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道徳・ 人権教育

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Academic year: 2022

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人権教育の推進に向けて,人権についての理解を深化 し,充実させると共に,生徒が人権感覚を十分に身に付け るための指導を一層充実させていくことが必要である。

本校の人権教育の目標としては,「一人一人の生徒が人権 の意義・内容や重要性について理解し,自分の大切さと共 に他の人の大切さを認めること」ができるようになり,そ れが様々な場面や状況下での具体的な態度や行動に現れる とともに,人権が尊重される社会づくりに向けた行動につ ながるようにしていきたい。

上記のような目標の達成に向けて,本校生徒の実態に応 じて人権教育の充実させていきたいと考える。

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本校では,「共生社会に生きる」をキーワードとし て,各学年ごとに人としてよりよい生き方を学ぶ学 習を実践している。以下のような内容を設定した。

〈人権学習〉

◆第1学年

単元①:ちがいのちがい(異文化理解)

内 容:あってよいちがい。あってはいけないちがい。

(わたしん家の食事から)

◆第2学年 単元②:部落問題

内 容:水平社宣言の時における差別と戦ってきた人たち の思いに触れ,差別と戦う態度を養う。

◆第3学年 単元①:部落問題

内 容:ビデオ『夢の約束』を視聴し,部落差別や就職・

結婚差別について考える。

〈国際理解学習〉

◆第1学年:国際学習Ⅰ

単元①:飛鳥校外学習(国際理解Ⅰ)

単元②:韓国を知ろう(国際交流Ⅰ)

◆第2学年:国際学習Ⅱ

単元①:韓国の歴史と日本と関わり(国際理解Ⅱ)

内 容:朝鮮半島の歴史と日本との関わり。韓国修学旅行 に向けて朝鮮半島と日本の関係を歴史的背景も含 めて関係性を考える。

単元②:ハングル講座(国際理解Ⅲ)

単元③:韓国教員大学校附設美湖中学校との交流(国際交 流Ⅱ)

◆第3学年:共生社会への参加 単元①②:職場体験学習

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1年 国際理解Ⅰ:飛鳥校外学習

【ねらい】

・歴史に学び親しむ・・・飛鳥の歴史 に触れ,日本文化や外国(朝鮮半島)

との交流起源に触れる機会とする。

・集団を高める・・・計画,立案,ま とめに至るまでに,集団として協力し,

望ましい人間関係をつくる。

【内容】

・奈良県明日香村で班別自主研修を行 い,歴史建造物や史跡に訪れ,日本と 朝鮮半島との文化の交流について学 ぶ。

国際交流Ⅰ:韓国を知ろう。

【目標】

・他者との違いや異文化について考え ると共に,共生社会を築いていくため に,お互いに受容する心を養う。

・調べ物学習を通して,朝鮮・韓国に ついての理解を深める。特に,修学旅 行先である韓国について興味・関心を 持つ。

【テーマ例】

・韓国の習慣・マナー

・韓国の食文化

・韓国の教育と中学校での様子

・韓国の風物,観光地

・韓国の伝統文化

・韓国の現代文化(スポーツ,芸能,

ファッションなど)

2年 国際理解Ⅱ・ハングル講座

・韓国留学生を講師として,全10時 間のハングル講座を行い,ハングルの 基礎や韓国の文化を学ぶ。文字や数字 だけでなく,マナーや礼儀などにも触 れ,修学旅行に向けての意欲の向上を 図る。

国際交流Ⅱ・メールでの交流

・修学旅行で韓国教員大学校附設美湖 中学校訪問時のパートナーと事前にメ ール交換を行い,交流を図る。修学旅 行時に出会う前に自己紹介などお互い に交流しておくことで,出会ったとき

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により深みのある交流となることをね らいとする。

・修学旅行では,美湖中学校の授業に 参加し,体験を中心とした交流をはか り,言葉を超えた活動を行っている。

3年 共生社会への参加:職場体験学習

【目標】

・働くことの喜びと厳しさを経験し,

生きがいについて考える。

・「働く」体験を通して,将来の進路 選択に対する意識を高める。

・職業に携わる人々の生き方にふれ る。

【内容】

・大津,草津,守山市内にある38の 事業所に分かれ,3日間の職場体験学 習を行う。

こうした取り組みを学年単位で行い,継続させて いくこと,「共生社会に生きる」を目指した活動とな っている。

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単元 「社会的なコミュニケーション」

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コミュニケーションをとる力は学校生活のみでは なく,あらゆる局面で必要となる能力である。これ まで生徒は,各教科や総合学習,情報の時間を通し て様々な角度からコミュニケーションについて学習 をしてきた。特に「情報の時間」では,1年生の段 階から「人とのコミュニケーション」や「メディア によるコミュニケーション」といった単元の学習を 通して,発信者と受信者の双方の立場からよりよい コミュニケーションの在り方ついての学習を続けて きた。また,メディアを扱ったコミュニケーション の視点でその利用法について多角的・多面的に学習 を積んできた。それぞれの学級で担任が担当する「社 会的なコミュニケ―ション」の単元においては,こ れら3年間を通して学習してきた内容を学級での活 動を含めて,日常的に様々な場面で活用できる能力 の獲得につなげていきたいと考えた。

中学3年生は,義務教育最後の年であり,生徒によ っては,卒業後に就職するという選択もありうる。そ のために,進学や就職のいずれの進路選択をしても,卒

業後には社会の一員として自覚を持ち,個々に自立して いく力が必要であると考える。しかし,家と学校,塾,

習い事を中心とした生活を送っている生徒も多く,幅広 い世代の人と交流する機会に恵まれない生徒もいる。限 られた範囲内での交流では,社会性が育たずコミュニケ ーションの力が成長しきっていないことも想定される。

また,学校は社会に出て働く以前の環境であるために最 終的な責任を取る立場としての振る舞いが求められるこ とは少ない。社会に出るということは学校の学習や経験 を活かして幅広い世代の人と人間関係を結び,個々の特 性を活かして責任をしっかりと果たしていくことに他の ならない。職場体験の段階でもそれまで学んだ成果が発 揮されることが望ましく,生徒にとっては学校外である 社会とのつながりとなる職場で適切なコミュニケーショ ン能力の獲得を目指す取り組みの意義は大きい。

以上の理由より,本単元を設定した。

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他者の個性を尊重し,自己の個性を発揮しながら,

様々な人々とコミュニケーションを図り,協力して ものごとに取り組む能力を養う。

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・班での交流において,自分の意見を積極的に述べようと している。 【興味・意欲・態度】

・人間関係の大切さを理解し,それぞれの職場に応じ たコミュニケーション能力があることを理解でき

る。 【思考・判断・技能】

・職場体験における責任の重大さを理解することが

できる。 【知識・理解】

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第1次 社会的なコミュニケーションについて 1時間 第2次 身の回りの職業について 1時間 第3次 職場体験学習先でのコミュニケーション

1時間 本時1/1 第4次 職場体験学習において注意するべきこと

1時間 第5次 コミュニケーションで大切なこと

1時間

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道徳・ 人権教育

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学習内容・活動 指導・支援指導・評価規準(◆)

導 1. 本時の目標を知る。 1. 職場体験学習に対する意識を高め,明日から体験先での活

入 動のイメージを膨らませる。

展 2. 4人グループになり,次の場面の対 2a. それぞれの体験先での場面をイメージさせ,自分がどのよ 開 応の仕方について意見を出し合う。 うな対応をとるかを考えさせる。

◆班での交流において,自分の意見を積極的に述べようしてい る。【関心・意欲・態度】(観察)

3. 班ごとに発表し,意見を交流する。 3a.班ごとに発表させ,意見を交流させる。

3b. 実演できそうな意見については実演させる。

4. 社会的なコミュニケーションにおい 4a. それぞれの職場で働いている場面をイメージさせ,どんな て求められる力について考える。 力が必要かを思いつくだけワークシートに書かせる。

4b. それぞれの職業において対応する人の違い,扱う物の違い などから必要とされる力も違うことに気づかせる。

4c. コミュニケーションの対象が,職場の人なのか,お客さん

(園児)なのかをおさえる。

◆人間関係の大切さを理解し,それぞれの職場に応じたコミュ ニケーションスキルが必要であることを理解できる。【思考・

判断・技能】(観察)

ま 5.本時のまとめをする。 5a. 企業が社員に求める力として,①挨拶②コミュニケーショ

と ン能力③常識が求められていることを確認する。

め 5b. 職場体験学習でおさえておきたいことを確認させる。

・挨拶 ・効果的なコミュニケーション

・対人関係スキル(質問する能力,聴くこと)

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これまで職場体験学習の事前学習として対人スキ ルの向上やトラブル時の対処の仕方について同じよ うな授業を行ってきた。とりわけ,体験中にトラブ ルや事故などが起こった時の適切な対応について考 えさせてきた。これまでの行われてきた授業の内容 を社会的なコミュニケーションの1つのスキルと位 置づけている。生徒たちは,1年生から様々なコミ ュニケーションについて学習を積んできており,こ れまでの学習と系統立てて学習させることが大きな 意味を持つものと考える。今回の授業では,4つの 事業所について,仕事をする上で必要なコミュニケ ーション能力について考察し,意見を出し合わせた。

4つの事業所のどれにも共通する力もあれば,そう でない力もある。まずは,社会人として必要な力に ついて考え,その上でそれぞれの職業に応じた必要 な力について考察した。

また,シンキングツールを使って4象限に分けて 考察させることにした。その結果として自分の考え を整理して考えることができたと意見を持つ生徒が 多かった。

職場体験終了後,生徒に事後レポートを書かせた。

そのレポートからは本実践に沿った感想が多く見ら れた。生徒は,3日間の成果として勤労の大変さを 理解し,またやり甲斐も感じたようであった。普段 の学校生活にはない厳しさを肌で感じ,働くことの 意義を感じたようである。また,3日間の職場体験 を通して102の事業所から生徒の評価をしていた だいた。質問とアンケートの結果は以下の通りであ る。

①言葉遣いやあいさつについて

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A:社会人なみにしっ

かりとできた。 42名

B:中学生として期待

できる程度はできた。 59名

C:その他 1名

②態度やマナーについて

A:十分に気をつけて

いた。 69名

B:気をつけていた 33名

C:その他 0名

③遅刻,無欠席について

A:よくがんばった。 99名

B:がんばった。 3名

④活動全体を通して

A:よくがんばった。 92名

B:がんばった。 10名

各事業所からのアンケート結果からも,生徒たち は3日間の実習に一生懸命に取り組んだと思われ る。本校には,積極的に活動できる生徒が多く,何 事にも前向きな態度で取り組むことができる。この ことがそのために事業所からのいい評価につながっ ていると考える。少数の意見ではあるが,「声が小 さく,もっと大きな声で」とのコメントをいただく こともあった。

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ここ数年に渡って「共生社会を生きる」をキーワ ードに実践をしており,ある程度系統立てたカリキ ュラムになりつつある。取り組みの大きな柱は,「国 際学習」であり,修学旅行での美湖中学校との交流 は,生徒にとって大変貴重な経験だと考える。その 経験の深みを持たすために韓国の文化を知り,ハン グル語を学ぶことの意味は大きい。また,生徒同士 の関わりを持つことによって,パートナーが感じて

いること,思っていることを肌で感じることができ,

自分の思いもダイレクトに伝えることができる。ま さに実践的体験学習である。事前・事後学習などを 通して生徒が学んでいる姿を目にしていると,生き 生きとした実際の交流体験活動が貴重な経験となっ ている。また,今年度から学級活動に情報の時間を 組み合わせて,職場体験学習の事前指導や体験活動 を社会的なコミュニケーションとして位置づけて授 業を行ったことにより,コミュニケーションの1つ の学習として系統立てることができた。義務教育の 終了に際し,生徒には社会人としての自覚と責任を 少しでも感じて欲しい。

(高橋 利彰)

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道徳・ 人権教育

参照

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