード情報の集約と事業者間の伝達を担い、化学物質総合管理において基幹 をなすとともに、GHS 実施に対し密接な関係を有する社会的なシステムである。よって、本評 価指標開発における最初の具体的な試みとして、MSDS に関するアンケート調査の結果を活用す ることとした。
4−2.選択回答式の設問による評価
4−2−1.評価対象の抽出 このアンケート調査は選択回答式 の 33 問と自由記述式の 2 問の、全 35 問の設問からなり、MSDS に関連す る企業の活動を幅広く訊ねたもので ある。評価対象として、全設問の中 からSCP軸それぞれの観点に関連 づけられる選択回答式の設問の抽出 を行った(図8)。その結果、Science 軸の観点に沿う設問として 4 問、
Capacity 軸の観点に沿う設問とし て 6 問、Performance 軸の観点に沿 う設問として 8 問が抽出された。
4−2−2.評価方法
抽出した 18 の設問はすべて、2 個から 5 個の選択肢の中から回答企業が該当するものを選ぶ 選択回答式(ほとんどが単数選択)の設問である。今回、各選択肢に 1〜5 点の範囲で点数を割 り当て、回答企業が選択した選択肢によってその企業の行動を点数化し評価した。選択肢への 点数割り当ての基準は次の通りである。選択肢が 3 個の場合には、現行の国内法への遵法の水 準に対応する選択肢を 3 点、それ以下の水準の選択肢は 1 点、さらに自主管理を実施しそれ以 上の水準のものは 5 点とした。選択肢が 4 個あるいは 5 個ある設問に関しては、1 点、3 点、5 点に加えて、選択肢の内容に応じて 2 点、4 点を割り当てた。また、自主管理とはいえ、すで に実社会で標準的な取組みであると判断される選択肢については、3 点とした。
なお本アンケート中の多くの選択回答式の設問には「その他」として自由記入欄が併設されて いるが、その記載内容については今回の評価の対象外とした。
4−2−3.評価の内容
(1)Science 軸の評価の内容
図8 全設問中のSCP軸の観点に沿う設問の数 17
4 6
8
Science軸評価対象 Capacity軸評価対象 Performance軸評価対象 評価対象外
表1に Science 軸に関する 4 個の設問と、それぞれの選択肢の点数付けを示す。MSDS に記載 されるハザード情報がどれほどの科学的基盤を持つものなのか、新しい科学的知見が反映され ているか、といったことが設問の主な趣旨である。
表1 Science 軸に関する評価
質問項目 5点 4点 3点 2点 1点
ハザードデータ・情報の更新 定期的見直し 新規データの
入手時
法規制の改正・新設 時
新しい製品のハザードデータ・情報 収集方法
(複数選択回答)
a.社内試験実施
(複数選択の中に aを含む場合5点)
b.社内試験及び一部 外部委託試験
(複数選択の中に aを含まずbを含む
場合4点)
c.外部委託の試験
(複数選択の中に abを含まずcを含む
場合3点)
d.文献等の データベース
(複数選択の中に abcを含まずdを含む
場合2点)
e.原料メーカーの MSDS
(eのみ選択の場合 1点)
ハザード試験項目の選定 (複数選択回答)
a.顧客の製品使用の 用途に応じた試験
(複数選択の中に aを含む場合5点)
b.JIS Z-7250の記載 項目に従う
(bのみ選択の場合 3点)
c.時間的、経済的に 容易な試験
(複数選択の中に cを含む場合1点)
既存化学物質である製品の ハザードデータ・情報の見直し
計画的にデータの 再確認と不足情報の
追加試験を実施
社会的要請に応じて ハザード情報の
見直し実施
顧客に要求された 場合のみハザード情
報の見直し実施 選択肢とその点数付け
(2)Capacity 軸の評価の内容
表2に Capacity 軸に関する 6 個の設問と、それぞれの選択肢の点数付けを示す。製品のハザ ード評価の実施やハザード情報の活用のための社内体制や人材教育の状況が、設問の主な趣旨 である。
表2 Capacity 軸に関する評価
質問項目 5点 4点 3点 2点 1点
ハザード評価に対する社内体制 (複数回答)
a.社内に自社製品の ハザードを試験する 研究所・施設がある b.社内にハザードの
専門家いる
(複数選択の中に abを含む場合5点)
a.社内に自社製品の ハザードを試験する 研究所・施設がある
(複数選択の中に bを含まずaを含む
場合4点)
b.社内にハザードの 専門家いる
(複数選択の中に aを含まずbを含む
場合3点)
c.ハザードの専門家の 育成/雇用を計画中
(複数選択の中に abを含まず cを含む場合2点)
d.計画なし
(複数選択の中に dを含む場合1点)
ハザード評価に関する社内教育 している 計画中 していない
MSDS作成に関する資格(能力)の
社内規定 ある 計画中 ない
顧客からのハザード情報に関する 質問に対応する人材
ハザードの専門家が 対応
ハザードに関する一 定の教育を受けた者
が対応
受領したMSDSの ハザード情報の確認を行う人材
ハザードの専門家が 確認
ハザードに関する 一定の教育を受けた
者が確認
原材料MSDSのハザード情報に
基づいた使用可否の判断基準 社内的な使用可否の判断基準がある
社内的な使用可否の 判断基準がない 選択肢とその点数付け
(3)Performance 軸の評価の内容
表3に Performance 軸に関する 8 個の設問と、それぞれの選択肢の点数付けを示す。MSDS の 発行と受領を徹底しているかどうかが、設問の主な趣旨である。
なお、受領した MSDS の活用目的や、受領した MSDS に掲載されるハザード情報の作業者への 教育に関する設問を Performance 軸による評価の対象とした。その理由は、これらの設問は、
活動の有無を訊ねるものであり、その活動の奥行きを評価するものではないからである。受領 した MSDS のハザード情報を的確に読みこなしたうえで、労働安全や環境保全のためのリスク管 理に活用しうる実施体制を有しているかどうかは、Science 軸や Capacity 軸によって評価する ことができる。
表3 Performance 軸に関する評価
質問項目 5点 4点 3点 2点 1点
MSDS発行の対象としている製品 及び試作品全ての製品 主要な製品
法規制対象化学物質 を含む製品 及び試作品
法規制対象化学物質 を含む製品のみ
顧客からMSDSを求め られた場合のみ
MSDSの顧客到達の確認 顧客に受領書を請求 メール、電話による
確認 していない
MSDSの顧客購入前の交付 できる できない
MSDSにおける混合物組成の開示 全ての成分量を記載 MSDS対象物質の成分量は記載 開示していない企業秘のため
MSDS改定時の交付先 全顧客に対して 現在取引き中の
顧客に対して 主要顧客に対して 顧客要求時
原材料MSDS発行者への 更新の働きかけ
定期的に要求し 更新している
法規制の 改正・新設時に要求
発行者から提供が
あった時に更新 未実施
受領したMSDSの活用
(複数選択回答)
a.労働安全のため b.環境保全のため
(複数回答の中に abを含む場合5点)
b.労働安全のため
(複数回答の中に aを含まずbを含む
場合3点)
c.自社MSDS作成 のため
(cのみの場合1点)
受領したMSDSのハザード情報に
ついて作業従事者への教育 行っている 行っていない
選択肢とその点数付け
設問ごとに全企業の評価結果の値を平均化した結果を図9に示す。また、各設問の評価結果 を軸ごとにまとめて平均化した結果を図10に示す。
5 点満点の評価において、評価結果の平均は 3.18 であった。これに対し、Performance 軸の 設問の平均は 3.59、Science 軸の設問の平均は 2.86、そして Capacity 軸の設問の平均は 2.85 という結果であった。このように、Performance 軸の評価結果に対して、Science 軸、Capacity 軸の評価結果は低調であった.
0 1 2 3 4 5
ハザー ドデ
ータ・情報の更 新
新し い製
品のハザー ドデ
ータ・情報 収集方法
(複 数選択回答
)
ハザー ド試験項目の
選定 (複数選択回答
)
既存化学 物質
である 製品
の ハザー ドデ
ータ
・情報の見直し
ハザー ド評
価に 対する社内体制
(複数回 答)
ハザー ド評価
に関する社内教育
MSDS作 成に関する資格
(能力
)の 社内規定
顧客 から
のハザー ド情報
に関する 質問
に対応する 人材
受領
したMSDSの ハザー ド情報
の確認 を行
う人 材
原材料 MSDSの
ハザー ド情報
に 基づいた使用可 否の
判断基 準
MSDS発行の対象 としてい
る製品
MSDS の顧客到達
の確認
MSDSの 顧客購入前
の交付
MSDS
における混合物組成 の開示
MSDS改定時 の交付先
原材 料MSDS
発行者への 更新 の働きかけ
受領した MSDS
の活用 ( 複数
選択回答
)
受領 したMSDSの
ハザー ド情報
に ついて作業従 事者へ
の教育
Performance軸 Capacity軸
Science軸
全平均値
3.18
全企業の評価結果の平均値
図9 企業行動の評価結果
全平均値 3.18
図10 企業行動の評価結果;軸ごとの平均値 2.86 2.85
3.59
0.00 1.00 2.00 3.00 4.00 5.00
Science軸 Capacity軸 Performance軸
全企業の評価結果の平均値
4−3.自由記述式の設問についての分析
4−3−1.分析対象の抽出
「MSDS 制度に対する課題や要望」を自由記述式で訊ねた設問を、SCP 軸の観点に従って分析 した。本設問への記入は、すべての回答企業のものを合計して延べ 30 項目であった。それらの 中から、MSDS に記載されるハザ
ード情報やハザード評価に関す る項目を Science 軸に関連する ものとして抽出した。また、法 制 度 や 教 育 に 関 す る 項 目 を Capacity 軸に関連するものと して抽出した。なお、法制度は その社会の機能に大きく影響を 与 え る と 考 え ら れ る た め 、 Capacity 軸に関連づけた。MSDS の 提 供 に 関 す る 項 目 を Performance 軸に関連するもの として抽出した(図11)。
4−3−2.分析結果
(1)Science 軸の観点による自由記述の分析結果
自由記述の全項目のうち、Science 軸に関連するものは 27%であった(図11)。また、それ らを項目の内容に従って分類し、表4に示した。
表4 Science 軸による自由記述の分析結果
Science軸に関連する自由記述の内容 割合(%)
自社製品のハザード情報の不足 6.7
混合物評価の経済的な負担 6.7
流通するMSDSのハザード情報の不足 3.3 流通するMSDSの記載内容のばらつき 3.3 ハザード情報についての公的データベースの充実 3.3 汎用品のMSDSの第三者機関による統一 3.3 図11 自由記述のSCP軸による分類
27%
39%
17%
17%
Science軸 Capacity軸 Performance軸 その他
(2)Capacity 軸の観点による自由記述の分析結果
自由記述の全項目のうち、Capacity 軸に関連するものは 39%であった(図11)。また、そ れらを項目の内容に従って分類し、表5に示した。
表5 Capacity 軸による自由記述の分析結果
(3)Performance 軸の観点による自由記述の分析結果
自由記述の全項目のうち、Performance 軸に関係するものは 17%であった(図11)。また、
それらを項目の内容に従って分類し、表6に示した。
表6 Performance 軸による自由記述の分析結果
4−4.考察
先述したように、選択回答式の設問を活用しSCP軸による評価を実施したところ、MSDS の 発行と受領を主な観点とした Performance 軸については優れた評価結果が得られた。MSDS の発 行については法律で義務付けられた範囲に留まらず企業の自主的な取り組みが進展していると 言える。これに対し、Science 軸と Capacity 軸の評価結果は低調であった。
図8中の評価対象外の設問の一つに、MSDS 発行の動機を選択回答式で訊ねた設問がある。図 12にその結果を示す(円グラフのパーセンテージは、各々の選択肢を選んだ企業数の割合)。 約 9 割の企業が「事業者としての社会的責任から」と答えており、Performance 軸の優れた評 価結果を裏付ける企業の意識の高さが確認される。しかしながら、こうした意識の高さにも関 わらず、MSDS に関する Science 軸と Capacity 軸の評価結果が低調との事実がある。このこと から、MSDS そのものがほぼ定着している現在、化学物質総合管理の向上のための課題はより根 本的な次元に移行しているものと考えられる。以下、SCP軸それぞれに関連する課題と解決 の方向性について自由記述の分析結果も踏まえながら考察する。
Performance軸に関連する自由記述の内容 割合(%)
インターネットを利用したMSDSの発行 10.0 販売毎のMSDSの提供は徹底できていない 3.3 MSDS改定時にユーザーの全てに再発行する必要があるか 3.3
Capacity軸に関連する自由記述の内容 割合(%)
国内の法制度のGHSへの整合性 20.0
社内システムのGHSへの適合 6.7
国内の法制度の総合的な制度への統一化 10.0 MSDSについての公的セミナーの継続開催 3.3
Science 軸に関連する自由記述において、MSDS に記載されるハザード情報の内容が必ずしも 充分でないことに企業自身が
言及しており、低調な評価結 果を裏付けている。それに加 えて、ハザード評価の経済的 な負担や、購入する製品の MSDS の内容の各社間のばら つきも述べられている。一方 で、汎用品のハザードデータ の社会的な充実や、公共財と してのハザード情報の集積と 公開に対する要望が、自由記 述の中に存在している。こう した記述の背景として、現実 の事業活動におけるハザード 評価に要する費用負担の困難
さや、ハザード情報の妥当性確保の社会共通の枠組みの不在といったことが考えられる。化学 物質総合管理は社会全体が係わる課題であり、とりわけ、ハザードに係わる知見は人類共通の 知見としての性格を有していることを考慮すると、化学物質総合管理の向上のために、社会的 な取り組みによりハザード情報の不足を解消し、社会共通の科学的基盤の強化が必須であると 言える。
Capacity 軸の評価結果から、個々の企業が、組織の機能の向上や、社内の人材育成に取り組 む必要があるといえる。当然のことながら、製品の用途等が企業間で異なることから、業態に 応じた適切な体制整備が望まれる。一方、自由記述には日本の法制度に関する意見が非常に多 い。日本の化学物質の管理に関係する法体系には整合性が乏しく、国際的枠組みにも適合して いない。そして、このことが、企業の化学物質総合管理の向上のみならず国際社会における企 業の競争力の面でも負の影響を与えていることが読み取れる。化学物質総合管理の向上のため には、社会の能力である法制度そのものを化学物質総合管理に適合した体系に改めることが望 まれる。また、自由記述にもあるように、社会としての人材育成への取り組みも必要とされて いる。化学物質総合管理は社会のあらゆるセクターが係わる課題であることから、製品供給側 の企業の人材育成を支援するだけではなく、流通業界、公的機関、消費者といった様々の立場 の者が化学物質総合管理に対する理解の水準を向上していくことが重要である。
最後に、Performance 軸について考察する。自由記述において、MSDS の発行にインターネッ トの活用を認めてほしいとの要望が多く、それにより MSDS 改定時の再交付などがより徹底され ることが示唆されている。昨今のインターネット環境の充実と利用率の上昇には目覚しいもの がある。また、化学物質総合管理はハザードやエクスポージャに関する多様かつ大量の情報管 理が必須であり、情報技術の活用は今後不可欠である。現在の MSDS の制度がこの情況に対応し きれていないことが伺える。こうした社会の実態を考慮して、MSDS に関連する制度のうち陳腐 化しているものを改めることは、MSDS 制度の効果を高めるとともに、社会的な効率の向上につ ながるものと考えられる。
4−5.基本体系の妥当性
「MSDS に関する企業行動についてのアンケート」調査の選択回答式の設問の結果を活用して、
SCP軸による企業行動の評価を試みたところ、 Science 軸ならびに Capacity 軸 と 、 MSDS発行の動機
88%
10%
0%
2%
0%
0%
A1 事業者としての社会的責任から。
A2 顧客からの照会や要請があるため 。 A3 企業イメージを向上させるため 。
A4 ISO9000/14000シリーズの活動の一環として。
A5 自社製品の付加価値を高めるため。
A6 その他
図12 MSDS発行の動機
を取り組みの進展度合いが異なる要素に分離、抽出することが出来た。また、自由記述の設問 への記載事項をSCP軸の観点で分析したところ、それぞれの軸の評価結果の背景に存在する 社会的な要因を明らかにすることができた。
今回の試みはSCP軸を活用した始めての評価であり、精度面には課題が存在する。例えば、
各々の設問の難易度にばらつきがあるため、各選択肢に対する 1 点〜5 点の割り当てが、必ず しも統一的に規格化されていない。また、SCP軸を用いて自由記述を分析する手法について も、客観性の向上が求められる。今後、評価指標の開発を進めるにあたり、精度の向上が必要 である。しかしながら、こうした不確実性を含んだ評価、分析であるにも関わらず、今回の試 みでは、選択回答式と自由記述式から、相互に一貫性のある結果を得ることができた。
以上のことから、SCP軸は、化学物質総合管理に関する現状を評価し課題を抽出し解決へ の方策を検討するために有効な切り口であり、化学物質総合管理のための評価指標の基本体系 としての妥当性は十分にあることが検証された。
5.今後の展開
5−1評価指標具体化にあたっての課題
今後、我々はSCP軸を基本体系としながら、評価指標の具体化、深化を検討していく。そ もそも化学物質総合管理のための評価指標開発の目的は、主体者の取組みの進展をプラス評価 することによって自主管理を促進し、社会全体の化学物質総合管理を向上していくことにある。
また、評価の対象となる主体者には、化学物質の製造に係わる企業のみならず、化学物質のユ ーザー企業や流通関連企業はもちろんのこと、国際社会、国、政府、地方自治体、公共事業体、
独立行政法人、大学、研究機関、さらには生活者も含まれる。これらを踏まえ、評価指標を具 体化、深化するにあたり、今後大きくわけて3つの事柄に重点的に取り組んでいく予定である。
5−1−1.リスク管理に基づいた評価指標
化学物質総合管理は、ハザードとエクスポージャを評価し、それらを基にリスクを評価した うえで、リスクを管理するものである。今回、MSDS についての評価、分析を報告したが、MSDS は化学物質総合管理の全体像のうちハザード評価に関係するものである。一方、先述した欧州 における REACH の動きに見られるように、今後、リスク原則に基づく活動の重要性が増してく る。したがって、各主体の行うリスクの評価と管理を Performance 軸のみならず、Science 軸 や Capacity 軸によっても評価していく評価指標の設計に取り組むことが重要である。
5−1−2.将来への適応能力の評価
化学物質総合管理を取り巻く国際的情況の変化は加速しており、市場の動きも速く多様であ る。評価指標の開発にあたっては、変化する将来に向けての適応能力がきわめて重要な観点で ある。
Performance 軸は主にその時点での結果を評価するものであり、現状を評価するうえではた いへん有効であるが、変化する将来への適応可能性を評価する意味合いは低い。Science 軸に より評価される科学的基盤の中にあるものは取巻く情況の変化に対し影響を受けにくく、将来 に向けての安定性という意味合いを持つと考えられる。一方、Capacity 軸による評価は、変化 する情況(将来)へ適応していく能力に結びつく。このように、将来への適応能力に関しては、
SCP軸それぞれが持つ重みが異なる。
今後、それぞれの軸の重み付けの体系を提示していく必要がある。
5−1−3.社会のあらゆるセクターのための評価指標
現在、化学物質のユーザー企業や流通関連企業といった多様な業態の企業を対象に、化学物 質のハザード評価やハザード情報の活用に関するアンケート調査を実施して、その結果をSC P軸によって評価、分析中である。この中で、業態の違いを考慮した上での評価基準等を検討 している。
また今後、社会全体の化学物質総合管理を促進していくうえで行政や公的機関の役割も大き いことに鑑み、政府や地方自治体の活動や法制度などを評価する評価項目や評価基準の開発を 検討していく。同様に、独立行政法人、大学や研究機関についても評価指標を開発し、化学物 質総合管理の促進のためにそれらが担う社会的責任を明らかにしていきたい。
6.結論
社会全体の化学物質総合管理を促進することを目的に、化学物質総合管理のための評価指標 を開発し、評価指標の基本体系として、Science 軸、Capacity 軸、Performance 軸の3つの軸
−SCP軸−を提示した。Science 軸とは科学的基盤の評価、Capacity 軸とは人的、組織的な 能力の評価、そして Performance 軸とは社会に対する直接的な活動と結果についての評価であ る。MSDS に関する企業の取り組みのアンケート調査の結果をSCP軸によって評価、分析した 結果、Performance 軸では評価することのできない、Science 軸、Capacity 軸に関する事柄に、
社会全体として取り組むべき課題が存在することが明らかとなった。また、SCP軸が化学物 質総合管理のための評価指標の基本体系として妥当性を有することも確認された。今後、評価 対象を社会のあらゆるセクターに拡大することを念頭に、評価指標の具体化、深化に取り組ん でいく。
補足
本報は 2004 年 7 月 2 日に開催された化学生物総合管理学会の平成 16 年度学術総会において、
「化学物質総合管理のための評価指標の開発-経過報告-」として口頭発表した内容をもとに、
その後の進捗を含めて加筆したものである。なお、本報の調査研究の内容は、ライフワールド・
ウオッチセンター客員研究員の中村幸一氏、山﨑隆生氏、2003 年度東京農工大学4年生在籍の 仲西啓氏、片桐宏和氏はじめとする共同研究者の参画のもとに行われた。
引用文献
・谷本寛治(2003) SRI社会的責任投資入門(日本経済新聞社)
・増田 優(2004) 知の世界が創る政策の新展開(化学工業日報社)