学級活動 1 -第2学年A組 学級活動指導案 指導者 小池 孝彦 1 議題「豊かな人間関係をつくろう」 内容 (1)ア 学級や学校における生活上の諸問題の解決 2 議題について (1)生徒の実態 ・今年度の学級の目標 今年度の学級目標は,話し合いにより「一人の幸福を分かち合い,全員の幸福を思え るクラス」に決定した。まずは個人で,「自分たちのクラスをこんな学級にしたい」と いう項目について自分の思いや願いを書いてもらい,次に班ごとに学級目標の候補を決 め,最終的に学級会で1つに絞った。この目標を決める過程で,生徒たちは自由な発想 で,しかもキャッチフレーズ的な文言を選択しようとしたので,その都度学級目標の意 味や前向きに話し合う意義について,担任として話をした。 ・生徒の学級生活における実態 この四月に着任し受け持ったクラスなので,まだ分からないことが多い。全体的には 男子に活発な生徒が多く,女子は比較的大人しい。また日常生活や部活動の様子を見る と,一生懸命前向きに取り組んでいる。しかし,弱音や不平不満をすぐ口にするなど, 気力やたくましさがあるとはいえない。学習面では,授業の道具や提出物に無関心な生 徒がいる。それらは,学ぶ意欲の低さが原因と考えられる。まず「なぜ学習するのか」, 勉強する目的をきちんと掌握させたい。 ・これまでの学級活動の取り組み これまでの学級での話し合い活動は,学級の目標や係決め,班の分担,行事について の役割分担が多く,日常生活での問題点を話し合い改善していく機会は少なかったと思 われる。また,話し合いの約束や議事進行の仕方も,ここでもう一度確認する必要があ る。 (2)議題選定の理由 ・議題選定の理由 この一ヶ月の間,学年内でSNS(LINE)に関するトラブルが起きた。クラス替え があり,生徒たちは新たな人間関係づくりに多くの時間と神経を費やしている。一昔前 ならば,学校・学年・学級といった集団生活の中から少しずつ時間をかけ,関わり合い を深めていった。しかし現在では,直接会って自分の考え(表情や感覚)を伝えるのでは なく,便利なツールを使って一方的に言葉(短文)の伝言をすることが,交流の主となり つつある。それゆえ人間関係に誤解を生じたり,全く関係ない第三者を巻き込むことが 少なくない。以上のことから,できるだけ早い時期に,生徒同士の交流を深める必要性 があると感じるようになった。 また生徒の実態として考え方が幼く,仲の良い小さな集団で行動する生徒が多い。そ のため,他者との関わりが弱く,友人の言動を強く気にする傾向がある。自分の考えだ けでなく,多様な考えを認め合う,豊かな心を身につけさせたい。 学級経営上,係や当番,約束やルールといった集団づくりも大事であるが,車の両輪
学級活動 2 -のように人と人との性格や考え方の違いから,相手の良さを認め・支え合う集団づくり も大切であると考える。今回,クラス全体で友人の意見を真剣に聞いたり,考えたり, 認め合ったりすることで,新たな友人の良さを発見し,望ましい人間関係のあり方につ いて考える機会になると思い,本議題を設定した。 ・評価との関わりについて 望ましい人間関係の形成を目指して,集団討議・決定するための話し合い活動を実践 する。その際,自己評価や相互評価など評価方法を工夫し,学習意欲の喚起を促したい。 3 学級活動(1)の評価規準 集団活動や生活への 集団や社会の一員としての 集団活動や生活についての 関心・意欲・態度 思考・判断・実践 知識・理解 学級や学校の生活の充実と向上 学級や学校の一員としての自 充実した集団生活を築くこ に関わる問題に関心をもち,他 己の役割と責任を自覚し,他 との意義や,学級や学校の の生徒と協力して,自主的,自 の生 徒 の 意 見を 尊 重 しな が 生活づくりへの参画の仕方, 律的に集団活動に取り組もうと ら,集団におけるよりよい生 学級集団として意見をまと している。 活づくりなどについて考え, める話し合い活動の仕方な 判断し,信頼し支え合って実 どについて理解している。 践している。 4 事前の活動 日時 活動の内容 指導上の留意点 目指す生徒の姿と評価方法 5月9日(月) 【知識・理解】 6校時 ・リーダーに関するア ・今までの学級の様子 ・上級生として,リーダ ンケート(生徒全員) を振り返り,よりよ ーとしての責任や活動の 実施 いリーダーを選出す 意義について理解してい るよう助言する。 る。 [プリント] 5月11・12 【関心・意欲・態度】 日(水・木) ・計画委員(班長)で ・生徒の人間関係を考 ・席替え(集団づくり)に向 放課後 班分けを行う。 え,仲間はずれがな けて,班分けに関心を持 いようにする。 って活動している。 [観察・話し合い] 5月31日(火) 【関心・意欲・態度】 帰りの会(短学 ・友人関係に関するア ・中学生期における心 ・友人問題について正対し, 活) ンケート(生徒全員) 理的状況に配慮す クラスや自分のことを, 実施 る。 真剣に考えている。 [観察・プリント] 6月9日(木) ・アンケートを集計 ・生徒の考えを聞きな 【思考・判断・実践】 放課後 し,計画委員で議題 がら本時の流れを検 ・話し合い活動が深まるよ 案を選定する。 討し,活動の見通し うに,進んで準備を進め ・提案理由を練り上 を持てるようにす ようとしている。
学級活動 3 -げ,話し合いの柱を る。 [観察・話し合い] 検討する。 6月10日(金) 【思考・判断・実践】 放課後 ・活動計画表の確認, ・円滑な話し合いの見 ・学級会を想定して,司会 計画委員によるリハ 通しが持てるように や記録の練習を行ってい ーサル する。 る。 [観察] 6月13日(月) 【思考・判断・実践】 学級活動 ・今後の学校生活に向 ・提案理由を確認し, ・提案理由を意識しながら 本時 け,豊かな人間関係 学級の向上につなが 考え,意見を発表してい をつくるために大切 る話し合いになるよ る。 なことを考える。 う助言する。 [観察・話し合い] 5 本時の展開 (1)生徒の活動計画(6月9日に完成予定) (2)本時のねらい 今後の学校生活に向け,豊かな人間関係をつくるために大切なことを考える。 (3)教師の指導計画 時 活動の内容 指導上の留意点 目指す生徒の姿と 配 評価方法 1 はじめの言葉(議長) ○議題が検討された過程や経過を 【関心・意欲・態度】 活 2 役割紹介(司会,記録) 示した上で,本時概要を説明さ ・話し合い活動に関心 動 3 議題の発表及び提案理 せ,必要に応じて教師が補足す を持っている。 の 由の説明(学級委員長) る。 [観察] 開 議題「豊かな人間関係をつ 始 くろう」 ・友人関係に関するアン ○生徒の友人関係に関する前向き 【知識・理解】 ケート結果の報告 な考えと消極的な考えを整理す ・学級の現状を分析し, 1 ・望ましい集団生活のあ る。中学生期における心理的状 把握している。 0 り方について関心を持 に配慮しながら,人間関係を豊 [観察] 分 つ。 かにするために何が大切かを, 4 話し合いの内容や進め 真剣に話し合う意識を高める。 方の確認 5 話し合い(個人→集団 ○建設的な話し合いができるよう 【関心・意欲・態度】 活 討議) に,話し合いのルールを確認す ・真剣に話し合い活動 動 (1)まず「望ましくない る。 に参加している。 の 人間関係」について考え ○話し合いが停滞した場合,必要 [観察・話し合い] 展 る。 に応じて教師も参加する。 開 ①付箋に自分の提案を書 ○自己決定の場面を設定する。 【思考・判断・実践】
学級活動 4 -く。 ・提案理由を意識しな 3 ②生活班で話し合う。 ○いじめについて意見が出たら, がら考え,意見を発 0 ③班で話し合ったことを どうすべきかしっかり考えさせ 表している。 分 学級で発表し,共有する。 る。 [観察・話し合い] (2)次に「望ましい人間 ○家庭(親子,兄弟)や学校(教 【知識・理解】 関係」について考える。 師と生徒,同級生同士,先輩と ・他者の意見を理解し, ①付箋に自分の提案を書 後輩)で,望ましい行動の仕方 話し合いをまとめよ く。 を具体的に考えさせる。 うとしている。 ②生活班で話し合う。 [話し合い・プリント] ③班で話し合ったことを ○言葉や挨拶,しぐさ,態度など 学級で発表し,共有する。 を中心に,生徒が気づいたポイ ントを発表させる。 活 6 決まったことの確認 【知識・理解】 動 ・豊かな人間関係をつ の 7 話し合いの振り返り ○本時の話し合いを受けて,自分 くるために大切なこ ま が実現可能な案を確認し,振り とを理解している。 と 返りシートに記入させる。 【思考・判断・実践】 め ・話し合いにより,決 1 8 先生の話 ○話し合いの中で,生徒の良かっ まった具体策を実践 0 たところを評価し,今後の実践 しようとしている。 分 への意欲を高める。 [観察] 9 おわりの言葉 6 事後の活動 日時 活動の内容 指導上の留意点 目指す生徒の姿と評価方法 【思考・判断・実践】 ・学級の提案を,掲示 ・望ましい,豊かな人間関 物にして教室に掲示 係を積極的に形成しよう する。 としている。[観察]