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多数アンカー式補強土壁設計・施工マニュアル第 3 版

調査・設計・施工のポイント

平成 20 年 10 月

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多数アンカー式補強土壁設計・施工マニュアル第 3 版 調査・設計・施工のポイント

章節 タイトル 内容 頁 1 総説 1 1.1 概説 設計・施工を的確に行うことによって,十分な信頼性が期待できる. 2 1.2 適用範囲 本マニュアルは,盛土高さ(壁高+上載盛土高)20m程度までを適用範囲とされ た. 3 1.3 多数アンカー式補強土壁の構造 壁面材は土圧に対して十分な耐力を有すること. アンカープレートは土圧と釣合う引抜き抵抗力を発揮すること. タイバーは土圧をアンカープレートに伝達できる構造と耐力を有すること. 盛土材料は安定した構造物とするに足りる品質であること. 4 1.4 補強土壁の補強効果の考え方 擬似二重壁構造による拘束補強効果による盛土の安定. 8 1.5 拘束補強効果の設計への導入 拘束補強効果による補強せん断強度増分αの算出方法と設計への適用 a P K L H T Δ Δ 2 = α 10 1.6 用語 主な用語の定義. 12 土圧 引抜き抵抗力 σ1f σ3f + σR ここに,σR=Ta/(⊿H・⊿L)は補強による水平応力増分 土圧 引抜き抵抗力 σ1f σ3f + σR ここに,σR=Ta/(⊿H・⊿L)は補強による水平応力増分 ここに,σR=Ta/(⊿H・⊿L)は補強による水平応力増分 締固め効果 拘束効果 拘束効果

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2 部材および盛土材料の規格 15 2.1 部材および盛土材料一般 部材は所定の規格、品質、形状、寸法を満足するもの 盛土材は物理的、化学的、力学的特性において適切な設計値を定める 15 2.2 部材 ・コンクリートの設計基準強度 f’ck=30 N/mm2 ・鉄筋の種別 SD345 標準 高土圧 16 5 0 0 5 1 0 1 5 9 0 1 4 1 0 タイバー ロッド(丸鋼) JIS G 3101 一般構造用圧延鋼材 SS400溶融亜鉛メッキ JIS H 8641 HDZ55 接続ロッドアイ JIS G 3101 一般構造用圧延鋼材 SS400溶融亜鉛メッキ JIS H 8641 HDZ55 ターンバックル JIS G 3445 機械構造用炭素鋼鋼管 STKM11A(M20)、13A(M22~M30)溶融亜鉛メッキ JIS H 8641 HDZ55 カプラー JIS G 3112 鉄筋コンクリート用棒鋼 SD345溶融亜鉛メッキ JIS H 8641 HDZ55 アンカープレート サブプレート JIS G 3101 一般構造用圧延鋼材 SS400 溶融亜鉛メッキ JIS H 8641 HDZ55 コネクター JIS G 3101 一般構造用圧延鋼材 SS400 溶融亜鉛メッキ JIS H 8641 HDZ55 ボルト・ナット JIS B 1180 六角ボルト 仕上げ程度 中、ねじの等級6g 溶融亜鉛メッキJIS H 8641 HDZ55 JIS B 1181 六角ナット 仕上げ程度 並、ねじの等級7H 溶融亜鉛メッキJIS H 8641 HDZ55

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ロッド(丸鋼) JIS G 3138 建築構造用圧延棒鋼 SNR490B 溶融亜鉛メッキ JIS H 8641 HDZ55 備考 接続ロッドアイ JIS G 3138 建築構造用圧延棒鋼 SNR490B 溶融亜鉛メッキ JIS H 8641 HDZ55 ターンバックル JIS G 3475 建築構造用炭素鋼管 STKN400W、B、STKN490B 溶融亜鉛メッキ JIS H 8641 HDZ55 タイ バー カプラー JIS G 4051 機械構造用炭素鋼鋼材 S45C 溶融亜鉛メッキ JIS H 8641 HDZ55 アンカープレート サブプレート JIS G 3101 一般構造用圧延鋼材 SS400 溶融亜鉛メッキ JIS H 8641 HDZ55 従来とおり コネクター JIS G 3101 一般構造用圧延鋼材 SS400 溶融亜鉛メッキ JIS H 8641 HDZ55 従来とおり ボルト JIS B 1180 六角ボルト 仕上げ程度 中、ねじの等級 6g 溶融亜鉛メッキ JIS H 8641 HDZ55 従来とおり ナット JIS B 1181 六角ナット 仕上げ程度 並、ねじの等級 7H 溶融亜鉛メッキ JIS H 8641 HDZ55 アンカープレ ート止めナッ ト:S45C 【鋼材規格追記(平成 18 年 7 月)】

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2.3 盛土材料 多数アンカー式補強土壁を構築するのに適した土材料は、 [G]:礫質土、[S]: 砂質土、および(ML):シルト(低液性限界)、(CL) :粘土(低液性限界) 中硬岩、硬岩ずりは最大粒径300mm 以下、細粒分 35%以下 細粒土については、盛土材として不適切なものや、適用に注意を要するものが ある。 33 2.4 改良盛土材 盛土材料の適正を判断したうえで最小限の改良を行うことがある。 改良土の強度定数は粒状化したものについて設定する。 35 WL < 50% シルト (ML) ○ シルト {M} (低液性限界)  塑性図上で分類 WL ≧ 50% シルト (MH) △ 粘性土 [Cs] (高液性限界) WL < 50% 粘土 (CL) ○ 粘 土 {C} (低液性限界)  塑性図上で分類 WL ≧ 50% 粘土 (CH) × (高液性限界) WL < 50% 有機質粘土 (OL) × (低液性限界)

細粒土 Fm 有機質土 [O] 有機質土 {O} WL ≧ 50% 有機質粘土 (OH) ×

 細粒分≧50%  有機質,暗色で有機臭あり (高液性限界) 有機質で,火山灰質 有機質火山灰 (OV) × WL < 50% 火山灰質粘性土 (VL) △ (低液性限界) 火山灰質粘性土 [V] 火山灰質粘性土 {V} 50% ≦ WL < 80% 火山灰質粘性土 (VH1) △  地質的背景 (Ⅰ型) WL ≧ 80% 火山灰質粘性土 (VH2) △ (Ⅱ型) 未分解で繊維質 泥灰 (Pt) × 分解が進み黒色 黒泥 (Mk) ×  有機物を多く含むもの 廃棄物 {Wa} 廃棄物 (Wa) △ 改良土 {I} 改良土 (I) △ [Pt] 高有機質土 {Pt} 高有機質土 Pm 人工材料 Am 人工材料 [A] 高有機質土

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3 土質・地盤調査 36 3.1 調査一般 調査は多数アンカー式補強土壁の設計・施工を合理的,経済的に行うことを目 的とする. 36 3.2 事前調査 既存資料の収集,現地踏査等を行い,地形,地質,地盤の状態から多数アンカ ー式補強土壁の適用性を把握する. 37 3.3 本調査 設計・施工に必要な,基礎地盤・盛土材料の力学特性や物理特性,化学特性を 把握する. ・ 基礎地盤および周辺地盤の層序、力学特性、地下水分布、透水性 ・ 地すべり地形、風化の進行、地山の膨潤 調査段階 調査範囲 本 調 査 概略調査 詳細調査 補足調査 切 土 部 切土部 ・概略地質,土質とそ の堆積構造の把握 ・のり面安定など問題 点の抽出 ・縦断方向の詳細な地層の分布お よび土砂,軟硬岩の判別,問題 地点の設計のための必要な諸定 数,情報の摘出 土取場 ・概略の土量,土質 ・湧水の有無 ・地層分布と土量(土量変化率) ・掘削土砂の物理・力学・化学的性 質 ・掘削の難易性 盛土部 ・地盤の均一性の判定 ・軟弱地盤の概略の 安定・沈下の検討 ・軟弱地盤の詳細安定,沈下の検 討 ・基礎地盤の均一性の判定 ・施工基準の策定 補強土壁部 ・土質・地質の成層状態,地下水,被圧地下水の有無 ・地盤の力学的性質などを基に設計・施工条件の判定 39

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3.4 設計に用いる諸数値 土質諸数値は土質試験により定める原則とする. 表3-3 は従来から設計に用いられている地盤定数の推定値である. 概略的な設計には表3-4 の仮定値を用いて設計してもよい.ただし,この場合 には詳細な検討段階において,土質試験により設計に用いた仮定値の確認を行う ものとする. 調査・試験の結果(計測値) →理論、経験、相関を考慮した一次処理値(導出値) →ばらつきを考慮した地盤定数の代表値(特性値) →安全余裕度を考慮した地盤定数(設計値) 42 表-3.3 盛土材料の概略的な土質諸数値(推定値) 土の種類 単位体積重量 γ(kN/m3) 内部摩擦角 φ(度) 粘着力注) c(kN/m2) 砂礫,岩ずり 20 35 考慮しない 粒度のよい砂 20 35 考慮しない 砂 質 土 19 30 考慮しない 細粒土(WL<50%) 18 25 考慮しない 表-3.4 設計に用いる盛土材料の土質諸数値の仮定値の例(仮定値) (詳細設計の段階で直接に設計値を求める場合)注) 土の種類 単位体積重量 γ(kN/m3) 内部摩擦角 φ(度) 粘着力注) c(kN/m2) 砂礫,岩ずり 20 35 0 粒度のよい砂 20 35 0 砂 質 土 19 30 10 細粒土(WL<50%) 18 25 10 注)表に示す仮定値用いた場合には,詳細な設計を行う段階で各種調査,試験等を実施 し,仮定値の妥当性の確認を行わなければならない.

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4 設計 45 4.1 設計一般 45 4.1.1 設計の基本方針 構造物全体の安全と用途に応じた機能を保持することを設計の基本方針とす る. 45 4.1.2 設計に用いる記号 設計に用いる主な記号が整理された. 48 4.1.3 基本条件の確認 地形・地質,施工環境,構造物の安定,工期・施工時期,将来計画について検 討する. 52 4.2 荷重 54 4.2.1 荷重の種類と組合せ 使用目的,規模,構造,希少条件,環境条件などを考慮して適宜選定する. 54 4.2.2 自重 自重の定義が記述した. 55 4.2.3 載荷重 壁面材上端部より上方を上載盛土とする. 56 盛土体自重 (鋼製部材重量を無視) 壁面材自重 壁高 さ: H 換算 盛土 高さ: H 2 主働崩壊線 A H  tan ω 外部安定検討(円弧すべり検討を除く) で考慮する上載盛土荷重 内部安定検討で考慮する 上載盛土荷重:γH2 活荷重 θA

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4.2.4 土圧 内部安定と外部安定を検討する土圧について記述する. 57 4.2.5 地震時の影響 重要度および復旧の難易土を考慮し,必要に応じて地震時の安定検討を行う. 多数アンカー式補強土壁は,地震時に周辺地盤や補強盛土がほぼ一体となって 挙動することが実大振動台実験や数値解析シミュレーションから確認された. 地震時の安定検討を行う場合,自重に起因する慣性力と地震時土圧が同時に作 用することはないと考える. 59 4.2.6 水圧および浮力 地下水位以下に設置される場合,水圧および浮力を考慮するが,透水性のよい 砕石や岩砕等を用いて補強土壁内に残留水圧が作用しないように配慮する. 65 4.2.7 その他 補強土壁や付帯構造物の安定検討は,必要に応じて雪荷重・風荷重・衝突荷重を 考慮する. 67 壁面材 γH2 壁面材 補強領域背面 補強領域

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表-4.5 構造用鋼材(SN 規格)の許容応力度 種 別 常 時 地震時 鋼材の許容引張応力a(N/mm2) 185 277 鋼材の許容せん断応力a(N/mm2) 105 157 鋼材の許容支圧応力fa(N/mm2) 700 1050 4.3 許容応力度および安全率 67 4.3.1 部材の許容応力度 【鋼材規格追記(平成 18 年 7 月)】 67 表-4.5 構造用鋼材の許容応力度 種 別 常 時 地震時 鋼材の許容引張応力a(N/mm2) 140 210 鋼材の許容せん断応力a(N/mm2) 80 120 鋼材の許容支圧応力fa(N/mm2) 600 900 表-4.6 仕上げボルトの許容応力度 JIS-B-1051 による強度区分 4.6 8.8 10.9 ボルトの許容引張応力ba(N/mm2) 140 360 470 ボルトの許容せん断応力ba (N/mm2) 90 200 270 ボルトの許容支圧応力fba (N/mm2) 210 540 700 表-4.7 コンクリートと鉄筋の特性値 種 別 特 性 値 コンクリートの設計基準強度(N/mm2) 30 鉄筋の引張降伏強度(N/mm2) 345

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4.3.2 安全率および変形に関する安定条件 68 表-4.9 安全率および安定条件 項 目 常 時 地震時 アンカープレートの引抜け FS≧3,Ti≦Ta FS≧3,TiE≦1.5Ta 鋼製部材の耐力 σ≦σa σ≦1.5σa コンクリート製壁面材の耐力 γiSd/Rd≦1.0 滑動に対して FS≧1.5 FS≧1.2 転倒に対して e≦B/6 e≦B/3 支持力に対して FS≧2 FS≧1.5 円弧すべりに対して FS≧1.2 FS≧1.0 表-4.10 不等沈下による壁面材の許容変形角の目安 種別 許容変形角θw の目安 コンクリート製壁面 鋼製壁面材 許容変形角 3/100 6/100

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4.4 内部安定の検討 69 4.4.1 壁面に作用する土圧の算出 常時土圧: 2 2 cos sin ) + sin( + 1 cos cos = δ φ δ φ δ φ A K (従来どおり) 地震時土圧: A h A AE AE h A AE k K K H K k W P P θ tan + = ∴ γ 2 1 = + =   2 69 4.4.2 タイバーに作用する引張り力の算出 高土圧用壁面材を用いる場合の補強材取付け間隔について記述する. 73 γH2 地震時慣性力 (W・kh) A H  tan すべり土塊 H A  常時の主働崩壊線 0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 1.2 1.4 0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6 水平震度 (kh) 常時 土圧 に対す る地 震時 土圧 の増 加率 実大振動台実験(正弦波) 実大振動台実験(地震波) 常時主働土塊の慣性力 地震時の土圧増加 =常時の主働土塊慣性力の 1/2 程度 表-4.11 タイバーの水平方向の間隔 壁面材の種類 i L(m) コンクリート製 標 準 用 0.75 高土圧用 0.50 鋼 製 1.5

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4.4.3 タイバー等の破断に対する検討 標準設計において鋼製部材の腐食代は1mm とする. 75 4.4.4 アンカープレートの引抜き抵抗力の算出 アンカープレート背後の拘束圧は考慮しないものとする. Qpu=c・Nc+qp・Nq → Qpu=c・Nc+qp・Nq-qp 改良盛土材を用いる場合の引抜き抵抗力は,c=qu/2,φ=0 として算出してよい. 77 4.4.5 アンカープレートの引抜きに関する検討 改良盛土材を用いる場合の必要タイバー長は,改良形態,改良範囲,改良程度 等を考慮して決定する. 82 アンカープレート ロッド σ3=q e δ θ 45°+ φ 2 45°- φ2 d θA:主働崩壊角 l1i l2i li 2b

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4.5 外部安定の検討 84 4.5.1 補強領域背面に作用する土圧の算出 補強領域背面に作用する主働土圧は,試行くさび法により算出する. 長大のり面を有する場合など、試行くさび法によって土圧を適切に評価できな い場合には,その算出方法や地盤定数について別途検討する必要がある.(長大 のり面が安定することを前提する.) 地震時の安定は,①常時主働土圧と補強領域の慣性力するを考慮する場合と, ②補強領域に慣性力を考慮せず地震時主働土圧を考慮する場合,について検討す る. 84 補強領域 δ=β PA:常時主働土圧 H B β 地震時慣性力 (W・kh) 補強領域 δe Pae:地震時主働土圧 H B β

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4.5.2 補強領域の滑動・転倒に関する検討 【滑動】 滑動に対する安定は最小タイバー長の位置までを補強領域として検討する. 抵抗力は盛土材のc,φ,または基礎地盤の c,φに基いて算出される値のうち, 小さい方の値とする.このとき,盛土材のc には補強せん断強度増分αを考慮し てよい. 滑動に対する抵抗は根入れ効果を考慮しないこと標準であるが,やむを得ず考 慮する場合には,支持力の検討において根入れ効果を考慮してはならない. 【転倒】 転倒に対する安定は壁面とアンカープレートによって挟まれた領域を補強領 域として検討する. 安定条件は合力の作用点が底面幅 B の 1/3 以内,あるいはそれより背面側であ ることとする. 86 合力 B/3 上載盛土 背面土圧 自重 底面幅:B 主働崩壊線 転倒に対する安定は壁面とアン カープレートによって挟まれた 領域を補強領域として検討する. 上載盛土荷重 自重 β ω δ 補 強土壁 の全高 : H

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4.5.3 基礎地盤の支持力に関する検討 基礎地盤の支持力に関する検討は,補強領域底面および壁面工下端部について 行う. 補強土壁の特性を考慮した支持力に対する安全率は以下のとおりとする. 常時:2.0 以上,地震時: 1.5 以上 88 4.5.4 円弧すべりに関する検討 補強領域内の粘着力には,土の粘着力c として補強せん断強度増分αを用いて よい.

{

}

i i i i i i i s W R W l c R F θ sin tan θ cos ' + = ・ Σ φ ・ ・ Σ 補強せん断強度増分αiは次式で算出する.

) / ( , min Δ Δ 2 ) , ( min α m kN R T K L H R T i ti ai p i i ti ai 値          の さなほう ーの降伏強度のうち小 抵抗力もしくはタイバ          き トの許容引抜 力で、アンカープレー :タイバーに生じる張 ここに、     94 PV PH PA wr B Df (a)補強領域底面に対する検討 (b)壁面工下端部に対する検討 Df PV PA PH δ=2φ/3 B1 補強せん断強度増分αrを 考慮する補強領域 Wi ci・li θi R 盛土材料 γ,φ,c 基礎地盤 γ,φ,c

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4.6 構造細目 96 4.6.1 タイバー長さの設定 タイバーの長さは内部安定および外部安定を満足する長さとする. 96 4.6.2 根入れ深さ 基礎の根入れ深さは,0.5m 以上を原則とする. 96 4.6.3 基礎工 布状基礎は通常地盤,または軟弱地盤においては適切な地盤処理なされた上に 設けられる基礎である. 重力式基礎は,地山背面の掘削土量の低減を図る場合や,局部的な補強土壁の 壁高の変化を整えて施工性を高めることを目的として,地山が岩盤の場合もしく は地表面下に岩盤相当がある場合に設けられる基礎である. 重力式基礎を適用する場合の留意点は次のとおりである. ① 基礎地盤は十分な支持力が得られること. ② 重力式基礎の裏込め材は,圧縮性の小さい透水性のよい砕石などを 用いること. ③ 雨水や融雪水などの流路となる地形,湧水や集水地などに設置され る場合には適切な排水工を設けること. ④ 重力式基礎本体には,水抜き孔を適切に設けること. ⑤ 補強土壁の盛土材料と重力式基礎の裏込め材との粒径が異なる場合 には,必要に応じて不織布などの分離材を設けるなどの対策を講じ ること. 97 4.6.4 壁面の平面形状 壁面延長方向の曲線線形が R30m を下回る場合にはコーナーブロックを用い る. 100 4.6.5 天端の処理 縦断勾配を設ける場合,(1)上載盛土の盛土高さ,犬走りを変化させる方法,(2) 天端部にかさ石コンクリートを設け,ここに縦断勾配をつける方法をがある. 壁面材の頂部に防護柵を設ける場合には,防護柵を設置する基礎の部分が壁面 材あるいはかさ石コンクリートと直結しない形式(分離式)とすることが望まし い. 101

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4.6.6 排水工 排水性が悪い改良盛土材を用いる場合には,特に排水工に対する注意が必要で ある. 103 4.6.7 ロックアンカー工 岩盤の中に異形棒鋼を挿入し,その周りに注入材を充填してロックアンカーを 形成し,これと盛土内の補強材と緊結する定着である. 107 4.6.8 水辺への設置 一定の水位を有する水辺に設置される場合には,透水性の良い砕石や岩砕など の盛土材料を用いて壁面の前後で水位差が生じないようにする. (浮力を考慮した単位体積重量による安定検討が必要) 105 縦断管 良質材 横断管 横断方向の排水工は 5~10m間隔 砕石 0.5~1.0m コンクリート 目地材 水平排水

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5 施工 107 5.1 施工一般 本工法の特質,施工手順や現場状況等を十分理解・把握している管理者のもとで 施工する. 107 5.2 施工計画 108 5.2.1 施工計画一般 安全確実な施工ができるよう前もって施工計画書を作成する. 108 5.2.2 施工手順 施工を円滑かつ確実なものとするため,施工手順を定めておく. 108 5.2.3 部材・材料計画 工程計画に合わせて納期,納入方法,納入場所を決定する. 盛土材料は適切なものとなるよう搬入,計画する.含水比は,締固め度にも影 響を与えるので,土取場の状況,盛土材料の保管および含水比の管理については 十分な配慮を必要とする. 111 5.2.4 作業計画 工事規模,工期,施工環境などに基いて立案する. 114 5.2.5 工程計画 作業可能日数や日標準作業量に基いて立案する. 改良盛土材の盛土は1m/日程度を目安とする. 116 5.2.6 管理体制 施工に必要な人員,機械,資材等を総合的に運用管理する. 117 5.3 施工法 118 5.3.1 準備工 測量,施工機械の準備,冶具・道具の準備,書部材の準備を行う. 118 5.3.2 掘削および整地 タイバーの敷設範囲について行う. 122 5.3.3 排水工の施工 施工時および完成後長期にわたって浸入水によって支承を来たすことのない ように設ける. 123 5.3.4 基礎工の施工 基礎工の良否が構造全体の安定,仕上り精度を左右するため,特に入念に施工 する. 124 5.3.5 壁面材の組立て 最下段の壁面材の高さを調整する場合,底面の一部に荷重が集中しないよう に,基礎工天端と壁面材底部の間にモルタルを全面に充填する. 最下段壁面材はパイプサポートなどにより転倒を防止する. 各壁面材は,上下左右の隣接する壁面材とのずれ,および鉛直度を確認しなが ら設置する. 壁面材設置作業時には,安全帯等を用いて転落防止を図る. 盛土材が吸出されることのないように,所定の目地材を隙間なく設置する. 125

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5.3.6 タイバー・アンカープレートの取付け 所定の形状,長さのタイバーをできるだけ水平に取付ける. 取付けボルトは締め忘れに注意する. ターンバックルはネジのマーキング内にで調整する. 130 5.3.7 壁面調整 ターンバックルによる壁面調整が 1cm 以内になるように,各壁面の設置時に も鉛直度を確認しておく. 壁面調整した後の各壁面材は,若干盛土側に傾斜させておくと,出来形におけ る所定の鉛直度を確保しやすい. 改良盛土材を用いる場合の壁面調整は,改良盛土材の強度が発現されるまでに 行う. 132 5.3.8 盛土材料の敷均し 敷均し時に盛土材の土質や含水比の変化に注意しておく. 大型の締固め機械を用いて所定の締固め度を確保できる場合には,仕上り厚さ を最大50cm にできる. 134 5.3.9 盛土材料の締固め 降雨に備えて排水勾配をつける場合は,滞水しても盛土に影響のない方向に勾 配をつけて雨水を盛土外へ排出する. 136 5.3.10 付帯工の施工 かさ石コンクリートの施工は,高所作業となるため,適切な施工計画と十分な 安全対策を講じて作業者への徹底することが必要である. 137 5.4 施工管理 138 5.4.1 施工管理一般 工期内に安全,円滑に施工し,安定かつ確実な補強土壁を構築するために,十 分な施工監理を行う. 138 5.4.2 締固め品質管理 盛土材料の締固めは最大乾燥密度の90%以上にすることを標準とする. 粘性土の締固め管理は,飽和度または空気間隙率で規定してもよい. 盛土材が粗粒材で,モデル施工に基づく現場管理が適切に施される場合には, 工法規定により締固め管理を行ってよい. 改良盛土材の締固めは,所定の現場強度が得られていることを試験よって確認 する. 締固め度の検査は,締固め土量500m3あたり1 箇所の割合で,アンカープレー トから壁面側1m,もしくは壁面からアンカープレート側 2m の位置で行う. 139

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5.4.3 壁面材組立時の出来形 各壁面材は前方へ傾斜させないことを原則とし,出来形管理基準を満足するよ うに,隣接する各壁面材の組立時の目違いを1cm 以内にする. 142 5.4.4 出来形管理 142 5.5 安全管理 事故や労働災害を未然に防止するために,合理的な安全対策を組織をもって確 立し,その確実な実施によって事項等の防止に努める. 143 表-5.6 出来形管理基準 工 種 測定項目 測定基準 規格値(cm) 基礎コン クリート 設置高さ 延長30mごとに 1 箇所 および変化点ごとに測定 ±5.0 傾斜度 縦断方向延長1.5mごとの相対誤差 1.0 横断方向 延長1.5mごとに基礎幅 方向の相対誤差 1.0 壁面材 鉛直度 延長30mごとに 1 箇所 および変化点ごとに測定 ±0.03H および±30

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6 維持管理 144 6.1 維持管理一般 補強土壁構造物としての機能を良好な状態に維持するよう努め,災害を未然に 防ぐ. 144 6.2 点検・保守 目視による外観点検を主として,状況に応じて詳細な点検,調査を行う. 145 6.3 補修・補強対策 点検により変状が認められ,補修・補強の必要が生じた場合には,応急対策と ともに,恒久的な補修・補強の必要性を判断する. 147 付録-1 多数アンカー式補強土壁に用いるロック アンカーの設計・施工マニュアル ロックアンカー式の定着についての設計手法や性能調査試験・品質確認試験の 方法などが記述されている. 148 付録-2 多数アンカー式補強土壁工法の設計計算 例 本マニュアルに順じた壁高9m の場合の設計計算例が記述されている. 165 付録-3 重力式基礎の設計計算例 高さ3m の重力式基礎の設計計算例が記述されている. 197 付録-4 防護柵の設置例 補強土壁頂部に防護柵を設置する場合の設計計算例,および形状寸法の例が記 述されている. 204 参考資料-1 補強土壁の安定メカニズム 二重壁構造の補強メカニズムと,拘束補強効果の設計への導入,および拘束補 強効果の算定についての資料が示されている. 214 参考資料-2 補強土壁の支持力安定に関する資料 支持力安定の考え方と,補強土壁の壁面近傍の安定検討,各種数値実験による 設計法の検証についての資料が示されている. 221 参考資料-3 補強土壁の耐震設計法に関する検証資料 振動台実験による検証結果概要,壁高 15m の数値解析による耐震性評価につ いての資料が示されている. 225 参考資料-4 改良盛土材の設計・施工法に関する資料 改良盛土材を用いた補強土壁の適用,設計主要の案についての資料が示されて いる. 229 参考資料-5 設計に用いる諸数値に関する資料 地盤定数の計測値,導出値,特性値,設計値の関係についての資料が示されて いる. 238

表 -4.5  構造用鋼材(SN 規格)の許容応力度  種    別 常  時 地震時 鋼材の許容引張応力  a (N/mm 2 )  185 277  鋼材の許容せん断応力  a (N/mm 2 )  105 157  鋼材の許容支圧応力 f a (N/mm 2 )  700 1050  4.3 許容応力度および安全率  67   4.3.1 部材の許容応力度 【鋼材規格追記(平成 18 年 7 月)】 表-4.5  構造用鋼材の許容応力度 67 種    別常  時地震時鋼材の許容引張応力a(N/

参照

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