理 学 療 法 学 第35巻 第
5
}11
.
261〜
266頁 (2008 年 )研 究
報告
若 年
健 常
者
に
対 す
る
足 把 持
筋力
ト
レ
ー
ニ
ン
グ
の
効 果
*福 田
泉
D
#小 林 量 作
2)要 旨
足 把 持
筋 力
は 立位 姿
勢の制 御
,
高 齢
者の転 倒
リス ク 要 因 と し て 注H
さ れてい る。
本研 究
の 目的
は若 年 健
常 者
を対
象
に 足把 持
筋力
ト レー
ニ ン グの効 果
を検 証
す る こ と で あ るc対 象
は 運動
器 疾 患の ない若 年 健 常 者
24
名 (
男
性10
名
,
女性
14
名
,
平均 年 齢
21
.
8
±1
.
0
)
で,
身
長,
体
重,
体 脂 肪 率
,
足把 持 筋 力
,
10m
全力
歩 行
,
ファ ンクシ ョナ
ル・
リー
チ,
最 大
1
歩 幅
,
閉 眼 片 脚
立位 保 持 時 間
,
等 尺 性 膝 伸 展 筋 力 を計 測 した
。さ ら
に年 齢
,
性 別
,
足 把 持 筋 力
,
10m
全 力 歩 行 速 度
につ い てマ ッ チ ン グし
たペ アを組
んだのち
,
無 作 為
に介
入群
と対 照群
の 二群
に割
り付
けた。介
入群
は 週 に3
回の足 把 持 筋 力
トレー
ニ ン グを行
い,対
照群
に は何 も実 施
し な かっ た。
6
週後
に 両群
につ い て 再計
測を 行
っ た。
その結 果
, トレー
ニ ング開
始後
3
週 目 よ り,
介
入群
の足
把持 筋 力 対 体 重
比,
10m
全 力 歩 行 速 度
,
歩幅
につ い て有 意
な変 化
が み ら れ た。
こ れ らの知 見 か ら 運動
器 障害
に 対 する足 把 持筋 力
の検 査
と トレー
ニ ング の有
用性
が期 待
で きる。
キー
ワー
ド転 倒
,
層 別
ラン ダム化
,10m
全 力 歩 行
は じ め に転
倒 は 高 齢 者の寝 た き り要 因の第
3
位 1)に挙 げ ら れ,
高 齢 者
の転 倒 予 防
に取 り組
む こ と は介 護 予 防
に おい て意
義
が高
いも
の と言 え
る。高 齢 者
の転 倒
リ ス ク要 因
の ユつ とし て足 把 持 筋 力
(
足 指 握 力
,
足 趾 把 持 筋 力
を本 研 究
で は以
下足 把 持 筋 力
とす
る)
が注 日
さ れ,
転 倒 経 験 者
で は 足把 持 筋 力
が低
F
し てい る2}こ と,
足 把持 筋
力の強 化を
行う
と転 倒 経 験 者 数 が減 少
す る3)こ とが報 告
さ れ て い る.
さ ら に,
足 把 持筋 力
は歩 行
速 度 との関連
が 強 く4),
姿 勢 制 御の 役 割 も 果 た して いる4)5)8) と さ れ,
性 別,
年 齢の 影 響 を受
け るG)7)こ とが 指 摘 さ れ てい る。
ま た,足 把 持 筋 力
トレー
ニ ン グによっ て高 齢 者
の片 脚
立位 保 持
時間
,
歩行
速 度 が向
上3)9)し,
若 年 健 常 者
で は50m
走
や 垂直
跳 び1ω,
反復 横 飛
び が向
上 ] ])す
るこ と も報 告
さ れて い る。
以 上の こと か ら,
足 把持 筋 力
ト レー
ニ ング に よっ て身
体
運 動機
能 が向
上 し,
転倒
リス ク要 因 を 改善 す
:
Thc
Effect ef theTocs
.
Grip
Trainingin
Healthy
Y〔川ngAdults
1)板 橋 中 央総 合病 院 リ
ハ
ビリ テー
ショ ン科(〒 174
−
0051 東 京 都 板 橋 区 小 豆 沢2−
12−
7)rzumi Fukudu
,
RPT: Department of Rehabilitntion ItabashiCentrat Hospital
2〕 新 潟 医 療 福 祉 大学 医療 技 術 学 部理 学 療法学科
Ryosaku Kobayashi
,
RPT,
PhD:Faculty of Medical TechnolDgy,
Niigata Uni、erslty Df Health and Welfare #
E
.
mail :izumi.
1〕each−
hi]ls@jcom
、
heme.
ne.
jp
(受
f
寸日 2007 年7 月 21凵.
受理 囗 2008 年 6 月 2 日) るこ とが示 唆
さ れ る。
一
方
,
足把 持 筋 力
の重要 性
が指 摘
さ れてい る にも
か か わ らず,
理 学 療 法の臨 床 場 面において は 他の 下肢 関 節に 比較
し て 足把 持 筋 力
へ の関
心 は低
い と推 察
さ れ る。股 関
節
,
膝 関節
,
足関節
の整 形 疾 患
お よび 立位
バ ラ ン ス障 害
,
歩 行 障 害
を有 す
る神 経 筋 疾
患に おいて,
足 把 持 筋 力
ト レー
ニ ン グ の必要 性
は十 分
に認 識
さ れるべき
であ
ろう
。 し か し,
筆 者
らの渉 猟 し た 限 りで は 足 把 持筋 力
トレー
ニ ン グの効
果 につ い て 無作 為
比 較対 照
試 験 で厳
密 に検 討
し た 研究
は見
ら れ ない。
そのた め まず
,
健 常 者 を対 象
に 足 把 持筋
力 トレー
ニ ン グの効 果 を 検 証 す るこ と が 重 要 と 考 え た。
な お, 本 研 究 に おいて足把 持 筋
力 は, 足 趾の みで なく足 部 全 体
に よ る接 地 面
へ の作
用 と し てい る。
本 研
究の 日的
は若 年 健 常 者
を対 象
に足把 持 筋 カ
ト レー
ニ ングの効果
を検 証 す
る ことである。
方
法
1
.
対 象対 象
は ボラ ン テ ィ ア を申
し出
た健 常 者
24
名
,
男 性
10
名
,
女性
14
名
,
年 齢
21
歳〜
25
歳
まで,
平 均
21
,
8
±1
.
0
歳
である。
運動 機 能
に影 響 す
る疾 患
・
障 害
が無 く
,
定 期
的 な運 動 習 慣
の無
い大 学 生
であ
るu2.
研究
デ ザ インお よ び介
入方 法
本 研 究 は
全
て の被検
者 につ い て性 別
で 層 化 し,
次 に年
齢
,
足 把 持 筋 力
,
10m
全力 歩 行 速 度
の順
で最 も 近 似
し た値
の者
でペ アを組
み,
これ らのペ アを無 作 為
に介 入 群
と対 照 群
の2
群
に割 り付 け
た介 入研 究
であ
る。介
人方 法
は,
介
人群
に は6
週の足把 持 筋 力
トレー
ニ ン グを実 施
した。一
方
,
対 照 群
は何 も実 施
しな
か っ た。6
週後
に 両群
ともす
べ ての項
目 につ い て 再計
測 し た。
3
.
検 査 項
目す
べ ての被 験 者
に 対 し て身 長 (
cm)
,
体 重 (
kg
),
体
脂 肪 率 (% ),
利 き 足,
10m
全 力 歩 行 (秒,
歩 幅 ),
フ ァ ンク シ ョ ナル・
リー
チ (以 下FR ,
cm)
, 最 大一
一
歩幅
(
m)
,
閉 眼片
脚 立位
(秒 )
,
等
尺性 膝 伸
展筋 力
(Nm
),
足 把 持 筋 力 (kg
)の10
項 目 を 介 入 前 と 介 入 後の2
回計
測 した。
ま た,
等
尺性 膝 伸 展 筋 力
と 足把 持 筋 力
につ い て は体 格
差 を考
慮 し て体
重 で除
し,
等
尺性 膝 伸 展
トル ク対
体
重 比 (Nm
/体
重 ) と 足把 持 筋 力 対 体
重 比(
kgf
体
重)
を算
出 し た。
介 入
群につ い て は中 間 評 価
と して介
入3
週
後
に 足把 持 筋 力
,
10m
全力 歩 行
を計 測
し た。
利 き 足 は 自転 車 を ま た ぐ 時に挙 げる足 と し
,
決 定で きな
い場 合
は段
差 を越
え る時
に挙 げ
る足
と し た。10m
全力
歩行
で は,
被 験者
に は安
全 に で き る だ け早 く
歩く
よ う 指 示 し,
全 長14m
の 歩 行 路の 中 央10m
(
2m
か ら12m
)
の所 要時 間
を計 測
し た。
歩
数 は2m
を 越 え た 足 を0
歩
目 と し,
12m
を 越 え た 足 を最 終
歩 目 と し た。
歩 幅
は0
歩
か ら最 終 歩
まで の実 測 距 離
を 歩数
で除
して算
出 し た。
FR
は,
踵 が浮
かず
にも
との位 置
に戻
れる範 囲
でバー
を遠 く
ま で指 先
で押 す
よう指 示
し た。体 幹
の回 旋
に よ る誤
差 を防 ぐ
ため に両 手
を前 方
に伸
ば し,
壁に垂直
に当
てた ガ イ ドバー
に よっ て移 動 距 離
を計 測
し た。最 大
1
歩 幅
は,
非 利
き 足 で1
歩 踏 み 出 し,
両 足 を揃
え静
IEす
る よう指 示
した。
踏
み 出した 足の先 端
まで の距 離
を計 測
し,
体 格
差 を補
正す
るた めに下 肢 長
で除
し た値
を用
い た。閉 眼 片 脚
立位
は利
き足で の立位 時 間
を最 大
1
分 間 計 測
し た。等 尺
性 膝 伸 展 筋 力
は,
平 澤
ら12 ) の方法
に沿
っ て行
っ た、
被
験 者
に最 大 筋 力
で利 き足
の膝 を伸
ばす
よう指 示 し
,
殿 部
が台
か ら浮 き
上 が らな
い よう注 意
を呼
び かけ
たv筋 力 値
は徒 手 筋 力 計
(アニ マ社 製
μ一
tus以 下,
HHD
)
を 下腿
遠 位 部
に当
て,
膝 関節 裂 隙 か ら
HHD
中 央 ま
で の距 離 を
乗
しNm
に換 算
し た。計測 方 法
を模 擬 動 作
で示 し
,
デー
タ は最
大値
を採 用
し た。
い
ず
れの方 法 も検 査 者
が模 擬 動 作
で示
し,
練 習
1
回の後
に3
回計 測
し,
最 大 値 を採
用 した。
す
べ て の検 査
は各
被 験 者 を数
人ず
つ の グ ルー
プ に して実 施 順 序
を無 作 為
に行
っ た。4
.
足 把 持 筋 力 計 測 器の作 製 及び計 測 方 法足
把 持 筋 力 計
測 器 は独 自
に作 製
し た。
足把 持 筋 力
は, 足 趾で握
っ た丸 棒
と連
結 し た 平板
がHHD
を
圧迫
す る力
徒
隼
翻
竃
+
n
−
・
一
図1 足 把 持 筋 力 計測薄 板
を筋 力 値
と して計 測
し た(
図
1
)。被 験 者
の足 長
の差 異
は 踵後 面
の薄 板
で調 節
し,
足 関節
はバ ン ドで計 測 器
に固
定
し た。ま
た,
測 定 中膝 屈 曲
に よ る丸 棒
へ の牽
引力
が計
測
に反 映 さ
れな
い よう
に計 測 器
の下 にはロー
ラー
を
入 れ た。被 験 者
は台
に腰
かけ 座 位
とな り
,
膝 関節
・
足 関節 が
90
度 と なる よう
に し,
足の裏
全体
で バー
をつ か むよう
に,
膝
はでき
る だけ動 か さ な
い よう指 示 した
。 いず れ
の条 件
も介
入前 後
で同様
にな
るよう
に した機 器
の精 度
は,
鉄 亜鈴
の実
重 量 (O
−
19kg
まで のlkg
毎
の負 荷 )
を最
小 申 位
lg
まで測 定
し,
HHD
お よ びデ ジタル式 握 力 計
測 値
との誤
差 を 比較
し た。
ま た
,
計 測
は模 擬 動 作
,
1
回練
習の後
に3
回計
測 し,
最 大 値 を代 表 値
と して採 用
した。計 測 方 法
の再 現 性
の確 認 を介 入研 究
の被 験 者
とは異 な
る8
名 (
男 性
5
名
,
女 性
3
名
,20
.
88
±1
.
2
歳
)の被 験 者
で行
っ た。 それぞ れの被
験 者
.
で1
日のう ち
に3
回の計
測 を行
い,
1
週 後
に再
び同 様
の計 測
を行
っ た。1
口内
の計
測 値
で は,
3
回の計
測に差
異は なかっ た 〔F
値
=
0
.
057
)。
ま
た,
初
回 と1
週 後
の平 均 値
の比 較
で は差 異
は な かっ た(
t値
=
2
.
364
)
。
初 同
と1
週 後
にお け
る各 被 験 者
の足 把 持
筋 力 平 均 値
の相 関係 数
は r≡
0
.
81
であ り
,高
い相
関を
示 した
。5
.
足 把 持 筋 力
ト レー
ニ ン グ の方 法
介 入 群
へ の足 把 持 筋 力
トレー
ニ ング は,
4
種 類
の運 動
を
,
週
に3
回,
6
週
,
計
18
回実 施
した
。
そ れ 以外
は普段
通 り
の生活
を行 う
よう指 示
し た。
週3
回の トレー
ニ ン グ のう ち
2
回 は自 主
トレー
ニ ング で,
ユ回 は 研究 者
の管
理 ドで行
っ た。
ま た,
自
主 トレー
ニ ング は各 白
チェ ッ ク表 に 記 載 し,管
理 下での トレー
ニ ングの際 に その週の 自 主 トレー
ニ ング 状 況 につ い て確
認 し た。
足 把 持 筋 力 ト レー
ニ ン グ は次
の よう
な内 容 を 実 施
し た。
タ オル を 足 趾で た ぐ り よ せ る タ オル ギャザ
ー
練 習
をlm
,
ゴムボ
ー
ル を握 っ て 離 す 繰 り返 し を5
分 間,
両 足 を
平 行
に開
き拇
趾 を 宅 と し たム カデ歩 き を1m
,
両 足 を 「ハ の字
」
に若 年 健 常 者に対 する 足把 持 筋 力トレ
ー
ニ ングの効 果 263 開 き 第2
趾〜
第
5
趾 を主
とした ム カデ歩 きを
1
m,
であ
る。
タ オルギャザ
ー
はlm
の距 離
に印
をつけ た タ オルを 介
入 群各
被 験 者に配 布 し た。
素 足で踵 を 浮 か さ ない よ う 足 趾で タオル をた ぐ り寄せ る よう指
示し た。 ボー
ル握 り
に はテニ ス ボー
ル.
大の柔 ら かい ゴ ムボー
ルを 介
入群 各 被 験
者 に 配 布 し た。
椅 子座 位で5
分 問の 問に できる だけ 頻 回 に足 趾で握
る・
持
ち上 げる を 繰り返 す
よう指 示
した。
ム カデ.
歩 き
は床
に素 足
で立 ち
,
足 趾
で床 を
たぐ
る よう
にし
てlm
進 む よ う に 指 示 した。
足の 配 置は主に母趾
が作
用す
る両 足 平行
配置
と主に第
2
趾
〜
4
趾
が作 用 す
るハ の字
配 置
の2
種 類
と し た。6.
デー
タの解 析
足
把 持 筋 力 計 測 器
の再 現 性
の検 討
には分 散 分 析 を用
い た。
介 入 前のベー
スラ イン の比 較 およ び介
入前
と介
人後
の変 化
.
量の 比 較 は 対 応の ない t検定
,
介
入前
と介
入後
の 比較
は対
応の あ るt検 定 を
用い た。
計 測 時 期
に よ る差
の 検 定 は 反 復 測 定・
元 配 置 分 散 分 析 及 び多 重
比較
(
Dunnett
法 )
を 用 い た。
いず
れも統 計 的 な 有 意 差
は5
% 未 満 と し た。
統 計
ソ フ トはSPSS
;Version
ユ2
を 使 用
し た。
7
.
説 明
と同
意全 被 験 者に本 研 究の 日 的
,
内 容 につ い て説 明 し,.
書
面 に よ る 同 意 を 得た。
結 果1.
足 把 持 筋 力 計 測 器
の精 度
実 重 量 と機 器 に よ る計 測 値 との 相 関 係 数は,
HHD
(
r−
0
,
999
),
デ ジタ ル式
握力 計 (
r=
O
.
987
) のいず
れ も高
い相 関 を示 した
。しか し
,
デ ジタ ル式 握 力 計
は実 重 量
1
kg
,
2kg
に は反応
せず
,
3kg
以lt
で は常
に +2
.
0
・
−
2
.
9kg
の過剰
な計
測値
を示
し た。
・
.
方,
HHD
は すべ て の実 重 量
におい て一
〇.
4
一
O
.
2
kg
の計 測 値
であっ た(
図
2
)。2
.
介
入 群 と対 照
群 に お け るベー
ス ラインの比較
,
変 化量の比
較
(表
1
)2
群で は 全て の評 価 項
目におい てベー
ス ラインで の差異
はな
かっ た。運 動 機 能
に おい て も 全て の項
目 に おい て 25 20 測 15 定 重 量 10(
kg
)
5 0 ● μtasr=
0.
999 ▲ デ ジタ ル握 力 計r=
0.
987 ▲ 戯 ● A ● ▲●
‘ ● ▲ ム ム●
● ム A ▲ ●● ▲ o A ▲ ● o 直 o●
■
●
●
o 5 10 15 実 車 量 (kg) 20 図2 μ一
tus とデ ジ タル握 力 計の精 度 表1
介 入 群・
対 照 群 に お け るベー
ス ラ イン比 較 およ び介 入6
週 後の変 化 介 入 群 対 照 群.
介 人 前 介 入 後 変 化 量 pl 直b/ 介 人 前 介人後 変 化量p値
’
1.
/
p値ωp値el 人 数 性 別 年齢 (歳 } 利 き 足 身 長 〔〔
・
m ) 体 重 Ckg〕 体脂肪.
率 〔%1 12 男5,
女721.
8± 0、
8 右9,
左3 161.
9 57.
0士6.
5 57.
⊥± 6.
4 0.
2土 0、
7 0、
419.
20.
7土6.
7 21.
5± 6.
5 0.
8± 1.
5 0.
103 12 男5,
女7 21.
8士1.
1 右10,
左2 163.
5土7.
3 58.
1 土 7.
2 57.
9土7.
5−
O.
2士 1.
1 218 土 4.
6 21.
9土5.
0 0.
1土 1.
5 0.
6791.
OOO1.
0000、
6510.
588 0.
603 0.
371 0.
627 0.
898 0.
270 足 よ巴持 角匁ノJ 〔kg) ⊥2.
6±5.
8 足 把 持 筋 ノJ 対 体 重 比 Ckg/体 重 ) 0.
22±0.
10 閉眼 片 脚 立 位 (秒 ) 43、
7土17、
9 縦 大・
歩幅 下肢長 比 1.
7±0.
l lOm 全力歩行速 度 〔n1 〆分 ) 204.
1±34.
5 歩 幅 〔m } D.
9土0.
i 歩 行 率 〔歩・
t
分) 219.
2±42.
3 膝1
申展 トルク対 体 重比 (Nm.
’
体 重.
} 1.
6±0、
3 ファ ンク ショナル・
リー
チ CcmJ 4〔}.
〔〕土9.
3 15.
4± 6.
10.
27± O、
0949.
5± 17.
2 1、
7±0.
l Z33、
0± 19.
8 1.
1±0.
2221、
1 土 40ユ L5±0.
542.
4土 7.
8 2.
8土 2、
4 0.
002*
*
O.
05土0.
04 0、
003*
*
5.
9士 16.
2 0.
236 0、
0土(U O985 28.
9土 20.
3 0.
OOO*
*
‡
0.
2±O.
l O.
OO4*
*
1.
9土 3L9 0.
843−
1).
1 土0.
3 0.
471 2.
2± 4.
l O.
068 15.
1 士 6.
10.
26 土0.
1045.
5± 18、
5 1.
6土0.
1 216.
0土31.
O O.
9土0.
1 231.
7±
38.
1 1.
7土0.
343.
3±6、
1 15.
1士5.
50.
27 ±0.
1047.
D± 15.
2 1.
6± 0.
1 228.
1± 26.
7 1.
0士 0.
2 231.
6± 27、
4 1.
7± 0.
344.
8土5.
4 0.
0±4.
20.
Ol ±0.
071、
5土 10、
30.
1±0.
212.
2± 12.
10.
1土0.
lO.
0土
32.
80.
0±0、
31.
6土6.
3 0.
3170.
3110、
8030.
1060.
3880
.
9600、
4580.
5910.
172 0.
9790.
8180.
6230.
106 0.
0650.
0910.
439D.
145 0.
DO5* * O.
023* o.
0960.
999 〔〕.
9660.
402 0.
e・
t8*
D.
8880.
5060.
706 注’
)a /介 入 前にお ける介 入 群と対 照 群のベ
ー
ス ライン の比較 b:
介 入 群と対 照 群におけるそれぞ.
れの介人前,
介人後の比較 ω 介 入 群と対 照 詳の変 化 量の比 較 s=
p< 0.
05*
*
=
p<0、
Ot*
‡
*≡
p<0.
OOl0 0
0 る
ま
ヱ ほ に ぼ 足 把 持
筋
力 対 体 重 比(
/ 体 重)
o,
且o 介入前 介入3週 後 介入6趣 後 時間
図3
介 入 群の足 把 持 筋 力の経 時 的変 化 注 ) 箱ひげ 図は,
ひげの両 端で最 小 値,
最 大 値,
箱の 両 端で 第1四分 位 (25% ),
第3四分 位 (75% ),
箱 内太線で中 央 値を示 す.
*=
p<0
.
05
* **=
p<0
.
001
差異
が なか っ た。2
群
におけ
る介 入 後 変 化
におい ては,
介 入 群
は足 把 持
筋 力
,
足 把 持 筋 力 対 体 重 比
,
10m
全 力 歩 行 速 度
,
歩 幅
が有 意
に増 加
し,
その他
の項
目で は有 意 差
は見
ら れ なか っ た。
対 照
群は10m
全力 歩 行
速度
が有 意
に増 加
したが,
その他
の項
R
につ い て は変 化
が見
ら れな
かった
。10m
全 力 歩 行 速 度
の変 化
量は介
入群
(28
、
9
±20
.
3mf
分 )が対 照 群
(
12
,
2
±12
.
1m
/分 )
より も有 意 (
p
=
0
,
023
)
に大 き
かった
。3
.
介
入群
の介 入 前
,
介 入
3
週 後
,
介 入
6
週 後
の足 把 持
筋 力 対 体 重 比
の比 較
介
入群
の足把 持 筋 力 対 体 重
比 は介
人前
(
0
.
22
±0
,
1
)
,
介 入
3
週 後
(
0
,
25
±0
.
08
)
,
介
入6
週 後
(
0
,
27
±0
,
09
)
の3
つ の時 期
で有 意 差
が認
めら れ
た(
F
値
=9.
456
,
p
く0.
001
)
。
多 重
比較
で は,
介
入前
を対
照 に介
入3
週後
(
p
値=0.
032
)
,介
入6
週 後(
p く0.
001
)とも有
意に増 加 し てい た(
図3
)
。考
察足 把 持 筋 力 計測 器
の再 現 性
は,
テス トー
再
テス ト法 を
行
い,
1
週の期
間を空 けても
差 異が なく
,
かつ高
い相
関 を示
し た。 以 上 より
,
本 研 究
で考 案
した機 器
は十 分
に信
頼
でき
るも
のと考 え
た。
握 力 計 を応
用 し た足 把 持 筋 力 計
測 器 は 半 田4},
村 田13),
加 門14) ら が そ れ ぞ れ に 改 良 し て発 表
しており
,
いず
れ も高
い 再現 性
を示
し てい る。
他 にマ スキュ レー
ター,
床
反力 計
,
ば ね計
り に よ る報 告
も あるが,
いず
れ も その再 現 性につ い て の報 告 は な さ れて い ない。本 研 究
で は計 測
の精 度
か ら握 力 計
で は なく
HHD
を 用い た。
足 把 持筋 力
の よう
な 比 較 的 小 さ な筋 力
値 あ
るい は 下肢 筋 力 低
ド者 を対 象 とす
る場 合
に は,
実 重
量 に 対 す る 誤差
が 約2 〜3kg
生 じ た 握 力 計 よ り も 精 度 の高いHHD
が優 位
で あ る。
ベ
ー
スラ インの比 較で は 介 入前
の2
群 において有
意 差 のあ る 検 査 項 目 は な く,
2
群 は 同 じ群 とみ な すこ と がで き た。
介
入前 後
の比較
では介
入群
におい て足 把 持 筋 力
,
10m
全力
歩行
速 度,
歩幅
が増 加
し,
対 照
群で は10m
全 力 歩 行 速 度 が 有 意 に 増 加 し た。
こ の こと か ら足 把 持 筋 カ ト レー
ニ ング は,
足 把 持 筋 力
,
10m
全 力 歩 行
の歩 幅
に おい て能力 向
上に効 果
が ある もの と言
える。
足 把 持 筋 力 値 は 介 入 群で増 加 が 見 ら れ た が
,
足把 持 筋
力
トレー
ニ ング自体
の パ フォー
マ ン ス におい ても向
上 が見
ら れた。初 期 評 価 時
に は タ オ ル ギ ャザー
やム カ デ歩 き
がわず
か しか でき な
か っ た被 験 者 も数 名
いた が,
最 終 評
価 時
にはす
べ て の介 入 群 被 験 者
がす
べ て の トレー
ニ ン グ を楽
に行
える よう
にな
っ た。10m
全力 歩 行 速 度
に おい て介 入 群
,
対
照群
の双方
で増 加
が 生じ
た要 因
とし
て,
対 象 者
の テスト効 果
,
最 終 評
価
に おけ
る計測 方 法
理解
,
検 査
目標
の理解
に よ る研究
目的
に沿 う
ような 行 動
(
ピグマ リ オ ン効 果 )
,
介 入 群 を 意
識 し
た対 照 群
の過 剰 な努 力
とい っ た反 応 効 果
1「’)を 除 外
でき
ない 。ま
た,
本
研究
の対象 者
はすべ て 同一
学内
の 学 生であ り
,
学
生自身
が介
入群
か対
照群
か認 識
でき
る環境
であ
っ た。 そのた め研 究
デ ザ インを盲 検 法
にす
ること
で 結 果に変 化 が生 じた可 能 性は否定
で き ず,
今
後 同 様の 研究
に おい て は デザイ ン の見 直
し が必 要
と考 え
る。
しか し,
10m
全 力 歩 行 速 度
の変 化 量
で は有 意
に介 入 群
が大 き く
増 加
してお り,
介
入効
果 が 示唆
さ れ た。
・
方
,
歩 行 速 度
,
歩 幅
の向
上 につ い て は膝 伸
展筋 力
増加
との関 係 が 多 く報 告
さ れてい る。 し か し,
本 研 究
に お いて膝 伸
展筋 力
は介
入前 後
で変 化
が無 く
,
膝 伸
展筋 力
に よ る ユOm
全力 歩 行 速 度
,
歩 幅
へ の影 響
は今
同の研究
から
は除 外
さ れ る。従
っ て,
足 把 持 筋 力
,
ユOm
全 力 歩 行
速 度
,
歩 幅
の 関 係 か ら,
足 把 持筋 力
の増 加 が 足 趾 離 床 期 の踏 み 切 り時の推 進 力 を 増 し たこ とに よ る 歩 幅の増 加 をも
た ら し,
歩 幅
の増 加
が速 度
の増 加
に影 響
し たと推 察
し た。
トレ
ー
ニ ン グ効 果
の生 じた時 期
につ い て は,3
週後
に有 意
な改 善
が生
じ たこと
が明
ら か に なっ た。
宇 佐 波
ら IO) は若 年 者
を対象
に足指
歩行
,
ビー
玉掴み,
タ オ ル た ぐ り,
という本 研 究
とほ ぼ 同様
の ト レー
ニ ン グを 週に6
囘行
い,4
週 で有 意
な 足把 持 筋 力
,50m
走
,
垂 直
跳 び の能 力
向 上 が 見 ら れ た と 報 告 し,
井 原ID は 本 研 究 と 同 じ く 大学
生 を対 象
と してほ ぼ同 種
の トレー
ニ ン グ を行
い トレー
ニ ング開 始
4
週 で 足把 持 筋
JJ,
重 心動 揺 軌 跡
,
反復 横 飛
び,
立 ち幅
跳 び が 有 意に向
上 し,
8
週では 足関 節 底
・
背
屈 筋 力
,
バ ラン ス能
,
膝 屈 筋 力
におい て有 意 な 向
上 が見
ら れ た と 報 告 し てい る。
本 研 究の よ う に3
週 後,
あ るい若 年 健 常 者に対 する足 把 持 筋 力ト レ
ー
ニ ン グ の効 果 265 は宇 佐
波 らlo),
井
原 ユ1) の よう
に4
週 後の 早 期 か ら 筋 力計 測 値
に増 加
が見
ら れ ること は,
こ の よう
な筋 力 計 測 値
の増 加
が筋 線 維 肥 大
に由 来 す
るも
の でな く
,
神 経 的 要 素
の影 響
と考
え られ る。
足把 持 筋 力
は立位
で のバ ラ ンス機
能
,
歩行
で のけり
出 し機
能 以 外に使 用 す る 動 作 が 少 な く,
日常
生活
で は行
わ れな
い タオルギャ ザー,
ゴ ムボー
ル把
持
など の巧 緻
運動
が神 経 的 要 素
とし て足 把 持 筋 力
に影 響
す
る ことが推 察
さ れ る。様
々な足 把 持 筋 力
トレー
ニ ング が考 案 さ れ
ては
い る が,
その 正 確 な 筋 作 用 につ い ての報 告 は 非 常 に 少 ない。
足
趾での じゃんけ
ん体 操
につ いて は野 崎
ら16}が報
告 し て お り,
グー
の 運 動 で は 後 脛 骨 筋 が 強い 収 縮 を 示 す と さ れ,
本 研 究の よ う に足 趾のみで な く足 部 全 体 によ る足 把持 筋 力
トレー
ニ ン グ でも後 脛 骨 筋
の影 響
があ
っ たも
の と考 え
る。後 脛 骨 筋
は足 部
の アー
チ形 成
に関
わ る筋
で あ る、
アー
チ 高 は 足 把 持 筋 力に影 響 を 与 え る との報 告 17} よ り,
本
トレー
ニ ン グ は 神 経 的 要素
に よ る 筋 力 向 ヒのみ でな く
,
充 分
な筋 活 動
に よ る筋 線 維
肥 大 に 由来
し た筋 力
向
上 が,
長期
的に は 期待
で きる。
ま た
,
筋 力 向
上 と して有
用 な 足 把持
筋力
トレー
ニ ン グだが 今 後
どの よう な対 象 者
に有 用
とな
るかにつ い ても考
慮
の必 要がある。
若 年 者
に おいて はバ ラ ン スと歩 行 時
の前 進 駆 動
に お いて運 動 能 力
の向
上が期 待
で きる もの と考
え
る が,
足把 持 筋 力
トレー
ニ ングの可能性
は若 年 者 を 対
象
に し た 運 動 機能
の向
.
ヒ だ けに限定
さ れ るも
の で はな い。
小 林
ら8)は明
らか な麻 痺
や痴 呆 症 状
のな
い高 齢 男
女
に おいて介 入 群 と対
.
照 群
に分 け
て検 討
し てい る。 タ オ ルギャザー,
お手
.
k
握
りという
本 研究
と ほ ぼ同種
冂の ト レー
ニ ン グを行
い,
その結 果
重 心動
揺計
にお ける総 軌 跡長
,
外 胴 面 積
が 改善
し,
転 倒 予
防 に効 果
が 期待
で き る と報 告
し て い る。
ま た,
石 橋
ら18)は 変 形 性 膝関 節
症の患 者 を 対象
に足 把 持 筋 力 トレー
ニ ングの重 要 性 を 指 摘 して い るDこ のよ うに若 年 者 か ら高 齢 者 まで
,
ま た,
多 様
な疾 患
に足 把 持 筋 力の 検 査 と トレー
ニ ン グの効 果 が 期 待で き,
臨 床
に おい ても有 用
な ト レー
ニ ング と な り得
る と考
え ら れ る。
臨床
に お い て より実 用 的
な トレー
ニ ングとす
る に は,
疾 患
ご とに効 果
を検 証 す
る こと が 必要
と 思 わ れ る。
そ
の他
の今 後
の課 題
とし
て は,
以 下
の点 が あ げ
られ
る。 足把 持 筋 力 計
測 器 につ い て,
少 数
で はあっ たが握 り難
い と の意
見が あ っ た。
本 研究
で 用い た握
りの 太さ は ユ7.
3mm
であ り
,
握 力 計
の握 りを
用い た研 究
4) や直 径
4mml3
) の ス テ ン レ ス製 銅 線
を 用い た研 究
に比べ 太い も のであっ た。
足 趾の長 さによ り 最 適 な 握 り を 考 慮 す る 必 要 が考
え ら れ た,
,
ま た, 握 り を 引 く方向
につ いて被
験者
の手 前
に 引いた り計
測 器 に押
し付
け る よう
に し た りと被
験 者に よ り微 妙 な 差 異 が あ り,
握 りの作 用 ノ∫向につ い て統
一
す
る よ う検 討
が 必要
であ る。
本 研 究
で は 足把 持 筋 力
トレー
ニ ングにつ い て,
足部
全体
の筋力
強化
を 冂 的 と し た た めに4
種
の トレー
ニ ン グを 用いた。
足 趾 に は そ れ ぞ れに役 割 が あ り5v,
母 趾 と2
〜
5
趾
は筋 力
が異
な る6)との報 告
が あり
,
目的
に応 じて対
象 足 趾
を変
え た ト レー
ニ ン グ の考 案 も
必要
である,
、
足趾
の機 能
につ い て さ らに詳
しい検 討
を行 う
こ と が有 用
な ト レー
ニ ン グを 考 え
る上
で必 要
であ り
,
被 験 者 数 を増
やす
こ と,
様
々な 疾患
を 対象
に検
証 す ること を今
後の 課 題 と したい。
文 献
1)厚生労 働 省 大 臣 官 房 統 計 情 報 部 :’
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え る影響.
体 力研 究91
:20
−
27
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1996
.
<Abstract>
The
Effect
ofthe
Toes-Grip
Training
in
Healthy
Young
Adults
Izumi
FUKUDA,
RPT
Department
ofRehabilitation
Itabashi
Central
Hospital
Ryosaku
KOBAYASHL
RPT,
PhD
likiculty
ofMbdical
11echnolagy,
Niigata
U}ziversity
ofHlealth
andWlelfore
The
toes-grip
strength wasinterested
as the standing posture control and afall
riskfactor
of the elderlypersons.
The
purpose of this study wasto
investigate
the effects of the6-week
toes-griptraining
in
healthy
young adults,Twenty
four
participants(10
male,14
female,
21.8
±1.0
mean age) with no musculoskeletaldisorder
wereinvolved
in
this
study.Height,
weight,percent
ofbody
iat,
toes-grip strength,10m
full-power
walking,functional
reach, one maximum width of step, one-leg standing time with eyesclosed and
isometric
knee
extension torque was measured2
times
(first
day
session,6
weeks afterthe
initial
session} of allparticipants.
They
werepaired
in
age, sex, toes-grip strength,10m
full-power walking and