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Academic year: 2021

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問題 16 生分解性ポリマー

環境汚染の原因となる汎用ポリマーを生分解性ポリマーにより置き換えることは主要な工業的課題 である。そのような生分解性ポリマーの合成と特徴をこの問題を通して学ぶ。

1.

生分解性ポリマーとは何か?正しいものをすべて選べ。

自然においてそのままの形で利用できるポリマー

生物由来の物質により作られたポリマー

微生物によって,より無害な分子に変換されうるポリマー

エステル側鎖を有するポリマーpolyBED は対応するモノマー(BED)の触媒存在下における 重合によって得られる。この重合はペンタン-1-オール(次に示すスキームで

n-pentOH

と表さ れる。)によって開始される。なお,

Bn

はベンジル基(すなわち

C

6

H

5

‒CH

2

)を表す。

BnO O

O O O

O BED (1)

n-pentO

O O

O O O OBn

H n n-pentOH

cat (2-10%) CH2Cl2, 30 °C

polyBED 1

2.

このポリマーの生分解性に寄与している官能基を全て答えよ。

はじめに, NMR分光法によってこのポリマーの特性を評価する。得られた1

H NMR

スペクト ル(CDCl3

, 300 MHz)を次の図に示す。:

2

1

polyBED : ポリ BED(PED

の重合体), cat (触媒)

2

訳注:図においてシグナル以外の縦線の高さが各シグナルの積分値に比例する。

(2)

51

st

IChO – Preparatory problems

2

3.

数平均重合度

X

nの定義を答えよ。

NMR

によって得られたデータから数平均重合度

X

n,NMRと数平均分子量

M

n,NMRを求めるこ とができる。そのためには、分子鎖末端のプロトン由来のシグナルの積分値と主鎖のプロトン 由来のシグナルの積分値を比較すればよい。

4.

適切なシグナルの積分値から

X

n,NMRを決定せよ。

5.

繰り返し単位と分子鎖末端(訳注:両末端をあわせた)の分子量がそれぞれ

278

88 g mol

‒1であることを利用し

M

n,NMRを計算せよ。

6.

一般に 1

H NMR

分光法は

M

nを決定するのに効果的な方法である。 しかしながら,非常

に分子量の大きいポリマーについては限界がある。なぜか? 次のうち正しい答えをすべ て選べ。

分子鎖末端のシグナルは主鎖のシグナルに比べて分解能が十分に高 くない。

高分子量のポリマーについて観測されるシグナルの広がりにより,異な るシグナルが重なり,その積分値が不正確となる。

プロトンの数が多すぎるため,正確な分析ができない。

その後,このポリマーをサイズ排除クロマトグラフィー(

size exclusion chromatography: SEC,

問題

14

の問

12

を見よ。)によって分析する。SECにおいて測定された溶出体積は被分析物 質の分子量と関係する。溶出体積と分子量の関係は,分子量の分布が既知である標準ポリ マー(ポリスチレンサンプル)を分析することによって決定される。

SEC

による分析の結果,得 られた分子量

M

n,SEC

8950 g mol

‒1であった。

7. M

n,NMR

M

n,SECを比較せよ。 この違いをどのように説明するか?次のうち正しい答えを

すべて選べ。

 SEC

は十分に正確な分析方法はでない。

ポリスチレンはポリ

BED

より大きな流体力学的容積を持つ。

ポリスチレンはポリ

BED

より小さな流体力学的容積を持つ。

8. SEC

によって得ることができる情報には何があるか。調べて記せ。

参照

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