• 検索結果がありません。

大学生における米粉食品の実態と米粉推進課題 : 米粉パンについて

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "大学生における米粉食品の実態と米粉推進課題 : 米粉パンについて"

Copied!
11
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)Title. 大学生における米粉食品の実態と米粉推進課題 : 米粉パンについて. Author(s). 菅野, 友美; 新出, 祐希穂. Citation. 北海道教育大学紀要. 教育科学編, 65(1): 353-362. Issue Date. 2014-08. URL. http://s-ir.sap.hokkyodai.ac.jp/dspace/handle/123456789/7528. Rights. Hokkaido University of Education.

(2) 北海道教育大学紀要(教育科学編)第 6 5巻 第 1号 J o u r n a lo fHokkaidoU n i v e r s i t yo fE d u c a t i o n( E d u c a t i o n ) Vo . l6 5 .No. l. 平成 2 6年 8 月. Augus . t2014. 大学生における米粉食品の実態と米粉推進課題 米粉パンについて. 菅野友美・新出祐希穂. 北海道教育大学旭川校. 食生活学研究室. Thep r e s e n ts t a t eo fr i c ef l o u rf o o d samongu n i v e r s i t ys t u d e n t s andi s s u e sont h ep o p u l a r i t yo fr i c ef l o u r A studyo fr i c ef l o u rbread. KANNOTomomiandSHINDEYukiho Departmento fE d u c a t i o n .AsahikawaCampus.HokkaidoU n i v e r s i t yo fE d u c a t i o n. ABSTRACT R i c ef l o u rf o o d smadefromr i c ef l o u rhavea t t r a c t e dmucha t t e n t i o nduet ot h ei n c r e a s e i nconsumptiono fr i c e .Wei n v e s t i g a t e dt h eu s eo fr i c ef l o u rf o o d sbya s k i n ga b o u tt h ea t t i t u d e sando p i n i o n so fu n i v e r s i t ys t u d e n t sonsuchi s s u e sa sr e c o g n i t i o nande x p e r i e n c e so f r i c ef l o u rf o o d s .A q u e s t i o n n a i r es u r v e ywasc o n d u c t e don8 5u n i v e r s i t ys t u d e n t s .Theterm “ r i c ef l o u rf o o d s "wasr e c o g n i z e dbymosto ft h es t u d e n t s .About80%o ft h es t u d e n t shad. h i t e p u r c h a s e dr i c ef l o u rf o o d s .e s p e c i a l l yb r e a d .A h i g hp e r c e n t a g eo fs t u d e n t sanswered“w e x t u r e "whenaskedaboutt h e i ri m p r e s s i o n so fr i c ef l o u rb r e a d .The c o l o r "and“doughyt bread-makingq u a l i t yo fr i c ef l o u rbreadwase v a l u a t e dbyas p e c i f i cvolumeandas e n s o r y. .Thes p e c i f i cvolumeo fbreadsdecreasedi np r o p o r t i o nt ot h er i c ef l o u rs u b s t i t u t i o n t e st r a t i o .Thes e n s o r yt e s tshowedt h a twheatf l o u rbreadshaveaw h i t e rc o l o rt h a nt h er i c e f l o u rb r e a d sc o n t a i n i n g30%r i c ef l o u r .. し緒. 費量の減少 2),世界的な穀物価格の上昇 3)を背景 Eコ. 米は米飯として長く日本人の主食であった。し. に,米の持つ価値が再認識され,米の新しい利用 の形が模索されている。. かし,戦後の食生活の多様化により粉食が中心と. 7年に食育基本法 米の食文化については,平成 1. なり,小麦が主食としての地位を確立していった。. が制定され,米中心とした日本の食文化の継承や. 現在は,日本の食料自給率の低迷。や米の国内消. 朝食欠食の改善策として朝ご飯の推進が誕われて. 3 5 3.

(3) 菅野友美・新出祐希穂. いる。また,学習指導要領 4)5)においても伝統文. 用状況について調査するとともに,米粉パンと小. 化の継承が求められている。伝統的な米粉とそれ. 麦粉パンの官能検査を行った。これをもとに,今. を用いた食品を日常生活でうまく活用していくこ. 後の米粉の利用推進について考え,米粉を教育現. とで食文化の継承と発展が期待される。. 場などへの普及に取り組む一助としたい。. 米粉は,生のまま粉砕した日型と糊化させて 乾燥粉末にした α型に大別される。日型にはう るち米を粉砕した上新粉,もち米を粉砕した白玉 粉があり,. α型にはもち米を原料にした道明寺. 粉,みじん粉などがある。このように米粉は従来,. I I . 研究方法 1.大学生の意識調査. 1-1 調査対象とおよび調査期間. 種類が多く,ほとんどが和菓子に用いられており,. 調査対象は,北海道内 A国立大学の教育学部学. その需要範囲は極めて限られてきた。また,日常. 生 2~4 年生 85 名(男性 39 名女性 46 名) ,調査. 食,伝統食,郷土食などで使用され,我が国の食. 期間は 2 0 1 2年 1 0月 5日に実施し,回収率は 100%. 文化において一役を担っている。しかし,近年販. であった。. 売されている新規米粉は,従来からの米粉とは異 なるイメージを与えている。. 調査対象の属性として,普段の食事形態は,自 炊が46%,外食が28%,家族・下宿で自分以外が. この新規米粉については,農林水産省で,小麦. 作った食事を摂るものが25%であった。また,普. の代替として主食となるパンや麺等に米粉を使用. 段,主食として米を多く摂るものが全体の 75%を. することを推進している的。そのため,小麦粉分. 占め,次いで、パンを主食とするものが 13%,麺が. 野へ米粉の利用拡大を目的として様々な研究が行. 12%であった。出身地は北海道 7 3名(男性 3 3名. われわ 8),新規米粉が注目を浴びている。こうし. 女性4 0名)北海道以外 1 2名(男性 6名. た流れを受け,米粉は,家庭で小麦粉に代わる調. であった。. 理用粉としての利用と,米粉を用いた商品の開. 1-2 調査方法および調査内容. 女性 6名). 発・製品化的の大きく 2つの方向から利用促進が. 調査は筆聞紙法で、行った。回答は無記名・自記. 行われている。その取り組みは,米粉を用いた調. 式とし,質問紙は授業(初等家庭)ガイダンス後. 理法やレシピの紹介,より深く米粉を知ってもら. に配布し,記入後ただちに回収した。なお,調査. うための講習会,企業や地方自治体を中心に米粉. 対象は授業において米粉や米粉パンについて知識. 食品の販売,そして小学校で、は学校給食に米粉パ. を得ていない状況であり,調査を実施した授業が. ンが導入されている。学校給食への米粉パンの導. 本調査に影響を与えないよう配慮した。また,食. 入率は 2 0 1 0 年度で 53%になった 6)。. 物に関する知識をある程度備えた生活・技術教育. このように米粉食品が増加し,社会的に米粉に. 専攻の学生は除外して調査を行った。. 対する注目が集まる中,米粉に関する認知度や要. 調査項目は,米粉食品に関する項目と米粉パン. 望の調査 10)11),米粉の種類などの理解度や利用. に関する項目である。米粉食品に関する調査項目. 状況についての調査 12)を行っている。しかし,. は,米粉食品の認知度やイメージ,購入状況など,. 認知度は高いものの,定着までは結びつかないの. 5項目である。米粉パンに関する調査項目は,米. が現状であり,この原因については明らかにされ. 粉パンと小麦粉パンの比較し,良い,悪い,変わ. ていない。. らない中で当てはまるものを選択してもらった。. そこで,これからの消費の担い手になる若い世 代がもっ米粉に対する意識を探り,米粉の実態を 明らかにすることを目的とし,大学生を対象とし て米粉に対する認知度やイメージ,米粉パンの利. 354. 2 . 米粉パンと小麦粉パンの比較 2-1 米粉パンの調製 自動ホームベーカリー S D-BT102( N a t i o n a l製) を用い,. ドライイーストメニューの食パンコース.

(4) 大学生における米粉食品の実態と米粉推進課題. でパンの焼成を行った。焼成後すぐにホームベー カリーから取り出して室温で放冷した。パンの基. 2-4 統計解析 正規性の検定によるデータの差の分布状態にな. 本的な配合材料は,強力粉(日清製粉製) 250g,. らい,. グラニュー糖(日本甜菜製糖製) 15g,ショート. 検定を行い,基準試料と試料聞の有意差を求めた。. ニング(雪印メグミルク製) 15g,食塩 4g,ス. 統計解析は統計ソフト「エクセル統計2 0 1 0 J を用. キムミルク(ょっ葉乳業製) 6g, ドライイース. い,いずれの場合も危険率 5 %未満をもって有意. ト(日清製粉製)3g,水 180mlとした。この基本. と判定した。. Willcoxon符号付き順位和検定ならびに t. 配合により焼成されるパンを小麦粉パン(米粉配 合率 0%) とした。また,強力粉の一部を米粉で 置換した米粉パンについては,強力粉の分量を. i l l .結 果. 10% (強力粉225g,米粉2 5 g ) の配合率で置換し. 1.大学生の意識調査. た米粉10%パン, 20% (強力粉200g,米粉5 0 g ). 1-1 米粉食品の認知度と摂食経験および理由. の配合率で置換した米粉20%パン, 30% (強力粉. 米粉食品の認知度と摂食経験について検討した. 175g,米粉7 5 g ) の配合率で置換した米粉30%パ. ( 図 1)。米粉食品について①知っているし食べた. ンを作成した。この 4種のパンの比容積を測定し,. ことがある,②知っているが食べたことはない,. 製パン特性を比較した。官能検査には小麦粉パン. ③知らなかったが食べたことはある,④知らない. と30%米粉パンを用いた. し食べたこともない,の 4択を設定して調査をお. 2-2 比容積の測定. こなった。その結果,知っている(①・②)と回答. 2- 1のパンを焼成後,室温で1 5分放冷したも. した者が全体の87%( 7 3名)と,米粉食品の認知度. のを試料とし,菜種法により容積を測定し,パン. は高かった。また,食べたことがある(①・③). g ) を算出 の重量当たりに換算して比容積 (cm3j. 6 6名)と,摂食経験も多かっ と回答した者は78%(. した。 1つのパンに対して 3回計測し,その平均. た。これは村上ら 12)の調査と同様の結果であり,. 値を求めた。. このことから大学生の米粉に対する認知度・経験. 2-3 官能評価. はともに高いと言える。. 2- 1のパンを 2-2の比容積測定後,クラス ト(焼き色のついた外皮)を取り除いてクラムの みを用いた。 2-1の米粉配合率30%の米粉パン を試料とし,小麦粉パンを基準試料として 7段階 評点法による官能評価を行った。パネルは生活・ 技術教育専攻の学生3 0名である。 7段階評点法は, 試料について,パネルを通して,品質の特性を 7 段階の尺度によって評価する方法であり,基準試 料(小麦粉パン)を. 10J. と位置づけ,試料(米. 粉パン)の評価が基準試料よりも+方向か,一方 向なのかを +3~-3 の 7 段階のカテゴリー尺度. により判定させた。評価項目は,色,きめ,にお い,味,かたさ,弾力性,総合評価の 7項目であ る。特に暖昧になりがちな項目においては,詳細. ① ② ③ ④ 図 1 米粉食品の認知度と摂食経験 ( n= 85). ①知っているし食べたことがある ②知っているが食べたことはない ③知らなかったが食べたことはある ④知らないし食べたこともない. な説明を加えながら,より正確な結果となるよう 配慮した。. 次に米粉食品を食べたことがあると回答したも. 3 5 5.

(5) 菅野友美・新出祐希穂. のを対象にして,米粉食品を食べたきっかけにに ついて検討した(図. 2)。その結果,美味しそう・. 1,2回程度と回答したものが最も多く 39%( 2 4 名),次いで 5回程度と回答したものが36%( 2 2名). 興味があったとの回答が全体の 61%( 5 4 名)を占め. であった。その一方で 1 0回以上と回答したものは. た。しかし,昨今テレビ等で米粉が推奨・宣伝さ. 全体の 25%( 15 名)に留まった。男女間では,女子. れている現状に対して,推奨・宣伝されていたか. の方が摂食回数が高かった。. 1 2名)に留まった。これ らとの回答は全体の 14%(. 次に小麦粉パンと比較した時の米粉パンの味を. は,村上ら 12)の調査報告と同様の傾向が見られ. どう感じるかについて設問し,その結果を図 4に. た。これらの結果から,推奨・宣伝がなされてい. 示した。美味しいとの回答が2 3名 (38%)であった. るということよりも,庖頭に並んだ米粉製品自体. が,変わらないとの回答が2 8名 (46%)と最も多く. が美味しそうであるかどうか,興味を引かれるか. を占めており,およそ半数は小麦粉のパンとの味. どうかが購入の大きなきっかけとなっているとい. の違いを感じていないことがわかった。なお,そ. うことがわかる。. う感じた理由を述べたコメントをまとめた結果, 変わらないと回答した者は「どちらも変わらず美 味しい」といったコメントが多く,変わらないと 感じてはいるが,米粉パンを好意的に捉えている. 米が好き. 美味し そう 42%. 6%. ことがわかる。一方で、,美味しいと回答した者の. 9コメントのうち, 1 3コメント(約 45%)が食感 全2 に関するコメントであり,味についての質問で、あ るにも関わらず,食!惑に関するコメントが多く見 られるなど味と食!惑を混同している傾向が見られ た。このことから,パンのおいしさを左右する要. 図 2 米粉食品の摂食理由 ( n= 85). 素において重要な部分を占めるのは,食感である と言える。. 2-2 米粉パンについて. 30. 米粉食品のなかで最も市販されている米粉パン に焦点を当てて調査を行った。今までに米粉パン を食べた回数について設問し,その結果を図 3に. 2 5. ミ20 揺 1 5. 示した。. <10. 3 0 39% 2 5. 36%. 5. ミ20 I25%. 安15. 1 0 5. 図 4 小麦粉パンと比較した時の米粉パンの味. そこで,小麦粉パンと比較して米粉パンの食感 をどう感じるかについて設問し,その結果を図 5 に示した。小麦粉のパンに比べて食!惑がよいと回 図 3 米粉パンの摂食回数. 356. 5名 (74%)と多かった。なお, 答した者が全体の 4.

(6) 大学生における米粉食品の実態と米粉推進課題. そう感じた理由についてのコメントをまとめた結. 小麦粉のパンに比べて価格が高いと回答した者. 果,良いと回答した全48コメント中 2 7コメント(約. が全体の 2 3名 ( 3 8 % )とやや多く,次いで変わらな. 5 6 % )が「もちもち」または「もっちり」という. いと回答した者が2 1名 ( 3 4 % )であった。価格を知. 単語を用いていた。このことから米粉パンと小麦. らない者を含むその他が 1 7名 ( 2 8 % )であったが,. 粉のパンとの違いは,その食感にあることがわか. 安いと回答したものはいなかった。日本政策金融. る。また「もちもち」などの食感は,米をイメー. 公庫の調査 11)においても,パンについて約 4割. ジする「食べ慣れた J,1"懐かしい J,1"周"染んだ」. が品質に比べて割高感があると回答した結果が報. などの意識が晴好に働き,好意的に捉えられてい. 告されている。. る傾向が見られた。. 最後に,これからも米粉パンを食べたいと思う か設問し,その結果を図 7に示した。是非食べた. 50. 2 8名)と約半数を占 いと回答した者が全体の 46%( めた。一方,もう少し安くなったらと回答した者. 40 M2. 司. nunu. (︿}揺︿. が 15%(9名),もう少し種類が増えたらと回答し た者が 11%(7名)と種類が少ないと感じている者 もいることがわかる。また,別に食べなくてもよ. 1 4 名)であった。 いと回答した者が23%( 10. 是非. 図 5 小麦粉パンと比較した時の米粉パンの食感. 46%. 小麦粉のパンと比較した時の米粉パンの価格に つ い て 設 問 し そ の 結 果 を 図 6に示した。. 25 20. ミ15. 図 7 今後も米粉パンを食べるか ( n= 61) 米粉パンに抱くイメージを自由記述で質問した. <10. 結果,「もちもち」という食感の他,「白い」とい. 5. ちがよい」などといった,米飯に対するイメージ. 揺. " 腹 も う色のイメージや,「ヘルシー J 1"健康的 J 1. に近い単語が見られた。. 2 . 米粉パンと小麦粉パンの比較 意識調査において,米粉パンの特徴には,「も ちもち」とした食感や色が「白い」など米飯の特 図 6 小麦粉パンと比較した時の米粉パンの価格. 徴がイメージとして反映されていることがわかっ. 357.

(7) 菅野友美・新出祐希穂. た。そこで,小麦粉のパンと一部に米粉を用いた. 裏付けるものと考えられる。どの米粉パンも小麦. パンの製パン特性を比較検討した。. 粉パンに比べて焼成後の見た目は小さくなった が,内部のきめや味,香り,などに大きな差は認. 表 1 パンの比容積. められなかった。米粉 30%パンは,小麦粉パンに 比べて「もちもち」とした食感が感じられた。こ. 小 麦 粉 米 粉 10% 米粉 20% 米粉30% 比容積 (cm3j g ). ノtン. ノtン. ノfン. ノtン. 4 . 4 3. 3 . 5 9. 3. 45. 2 . 9 4. のことから,米粉パンと小麦粉パンの違いは比容 積と食感であるといえる。 小麦粉パンと米粉30%パンについて,官能検査 を行ったその判定合計と平均値を表 2に,検定結 果を図 8に示した。. 比容積は表 1に示したように,米粉配合率が高 くなるほど,比容積が減少した。これは市川 13). 表 2 官能検査の判定合計と平均. の報告と同様の結果となった。この原因として, 米粉を配合すると,グルテン形成が抑制されるた. 判定合計. 判定平均. め,発酵時に膨らまなくなり,焼成後のパンの容. 色. 1 8. l .2. 積が小さくなることが考えられる。重量は変わら. きめ. 3 2. 2 . 2. ずに容積だけが小さくなると言うことは,米粉を. におい. 1 8. l .2. かたさ. 1 3. 0 . 9. 弾力性 耶 J 正 也 ト 、 ム 仁1、. 2 6. l .8. 1. 0 . 1. 味. 配合することにより,ず、っしりとした密度の高い パンに仕上がる。このことは,意識調査等の米粉 パンの割高感や,米粉パンは小さいという意識を. 玲. -3. 色. -2. -1. 。. 1. 審め. 経い. におい. 報い│. 寸〉. f. ば~[まさ. 弾力性. ない. 総合. 惑い. 3. 輯かい. ノ. かたき. 2. 0 . 0. 白い. 叢殺し. 味. i g 会 い iある ふんわり. ある. l. l aぃ A 図 8 官能検査の検定結果. 358. 。. * * p<O.Ol * p<0.05.

(8) 大学生における米粉食品の実態と米粉推進課題. 色では,判定平均が-1.2 で,米粉パンの方が小. 反映して,米以外を主食とするものが多いと予想. 麦粉パンに比べて有意にやや黄色いと言う結果と. していた。しかし,調査の結果,普段多く主食と. なった ( p<0.01)。意識調査の際には米粉パンに. して食べるものに米を挙げる者が圧倒的に多かっ. 抱くイメージとして色が白いと回答していた者が. た。また,米と小麦粉製品のどちらをより好むか. いたが,実際はイメージと反する結果であった。. という質問をしたところ,全体の約 70%が小麦粉. きめの項目では,判定平均が2 . 2で,米粉パンの. 食品より米を好むという結果であった。このこと. 方が小麦粉パンに比べて有意にやや黄色いと言う. から,どんなに米離れや食の洋風化が進んでいて. 結果となった ( p < O . O l )。パンのきめは食べたと. も,やはり子供のころからの米飯を主にした食生. きの食感やパサっきに影響する。意識調査の際,. 活は,大学生になっても影響を及ぼしているよう. 少数ではあったが米粉パンのざらつきが気にな. である。. る,口内がパサつく感じがあると回答した者がい. 本調査から,米粉食品について知っていると回. たことに繋がる結果となった。においの項目は,. 答した者は,全体の約 90%,一度は食べたことの. 判定平均が1.2 で,米粉パンの方が小麦粉パンに. ある者も約 80%と,米粉食品の認知度と経験度は. 比べてややにおいが強いという傾向が見られた。. 高いことが分かつた。中でも米粉パンは,米粉食. 味では,判定平均が 0で,両者の味にはほとんど. 品を食べたことがあると回答した者全てが,一度. 違いがないという結果であった。意識調査では米. は食べた経験があり,認知度・経験度ともに高. の甘みや米の風味があると言うコメントも多く見. かった。. られたが,実際に食べ比べてみるとそれほど顕著. しかし,米粉食品を食べたきっかけを問う質問. な違いは感じられないようである。またこの結果. では,「美味しそうだ、った j 1"興味があったから」. は,小麦粉のパンと比較したときの味を変わらな. という回答を合わせると,全体の 60%を超え,推. いと回答した者が多かった意識調査を裏付けた。. 奨・宣伝されているからという回答は,全体の約. かたさの項目では,判定平均が-0.9で,米粉パン. 14%に留まった。なお,米粉食品が推奨されてい. の方が小麦粉パンに比べてややパサつきを感じた. る背景を,自由記述で訊ねた質問のコメントにお. という傾向が見られた。これはきめの粗さによる. いて,約 66%が緒言で挙げた「日本の食料自給率. 影響であると思われる。弾力性においては,判定. の低迷 j,1"米の国内消費量の減少 j,1"世界的な穀. 平均が1.8で,米粉パンの方が小麦粉パンに比べ. 物価格の上昇」の 3つの背景に関連するもので. て有意に弾力性があるという結果となった ( p<. あったことから,米粉利用が推進される背景を認. 0 . 0 5 )。この項目が意識調査の際に頻出した,米. 知しているものが多いことがわかる。しかし,美. 粉パンのもちもちとした食感に相当するものと考. 味しそうか,興味が惹かれるかという部分が,商. えられる。総合の項目では,判定平均が0 . 1で ,. 品選択において高いウェイトを占めており,米粉. 自身の持つ総合的なパンのイメージに対して,米. の利用が求められていることと,米粉食品に対す. 粉パンの方がやや好ましくないと感じる傾向が見. る購買意欲は結び付いていないと思われる。. られた。. また,食!惑に関する項目では,米粉パンの方が 美味しいと回答したものが 74%と多かったが,味. m .考. 察. 1.大学生の意識調査. に関する項目では,変わらないという回答が多 かった。しかし,米粉パンの方が美味しいと回答 したもののコメントからは,味と食感を混同して. 本意識調査は本学学生を対象に行ったものであ. いる傾向がうかがえた。これらの結果から,パン. る。調査対象の約半数が親元を離れて自炊をして. のおいしさを左右する要因は,味そのものより食. いるため,近年の米離れや食事の洋風化の風潮を. 感であることがわかった。. 359.

(9) 菅野友美・新出祐希穂. 一方,回答者のコメントを見てみると,食感に. において,小麦粉パンと米粉パンには大きく差が. 関する「もちもち」といったコメントの出現割合. みられたが,味はほとんと号変わらなかった。これ. が顕著に高かった。また,回答者が米粉パンに抱. は,意識調査の結果と一致した。一方,意識調査. くイメージを尋ねた質問では,全部コメント中 3 6. での米粉パンは「白い」といったイメージに対し. 回もこれらの単語が挙げられていた。農林水産省. て,官能検査の結果では,米粉パンの方が黄色い. による米粉推進の資料 6)の中でも,. ‘米粉で作ら. という異なる結果となった。このことから,米粉. れたパンや麺は,もっちりとしたもちもちの食感. パンが小麦粉パンに比べて自然と白く焼きあがる. と紹介されている。これらのことから,「もち. という事実はなく,米飯に対する色のイメージか. もち」という食!惑は米粉パンに対する共通イメー. ら連想されたものと考えられる。また,米粉の配. ジと,捉えることができる。本来,「もちもち」. 合率を変えてパンを作成し,比容積を測定した結. という表現はもち米から作られる餅やアミロース. 果,米粉の配合率に比例して,比容積が低下する. 含量の低い高品質米を炊いた米飯のねばりを示. ことがわかった。これらのことから,米粉パンに. す。また,米粉パンに抱くイメージを尋ねた質問. 感じる「もちもち」とした食感は,米粉を用いる. のコメントには,「白い」という色のイメージや,. ことによる比容積の低下で密度が高くなることに. 「ヘルシー J 1"健康的 J1"腹もちがよい」などといっ. よる弾力性ではないかと推察した。このことから,. た,米飯に対するイメージに近い単語が見られた. 米粉パンのイメージは米粉という単語から類推さ. ことから,米粉パンに対して抱くイメージは,本. れた根拠の無いイメージ,つまり単なる先入観で. 来のパンのイメージよりも,米飯に対してのイ. あることが示唆された。. メージが強いことがわかる。. 米粉パンらしさとも言える「もちもち感」は,. 元来,日本人は柔らかく「もちもち」とした食. 米粉の配合率や米粉の粒度やでん粉損傷率などの. 感を好む傾向にある。米飯にしても,コシヒカリ. 影響を受けて変動するものと考えられる。近年の. やゆめぴりかなど,粘り気のある米が好まれる。. 製粉技術の向上の結果,小麦粉に近い製パン性が. また,パンにしても,日本で食べられているパン. 得られるようになったが,それによりかえって米. の半分弱が柔らかい食パンであり,パゲットやフ. 粉パンのイメージである「もちもち感」は失われ. ランスパンといったばさばさの固いパンは好まれ. ていくとも推察できる。このことは,消費者に期. ない。このような背景から,米粉パンの持つ「も. 待外れといった印象を与えてしまうこともある。. ちもち」とした食感は,日本人の晴好にとって好. つまり,先入観と実態のギャップが,定着に結び. ましいものと考えられる。しかし今までに米粉. つかない要因ではないかと考える。. パンを食べた回数を訊ねた結果, 1 0回以上食べて. 3 . 米粉の代替利用の現状と課題. いると回答したものは全体の 25%に留まっている. 現在の米粉利用推進には大きく二つの方向性が. ことから,定着度に課題があると考えた。また,. ある。一つ日は,小麦粉の代替として米粉を調理. これからも米粉パンを食べたいと思うかを尋ねた. に利用する,調理用粉としての米粉の利用である。. 結果についても,食べたいと回答したものは 46%. 二つ日に,小麦粉の代わりに米粉を用いた菓子や. であったことから,米粉パンを好意的に捉えてい. パンなどといった製品の開発及び販売が挙げられ. るが,米粉パンの現状は,是非食べたいと思わせ. る。どちらも米粉を利用したレシピの開発・紹介. る決め手に欠けているように思われる。. や,様々な米粉食品の商品化など,米粉利用のさ. 2 . 米粉パンと小麦粉パンの比較. らなる推進を目指して広く展開している。しかし,. 米粉の定着度が低い要因を探るため官能検査を. 本研究から米粉の認知度にこれらの定着度が伴っ. 実施した。実際に米粉を配合したパンと小麦粉パ. ていないと思われる。その理由として次のように. ンの比較をおこなった結果,きめと弾力性の項目. 考えた。前者の米粉の調理用粉としての利用には,. 360.

(10) 大学生における米粉食品の実態と米粉推進課題. 二つの壁がある。一つ目に,小麦粉の値段が高騰. 及したのは戦後,アメリカの思惑などを受けて,. しているとはいえ,まだまだ米粉の値段は高いこ. 学校給食にパンが出されるようになってからで. と。二つ日に,意識調査の結果から分かるように,. あった。小麦粉のパンを食べて育った子供達が大. 米粉利用が求められ,推進されているという背景. 人になった時,違和感なくパンを主食のーっと捉. と,消費者の購買意欲は結び、ついていない現状に. えるようになり,今日の主食としてのパンが存在. ある。つまり,わずかな調理性のよさや食感の違. している。同じように米粉パンも学校給食に導入. いと,ただ小麦粉の代替として利用できると言う. し続けることで,学校給食で、米粉パンを食べて. アピールポイントだけでは,利用の決め手がない. 育った子供たちが大人になった時,主食のーっと. ということである。. して確立されるものと考えた。また,米粉パンに. では,後者の米粉食品の開発について考えてみ. 抱くイメージは,先入観に他ならないことが本研. ると,開発された商品が多いのは菓子類とパンで. 究から推察されたが,反対にそれを利用すること. あるが,菓子類へ米粉を利用する場合,米粉本来. で,従来のパンから独立した米粉パン独自のイ. の風味を生かせないと思われる。すなわち,米粉. メージ、の確立につながるのではないかと考える。. を原料とする団子などは米粉の風味を生かしてい. 特に,米飯に由来するイメージは,従来のパンに. るが,小麦粉を原料とする菓子などは砂糖やバ. はないプラスのイメージである。日本人の好む「も. ターで風味がマスキングしている。そのため米粉. ちもち感」など特別な先入観の存在は,大いに生. が入っていると調わなければわからない。このこ. かしてゆくべきであると考える。. とはパンへの利用に関しても言えるが,パンの場 合は美味しさを左右する要素を大きく食!惑が担っ ているため,あまり噌好に影響を及ぼさない。米 粉パンの「もちもち」とした食感のイメージは, 日本人の晴好に合い,プラスに働いている。. N .要. 約. 本研究において,大学生がもっ米粉に対する意 識を探り,米粉の実態を明らかにするため,認知. 以上を踏まえて,今後の米粉利用推進活動に当. 度の高い米粉パンに関する質問を中心に,大学生. たって大きな可能性及び展望を見いだせるもの. を対象にした米粉食品に関する意識調査を行っ. は,米粉パンであると考えた。. た。その結果,米粉の認知度は高く,米粉食品を. 現在米粉パンは,原料に米粉を用いた,パンの. 購入する際,美味しそうか,興味が惹かれるかと. 中の一種類という位置づけにある。そのため,小. いう部分が最も大きなウェイトを占め,推進され. 麦粉のパンに比べて割高感を感じたり,種類の少. ているという背景と,消費者の購買意欲は結びつ. なさを感じてしまうものと思われる。パンの一種. いていない現状にあることがわかった。また,米. 類にカウントされているままでは,これ以上の米. 粉食品の中でも,米粉パンは,小麦粉のパンから. 粉パンの市場拡大は難しいと思われる。そこで,. 独立したイメージを確立していることがわかっ. 米飯・パンに並ぶ第三の主食としての米粉パンを. た。特に「もちもち感」が特徴的なイメージとし. 確立させることが,最も重要であると考えた。従. て挙げられていた。加えて,「白い」という色の. 来のパンよりも米飯に近いイメージや,「もちも. イメージなど,従来のパンへのイメージよりも米. ち感」といった確立されたイメージには,米粉パ. 飯に対するイメージを連想している傾向が見られ. ンが小麦粉の代替利用ではなく,新しい主食と成. た。しかし,官能検査では,米粉パンは小麦粉パ. る可能性があると考える。そのためには,米粉パ. ンよりも白くないという結果であったことから,. ンの学校給食導入率を 100%とし,長い期間をか. 米粉パンに確立された固有のイメージは,実体の. けて続けてゆくことが必要不可欠であると考え. 伴わない先入観である可能性が示唆された。. た。今日広く食べられる小麦粉のパンが急速に普. これらの結果から,今後の米粉利用推進活動に. 3 6 1.

(11) 菅野友美・新出祐希穂. 当たって大きな可能性及び展望を見いだせるもの は,米粉パンであると考えた。しかし,現在米粉 パンは,原料に米粉を用いた,パンの中の一種類 という位置づけにある。そこで,米飯・パンに並. 日本公庫・平成 2 4年上半期消費者動向調査結果一. h t t p : / / w w w . j f c . g o . j p / n / r e l e a s e / p d f / t o p i c s 1 2 0 9 2 7 . p d f 1 2 ) 村上陽子,相馬美佐,大学生における米粉および米 粉食品の認知度と利用状況,日本家政学会誌, 6 3,. 7 5 9 7 7 0( 2 0 1 2 ). ぶ第三の主食としての米粉パンを確立させること. 1 3 ) 市川和昭,泊脂および乳化剤による米粉パンの物性. が,最も重要であると考える。そのためには,米. 7,4 2 0 4 2 6( 2 0 1 0 ) 改善, 日本食品科学工学会誌, 5. 粉パンの学校給食導入率を 100%とし,子どもの 頃から米粉パンを食生活に取り入れるなど長い期. (菅野友美北海道教育大学旭川校准教授). 間をかけて続けてゆくことが必要不可欠であると. (新出祐希穂北海道教育大学旭川校学生). 考えた。また,米粉パンに抱くイメージには,日 本人の好む「もちもち感」など特別な先入観があ る。それを利用することで,従来のパンから独立 した米粉パン独自のイメージの確立につながるの ではないかと考える。. 参考文献 1)農林水産省,平成 2 4年度食料自給率をめぐる事情 h t t p : / / w w w . m a f f . g o . j p / j /zyukyu/z i k y u _ r it u /pdf/ 2 4 m e k u j i . p d f 2) 農林水産省,米の消費に関する直近の動向. h t t p : / / w w w . m a f . f g o . j p / j / s e i s a n / k i k a k u / p d f /1 7 0 3 d1 .p d f 3) 農林水産省,穀物等の国際価格の動向. h t t p : / / w w w . m a f f . g o . j p / j /z y u k y u / j k i / j r e p / m o n t h l y/ 2 0 1 2 0 4 / p d f / k a k a 1 2 0 4 . p d f 4) 文部科学省,小学校学習指導要領(平成 2 0年). 5)文部科学省,中学校学習指導要領(平成 2 0年). 6)農林水産省,米粉利用の推進について. h t t p : / / w w w . m a f . f g o . j p / j / s o u s h o k u / k e i k a k u / k o m e k o / /20 1 0 0 3 0 2 . p d f p d f. 7)高橋誠,本間紀之,諸橋敬子,中村幸一,鈴木保宏,. 米の品種特性が米粉パン品質に及ぼす影響,日本食品. 6,3 9 4 4 0 2( 2 0 0 9 ) 科学工学会誌, 5 8) 吉井洋一,本間紀之,赤石隆一郎,新潟県における. 8, 米粉・米粉麺への取り組み,日本食品科学工学会誌, 5 1 8 7 1 9 5( 2 0 1 1 ) 9)奥座宏一,岡音1 5繭子,島純,米粉利用の現状と課題. 米粉パンについて. 5, , H本食品科学工学会誌, 5. 4 4 4 4 5 4( 2 0 0 8 ) 1 0 ) 株式会社 H本政策金融公庫,米粉食品に関する調査 結果. h t t p : / / w w w . j f c . g o . j p / n / f i n d i n g s / p d f /z y o u h o u s e n r y a k u 1 8 . p d f 1 1 )株式会社日本政策金融公庫,米粉食品に「新食感 J iプ レミアム」イメージ浸透課題はリピータ一層の拡大一. 3 6 2.

(12)

参照

関連したドキュメント

アメリカとヨーロッパ,とりわけヨーロッパでの見聞に基づいて,福沢は欧米の政治や

Microsoft/Windows/SQL Server は、米国 Microsoft Corporation の、米国およびその

工学部の川西琢也助教授が「米 国におけるファカルティディベ ロップメントと遠隔地 学習の実 態」について,また医学系研究科

飼料用米・WCS 用稲・SGS

12月 米SolarWinds社のIT管理ソフトウェア(orion platform)の

12―1 法第 12 条において準用する定率法第 20 条の 3 及び令第 37 条において 準用する定率法施行令第 61 条の 2 の規定の適用については、定率法基本通達 20 の 3―1、20 の 3―2

今回の SSLRT において、1 日目の授業を受けた受講者が日常生活でゲートキーパーの役割を実

主食用米については、平成元年産の 2,070ha から、令和3年産では、1,438ha と作付面積で約