病 院 図 書 室 17(2):50,1997
図 書館員の四 季
私 の パ ー ト ナ ー
兵 庫県立尼 崎 病 院 堀 江亜 由 美
病 院図 書 室 に勤務 して 3年 が経 ち まし たが、
そ の間一 度 も部 屋か ら消 え たこと の ない も の
があ り ます。 それ は段 ボ ール箱 の山 !
初めて 図 書 室に入 っ たと き、通 る 所 もない
ほど に 積ま れ た箱の 中 には、 戻 って きた ば か
り の製 本雑誌 がぎ っしり と入 って い まし た。
見 慣れ ない タ イト ルとそ の重 さ に戸 惑い なが
ら も何 とか片 付け、 空い た箱 は 何か に使 え る
か なと 思って 、 そ のま まつぶ さず に 置い てお
い たの が最 初。 そ れら はま ず、 書庫 の整 理を
し よ うとし た と き、 棚 か ら出し た本 の仮 置 き
の場 所 と移 動 手段 にとて も役に立 ちまし た。
そ のすぐ 後 、 次は図 書の 廃棄を 行 う こと に
な り、 準備 の た めの作業 に また ま た空箱 が 重
宝 し まし た。 廃棄 は、 先に 利用 者 に対象 図 書
を 展 示 して 、 欲 し い もの を 持 って 帰 って も
らっ た残りを 処分 する とい う形を とり、 展示
ケー スとし て も段 ボ ール は大活 躍で し た。
もちろん 、 年に 2回、 雑 誌を 製 本に 出す と
きに も使 って いま すが、 こ れ らは また 新し い
箱 に替 わ っで 帰 って きます。
不注 意で 手 や足を よ く切 った り しま すが 、
そ れで も私 に と って は効率 よく 仕 事を 進め る
た め の、大 事 なパ ート ナ ーとな って い ます。
図書 室 も、 だんだ ん と整 備さ れつ つあ り ま
す が、 まだ 行 方の定 ま らな い本 が多 い 現状 で
は、 彼ら に休 息 はないで し ょう。
重い 箱を 抱え て歩 いて い る様 子を 利 用者 に
驚 き の目で 見 られ なが ら、 時に は 「腰を い わ
さ んよ うに し いよ( 痛 めな いよ う にし なさ い
よ )」 と 優 しい 声 もか けて もら っ たり もし て、
今 日 も私 は段 ボ ール箱 とと もに 図 書室で 奮 闘
し てい ます。
−50
あ れ W
心
れ 6 年
高槻 赤十 字病 院 浜 口 恵子
図 書係 専任 の はず だっ た私 か、 病歴 係を 兼
務す るよ う にな って11年 にな る。
最 初 の頃 は、医 者 の字が 読 めな くて 苦労 し
た。 何 しろ医 者 の字 は きたな い、 読 みに くい
( ごめん な さい 。当 院 限定か もしれ ませ ん)。
日本 語で も読 み に くい のに、 英語 で、 しか も
筆記 体で 書 かれ た日 に や、 私は ほとん ど暗 号
解読 者で あ る。お まけ に スペルが 間 違って い
る とな ると、 両手 を 挙げ て 降参 した くな る。
だか ら、 いつ も辞書 を 傍ら にお き、首 っ引 き
で 暗号 解読 に励 んだ もので ある。
診療 録管 理士 の 通信 教育受 講時 、 医学 用語
学を 学 び、 医学 用 語の 構造 、造 語 のル ール、
システ ムを 知 って 、目 から 鱗が 落 ちる思 いが
し たのを 覚え て い る。 その 頃か ら医 学用 語 に
か なり の興 味を 持 って いた のだ が、 病歴 を兼
務 する こと にな っ て、 より い っそ う必要 に迫
ら れて 、医 学用 語 と向 き合 うこ と にな った。
それ で、 辞書 を 座右 の書 と する にいた った
訳で あ る。 暗 号解 読が 進 み、慣 れて き た頃、
自 分が 学ん だ ものを 整 理 しよ うと、 ち ょっ と
し た思 いつ き とい うか 安易 な気 持 ちで始 め た
の が “医学 用語 あ れこ れ” の 連載で あ る。あ
さ はか だ った。 あ れか ら 6年。 最 初の うち は
軽 やか だ った筆 の運 び も、 今 や、重 くて 一向
に 進 まない 。 と にか く、 何か ら何 まで すべ て
辞 書を 引 き引 き、 確認 して 納得 し てか らで な
い と書 けな い ので あ る。 いつ来 る と もわか ら
な い、 編 集長 か らの 催促 の電 話 も恐 ろ しい。
で も、 今年 にな って よ うや く先 に光 が見え
て き た。あ と 2回 で 連載 終了 の予 定で ある。
や っと 肩 の荷 が下 ろ せ そうで 、 ほっと一 息つ
い てい る 今日 こ の 頃で あ る。