【資
料 】
文教 大 学 人 間科 学 部 学 生(4年)の
就 職 に関 す る意識 につ いて
上 杉
喬
は
じ め
に
こ こ数 年 来,人 間 科 学 部 学 生 の 進 路 指 導 を
担 当 して来 た が,そ の 中 で,感
じて い る最 大
の 問 題 点 は,学 生 の進 路 志 望 先 が,実 際 に は
そ の 可 能 性 の少 な い教 員 お よび 公 務 員 が 多 く,
反 対 に,実 際 に は そ の可 能 性 の 大 き い民 間企
業 が 相 対 的 に少 な い こ と であ る.そ
して それ
に 次 ぐ問題 は,民 間企 業 を 第1希 望 とす る者
も,第2希
望 とす る者 も,い ず れ も,就 職 活
動 へ の取 り組 み の遅 い こ とで あ る.
本 調 査 は,人 間科 学 部 の 進 路 指 導 を い くら
か で も前 進 させ るた めに,ま ず,4年
生 の新
学 期 を迎 え た時 点 で の学 生 の就 職 ・進 路 に対
す る意 識 状 況 を 把握 し,就 職 ・進 路 の 決定 状
況 を 中心 と して,そ れ に影 響 す る い くつ か の
要 因 に つ い て 考 え よ う とす る も の で あ る.
方
法
1.調 査 票 2つ の 調 査 票 を 使 用 した.1つ は,r就 職 ・ 進 路 に 関 す る 意 識 調 査 』(付 表)で,今 回 あ ら た に 作 成 し た も の で あ る.も う1つ は,rイ メ ー ジ 調 査 』(大 学 生 用)で あ る .イ メ ー ジ 調 査 (法)は,上 杉(1979)が,感 情 的 イ メ ー ジ の 測 定 の た め に 開 発 し た も の で,こ れ ま で の い くつ か の 研 究(上 杉,1979,1981,1983)に よ って,諸 対 象 に対 す る感 情 的 イ メ ー ジを
「感情 価 」 と して,マ イ ナ ス感 情 ・プ ラ ス感
情 の軸 上 に お い て,安 定 的 に数 量 化 で き る こ
とが 明 らか に され て い る もの で あ る.
2.対
象
者
文 教 大 学 人 間 科 学 部4年 生,男
子71名,女
子60名,計131名.対
象 者 の専 修 別 お よび 高
校卒 業年 度 区分 男吩 布 は,表1の
とお りであ った.
表1調
査 対 象 者
専
修
別
心理 学社会学 教育学
入 間学計
性 別 男 女 18 23 10 6 21 17 22 14 71 so高卒
年度
S55以 前(浪 人) S56年(現 役) 不 明 23 18 s 10 9 28 1 10 25 1 48 81 2全
体
41 16 38 36 131 3.実 施 年 月 日 1984年4月6日.文 教 大 学6号 館624教 室 に お い て,4年 生 の 進 路 ガ イ ダ ン ス の 席 上 に て,集 団 調 査 と し て 実 施 し た.研 究1就
職 ・進 路 に 関 す る意 識 調 査
1.目
的
従 来 の人 間 科 学 部4年 生 は,進 路 指 導 を担
98一当 して い る実 感 と して,あ
ま り就 職 活 動 に 熱
心 で は な く,不 活 発 に 感 じられ る もの で あ っ
た.と
くに,そ れ は,民 間 企 業 に 対 す る学生
の ア プ ロー チに 顕 著 で あ った.こ の 原 因 は,
ど こに あ るの だ ろ うか.
全 く当然 の こ とで あ るが,就 職 活 動 に 具体
的 に取 り組 む た め に は,就 職 ・進 路 の 希 望先
が,具 体 的 に 決 ま って い な け れ ぽ な らな い.
本 調 査 では,ま ず,4月
時 点 で,ど の くらい,
就 職 ・進 路 希 望 が 具体 的 に 決 ま って い るのか
を 明 らか に し,そ の 上 で,そ れ を 決 定 す る の
に 影 響 を 与 えて い る もの に つ い て 考 察 す る も
の で あ る.
2.就 職 ・進 路 先 の 決 定 状 況 表2は,問3「 今 現 在,具 体 的 に 希 望 す る 就 職 ・進 路 先 が 決 ま っ て い ま す か 」 に 対 し て, は い(=決 ま っ て い る)」 と 厂い い え(=決 ま っ て い な い)」 を,全 体 お よ び い くつ か の 属 性 また は 特 性 に 関 して ク ロ ス集 計 し た も の で あ る.表2問3具
体的な就職 ・進 路先の決定状況(人 数)
決 ま っ て い る 決 まつ(い な い計
決 ま って い る 決も ていない 計全
体
61 69 130 問6-1 希望 業賛
箜
希薯
民 間 企 業 10 29 39 性別 男 42 29 71公
務
員
12 17 29 女 is 40 59 教 員 29 10 39 専 修 別 (全
体
) 心 理 学 16 24 40福 祉 等 非 営 利
5 8 13 社 会 学 8 8 16 大 学 院 4 1 5 教 育 学 22 is 38 不 明 1 2 3 人 間 学 15 21 36 問6-2 希 望 職 種 ..第
一希
望
口 営 業 ・ 販 売 関 係 3 3 専 修 別 ( 男 ) 心 理 学 9 9 18 事 務 関 係 8 14 22 社 会 学 5 5 10 技 術 関 係 1 2 3 教 育 学 17 4 21 サ ー ビ ス 関 係 2 12 14 人 間 学 11 11 22 マ ス コ ミ 関 係 4 6 10高 卒
校 年
S55以 前(浪 人) 23 24 47教
員
29 10 39 S56年(現 役) 38 43 81 心 理 関 係 専 門 職 5 4 9大
学
選
択
基
準
学 校 の 知 名 度 0 0 0 福 祉 関 係 専 門 職 3 11 14 学 校 の 雰 囲 気 3 2 5 研 究職(大学 ・研究所) 1 2 3偏
差
値
2 3 5 そ の 他 3 1 4 勉強 したい学部 がある 39 60 99 職 種 は な ん で もよい 1 1 2 周囲の意見(教師 ・親) 4 1 5 決 め ら れ な い 3 2 5 地理 的条件(通 学等) 3 1 4 こ こ か ら,ま ず 第1に,4年 生 の4月 時 点 に お い て,「 決 ま っ て い る 」 と す る 者 が 全 体 の 46.6%で 半 分 以 下 で あ り,「決 ま っ て い な い 」 者 が,無 回 答1名 を 加 え れ ぽ,全 体 の53.4% に 達 して い る こ と が わ か る. こ れ を,希 望 業 種(第1希 望)で み る と, 教 員 志 望 者 で は 「決 ま っ て い る 」 が74.4%, 大 学 院 進 学 希 望 者 で は80%で 進 路 決 定 者 が 多 い が,そ の 他 で は,い ず れ も,進 路 未 決 定 が 就 職 を 考 え て io 2 12 そ の 他 1 1 2 問5 就 職 を 考急
碁
た 時 期 中 学 時 代 か ら 5 1 s 高 校 受 験 時 か ら 3 1 4 高 校 在 学 中 10 4 14 大 学 入 学 時 点 19 18 37 最 近 に な っ て 22 39 61 ま だ 具 体 的 で な い i 5 6 全 く考 え て い な い 1 1多 数 を 占 め,進 路 決 定者 は,公 務 員 志 望 者 で
は41.3%,民
間 企 業 希 望 者 は わ ず か25.6%と
な って い る.教 員 志 望 者 は,「決 まって い る」
者 が約3/4と
な っ て多 数 を 占め ては い るが,
調 査 時 点(4月)の
後,わ ず か3ケ
月余 で採
用試 験 で あ る こ とを考xる
と,教 育 学 部 な ど
に 比 べ,格 段 に差 が あ る と いわ ざ る を得 な い.
また,公 務 員 志望 者 も採 用 試 験 は7月 で あ り,
進 路決 定者40%強 は,4月
時 点 の進 路 決 定 率 と
して,非 常 に 問題 で あ り,か な り低 い レベ ル
と考 え ざ るを 得 な い.
以上 か ら,全 体 と して 言xる
こ とは,志 望
先 業 種 に 必 要 と され る条件 を も含 め て 考 え る
な らぽ,人 間 科 学 部4年 生 の 希 望 す る就 職 ・
進 路 先 の 決 定 が,非 常 に 遅 れ て い る とい うこ
とで あ る.
3.就
職 ・進路の決定 ・未決定におよぼす諸要 因
ど うい う要 因が,就 職 ・進 路 を 決 定 す るた
め に 重 要 な の で あ ろ うか.こ れ を 十 分 に 明 ら
か に す るた め には,他 大 学 の 学 生 を 含 め た包
括 的 な調 査 研 究が 必 要 で あ るが,こ
こで は,
本 調 査 の 限 りで,検 討 してみ た い と思 う.
【
性差 について】一 般 に,男 子 と女 子 で は,就
職 に 対 す る構 えや 意 識 に ちが いが あ る こ と も
また 指 摘 され る と ころ で あ る.表2か
ら,就
職 ・進 路 希 望 の 決定 者 は,男 子 で は59.2%,
女 子 で は32.2%と
な って お り,男 子 に 比 べ 女
子 の未 決 定 者 の 比 率(67.8%)の
高 い こ とが
わ か る.ま
た,x2検
定 の 結 果 は,0.5%水
準
で男女 間 に有 意差 のあ る こ とを示 した.こ れ ら
の 結 果 は,就 職 ・進 路 希 望 の 決 定 に おい て,
男 女 間 に 意 識 のあ る こ とを 示 す もの であ る.
【
浪人 と現役 】表2に は,高 校 卒 業 年 度 で見 て,
昭55年 以 前 の者 と昭 和56年 の 者 とを 比 較 して
み た.こ
の区 分 は,必 ず しも,浪 人 と現 役 の
対 比 に 一 致 す るも の では ない が,お
お よそ の
一 致 を示 す もの で あ る .
一 般 に
,浪 人 は,年 令 が 高 いだ け に,社 会
的 成 熟 も高 く,就 職 ・進 路 な どで も,そ れ な
りの 明 確 性 を 持 って い る と考 え られ る.し か
し,表2の
結 果 は,人 間科 学 部 に お い て は,
就 職 ・進 路 希 望 の決 定 に お い て,浪
人 と現 役
に 差 が み られ ず,そ の 効 果 を も っ て い な い こ
とを 示 して いた.
【
大学選択 の基準 】大 学 の 社会 的 役 割 の ひ とつ
に は,大 学 教 育 を通 して,社 会 的 に 有 用 な 人
材 を 育 成 す る こ とが 挙 げ られ る.こ れ は,専
門 的 職 業 教 育 で は な い と して も,学
問 分 野
(学 部)に 応 じた 職 業 人 を育 成 す る とい う役
割 で あ る.
事 実,理 工 系 学 部 と文 科 系 学 部 とで は,一
般 に は そ の卒 業 後 の職 業 人 生 は大 き くち が っ
て くる.そ の 意 味 で は,大 学 受 験 生 の 学 部選
択 は,大 学 卒 業 後 の 職業 人生 を あ る程 度 考 え
て の もの で あ る方 が 望 ま しい.
表2の
「大 学 選択 の 基 準」 で 見 る と,人 間
科 学 部 学 生(4年)で
は,"就 職 を考xて"と
す る者 は,わ ず か9.2%で あ り,最 も多 いの は,
"勉 強 した い 学 部 が あ る"の75
.6%で あ った.
大 多 数 の 学 生 が,大 学 卒 業後 の 人 生 に つ い て
あ ま り考 え る こ とな く,そ の 時 点 の 興 味 を 中
心 に 人 間 科 学 部 に 入 学 した こ とが わ か る.
この 「大 学 選 択 の 基 準 」 を,「就職 ・進 路 」
の"決 定 者","未
決 定 者"に つ い てみ る と,
"勉 強 した い学 部 が あ る"と す る者 の60
.6%
が"未 決 定 者"で
あ り,"決 定 して い る"者 が
最 も多 い(83.3%)の
は,当 然 の こ となが ら,
"就 職 を 考 え て"大 学 を選 沢 した もの であ った .
これ は,全 体 と して,5%水
準 で有 意(x2検 定)
であ ったが,さ らに,表2の
この 結 果 を,"勉 強
した い 学 部 が あ る"と"そ
れ 以 外"に
区分 し,
"決 定 ・未 決定"と
の 間 の2×2のx2検
定 を
した と ころ,0.5%水
準で有 意差 が 見 られ た.
これ らの 結 果 は,大 学 卒 業 後 の 人生 を 考 え
ず に そ の時 点 の 興 味 を 中心 に 人 間科 学 部 へ 入
学 した 学 生 の 多 くは,学 部 の3年 間 を 経 過 し
た後 で も職 業 生 活 へ の視 点 を持 ち 得 て い ない
こ とを 示 す もの で あ る.
この 結 果 は,早 期 の就 職 ・進 路 希 望 の決 定
の た め に,大 学 受 験 時 点 で の 選 択 基 準 の重 要
性 を 示 す と とも に,人 間 科 学 部 の3年
間 の教
育 が,彼 等 に職 業 人 生 へ の 視 野 を 与x.て い な
い と い うこ とを示 唆 す る よ うに 思 わ れ る.
一100一【専 修 選 択 との 関 係 】専 修 選 択 も ま た そ の 後 の 職 業 人 生 に 大 な り小 な り関 連 す る も の で あ る. 表2の 専 修 別 の 結 果 か ら,専 修 選 択 と就 職 ・ 進 路 希 望 の 決 定 と の 関 係 を み る と,"決 ま っ て い る"者 は,教 育 学(58%),社 会 学(50%), 人 間 学(42%),心 理 学(40%)の 順 に 下 が っ て い くが,X2検 定 の 結 果 は,10%水 準 で も 有 意 性 は 示 さ な か った.ま た,こ れ を 男 子 だ け で 見 る と,教 育 学 だ け が"決 ま っ て い る"
80.9%と 高 いが,他 の3専 修 では差 は 全 くな か
った.こ の教育 学専修 男子 の"決 まってい る"17
名の うち12名 は教員 志望 であ り,こ の こ とを 考
えに入れれぽ,男 子 にお い て は,専 修 選 択 と就
職 ・進 路 希 望 の 決定 に は特 に 関 連 が な い とい
え る.
人 間 科 学 部 の 学 生 の,専 修 選 択 は,卒 業 後
の 進 路 決 定 ・未 決 定 とは 直 接 的 に は 関 連 して
・い な い よ うで あ る .
表3就
職 を真剣 に考えは じめ た時期(人 数)
中学時代 か ら 高校受験時か ら 在 学 中高 校 大学入学時 点 最に な って近 まだ具体 的でない 全考えてないく 合 計 全 体 6 4 14 37 62 6 1 130 性 別 男 2 3 9 22 30 4 70 女 4 1 5 15 32 2 1 60高 卒
校 年
S55以 前(浪 人) 1 2 5 14 22 3 1 48 S56年(現 役) 5 2 9 23 40 2 81 専 修 別 心 理 学 1 5 9 22 3 1 41 社 会 学 1 4 10 1 16 教 育 学 2 1 7 13 13 1 37 人 間 学 3 3 1 11 17 1 36 問2 大需
選 択基 準 学 校 の 雰 囲 気 2 3 5 偏 差 値 1 i 1 3 勉強したい学部がある 5 3 11 30 45 5 1 100 周囲の人の意見(教師・親) 1 1 3 5 地 理 的 条 件 4 4 就 職 を 考 え て 1 3 3 5 12 そ の 他 i 1 問6-1蘿
韈
民 間 企 業 i(1) 2 il(5) 23(4) 2 39(10) 公 務 員 3(3) 9(4) 16(5) 1 29(12) 教 員 6(5) 3(2) 7(6) 10(7) 12(9) 38(29) 福 祉 ・ 非 営 利 1 5(2) 7(3) i 14(5) 大 学 院 1(1) 2(i) 1(1) 1 5(3) 不 明 3(1) 3(1) 問6-2 希 望 職 種 A 進 路 口 営 業 ・ 販 売 3 3 事 務 関 係 2 7 12 r 22 技 術 関 係 1 2 3 サ ー ビ ス 関 係 4 8 2 14 マ ス コ ミ 関 係 1 2 7 10 教 員 6 3 7 10 12 38 心 理 関 係 専 門 職 3 3 3 1 10 福 祉 関 係 専 門 職 i 1 6 6 i 14 研 究所(大学 ・研究所) 1 1 1 3 そ の 他 1 1 2 4 職 種 は 何 で も よい 1 1 2 決 め ら れ な い 5 5【
就職 を考えは じめた時期 との関連 】就 職 ・進 路
希 望 を 決 定 す るた め に は,社 会 的 諸 条 件 お よ
び 主 体 的 条 件 な どに つ い て,十 分 に 考 え る必
要 が あ る.そ のた め に は,考xる
た め の期 間
も必 要 で あ る.比 較 的 早 くか ら考 えは じめた
者 は,そ れ だ け 早 く決 定 す る こ とが で き る で
あ ろ う.
「い つ ご ろか ら,自 分 の 就 職 に つ い て真 剣
に 考 え始 め た か 」 では,"最 近 に な っ て"と す
る者 が46.6%で
一 番 多 く,次 い で,"大 学 に入
学 した 時 点"の 者 が28.2%で
あ った.ま
た,
"高 校 在 学 中"以 前 の者 も18 .3%に のぼ って
い るが,反 対 に"ま だ具体 的 に考 え てい ない"
や"全
く考 え て い な い"と す る者 も5.3%で あ
った.
① こ の 「就 職 を考 えは じめ た 時 期 」 と 「
就 職
進 路 希 望 の決 定 」 との 関 係 は,"高 校在 学 中"
以 前 の 者 で は,"決 定 して い る"は75%に
達 し
て い るが,"大 学 に入 学 時 した 時 点"の 者 では
"決 定"と"未
決 定"が 半 々に な り
,"最 近 に
な っ て"以 降 では,"未 決 定"(64.7%)が"決
定"(37.3%)の
倍 近 くに な って い る.
こ の 結 果 をXZ検 定 した と こ ろ,3%水
準
で有意 差が見 られた.「就 職 を考 え は じめた時 期
と 「就 職 ・進 路 希 望 の 決 定 」 に は 関 連 が あ り,
"最 近 に な
っ て始 め て 具 体 的 に"考
えた の で
は 遅 く,"高 校 在 学 中"か
ら が 望 ま し く,少
な くと も,"大 学 に入 学 した 時 点"か
ら考 え る
こ との 重 要 性 を示 す もの で あ る.
② 表3は,「 就 職 を真剣 に 考x始 め た 時 期 」 と
諸 要 因 の関 連 を見 た もの で あ る.
まず,性
別 で は,男 子 の方 が 女 子 よ りも,
早 くか ら 「
考 え始 め る」 傾 向が 見 られ るが,
有 意 差 は 見 られ なか った.
ま た,「専 修 選択 」 との関 連 では,"教 育 学"
を選 択 した者 が,他 の専 修 に 比 べ,"大 学 に入
学 した時 点"以 前 の者 が 多 い(62.2%).こ
の
こ とは,就 職 を考 え(特 に 教 員 志 望)た 者 が,
"教 育 学"を 選 択 した こ と を示 して い る
.
「
大 学 選 択 の 基準 」 との関 連 では,前 述 し
た 「
就 職 ・進 路 希望 の決 定 」 とは ちが っ て,
"勉 強 した い 学 部が あ る"と"就
職を考 えて"
と では,「就 職 を真 剣に 考 え 始 め た 時 期 」 に ち
が いは 見 られ な い.
これ ら の結 果 は,「就 職 を真 剣 に 考 え 始 め た
時 期 」 が,他
の諸 要 因 と相 対 的 に 独 立 した も
の で あ り,そ れ だ け 一 層,こ れ が 「
就 職 ・進
路 希 望 の 決 定 」 に と って 重 要 で あ る こ とを 示
す もの で あ る.そ
して,こ の こ と に 関 連 して
考 えなけれ ぽ な らない のは,厂 大 学 選択 の基 準」
と して,"勉 強 した い学 部が あ る"と
して 人 間
科 学 部 に 入 学 した 者 の うち51名(51%)の
者
が,"最 近 に な って"「就職 を真 剣 に考 え始めた」
者 だ とい うこ とで あ る.大 学 教 育 が,学 生 を
社 会 人 と して 卒 業 させ る とい う役 割 を もつ も
の で あ る以 上,人 間 科 学 部 の 教 育 を通 して,
も っ と早 期 に 「就 職 を 真剣 に 考 え る」 よ うな
教 育 的 ア プ ロ ーチ が 必 要 に 思 わ れ る.
【
就職 に対す る学生の意識】就 職 に 対 し て ど の
よ うな 意 識 を 持 って い るか は,学 生 の実 際 の
就 職 活 動 に お い て,大
きな影 響 を 与xる
もの
で あ る.
表4は,就
職 に 関 す るい くつ か の 質 問 に対
す る5段 階 評 定(1∼5点)の
結 果 を平 均 点
で 示 した もの で あ る.
① これ を,「 就職 ・進 路希 望 の 決 定v.s.未 決定 」
との関連 で見 ると,ま ず,「 自 分 の 職 業 ・進 路
適性を理 解 してい る」 ことが重 要であ ることが わ
か る.、
、
就職 ・進路希望の決定者'で は,よ りよ く
"理解 してい る"と い うことであ り
,一 元 配 置 の
分 散 分 析 の 結 果,0.1%水
準 で 有意 で あ った.
また,こ の 「職 業 ・進 路 適 性 の理 解 」 を,「就
職 を 考 え 始 め た 時 期 」 別 に 見 る と,"大 学に 入
学 した 時 点"以 前 の 者 と"最 近 に な っ て"以
降 の 者 とで,明 確 な ち が い の あ る こ と もわ か
る.「職 業 ・進 路 適 性 の理 解」 は,自 分 の諸 特
性 ・特 徴 の 理 解 と と もに,さ
ま ざ ま な職 業 に
つ い て の 理 解 を 前 提 とす る もの で あ るか ら,
早 くか ら準 備 を して い な い者 が,"理 解 して い
な い"に 近 くな るの は 当 然 で あ る.
② 「就 職 ・進 路 希 望 の 決定 ・未 決 定 」 で次 に
大 きな 差 の あ るの は,「自分の 就 職 に つ い て深
く考xて い るか 」 で あ る.こ の 質 問 項 目 も,
一 元 配 置 の 分 散 分 析 の 結 果
,0.1%水
準 で有 意
一102一i O ca i
表4就
職
に 関 す
る 意 識
全
体
性 別 問3 就職 ・進臨決 まって るか 問5就 職 を 考 え は じ め た 時 期 男 女 決 ま ってい る 決 ま ってい な い 中学時代か ら 時高校受験か ら 高在 学 中校 大学入学時 点 最に な っ て近 げ まだ具体 的でない 全 く考 えて い な い臨
就
墜
関 し て 10-a職 業 。進 路 適 性 の 理 解 2.65 2.48 2.85 ***2.13 3.10 2.33 1.75 2.43 2.24 2.95 3.33 5.00 7-b就 職 を 考 え る 時(決 一 不 決) 3.92 3.76 4.12 ***3.67 4.14 4.17 3,50 3.86 3.89 3.97 4.50 3.00 7-a就 職 に つ い て深 く考 え る か(深 ・浅) 1.96 1.73 2.23 ***1.61 2.29 2.17 1.50 1.64 1.59 2.03 4.00 5.00 10-b就 職 ・進 路 で の親 意 見 の尊 重 2.98 2.96 3.02 *2.75 3.17 2.6? 3.00 2.86 2.92 2.95 3.83 400 7-c就 職 は人生で重要 か 1.35 1.27 1.45 **1.16 1.52 1.17 1.00 1.21 1.24 1.47 1.67 1.00 10-c新 聞 の 求 人広 告 欄 見 る か 2.73 3.04 2.37 2.74 2.70 3.33 3.75 2.21 2.38 2.79 3.6? 5.00 10-d就 職 情 報 誌 見 るか 3.11 3.28 2.92 3.07 3.16 3..00 4.00 2.86 3.03 3.02 4.17 5.00 10-c専 門科 目は職 業 に生 か せ るか 2.25 2.11 2.42 ***1.92 2.55 1.83 i.so 1.50 2.14 2.55 3.00 1.00 10-f就 職 ・進 路 で人 科 で よか った か 2.32 2.34 2.30 *2.13 2.51 1.50 1.75 1:93 2.22 2.58 2.83 1.00 問8募
藷
傷
く か a自 分 の能 力発揮 と自己実現のため 1.57 1.55 1.60 1.43 1.71 1.33 1.25 1.29 1.49 i.ss 2.33 1.00 d社 会 のため になるか ら 2.52 2.41 2.65 2.26 2.72 2.83 2.25 2.50 2.14 2.68 3.17 4.00 c収 入 を得 るため 1.60 1.70 1.48 1.61 1.59 2.00 1.50 1.64 1.59 1.48 1.50 4.00 f食 べ るためには仕方が ない 2.66 2.75 2.55 2.90 2.45 3.33 3.00 3'.79 2.57 2.37 1.83 5.00 e人 間の義務だか ら仕方が ない 3.41 3.34 3.50 3.46 3.35 3.68 4.25 3:86 3.24 3.34 3.50 5.00 g皆 が働 くので働 く 3.85 3.90 3.80 4.05 3.67 4.50 4.50 4.14 3.75 3.76 3.33 5.00 b働 くこ と で偉 くな るた め 3.60 3.45 3.78 3.48 3.70 4.50 3.50 3.50 3.35 3.68 3.33 5.00 問9爨馨
LZ蕩
か a学 科の成績 2.59 2.61 2.57 2.66 2.52 2.83 2.50 2.57 2.65 2:63 1.67 4.00 b会 社 訪 問 1.49 1.70 1.23 1.54 1.45 2.00 1.75 1.57 1.30 1.44 1.83 i.00 cコ ネ 1.61 1.66 1.55 1.77 1:48 2.00 2.25 1.36 1.49 1.65 1.33 1:00 e資 格(珠 算 ・簿 記 声免 許) 1.79 1.so 1.67 1.92 1.70 1.83 1.75 1.93 2.05 1.61 1.ss 2.00 f容 姿 2.95 3.13 2.75 3.16 2.75 3.50 / 3:25 3.00 3.14 2.81 3.00 2.00 d個 性 1,44 1.49 1.37 i.40 1.48 1.33 1.50 1.43 1.38 1.48 1.67 1.00 gサ ー クル 活 動(体 育 系) 2.28 2.31 2.25 2.28 2.29 2.33 2:25 2.21 2.32 2.26 2.67 2.00 ・hサ ー クル 活 動(文 化 系) 2.62 2.61 2.63 2.57 2.67 2.83 2.25 2.64 2.76 2:50 3.00 4.00 人 数(人) 1so 71 59 61 69 6 4 14 37 61 s i (注)*5%,**1%,***o.i%で あ っ た."就 職 ・進 路 希 望 の 決 ま っ て い な い 者'も,2.29で あ り,考z..て い な い の で は な く そ れ な りに 考 えて い るの だ が,決 ま って い な い の に,こ の時 点で まだ 十 分 、深 く考 え て い な い"と い うの は問 題 で あ る.こ れ も ま た,「 就 職 を 考 え 始 め た 時 期 」 の 早 い 者 の 方 が,"深 く考 え て い る"傾 向 が 強 い が,こ こ で は,"中 学 時 代 か ら" の 者 が,"最 近 に な っ て"の 者 よ り も"深 く考 ・xて い な い"こ と も ま た,目 に つ く. ③ 以 上 は,就 職 に 関 す る 本 人 の 構 え と で も い え る も の で あ る が,「 就 職 の こ とに つ い て 考 え る と快 か 不 快 か 」,「学 部 で 勉 強(専 門 科 目) し て い る こ と が つ き た い 職 業 に 生 か せ るか 」, 「就 職 は 人 生 に お い て 重 要 な こ とだ と 思 うか 」 な ど,就 職 に 対 す る意 識 も ま た,「就 職 ・進 路 希 望 の 決 定 」 と 関 連 を も っ て い る.こ れ ら は, い ず れ も,一 元 配 置 の 分 散 分 析 の 結 果,1% 水 準 の 有 意 差 を も つ こ と を 示 し て い た.ま た, こ れ ら の 事 項 も,「就 職 を 考 え 始 め た 時 期 」 と も 関 連 を 持 っ て い る. しか し,こ こ で 問 題 だ と 思}る こ とは,「就 職 ・進 路 希 望 」 の"決 ま っ て い る"者 で も, 「就 職 の こ と に つ い て 考 え る と」"不 快"に 近 い(3.67)と い う こ と で あ る.こ れ は,表 8で 見 て もわ か る よ う に,ど の 業 種,ど の 職 種 を 希 望 し て い る者 に も共 通 し て い る の で あ る.一 般 に,わ れ わ れ は,"不 快1'な も の は, で き る だ け 避 け た い も の で あ る.「就 職 イ コ ー ル 不 快 」 な ら ぽ,モ ラ ト リア ム を 抜 け 出 て, 職 業 人 生 を 迎 え る た め に 就 職 活 動 に 立 ち 向 か うの は む ず か しい. ④ な お,「 就 職 ・進 路 希 望 の 決 定 」 に 関 して, 男 子 と女 子 に 有 意 な ち が い が 見 ら れ た こ と は 前 述 した が,表4で み る よ うに,「 就 職 ・進 路 希 望 」 の"決 定 者"と"未 決 定 者"に 有 意 な 差 の 見 られ た 事 項 に 関 し て も,男 子 と 女 子 に 一 定 の 差 の あ る こ と が わ か る.す な わ ち,女 子 で は,「 職 業 ・進 路 適 性 の 理 解 」 度 が 低 く,「就 職 に つ い て 考 え る と不 快 」 に な り,「人 生 に お け る重 要 」 度 も や や 低 く意 識 され て お り,ま た,「 学 部 で勉 強 し て い る こ と が 職 業 に 生 か せ る 」 と"思 わ な い"と 考 え る傾 向 が 強 い.前
述 の 〔性 差 〕の 内 容 は これ だ け で は な い と
思 わ れ る が,こ
れ らの こ と も ま た,男
子 と
の ちが い を もた らす要 因 で あ ろ う.
【
ま
と
め】 「
就職 ・進 路 希 望 の 決 定 」 に 関
連 す る要 因 と して は,
1)も
っ と も重 要 な もの は,「就 職 を考 えは
じめ る時 期 」 で あ る.少 な くと も,"大 学 に 入
学 した 時 点"か
ら取 り組 む こ とが 大 事 で あ る.
2)こ
れ に 関 連 して,「大 学選 択 の 基 準 」 と
して,就 職 ・進 路 を も念 頭 に 入 れ た もの で あ
る こ と も大 切 で あ る.
3)ま
た,現 状 の 人 間 科 学 部 学 生 で は,、
勉
強 した い学 部 が あ る"を
「大 学 選 択 の基 準 」
と して入 学 した者 が 多 い.従 っ て,大 学 教 育
に お い て,就 職 ・進 路 決 定 を促 進 す る配慮 が
望 まれ る.
4)「
職 業 ・進 路 適 性 の理 解 」 を 嫡 じめ と
して,就 職 に 対 して 学生 の抱 く意 識 も,進 路
を具 体 的 に 決 め,就 職活 動 に立 ち 向 う上 で,
重 要 で あ る.特 に,就 職 に 対 して"不 快"感
を 感 じて い る現 状 は 問題 で あ る.
4.希
望 す る業 種 と職種 一そ の 特 徴 一
表5は
「希 望 す る業 種 」 で あ り,表6は
「希 望 す る職 種 」 で あ る.「希望 す る業種 」 で
は,第1希
望 を1つ,第2希
望 は2つ 以 内選
択 した もの で あ り,「
希 望す る職 種 」 で は,第
1希 望 ・第2希 望 と もに1つ 選 択 で あ った.
【
希 望する業種 とその特微 】
① 希望 す る業種 を大 き く民 間企 業 ・公 務 員 ・
教 員 ・福 祉 等 非 営利 の4つ に 区 分 して み る と,
第1希
望 で は,第1位
が 民 間企 業(29.8%)
お よび 教 員(29.8%),第3位
は公 務 員(22.1
%),第4位
は福祉 等 非 営利(10.7%)で
あ っ
た.ほ か に,大 学 院 進 学 希 望(3.8%)が
あ り,
不 明 お よび 無 回 答 は3.8%で あ った 。 ここ で,
まず 特 徴 的 な こ とは,教 員 ・公 務 員 ・福 祉 等
非 営 利 な ど,社 会 的 労 働 に おけ る分 業 か ら見
て サ ー ビ ス的 活 動 分 野 へ の 希 望 者 が 全 体 の
62.2%に
達 し非 常 に 多 い こ とで あ る.こ れ に
反 し,社 会 的労 働 に おけ る生 産 活 動 を分 業 す
る民 間企 業 へ の希 望 者 はわ ず か に3割 に も満
一104一表5希
望 業 種(進
路)
区 分 業 種 第1希 望 第2希 望合
計
区 分 業 種 第1希 望 第2希 望 合 計 男 女 計 男 女 計 男 女 計 男 女 計 男 女 計 男 女計
製 造 食 品 1 4 5 i 4 55
1
産 業観
光
1 i 2 5 i 6' 6 2 8 化 学旅
行
4 4 4 6 io 4 10 14繊
維
i 1 i 1 2 2娯 楽 設 計
1 3 、4 1 3 4鉄
鋼
ホ テ ル 1 1 1 1 自 動 車 2 2 2 2食
堂
機
械
小 計 1 6 7 10 10 20 11 16 27 電 気 機 器 i 1 i 1 金 融銀
行
1 2 3 1 2 3 そ の 他 製 造 1 i 2 2 3 5 3 4 7 信 用 金 庫 1 1 1 1 小 計 1 2 3 4 10 14 5 12 17損 害 保 険
1 建 設 建 ・ 設 1 1 1 1 2 2生 命 保 険
設 計 事 務 所証
券
2 2 2 2 設備工事関係小
計
2 4 6 2 4 s 小 計1 1 1 1 1 2 2 企 業 計 ii 28 39 60 60 120 71 88 ]59 そ の 他 企 業 コ油 門タ関 係 1 2 3 2 2 3 2 5 公 務 員 国 家 公 務 員 3 2 5 4 4 7 2 9 不 動 産 地 方 公 務 員 15 8 23 14 3 17 29 11 40運
輸
団 体 職 員 1 1 3 3 4 4 電 気 ・ ガ ス i 1 2 1 1 2公 務 員 計
19 10 29 21 3 24 40 13 53 そ の 他 1 4 5 2 2 3 4 7 幼雎園 ・保育園 1 1 1 1 小 計 2 6 8 5 1 6 7 7 14 教 員小 学校 教 員
15 8 23 1 5 s 16 13 29 商 総 合 商 社 1 i 3 5 8 3 6 9 中 ・ 高 教 員 9 i 10 7 1 8 16 2 18 社 専 門 商 社 1 i 2 2 2 1 3養 護 教 員
1 4 5 3 3 4 4 8 小 計 2 2 5 5 io 5 7 12教
員
計
25 14 39 11 6 17 3.6 20 56簍
業 ス ー パ ー 2 2 2 2福
福祉 施設関係 3 3 s 8 11 19 11 14 25 デ パ ー ト 2 2 1 4 5 1 6 7 祉等 非 営利社会教育関係
2 1 3 i1 10 21 13 11 24 フ ァ ツ シ ョ ン 2 2 i 2 3 1 4 5病
院
5 8 13 5 8 13 そ の 他 i 1 1 1 そ の 他 1 4 5 1 2 3 2 6 8 小 計 4 4 5 6 11 5 10 15 福祉等非営利計 6 8 14 25 31 56 31 39 70 マ ス コ ミ 新 聞 1 1 i 1 2 2 1 3 大 学 院 進 学 4 1 5 3 3 7 1 8 放 送 1 i 3 1 4 3 2 5 不 明 3 3 1 3 4 4 3 7 出 版 6 6 10 7 17 10 13 23 合 計 68 61 129 121 103 224 189 is4 353 広 告 ・ 宣 伝 6 6 it 6 17 17 s 23 調 査 研 究 4 8 12 4 8 12 小 計 7 7 24 29 23 52 36 30 66た な い.こ れ を 日本 の産 業 別就 業 人 口(総 理
府 統 計 局,国 勢 調査 報 告)に
も とず い て左 記
4つ の 区 分 に 該 当 す る就 業 人 口を100と し て
計 算 す る と,1980年
で は民 間企 業 の就 業 人 口
比 は89.9%,教
員 ・公務 員 ・福 祉 等 非 営 利 の
就 業 人 口比 は8.8%で あ った.人 間 科 学 部 学 生
(4年)の
第1希 望 が い か に 片 寄 った もの で
あ るか が わ か る.
② また,「希 望す る業 種 」 を第1・
第2希 望 の
合 計 で 見 る と,.1位 は 民 間 企 業 の45.0%,2 位 が 福 祉 等 非 営 利 の19.8%,3位 に は 教 員 の 15.9%,4位 は 公 務 員 の15.0%と な る 。 民 間 企 業 希 望 者 は 第2希 望 ま で 含 め て も,45.0% で 半 数 に も 達 せ ず,教 員 ・公 務 員 ・福 祉 等 非 営 利 が 半 数 を 超xる50.7%で あ り,こ こ で も 学 生 の 希 望 が,社 会 的 労 働 と し て の サ ー ビ ス 活 動 の 分 野 に 大 き く傾 斜 し て い る こ と が わ か る.こ の 傾 向 は,特 に 男 子 学 生 に お い て 顕 著 で あ る.第1希 望 で は,1位 教 員(35.2%),2 位 公 務 員(26.8%),3位 民 間 企 業(15.5%), 4位 福 祉 等 非 営 利(8.5%)で あ り,第2希 望 を 含 め た 合 計 で も,1位 民 間 企 業(37.5%), 2位 公 務 員(21.2%),3位 教 員(19.0%),4 位 福 祉 等 非 営 利(16.4%)で あ る.前 述 の 日 本 の 就 業 人 口 比 に 基 づ い た 計 算 に よ る 民 間 企 業89.9%に 比 べ,男 子 の 民 間 企 業 希 望 者 の 極 端 に 少 な い こ と が わ か る. ③ ま た,民 間 企 業 希 望 者 に も 特 徴 が 見 ら れ る. そ れ は,第1希 望 で 見 て"マ ス コ ミ関 係" (35.9%)に 希 望 が 集 中 し,こ れ に 、、レ ジ ャ ー 産 業"(17 .9%)が 次 ぎ,こ の2つ の 業 界 で 5割 をxる こ と で あ る."金 融 関 係"の 希 望 者 は0で あ る が"流 通 産 業"(10.2%)と"商 社"(5.1%)お よ び 「そ の 他 企 業 」 の"そ の 他"(12.8%)を あ わ せ た 第3次 産 業(民 間), す な わ ち,民 間 企 業 の な か で の サ ー ビ ス 的 活 動 の 分 野 を 希 望 す る 者 が 民 間 企 業 希 望 者 の 82.0%に 達 し て い る."製 造"(4.3%),"建 設" (1.4%)"コ ソ ピ ュ ー タ"(4.3%)を あ わ せ た 第2次 産 業 部 門,す な わ ち,民 間 企 業 に お け る 生 産 活 動 の 分 野 を 希 望 す る 者 は,18%に す ぎ な い.1980年 の 日本 の 就 業 人 口 比 に 基 づ く計 算 に よ れ ぽ,上 記 に 対 応 す る サ ー ビ ス 活 動 の 分 野 は49.9%,生 産 活 動 の 分 野 は50.1% で あ る の で,こ こ で も,人 間 科 学 部 学 生(4 年)の 希 望 業 種 の 片 寄 りは 明 瞭 で あ る.第2 希 望 を 含 め た 合 計 で も,サ ー ビ ス 活 動 の 分 野 が84.9%,生 産 活 動 の 分 野 が15.1%と な り, 第1希 望 が 教 員 ・公 務 員 ・福 祉 非 営 利 の 者 の う ち 第2希 望 を 民 間 企 業 に した 者 が,民 間 企 業 の 中 で,サ ー ビ ス 的 活 動 分 野 に 集 中 す る 様 子 が うか が え る. ④ こ の よ う に,民 間 企 業 希 望 者 の 希 望 業 種 は サ ー ビ ス 的 分 野 に 片 寄 っ て い る の で あ る が, こ の 傾 向 は,男 子 学 生 に お い て,特 に 顕 著 で あ る.男 子 学 生 で は,民 間 企 業 第1希 望 の う ち,7名(63.6%)が"マ ス コ ミ関 係"で あ り,サ ー ビ ス 活 動 の 分 野 が8名(81.8%)を 占 め,"製 造 ・建 設"な ど生 産 活 動 の 分 野 は わ ず か2名(18.2%)に しか す ぎ な い.こ れ を, 第2希 望 ま で 含 め た 合 計 で 見 て も,"マ ス コ ミ 関 係"(50.7%),、 、レ ジ ャ ー 産 業"(15.5%)な ど サ ー ビ ス 活 動 の 分 野 が88.7%,生 産 活 動 の 分 野 が11.3%で 第1希 望 よ り も さ ら に サ ー ビ ス 活 動 の 分 野 へ 傾 斜 して い る こ とが わ か る. ⑤ 表2に お い て,こ の4つ の 希 望 業 種(第1 希 望)が,「 就 職 ・進 路 希 望 」 の 、、決 ま っ て い る"者 と"決 ま っ て い な い"者 で ど う で あ る か を 見 る こ とが で き る. "決 まっ て い る"者 で み て み る と,第1希 望 の業 種 は,1位 教 員(47.5%)が 突 出 し て い て,2位 公 務 員(19.7%),3位 民 間 企 業(16.4 %),福 祉 等 非 営 利(8.2%)で あ っ た."決 ま っ て い な い"者 を 含 め た 全 体 的 傾 向 よ り も,民 間 企 業 希 望 者 の 比 率 が さ ら に 低 下 し,教 員 ・ 公 務 員 ・福 祉 等 非 営 利 の 比 率 が 増 大 し て い る こ と が わ か る. こ の4つ の 業 種 の 中 で"決 ま っ て い な い" 者 の 比 率 は,民 間 企 業74.4%,福 祉 等 非 営 利 61.5%,公 務 員58.6%,教 員25.6%で あ る. この こ とは,民 間 企 業 を 第1希 望 と す る者 が, 全 体 と して 少 な い(前 述)だ け で な く,そ の 中 で も大 多 数 の 者 は,民 間 企 業 を 第1希 望 と し な が ら も,実 は,明 確 に は"決 め て い な い"と い う事 を 示 し て い る.ま た,教 員 を 第1希 望 と す る 老 を 除 い て,公 務 員 希 望 者 も福 祉 等 非 営 利 希 望 者 で も,明 確 に は"決 め て い な い" 者 が,過 半 数 を 占 め て い る.こ こ に も ま た, 人 間 科 学 部 学 生(4年)の 特 徴 を 見 る こ とが で き る.極 論 す る な ら ぽ,就 職 ・進 路 の は っ き り して い る の は,教 員 希 望 の 者 だ け で あ っ て,公 務 員 や 福 祉 等 非 営 利 を 希 望 す る者 で あ って も,そ の 過 半 数 は,そ し て 特 に 民 間 企 業 を 希 望 す る 者 で は,そ の 大 部 分 が,就 職 ・進 路 の 希 望 が,こ の4月 時 点 で 明 確 に な っ て い な い こ と で あ る.就 職 ・進 路 の 明 確 さ か ら 見 る な らぽ,rミ ニ 教 育 学 部 』 に 近 い の で あ る. 【希 望 す る職 種 と そ の特 徴 】希 望 す る 業 種 が 決 ま り,希 望 職 種 が 明 確 に な る こ と が,具 体 的 な 就 職 活 動 の た め の 前 提 条 件 で あ る.ま ず, 人 間 科 学 部 学 生(4年)が ど う い う職 種 を 希 一106一
表6希
望 す る 職 種(職
業)
第1希 望 第2希 望合
計
男 女 計 男 女 計 男 女 計 営 業 ・ 販 売 関 係 3 3 5 5 10 5 8 13 事 務 関 係 11 11 22 5 10 15 16 21 37 技 術 関 係 3 3 2 1 3 5 1 6 サ ー ビ ス 関 係 4 10 14 13 9 22 17 19 36 マ ス コ ミ 関 係 5 5 io 6 5 11 11 io 21 教 員 25 14 39 5 5 30 14 44 心 理 関 係 専 門 職 2 8 io 3 i 4 5 9 14 福 祉 関 係 専 門 職 8 s 14 4 8 12 12 14 26 研 究 職(大 学 ・研 究 所 な ど) 3 3 6 5 11 9 5 14 そ の 他 3 1 4 4 6 10 7 7 14 職 種 は な ん で も よ い 2 2 2 1 3 4 i 5 決 め ら れ な い 3 2 5 2 1 3 5 3 8 計 69 60 129 57 52 109 126 ria 238 望 し て い る の か を 見 て み よ う.(表6) ① 希 望 職 種 を 第1希 望 で み る と,1位 教 員 (29.8%),2位 専 門 職(心 理 ・福 祉 専 門 職 お よ び 研 究 職)(20.6%),3位 事 務 関 係(16.8%), 4位 サ ー ビ ス 関 係(10.7%),5位 マ ス コ ミ関 係(7.6%),6位 営 業 ・販 売 な らび に 技 術 関 係 (各2.3%)で あ っ た.こ の 職 種 区 分 に 従 っ て, 日本 の 職 業 別 就 業 者 数(総 理 府 統 計 局)の 比 率 を 推 定 して み る と,1980年 で は,教 員 の 比 率 は4.0%,専 門 職 ・技 術 関 係 は11.8%,事 務 関 係30.2%,サ ー ビ ス 関 係12.2%,営 業 ・販 売 関 係 で は24.7%と な る.こ う し て 比 べ て み る と,教 員 希 望 者 の 比 率 が 非 常 に 高 す ぎ る こ と は,〔 希 望 業 種 〕で 見 た の と 同 じで あ る が, 専 門 職 ・技 術 関 係 の 希 望 者 に し て も,全 国 的 位 置 づ け か ら し て や は り高 す ぎ る と いxる. こ れ に 反 し て,事 務 関 係 の 希 望 者 の 比 率 の 低 い こ と,そ し て ま た,営 業 ・販 売 関 係 の 極 端 に 少 な い こ と が 目立 っ て い る. 実 際 に,文 教 大 学 に 対 す る 求 人 か ら見 て も そ の 多 くは,営 業 ・販 売 職 種 で あ り,少 な く と も 現 状 は,こ の 営 業 ・販 売 職 種 へ の 就 職 の 門 戸 が 大 な の で あ る が,人 間 科 学 部 学 生(4 年)の こ の 希 望 傾 向 は,就 職 可 能 性 を せ ぽ め る こ と に な っ て い る. ② ま た 「希 望 す る 職 種 」 を 第1・ 第2希 望 の 合 計 で 見 る と,1位 は 専 門 職(心 理 ・福 祉 専 門 職 お よ び 研 究 職)(22.7%),2位 教 員(18.5 %),3位 事 務 関 係(15.5%),4位 サ ー ビ ス 関 係(15.1%),5位 マ ス コ ミ関 係(8.8%),6位 営 業 ・販 売 関 係(5.5%)で あ り,第1希 望 の 場 合 に 比 べ て,教 育 職 の 比 率 が 下 が り,専 門 職 と の 順 位 が 入 れ 替 っ た だ け で,全 国 的 位 置 づ け か ら 見 て,相 変 らず,事 務 職 も営 業 ・販 売 職 も,そ れ を 希 望 す る 者 が 非 常 に 少 な い ご とが 示 さ れ て い る.こ の 営 業 ・販 売 職 へ の 希 望 の 少 な い こ と は,男 子 学 生 に お い て 顕 著 で あ り,第1希 望 で は 希 望 者0で,第1・ 第2 希 望 の 合 計 で も4.0%に す ぎ な い. ③ と こ ろ で,こ れ ら の 職 種 へ の 希 望 は,ど の く ら い し っ か り し た も の で あ ろ うか. 表2で,厂 就 職 ・進 路 希 望 」 の 、、決 ま っ て い る"者 に つ い て 見 る と,第1希 望 の 希 望 職 種 は,1位 教 員(47.5%),2位 専 門 職(心 理 ・ 福 祉 専 門 職 お よ び 研 究 職)(14.8%),3位 事 務 関 係(13.1%),4位 マ ス コ ミ関 係(6.6%),5 位 サ ー ビ ス 関 係(3、3%)で あ る.そ し て,各 職 種 に お い て"決 ま っ て い る"者 の 比 率 は, 高 い 順 に,教 員(74.7%),マ ス コ ミ関 係(40.0 %),事 務 関 係(36.4%),専 門 職(34.6%),サ ー ビ ス 関 係(14 .3%),営 業 ・販 売 関 係(0%) で あ り,教 員 を 除 い て,ど の 職 種 で も,そ のそ の 希 望 は し っ か り した も の で は な い こ とが わ か る.ま た 専 門 職 で は,心 理 関 係 専 門 職 で は,55.6%が"決 ま っ て い る"者 で あ る の に 対 し,福 祉 関 係 専 門 職 の 者 で は,"決 ま っ て い る"者 は,21.4%に す ぎ ず,専 門 職 を 第1希 望 と し な が ら も,十 分 に か た ま っ た 希 望 とは 言 え な い 者 の 多 い こ と が わ か る. 【希 望 業 種 ・希 望 職 種 の 専 修 に よ る ち が い 】 ① 希 望 業 種 の 専 修 に よ る ち が い は,表7に 見 る こ と が で き る.心 理 学 専 修 で は,1位 は 民 間 企 業(37.5%),2位 は 教 員(20.0%),3位 が 福 祉等 非 営 利(15.0%)と な って い る.社 会 学 専 修 で は,1位 民 間 企 業(56.3%)で あ り,公 務 員 ・教 員 は 各18.8%と な って,社 会 的 分 菊 こお け る 生 産 活 動 分 野 を 希 望 す る 者 が 他 専 修 に 比 べ て ず っ と 多 く な っ て い る.こ れ に 対 し て 教 育 学 専 修 で は1位 の 教 員 希 望 が50.0%を 占 め, 次 い で 公 務 員(23.7%)で あ り,民 間 企 業 (18.4%)へ の 希 望 者 は 少 な い.人 間 学 で は, 公 務 員 希 望(37.1%)が1位,教 員(25.7%) が2位 と な っ て お り,公 務 員 希 望 の 多 い こ と が 特 徴 と な っ て い る. こ の 業 種(6)× 専 修(4)のx2検 定 の 結 果 は,全 体 ど して,0.5%水 準 で 有 意 な も の で あ っ た.こ こ で,各 セ ル 毎 のx2の 値 を 求 め, 全 体 と し て のx2の 値 を 大 き くす る と こ ろ を 調 べ て み る と ,心 理 学 専 修 で は 公 務 員 が 少 な く 大 学 院 の 多 い こ と,社 会 学 で は 民 間 企 業 の 多 い こ と,教 育 学 で は 教 員 が,人 間 学 で は 公 務 員 が そ れ ぞ れ 多 い と い う特 徴 を 示 し て い た. ② 希 望 職 種(第1希 望)も ま た,専 修 に よ っ て ち が い が み られ る.(表7) 心 理 学 専 修 で は,1位 は 心 理 関 係 専 門 職 (22.5%)で あ り,2位 は 教 員(20.8%),3 位 事 務 関 係(15.0%)と な っ て い る. 社 会 学 専 修 で は,1位 は 事 務 関 係 な ら び に マ ス コ ミ関 係(各25 .0%)で あ り,教 員(18.75 %)が こ れ に 次 い で い る. 教 育 学 専 修 で は,1位 の 教 員 が50.0%を 占 め,2位 事 務 関 係(15.8%),3位 サ ー ビ ス 関 係(13.2%)で あ る. 人 間 学 専 修 で は,1位 が 福 祉 関 係 専 門 職 (28.6%),2位 教 員(25.7%),3位 事 務 関 係 (17.1%),4位 サ ー ビ ス 関 係(14.3%)と な
表7専
修別 の希望業種 と希望職種
心 理 学 専 修社 会 学 専修 教 育 学 専修
人 間 学 専修全
体
希
望
業
種
(第
一 希望 ) 民 間 企 業 i5(1) 9(4) 7(1) 8(4) 39(10)公
務
員
4(3) 3(2) 7(4) 13(5) zs(12) 教 員 8(7) 3(2) is(is) 9(5) 39(29)福
祉
等
非
営
利
s(1) 1 a(1) 5(3) 14(S)大
学
院
4(3) i(1) 5(4) 不 明 3(1) 3(1)希
望
職
種
(第
一 希 望 ) 営 業 販 売 関 係 1 2 3事
務
関
係
s 4(1) 6(3) 6(4) 22(8) 技 術 関 係 1 1(1) 1 3(1) サ ー ビ ス 関 係 2 2 5 5(2) 14(2) マ ス コ ミ 関 係 3 4(2) 3(2) 10(4) 教 員 8(7) 3(2) 19(15) 9(5) 39(29) 心 理 関 係 専 門 職 9(4) 1(1) 10(5) 福 祉 関 係 専 門 職 1 i(1) 2 io(z> 14(3) 研 究 職(大 学 ・研 究 所 な ど) 2(1) 1 3(1) そ の 他 2(1) 2(2) 4(3) 職 種 は な ん で も よ い i(1) 1 2(1) 決 め ら れ な い 4(2) i(1) 5(3)計
40 16 38 35 129 1'って い る.
とれ らは,い ず れ も,各 専 修 の 特 色 を表 わ
す もの で あ り,こ の 意 味 で は,学 生 の職 業 選
択 に お い て,2年
次 の 専 修 選択 に お け る学 生
の 興 味 関 心 の 方 向 と,各 専 修 に お け る2年 次
以 降 の 教 育 内 容 とが,彼 等 の職 業 選択 に とっ
て 無 関 係 で は な く,か な り深 い 関 連 を もつ も
の で あ る こ とを 示 す もの で あ る.ど の よ うな
学 生 を 養 成 し,卒 業後,ど
の よ うな職 業 人生
を あ ゆ ませ るか を視 点 に 入 れ た 教 育活 動(教
授)の 重 要 性 を,あ
らた め て知 る もの で あ る.
【
希 望す る業 種 および希望する職種 と就職に関す
る意識】表8は,「 就 職 に 関 す る意識 」 の希 望
業 務 お よび 職 種 毎 の 平均 点 を示 す もの で あ る
が,学 生 の 「就 職 に 関 す る意 識 」 に,業 種 や
職種 に よ るち が い が あ る の だ ろ うか.
① 前 述 した よ うに 「
職 業 ・進 路 適 性 の理 解 」
は,「就 職 ・進 路 希望 」 を具 体 的 に決 め るに 当
って重 要 な ポ イ ソ トで あ っ た.表8か
らは,
教 員希 望 の者 が よ り適 性 を理 解 して い る と考
え て い るの に 対 し,福 祉 等 非 営 利 をfit?望
す る
者 で は,自 分 で も適 性 を理 解 しての 職 業 選 択
と考 え て い な い よ うで あ る.こ れ を,希 望 職
種 に つ い て み る と,福 祉 関 係 専 門 職(人 問 学
専 修 に多 い.表7)が
もっとも よく自分の"適
性を理 解 してい る"と して い るの に 対 し,心 理
関係 専 門 職(心 理 学 専 修 に 多 い)希 望 者 お よ
び営 業 ・販 売 関係希 望者 に 適性 を"理 解 して い
なしd'とす るもの が 多 い こ とが わ か る.こ の こ
とは,福 祉 等 非 営 利 と して 福 祉 施 設 関 係 を 第
1希 望 とす る心 理 学 専 修 の 学 生 が,他 に進 路
と して希 望 す る適 当 な もの が な い か ら,親 し
み の あ る これ らの 職 業 を 選択 した とい うこ と
を 示 して い る のか も知 れ な い.
② 「就 職 ・進 路 希 望 」 の"決 定"に
と って 次
に 重 要 な ポ イ ソ トは,「 自分 の就 職 に つ い て 深
く考 え て い るか 」 で あ った(前 出).こ の 点 に
つ い て は,ど
の業 種 を 希 望 す る者 も,そ れ な
りに 考.`Z..て
い る とい う結 果 で あ るが,公 務 員
を希望 す る者 が,相 対的 に"あ ま り深 く考 え てい
ない'と してい る.こ れ を,希 望 職種 でみ ると,
心理関係専 門職 と福祉関係専門職 を希望す る もの
が,"あ ま り深 く考 えて いなしぜ'として い る.こ
の こ とは,公 務 員希 望 者 で専 門職 を考tて
い
る者 が,就 職 に つ い て あ ま り深 く考 え て い な
い こ とを示 す もの で,い いか えれ ぽ,か
な り
安 易 な 気持 で,と
も角,公 務 員 試 験 を 受験 し
よ う とい うこ との よ うに 思 わ れ る.
③ ま た,「就職 に つ い て考 え る と快 か 不 快 か 」
で は,ど の業 種 で も,ま た ど の職 種 で も,"不
快"な
方 に 片寄 っ て い る.こ れ は,学 生 達 が,
ど の業 種 分 野,ど
の職 種 を 考 え て も9就 職 に
当 っ て の 困難 さを強 くイ メー ジ して しま い,
あ ま り明 る い展 望 を持 て ない か らか も知 れ な
い 。 人 間科 学 部 学 生(4年)の
もつ 自信 のな
さ,コ
ソプ レッ クスを 見 る よ うな 気 が す る.
④ 次 に,「学部 で勉 強(専 門 科 目)し て い る こ
とが つ きた い職 業 に 生 か せ るか 」 で あ るが,
こ こ では,希 望 業 種 間 で,ま た 希 望職 種 間 で
そ れ ぞれ 一 元 配 置 の分 析 分 散 を した と ころ,
0.1%水 準で の有 意 性 を 示 して い た.希 望 業種
で は,教 員 や 福 祉 等 非 営利 を 希 望 す る もの が,
「学 部 での 勉 強 を 生 か せ る」 と考 え,民 間企
業 お よび 公 務 員 希 望 の者 が 「
生 か せ な い 」 と
考 え て い る こ とが わ か る.ま た,希 望 職 種 で
は,教 員 ・心 理 ・福祉 関 係専 門職 を希 望 す る
者 が 「生 か せ る」 と考 え,技 術 関係 ・マ ス コ
ミ関 係 ・サ ー ビ ス関 係 が 「
生 か せ な い」 と し
て い る.学 生 は,「 学部 で の勉 強 が生かせ るか」
を考 え る と き,直 接 的 に考 え,職 業 生 活 の複
雑 さを ほ とん ど理 解 して い な い よ うで あ る.
専 門 的 職 種 の 場 合 に は,た
と え ぽ,心
理
関 係 で い っ て も,学
部 レベ ル の 学 力 ・知
識 で は,と
て も そ れ を 「生 か せ る 」 訳 に
は い か な い の で あ るが,そ の こ とを,十 分 に
自覚 せず,彼 等 は 「
生 か せ る」 とい うの で あ
る.
⑤ 「
就 職 は 人生 に お い て重 要 な こ とだ と思 う
か 」 に つ い て も,一 元 配 置 の 分 散 分 析 の結 果,
希 望 業 種 間 お よび希 望 職 種 間 に お い て,1%
水 準 の 有意 差 を もつ こ とが 示 され た.
こ こで は,ど の業 種 お よび 職 種 で も,"重 要
で あ る"と 考xて
い るの だ が,希 望 業 種 では,
民 間 企 業 や 福 祉 等 非 営 利 へ の 希 望 者 が,や や
i 昌 O i
表8希
望 業種別 および希望職種別 の就職 に関す る意識(平 均)
区分 内 容 全 体 希 望 業 種(第1希 望) 希 望 職 種(第1希 望) 民間企業公 務 員
教 員福
非 営 利 大 学 院
祉
営販 業売事務関係 技術関係
サ ー ビス関 係関マ ス コ ミ係教
員
心理関係福祉関係 研 究 職
問7 問10 就 職饒
L 10-a職 業 ・進 路 適 性 の 理 解 2.63 2.85 2.62 2.26 2.93 2.80 3.00 2.82 2.67 3.07 2.60 2.26 3.10 2.50 3.33 7-b就 職 を 考 え る時 ぐ決 一 不快) 3.91 4.03 3.97 3.85 3.86 3.40 *4.67 3.86 4.33 4.43 3.40 3.85 3.90 3.93 4.00 7-a齢 こづ バて深 く考え るか 礫 浅 1.93 1.90 2:21 1.64 1.86 2.60 1.67 1.95 1.67 2.07 1.80 1.64 2.40 2.29 3.00 10-b就 職 ・進 路 で の 親 意 見 の 尊 重 2.98 *3.13 3.00 2.64 3.07 3.40 3.67 2.68 3.00 3.21 3.50 2.64 3.10 3.14 3.33 7-c就 職 は 人 生 で 重 要 か 1.35 **1。54 1.38 1.10 1:43 1.20 1.67 1.50 **2.67 1.43 1.30 1.10 1.20 1.50 1.33 10-c新 聞 の 求 人 広 告 欄 を 見 るか 2.71 2.13 2.59 2.92 3.36 3.00 2.00 2.32 2.33 2.57 2.10 2.92 3.00 2.71 2.67 10-d就 職 情 報 誌 を 見 るか 3.09 2.56 3.17 3.31 3.36 4.00 1.67 2.68 2.67 3.43 2.40 3.31 3.50 3.00 4.67 10-e専 門 科 目は 就 職 に 生 か せ るか 2.22 **2.95 2.45 1.74 1.64 1.00 2.67 2.86 **3.33 2.93 3.10 1.74 1.30 1.71 1.33 10-f就 職 ・進 路 で汰科 で よか った か 2.29 **2.56 2.52 2.15 1.86 1.20 **3.33 2.59 3.00 2.79 2.90 2.15 1.40 1.79 1.33 問8舞
藷
協
く か a自 分の能力溌輝と自E庚現のため 1.57 1.64 1.76 1.41 1.57 1.20 1.33 1.82 1.69 1.79 1.70 1.41 1.30 1.64 1.00 d社 会 の た め に な るか ら 2.51 2.69 2.31 2.31 2.86 2.80 3.00 2.55 2.67 2.86 2.80 2.31 2.80 2.36 2.33 c収 入を得 るため 1.61 1.38 1.69 1.72 1.50 2.20 1.00 1.41 1.67 1.43 1.30 1.72 1.90 1.71 2.33 f食 べ るためには仕方が ない 2.67 2.49 2.72 2.87 2.07 4.00 2.00 2.36 2.67 2.21 2.60 2.87 2.90 2.64 4.00 e人 問の義務だか ら仕方が ない 3.42 3.38 3.21 3.49 3.29 4.20 2.33 3.32 3.33 3.00 3.90 3.49 3.70 3.14 4.33 g皆 が 働 くの で 働 く 3.86 3.67 3.57 4.08 3.76 4.80 3.00 3.55 4.00 3.36 3.90 4.08 4:20 3.64 5.00 b働 くこ とで 偉 くな るた め 3.60 3.49 3.41 3.69 3.93 3.60 3.33 3.64 3.33 3.64 3.30 3.69 3.60 3.43 4.00 問9爨蔘
し蠢
か a学 科の成績 2.60 2.54 2.59 2.67 2.43 3.00 2.33 2.82 3.33 2.29 2.40 2.67 3:00 2.07 3.00 b会 社 訪 問 1.49 1.33 1.66 1.62 1.29 1.40 1.33 1.45 1.33 1.29 1.40 1.62 1.40 1.43 2.00 cコ ネ 1.62 1.54 1.83 1.64 1.43 i.so 1.33 1.50 1.67 1.43 2.10 1.64 1.70 1.57 2.00 e資 格(.・ 記 ・免 許) 1.80 1.74 1.97 1.79 1.57 2:00 1.33 1.73 1.67 1.71 2.00 1.79 2.00 1.93 1.67 f容 姿 2.96 2.74 3.21 2.90 3.14 3.20 2.67 2.91 3.33 2.93 2.90 2.90 3.20 2.93 3.00 d個 性 1.45 1.36 1.66 1.39 1.29 1.80 1.33 1.45 1.67 1.43 1.30 1.39 1.50 1.43 1.67 gサ ー クル 活 動(体 育 系) 2.28 2.15 2.50 2:18 2.57 2.40 2.67 2.41 2.33 2.21 2.40 2.18 2.90 2.07 2.33 hサ ー クル 活 動(文 化 系) 2.62 2.62 2.66 2.51 2.86 3.00 3.00 2.73 2.67 2.64 2.70 2.51 3.10 2.43 2.67 人 数(人) 130 39 29 39 13 5 3 22 3 14 io 39 9 14 3 (注)有 意 水準*5%,**1%そ の重 要 性 の認 識 が 低 い.ま た,希 望 職 種 で
は,教 員 お よび 心 理 関 係 専 門 職 を 希 望 す る者
は 、
、
重 要 で あ る"と して い るの に 対 し,技 術
関 係 の 希 望 者 では,そ の認 識 が か な りの程 度
低 い.ま た,営 業 ・販 売 関 係,事 務 関 係,福
祉 関 係 専 門 職 で も,そ の重 要 性 の認 識 は や や
低 い こ とが い え る.就 職 試 験 を考xる
と,民
間 企 業,そ
して そ の 中 で の 中心 的 な 職種 で あ
る営 業 ・販 売 関 係 や事 務 関 係 を希 望 す る場 合,
そ の 採 用 試 験 は,人 物 重 視,面 接 重 視 で あ る
こ とが 知 られ て い る.そ こ では もっ ぽ ら,人
生 に お け る職 業 選択 が 問題 と され る.こ の傾
向 は,特 に 男 子 に お い て顕 著 で あ る.そ の意
味 で は,「就 職が 人生 に お い て重 要 」 とい う認
識 の低 い こ とは,採 用 試 験 に お い て大 いに 不
利 で あ る.
⑥ そ の 他 の 質 問項 目で も,一 元 配 置 の分 散 分
析 で5%水
準 で有 意 差 の あ る もの が 見 られ る.
1つ は,「何 のた めに 働 くか 」 の 中 で,「食べ る
た め に は仕 方 が な いJと す る もの で,福 祉 等
非 営 利 に お い て その 意 見 が 目立 つ.ま た,こ
れ は,希 望 職 種 の営 業 ・販 売 を 希 望 す る者 に
も見 られ る.福 祉 等 非営 利 や営 業 販 売 職 で は,
表2に 見 る通 り,4月
時 点 で,「就 職 ・進 路 希
望 」 の"未 決 定"が 多 か った(前 出).社 会 に
出 て 働 くこ とに 十分 な意 識 を もてず,「仕方が
な い 」 とす る意 識 が,"未 決定"の 原 因 で あ る
の か も知 れ ない.だ が,考xる
まで もな く,
こ うい う意 識 の 学生 が,福 祉 施 設 を希 望 す る
の で は,問 題 で あ る.
次 に 有 意 差 の 見 られ た もの は,「 皆 が 働 く
の で働 く.」とす る もの で あ った.希 望 業 種 で
は,こ の意 見 は公 務 員 に 多 く,希 望 職 種 では
営 業 ・販 売 お よびサ ー ビス関 係 に み られ た.
この よ うな意 識 の公 務 員 で あ って は 大 いに 困
る し,ま た,営 業 ・販 売 関 係 で は,こ の よ う
な意 識 で は,現 実 の 厳 しい 競 争 社 会 を 生 きて
ゆ く こ とは,む ず か しい.
⑦ 最 後 に,「就 職 ・進 路 に つ い て 考 え た 場 合,
人 間 科 学 部 に 入 って よか った か 」 に つ い て も,
希 望 業 種 お よび 希 望 職種 に お い て 有 意 差 が 見
られ て い る.希 望 業種 で は,教 員 お よび福 祉
等 非 営 利 で は"よ か っ た"と す る 傾 向 が あ る の に 対 し て,民 間 企 業 や 公 務 員 で は,"よ か っ た"と す る者 が や や 少 な い.ま た,:希 望 職 種 で は,心 理 関 係 お よ び 福 祉 関 係 専 門 職 を 希 望 す る も の が,"よ か っ た"と す る の に 対 し て, 営 業 ・販 売,技 術 関 係,マ ス コ ミ関 係 で は, よ り否 定 的 で あ る.人 間 科 学 部 と し て,「就 職 に あ た っ て も人 科 が よか っ た 」 と い え る も の に した い も の だ と 思 う.研 究Hイ
メ ー ジ 調 査
1.目 ・的 イ メ ー ジ 調 査 は,学 生 生 活 に お け る 諸 対 象 に 対 して,ど の よ うな 感 情 的 イ メ ー ジ を 抱 い て い る か を 測 定 す る こ と の で き る も の で あ る. こ こ で は,対 象 に 対 す る 感 情 的 イ メ ー ジ は 「感 情 価 」 と し て 数 量 的 に 表 わ さ れ る よ うに 工 夫 さ れ て い る が,対 象 に 対 す る 「感 情 価 」 の 意 味 は,た とaば,「 私 」 に 対 し て,プ ラ ス の 感 情 価 の 高 い こ と は,「私 」 に 対 し て,本 人 が,(愛)や(喜)や(望)を イ メ ー ジ し て い る こ と で あ り,反 対 に,マ イ ナ ス の 感 情 価 で あ れ ぽ,そ れ は,「私 」 に 対 し て,(悲),(恐), (怒),鰊)な ど を イ メ ー ジ し て い る こ とに な る. ま た,こ の 諸 対 象 に 対 す る プ ラ ス ・マ イ ナ ス の 軸 上 で と ら え た 「感 情 価 」 を も と に して , 諸 対 象 問 の 相 関 か ら,諸 対 象 の ま と ま りを み つ け,そ れ を 尺 度 化 す る な ら ば ,そ の 尺 度 の 特 性 を 代 表 す る 感 情 的 イ メ ー ジ に よ っ て 被 験 者 の 特 徴 を 理 解 す る こ と が で き る こ と に な る で あ ろ う. 『イ メ ー ジ 調 査 』(大 学 生 用)は,表9の 「感 情 語 」 と 「対 象 語 」 を,表10の よ うに 対 に し て,そ の 「各 対 に つ い て,左 側 の 対 象 や 事 象 を 具 体 的 に イ メ ー ジ し た と き,あ な た に と っ て 右 側 の 感 情 が,「 近 い もの 」で あ る か, 「遠 い も の 」 で あ る か,そ の ぴ っ た りす る と ころに,○ 印 をつ けて 下 さい」 と い う も の で あ る . こ こ で は,32の 対 象 を 「感 情 価 」 を 基 準 に い くつ か の 下 位 尺 度 に 区 分 し,各 尺 対 の 意 味 を 明 ら か に し た い と 思 う.表1感
惰語 と対 象語
(感 情 語 一8-) 喜 ・望 ・愛 ・驚 ・悲 ・恐 ・怒 ・嫌 (対 象 語 一32-) 私 ・父 ・母 ・夫 ・妻 ・兄 弟 ・姉 妹 ・恋 人 。友 人 ・仲 間 ・家 族 ・家 庭 ・親 類 ・近 隣 。集 団 ・学校 ・職 場 ・社 会 ・人 類 ・文 化 ・仕 事 ・遊 び ・勉 強 ・生 活 ・芸 術 ・旅 ・ 健 康 ・病 気 ・生 ・死 ・自然 ・趣 味 点 で,〈 近 い 〉=+2,〈 や や 近 い 〉=+1,<ど ち ら と も い え な い>eO,〈 や や 遠 い 〉=-1, 〈 遠 い 〉=-2と して 数 量 化 し た も の で あ る. (3)32対 象 語 間 の 因 子 構 造(ま と ま り具 合) を 明 ら か に す る た め に,「 感 情 価Tij」 に よ り, 被 験 者131に よ り32対 象 語 間 の 相 関 行 列 を 求 め,主 因 子 解 及 び 固 有 値1.0以 上 を 基 準 とす る バ リ マ ッ ク ス 解 を 求 め た. 表10イ メ ージ 調 査(そ の 一 部) 2.手 続 (1)32の 対 象 語 毎 に,8感 情 語 の 相 関 を 被 験 者131に つ い て 算 出 し,因 子 分 析 の 主 因 子 解 を 求 め た. ② 次 に,(1)の 結 果 に も と ず き,プ ラ ス 感 情 v.s.マ イ ナ ス 感 情 を あ ら わ し て い る と 考 え ら れ た 因 子 の 因 子 負 荷 量 を 基 準 に して,感 情 語 に ウ エ イ トづ け を し,対 象 に 対 す る 感 情 の 合 成 点 と し て の 「感 情 価 」 を 求 め る こ と と し た. こ うす る こ とに よ って,8感 情 は,プ ラ スv.s. マ イナ ス感 情 軸 上 に お け る,対 象 に 対 す る 感 情 度 と な り,合 成 得 点 と して の 「感 情 価 」 が, プ ラ スv.s.マ イ ナ ス 感 情 軸 上 に 位 置 つ く こ と に な る(近 似 的 に). 具 体 的 に は,対 象jに 対 す る 被 験 者iの 「感 88 情 価Tij」 は,Tij=!l聖lk×tijk>:EIWjklK=1と し て 定 義 され る も の で あ る.こ こ で,Wjkは, 対 象jに 対 す る 感 情 語Kの ウ エ イ トづ け で あ り,(1)に よ っ て 求 め た 因 子 負 荷 量 を 少 数 第3 位 を 四 捨 五 入 し て 第2位 ま で と し た も の で あ る.Tijkは,被 験 者iが 対 象jを イ メ ー ジ し て 感 情 語kと の く 近 さ 一 遠 さ 〉 を 評 定 し た 評 定 3.結 果 (1)対象 に 対 す る8感 情 語 の ウ エ イ トづ け は, 手 続(1)の 主 因 子 解 の 因 子 負 荷 量 を 小 数 点 以 下 3桁 を 四 捨 五 入 し,小 数 点 以 下2桁 と し た も の で あ る が,そ の 一 部 を 表11に 示 す.結 果 は, 全 体 と し て,「 喜 」・「望 」・「愛 」 な ど の 感 情 語 を プ ラ ス と す れ ぽ,「 悲 ・恐 ・怒 ・嫌 」 な ど の 感 情 語 が マ イ ナ ス と な る 対 極 性 を 示 す と い う一 致 し た 傾 向 を も つ も の で あ っ た が,因 子 負 荷 量 は 個hの 対 象 語 に よ っ て,ち が い を も つ こ と が わ か る. ② 表12に 表 す も の が,「 感 情 価 」 を 指 標 とす る32対 象 に つ い て の 因 子 分 析(バ リマ ッ ク ス 解)の 結 果 で あ る. 固 有 値1.0以 上 を 基 準 と す る バ リマ ッ ク ス解 は5因 子 性 で あ っ た が,各 因 子 に 対 す る 因 子 負 荷 量 を 手 が か りに し,解 釈 の し や す さ を 考 え て,32対 象 の ま と ま り具 合 を 考 え て み る と, 次 の よ うで あ っ た. 第1因 子(父 ・母 ・夫 ・妻 ・兄 弟 ・姉 妹 ・ 家 族 ・家 庭 ・親 類) 第2因 子(文 化 ・遊 び ・芸 術 ・旅 ・自 然 ・ 趣 味) 第3因 子(私 ・近 隣 ・学 校 ・職 場 ・社 会 ・ 人 類 ・仕 事 ・勉 強 ・生 活) 第4因 子(友 人 ・仲 間 ・集 団) 第5因 子(恋 人 ・健 康 ・病 気 ・生 ・死) 4.考 察 表12に 示 した ・ミリ マ ッ ク ス 解 の 結 果 は,32 対 象 を5つ の 因 子 に 区 分 で き る こ と を 示 して い る.、 こ こ で,そ れ ぞ れ の 因 子 は,第1因 子 が, 一112一表11対 象 に 対 応 す る感 情 語 の ウ エ イ ト(一 部)