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データベース 講義資料 第1回 データベースシステム 九州工業大学

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データベース 講義資料 第1回 データベースシステム

九州工業大学 情報工学部 講義担当:尾下真樹

1. データベースシステムの概要

データベースシステムとは、簡単に言うと、大量のデータを効率よく管理するためのシステムである。より細かく定義す ると、データベース( DB )がデータを格納する装置であり、データベース管理システム( DBMS )がデータベースを利 用・管理するためのものである。データベースとデータベース管理システムを合わせた全体が、データベースシステム

(DBS)となる。 (データベースシステムのことを、省略して単に「データベース」と呼ぶこともある。 )

データベースシステムは社会のさまざまなところで利用されており、例えば企業が管理する顧客・売り上げなどのデータ や商品・製造・業務を管理するためのデータなど、大量のデータを管理・利用するために用いられている。 (実際には、

企業の内部や、他のシステムの裏側で使われていることが多いため、一般の人がデータベースシステムを直接意識するこ とは少ないかもしれない。 )

データベースシステムの最も大きな特徴・利点は、データをア プリケーションと分離して独立に管理できることである(図 1) 。 一般のアプリケーションでは、それぞれのアプリケーションご とに利用するデータ(ファイル)のフォーマットが決まってい る。そのため、あるアプリケーション用に作成されたデータを、

他のアプリケーションでそのまま利用することは困難である。

一方、データベースシステムは、データのみを管理するため、

さまざまなアプリケーションから、データベースシステムで管 理されたデータを利用できる。

データベースシステムは、どのような形式でデータを表現するかを定義するデータモデルを備えており、データモデルに 従ってデータを定義することで、標準的な方法でデータ表現を定義でき、常に整合性を保った状態でデータを管理できる。

また、データベースシステムを利用するためのデータベース言語を備えており、利用者はそれを用いて、データの定義・

作成・問い合わせ(検索) ・更新などの操作を行うことができる。

データベースシステムは、効率的にデータを処理するための機構を備えており、内部のデータ構造や検索アルゴリズムを 工夫することで、大量のデータを高速に処理することができるようになっている。

データベースシステムは、その他、整合性の維持、機密保護、同時実行制御、障害回復、などの機能を備えている。

しかし、専門知識を持たない一般の利用者にとっては、データベースシステムを直接利用することは難しい。そのため、

データベースシステムを利用するためのインターフェースとなるアプリケーションプログラムや Web システムを専門家 が開発し、一般の利用者はそれらを経由して(データベースシステムの存在は意識せずに)利用するのが一般的である。

2. リレーショナルデータモデルの概要

現在最も一般的に利用されているデータモデルとして、リレーショナルデータモデルがある。リレーショナルデータモデ ルは、表のような形式(リレーション)でデータを表現するモデルである。また、リレーショナルデータモデルにより表 現されたデータを操作するための言語として、SQL という言語が定義されている。

データモデルの中には、スキーマ(schema)とインスタンス(instance)という概念がある。スキーマとは、どのよう な形式でデータを格納するかを定義したものである。スキーマに従って格納される実際のデータのことを、インスタンス と呼ぶ。リレーショナルデータモデルでは、リレーションがどのような属性を持つという情報や、属性に関する制約情報 などを、スキーマとして定義することになる(図 2) 。

スキーマとインスタンスの関係は、 C 言語の構造体と構造体 変数の関係に近い。C 言語では、ある概念がどのような情報

(メンバ変数)を持つかを構造体として定義し、その構造体 の変数(オブジェクト)を必要に応じて複数生成する。つま り、C 言語の構造体がデータモデルのスキーマに対応し、構 造体変数(オブジェクト)がインスタンスに対応することに なる。

データA データB アプリケー

ションA

アプリケー ションB データベースシステムが

ない場合

データベースシステムが ある場合

各アプリケーションごとに、

別々の形式で、データを管理

アプリケー ションA

アプリケー ションB

データ アプリケーションと分離して、

データを管理

図1 データベースシステムを用いたデータ管理

図2 リレーションの例

参照

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