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研究会千夜一夜 : プログラミング研究会

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Academic year: 2021

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(1)Column. 研究会千夜一夜. PRO. 記号処理研究会. 1995. 1977. プログラミング研究会. 1991. ソフトウェア基礎論研究会. 1982. プログラミング研究会. 1985. プログラミング −言語・基礎・実践− 研究会. プログラミング言語研究会. 75. 80. 85. 90. 95. 00. 05. 10. 図 -1 研究会発展の推移. により,参加者が発表者の研究の内容を十分に理解する. 岩崎英哉 電気通信大学 プログラミング研究会の生い立ち. る.さらに,プログラミング−言語・基礎・実践−研究 会と同様に,共催やシンポジウムといった形態をとり, 特定テーマに関する発表の場も提供している.具体的に.  プログラミング研究会は 1995 年 4 月に発足したので,. は,並列/分散/協調処理に関するサマー・ワークショ. この 10 月で 12 年半,干支で 1 周経過したことになる.. ップ(SWoPP)を他研究会と連続開催,先進的計算基盤シ. プログラミング研究会の前身となっている研究会は, 「記. ステムシンポジウム(SACSIS)を共同主催している.. 号処理研究会」「ソフトウェア基礎論研究会」 「プログラ ミング言語研究会」 「プログラミング−言語・基礎・実. PRO. とともに,発表者も有益な示唆が得られるようにしてい. 研究会論文誌の発刊. 践−研究会」の 4 つである (図 -1) ..  プログラミング研究会の歴史において,最も画期的な.  中でも記号処理研究会は最も歴史が古く,第 1 回研究. 出来事は,研究会論文誌「情報処理学会論文誌:プログ. 会は 1977 年 7 月に開催された.この回の発表者は後藤. ラミング」の編集,発刊に踏み切ったことであろう.そ. 英一先生,渕一博先生,竹内郁雄先生と,錚々たる顔ぶ. の背景には,従来のジャーナル論文の査読基準では,大. れである.記号処理研究会は,特に記号処理という側面. きな瑕がなく無難にまとまっている論文が採択されやす. からプログラミング言語を中心とする分野を捉えるもの. く,多少荒削りでも面白い内容を含む論文は,荒削りで. であった.さらに 1982 年にソフトウェア基礎論研究会. あるがゆえに不採択になることが多い,という問題意識. が,また 3 年経過して 1985 年にプログラミング言語研. があった.. 究会が発足した.前者は,プログラム意味論やプログラ. そこで,研究会論文誌の査読基準では,基本的には減. ム合成変換等のプログラミングの基礎理論,計算モデル. 点法に陥ることを避け,新規性,有効性などの評価項目. などを主たる対象としたのに対し,後者はプログラミン. のうち,どれか 1 つの点で特に優れていると認められ. グ言語の基礎理論や設計,言語処理系,支援環境などを. れば採録するという方針をとることとした.体裁のみが. 対象としたが,両者の分野,発表内容に重複があったこ. 整った論文より,若干の不備はあっても技術的な貢献の. とから,両研究会を統合し,1991 年にプログラミング. 大きい論文を積極的に受け入れるのである.. −言語・基礎・実践−研究会が誕生した.さらに 1995 年,.  研究会論文誌の大きな特徴は,プログラミング研究会. 記号処理研究会とプログラミング−言語・基礎・実践−. における発表と論文誌投稿が密接にリンクされている点. 研究会の研究発表分野の重複を解消し統合することによ. であろう.論文誌への投稿者は研究会で発表することが. り,情報処理学会におけるプログラミング言語分野唯一. 義務付けられ,研究会発表用の資料がそのまま投稿論文. の研究会として,プログラミング研究会が新しいスター. となる.それには,迅速で的確な査読を実現するととも. トを切ったのである.. に,議論の結果の最終稿へのフィードバックを可能にす. プログラミング研究会は,前身となる研究会の良い面. るという狙いがある.もちろん,研究会論文誌への投稿. を引き継いでいる.まず記号処理研究会の伝統を継承し,. を伴わず,従来と同様の発表のみの申し込みも歓迎して. 単なる一方的な発表の場とはせず,十分な議論を可能と. 受け付けている.このようにして,未完成の研究の途中. すべく,発表 25 分質疑討論 20 分の時間を確保し,さ. 経過に対する識者の意見を伺うという,研究会の従来か. らに発表中の質問割り込みを自由としている.このこと. らの役割と,投稿論文発表の場を提供するという新しい. 1160. 48 巻 10 号 情報処理 2007 年 10 月.

(2) BS. 1001 SIG Nights. ARC. 役割を両立させている.  上で述べたような研究会論文誌の位置付け,編集方. SE. 95 96 97 98 99 00 01 02 03 04 05 06 07 7. 5. OS. 12 16. 6. 13. SLDM. --. --. --. --. 10. 8. 9. 9. 5/ 6 月. 6. 7/ 8 月. 論文誌への投稿とリンクした発表が開始された.筆者は,. 9月 10/11 月. 1997 年 11 月に会津大学で開催された第 16 回研究会(論. 1月. 5 15 5 11 14 11 12 16 11 13 11 16. 文誌発足直前)の懇親会の席上において,会津の地酒を. 3月. 16 7 24 16 9 10 14 14 14 15. 飲みながら,今回の発表が研究会論文誌に投稿されたと. 合計. 66 73 68 72 62 63 69 57 51 58 49 46. 針などは,1997 年に関係者の間で議論を重ねて決定し, 1998 年 6 月に開催された第 19 回研究会から,研究会. 仮定した場合の仮想的編集会議を行い,この論文はこの ような点が良いので十分に採択が可能であるといった話. 7. 9. 8. 23 27 22 11 13 13 14 7. 8. 5. --. --. 11 12 7 17 12 15 12 11. 9. 5. 7 17 14 14 17 9. 3. --. --. --. --. 6. 8. HPC PRO. 8. AL MPS. 表 -1 発表数の推移 (98 年以降は年 5 回開催 ). EMB. をしたことを,昨日のように思い出す.. DPS.  記念すべき第 1 号が発刊されたのは 1998 年 12 月で あった.今年度末で丸 10 年を迎えることとなる.途中,. ▪研究会論文誌もはや新鮮ではなくなった ?. ページ数が足りず背文字を入れられなかった号もあるが,.  当初は 「初物」 ということでもの珍しさもあり発表や投. 今まで 34 冊の研究会論文誌を刊行することができたの. 稿が多かったが,研究会論文誌が安定期に入るにつれて. は,発表者の方々,査読者の方々,編集に携わってくだ. もの珍しさが薄れ,発表数が減少してきたという仮説で. IS. さった方々の努力の賜物と,深く感謝している.. ある.確かに本研究会論文誌以外にも,ACS 論文誌な. FI. 発表数の推移. HI CG. どが誕生し,発表先の選択は以前より広まっている.そ. AVM. の中で,研究会論文誌の魅力をことあるごとにアピール.  プログラミング研究会は,1995 ∼ 97 年度の間は,研. していく必要はあるだろう.. GN. 究会論文誌発刊前で年 6 回の開催,1998 年度以降,研. ▪研究会論文誌も結局は査読が厳しい ?. DSM. 究会論文誌が立ち上がってからは,年 5 回(おおむね 6,. 研究会論文誌の査読が厳しいという意見は,筆者自身. DD. 8,10,1,3 月)開催されている.発表数の推移を表に. 複数の人から聞いたことがある. 「厳しい」 の具体的な内. すると,表 -1 のようになる.. 容までは聞いていないし,不採録判定を受けた著者であ.  研究会論文誌立ち上げは,たしかに一定の効果をもた. ればその結果には当然満足していないであろうから,あ. らし,実際,発表者にとっても魅力的な新しい提案だっ. る程度割り引いて考える必要があるとは思うが,優れて. たに違いない.実際,論文誌を立ち上げる前は,開催回. いる点が 1 つあれば採録するという編集の初心を忘れ. ごとに発表件数に波があったが,立ち上げ後 5 年くら. ることなかれという戒めとして捉える必要はあるだろう.. いまでは,各回の発表数に大きな波がなく,安定的に推. 妙に厳しい査読を行うことは,プログラミングという分. 移していることからも,このことがうかがえる.. 野の研究者の意気を消沈させ,ひいては分野自身の衰退. ITS.  一方で,ここ 4 ∼ 5 年の間は,発表件数が 1 桁の開. につながるということを肝に銘じておく必要があると考. QAI. 催回が目立ち,発表数合計に関しても,ゆるやかな減少. えている.. 傾向が続いている.具体的には,論文誌発足直後の好調. PRO. MBL CSEC. EVA. プログラミング研究会の今後. UBI. ている.プログラミング研究会としては,これを危機的.  この世に計算機がある限り.プログラミングの必要性. NL. な状況と認識している.このような退潮傾向の原因とし. がなくなることはなく,プログラミングは重要な研究課. て考えられる仮説をいくつか探ってみた.. 題であり続けることは間違いない.プログラミング研究. ▪プログラミングはもはや魅力ある研究分野ではない ?. 会は,情報処理学会におけるプログラミング関係の唯一. CVIM. 今やソフトウェアはフリーで手に入るし,自分でプロ. の研究会として,その役割を十分に認識し,次の干支の. CE. な時と比較すると,発表件数が 25% ∼ 30% 程度減っ. グラムを書くことも少なくなり,プログラミングは魅 力ある研究分野ではないと,多くの人が感じていると いう仮説である.しかし,著名な国際会議(PLDI,ICFP, POPL,PPoPP など)において日本人の論文が多くなった のを見ると,プログラミング関係の日本の研究は昔より も質が高く,この仮説は必ずしも成り立たないという見 方もできる.しかし,プログラミングが面白い研究分野 であることを啓蒙するような地道な活動は必要であろう.. 1 周を目指したいと考えている. (平成 19 年 8 月 17 日受付) 岩崎英哉(正会員) [email protected]  1960 年生.1983 年東京大学工学部計数工学科卒業.1988 年同大 学院工学系研究科情報工学専攻博士課程修了.同大計数工学科.同 大教育用計算機センター助教授.東京農工大学工学部電子情報工学 科,東京大学大学院工学系研究科情報工学専攻,電気通信大学情報 工学科助教授を経て,2004 年から電気通信大学情報工学科教授.工 学博士.. ICS. CH MUS SLP EIP GI EC. IPSJ Magazine Vol.48 No.10 Oct. 2007. 1161. BIO.

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