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1) 悪魔が住む 10 月 元々 10 月の米国株式市場は 他の月と比べて日々の値動きが荒っぽい 但し 巷で言わ れているように 下落しやすい月であるわけではなく むしろ平均値は 1985 年からの NY ダウのデータを見ると 他の月よりも若干高いほどである しかし日々の騰落率の月間標準偏差は 10

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2016年10月14日配信岡崎良介公式メールマガジン ◇◆負のスパイラルを考える◆◇ ================ ポイントピックアップ(各項の要旨) ================ 1)米国企業の決算発表が始まった。先陣を切ったアルコアは失望に終わり、米国株式市場 全体に動揺が走っている。 2)米国の経済成長が停滞し、企業業績が低迷している中で、米国株が割高な状態にあるこ とは周知の事実である。この事実は、これまでは長期金利が低下することで正当化されて きたが、米国の利上げ確率が高まり、同時に世界全体の長期金利が上昇基調に入ったこと で、株価を支える材料が企業業績以外になくなった。 3)加えて今回は米国の大統領選挙と重なり、ここで株価が下落すれば政権与党候補が不利 となる。不利となればそれがまた金融市場を不安定化させ、株価下落の負の連鎖を引き起 こす可能性が高い。 4)米国株の下落は、一定限度を超えたところで日本株に大きな下落圧力をかける。現状で はNY ダウで見て、17700 あたりを切ったところからからこの流れが加速すると見られる。 5)一方、為替市場では、英ポンドと人民元が、静かに対ドルで値を下げ、その結果、ドル 実効レートは昨年の利上げ水準まで値を戻している。新たな火種が生まれつつある。

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================ 1)悪魔が住む10 月 ================ 元々10 月の米国株式市場は、他の月と比べて日々の値動きが荒っぽい。但し、巷で言わ れているように、下落しやすい月であるわけではなく、むしろ平均値は1985 年からの NY ダウのデータを見ると、他の月よりも若干高いほどである。 しかし日々の騰落率の月間標準偏差は、10 月は 1.77%となり他の月と比べて突出して大 きい(他の月は平均すると1.03%)。これは 1987 年や 2008 年のように、異常な動きとな った年が10 月のボラティリティを押し上げていることが直接的な要因であるが、背景には 10 月の特殊性がある。10 月は米国主要企業の 7-9 月期決算発表があると同時に、翌年の 見通しが企業から発表される。それだけでも株価には大きな変動要因であるが、その一方 でヘッジファンドの決算が11 月に控えている。 つまり、米国株にとって、買われる方も買う方も不安な時期だけに、市場が大荒れする ことが珍しくないのが10 月である。このことから、関係者からは悪魔が住むと言われてい る。 今年もアルミ大手のアルコア(ティッカーコード:AA)を皮切りに決算発表が始まった。

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利益は予想通りであったが、売り上げが若干足りなかったことと(52.9 億ドルに対し 52.1 億ドル)、先行き見通しが悪かったために株価は11%も下落し、7 年ぶりの安値となってし まった。これが全体に波及し、10 月 11 日の NY ダウは 200 ドルの下落となった。やはり 今年も荒っぽい。

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================ 2)業績との乖離が続く米国株 ================ 加えて米国企業の業績は、4 半期での水準は、もうかれこれ 2 年近く切り下げている。そ の間、株価は、2015 年 8 月(中国人民元切り下げからの混乱)と 2016 年 2 月(原油価格 バーレル26 ドルまで下落)の、2 度にわたる 10%以上の調整を乗り越え、今年の 8 月まで 高値更新を続けてきた。割高となるのは当然のことである。 この理由を、日欧の金融緩和政策に求める人も多い。行き場を失ったリスクマネーが、 唯一信頼できる市場として米国株に向かったという説明には、一応の納得もつく。しかし 時代は進み、日本の金融政策は限界に達し、欧州もまた政策転換に向かいつつある。その 証拠に、先進国の長期金利は、じわりと上がり始めている。これまでの乖離が修正される とすれば、このタイミングをおいて他はない。

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3)株価下落が引き起こす負のスパイラル ================ 一方、この株価の割高感の修正は、ボラティリティを好むヘッジファンドからすれば、 格好のトレーディング材料となる。何故ならば、今年は大統領選挙の年であり、これまで の長い歴史の中で、10 月相場が堅調なときは政権与党が有利に、不調なときには不利に動 いてきた事実が観測されているからである。このデータが有効であるならば、今年の大統 領選挙においては、株売りの戦略がスパイラル的な効果を持つことが期待される。 何故ならば、今回の場合、政権与党が不利になれば、それはトランプ候補が優位に立つ ことを意味し、トランプ候補が優位に立てば、それがまた株価の下落を引き起こすという、 負の連鎖を引き起こす可能性が高いからだ。 逆に、クリントン候補が優位に立っても何も変わりはしない。投資家は、それなら、株 価下落→トランプ優位→株価下落、というシナリオに乗った方が、リターンが大きいとい う事実に気が付くだろう。

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================ 4)米国株と日本株の相関は下落局面において強化される ================ 当然のことながら、米国株が下がれば日本株も下がる可能性が高い。興味深いことに、 日本株と米国株の関係は、大概の人が確率の高い正の相関をイメージしているが、実際に はそれほどその確率は高くない。とりわけ米国株が上昇する時の日本株は、月間騰落率で 比較すると、殆ど相関性はない。但し、ある一定以上米国株が下落した時には、その相関 性が急激に高くなり、同時にその弾性値が跳ね上がる。 月間騰落率で見ると、米国の場合、平均リターンは約+0.6%である。そしてこのリター ンの標準偏差(リターンのバラつき、つまりはリスク、ボラティリティ)は約4%。わかり やすく言えば、米国株は0.6%を中心に±4%の範囲で 1 ヶ月動く。月のリターンが-3.4% ~+4.6%というのが標準的な姿である。 しかしこれが時々この範囲を逸脱する。確率的には6 か月に 1 回ぐらいの割合で、米国 株は-3.4%よりももっと下がるのだが、この時日本株は、もっと下がることが多い。具体 的には米国株の1 割増しで下落する。この事実を憶えておきたい。 例えば、今回の場合、10 月の米国株が-3.4%となるのは大体 17700 ドル辺りである。 統計的にはこれを切って来ると、通常の標準偏差を超えた下落となり、日本株の下落が激 しくなる可能性が一気に高まる。こうして日本株まで巻き込んだ負のスパイラルシナリオ が完成する。

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5)もう一つのリスクシナリオ ================ 現実に立ち返れば、米国企業の業績悪化→米国株の下落→日本株の下落、というのはま だ単なるシナリオの一つに過ぎない。決算発表もアルコアが出ただけのことである。先走 ってはいけない。 しかし為替の世界では、すでにリスクシナリオが静かに進行している。再度のドル高の 進行である。無論、対象となっているのは円ではない。英ポンドと中国人民元だ。 両通貨共に通貨安の背景を、今更、説明する必要はないだろう。このトレンドは何か大 きな問題を引き起こすまで持続する可能性が高い。この結果、せっかく回復したドルの水 準が、再び切り上がってしまった。これでは再び米国経済に下方圧力がかかり、利上げの 足枷となることも考えられる。

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為替市場のお金の流れは、簡単にとめることは出来ない。恐らく、英国・中国から米国 へ流れたままだと、ドル高を引き起こし米国経済に支障をきたすため、そのお金は安全弁 から空気を逃がすように、またどこか別の国へと流れていく。欧州の場合、まだ金融政策 でこれを止める余地があるため流れにくいが、日本はすでに限界に達しているため、この 流れてくるお金を止めることが出来ない。こうして米国利上げの可能性は高まっているが、 やはりまだ円高のリスクは残り続ける。 ついでながら今回は分析する時間がなかったが、月次で計ると日本の名目GDP は、7 月 =-0.5%、8 月=-0.2%、と停滞が続いている(日本経済研究センター)。株価が安定低 的に推移しているために錯覚しやすいが、日本の景気が悪化していることには注意が必要 である。

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◇◆今回のゲームプラン◆◇ 1.米国の企業業績発表が始まった。ここからの米国株は、逆張りではなく、順張り型でト レーディングするのが望ましい。 2.日本株については、米国株が本格的に調整入りとなるまでは、日経平均で見て、15000 ~17000 円のレンジ取引が続くこととなろう(上値はもう少し高いかもしれない)。しかし ながら、米国株が下がり始めたところから(17700 をそのターゲットとする)、本格的な調 整が始まると予想する。 3.日銀の ETF 買いが待ち受けているために、下落のスピードは速くないだろう。但し、 米国株の下落に合わせ、円高の進行、あるいはトランプ候補の失地回復が起これば、リス クオフのスピードはアップすることに注意。 4.前回のメルマガでも説明したが、戦略としては本格的な米国株のショートポジション構 築が始まったところである。先ずはここから大統領選挙まで、リスクオフの姿勢を保ちた い。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●当電子メールは岡崎良介が公式メールマガジン購読者を限として作成した 電子メール です。 ●当電子メールを許可なく配布、提示をした場合、法令違反となる可能性があります。 ●当電子メールに記載された過去の実績は、将来の成果等を示唆あるいは保証 するもので はありません。 ●当電子メールは信頼できると考えられる情報に基づいて作成されておりますが、 情報の 正確性、完全性を保証するものではありません。 ●当電子メール中に示された情報等は、作成日現在のものであり、事前の連絡 なしに変更 されることがあります。 ●当電子メールに掲載されているいかなる情報も、法務、会計、税務、経営、 投資その他 に係る助言を構成するものではありません。 --- 岡崎良介オフィシャルサイト運営事務局 103-0025 東京都中央区日本橋茅場町1-6-17 十字屋ビル5F株式会社成功工房内 http://www.okazaki-ryosuke.com ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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