ファルプエヒト
黒宮公彦
プレイ人数:2・3人。いずれも2種類のルール(ビッドのあるものとないもの)があります。まず2人でプレイする ビッドなしのルールについて説明します。
1.使用するカード、ランクと点数、それ以外の用具
マストフォロー練習トランプ1組から2〜8を除いた24枚を使います。ランクは強いカードから順にA、K、Q、J、 10、9です。カードにはスートごとに固有の点数があります。スペードは1枚につき1点、ハートは2点、クラブは3
点、ダイヤは4点です。スペードは先が尖っていて頂点が1つなので1点、ハートは上部が2つに分かれているの で2点、クラブは三つ葉なので3点、ダイヤは頂点が4つあるので4点と覚えて下さい。なおこの点数が関係ある のは山札にあるカードだけです。
これ以外に小さな駒のようなもの(服のボタン等でも可)1個と、人数分の紙と鉛筆を用意します。 *なお駒は、あると便利ですが、なくてもプレイできます。
2.ディール
ディーラーは各自の手札が8枚ずつになるようカード配り、残った8枚を山札(以下「切り札の山」と呼びます) としてテーブルの中央に置きます。この際山札は裏向きのまま少しずつずらして8枚すべての背模様と順番が 分かるようにします。カードをずらす際には表面が見えないように、また順番を変えないようにします。 そして一番 上のカードの上に駒(以下「切り札表示駒」と呼びます)を置きます。切り札の山は、一番上のカードのスートが 第1トリックの切り札のスート、2番目のカードのスートが第2トリックの切り札のスート、3番目のカードのスートが 第3トリックの切り札のスート……というように対応しています。
この時点で切り札の山にどのスートのカードが何枚あるか(裏から見ただけでも)分かりますので、点数を合 計し、2人で山に含まれるカードの合計点数を確認します。
3.予想
各プレーヤーは(切り札の山もよく見ながら)何点取れるかを予想し(0点、つまり1点も取らないという予想も 可)、他の人に見られないように予想した数字を紙に書きます。この数字は8トリック終了後に公開します。
4.プレイ
プレイは時計回りで、マストフォローの通常のトリックテイキングです。オープニングリードはノンディーラーが 行います。切り札の山の一番上にあるカード(切り札表示駒が置かれている)のスートがそのトリックの切り札 スートです。
クを取ります。切り札の山は切り札のスートを示すだけで、それ以外はトリックには無関係です。
トリックを取った人は切り札の山の一番上にあるカード(切り札表示駒が置かれている)を裏向きのまま受け 取り、裏向きのまま自分の前に置きます。切り札の山のカードは全8トリックが終了するまで誰も表面を見てはい けません。場に出された2枚は捨て札としてテーブルの隅にまとめて裏向きに置きます。その後切り札表示駒を 切り札の山の次のカードに載せます。そして手札の中から任意のカードを1枚場に出して、第2トリックを開始しま す。このトリックにおける切り札のスートは、切り札表示駒が載せられているカード(すなわち切り札の山の2番目 のカード。もっともこの時点では山の一番上にある)のスートです。
以下同様にプレイを続け、全8トリックを行います。
5.得点
全8トリック終了後、各自が取ったカード(もともとは切り札の山にあったカード)の点数を合計します。次に紙 に書いた予想の数字を公開し、予想した点数と実際に取った点数の差がマイナス点となります。取った点数が 予想より多くても少なくてもマイナスです。
ディーラーを交替しながら10ディール行い、累計マイナス点が少なかったプレーヤーの勝ちです。
<2人式・ビッドありのルール>
ビッドなしのルールとの違いだけを説明します。
ディーラーは各自の手札が8枚ずつになるようカード配り、残った8枚(切り札の山)の合計点数を2人で確認 します。ここでノンディーラーから順に交互にビッドを行います。つまり自分が取れると思う点数を予想して宣言 していくのです。最低のビッドは1で、すでに宣言されているときはそれよりも大きな数を宣言しなくてはなりませ ん。宣言したくなければパスをします。最初からパスをしても構いません。万が一2人ともパスをしたら同じディー ラーが配り直します。
Aさんがある数を宣言し、Bさんがパスをしたら、Aさんがビッダーとなります。ビッダーは最後に宣言した数以 上の得点を取るよう努力します。なおビッダーが決まったあと、プレイが始まる前に、ビッダーは最後に宣言した 数よりも大きな数を宣言しなおしても構いません。
オープニングリードはノンディーラーが行います。
8トリック終了後、ビッダーは取ったカードの点数を合計します。それが宣言した数以上だったらビッダーの勝 ちで、宣言した数を得点します(実際に取った点数が得点となるわけではないので注意)。逆にビッダーが取っ たカードの点数が宣言した数に満たなかった場合はビッダーの負けで、ビッダーの対戦相手がビッダーの宣言 した数を得点します。
ディーラーを交替しながら何ディールか行い、累計得点が最初に50点を超えた(51点に達した)プレーヤー の勝ちです。
マストフォロー練習トランプ1組から2を除いた48枚を使います。ランクは強いカードから順にA、K、Q、J 、 10、……、3です。ディーラーは各自の手札が12枚ずつになるようカード配ります。残った12枚は切り札の山 としてテーブルの中央に置き、裏向きのまま少しずつずらして12枚すべての背模様が見えるようにします。オー プニングリードはディーラーの左隣が行います。
ディーラーを交替しながら9ディール行い、累計マイナス点が少なかったプレーヤーの勝ちです。あとは2人 (ビッドなし)のときと同じです。
ビッドを採用したいのであれば次のようにします。ディーラーの左隣から順にビッドするかパスするかします。 ある人がビッドし、他の2人がパスをしたらその人がビッダーになります。オープニングリードはディーラーの左隣 が行います。ビッダーが負けた場合は他の2人がそれぞれビッダーの宣言した数を得点します。累計得点が最 初に40点を超えた(41点に達した)プレーヤーの勝ちです。あとは2人(ビッドあり)のときと同じです。
*作者から
「Trick Taking Partyゲーム賞」という創作トリックテイキングゲームのコンテストに私が応募した作品のうち の1つにFarbwechsel(ファルプヴェクセル)というのがあります。このゲーム、マストフォロー練習トランプを使 えば山札は裏向きのままでプレイできることには以前から気づいていましたが、ようやくゲームとしての形が整 いました。結果として「上級者向けファルプヴェクセル」となりました。