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【研究課題】アジアにおける国境をまたぐ 生活スタイルの研究 ──東アジア・東南アジア・南アジアの比較を中心に── 利用統計を見る

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(1)

【研究課題】アジアにおける国境をまたぐ 生活ス

タイルの研究 ──東アジア・東南アジア・南アジ

アの比較を中心に──

著者

松本 誠一

雑誌名

アジア文化研究所研究年報

50

ページ

346(1)-343(4)

発行年

2016-02-29

URL

http://id.nii.ac.jp/1060/00010876/

Creative Commons : 表示 - 非営利 - 改変禁止 http://creativecommons.org/licenses/by-nc-nd/3.0/deed.ja

(2)

平成27年度井上記念研究助成 大型研究特別支援助成報告

アジアにおける国境をまたぐ生活スタイルの研究

──東アジア・東南アジア・南アジアの比較を中心に──

Studies on the Transnational Lifestyles

in East Asia, Southeast Asia and South Asia

(3)

   ─  ─(  )346 1

【研究課題】アジアにおける国境をまたぐ

生活スタイルの研究

──東アジア・東南アジア・南アジアの比較を中心に──

研究代表者:所長 松本誠一 1.研究の背景と目的 ⑴ 研究資金

東洋大学では,井上円了記念学術振興基金(The INOUE ENRYO Memorial Foundation for Promoting Sciences)により,各種の研究助成・刊行助成,および顕彰などの事業を行っている。 本研究は,その中の大型研究特別研究支援を受けて実施するもので,この部門は「研究基盤強化を 目的とし,私立大学戦略的研究基盤形成支援事業等の大型の外部資金の獲得を目指す複数年度(1 − 2年間)の附置研究所に対する助成」と位置づけられている。大学附置研究所の所長を研究代表者 とする研究計画に対して,選考過程を経て採否が決定される研究助成資金である。 アジア文化研究所から申請した標記課題の研究計画案が採択され,期間を2015年4月から2016年 3月までの1年間,予算額を3,200千円として開始した。 ⑵ 研究課題と目標 グローバル化の進展にともない,国境を越える移動,国境をまたぐ生活が増えてきている傾向が 顕著である。あるいは民族の生活圏に国境線が引かれ,それにも拘らず,国境をはさんだ生活圏が 保持されている境域もある。こういうことに注目し,われわれはこれまで,東洋大学研究所プロ ジェクト「境域アジアのトランスナショナル・コミュニティ──地域間比較研究の試みとして」 (2007年7月∼2008年3月),「境域アジアのトランスナショナル・コミュニティ──地域間比較研 究の定礎に向けて」(2008年4月∼2011年3月)「アジア境域における跨境的生活様式の研究──東 アジア・東南アジアの比較」(2011年4月∼2014年3月),および科研費(基盤B海外)「トランス ナショナル・コミュニティの地域間比較──境域アジアの移住と生活の動態研究」(2009年4月∼ 2012年3月)などによって共同研究を展開してきた。 共同研究のキーワードである transnational の語については,先にオックスフォード英語辞典 (OED)の諸用例を参照するなどして,「20世紀前半に使われ始め,当初は多国籍企業や国際法な どの事象・領域で用いられていたが,1970年代以降に市民生活,とくに結婚・家族・家事労働など に適用されるようになってきた」としていた。しかし,英語のコーパスを基に用例比率の増減をグ ラフ化して示す,Google Books Ngram Viewer(1500年以降の用例が集められている)を参照す ると,<1512−1518,1587−1594,1828−1834,1870−1879,1885以降>に transnational の使用 例が集められているので,19世紀以前から使用例はあったと認識を改めたい。16世紀の2期間を除 けば,17−19世紀を通じて使用例は多くなかったが,1950年代半ばから使用比率が微増し始め, 1960年代以降は急激に増加してきている。1980年代に一時落ち込みは見られるものの,その後も急 増傾向を取り戻している。 2015年9月に,オックスフォードの書店を訪れた際に,最新の人類学教科書を何冊か手にしてみ

(4)

アジアにおける国境をまたぐ生活スタイルの研究││東アジア・東南アジア・南アジアの比較を中心に││ た。一つの章がグローバル化とトランスナショナルな様相の解説に充てられることが共通となって いた。 21世紀に入ってからの交通・通信手段のイノベーションが人々の生活スタイルに及ぼした影響は 著しく,とくに遠距離移動の高速化(飛行機利用の拡大。高速船)により,遠く別れてもすぐ会い に行ける。電子メール・ネット電話・携帯電話で,遠く離れていても,安く,簡単に,頻繁に連絡 しあえるようになった。そして,より重要な変化は,国際クレジットカードの家族カードの普及で, 海外にいる家族と生計を共にできるようになった,という点である。 世帯を別に分ける,ということの意味の変化を捉えなおしていく必要があるであろう。それとと もに,国民概念,国家行政・経済政策の基本思想も根本から見直していく流れとなるのではないか と考える。グローバル人材は国境をまたぐ生活が身近になるが,そうした事例をマクロ,ミクロの 両面から取り上げて,様々な問題を発掘し,比較検討して,理論化を目指すのが,本研究計画の目 標である。 2.研究組織 研究員:植野弘子・山本須美子・小林正夫・後藤武秀・長津一史・箕曲在弘・鈴木佑記 客員研究員:宮下良子・井出弘毅・吉川美華 研究協力者:西野理子 大学院学生:貝吹一成 分担役割 総括 松本誠一 汎アジア 統計 西野理子(家族・世帯)・小林正夫(労働) 東アジア (韓国)      (中国・台湾) 松本誠一・井出弘毅・宮下良子・吉川美華 後藤武秀・植野弘子 東南アジア (大陸部)       (島嶼部) 箕曲在弘・鈴木佑記・貝吹一成 長津一史 南アジア 小林正夫・山本須美子 以上は初期メンバーであるが,バイラビレンドラ研究員(南アジア),権香淑客員研究員(中国 朝鮮族)にも参加協力を得ている。 各分担研究者がそれぞれの研究を進める過程で協力を得ている多くの方々,機関 については,そ れぞれの報告書の中で言及され,謝辞が述べられている。 3.研究経過 2015年1月28日 共同研究の事前打合せ 2015年4月25日 採択結果を受けてのメンバー顔合わせ・研究推進打合せ 2015年6月27日 研究集会「<国境をまたぐ家族>広域調査法検討 学術集会」 2015年7月25日  学術シンポジウム「国境をまたぐ生活スタイル──東アジア・東南アジア・南ア ジアの事例を通じて」 2015年8月∼9月 海外調査実施 2015年11月28日 海外調査報告会 2016年2月 研究集会報告書(東洋大学アジア文化研究所資料集)発行

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アジアにおける国境をまたぐ生活スタイルの研究││東アジア・東南アジア・南アジアの比較を中心に││    ─  ─(  )344 3 4.研究集会 ⑴ 「<国境をまたぐ家族>広域調査法検討 学術集会」 開催日時:2015年6月27日(土) 13:00−18:00 会場:東洋大学白山キャンパス 2号館3階 第1会議室 司会:西野理子(東洋大学社会学部・教授) 趣旨説明:松本誠一(研究員。東洋大学社会学部・教授) 「交通・通信手段の発展と<国境をまたぐ家族>層増加の関係について」 報告1:松本誠一「国際クレジットカード各社の『家族カード』使用条件の比較」 報告2:小林和美(大阪教育大学教育学部・教授) 「韓国の『早期留学』研究を通じてみた<国境をまたぐ家族>」 報告3:清水浩昭(日本大学文理学部・元教授) 「<国境をまたぐ家族>国際調査への提言──『世帯・家族』調査票の研究史的検討を通じて」 討論者: 大均(元首都大学東京教授),喜岡恵子(研究員),小林正夫(研究員),バイラビレ ンドラ(客員研究員),井出弘毅(客員研究員),権香淑(客員研究員) ⑵  「<国境をまたぐ生活スタイル──東アジア・東南アジア・南アジアの事例を通じて> 学術 シンポジウム」(公開) 開催日時:2015年7月25日(土) 13:30−18:00 会場:東洋大学白山キャンパス 6号館3階 6309教室 司会:植野弘子(研究員。東洋大学社会学部・教授) 趣旨説明:松本誠一(所長。東洋大学社会学部・教授) 「<国境をまたぐ生活スタイル> 東アジア・東南アジア・南アジアの事例を通じて」 東アジア報告:太田心平(国立民族学博物館民族社会研究部・准教授) 「移住への渇望──21世紀の韓国人外国居住者のユートピア性」 コメント:箕曲在弘(研究員。東南アジア分担。東洋大学社会学部・専任講師) 東南アジア報告:田村慶子(北九州市立大学法学部・教授) 「コーズウェイを越えて──『イスカンダル開発プロジェクト』と越境するシンガポール人」 コメント:小林正夫(研究員。南アジア分担。東洋大学社会学部・教授) 報告者4:バイラ・プラサド・ビレンドラ(客員研究員・東洋大学文学部・助教) 「国境をまたぐ,言語をまたぐ──ネパール大震災支援活動から窺えること」 コメント:井出弘毅(客員研究員。東アジア分担) 討論者: 西野理子(東洋大学社会学部・教授),後藤武秀(研究員),長津一史(研究員),鈴木 佑記(研究員),飯塚勝重(客員研究員) なお,この研究集会は白山社会学会と共催し,白山社会学会研究大会(6307教室)と並行して発 表を進め,懇親会も8号館1階食堂で共催した。 ⑶  平成27年度井上円了記念研究助成・大型研究「アジアにおける国境をまたぐ生活スタイルの 研究──東アジア・東南アジア・南アジアの比較を中心に」現地調査報告会(アジア文化研究所 研究例会。公開) 開催日時:2015年11月28日 13:30−17:30 会場:東洋大学白山1602教室 司会:松本誠一

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アジアにおける国境をまたぐ生活スタイルの研究││東アジア・東南アジア・南アジアの比較を中心に││ 報告 【東アジア】吉川美華(客員研究員) 「韓国の出入国管理法改正過程から見る移住外国人政策の変化」 【南アジア】山本 須美子(研究員) 「江戸川区在住インド人家族にみるトランスナショナリズム──子どもの教育をめぐる選択」 【東南アジア──大陸部】貝吹一成(社会学研究科社会学専攻博士前期課程) 「タイで働く CLM 諸国の外国人労働者に関する調査報告──資料編」 鈴木佑記(研究員) 「タイで働く CLM 諸国の外国人労働者に関する調査報告──フィールド編」 箕曲在弘(研究員) 「ラオスにおける国境を跨いだ生活の諸相──複数の事例をもとにした研究課題の提示」 【討論──比較,マクロ研究への要望】16:20−17:30 この調査報告原稿をもとに改稿した報告論文は以下に掲載する。なお,箕曲在弘研究員は当日, 国際開発学会賞受賞式と重なったため,欠席し,その代わりに論文を寄せての参加となった。 5.報告書 上の⑴⑵の詳細については,別冊報告書(アジア文化研究所資料集)として印刷発行する。 ⑶については次頁以降に掲載する。

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