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ホワイトペーパー:AirMagnet WiFi アナライザを使用した
BYOD 解析
AirMagnet WiFi アナライザを使用した BYOD 解析 この報告書は、BYOD をサポートするときの重要な 課題をネットワーク技術者に理解していただくことを 目的としています。ここでは、さまざまな Wi-Fi デバ イスのサポートに関して見落とされがちな側面を取り 上げ、NetScout の無線 LAN 解析ツール、AirMagnet WiFi アナライザが提供するソリューションをはじ め、具体的な解決策と BYOD サポートの戦略につい て説明します。 目 次 » はじめに » デバイスによって性能が異なる » MIMO のサポート » ダイバーシティ・アンテナ » 送信出力 » プローブ動作 » 反復 » ローミング動作 » まとめ
はじめに
店員が何かを販売するとき、通常は自分も相手も満足する win-win になります。双方、つまり買い手と売り手は機嫌よく立ち去ります。ミン ト・チョコレート・チップのアイスクリームが好きな人がアイスクリーム店に入り、お気に入りのフレーバーを見つけて、嬉しそうに選びま す。買い手はアイスクリームを手にし、売り手はお金をもらい、双方とも満足して別れます。店員は常に win-win の取引を楽しむことができま す。 一方、ネットワーク技術者がユーザーと交渉するときは、勝つか負けるかの win-lose の状況に直面することがよくあります。ユーザーの要望 は、時にネットワーク技術者に難題を課します。ユーザーがもっと高速なインターネット・アクセスを希望しても、ネットワーク技術者にはそ のコストがわかっています。ユーザーが自由にアクセスしたいと願っても、ネットワーク技術者はセキュリティを維持する必要があります。 ユーザーが自分のデバイスを使いたくても、ネットワーク技術者は BYOD (bring your own device:自分のデバイスを持ち込む) によって Wi-Fi の管理がいっそう難しくなることを知っています。 BYOD は既にユーザーにとって当たり前になっているため、これに抵抗するのは無駄です。多くの企業では、BYOD の利点(生産性の向上、 ユーザー満足度の向上、デバイス購入費用の削減)が明らかになると、BYOD をサポートできるネットワーク技術者がどうしても必要になりま す。 このようなサービスが既にネットワークで展開されており、パフォーマンスが低い場合は、以下の方法でネットワークを最適化して、サービス 品質とユーザー体験を改善することもできます。 2 of 7デバイスによって性能が異なる
BYOD をサポートするときに留意すべき最重要事項は、Wi-Fi デバイスによって動作が異なるという点です。どの Wi-Fi デバイスも 802.11 規 格をサポートしていますが、その規格内で多くの種類が許可されています。
Wi-Fi デバイス間で以下のような違いがあります。
規格のサポート:802.11ac が最新の規格ですが、企業の BYOD ネットワークでは、ほぼ確実にその他の規格もサポートしなければなりませ ん。2007 年にデバイスで使用が開始され、2009 年に米国電気電子学会 (IEEE) が正式承認した 802.11n は、周波数帯域が 2.4 GHz (企業の 無線 LAN で最も多く使用されている帯域幅)の Wi-Fi 用の最新規格です。典型的なスマートフォン、タブレット、ノートパソコンほど頻繁に 後継機が出ない従来とは異なるデバイスが使われている場合は、2000 年代半ばに一般的な規格であった 802.11a と 802.11g が無線 LAN でま だサポートされている可能性があります。1990 年代にさかのぼる 802.11b 規格をサポートしなければならない場合もありますが、最新のエン タープライズ Wi-Fi 配備では避けられるようになっています。 AirMagnet WiFi アナライザは、ネットワークに接続しているスマートフォンやタブレットを即座に検出して分類します。この機能を使用し て、ユーザーは接続デバイスを許可したり、それらが原因で生じた問題を素早くトラブルシューティングして解決したり、WLAN ネットワーク のパフォーマンスとセキュリティへの影響を判断したりできます。AirMagnet WiFi アナライザは、BYOD 環境でさまざまな Wi-Fi デバイスがどの規格をサポートしているかの識別できる便利なツールです。Wi-Fi アナライザのインフラ画面では、すべてのデバイスに 1 ~ 2 字の番号を付けて、デバイスがサポートしている規格を示します。Wiデバイスがどの規格をサポートしているかの識別できる便利なツールです。Wi-Fi アナラ イザは、Wi-Fi デバイスの送信機から取り込んだこの情報を管理フレームから収集します。
MIMO のサポート:マイモ (MIMO) アンテナにより、デバイスは 2 ~ 3 倍のデータ速度を使用でき、
一貫性と帯域幅の向上を実現するアンテナ・システムです。デバイスが MIMO をサポートしている
かどうかはデバイスのデータシートから明らかになりますが、AirMagnet WiFi アナライザなどのプ
ロトコル・アナライザが必要になる場合もあります。
MIMO アンテナ・システムは次の 2 通りの方法で Wi-Fi 接続を改善できます。データ速度の高速化、一貫性と帯域幅の向上を実現するMIMO テクノロジーの特長は、同時に 2 ~ 3 のデータストリームを送受信できることです。実質上、2 ~ 3 本のアンテナが同じ周波数を 2 ~ 3 回 (MIMO は時分割ではないので、同時に) 再使用していることになります。MIMO アンテナ・システムを Wi-Fi デバイスに役立てる 1 つの方法 は、データストリームを一意と見なして使用することにより、データ速度を 2 倍 (2 ストリーム使用時) または 3 倍 (3 ストリーム使用時) にで きることです。これを空間多重化と呼んでいます。データストリームが同一の場合は、一貫性やレンジが改善されます。最大比合成 (MRC)、 時空間ブロック符号化 (STBC)、送信ビームフォーミング (TxBF) など、MIMO ベースの数々のテクノロジーが同じデータストリームを使用し ています。
つまり、デバイスが MIMO をサポートしていれば、無線 LAN に適しています。デバイスが高速度を使用するか(そのため無線 LAN の全体の スループット能力が向上)、デバイスのレンジや効率性が向上します。(繰り返しますが、MIMO は速度かレンジ/一貫性かのどちらかを改善 します。データストリームと同一データストリームを同じデバイスで同時に作成することはできません。)
AirMagnet WiFi アナライザは、MIMO がサポートされているかどうかを簡単に識別できます。また、WiFi アナライザを使用する基本ルールの 1 つを例示しています。パケットを調べているなら、見る場所を間違っています。他のプロトコルを使用している場合は、アクセス・ポイント のチャネル上で取り込んだ後、フィルタリングによってプローブ要求のフレームのみを表示し、プローブ要求のフレーム・ボディを開いて高ス ループット能力の情報要素を確認します。これでは、デバイスの MIMO 機能の検出プロセスが非常に複雑になってしまいます。一方、WiFi ア ナライザを使用すると、インフラストラクチャ画面でデバイスを右クリックして 802.11n 効率か 802.11ac 効率かを選択するだけで、MIMO 機 能を表示できます。(WiFi アナライザはデバイスが 802.11n を使用しているか 802.11ac を使用しているかを検出できるので、実際の表記は デバイスがサポートしている規格になります。)802.11n 効率か 802.11ac 効率かを選択した後、WiFi アナライザは自動的に WiFi ツール画面 に切り替わります。効率ツールが自動選択され、アップリンク情報が自動的に表示されます。アップリンク情報は、選択した Wi-Fi デバイスが サポートしている MIMO ストリーム数を示します。
Wi-Fi デバイスで空間多重化がサポートされているかどうかの識別は、BYOD Wi-Fi 環境での期待値を管理する上で重要です。デバイスがサ ポートしている空間多重化ストリームが多いと、データ速度を加速できるため、Wi-Fi 環境の全体的なパフォーマンスが向上します。 データ速度は時々誤解されることがあります。データ速度の向上は、必ずしも LAN のリソースやインターネットへのアクセス増大をデバイス に保証するものではありません。むしろ、データ速度が向上すると、デバイスが LAN やインターネットとデータを送受信する権限を得た後、 RF チャネルの使用時間を削減しなければなりません。つまり、データ速度の向上は常に Wi-Fi に有利です。企業がゲストの帯域幅を厳しく制 限している場合でも(たとえば、インターネット速度の上限 2 Mbps)、ゲストが内部ユーザーの LAN やインターネット アクセスのスピード を低下させないように、全デバイスのデータ速度を最大限に保つ必要があります。 4 of 7
ほとんどの Wi-Fi デバイスは MIMO をサポートしていませんが、サポートしているデバイスも 多数あります。iPad Air をはじめとする Apple のタブレットが 2 ストリーム MIMO をサポート し始めたので、クリーンな RF チャネル条件の下でデータ速度を 2 倍にできます。ノートパソ コンとデスクトップは以前から MIMO をサポートしていますが、サポートは 2 ストリームと 3 ストリーム間で異なり、一部の「netbook」ノートパソコンは MIMO をサポートしていない場 合があります。
ダイバーシティ・アンテナ:ダイバーシティ・アンテナは複数のア
ンテナを使用して電波を送受信することにより、Wi-Fi の一貫性と
信頼性を向上させます。
多くの場合、MIMO のサポートとダイバーシティ・アンテナのサポートは連動していますが、 常にそうとは限りません。ダイバーシティ・アンテナをサポートしていても、MIMO をサポー トしていないデバイスがあります。MIMO は複数の無線チェーンを使用して 1 つの RF チャネ ルで同時にデータを送信するため、バッテリー寿命が短くなります。タブレットや「netbook」 ノートパソコンなどの大きいデバイスは、ダイバーシティ・アンテナをサポートしています が、MIMO はサポートしていない場合があります。 スマートフォンはサイズが比較的小さいので、通常は MIMO やダイバーシティ・アンテナをサポートしていません。MIMO もダイバーシ ティ・アンテナも、デバイス内の互いに離れた場所に配置する必要があるため、スマートフォンには複数アンテナ技術を組み込むスペースがあ りません。(ただし、アンテナ技術もスマートフォン技術も頻繁に改良されるので、スマートフォンでダイバーシティ・アンテナが使用される 日が来るかもしれません。) 残念ながら、フレームの送信時に Wi-Fi がダイバーシティ・アンテナをサポートしているかどうかを示さなければならないという条件はありま せん。MIMO がサポートされている場合は(前のセクションを参照)、ダイバーシティ・アンテナもサポートされます。MIMO がサポートされ ていない場合は、Wi-Fi デバイス製造元のマニュアルを参照してダイバーシティ・アンテナのサポートについて確認する必要があります。送信出力:Wi-Fi は通常、アクセス・ポイント (AP) が接続デバイスと同じ送信電力を使用している場
合に、最適化されます。問題は、スマートフォン、タブレット、ノートパソコンのモデルによって送
信電力レベルが異なることです。
アクセス・ポイントの送信電力を、関連付けられた Wi-Fi デバイスと等しくすると、Wi-Fi が双方向通信になるため、最も効率的に機能しま す。Web ページをダウンロードする毎に、Wi-Fi デバイスはアクセス・ポイントに HTTP 要求を送信する必要があります。アップリンク・ト ラフィックよりもダウンリンク・トラフィックを多く生成するアプリケーションが多いなか、Wi-Fi は送信電力が等しいときに動作が最適化さ れる傾向にあります。これは、送信電力の一致によって、データフレームを再送信する回数が最小化されるからです。フレームが再送信される たびにチャネルに無駄な時間が生じて、最終的にアクセス・ポイントや基地局の Wi-Fi チャネルの可用性が制限されるため、データフレームの 再送信は Wi-Fi チャネルに悪影響を及ぼすことがあります。AirMagnet WiFi アナライザを使用すると、アクセス・ポイントの送信電力が、スマートフォン、タブレット、ノートパソコンなどの Wi-Fi デ バイスの送信電力とほぼ等しいかどうかを判別できます。送信電力が一致するかどうかをテストするには、まず Wi-Fi デバイスでアプリケー ションを使ってみます。次に、Wi-Fi アナライザのインフラストラクチャ画面に移動します。インフラストラクチャ画面で、Wi-Fi デバイスが 接続しているアクセス・ポイントをクリックして、アクセス・ポイントとデバイスが使用しているチャネルのキャプチャを開始します。アクセ ス・ポイントの左側に [+] アイコンがあります。その [+] アイコンをクリックし、アプリケーションを実行している Wi-Fi デバイスをクリック します。この時点で、Wi-Fi アナライザには、選択した Wi-Fi デバイスに関連する統計のみが表示されます。Wi-Fi が選択された状態で、イン フラストラクチャ画面の右下隅で統計を確認します。Wi-Fi デバイスから送信されたトラフィックをパーセントで表示するには、「Rx Total/Tx Total」ドロップボックスを「Tx Total/% Total」に変更します。次に、フレーム・カテゴリを開いてフレーム再試行の割合を表示します。
送信されたフレーム再試行の割合を記録した後、ドロップボックスを「Rx Total/% Total」に変更し、受信されたフレーム再試行の割合を記録 します。 再試行の割合が一致した場合は、アクセス・ポイントの送信電力と Wi-Fi デバイスの送信電力がほぼ同じです。受信された再試行の割合の方が 大きい場合は、アクセス・ポイントの送信電力が低すぎ、送信された再試行の割合の方が大きい場合は、アクセス・ポイントの送信電力が Wi-Fi デバイスの送信電力より高くなります。 アクセス・ポイントの送信電力が Wi-Fi デバイスの送信電力と等しくなるように調整するのは、BYOD 環境では特に困難です。種類の異なる Wi-Fi デバイスを多数サポートする必要があるからです。Wi-Fi デバイス 1 つ 1 つの送信電力をテストするのが現実的でない状況では、アクセ ス・ポイントの送信電力を 12 dBm ~ 15 dBm の間で選択しておくとよいでしょう。 プローブ動作:デバイスが Wi-Fi ネットワークに接続していない場合は、近くのアクセス・ポイントを探す方法として、プローブ要求フレーム を送信します。 プローブの問題は、デバイスによっては Wi-Fi に接続していないときに送信するプローブ要求のフレーム数が多すぎて、接続しているときより も Wi-Fi チャネル帯域幅を多く使ってしまうことです。
反復;Wi-Fi ネットワークに接続していないデバイスがあると、Wi-Fi パフォーマンスがいっそう低
下することがあります。
接続していないデバイスが、接続しているデバイスよりもパフォーマンスに影響することは、直感に反するようですが、Wi-Fi プローブではそ れが現実です。Wi-Fi デバイスが接続しているときは、プローブ要求フレームを送信するのは、ローミング・プロセスを開始した場合だけで す。Wi-Fi デバイスが接続していないときは、デバイスが常に Wi-Fi 接続を探しているため、プローブ要求を送り続けます。そして、プローブ 要求が占める累積 Wi-Fi チャネル時間が、ネットワーク・データが占める累積 Wi-Fi チャネル時間より多くなることがしばしばあります。 プローブ動作は、デバイスやオペレーティング・システムによって異なるため、企業の Wi-Fi 環境では特に対処が難しくなります。Wi-Fi デバ イスのプローブ動作が Wi-Fi 環境に悪影響を及ぼすかどうかを知るには、テストするしかありません。しかし、プローブ動作のテストさえ科学 的には不正確です。 6 of 7Wi-Fi デバイスのプローブのテストは Wi-Fi アナライザのインフラストラクチャ画面で行います。インフラストラクチャ画面に移動したら、画 面の左側でWi-Fi デバイスを選択します。Wi-Fi デバイスを選択した後、Wi-Fi デバイスを Wi-Fi ネットワークから切断する必要があります が、Wi-Fi 受信機はオンにしておきます。(iOS と Android では、Wi-Fi ネットワークを「Forget(破棄)」するという意味です。)Wi-Fi デバイ スを選択したら、インフラストラクチャ画面の右下にある統計エリアでプローブ要求のフレーム数を確認できます。プローブ要求の統計は 「Frames(フレーム)」の下にある「Mgmt Frames(管理フレーム)」の下に表示されます。 特定の Wi-Fi デバイスがすべての Wi-Fi チャネルで同じプローブ動作をしている可能性もありますが、その保証はありません。プローブ動作に 関する詳細情報が必要な場合は、AirMagnet のデコード画面を使用できます。デコード画面で、プローブ要求フィルタを作成して Wi-Fi チャネ ルに適用できます。Wi-Fi チャネルのそれぞれでプローブ動作をテストするのは時間のかかる単調なプロセスですが、プローブ要求を出してい る Wi-Fi デバイスが原因で無線 LAN を使用不能になる極端なケースでは、その必要が生じるかもしれません。