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「
読 む こ と」
の言語活動 は どうあった らよいか
長 江 宏1
は じめ に 「読 む こ と」 の指 導 をどの よ うに した らよ いか とい うこ とは、 中学校 の英語教育の上 で は、大 きな課題 であ る。それ では、「読む こ と」 を どの よ うに とらえた らよいの であろ うか。 「読 む こ と」 は、書かれてい る英文 を声 に出 して読 む音読 と、 内容 を読 み取 るために黙読 す る二つの読み方が あ る。 この音読 と黙読 は、 一 見対立す るよ うな読 みの形態 であ るが、 必 ず しも一万が独 立 して行 われ る ものでは ない。 た とえば、 中学校 の入 門期 にお いては、 音読 しなが ら意味 を考 え る場合が あ るわけで、「読 む こ と」 は学 習段 階 に応 じて、音読 か ら黙読 に移 ってい くもの であ ろ うOつ ま 一穴 理解 を 伴 う音読か ら内容理解 を主 に した黙読 に移 っ て い くとい うこ とであ る。 「読 む こ と」が 内容理解 をす るこ とであ る とすれば、wordやsentenceの一つ一つ に こ だわ るのではな くて、文章全体 か ら、大事 な 内容 を落 とさずに とらえるこ とが必要 なこ と に な る。 しか し、「読 む こ と」 の領域 は、「聞 くこ と」、 「話す こ と」、 「書 くこ と」 の領域 と かか わ りが あ り、「読 む こ と」の領域 だけが独 立 してい るわけではないこ とに も留意す る必 要 が あ る。とい うのは、入門期 の段 階 では「聞 くこ と」、 「話す こ と」と 「読 む こ と」つ ま り 音読す る力は、 ほぼ一致す るか らであ る0-万学 習段 階が進 むにつれて、教 材 が 多様化 し て くるので、「読 む こ と」の学 習 も困難 を伴 う こ とが あ るD それ は、つづ りと音声の関係 で あ る。つ ま り、つづ リと音声 が一致 しないた め に、「読 む こ と」の学 習が 困難 に な って くる こ とであ るD その意味か ら も、 「読 む こ と」の 言語活動 を工 夫 して、他 の3技能 と結 びつ く よ うに創意工夫す るこ とが大切 であ る。2
「読 む こ と」 の 目標 は どの よ うに 改 定 され たのか (1)第 1学年の 目標 「読 む こ と」の 目標 は、 「身近 で簡単 をこ と につ いて書かれた初 歩的 な英語 を読 んで理 解 で きるよ うにす る とともに、英ま吾を読 む こ と に親 しみ、英語 を読 んで理解 す るこ とに対す る興 味 を育 て る」 とあ る。 この よ うな 目標 を達 成す るため には、英語 を読 む機会 を多 くして、生徒 に読 む こ とに親 しむ よ うに読 む こ との言語活動 を十分 に行 い、 英喜吾に慣 れ させ 、英語 を用 い るこ とに対す る 興 味L・関心 を育 て るこ とであ ろ うo Lか しな か ら入門期 においては 「聞 くこ と」、 「話す こ と」 の言語活動 を重点的 に行 うので、語 句や 文 の音読 を始め る時期 とその扱 いに留意す る 必要 が あ るo Lたが って、第1学年 では、生徒 の発達段 階 を考慮 した上 で、実態 に応 じて語 句か ら文 へ と、 しか も音つづ りの関係や 語 句や文 の音 読 の仕方 な どを指導す るよ う、指導計 画作成82 清泉女学 院短期 大学 研 究 紀要 (第11号) の段 階 で配慮す るこ とが必要 であろ うO (2)第2学年の 目標 第2学年 では、「初歩的 な英語の文や文章 を 読 んで、書 き手の意 向な どを理解 で きるよ う にす る とともに、英語 に親 しむ こ とに慣 れ、 英 語 を読 ん で理 解 しよ う とす る意 欲 を育 て る」 とあ る。 これ は、第 1学年 の 目標 と比べ てみ る と、 大 き く二つ の点が 異 なってい る。 つ ま り 「英 語 に親 しむ」が 「英語 に慣れ る」 となってお り、 「興 味 を育 て る」が 「意欲 を育 て る」に変 わ り発達段 階 を示 してい る。 英語 の音声、語葉 、文型 な どに少 しずつ慣 れ、読 み取れ るよ うにす るこ とが、「英語 に慣 れ る」 とい うこ とであ り、英語 の音声、語葉、 文 な どを自分 で調べ た り、仲 間や、先生 に尋 ね た りして、 自分 で学習で きるよ うにす るこ とが、 「意欲 を育 て る」 と言 うこ とであろ うO また、「身近 で簡 単 な こ とにつ いて」が取 れ て、更 に 「初歩的 な英語の文や文章」 と進 ん でい るOなお、「書 き手の意 向な どを玉里解 で き る」 となって、 内容 がやや 高度 になってい る。 す なわ ち書かれて い る内容 につ いて、 その場 面、登場 人物、背景 となる文化 な どにつ いて も理解 を深め てい くとい うこ とであ る。 した が って、 第2学年 では、英語 を読む喜 びを感 じ、意欲的 に英語 を読 む喜 び を育 ててい くと い うこ とであろ う。 (3) 第 3学年の 目標 第3学年 では、「初 歩的 な文 章 を読 ん で、書 き手 の意向な どを理解 で きるよ うにす る とと もに、英語 を読 む こ とに習熟 し、英語 を読 ん で理解 しようとす る積極 的 な態度 を育 て る」 とあ る。 第3学年 では、や は り、第 2学年 と 大 き く二つ の点 で異 なってい る。 ひ とつは 「英語 に慣 れ る」 を 「英語 に習熟 す る」としてお り、 もうひ とつ は、 「意欲 を育 て る」 を 「積極 的 な態度 を育 て る」 としてい る。 これは 中学校 の最終段 階の 目標 として示 し た ものであ るDしたが って、「初 歩的 な英語 の 文章 を読 んで、書 き手の意 向な どを理解 で き るよ うにす る」 とあ るのは、 あ るま とま りの あ る考 えや 意向 な どが書かれ てい る英語 を読 ん で、 その概要や要 点 を把握 す る とい うこ と であ る。つ ま り、英語 を読 む技術 を身につ け、 読 む こ とになれ るこ とを 目標 に してい るわけ であ る.取 り分 け、英言吾の文章 を読 む ときに、 深 く考 えなが ら、書かれてい る内容 の要点や 概要 な どを的確 に読み取 れ るよ うな態度 を育 て るこ とであ ろ う。
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「
読 む こ と」の言語活動 とその取 り
扱 い (1) 第1学年の書籍活動とその取り扱い 言語活動 は、「英語 を理解 し、英語 で表現す る能 力 と態度 を養 うため、次 の言語 活動 を行 わせ る」 とあ り、 4領域 につ いて具体的に指 導要項 を示 してい る。 第 1学年 の 「読 む こ と」の言語活動 の指 導 事項 は次の3項 目であ る。 (ア)語句や文 をはっ き りと正 し く音読す る こ と。 (イ)質問、依 頼 な どの文 を読 ん で適切 に応 ず るこ と。 (ウ)数個 の文 の 内容 が表現 され るよ うに音 読す るこ と。 つ ま り、現行 の各学年 共通 の ものか ら、生 徒 の発達段 階や学 習段 階 に応ず るよ うに配慮長江 :「読 む こ と」 の 言語 活動 は ど うあ った らよいか した もの といえ る。 そ こで具体 的に7- りに つ いて触 れ てみ たい。 (ア)語 句や文 をは っ き りと正 し く音読す る こ と。 第1学年 の 目標 に照 ら して、音読 の最初 の 段 階 で扱 われ る語句や文 の音読指導 では、 は っ き りした発音 で、 しか も正 し く音読す るこ とをね らい としてい る とい え る。 したが って 入門期 の段 階 では、文字 を見て読 む前に、耳 で問 いで 慣れ、言 え るよ うに なってか ら、文 字 を見せ 、徐 々に音 と文字 の関連 を習得 させ てい くわけ であ る。 <発音指導 > 発音指導 は、 もともと入門期 に 口頭練 習の 中で少 しずつ ドリルす るこ とが普通 であ る。 したが って、五 十音か ら入 ってい くの もひ と つ の方法 であろ う。 しか し、英語の母音 は、 五 十音のア イウエ オの母音 とは同 じではな く その数 も多いわけ であ る。聴 音点や調音者 な どを唇や舌、歯 な どを具体 的 に示 して何度 も 聞かせ るこ とが必要 であ ろ う。 もちろん発音 口腔 図 な どaudio-visualな もの を利 用 す る こ とが効果 的 であ るこ とは言 うまで もない。 <発音記号 > 発音指導 に 当たって、 当然の こ となが ら発 音記号の こ とが問題 になるが、指導計画の作 成 と内容 の取 り扱 いの ところで、「音声指導 の 補助 として、必要 に応 じて、発音記号 を用 い て指導 して もよい もの とす る」 とあ る。 第
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学年 とい うこ ともあ り、発音記号 はあ くまで も音声指導 の補助 手段 であ って、発音記号 そ の もの を教 え る ものではない こ とに留意 して もらいたい ものであ る。 ところで、発音指導 に 当たっては、「現代 の 標準的 な発音」 を指導す るこ とになってい る。 生徒 は、教 師の正 しい発音 を まね して覚 え る 83 もので、「は っ き り正 し く音読」させ るため に は、教 師の発音が標 準的 な ものでなければ な らない。 発音指導 は、実物や絵 な どを用 いて単語 な どの発音 を導 入 してい き、や が て、readingの 段 階 に 入 ってか らはflashcardな ど を用 い て文字 と一致 させ るこ とが必要 であ ろ う。 くま吾のア クセ ン ト> ア クセ ン トの指導 に 当た っては、 日本語 と 英語 のア クセ ン トの違 い を理解 させ 、少 し強 調す る ぐらいにア クセ ン トの指導 を して さ し つか えない。特 に外来語 として、 日本語化 し てい る語 につ いては、正 しい発音 に気 をつ け させ るこ とも必要 なこ とであ ろ う。 <音調 > 音調 には、上昇調、下 降調 、下降上昇調 な どの基本的 な ものが あ り、文 の意味 とのかか わ りにお いて指導す る必要 が あ る。上昇調 に は、一般 の疑 問文や不確 か さ を表す場合 な ど の文。下 降調 には、平 叙文 、命令文 が あ り、 疑 問詞 で始 まる疑 問文 も下 降調 であ る。orを 含 む疑問文 では、上昇 調 と下 降調が組 み合 わ されて い る。 <区切 り>区切 りには、breathgroupとSensegroup が あ るこ とを教 え、区切 る ところに鉛筆 な ど で/ の印 を入れ させ 、 区切 りの基本的 な もの を徹底す る と良 い。つ ま り単語 の拾 い読 み を す るこ との ない よ うに指 導す るこ とが必要 で あ る。 <強勢 > 文 を読 む場合 、個 々の語 を同 じ強 さで言売む こ とは ないわけで、生徒 の音読指導 の際 に、 内容 語 は強 く、機能語 は弱 く発音す るこ とを 指導す る必要 が あ る。指 導 に当たっては強 く 発音す る語 は長め に、弱 く発音す る語 は短め
84 清 泉女学 院 irj_期大学 研 究紀要 (第11JI3-) に素 早 く発音 す る こ とを表示や 手拍 子 な どで 徹 底 した い。 英吉吾の リズムに なれ させ るため に基本 的 な もの を十分 指 導 す るこ とか大切 だ か らであ る。 (イ) 質 問、依 頼 な どの文 を読 ん で適 切 に応 ず るこ と。 言売む こ との活動 には、本や 資料 な どを読 ん で、 それ らか ら必要 な情 報 を取 り出 した り、 手紙 な どか ら要 件 を知 るこ とな どが考 え られ る。 つ ま り、書 き手 の質 問や依 頼 な どの文 を 読 ん で、 それ らの 内容 を理解 で きるよ うにす るこ とが必要 であ る。 「適切 に応 ず る」 とい うこ とは ど うい うこ となの であ ろ うか。 それ には まず質 問や依 頼 な どの要 点 を的確 につ かむ こ とが必要 で あ る。 適切 に応 ず るため には、 まず音声 で応 ず るこ と、動 作や行動 で応ず る、書 いて応 答す るな どの方 法 が考 え られ るが、 いずれ に して も相 手 の質 問や依 頼 に的確 に答 え るこ とか必要 に な る。 た とえば、招待 状 であれば、 どん な種 類 の 会合 なのか 、 日時 は いつ なのか 、必要 な要件 をすべ て読 み取 るこ とが大切 であ る。 手紙文 で あれば、や は りどの よ うな種 類 の 手紙文 な のか 、用件 に よっては、返事 を ど うす るのか 考 えなけれ ば な らない。 各種 の表示や 案 内 な どの場 合 には、 それ ぞれ に あ った対 応 が必要 で あ るこ とは言 うまで もない。 この よ うな応 対 は、 「話 す こ と」や 「書 く事 」 に もか か わ りが あ り、 言語 活動 の広 が りが あ る もの であ る。 しか し第
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学 年 だけ に、 日常 の学校 生 活や 家庭 生 活 が主体 に な るだけに、 言語 材料 に も限 界が あ り、 で きるだけ、 日常 の英語 の授 業 の 中で、必要 な もの を題 材 とし て取 り上 げ てみ るこ とが大切 で あ ろ う。 (ウ)数個 の文 の 内容 が表現 され るよ うに普 読 す るこ と。 こ こで は、 内容 理解 と同時 に音声 に よ る表 現 とい う言語 活動 か考 え らるOつ ま り読 i)う とす る数 個 の文 の 内容 を十分 に読 み取 り、要 点 を理解 した上 で、 内容 を表現 で きるよ うに 読 む こ とであ る。 この際、音声 に関す る5項 目① 現代 の標 準 的 な発 音② 語 の ア クセ ン ト③ 文 の基本 的 な音調④ 文 におけ る基本 的 な区切 り⑤ 文 におけ る基本的 な強勢 な どに留 意 して、 生徒 の 身 につ くよ うに指 導す るこ とが必要 で あ る。 第1学 年 では、題 材 が学校生 活 、家庭 生 活、 自分 の町 、 スポー ツ、外 国の様 子 な どで、 そ れ も紹 介 す るよ うな内容 の ものが 多い。 した が って、音読 しなが ら内容 をつ か ませ る場 合 は、次 の よ うに指 導す る必要 が あ る。 ① 音読 しなが ら、全体 の 内容 をお お まか に つ か ませ るO ② 文 中の意 味 の ま とま りをつ か ませ る。 二 の場 合、必要 に応 じて、文 の 区切 りに/ の 印 を入れ させ る。 また上昇 調 あ るいは下 降 調 の符号 な ど も入れ させ る。 ③ 内容 を表現 す る上 で大切 な もの は何 か を 考 え させ 、 内容 語 に印 を入 れ させ るD この3項 目を踏 まえて、音読 させ る とよい わけ で あ る。 本 来、読 む こ との指 導 は、部分 か ら全体 の読 み では な くて、全体 か ら部分 を つ か む読 みか たが よいわけ であ る。 しか し第1
学年 では、語 、語 と語 、語 と文 、文 と文 な どの関係 を とらえ させ なが ら音読 させ る こ と が ポ イ ン トに なろ う。 特 に、聞 くこ とや 話 す こ とが 中心 に な るだけ に音読 を重視 したい も の で あ る。 その意 味 では、 第1学年 では、対 話文 が ほ とん どなの で、 ロー ル ・プ レイをや りなが ら、音読 させ るこ とが、 第2
学年 や 、 第3学年 の 「読 む こ と」 に発 展 して い くもの長江 「読む こ と」 の L言語活動 は と うあ った らよいか と考 え られ る。 (2)第 2学年の言語活動 とその取 り扱 い 第2学年 の 「読 む こ と」 の言語活動 につ い ては、次の2項 目を指導す ることになってい る。 それ らは次 の通 りであ る。 (ア)文や文章 の 内容 を考 えなが ら黙読す る こ と。 (イ)文や文章 の 内容 を理解 して、 その内容 が表現 され るよ うに音読す るこ と。 これ らを見てみ る と、現行 の指導事項 とは 大 きな違 いが あ る。つ ま り、各学年 の 目標 を 達成すめ ため に学年 の具体 的 な指導事項 を示 し、言語材料 の弾力的 な運用 に よってその達 成 を図 らせ る ものであ る。 それ では具体 的 に 指導事 項 につ いて述べ てみ たい。 (ア)文や文章 の 内容 を考 えなが ら黙読す るこ と。 第
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学年 では音声に なれ させ るこ とか ら音 読が 中心 であ った。 しか し、 第2学年 では読 む量が 多 くなるので、 内容 を理解 す るため に、 黙読 す るこ とが必要 にな るか らであ る。 もち ろん初 歩的 な英喜吾の文や文章 を読 むのであ る か ら、概要 をつかむ こ とをね らいに してい る。 「文や文章 の内容 を考 えなが ら」 とあるので、 文 の前後の関係 を確かめ た り、文化的な背景 な どを考 え る必要 が あ るわけ であ る。 また、「黙読 す る」とは、書 き手の意向 な ど を理解 しなが ら読む こ とであ る。 この言語活 動 は、単 に内容 を理解 す るだけ ではな くて、 どの よ うに理解 したか確認す る活動 が含 まれ てい るわけ であ る。 これ は、第 1学年の音読 を更に進め る とともに、 第3学年 の 「ま とま りのあ る文章の概要や要点 を読み取 るこ と」 までの前段 階 として、十分 言語 活動 を行 う必 要が あ る。 85 そ こで第2学年 では どの よ うに 言語活動 を 行 った らよいのであ ろ うか。 ま とまった文章 を読 ませ る場 合、何 を読 み 取 った らよいか適切 な指示 を与 え るこ とが必 要 であ るO た とえば次の よ うな指示 であ る。 ① 主題 は何 か。 ② 登場 人物 は誰か。 人数 は。 ③ 登場 人物 の役割 な どの動 きや どの よ うな 考 え を持 ってい るか。 ④ 場面 は どうなってい るか。 ⑤ 文章 の流れ は どうな ってい るかC この よ うな指示 は、文章 を読 ませ る前 に ま とめ て与 え るのではな くて、 まず大枠か ら指 示 を与 え、更に細か く指示 して い くよ うに心 かけ る とよいであ ろ う。 た とえば、 まず主題 は何 なのか を読 み取 らせ 、それ を発表 させ る。 次 に登場 人物 は誰 なのか気がつ いた ものか ら 発表 させ てい くとい うよ うに、 内容 を考 えな が ら、黙読 を何 回 もさせ てい くとい うこ とで あ る。実際 には、 ワー クシー トを周意 して、 内容理解 の達 成度 をチェ 、ソクす るのが効果 的 であ る。 ワー クシー トにつ いては、前述 した よ うに、 教 師の指示 を具体 的 に書 いてや れば いいわけ であ る。 しか し、生徒 の一 人一 人は個 人差 が あ るの で、発達段 階 に応 じて、 グレー ドを高 め る必要 が あ る。例 えば、TrueorFalseテ ス トな どを作成す るこ とが よい。 いずれの場 合 に して も、必 ず発表 させ る機会 を与 え るこ とが大切 であ る。 この過程 で、生徒 自身が理 解 を深め るこ とが で きるか らで あ る。 (イ)文や文章 の 内容 を理解 して、 その内客 が表現 され るよ うに音読 す るこ と。 この指導事 項 は、 (ア)の 「文や文章 の内容 を考 えなが ら黙読す る」の上位 に来 る もので あ る。つ ま り、 (ア)の言語活動 を十分行 った86 清 泉 :i:学院 短期 入学 研 究紀要 (節llFIj -後に来 る もの であ る。 また、 第1学年 で扱 っ た、「数個 の文 の内容 が表現 され るよ うに晋読 す るこ と」のや は り上位 に くる もの であ る。 したが って、 第2学年 では、 文や文章 の内 谷 を正 し く理解 して、正 しい音調 で、 Lか i) 文 が長 い場合 には、文 の
途
中で区切 る とか、 強勢 を正 しく踏 まえて、 内容 か正 し く表現 で きるよ うに音読 す るこ とであ る。 しか しなが ら、題 材 につ いて留意す る必要 か あ る。 第2 学年 で扱 うものは、 日常 生活、学校 生活、風 俗 習慣、物語、 プ レイ、詩 な と'題材が豊 富 に な り、 第1学年 に比べ る と、 言語材料 がず っ と多 くな ってい るo Lたが って、文や文章 を 理解 させ るため に、文化的 な背景 につ いて、 話 してや るこ とか 大切 な こ とであ る。 とい う のは、学校生活や家庭生 活 な どの題 材は、生 徒 自身が よ く理解 で きるが、 イキ リス、 オー ス トラ リア、ニ ュー ジー ラン ドな どの外 国の 様子 あ るいは物語 な どに な る と、題材の 文化 的 な背景 が 卜分理解 で きない こ とか ら、 内容 読解 か十分 で きな くな る とい うこ とであ る。 内容理解か十分 で きた段 階 で、聞 き手を意 識 した音読が必要 であ る。つ ま り内容が表現 され るよ うに音読す るこ とであ る。 それ には、 適切 な声の大 きさや 音の高低 に留意 させ る必 要 が あ る。音読練 習には個 人の読み、 グルー プ での読 み な どあ るが、物語 であれば レシテ ー シ ョンな どで競 わせ る とか、対話文や プ レ イであれば、 ロー ルプ レイをや らせ なが ら全 体 の前 で発表 させ るな どの言語 活動 が効果 的 であろ う。 それ では、 内容 が表現 され るよ う な音読 は、 どの よ うに させ た らよいのであろ うか。 内容 を表現す る とい うこ とは、十分 感情表 現 を しなが ら音読す るこ とであ るO それには 一語読みや音調 、区切 りに気 をつ け ない読 み は適 切ではない。 この よ うな平板 な しか t,リ ズムの ないdlJたみ をさけ るため には、次の こ と に留意す る必要か あ る。① Sensegroupで、文や 文章 を とらえ させ るO ② 下 降調、上昇 調、 あ るいは両者の場合 な どの音調 に留意 させ 、実 際 の言語材料 を用 いて指 導す る。 ③ linkingに気 をつけ させ て、音読 させ る。 ア 語尾の子音 十語頭 の母音 イ
/
n
/の発音 と語尾の/
∩
/十母音 り 語 尾の子吉 と次 の語頭 の子音の重 な り したが って、 内容 か表現 され るよ うに音読 で きるよ うにす るため には、次 の よ うな手順 が必要 であ ろ う。 ① 目標 を明確 にす るし、 ② 文章 の内谷 を理解 させ 、概要 を とらえ さ せ る。 ③ 音読の 手だて を指示す るし ④ 個 人練習、ペ ア練習
、 クループ練習 をさ せ る。 ⑤ 練 習の成果 と達成度 の評価 をす る。 (3)第3学年の言語活動 とその取 り扱 い 第3学年 の 「読 む こ と」 の言語活動 につ い ては、主 として次の指導事 項 を指導す るこ と になる。 (ア) ま とま りのあ る文章 の概要や要点 を読 み取 るこ とC 新学習指導要 領 では、学年 目標 を達成す る ため に、主 として、 当該学年 で指導す る項 目 を示 してい る。 この こ とは弾 力的 な活用 に よ り、生徒 の発達段階や学 習段 階 に応ず る言語 活動 を重点的に指導 で きるよ うにす るため で あろ う。つそのため には、 第3学年 では、第1 学年、 第2学年 の指導事項 を踏 まえなが ら、長 I工 「..I;しむ こ と」 の.:;‖IlL活動 は と :)あ った らよいか 文章 の概要 ・要点 を とらえさせ Lか t,速読 で きるよ うに指 導す るこ とであ る。 第3学 午におけ る題材 は、か な り幅広 い も のにな り、 内外 の生活や文化 に関す る もの、 物語 り、地理 、歴 史、 風俗 習慣 な ど変化 に富 んでい る。 また、題材 の形式 は、説明文、.対 話文 、物語 り、劇 、詩、手紙 、 日記 な ど、 こ れ また幅 が広 い。 それでは、概要や要 点 を読 み取 る指導 は ど の よ うに した らよいであろ うか。 まず、文章 の全体 を とらえ させ 、次 に細部 にわたって内 容 を読み取 らせ る。 その ため には、話題が何 なのかパ ラ グラフで内容 をつ か ませ る。続 い て、文 と文 との関係や語 と語 の関係 を読 み取 らせ 、黄 終 的に全休 をま とめ て読 み取 らせ る こ とであ る。 全体 をま とめ て読 み取 らせ るこ とは、速読 や 多読へ の基礎 にな るので、継続的 な しか も 計画的 な指 導が効果的 であ る。指 導にあた っ ては、英語 の文章構成 と日本語 の文章構成が 異 な るので、手順 を踏 む こ とが必要 であ る。 す なわ ち、二大の通 りであ る。 ① 文章 は必ず あ る主題 を持 ったパ ラ グラフ の集 ま りであ る。 したが って
、t
o
pi
c s
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n-t
e
n
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e
をつか ませ る。 ②t
o
pi
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e
n
c
e
のあ るパ ラ グラフ とそれ を支 えて い るパ ラグラフな どを明確 に させ る。 ③ 文章 には、起承転結が あ るの で、導 入部 分 、話題 を展開 させ る部分 、話題 の結 末や 結論 の部分 を読 み取 らせ る。 具体 的 には、題材 に よって、方法や手順 か 異 な るの で、扱 いが異 な るのは当然の こ とで あ る。 言い換 える と教 材の 中身に よる とい う こ とであ る。 以上述べ て きた よ うに、生徒 に意欲 を持 っ 87 て読 ませ るため には、文章 の構 成 を具体 的 に つか ませ 、必要 な情報 をで きるだけ早 く読 み 取 らせ 、文章 の概要や要 点 を読 み取 るこ とが で きたか どうか評価す る中で、生徒 に成就 感 や満 足感 を、味合 わせ るこ とが必要 な こ とで あ る。 この こ とを もう一度 ま とめ てみ る と、 第3学年 の読 む こ との 言語活動 の内容 が理解 され よ う。 ① あ る文章 を ま とめ て読 ませ る場 合 、主題 の構成 を大枠 でつか ませ る。つ ま りパ ラ グ ラフの数 、 トッピッ ク、セ ンテ ンス、 また、 その他 イラ ス ト、絵、写真 、 グラフな どの もの i)背景 を知 る上 で必要 な もの であ るO ② 文章 に登場 す る人物 は誰 なのか。 また、 場 面 は どの よ うな状 況 で、 どの よ うな文章 の流れ にな ってい るのか を川副こ内容 を調べ る。 ③ 必要 な情報 を読み取 らせ るため には、 目 的 の あ る読み 方 を生徒 に させ るこ とが大切 であ る。 つ ま り、必要 な情報 と不必要 な情 報 を読 み分 け させ るため に、具体 的 な 目安 を示 してや るこ とであ る。 この よ うな指導 を継続す るこ とに よって、 さまざまな文章 の概要や要 点 を容 易につか む こ とが で きる よ うにな ろ う。4
おわ りに
「読 む こ と」 の指導上 の留意事項 は、 さ ま ざまな観点が あ る。 第1
学年 では、文字 を読 む前 に、 入門期 の段 階か ら発音指導、 ア クセ ン ト、音調 、強勢 な どに留意す る必要 が あ る わけ で、音声指 導か ら文字指 導 に移行 す る際 に、 発達段 階 を十分 考慮す るこ とが大切 であ る。 第2学年 では、 まとま りのあ る文章 の概 要や要 点 を、読 み取 るこ とへ の前段 階 として88 清泉女イiJ'・院短期大FiJ・'イl)F'先紀要(第11zlI) 「読む こ と」の指導す るこ とが求め られ る。 つ ま り、① ス トー リー全体 を通 して黙読 した り音読 した りす る。② 登場 人物 は誰か。 人数 は。③ 中心 にな る人物 は誰か。④文章 の流れ は ど うな ってい るか。 この よ うな手順 で、継 続学習 を続 け るこ とが いいの であろ う。 第 3 学年 では、概要や要 点 を確実 に読 み取 らせ る こ とが必要 であ る。 そのため には、(丑あ る文 章 を読 ませ る場合 、主題 は何 か、パ ラ グラフ は、参考 になる ものは何 か な ど留意 させ る。 ② 文章の 内容 を吟味 しなが ら読 ませ る。 その 際、 メモ を取 らせ るこ とが大切 であ る。 た と えば、登場 人物、場 面、状 況や 流れ な どであ る。 メモの助 けに な るよ うなワー クシー トの よ うな もの を用意す るこ とが効果的 であ ろ う。 しか し、 これ らの 言語活動 を効果的 にす る のは、や は りきっち りした指 導計画 を作成す るこ とであ る。す なわ ち① 英語科 の指 導 目標 と指 導 内容 を明確 にす る。② 学校 の教育 目標 や学年 目標 を踏 まえ る。③使用す る教科 書 の 題材、 言語材料 を十分 に把握 す る。① 地域や 学校 ・生徒 な どの実 態 を十分理解 す る。⑤年 間の授業時数 を算出 し、 見通 しを立 て るな ど の配慮 が肝要 であろ う。 参考文献 1 H.G.Widdowson (1977)Teaching La n-guageasCommunication,OxfordUniversity Press
2 William Littlewood(1987)Commumlcative Language Teaching,Cambridge University Press 3 文部省(1988)『中学校学習指導要領