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Japan Advanced Institute of Science and Technology

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Academic year: 2021

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Japan Advanced Institute of Science and Technology

JAIST Repository

https://dspace.jaist.ac.jp/

Title

マルチメディアトラヒックに対応したCDMA通信方式に

おける送信電力制御法の研究

Author(s)

小出, 泰雄

Citation

Issue Date

2001‑03

Type

Thesis or Dissertation

Text version

author

URL

http://hdl.handle.net/10119/1482

Rights

Description

Supervisor:日比野 靖, 情報科学研究科, 修士

(2)

マルチメデ ィアトラヒックに対応した

CDMA

通信 方式における送信電力制御法の研究

小出 泰雄

北陸先端科学技術大学院大学 情報科学研究科

2001

2

15

キーワード: CDMA,送信電力制御,移動体通信,マルチメデ ィア通信.

Abstract

携帯電話を中心とした移動体通信は利用者の急速な増加によりチャネル資源の枯渇 が重要な問題となっている。また次世代移動体通信では音声のみでなくインターネッ ト接続によるデータ伝送やリアルタイム動画像の伝送など高帯域、高品質な伝送を要 求する多様なメディアの通信がおこなわれようとしている。しかしながら無線通信に おいて利用できる周波数帯域幅は限られたものであり自由に通信路の帯域幅を広げる ことはできない。そのためシステムの収容ユーザ数の増加させるためには各トラヒッ クを効率的に扱い周波数利用効率を向上させなければならない。

本論文ではDS-CDMA方式のセルラー携帯電話システムにおいてマルチメディア トラヒックを効率的に扱うことで周波数利用効率を向上させることを目的とした新た な送信電力制御法を提案する。本提案方式はマルチメディアトラヒックの各トラヒッ クごとに要求される通信速度や品質が異なることに着目し、その要求に応じて受信側 での最適なターゲット受信電力を設定する。これにより要求された品質を保持しつつ システムの収容ユーザ数を増加させることができる新たな送信電力制御法を提案する。

1

序論

DS-CDMA方式はセルラー携帯電話システムの無線通信方式として周波数利用効率が 高く、また拡散率を変更することで容易に通信速度を変更できることなどからマルチメ ディアのための移動体通信にも適している。次世代移動体通信では屋外で384Kbps、屋内 で2Mbpsの高速データ通信の実現が目指されており、これにより高速なネットワークア クセスが可能となることから音楽、画像、動画などのデータ配信、リアルタイム動画の伝 送などの高速、高品質なアプリケーションの利用が期待されている。しかしながら無線通

Copyright c

2001byYasuoKoide

(3)

信で利用できる周波数帯域幅は限られているため、利用ユーザ数の増加とトラヒックの高 速化によるチャネル資源の不足が重要な問題とされている。

本論文ではDS-CDMA方式のセルラー携帯電話システムにおいて周波数利用効率を向 上させることを目的とした新たな送信電力制御法を提案する。この提案方式はマルチメ ディアトラヒックの各トラヒックがメディア特性に応じて要求される通信速度や品質が異 なることに着目したもので、各チャネルに要求される品質を保持しつつシステム収容ユー ザ数を増化させることが可能である。

2

携帯電話システム

現在の携帯電話システムは、小エリアをカバーする基地局を複数、配置することでサー ビスエリア全体をカバーするセルラー方式を採用している。これによりチャネルの効率的 再利用が可能となりシステム全体で確保できるチャネル数を増加させている。

3 DS-CDMA

方式

DS-CDMA方式では送信側で情報信号に周期の短い拡散符号を直接掛け合わせること でスペクトル拡散を行い、受信側では同様の拡散符号を掛け合わせることで逆拡散を行い 元の情報信号を取り出す。この拡散符号に自己相関が高く、相互相関の低い符号セットを 選ぶことで同一周波数帯に複数のチャネルが多重化して送受信されてもチャネル分離を行 うことが可能になる。

4

従来型送信電力制御法

セルラー方式の携帯電話システムでは移動局の位置により、基地局と移動局間の距離は 大きく異なる。そのため全ての移動局が同一の電力で送信を行っているとすると、半径10 キロメートルのセルでは、電波減衰率が距離の自乗に比例すると考えると各移動局からの 送信信号の基地局での受信電力は最大で100万倍異なることになる。この受信電力の差は 上りチャネルの符号間の相関特性に大きな影響を与えてしまう。そこでDS-CDMA方式 による無線通信では各チャネルの基地局での受信電力が同一になるよう送信側で送信電力 を制御してやる必要がある。

5

マルチメディアト ラヒックに対応した送信電力制御法

マルチメデ ィア通信では各トラヒックごとに要求される通信速度及び通信品質が異な る。そこで通信速度の違いから生じる拡散率の差と通信品質を考慮して受信側でのター ゲット受信電力を積極的に変動させ配置することで、各チャネルの相関特性を最適にコン

(4)

トロールする新たな送信電力制御法を提案する。これにより要求される品質を満しなが ら、システムの収容ユーザ数増加させることが可能になる。また送信電力を必要最小限に することで、隣接セルへの干渉電力の減少と送信機の消費電力の低減を目指す。

6

ノイズとチャネル多重化の影響

無線通信では空中伝搬や送受信器で発生する熱雑音により情報信号に雑音が加わる。ま たDS-CDMA方式ではチャネル間での干渉が品質に大きな影響を与える。そこでこれら 雑音やチャネル多重化によって生じる干渉が通信品質にどのような影響を与えるのか調 べた。

7

マルチメディアト ラヒックに対応した送信電力制御法の性 能検証

マルチメディアトラヒックに対応した送信電力制御法の有効性を検証するため計算機シ ミュレーションを行った。その結果、従来型の送信電力制御法と比較して、提案したマル チメディアトラヒックに対応した送信電力制御法は収容可能ユーザ数を増加させることを 確認した。またターゲット受信電力が小さいメディアのチャネルの発生比率が多くなるほ ど、収容ユーザ数が増加することが分かった。

8

考察

シミュレーション結果の考察を行った。また、提案したアルゴリズムによるチャネル受 付可能数と実際の最大チャネル受付可能数との比較を行った結果、ほとんどの場合におい て等しいユーザ数を確保することが可能であり、また少なくなる場合でも1チャネル程度 であることから提案したアルゴリズムの有効性を確認できた。

9

結論

本論文ではDS-CDMA方式の携帯電話システムにおいて、周波数利用効率を向上させ ることを目的としたマルチメデ ィアトラヒックに対応した送信電力制御法の提案を行っ た。そして、ターゲット受信電力を決定するためのアルゴリズムを示した。その性能を計 算機シミュレーションにより明らかにした。その結果、従来型の送信電力制御法に比べて 収容ユーザ数が増加し、またチャネル受付制御やターゲット受信電力の低減アルゴリズム も有効に機能していることが確認できた。

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