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シンポジウム 1
小 児 保 健 研 究
子 どもの メンタルヘルス を担 う人材 を育成 する
行 政の立場 か ら
近年,発 達障害児や虐待 に よる心 の問題 を も つ子 どもへ の対応 の充実が求 め られてい るが, こう した分野の専 門的な診療 を行 うことがで き る医師や医療機 関は限 られてお り,いわゆる「子 どもの心の診療 医」の養成 。確保が急務 であ る。
そ こで,「子 どもの心 の診療 医の養成 に関す る検討会」 を設置 し,一 般の小児科 医や子 ども の診療 を行 う精神科 医が子 どもの心の診療 に関 す る基礎 知識や技 能 を身につ けるための方策 を 検討 し,平 成17年度の検討会 の報告書 を取 りま
とめた。
「子 どもの心 の診療 医」 を,そ の専 門性 の レ ベ ルか ら,三 種類 に分類 (図1)し ,そ れぞれ について,
※ 1 卒 後臨床研修修了後, 小 児科や精神科 の一般 的 な研修 を修 了 し, 一 般的 な診療 に携 わる医師
※ 2 上 記 1 を 経 て, さ らに子 どもの心 の診療 に関 す る一定 の研修 を受 け, 子 どもの心 の診療 に定 期 的 に携 わ る医師
※ 3 上 記 1 又 は 2 を 経 て, 子 どもの心 の診療 に関 す る専 門的研修 を受 け, 専 ら子 どもの心の診療 に携 わる医師
図 1
営 山 紀 子 (厚 生労働省 雇 用均等・児童家庭局母子保健課)
1.現 行 の医学教育 ・研修 や医師の生涯教育 に お ける子 どもの心の診療 に関す る教育 。研修 の現状 を把握 した うえで,学 会等 関係者の今 後の活動計画 を調査 した。
2.子 どもの心の診療 医が 身につけるべ き基本 的知識や技能 について,専 門性 の レベル ごと に 「到達 目標 」 と して取 りまとめた (図2)。
3.子 ど もの心 の診療 に関す る 「研修 モデル」
の骨格 を示 した (図3)。
4.「 研 修 モ デ ル」 を実施 す るため に,今 後, 関係者が行 うべ き活動 を示 した。
報告書のポイン ト (抜粋)
I.「 子 どもの心の診療医」 の養成 の現状 1.一般の小児科医 ・精神科医のための研修の現状 (1)卒 前教育 (医学部教育)の 現状
子 ど もの心 の診療 につ い て教 える こ とので き る教 官 ・教 員 が非常 に少 ない こ とや学 生 の実 習 が で きな い こ とが 指摘 され た。
(2)卒 後研修の現状 1)卒 後臨床研修の現状
小 児科 の研 修 期 間 は,1〜 2か 月の ところが 多 い。
2 ) 小 児科 ・精神科の一般専門教育の現状 日本小児科学会では,小 児科認定医 (現在の 専 門医) の 到達 目標 に, 子 どもの心の診療 に関 す る項 目を含めているが, 指 導医の不足や症例 をみ る機会が少 ない ことが指摘 された。
一方,精 神科で も日本精神神経学会が認定医 制度 の 中に児童 。小児精神科 医等 の履修 を義務 づ けているが,子 どもの心 の診療 に関す る教育 の 占め る割合 は,大 き くはなか った。
( 3 ) 生涯教育の現状
学会 や医師会等 の関係 団体 が子 どもの心 の診
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第66巻 第 2号 ,2007
鶉 甲鷺離譴呈留
た学会等を示 した。
図 2 子 ど
一般の」ヽ児科 医 ・精神科医 い1)
目 H 日
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もの心 の診療 のための教育 ・研修 の到達 目標 ( イメージ)
択 の 選
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基礎研修 (3日 間〕
選 択 ・組み 合わ せ
卒前教育 (医学部詢 0‑A)一 般到達 目標 0‑B)個 別到達 目標
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卒後教育 (卒後臨床研修) 1)子 どものJじのFm5 題に関するプライマ
リ ・ケアに当 たる内 容についての具体的 な到達目標とその達 成方法検討 D 「 新医師臨床研 修制度における指導 ガイ トライン」など を通 した環境整備
国 立 成竜 医 療 セ ンタ ー 国 立精 神 神経 セ ンター 日 本 小児 総 書医 療施 設 協 議 会
I Ⅷ 躙謹等
【小児科】
1‑A)一 般到達 目標 1‑B)個 胃」到達 目標
(1)知 識 (2)技 能
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【ギ青ネ申不斗】‐
1‑C)一 般到達 目標 1‑D)個 別到達 目標
(1)知 識 (2)技 能
・日本 」ヽ児神 経宇書 ' 日 本 小児精 神神経 学会
・日本 」ヽ児心 身医学 会 ' 日 = 児 童育 年精神 医学会
・日本 精神科 病院協去
等‖
3‑A)一 般到達 目 標
3‑B)個 冒」到連 目
標 識
能 知 技
1 2
2‑A〕 一般到達 目標 2‑B)個 胃」到達 日標
(1)矢 □識 (2)技 能
こllら の中 か ら昌医師 山籐 動 薔1六況 等に応 じ選択 組 みき わ せ
×1 卒 後臨床研修修了後,小 児科や精神科の一般的な研修を修了 し,一 般的な診療に携わる医師。
X 2 上 記*1を 経て, さらに子 どもの心の診療に関する一定の研修を受け,子 どもの心の診療に定期的に携わる医師。
X 3 上 記*1又 は上記*2を 経て,子 どもの心の診療に関する専門的研修を受け,専 ら子 どもの心の診療に携わる医師。
図 3 「 子 ど もの心 の診 療 医 」 の養 成 研 修 モ デ ル
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療 に関す る生涯教育 を行 っている例 を取 りまと めた。
2.子 どもの心の診療 を定期的に行っている小児科 医 ・精神科医のための研修 。生涯教育の現状 学会 や医師会等 の関係 団体が子 どもの心 の診 療 に関す る各種専 門的研修 や生涯教育 を行 って い る例 を取 りまとめた。
3.子 どもの心の診療に専門的に携わる医師のため の研修の現状
平 成 18年 1月 現 在 で,専 門研 修 を行 うこ と が 可 能 と考 え られ る専 門診療 施 設 は全 国で約 20ヵ 所 で あ ったが,こ の うち実際 に専 門的 な 研修 を行 ってい るの は,国立精神 。オ申経 セ ンター 国府台病院,国 立成育医療 セ ンターお よび全 国 児童青年精神科 医療施設協議会 に加盟 している
8病 院であった。
I.子 どもの心の診療 の ための教育 0研 修 の到 達 目標 について
それぞれの段 階の 「子 どもの心の診療 医」が 修得すべ きと考 え られる一定水準 の知識 と技能 につ いて,求 め られる知識や技能 を 「一般到達 目標」 と して包括 的に述べ,修 得すべ き具体 的 な知識や技 能 を 「個別到達 目標」 として と りま とめた (図2)。
Ⅲ.「子 どもの心の診療医」養成の方法について それぞれの段 階の 「子 どもの心 の診療 医」が 教育 ・研修到達 目標 を達成す るための方法 を検 討 し,前 述の養成のための 「研修 モデル」の骨 格 を提示 した (図3)。
小 児 保 健 研 究 1 . 一 般の小児科医 。精神科医の養成について ( 1 ) 卒 前教育 ( 医学部教育)
専 門 的指 導 を行 うこ とので きる教 員 の確 保 と 実 習場 所 の確 保 が 必 要 で あ る。
( 2 ) 卒 後研修 1 ) 卒 後臨床研修
小児科 ・精神科の研修指導医が,子 どもの心 の問題 について も,適 切 な指導 を行 えるよう,
「卒後臨床研修制度における指導ガイ ドライン」
などを通 じて環境整備 を行 う必要がある。
2)小 児科および精神科の専門研修 (卒後臨床研 修修了後の研修) と 生涯教育
卒後 臨床研修修了後 の子 どもの心 の診療 に関 す る研修 の場 の具体 的な施設要件 について,関 係学会 な どが検討す る必要がある。
また,学 会 。医師会 ・協議会等 の関係 団体が 実施す る既存 の研修 を有効 に活用 し,充 実 させ る必要がある。 ここでは,年 1〜 2回 の学会の 教育講演の聴講 と,子 どもの心の診療 の強化研 修 のモ デル等 を示 した。
2 . 子 どもの心の診療 を定期的に行っている小児科 医 ・精神科医の養成について
学会 ・医師会 ・協議会,ナ シ ョナルセ ンター, 大学 , そ の他民間非営利 団体等が実施す る既存 の講習会等 の研修 プログラム を有効 に活用 し, さらに充実 ・発展 させ る必要がある。求め られ る研修 のモデル として,学 会連合型単位獲得モ デル等 を示 した。
3 . 子 どもの心の診療に専門的に携わる医師の養成 について
子 どもの心 の診療 を専 門的に実施 してい る医 療機 関 において,1〜 3年 間の長期研修が必要 であるが,こ れについては平成18年度 に引 き続
き検討 を行 っている。
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