2016
KUROBE
黒部市勢要覧
2016
目 次
ごあいさつ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1 黒部市ってどんなところ? ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2 くろべストーリー ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3 Symphony ~第一楽章~ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4 ~第二楽章~ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・6 ~第三楽章~ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・8 ~第四楽章~ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 10 黒部市がめざすまちづくりとは? ・・・・・・・・・・・・・・・・・ 12 共生(自然と暮らし、自然と産業) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 14 活力(道路・交通・環境、健康・福祉・防災) ・・・・・・・・・・・ 16 安心(教育・文化、行政) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 18 くろべロードMAP ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 20 資料編 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 22 自然 22 人口 23 産業・経済 24 建設 26 交通・防災・治安 27 民生・保健 28 環境衛生 29 教育 30 行政組織図、 黒部市の木・花 32KUROBE
CITY
黒部市は、富山県東部に位置し、秘境黒部峡谷や美肌の湯宇奈 月温泉、「名水百選」黒部川扇状地湧水群、神秘の海富山湾など、 国内外に誇れる山・川・海の恵まれた自然環境を有する人口約 4万2千人、面積427.93㎢の都市です。 「立山黒部ジオパーク」として日本ジオパークに認定されている この類まれな大自然を背景に、2006年3月の新市施行以来「大自 然のシンフォニー 文化・交流のまち 黒部」を将来都市像に掲 げ、富山県東部の中核都市として着実に発展を遂げてきました。 さらに、2015年3月の北陸新幹線開業を大きな契機として、 開業効果の持続を図り、市民はもとより、訪れる人々も「住んで よし、訪れてよし」の魅力ある都市へと発展を遂げるため、市民 の英知を結集し、官民一体となったまちづくりを進めています。 この要覧は、黒部市を広く紹介するとともに、未来に伸びゆく 姿を展望しながら新たな発展を願い作成しました。多くの方々に 黒部市の姿をご理解いただき、市勢の発展に心をお寄せいただけ
ごあいさつ
黒部市長堀内 康男
黒
部
市
歌
「
夢
・
愛
・
未
来
」
作
詞
穐
山
定
文
作
曲
岩
代
太
郎
♪
1
ア
ル
プ
ス
の
峰
み ね仰
あ おぎ
み
て
夢
ゆ めの
列
れ っ車
し ゃが
走
は しり
出
だす
水
み ずと
緑
み ど りに
抱
い だか
れ
て
自
し然
ぜ んと
奏
か なで
る
交
シ ン フ ォ ニ ー響
曲
鳥
と りが
羽
はば
た
く
大
お お空
ぞ らに
み
ん
な
の
夢
ゆ めが
あ
ふ
れ
て
る
黒
く ろ部
べの
夢
ゆ めが
あ
ふ
れ
て
る
♪
2
若
わ か鮎
あ ゆ跳
はね
る
黒
く ろ部
べ川
が わ愛
あ いの
列
れ っ車
し ゃが
ひ
た
走
は しる
汗
あ せと
笑
え顔
が おが
幸
さ ちを
呼
よび
心
こ こ ろふ
れ
あ
う
湯
ゆの
煙
け む りみ
ど
り
の
風
か ぜが
さ
わ
や
か
に
み
ん
な
の
愛
あ いを
結
む すび
合
あう
黒
く ろ部
べの
愛
あ いを
結
む すび
合
あう
♪
3
波
な みが
き
ら
め
く
富
と山
や ま湾
わ ん未
み来
ら い列
れ っ車
し ゃが
空
そ ら翔
かけ
る
先
せ ん人
じ んの
足
あ跡
と受
うけ
継
つい
で
希
き望
ぼ うに
燃
もえ
る
ま
ち
づ
く
り
光
ひ か りあ
ふ
れ
る
ふ
る
さ
と
は
み
ん
な
の
未
み来
ら い輝
い
て
黒
く ろ部
べの
未
み来
ら い輝
い
て
黒 部 市
っ て ど ん な と こ ろ ?
KUROBE
黒 部 市 は い ろ い ろ な 百 選 に 選 ば れ て い ま す
日本屈指の急流河川で知られる 「黒部川」が流れています 日本で最も深い V字型の黒部峡谷の合間を トロッコ電車が走っています 江戸時代前期の劇作家、 近松門左衛門作「曽根崎心中」の 初版正本の完本が 日本で唯一あるところ 「黒部海岸」 ◦日本の夕陽百選 (NPO法人日本列島夕陽と 朝日の郷づくり協会) 「生地中橋」 ◦未来に残したい漁業漁村の 歴史文化財産百選(水産庁) 「黒部峡谷の原生林」 「黒部川扇状地湧水群」く ろ べ ス ト ー リ ー
旧宇奈月町の歴史、文学、芸能、民俗、電源開発と温泉開発の資料を収集し、パネル 展示をしています。また、日本三奇橋のひとつ、愛本刎橋(縮尺1/2)を復元し常設展示、 黒部峡谷を訪れた文人墨客の作品や、黒部に関する資料なども多数展示しています。3.宇奈月を学ぶ─うなづき友学館
黒部川が初めて文献に記されたのは、鎌倉中期の「源平盛衰記」であるといわれて います。ただし、名前は黒部川ではなく「四十八箇瀬」でした。当時、黒部川は幾筋 にも分かれた暴れ川であり、黒部川という名前は、室町前期の「義経記」からといわ れていますが、はっきりとしていません。4.文献「源平盛衰記」に記された黒部川
黒部のダム建設を題材にした小説は、多くの人々に黒部を印象付けています。吉よし村むら昭あきら 著 昭和11年に着工し300人以上の犠牲者を出した黒部川第三発電所建設を描いた小 説「高熱 道」。木き本もとしょう正次じ著 黒部ダム建設工事を題材にした小説「黒部の太陽」は映 画やドラマ化もされています。5.黒部の小説
黒部川の愛本橋のたもとに住む夫婦に、お光という娘がいました。ある日、木戸をたたく音が3晩 続いた後、お光の姿が消えました。しばらくして戻ったお光は、出産のため納屋にこもると言いま す。「のぞかないで」と言うお光でしたが、心配した母がそっとあけてみると、そこには子どもを生 んだ大蛇が湯に浸かっていました…。なんと、お光は大蛇に嫁いでいたのでした!姿を見られたお光 は、両親にちまきの作り方を教え、大蛇の姿になって黒部川に戻っていきました。6.お光伝説
宇奈月温泉を訪れた文人は数多い。宮みやしゅう柊二じは宇奈月を詠んだ歌を残し、田た中なか冬ふゆ二じも宇奈月 温泉や黒部峡谷を題材にした作品を残しています。ほかにも与よ謝さ野の晶あき子こ、川かわばた端康やす成なり、竹たけ久ひさ夢ゆめ二じ ら多くの文人が、宇奈月温泉を訪れています。1.文人たちの訪れた黒部
現在の魚津市に生まれた吉よし田だ忠ただ雄お氏は1934年に「サンエス商会」を設立、ファスナー の製造販売に着手しました。以後「善の巡環」という独特の経営哲学と、原料から工作 機械まで自前調達する徹底した一貫生産主義でYKK㈱を現在世界71の国と地域で事 業活動を行うグローバル企業に育て、1961年からアルミ建材部門も手がけ、今日の発 展の礎をつくりました。 黒部市南部の丘陵地帯を流れる農業用水、「十二貫野用水」。総延長約23㎞、分水 路も含めると約30㎞にもなります。天保8年、藩の命を受けた椎しい名な道どう三ざんが4年の歳月 をかけ工事を行い、当時としては非常に高度な土木技術を用いて作られました。 東京都で生まれた 冠かんむり松まつ次じ郎ろうは19歳より登山を始め、日本山岳会に入会し、生涯 にわたって取り組んだのが黒部峡谷の探索でした。多くの紀行文も残し「黒部の父」 と称されています。2.黒部を作った人々
Symphony
~第一楽章~
北
アルプス・
立
山連峰から、
富
山湾へ
北アルプス中央部の鷲羽岳に源を発する黒部川は、 八千八谷といわれる多くの渓流をあわせながら、富 山湾へと注ぎます。 3,000mを一気に駆けくだるダイナミックな流れ は、日本で最も深いV字型の黒部峡谷をつくりあげ ました。谷の深さは、最大1,500m。そこにあるの は、容易に人を寄せ付けない自然。 さあ、立山連峰と後立山連峰の清冽な水を集め、 比類ないスケール感を堪能する旅に出ましょう。ダイナミックな
川音が
秘境に響く
黒部峡谷の旅は、黒部峡谷鉄道のト ロッコ電車に乗ってスタートします。 車窓からは大自然が織りなす美しい景 観を堪能することができます。トロッ コ電車は、黒部の発電所建設の資機材 や作業員を運ぶために敷かれたもの で、昭和12年に欅平まで開通し、昭和 46年からは観光用としても使われるよ うになりました。窓が無くオープン型 の普通客車、ガラス天井のパノラマ客 車など3種類の客車があります。ト ロッコ電車は、大正時代からの黒部川 の水力発電開発の歴史とともにあると 言えるでしょう。 黒部峡谷の沿線には、数多くの温泉が 湧き出し、秘湯ファンをひきつけてやみ ません。黒薙、鐘釣、名剣、祖母谷など のほか、上流の奥山にも温泉が沸いてお り、まさに湯の宝庫。欅平駅から5分ほ ど下った河原展望台横には、上流の祖母 谷から温泉を引いた足湯があり、旅人の 憩いの場となっています。
ありのままの大自然に歓声がわく峡谷の旅
そこは……秘境・黒部峡谷
~第二楽章~
四
季にうつくしい
風
景
険しい谷を抜けると、流れはおだやかな表情に 変わっていきます。そして、山々は、訪れる季節 ごとに装いを変え、川のある風景に彩りをそえる のです。どこからともなく聞こえる野鳥のさえず り、風のゆらぎ、樹木のざわめき。そこは、自然 のハーモニーが、せせらぎのリズムと重なり合う 空間。 湯煙の街を流れる黒部川は、人々の心を和ませ、 心に残る風景となって生き続けていきます。Symphony
せせらぎのリズムに
魅せられて
春。宇奈月町明日の法福寺では、毎年 4月に寺の観音堂で4名の稚児が、国の 無形民俗文化財に指定される郷土舞楽の 5つの舞を古式ゆかしく舞います。太鼓 と笛の音に合わせて舞う稚児を、明日の 大桜はどれ程遠い昔から見続けているの でしょうか。 秋。用水の完成を祝い、水の恵みに感 謝する愛本地区の愛本新用水天満宮松明 祭。直径1m、高さ4m、重さ350㎏の 大たいまつ2本に火をつけ、村の若者が 1㎞の道のりを練り歩きます。 嵐で遭難しかけた船が、暗闇の中の火 柱(ご霊火)に助けられたという由来があ る生地地区の新治神社たいまつ祭。境内 に設けられた約400本のたいまつの火を 蹴散らしながら、神輿を担いだ厄年の男 たちが駆け抜ける勇壮な祭り。 冬。温泉街をたいまつ隊が練り歩き、 宇奈月温泉スキー場からたいまつを持っ てスキーヤーが降りてくるたいまつ滑降。 2月と3月の温泉街は毎週花火が打ち 上げられ、冬空を美しく彩ります。 春夏秋冬、祭りが満載です。 夏。労働の妨げとなる眠気の精霊(睡 魔)やけがれ、その他の悪霊を舟に乗せて 追い払うといわれる中陣地区のニブ流し。 東北地方のねぶたの流れをくむといわ れ、県の無形民俗文化財に指定されてい ます。子供たちが作った舟にのせられた 精霊たちは、水の流れとともにくだって いくのです。
四季折々の風景が見守ってきたのは
川の流れのように永々と続く伝統と歴史
~第三楽章~
大
地をうるおす
水
とともに
黒部の大地は、扇の形をしています。黒部川 は、愛本を扇の要にして扇頂から扇端までの距離 は13.5㎞、扇頂角は60度の典型的な扇状地を作 り上げました。 そして、その大地の地下深く浸透した清冽な水 は、天然のミネラルウォーターとして海岸に近い 湧水地帯にこんこんと自噴し、人々の暮らしをう るおしながら、今日もさまざまな生命を育んでい ます。Symphony
ひと、水、大地の
ハーモニー
名水が育む黒部米、水が決め手の純米 酒、地ビール、醤油、みそ…。名水あれば こその「里の幸」、「山の幸」。そして富山 湾のキトキトの「海の幸」。ひと、水、大 地のハーモニーが作り出す黒部の味「黒部 ブランド」。黒部ブランド商品は、黒部の 特長や独自の伝統等が偲しのばれる「黒部らし さ」の表現に優れたものが数多く認定され ています。また、豊かな富山湾の恵みとし て、黒部地区で水揚げが多い「ベニズワイ ガニ」、「ヒラメ」、「キジハタ」を黒部の魚 としてPRしています。 豊かな水がもたらした黒部の味、黒部を 訪れる人の心に強く残る味、まずは味わっ てみてはいかがでしょうか。
清流と扇状地がもたらした豊かな味覚
それは、黒部自慢の味
~第四楽章~
水
から生まれ、
水
に還る
黒部川扇状地をくぐり抜けてきた地下水は、海 岸沿いの町・生地を中心に数多くの清水となって 再び湧き出しています。水は富山湾の海底からも 湧き出していて、魚介類に豊富なミネラルを与え ています。 果てしなく繰り返される生命のいとなみ。偉大 なる黒部川の恵みは、悠久の時を経て受け継がれ ているのです。Symphony
生命のいとなみは、
エンドレス
ありのままの自然とくらし、そこで 育まれたものづくりの文化を訪ねるま ち歩きを導いてくれるのはボランティ アガイド。生地の清水めぐりでは、ボ ランティアガイドが清水や歴史などを テーマにしたまち歩きコースを案内し てくれます。地元を知り抜いたガイド だからこそ、まちの「見所」を教えて くれるかもしれません。また、かまぼ こ工場や昆布の加工場なども見学する ことができます。 まちなかをそぞろ歩けば黒部の人情 がうかがえます。 名水で名高い黒部川扇状地湧水群の海 辺の町、生地では、「清水(しょうず)」 と呼ばれる湧き水が暮らしにうるおいを 与えていることを知るでしょう。生地地 区には地域住民が管理する共同洗い場が 11か所あり、人々はここに集まり、野 菜を洗い、飲み物や季節の野菜・果物を 冷やし、そしてひと時のおしゃべりに興 じるのです。 共同洗い場はそこに住む人々の生活の 一部であり、憩いの場であり、思い出の 場所でもあります。 生地地区には各家庭の掘りぬき井戸が 約600か所もあり、昭和60年には、黒 部川扇状地湧水群として環境庁(当時) から「全国名水百選」に選ばれています。