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性差がワーキングメモリに及ぼす影響 : 卵胞期,黄体期と男性の比較: 沖縄地域学リポジトリ

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(1)

Title

性差がワーキングメモリに及ぼす影響 : 卵胞期,黄体期

と男性の比較

Author(s)

小西, 清美; 神代, 雅晴; 泉, 博之; 樋口, 善之; 吉田, 敦子; 木

山, 由夏

Citation

女性心身医学, 13(3): 135-142

Issue Date

2008-11-30

URL

http://hdl.handle.net/20.500.12001/10127

Rights

日本女性心身医学会

(2)

日本女性心身医学会雑誌 JJpおcPsych蜘'mObstetGyn

.

VoL1,3No.3.即,.1描 ー1払{平成ぬ11月) 〈 原 著 〉

性差がワーキングメモリに及ぼす影響

一卵胞期,黄体期と男性の比較ー

名桜大学人間健康学鶴看霞学

1

L

麗鷺医務大学車難生態務学研究所人間工学研究務2) 揺縄県立大学看寵奇幹部副.揖鵠総合請書l4t,園立構龍長時麗謀センタ_B)

小西清美1) 神 代 雅 晴

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崎w H励 刷 物 働 蹄 糊 脚 偽 脚 叫 働 唱P制 勘'Nat伽 d政略端'IIl(h抑制踊蜘'IINi噌回創klMet扱:olCa胸 r 概 要 本 研 究 で は . 女 子 学 生12名.男子学生12各を対象にして,性差がワーキングメモリに及躍す影 響民ついて.鶴題避行カの艦時的な寵化で検討することを宮崎とした.実験ほ.鵠報をアタテイプに保 持するワーキングメ号リを指揮と

L

た自体の醜題者用い.卵胞期.賞体期と男性の

S

癖においてパソコ シの制御下で60分間実施きれた,その結果,ヲー4'ンダメ.:Ifリの課題は,結時的な韓題遅行方は,緯じ て男性に比べ黄体期の性ホルモンが商撮度に分秘書れる時期において欝題パフォーマンスがよいことが 示唆された.さらに蝶題遂行において.男性はほかの時期に比べ主観帥帯価では.メンタルワータロー ドが低かった.しかし.生理的評価では.護符前に精神的緊張が高い傾向が示された.遂行申は卵臨期, 黄体期,男性とも

4

、臓交感神経治意優位傘状態であるこ主が示喰きれた.

Summ町 Tmss加dyaimed旬 低amine也eeffects ofl'阻derdifferences on workiBg悶悶町y'by 釦lII1-iningch組 側over也ne

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Tlle subjects were 12 female and 12 m.ale蜘,de蜘 .

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7

月 駒 田 受 領 自 釦 明 年 四 月 留 目

別刷請求先:小西講義名接大学人間健康学部看寵学 刊 肘 櫛 沖 縄 県 名 龍 市 字 為 又122Cト・1

R目前吋倫抑出回出8)吻却,劃腕;~抑d Ocωber 路.叡鵬

Reprintreql蹴蜘:抱卵叫即日細部u.~伊ぽ岡,entof Scle配偶iD Nur甑gFaculty of Human臨altb

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お虫館総Meio

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(3)

Japanese Society of Psychosomatic Obstetrics and Gynecology

1部 性差がワーキングメモりに麗ぽす影響一部胞期.黄体期と男性の比較一 女性心身障134是S号

density.側 聡 開 問dwi也themale studen飽.Furt恥m慨 , 島r阻sk:execution.出eres凶t:sin必 国 組d也at men也lwor蜘 adw;踊Iowerおrmales也anfor females inei也,er凶槌e.in飽rmsof抑 協cti'時 evaluation.

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13:195-142)

K町words:Me田信ua1cycle. Per和rmance.Gender difference

s

.

Working memory はじめに 近年.少子化が進むなかで.女性が企業におい て能力を十分に発揮するためのポジテイプ・アク ションが推進されている1)しかしながら.女性 比性周期に伴う身体的・精神的症状,いわゆる 不定愁訴が複数存悲し

.8

-9割の女性が自覚して いると述べている勧. 女性が多く説策している最近の医療の現場では 電子カルテの導入などのハイテク化やインフォー ムドコンセント,複雑多岐にわたる患者のニーズ 等に対応しなくてはならない状況がある.そのよ うな状況下で.複数の同時にやるべき仕事につい ‘て優先順位と実施踊位をつけ,計画的で効率的に 行動するための能力として,ワーキングメモリの 働きが重要な役割を呆たしている.ワーキングメ モリの働きとは, Baddeley ら 3)~,提唱したモデル に基づいており.このそヂルは,注意の制御機構 である中央実行員長.音韻ループおよび視覚・空間 的スケッチパッドそしてエピソ}ドバッファの3 つのサブシステムと.視覚的意味や言語解釈そし てエピソード長期記憶などの長期記憶のデータ貯 蔵庫から構成される.また,ワーキングメモリ働 きを便宜的に情報の保持・処理の視点からみる と一定時間に情報をアクテイプに保持すること を重視する立場とアクテイプに保持した情報を柔 軟に処理することを重視する立場がある4) 本研 究では,特に音韻ループの働き,すなわち言語ワー キングメモリで.情報をアクテイプに保持する立 場に着目した課題を作成し.ワーキングメモリの 指標とする. 先に筆者ら叫ま,卵胞期と黄体期の時期がワーキ ングメモリに及ぽす影響について検討した結果. 黄体期において競題エラー率が有意に低く.課題 パフォーマンスがよいことが示唆された.さらに. ワーキングメモリの働きは月鰻随伴症状に最多響き れず.性周期と関連して卵巣から分泌されるエス トロゲンの性ホルモンが関与するのでないかとい う結果が得られた. 先行研究mでは.言語の読暢性や細かい手仕事 (連続手作業テスト)などの寝題では,月経周期の 中でエストロゲンが高模度期の黄体期にテストを 行った女性のほうが月経期で行った女性よりも成 績がよいという結果が得られた.一方,男性優位 性の蜜問能カテス子では,エストロゲンが低損度 期にテストを行った女性と男性において成績が良 かったと報告している.すなわち.作業の特性や 性ホルモン分泌量,いわゆる性蓋によって作業パ フォーマンスが異なると考えられる. そこで.本研究では.女性の卵胞期.黄体期と 男性を対象にし.ワーキングメ号ザを強〈聾求き れる課題を用いて課題遂行力の経時的な褒化とと もにメンタルワークロードについて,明らかにす ることを目的とした. 方 法

1

.

対象 被験者は

B

大学の健常な女子学生(以下.女性) 12名で平均年齢 21.6土0.7歳(平均値:l:SD),正常 な視力もしくは矯正視力左右主も平均

1

.0念

0

.

4

を 有し.パソコン歴平均4.

3

1

.

4

年であった. 対照群はB大学の健常な男子学生(以下.男性) 12名で.平均年齢 19

.

9

2.0歳,左右視カ平均

0

.

9

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0

.

4

で,パソコン歴平均

2

.

6

2

.2年であった. 但し,女性の被験者の条件ほ.事前のスクリー ニングにより月経周期が2縮性を示し.日本産婦 人科学会における正常月経周期

(

2

5

-

3

8

日)であ る者を被験者に選択した.実践開始

3*

月前から. 口腔内の基礎体温測定を行い.舟経罵織が規則的 (平均31.8土脇田)で,体温が2相性を承すことを

(4)

訴胞年11月 小西他

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1

画 商 〉

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2

図面〉 処方鍵&慣tM品名をマウスでタリヲタして下齢、 民事: 0

信骨量僅飼:00 陶 :c)0 生年111:00 値官官周目:00 線晶翁 廃飽田・ザ'-#':.1 ゆ:.1=.,-11 --目盛り,,:1:畑町F分tこされてい寝す. .目盛り. . '憶して下'"品、.

恒巴

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3

図面〉 目盛ゅの量は? l釘 園1実験聾題:ワーキングメモリの指標 再度確認した.また.ホルモン弗jや経口避妊薬を 服用していないこと.実験開始24時間以内に頭痛 薬やその他の常備鳴を服用していないこと,妊娠 経験がなく,婦人科疾患の既往がないことを確認 した.なお,実験前日は十分な睡眠をとり,アル コール摂取をしていないこと.実験当日はカフェ インを摂取していないことを確認した.

2

.

実験手順 実験は静聞とした個室にて,実験の時間帯は午 後

2

時から

6

時の聞に行なった.環境は温度

2

6

.

7

:t1.

0

t

.

湿度58.

1

5

.

6

%

であった.本研究で は,実験課題を,女性に対し卵胞期と黄体期に 2 回,男性に

1

囲の測定を行なった.女性の

2

つの 時期における願序バイアスを避けるために,卵胞 期から開始する対象者が 6名.黄体期から開始す る対象者が 6名.というようにカウンターバラン スをとった.実験前に被験者に対して.一般事項 を記入していただき,同時に携帯用心電図を装着 し.

1

0

分間安静後,実験課題を

2

分間練習し,そ の後

1

分間休憩して,実験課題を

6

0

分間実施し

た.実験課題を実施後,随分闘の安静後.NASA-TLX

(NASA

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討を記入していただ いた. 1)実験課題 本研究で使用した課題は.

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と阻蛇h8l のワーキングメモリモデルに基づいた実験課題で ある

d

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を用いた.視覚的に提示さ れた薬剤の量を記憶させ,同時に薬剤名に関連し た選択穣題を

1

0

秒間行わせた.

1

0

秒後に最初に 記憶した薬剤量が正確に再生できるか(正解数)に よってワーキングメモリを評価した(図 1).すな わち.コンピュータ上(パーソナルコンピューター

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7

-'(ンチ}で,マウスをクリックし て行う実験課題で.

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Termi~

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)

作業の限界を考慮して

.60

分間とした. この実験課題は.1画面の薬剤ボトル量の目盛 を記憶したら.OKをクリッタする.なお.1∞ l~∞伽対の 1∞ml 毎に 10 等分された薬剤ボトル

(5)

Japanese Society of Psychosomatic Obstetrics and Gynecology 1拐 性差がワーキングメモリに及ぽす影響ー卵施期,黄体期と男性の比較一 女性心身韓日巻3号 の襲被量がランダムに提示される.2画面の記憶 を妨害する課題では.薬剤はすべて6文字の薬剤 名を用い,処方鐘にlつの薬剤名と 6種類の薬剤 名が呈示されるので処方鐘と同じ薬剤名を選択 しクリックすると次の薬剤名がランダムに墨示 される.この作業を10秒間実施する(副課題).

3

画面は.

1

画面で記寵した量をクリックする(主 課題).忘れた,分からない場合は

r?J

をクリッ クする.以上の

1-3

画面までの課題を繰り返し

ω

分間実施させた.

1

画面の数値の記憶や

3

圃面 の記憶した数値のクリックには制限時間はなかっ た.マウスのクリックは,マウスパット上(14Ox 180)mmで行うこととした.なお,実験課題は出 来るだけ早〈正確にクリックするように教示し. 実施前後の安静時には,軽く目を閉じるように教 示した.

2

)

主観的指標 NASA-TLXは,アメリカ航空宇宙局において 開発されたメンタルワークロードを主観的に評価 する尺度である9) これは.

r

知的知覚的要求

J

.

r

身 体的要求

J

.r

タイムプレッシャー

J

.r

作業成績

J

.

「努力

J

.

r

フラストレーション

J

の6つの下位尺度 によって構成されている.この

6

尺度について

1

2

cm V AS (Visu

a

1

An駒 郡eScale)で評価し,一対 比較法を用いて重み付けされた平均値 (WWL: weighted workload)をメンタルワークロードの 主観的指標とする.本研究では,重み付けの簡略 化を目的として.三宅と神代1叫こよって提案され た

AWWL

(A

da.ptive weighted workload)を用い た.AWWLは,各項目についてスコアの高い順に

r

6

.

5

.

4

.

3

.

2

.

1Jの重みを付けて平均を求めるもの である.AWWLとWWLとの聞には高い相関 (r= 0.989)が認められている. 3)生理的指標 心電図はアクテイプトレーサー

A

C

-

3

0l

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G

M

S

社,重さ約87g)を用いた.対象者は入室後,座位 にして自然な呼吸で落着いてから携帯用心電図を 胸部(プラス電極は左胸部

V

5

.

マイナス電極は胸 骨最上部,アースはプラス電極と対照的な右胸部) に電極を装着し,実験課題が終了し.10分間の安 静まで継続して測定した.本研究での心拍変動(以 下.HRV)は,安静開始してから 5分間.実験課 題の作業開始.20分.40分.終了後の最初の5分 間でのR-R間隔をAR・自己園帰分析を行い.HRV を求めた.HRVは.低周波成分(lowfrequency : LF)を0.04-

.

o

15HZ.高 周 渡 成 分 (high 合e-quency : HF) 0.15-0

.

5

HZとし.HFは心臓副愛感 神経活動の指標.LF/HFの比を自自;律偉神経活動の指 標としたn 4ω)月経周期の測定時期および翻定期関 本研究では,止血後

3-7

日(月経周期

2

6

-

3

8

日)に測定した時期を卵胞期とし.月経前症候群

(

P

M

S

)

が現われやすい時期で月経開始の

3

-

1

0

目前(月経周期

26-38

日}を賞体期とし,この

2

つの時期に測定を行った.基礎体温は.2005年6 月から測定開始し被験者に月経開始日を申告し ていただき.測定時期を調整し.9月から1カ月半 で実験を終了した.なお,基礎体温は実験を終え るまで測定させた. 3.統計解析 統計解析は.

S

P

S

S

12J句を用いた.ワーキングメ モリ課題の成績では.卵胞期と黄体期の比較は, 対応ある

t

検定,卵胞期・黄体期と男性比較では 独立サンプルt検定,経時的変化では反復分散分 析 後Bonfe汀oni検 定 を 行 っ た .NASA-TLX は Mann-Whi旬ey検定.HRVの経時的変化は反復分 散分析を行い.Bonferroni検 定 を 行 っ た 全 て の 検定においてpく0.05を統計学的有意水単とし た.

4

.

倫理的配慮 対象者に対して,研究への参加は自由意思であ り,調査中でも中止可能であること.また本研究 への参加・不参加は成績などに一切関係がないこ と,データは研究目的以外には使用きれないこと を研究の依頼文に明記し.書面で同意を得た.本 研究で得られたデータは研究目的以外に使用され ることはなく,またランダムな

3

桁の数字を用い た識別コードで管理するため個人が特定されない ように配慮したL 結 果 1.ワーキングメモリ課題 ワーキングメモリ課題成績を表

1

に示す.課題

(6)

笈 胤 年11月 11'、西他 1羽 表1 ワーキングメ号リ課題の成績 卵胞期n'"12 貨体Ma盟 12 男 性n= 12 時間 平 均 倍 釦 平均値SD 平均値SD 窓際題 課領遂行量 却 分 健a) 齢S企8.6 肱1念6.7寸 観.8:1:3.1 40分健b) 肱2土16.6 随 分 健c) 個9企8.2 縁起E解数 20分健 40分健 60分健 側線題 磯健回数 随 分 償 437.9土76.5 必 制 定65.4

6.1:1:駒~4

ω

分健 4部,.7全部3 必 闘 士

w

1.9企鈍S 印 分 値 481.3士郎,.8 4鈍S企 臥1 必6.4*邸1 穣隠正解数 却 分 健 426.3ま 施5 必 括 主 侃5 姐9.5企施5

ω

分錦 繍 :.4lt:施S 絡 制 玄61.6 4鉱9盆 侃5 伺 分 償 制必定83.3 47鵠 * ぬ1 457.8志飽S 心 泊 分 健:0-却 分 ω40分健:21-40分 d伺 分 値 :41-随 分 卵胞期と黄体期の比紋:対応あるt検鬼卵胞期・黄体剣と努幾Jt紋:独立ザンプルt倹定. 経時的夜化:恥曲rroni検定 111:p<O.lO 111111

:

<01曲 遂行力について,卵胞期.黄体期.男性の

3

群を 比較した結呆.

2

0

分値では,卵胞期に比べ.男性 において課題遂行量が高い傾向を示した (p< 0.1).40分値では有意差はなく

.

ω

分値では男性 に比べ.黄体期において課題遂行量が有意に高 かった (p<0.05). 課題の正解数においては, 20 分債では.卵胞期に比べ,黄体期において課題正 解数量鳴い傾向を示した(pく

0

.1).40分値では有 意差はなく

.

ω

分値では男性に比べ.黄体期にお いて課題正解数が高い傾向を示した (pく

0

.1).経 時的な褒化を観察すると.卵胞期と男性は有意な 変動はなかった.黄体期のみにおいて.

2

0

分値に 比べ.60分値が課題遂行量は有意な傾向 (p<O.1)

t

課題正解数は有意に正解散が増加していた (pく0.

0

5

)

.

すなわち.黄体期は時聞が経過するに したがって.課題遂行力が増大していた. 主課題を妨害する副課題の処方鐘の確認回数, 正解数では

3

群聞に有意差はなかった. 2. NASA-TLX 図2で示した NASA-TLXの結果では.

r

知的知 覚的欲求jでは,卵胞期と黄体期の両時期は男性 に比べ.有意に高得点であった.(pく

0

.

0

5

)

.

男性に 比べ,卵胞期では,

r

フラストレーション

J

におい て有意に高< (p<O.05). 貨体期では.

r

身体的欲 求jにおいて高い傾向を示した (pく

0

.

1).総合腎 価の fAWWLJでは.卵胞期と黄体期には統計学 的な有意差は認めなかったが.男性に比べ,黄体 期では rAWWLJが有意に高< (pく0.05). 卵胞 期では,高い傾向が観察された (pく

0

.

1).すなわ ち,本研究でのワーキングメモリ課題は,女性に とってメンタルワークロードが高かった. 3. HRVの変化 1) LF/HF比の変化 卵胞期.黄体期,男性における LF/HF比を図

3

に示す.

3

群関では有意差は認めなかった.経時 的変化では.LF/HF比は卵施期において課題遂行 前に比べ.開始後は有意に上昇し (pく

0

.

0

5

)

.

20 分後は高い傾向を示し (p<O.l),それ以降は緩や か

t

こ下降していた.黄体期では作業前後において 有意差はなかった.一方.男性では,開始後に比 べ.40分後は有意に上昇した (pく0.05). 2)回‘値の変化

(7)

Japanese Society of Psychosomatic Obstetrics and Gynecology 140 性差がワーキングメモリに及ぼす静響ー卵胞期.黄体期と男性の比較一 女性心身蕗13巻3号 AWWL

12τ=

ゴジ'

フラストレーやョン 努力 作業成績 タイムプレッシャー 身体的欲求 知的知覚敏求

20 40

E

=

=

=

τ

=

w

.

.

.

10 鈎 100 120 得点 国2 NASA.TLX M阻.W,脳血ey111 : p<0.10 車 掌 :p<

o

.

o

s

..0 5.0 白 M n M a 噌 電 咽 b ・ て h d 2.0 1.0 ホ* 0.0 事*

*

遂 行 前 開 始 後 20分後 40分 後 終 了 後 図3卵胞期.黄体期.男性のLFIBF比の変化 (0

=

12) Bonferroai検定:市p<O.1.lIIlIIp<

.

o

侃l HF値は,卵施期.黄体期,男性の 3静岡では, 課題遂行前に卵胞期に比べ.男性が低い割合の傾 向を示した{図

4

)

.

すなわち,男性は開始前.心 臓交感神経喝事優位な状態であった.黄体期では, 遂行前に比べ,10分値は低い傾向を示し(pく0.1), 20分後と 40分後は有意に低い割合を示し (pく 0.05),終了後は若干上昇した.卵胞期では,遂行 前に比べ, 40分後は低い傾向が観察された

(

p

<

0.1). 経時的変化では,男性は有意な変化は寵めな かった. 場 事 ワーキングメモリの働きについて経時的な変化 をみた結果.課題遂行開始してから最初の20分値 では,卵施期に比べ.男性において課題遂行量が 高い傾向を示したが.後半の60分値では黄体期に 比べ,男性は謀層進行量,正解裁とも明らかに低 い遂行力を示した.また,黄体期は時闘が経過す るにしたがって.課題遂行力が増加していったが. 男性は大きな変化がなかった.すなわち.男性に NI工-ElectronicLibrary Service

(8)

叡 鵬 年U月 関

*

40 抑 却 ( ま ) 揮 を 常事 10

小西俄 141 遂行前 開始後 20分後 40分後 終了畿 園4卵胞期,貨体期,男性の回・値の蜜

1

t

Bonferroni検定:本p

<

0.1.11= 11=P

<

O!邸 比べ,黄体期において.課題パフォーマンスが良 いことが示唆された. 先行研究において,雷語の流暢性や細かい手仕 事(連続手作業テスト)などに関する韓題では, 男性に比べ.黄体期(エストロゲン高濃度期)に 成績がよかったという報告がある削.これらの報 告と本研究での課題と同様な結果が得られた.こ れは.本研究の課題が雷語によるワ}キングメモ リ課題に類観していたことや60分間の連続的な パソコン入力作業であったことから両様な結果が 得られたと考えられる. 本研究では性ホルモン値(エストロゲンとプロ ゲステロン)の測定をしていないが,基礎体温を 測定し

2

相性を示す被験者であったこと.卵胞期 は止血後

3-7

日(月経周期

26-38

日).賞体期は 月経開始前の

3

から

1

0

目前(月経周期

26-38

日) に確実に測定した.一方.男性は月経期と岡裡度 の性ホルモン分皆、量で,黄体期は性ホJレモン分総 量の高濃度期であることは周知されている. このことから,男性や卵胞期に比べ.黄体期に おいて,ワーキングメモリ課題パフォーマンスが 良かったことは,性ホルモンの分秘量の違いが関 与していることが示唆される.なお.黄体期の性 ホルモン分泌量では,エストロゲン値は卵胞期の 約2.5倍量,プロゲステロン健は卵施期の約20 倍量と高いレベルで卵巣から分泌される.先行研 究仰)12)では.エストロゲン分秘量だけもこ註冒して いるが.プロゲステロンの分秘量も関係するので はないかと推察されるため,今後性ホルモン値を 測定し.検討する必要がある. 次に,被験者に対

L

.

課題は.

r

由来るだけ皐〈 正確にjするようにと教示した.その結集,卵胞 期や黄体期.男性が課題遂行に対し努力きれたか 主観的評価である NASA~TLX ~生理的指標であ る

HRV

の褒化から観察した.

N

A

S

A

.

T

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の総合 評価

fAWWLJ

では.男性tこ比べ卵胞期や黄体期 において明らかに高得点で.女性にとってメンタ ルワークロードが高いことが示された.しかし, 男性は経時的な課題遂行力による成績

t

こ変化はみ られなかったが.後半の時間はLF/HF比が高値 を示した.卵施期は,前半の時聞は

LF/HF

比は高 値を示し.一方,黄体期は課題遂行の後半の時間 には

HF

値が大きく低下し.いわゆる心臓交感神 経が優位な状態を示した紛.すなわち

.

3

群とも課 題遂行中は心臓交感神経地主優位に活動しているこ とが考えられる.また,男性は主観的には,メン タルワークロードが低いと感じていたが,実藤は,

HF

値は課題遂行前も高い傾向を示し,精神的緊 張が高かったことが推測された.このことから, 卵胞期・黄体期・男性とも課題の遂行lこ関して, 一生懸命努力して得られた成績であると考えられ る.

(9)

Japanese Society of Psychosomatic Obstetrics and G戸lecology 142 性差がワーキングメモリに及ぼす影響ー卵胞期.黄体期と男性の比較一 女性心身龍胞巻3号 先行研究では,課題の特性によってパフォーマ ンスが違うという報告に対して,空間的ワーキン グメモリに関する課題では.黄体期に比べ卵胞期 に成績が良かったという報告があるω. また,男 性は空闘能力が優れていると報告されているω. これは,性差に関して,歴史的背景から述べられ ているお)人聞には,男女の労働分担の長い歴史 によって,男性は色々な物を投げる能力.狩りを するために空間能力が優れているのに対して,女 性たちは定住の場の近くにとどまり.乳幼児の世 話や日常生活をする能力が優れている.認知パ ターンや運動スキルにおける男女の平均としての 違いは.男女の生物的性差や社会的文化的性差が 関与していると考えられる. 以上のことから,本研究のワーキングメモリを 強〈要求される課題において,男性に比べ,女性 の性周期の中で黄体期において.課題パフォーマ ンスの良いことが示唆された.この結果は,女性 労働者が能力を発揮し,生き生きとして就労する ための職域拡大の一助となる. 結 論 本研究では,卵胞期,黄体期.男性の3群がワー キングメモリに及ぼす膨響について検討した.そ の結果,ワーキングメモリを強く要求される課題 では,経時的な課題遂行力は,総じて男性に比べ 黄体期の性ホルモンが高濃度に分舘、される時期に おいて課題パフォーマンスがよいことが示唆され た.さらに課題遂行において,男性は主観的評価 である

NASA-TLX

の結果では,メンタルワーク ロードが低いことが示されたが.生理的評価であ る

HRV

の結果では,遂行前に精神的緊張が高い 傾向を示し課題遂行中は卵胞期・黄体期,男性 3群とも心臓交感神経が優位な状態を示してい た. 文 献 1)厚生労働省窟用均等・児童家躍局:平成16年版 女性労働白書働く女性の実情.財団法人21世 紀職業財団;118.笈 腕 2)野 田 洋 子 . 女 子 学 生 の 月 経 の 経 験 第1報 月 経の経験の経時的推移.日本女性心身医学会雑誌 8:時--63.2003 3) BadiぬleyA : Tb.eep陶 磁:cbuffer: A new comp

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1

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参照

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