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ごみ固形燃料の蓄熱危険性評価に関する研究

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【 論

文 】

ごみ固形燃料の蓄熱危険性評価に関する研究

清 水 芳 忠 *,** ・ 若 倉 正 英 * ・ 新 井

充 ***

【要 旨】 2003 年三重県 RDF (ごみ固形燃料) 発電所の RDF 貯槽において爆発事故が発生した。類 似事故を未然防止するためには発生要因を解明するとともに,他の廃棄物への適応可能な危険性評価手 法の確立が重要である。そこで化学物質の熱的危険性評価や化学プロセスの安全設計に利用されている, 複数の熱分析機器を用いて RDF の低温領域から発火温度まで,発熱要因の解析と蓄熱発火危険性評価 を行った。RDF は水との急速な混合による温度上昇の可能性があり,湿潤した RDF では 80℃以下の 温度域で酸素を消費しながら,ゆっくりとした発熱反応が進行する。この発熱による温度上昇によって 酸化速度が上昇し,条件によっては蓄熱が加速されて発火にいたる可能性が示唆された。廃棄物の不均 一性を考慮した測定方法や測定条件を選択する必要とともに,化学発光分析装置や熱分析機器などを組 み合わせることで有効な蓄熱発火危険性評価が可能となった。 キーワード:ごみ固形燃料,廃棄物火災,蓄熱,自然発火,化学発光

1.は じ め に

堆積された廃棄物は,貯蔵を目的とするか否かにかか わらず,内部に熱を蓄積する可能性があり,場合によっ ては大規模な火災事故を引き起こす。また最近では,廃 棄物を燃料として再利用する目的で製造される,ごみ固 形燃料 (RDF) や木質系バイオマス燃料の発火事故も 少なくない。また,堆積廃棄物による火災は内部で燻り 燃焼が継続するために,鎮火が容易ではなく火災が長期 化する傾向がある。平成 15 年 8 月に三重県で発生し,2 名の消防士が死亡した RDF 発電所の RDF 貯蔵タンク における爆発事故では,爆発に至る前から発熱が継続し 数回の発火事故が発生していた。さらに,爆発前には 1ヶ月近く火災が継続していた1)。また,平成 16 年 2 月 に長崎県の産業廃棄物埋立地で発生した火災は,約 13ヶ月間燃え続け,数々の有害物質を放出した2)。これ らの堆積廃棄物や廃棄物利用燃料の蓄熱発火事故の本質 的な事故防止のためには,個々の廃棄物に関して事故に 至るメカニズムの解明を行うとともに,標準的な危険性 評価手法の検討が重要である。廃棄物には発熱・発火危 険性を有するものが多く,これは一般的に廃棄物が様々 な化学物質の混合物であり,その大部分が有機物である ことに起因している。堆積された有機物は何らかの初期 発熱が内部で進行し,発熱速度が放熱速度を上回ると発 生した熱が内部に蓄積し,内部温度の上昇を引き起こ す3)。また,この温度上昇により堆積物を構成する有機 物の酸化が進行し,最終的に発火に至る可能性があるこ とが知られている。しかし,廃棄物のように被酸化性の 異なる有機物が混在した系では,影響因子が複雑であり, 初期酸化の機構およびその発火に至る詳細な条件はまだ 十分に明らかとなっていない。したがって,自然発火温 度や発熱開始温度を測定し危険性の目安とすることが多 い4-7)。そこで,様々な廃棄物について,従来から化学 安全分野で利用されている危険性評価手法や評価機器を 適用し5,8-10),初期発熱の起こる条件や発熱が蓄積する過 程,酸化反応の開始温度や促進される条件など蓄熱発火 危険性に関する調査・研究を行い11-14),それらの結果を もとに簡易な危険性予測手法を開発することで,堆積廃 棄物火災の抑制に貢献できると考えた。本研究では,三 重県 RDF 発電所における爆発事故をはじめ,類似施設 で事故が多く発生している RDF を試料として,まず初 原稿受付 2007. 6. 14原稿受理 2008. 6. 30 * 神奈川県産業技術センター ** 東京大学大学院工学系研究科 化学システム工学専攻 *** 東京大学環境安全研究センター 連絡先:〒 243-0435 神奈川県海老名市下今泉 705-1 神奈川県産業技術センター 清水 芳忠 E-mail : [email protected]

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期発熱の起こる条件を明らかとし,次に発熱が蓄積する 過程や酸化の開始温度および酸化が促進される条件など を検討することで,RDF の蓄熱発火危険性評価を行っ た。

2.RDF の概要

15,16)

RDF は「Refuse Derived Fuel」の 略 で あ り 日 本 語 では「ごみ固化燃料」や「ごみ固形燃料」などと呼ばれ る。家庭から排出される生ごみ,廃プラスチック,古紙 などの可燃ごみを粉砕・乾燥したのち,数 % 程度の水 酸化カルシウムを混合して圧縮・固化したものをさす。 RDF は乾燥・圧縮・形成されることで減容化が可能と なり輸送や長期保管に向くとされている,発熱量が 12.5 MJ/kg 以上の安定した発熱量を有している点が大きな 利点であり,冷暖房・給湯・清掃工場の発電用燃料とし ての利用や,石炭との混合利用などが期待されている。 RDF の品質基準は厳密に定められておらず,表 1 に示 すような大まかな品質基準のみである。そのため製造時 の条件や排出されたごみの成分により品質が異なってい るのが現状である。 これら RDF 等を取り扱う関係施設においては,操業 当初から発熱・発火事故が多数発生しており,その事故 発生頻度は 5×10−2件/年・施設と報告されている15) これは一般的な危険物製造施設における事故の発生頻度 (3×10−4件/年・施設) と比べて極めて高いといえる。 これらの調査・報告を受け,平成 17 年 12 月に RDF を 含む廃棄物固形化燃料などの再生資源燃料が指定可燃物 に追加された。

3.実 験 方 法

3.1 試 料 RDF は産地,製造日時等により,その構成成分は変 動するが,これらの RDF の構成元素は元素分析により 概ね炭素 (50 wt%),水素 (7 wt%),酸素 (30 wt%), 窒素 (>1 wt%),硫黄 (>0.10 wt%),塩素 (0.5 wt%) であると報告されている。また,一般的な RDF の成分 分析の結果を表 2 に示す16)。通常 RDF は,硬度を保つ ために約 2%の水酸化カルシウムが添加され,水分は約 10% 以下で,外径 15〜30 mm,長さ 30〜50 mm に加熱 圧縮成型されている。本研究では複数の製造所から提供 を受けた RDF のうち 1 つを選択して試料とした。測定 の際には,5 mm 以下に裁断したものや,凍結粉砕器に より 0.5 mm 以下に粉砕したものを使用した。なお,水 分吸着熱の測定では 5 mm 以下に裁断し,あらかじめ 12 時間真空乾燥した RDF を用いた。また,RDF 含有 成分の分析結果に基づいて,表 3 に示す物質を RDF の モデルとした。ポリプロピレン (PP) 等のプラスチッ クは三井化学(株)から提供を受けた添加剤無配合の試料を 用いた。これらのモデル物質は RDF の成分を代表する ものとして,特に熱劣化した際の影響を検討するために 使用した。 3.2 実験装置 RDF の初期発熱は,原料となる廃棄物の粉砕処理 や圧縮処理等の機械的操作の際に生じた熱や乾燥や成 形等の加熱処理時の冷却不足など外部から供給された 熱に加えて,微生物による発酵熱,プラスチック等の酸 化など有機物の化学反応による熱,水の吸着熱や水と 金属の反応熱など様々な発熱が考えられる1,15,17-19)。本 研究では蓄熱発火機構を「初期発熱」「蓄熱領域」「発 火領域」に分けて危険性評価を行った。それぞれの領 域ご と に,Mettler 社 製 高 圧 示 差 走 査 熱 量 計 (高 圧 DSC),Setaram 社製熱流束型熱量計 (C80) や東京理 工社製マルチマイクロ熱量計 (MMC-5112-I),断熱熱 量計 (ARC) 等の熱分析器を適用して検討を行った。 各領域における検討項目や予備試験を含めた測定装置を 表 4 にまとめた。なお,本論文では * で示した測定装置 おおむね円柱形 形状 長さ 10 mm〜100 mm,径 15〜30 mm 寸法 総発熱量の平均値が 12.5 MJ/kg 以上 発熱量 10%以下 水分 15%以下 灰分 目標値 項目 表 1 RDF 品質基準 0〜3 8〜50 1〜10 12〜32 25〜65 合成樹脂・ゴム類 (w%) 木・竹・わら類 (w%) 塵・厨芥類 (w%) 紙・布類 (w%) 不燃物類 (w%) 表 2 RDF の主な構成成分 セルロース 紙 リノール酸 プラスチック ポリプロピレン,ポリエチレン,ポリスチレン 油脂 RDF 代表成分 モデル物質 表 3 RDF モデル物質

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による結果について報告する。 自然発火温度の測定にはリガク社製高圧示差熱天秤 (高圧 TG/DTA) を用いた。酸素加圧下での TG/DTA (熱重量・示差熱) 測定による発火危険性の測定は,酸 素加圧下で測定を行うことにより,試料の酸化を促進し, 少ない試料量と短時間の測定により最低発火温度を測定 することができる手法である。これらの測定では,測定 している DT A 曲線が急激に立ち上がり,重量曲線が急 激に低下する時点で,試料が発火していることを示して いる。このような発火危険性の測定は,米国鉱山局が開 発した石炭の火災危険性評価手法を改良したものであり, 高圧 TG/DTA や高圧 DSC を用いて種々の物質の発火 性評価が行われている4-7) 断熱状態での発火に至る蓄熱の開始温度は ARC を用 いて測定した。ARC はステップ昇温測定と等温測定の 2 種類の測定方法があり,いずれの測定方法においても, 0.02 K/min 以上の発熱が検知された場合には,試料と 試料外部が同じ温度になるようにヒータを制御する擬似 断熱状態での測定を行う。このように ARC は,断熱状 態での試料の発熱挙動を測定できることから反応暴走や 蓄熱発火の危険性評価に利用されている。 初期発熱の検討や発火温度測定に利用した C80 は, 熱 流 束 型 の 熱 量 計 で,測 定 原 理 は 示 差 走 査 熱 量 計 (DSC) と類似している。定速加熱,または等温保持し て試料からの吸発熱を測定する。この試料容器はステン レスまたはハステロイ C 製の円筒形試料容器 (外径 17 mm,高さ 80mm) で,DSC に比べてかなり大きいこ とから,混合,撹拌,ガス流通などにおける発熱量や, 耐圧容器を使用することにより圧力の測定が可能である。 また,試料容器の周囲に多数の熱電対が網状に接触する サーモパイルを用いているため,容器全面の熱量を高感 度で測定することができ,化学反応の熱危険性評価,自 己反応性物質の分解危険性評価,蓄熱発火の危険性評価 等に活用されている。本研究では,試料量増加の影響等, その他の測定装置との比較など補助的な測定として C80 を利用した。 また,酸化開始温度低下の要因の一つとして,RDF 製造工程に受ける熱履歴による RDF 含有物のプラス チック類や不飽和油脂の初期酸化が考えられる。プラス チック類や不飽和油脂の酸化生成物である過酸化物等が 開始剤となって,酸化反応の開始温度を低下させると考 えられる。そこで,東北電子産業社製ケミルミネッセン スアナライザ (CLD-100FC) を使用した化学発光測定 により,これらの微量成分検出や発生挙動の検討を行っ た。化学発光測定は食品化学,高分子化学等の分野を中 心に酸化劣化の評価として利用されている20-22)

4.結果および考察

4.1 自然発火温度に関する検討 (発火領域における危 険性評価) 高圧 TG/DTA を用いて発火温度を測定した。試料に は同一製造施設における製造ロット (Lot 1, 2) が異な る 2 種類の RDF を用いた。また,試料形状は,直径約 3 mm 以下になるように裁断したものと,凍結粉砕機を 用いて粒径 0.5 mm 以下に粉砕したものを使用した。測 定条件は,試料量 10 mg,昇温速度 20 K/min,酸素圧 力 1 Mpa,測定回数は 5 回とした。測定結果を図 1 に示 した。また,各試料の平均値と,バラつきを示す指標と して標準偏差 σ を図中に示した。 図 1 発火温度の測定における粒径・試料量の影響 ケミルミネッセンスアナライザ *,高圧 DSC ARC (ステップ昇温測定)* 断熱下における発熱挙動 蓄熱領域 高圧 TG/DTA*,C80* 発火温度の測定 発火領域 測定装置 検討項目 自動酸化性の検討 * は今回報告する測定装置 表 4 蓄熱発火危険性評価項目と測定装置 C80,高圧 DSC 初期発熱 マルチマイクロ熱量計 *,ARC (等温測定)*,高圧 DSC 水分の影響 初期発熱要因の検討

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まず,3 mm の裁断サンプルでは,Lot 1 の発火温度 は 180〜224℃ (σ=17.5),Lot 2 の発火温度 182〜210℃ (σ=10.2) と Lot により大きなバラつきがあった。凍結 粉砕機を用いて粒径 0.5 mm 以下に粉砕したものを用い た測定では発火温度 176〜186℃ (σ=4.0) であった。こ れらの結果から,RDF のように不均一な混合物の発火 温度測定では,測定結果のバラつきを少なくするために, 試料の粉砕等による含有物の均一化等の処理が必要であ ることがわかった。 また,発火温度と試料量の影響を検討するため C80 を用いて測定を行った。測定条件は試料量 100 mg,昇 温速度 2 K/min,酸素圧力 1.5 MPa,測定回数は 3 回と した。なお,C80 はステンレス製の円筒形試料容器 (外 径 17 mm,高さ 80 mm) を用い,RDF の構成元素を C : 50%,H : 7%,O : 30% と仮定して,これらが完全燃 焼するために必要な酸素量を算出し試料量に対する容器 内の酸素量を決定した。試料として Lot 2 を 3 mm 程度 に裁断したものと 0.5 mm 以下に凍結粉砕したものを用 いて測定を行った (図 1)。凍結粉砕試料の発火温度は 174〜177℃ (σ=1.6) であり,高圧 TG/DTA の結果と ほぼ同じ値で,バラつき度合いはさらに小さくなった。 裁断した試料に関して高圧 TG/DTA の結果は,試料量 増加による効果はほとんどなかった。したがって,試料 粉砕が十分であるときは,試料量増加による均一化の効 果が高いが,粉砕が十分でないときは,試料量増加によ る均一化の効果は期待できないことがわかった。以上の 検討により,不均一な混合物の発火温度測定をある程度 の精度で測定するためには,試料の粉砕や試料量の増加 等による含有物の均一化等の処理が必要であり,試料量 の増加よりも粉砕による均一化の方が,より効果が高い ことがわかった。したがって,廃棄物のように雑多な混 合物であっても,粉砕による試料の均一化を図ることで, 高圧 TG/DTA による発火温度測定のような簡便な手法 により発火温度の評価が行えることがわかった。 高圧 TG/DTA による発火温度を試料粒径で比較する と,最低値で約 5℃,平均値で約 10℃の差があり,試料 粒径が小さいほど発火温度が低い傾向があった。これは 紙ごみ等の試料を細かくすることで試料の表面積が増大 し,熱分解時の重量減少や CO などのガス発生量が大き くなる傾向や発熱開始温度が低下する傾向23-25)があるこ とと同様で,自然発火に関わる熱分解ガスが生成しやす くなり,結果として発火温度が低下したものと考えられ る。このことから,RDF の長期保存により粉化が起き た場合には発火危険性が増すことが予想できる。なお, 安全性の観点から発火温度は測定結果の最低値を代表値 とした。 参考として表 5 に RDF を構成する主要な成分の発火 温度を示す26,27)。なお,これらの測定値は駒宮らにより 測定された結果を引用したものに,一部今回測定した結 果を加えてまとめたものであり,発火温度の測定方法は 今回の発火温度測定と同様に高圧 TG/DTA により測定 されたものである。今回測定した結果のうち,木粉につ いては粉砕したもの,腐材については木材から 10 mg 切り出した木片を試料としたものである。これらと RDF の発火温度を比較すると,RDF (Lot 2, 0.5 mm 以 下) の高圧 TG/DTA による発火温度の平均は 183℃で あり,RDF 構成物質の発火温度と同等もしくはそれ以 下であることが判る。これは,RDF 中に含まれる金属 等による触媒効果や,油脂やプラスチック等の有機物の 成形・乾燥工程での酸化劣化による発火温度の低下と考 えられる。 4.2 断熱状態での発熱挙動に関する検討 (蓄熱領域に おける危険性評価) 貯層内部に堆積された RDF は発生した熱量と外部へ 放熱する熱量のバランスにより蓄熱挙動が異なる。そこ で,発生熱量すべてが温度上昇に寄与する断熱状態での 熱測定が,蓄熱発火危険性を評価する上で重要な指標と なる。断熱条件下の測定には ARC を用いた。試料は 3 g の RDF および RDF 重量に対し 20% の水分を添加し た RDF を用い,試料容器は内容積 9 mL のチタン製球 形容器を用い,雰囲気は 1 MPa 酸素とした。なお,各 試料につき 3 回測定して,発熱開始温度の最も低い結果 を代表値とした。 ARC のステップ昇温測定による測定結果は,水を添 加しない試料では試料容器温度が 83℃を超えた時点で, 232 227 234 203 木粉 (パイン) 木粉 (タケ)* 木粉 (スギ)* スギ (腐)* 201 226 460 185 182〜280 PP PE PET ブチルゴム SBR 267 222 綿布 難燃化綿布 合成樹脂・ゴム類 [℃] 紙・布類 [℃] * は今回測定した値 木・竹・わら類 [℃] 表 5 RDF 構成成分の発火温度23)

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水を添加した場合には 71℃を超えた時点で,試料容器 内部の発熱速度が 0.02 K/min を超え,発熱が開始した。 試料量 3 g で水添加のない試料の場合の測定結果を図 2 に示した。発熱開始後の熱的挙動から,RDF は断熱条 件下では自己発熱によって発火温度に至るまで内部温度 が上昇することが確認された。また,ARC 測定では金 属試料容器の外壁温度を測定しているため,試料の発熱 の一部は容器を加熱するために消費される。試料容器の 影響をなくすために,以下の補正式により試料容器に奪 われる熱を考慮に入れた補正を行う。なお,今回の測定 条件での熱補正係数 Φ は 1.96〜2.00 であった。 Φ=1+(Mw・Cpw)/(Ms・Cps) (1) Φ :熱補正係数 Mw:容器重量 [g] Cpw:容器定圧比熱 [J・g−1K−1] Ms:試料重量 [g] Cps:試料定圧比熱 [J・g−1K−1] ARC による断熱測定で得られた実測値を Huff 法によ り Φ 補正を行った28,29)。なお,ARC の断熱条件下では, 温度と反応物濃度が,発熱速度と反応速度が等価である と仮定できるため,反応速度式は(2)式のように整理さ れる。 m=m0・

TfT ΔT

N ・exp

ER ・

T1 0− 1 T



(2) m0:初期発熱速度 [K/min] Tf:到達温度 [K] T0:発熱開始温度 [K] ΔT:断熱上昇温度 [K] E :活性化エネルギー [J/mol] R :気体定数 [J/mol・K] (2)式に Φ 補正後の値を代入することで Φ 補正後の発 熱速度曲線が得られる。得られた発熱速度を低温側に外 挿し,0.02 K/min (ARC の検出限界) を示すときの温 度を Tarc として算出した28,29)。表 6 に,保持温度等の 取り扱い温度から最大発熱速度を示す温度に達するまで の時間 (TMR:Time to Maximum Rate) が 24 時間と なる温度 (ADT24) を算出した結果とともに示した。 また,発熱速度と温度の逆数との関係を図 3 に示した。 なお,Huff 法では反応次数 (N) を仮定して擬反応速度 定数を計算しアレニウスプロットを行い,このプロット が最も直線に近くなるときの N を反応次数とし,この ときの傾きを活性化エネルギー (E) とする。水分添加 した RDF と無添加 RDF の解析結果を比較すると,E および Tarc に関しては水分添加した RDF の結果の方 が低い値となったが,自己発熱速度曲線および ADT24 は類似した傾向を示した。このことは,RDF 発熱速度 が小さい発熱開始の初期段階では水分の影響をある程度 受ける反応が進行しており,発熱速度がある程度大きく なり ARC による断熱測定が行われる領域では,水分の 影響をあまり受けない発熱反応が主体となっていること が示唆される。これらの解析結果と,測定された発熱が 通常の微生物活動の温度範囲よりも高い温度範囲で大き な発熱速度を持つことから,ARC のステップ昇温測定 による断熱測定では,主に酸化分解による発熱反応によ り蓄熱する過程の評価が行えることがわかった。した 図 2 断熱状態における RDF (水分添加なし) の発熱 挙動 N [―] 89 110 E [kJ/mol] 71 81 Tarc [℃] 66 73 ADT24 [℃] 添加なし 水分添加 表 6 Φ 補正後の ARC データ解析結果 0 0 図 3 Φ 補正後の自己発熱速度曲線の比較

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がって,発火温度に至る過程での酸化分解による蓄熱を 評価する手段として,ARC のステップ昇温測定が有効 であることが確認できた。以上の ARC を用いた検討に より RDF は 80℃前後から酸化分解による発熱が進行し, 自己発熱により発火温度まで温度上昇する可能性がある ことがわかった。また,ARC 測定結果を用いた解析に より推定される完全な断熱状態では,酸化発熱開始温度 がさらに低下する可能性があることが示唆された。 4.3 初期発熱に関する検討 (初期発熱における危険性 評価) RDF の初期発熱要因として様々なものが考えられて いるが,その中でも微生物発酵や水の吸着熱等,いずれ も水分の影響が大きいとされている16,30-32)。ここでは, RDF と水分の接触による発熱の有無を確認する目的で MMC-5112-I を用いて測定した。MMC-5112-I の恒温 槽内に溶媒として蒸留水 20 mL を入れ,溶媒中に試料 を封入したアンプル管をセットした。恒温槽内全体が設 定した温度 25℃で恒温状態となった後に,アンプル管 を破壊することで試料と溶媒を接触させて試料と溶媒と の混合熱を測定した。 合計 4 点の測定を行った結果,水とあらかじめ乾燥 させた RDF の混合熱の平均は 34J/g であった。また, RDF の比熱容量は 1.4J/g・K と報告されており15),混 合熱測定後の湿潤した RDF の比熱は約 2.2 J/g・K と推 算できる。そこで,これらの値を用いて,RDF と水の 混合熱により断熱的に上昇する温度を計算すると,乾燥 RDF の場合で約 24 K,湿潤 RDF の場合で約 16 K の温 度上昇と推算された。ただし,実際に貯蔵されている RDF は完全な乾燥・断熱状態ではないので RDF 全体 の温度が一様に 24 K の温度上昇を示すとは考え難い。 しかし,急激な水分供給等,条件によっては局部的に一 定程度の温度上昇を示す可能性は否定できない。 また,湿潤状態の RDF は含水率が 15% を超えると, 内部温度上昇することが報告されている16)。そこで,湿 潤した RDF の 40〜60℃の温度範囲で示す発熱挙動を ARC の等温測定により測定した。試料には 3〜10 g の 裁断した RDF と RDF 重量に対して 20 wt% の水を添 加した RDF を用いた。ARC のセルは内容積 9 mL のチ タン製球形容器および内容積 20 mL のスペシャルセル (チタン製円柱容器) を用いた。容器内雰囲気は酸素ま たは窒素置換雰囲気および酸素加圧雰囲気で保持温度は 40℃または 60℃である。主な測定条件と測定結果を表 7 にまとめた。また,図 4 に初期温度 40℃,RDF 重量 4 g および 10 g の測定結果を示した。水分添加した RDF は保持温度にかかわらず発熱による温度上昇が観測され, RDF 重量 10 g の場合には 10 K 以上の温度上昇を示し た。これは,発熱速度が継続的に 0.02 K/min を超える ことがない非常にゆっくりとした発熱による温度上昇で あった。なお,水分添加していない RDF を 60〜80℃に 加熱し,2〜5 日間保持して同様の測定をしたが,水分 添加試料が示したような発熱は確認できなかった。次に, 図 5 に示したように水分添加試料の酸素圧力を変化させ て,酸素量の影響を比較した。60℃に保持し窒素置換し 0.8 4 60 73 25 2 10 60 RDF 量 [g] 水分量[g] 容器体積[mL] 保持温度 [℃] 最大温度[℃] 表 7 ARC による湿潤 RDF の等温保持測定 49 9 0.8 4 40 57 25 2 10 40 62 9 図 4 湿潤 RDF の 40℃等温保持測定 図 5 湿潤 RDF の等温保持測定における酸素分圧の影響

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た条件では温度上昇は見られず,この発熱反応が水分と 酸素を必要とする反応であることが明らかとなった。酸 素 1 MPa の条件では,酸素 0.1 MPa の場合に比べ発熱 速度が大きく変化した。20 K 以上の温度上昇があり, 容器温度 82℃を超えたところで発熱速度が 0.2 K/min 以上となり ARC により断熱上昇が検出された。この結 果から,低温では,はじめに温度上昇を引き起こす酸素 と水を必要とする非常にゆっくりとした発熱反応が, 80℃以上では酸素の供給律速である発熱反応が起きてい ることがわかった。前者のようにゆっくりとした発熱反 応は,既往の報告14-19,30)に指摘されているように微生物 の関与が考えられる。また,後者は前節での測定と同様 に RDF の酸化による発熱反応と考えられる。 以上から,RDF の初期発熱には水分の影響が大きく, 乾燥した RDF に短時間で水分を添加した場合は最大約 34J/g の発熱が生じる可能性が認められた。また,湿潤 状態の RDF は酸素を消費して発熱反応が進行する。ま た,条件によってはこの反応熱が蓄積し,酸化分解によ る自己発熱開始温度まで温度が上昇する可能性が示唆さ れた。 4.4 化学発光測定を用いた RDF の低温酸化に関する 検討 これまでの測定で,RDF の初期発熱に対する水分の 影響が大きいことが明らかとなった。また,今回利用し た RDF では 80℃以上で酸化発熱が進行することが判明 したが,既に報告されている RDF 中に含まれる様々な 不飽和油脂33)や少量の過酸化物17)等の RDF 構成成分の 成分比率や含有物等によっては,この温度が変動するこ とも考えられる。たとえば,RDF はその製造工程にお いて多大な熱履歴を受けるため,その過程で RDF 中の プラスチックが熱劣化し過酸化物等を生成,蓄積するこ とが予想できる。これらの過酸化物等は微量であっても 酸化反応の開始剤として作用し,酸化反応開始温度を低 下させ,低温度領域での RDF の発熱挙動に影響を与え ることが考えられる34,35)。そこで,プラスチックの劣化 による酸化開始温度の低下効果に関する微量の過酸化物 の影響を,ケミルミネッセンスアナライザを用いた化学 発光測定により検討した。 化学発光は,化学反応により励起された中間体が基底 状態に戻るときに発光する現象であり,発光が見られる 化学反応は主に酸化反応である。その発光メカニズムは, 自動酸化反応によって生成するヒドロペルオキシドやア ルコキシラジカルが分解する際に生成する励起カルボニ ル基や,アルキルペルオキシラジカル同士の反応 (ラッ セル機構) により生成する励起カルボニル基が,基底状 態に戻る際に光を放出するとされている。主な発光種は この励起カルボニルであるが,同時に生成する一重項酸 素が通常の三重項酸素に戻る際の発光も含まれるといわ れている21,22) 空気および窒素気流中 (500 mL/min) において,2 K/min で 120℃まで昇温した後 120℃で 60 分間等温保 持した際の RDF の発光強度 (300〜650 nm) の測定を 行った結果を図 6 に示した。どちらの雰囲気でも昇温中 は昇温に伴い発光強度も増加した。その後,試料を等温 保持したところ,窒素雰囲気の場合には発光強度がすぐ に減衰した。一方,酸素雰囲気での発光強度はしばらく 増加を続け,その後緩やかに減衰しながら発光が継続し た。この結果は,RDF の酸化により発光成分が生成さ れること,また,RDF はその発光成分をあらかじめあ る程度含有していることを示している12)。また,図 7 に 示したように温度に対して化学発光強度をプロットする 図 6 空気および窒素気流中の化学発光強度測定 , , , , , , , , , , 図 7 RDF の化学発光測定

(8)

と,空気および窒素気流中のいずれの場合も約 50℃付 近から化学発光が検出され,RDF 中のプラスチック等 の劣化物がごく低温から分解を開始していることがわ かった。なお,有機物の自動酸化反応時の発光種である 励起カルボニル (420〜450, 530 nm) および一重項酸素 (480, 520, 580 nm) に由来する発光スペクトル21)が RDF の発光スペクトル測定においても観察され,RDF の発 光が酸化生成物に由来することが確認できた。図 8 には 80℃における RDF の発光スペクトルを示した。 次に,熱劣化を受けたプラスチックが酸化の開始に及 ぼす影響を検討する目的で,PP とあらかじめ熱劣化 (80℃,5 日間) させた PP (以下劣化 PP) を用いて測定 を行った。配合比を変化させて発光強度の時間変化を比 較したものを図 9 に示す。劣化 PP の存在により酸化の 開始が早くなり,酸化開始温度は劣化 PP の量に依存し て低下する傾向が得られた。なお,図中に示した劣化度 は未劣化 PP に対する劣化 PP の混合比率で示してあり, 未劣化 PP のみの場合を劣化度 0,劣化 PP のみの場合 を劣化度 1 とした。この結果から,RDF 成分の劣化度 合いが及ぼす低温での酸化反応への影響を評価する手段 として,化学発光測定が有効であることが確認できた。 以上の検討により,RDF 中には酸化開始剤となりう る過酸化物等が存在していることが明らかとなった。こ のことにより RDF の構成成分である PP 等の劣化物の 存在が,RDF の低温における酸化の開始に寄与してい ることが示唆された。また,化学発光測定は熱分析機器 に比べ高感度に酸化反応を検出できるため,50℃付近か ら RDF の酸化反応を検出することが可能であった。こ のような通常の熱分析機器では見落としてしまう酸化反 応も,堆積条件によっては熱がゆっくりと蓄積していく ため,化学発光測定が RDF の初期酸化の検知に有効で あることがわかった。

5.ま と め

RDF の初期発熱および蓄熱発火危険性の検討を各種 熱分析機器や化学発光測定を用いて行った結果,以下の 結果が得られた。 (1) 高圧 TG/DTA により様々な RDF の発火温度を 測定したところ,概ね 180℃前後であった。ただ し RDF のように不均一な混合物の発火温度測定 では,試料条件によっては測定結果に大きな幅 を持つことがあり,試料の粉砕による含有物の 均一化や試料量の増加等の処理が必要であるこ とがわかった。また,発火温度は試料粒径が小 さいほど低くなる傾向があり,RDF の長期保存 により粉化した場合には発火危険性が増すこと が予想される。さらに,RDF の発火温度は RDF を構成する物質それぞれの単独での発火温度と 同等もしくは低いことがわかり,RDF 中に含ま れる金属等による触媒効果や,油脂やプラス チック等の有機物の酸化劣化による発火温度低 下効果等により,発火危険性が増すことが示唆 された。 (2) ARC のステップ昇温測定により,断熱状態での 蓄熱性の評価を行ったところ,試料温度が 80℃ 付近まで上昇すると,酸化分解による自己発熱 で発火温度まで温度は上昇する可能性が判明し た。また,この測定が,発火に至る比較的低温 からの酸化反応の開始温度等を知る上では有効 な評価方法であることがわかった。 (3) 初期発熱要因の検討として RDF と水分との混合 熱を MMC-5112-I を用いて測定したところ,約 図 9 未劣化―劣化ポリプロピレン混合物の化学発光 図 8 RDF の化学発光スペクトル測定

(9)

34J/g の発熱があり,熱量すべてが蓄熱に寄与 した場合には一定程度の温度上昇が起こること が示された。また,ARC の等温測定では,酸素 と水分が供給された RDF が 40〜70℃付近で,非 常にゆっくりとした発熱反応 (発熱速度 0.02℃ /min 以下) が進行することが確認できた。 (4) RDF の成分比率や含有物等によって酸化分解開 始温度が低下して蓄熱発火危険性が増加するこ とを想定し,プラスチックの劣化により蓄積す ると考えられるものの,熱分析では十分に測定 することができない微量の過酸化物による酸化 開始温度の低下効果について,化学発光測定に より検討した。これにより RDF 中には過酸化物 等があらかじめ存在し,これらを開始剤とした 酸化反応を約 50℃という低温から検出すること ができた。PP を用いて,熱劣化を受けたプラス チックが酸化反応開始に及ぼす影響を検討した ところ,劣化 PP の存在により酸化開始が早くな り,その度合いは劣化 PP の量に依存することが わかった。これにより RDF 中のプラスチックの 劣化度合いが RDF の蓄熱発火危険性に影響を与 える可能性があることが示唆された。 以上のように,廃棄物の蓄熱発火機構を「初期発熱」 「蓄熱領域」「発火領域」に分けて,それぞれの領域ごと に各種熱分析機器等を組み合わせて評価することで,廃 棄物の蓄熱発火危険性評価を行うことができた。初期発 熱の検討では,それに応じた微量熱分析や,低温領域で の酸化反応を検出可能な化学発光測定等を利用して,初 期発熱に寄与する要因を抽出し,評価することが重要で ある。また,蓄熱領域の検討では,ARC 等,発熱すべ てが蓄熱に寄与するような断熱条件下での測定により, 蓄熱の主体となる発熱反応や影響因子を見極めることが 重要である。発火領域での検討は,酸素加圧下での最低 発火温度の測定等,同一条件での測定と影響因子の検討 が有効である。しかし,廃棄物は組成が不均一であるた め,それらを考慮に入れた測定方法や粉砕等の試料の前 処理が重要である。今後はこれらの少量の試料による測 定結果を実規模へスケールアップした際の相関関係を明 らかにすることが重要な課題である。さらに,その他の 廃棄物において同様の評価を行い,検討結果を蓄積・体 系化することで新規の廃棄物や廃棄物利用燃料の蓄熱発 火危険性簡易評価方法やスクリーニング手法を確立する ことが必要である。 [謝 辞] 三 重 県 RDF 貯 槽 事 故 に お け る 様々 な 情 報 や RDF の蓄熱発火要因の検討方法などについて助言 を頂いた東京理科大学安原昭夫氏に感謝いたします。 化学発光測定においてご協力・助言を頂いたユカイ ンダストリーズ(株)松永充史氏,三井化学(株)高岡央明 氏に感謝いたします。また,試料作成にご協力頂い た,三井化学(株)の方々に感謝いたします。 参 考 文 献 1 ) 三重県ごみ固形燃料発電所事故調査専門委員会:ご み固形燃料発電所事故調査最終報告書 (2003) 2 ) 長崎新聞,2004 年 4 月 21 日,4 月 22 日,4 月 26 日, 5 月 6 日,6 月 2 日,6 月 23 日,7 月 10 日,7 月 27 日, 2005 年 3 月 24 日,http : //www.nagasaki-np.co.jp/, 2006 年 9 月取得 3 ) 安全工学協会編:安全工学講座 1 火災,海文堂 (1983) 4 ) 若倉正英,佐藤 瓏:合成潤滑油の高圧熱分析,石油学 会誌,第 24 巻,第 6 号,pp. 385-392 (1981) 5 ) 若倉正英:熱分析の火災予防技術への応用,火災,第 32 巻,第 5 号,pp. 19-32 (1982) 6 ) 若倉正英,河原三郎,水沼高志:高圧熱分析による塗 料 の 発 火 性 評 価,塗 装 工 学,第 25 巻,pp. 299-306 (1990) 7 ) 若倉正英:活性炭の事故事例と発火危険評価,災害の 研究,第 23 巻,活性炭の事故事例と発火危険性評価, 損害保険料算定会 (1992) 8 ) 田村昌三編:化学プロセスハンドブック,朝倉書店 (2000) 9 ) 森崎 繁,駒宮功額,内藤道夫:産業安全研究所特別研 究報告 反応性物質の熱安定性に関する研究,労働省 産業安全研究所 (1983) 10) 上原陽一,小川輝繁監修:防火・防爆対策技術ハンド ブック,テクノシステム (1994)

11) Y. Shimizu, T. Uchida, M. Wakakura, T. Takaoka and M. Arai : Proc. of the Asia Pacific Symposium on Safety, pp. 1001-1005 (2005)

12) T. Takaoka, M. Arai, Y. Shimizu and M. Wakakura : Proc. of the Asia Pacific Symposium on Safety, pp. 977-981 (2005)

13) Y. Shimizu, T. Takaoka, M. Wakakura and M. Arai : Proc. of 4th i-CIPEC, pp. 195-198 (2006)

14) Y. Shimizu, T. Takaoka, M. Wakakura and M. Arai : Proc. of the 8th AANESWM, pp. 267-273 (2006) 15) 総務省消防庁:ごみ固形化燃料等関係施設の安全対策 調査検討報告書 (2003) 16) 安原昭夫,松永充史,山本貴士,清水芳忠,若倉正英: 第 16 回廃棄物学会研究発表会講演論文集,pp. 572-574 (2005) 17) 安原昭夫:ごみ固形燃料 (RDF) の火災危険性と事故 原因について,安全工学,第 43 巻,第 6 号,pp. 392-399 (2004) 18) 安原昭夫:ごみ固形燃料 (RDF) 火災について,予防 時報,第 221 巻,pp. 20-25 (2005) 19) 安原昭夫:RDF の発熱事故例と発熱メカニズムの化 学的考察,安全工学,第 45 巻,第 2 号,pp. 117-124

(10)

(2006)

20) 大澤善次郎:ケミルミネッセンス ―― 化学発光の基 礎・応用事例,丸善 (2003)

21) 今井洋一編:生物発光と化学発光,廣川書店 (1998) 22) L. Zlatkevich, ed. : Luminescence Techniques in Solid

State Polymer Research, M. Dekker, New York, NY (1989) 23) 谷口美希,藤原健史,武田信生:環境工学研究論文集, 第 36 巻,pp. 391-401 (1999) 24) 富内芳昌,岩本卓治,佐々木康成:第 15 回廃棄物学会 研究発表会講演論文集,pp. 603-605 (2004) 25) 豊吉史寛,三宅淳巳,小川輝繁,佐々木康成:火薬学 会年会講演要旨集,pp. 37-38 (2005) 26) 駒宮功額,森崎 繁,若倉正英:化学物質の危険性予測 データ,施策研究センター (1983)

27) M. Wakakura and K. Komamiya : Ignition Tempera-tures, Salamone, J. C. ed., Polymeric Materials Ency-clopedia Volume 5, CRC Press, pp. 3187-3190 (1983) 28) 菊池武史:ARC による反応性化学物質の熱暴走危険性 の評価,住友化学機関誌,I,pp. 61-81 (1989) 29) 菊池武史:ARC 測定データの実装置への適用方法,安 全工学,第 40 巻,第 2 号,pp. 100-107 (2001) 30) 佐々木達見子,人見美也子,山崎正志,佐々木康成: 第 15 回廃棄物学会研究発表会講演論文集,pp. 600-602 (2004)

31) Z.-M. Fu, X.-R. Li and H. Koseki : Heat Generation of Refuse Derived Fuel with Water, Journal of Loss Prevention in the Process Industries Vol. 18, pp. 27-33 (2005) 32) 町田高穗,角田芳忠,松藤敏彦,東條安匡:第 17 回廃 棄物学会研究発表会講演論文集,pp. 561-563 (2006) 33) 柴田靖史:廃棄物等の再資源化に伴う出火原因に関す る研究,消防研究室年報,第 34 号,pp. 49-57 (2005) 34) 大勝靖一監修:高分子の劣化機構と安定化技術,普及 版,シーエムシー出版 (2005) 35) 五十嵐脩,島崎弘幸:生物化学実験法 34 過酸化脂質・ フリーラジカル実験法,学会出版センター (1995)

A Study on the Heat Accumulation Mechanism of Refuse-Derived Fuel

Yoshitada Shimizu*,**, Masahide Wakakura* and Mitsuru Arai***

* Kanagawa Industrial Technology Center ** School of Engineering, The University of Tokyo *** Environmental Science Center, The University of Tokyo

Correspondence should be addressed to Yoshitada Shimizu :

Kanagawa Industrial Technology Center

(705-1 Shimoimaizumi, Ebina-shi, Kanagawa 243-0435 Japan) Abstract

Heat accumulation will often occur in storage piles of waste and recycled products, such as Biomass Fuel and Refuse-Derived Fuel (RDF), leading to serious fire hazards. For example, the fire and explosion at a RDF power plant storage tank in Mie Prefecture killed two fire fighters in August 2003. In order to prevent fire from breaking out at waste storage and stockpile areas, heat generation and the accumulation mechanism of stored waste were investigated using calorimetric and chemiluminescence (CL) studies. As measure-ment samples, RDF and model materials for RDF such as polypropylene, were used. Primary heat gen-eration and a heat accumulation were evaluated using certain calorimeters. In a range from room temperature to 80℃, RDF has very slow heat generation with water and oxygen, and this heating reaction causes the RDF temperature to rise over 80℃. In the range from 80℃ and above, the oxidation reaction accelerates the heat accumulation of RDF, eventually creating a run-away reaction that can cause self-ignition. Oxidation in the low-temperature region was also evaluated using a CL analyzer. This experimental data shows that RDF contains some organic peroxides, and these initiate an auto-oxidation reaction in the low-temperature region.

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