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第1分科会(分科会報告,大会報告 会務報告)

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Academic year: 2021

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170 シンポジウム 論 考 投稿原稿 会務報告 大会報告 第 1 分科会  第 1 分科会では,「キャリア教育(1)」のテーマで, 次の 3 本の報告があった。司会は田中淳(東京都立産 業技術高等専門学校)と予定していたもう一人が欠席 であったので,長谷川義和(大月短期大学)会員にお 願いした。参加者は約 15 名であった。  第 1 報告は,糸井重夫(松本大学松商短期大学部) 会員による「キャリア教育をベースとした経済教育の 展開」であった。糸井会員は,短期大学部において, カリキュラム改革によりキャリア教育を中心とした 16 から構成されるフィールド・ユニット制を導入し, 学生に学習目的を持たせる試みと,ジェネリック・ス キル(汎用的能力)の向上のために,学生の「メモ 力」をつけさせる正課教育を導入した。職業意識を構 成する 1 年必修科目「キャリアクリエイトⅠ」などを 置き,労働生産性の観点から学習目的を明確化させ, 関連科目において「出席レポート」を活用した学生の メモ力向上に努めている内容を紹介された。フロアか らは,受講生の性質と評価基準,学生の負担感などの 質問があったが,負担感については検討の余地がある ものの学生の一所懸命な取り組みから,相当の教育効 果が期待できることが確認された。  第 2 報告は,宇佐見義尚(亜細亜大学)会員による 「大学におけるキャリア教育の本質論的諸問題」で あった。宇佐見会員は長年のキャリア教育の経験から, 大学改革におけるキャリア教育のとらえ方を大局的に 論じ,大学の大衆化や就職氷河期,文科省のキャリア 教育の義務化等により大衆大学の研究と教育の両立の 難しさがある中で,学生主体の教育カリキュラムへの 変革を主張した。キャリア教育は学生中心のものであ り,従来の教養・専門教育の視点からは第三の教育 ジャンルとして,学生の自主性,学生同士の学び等に 重点を置いたキャリア教育科目「人生と進路選択」を 紹介された。フロアからは,大衆大学と定義した場合 の研究と教育の位置付けや,NPO 団体との連携, サークル活動の意義など,大学におけるキャリア教育 の範囲を再検討する活発な意見が交わされた。  第 3 報告は,長谷川義和(大月短期大学)会員と, 倉科芙美さん(宇都宮大学農学部 4 年,大月短期大学 卒業生)による「地域を知り・地域に出ることと経済 教育」であった。大月短大は地域に密着したゼミナー ル活動,森つくり,エコビレッジ,大月学入門などの 教育実践が豊富な大学である。長谷川会員からは,学 生の資質・目的からして必ずしも経済学を学ぼうとす る意識を持っていないことが説明され,地元で必要と される問題解決から学生が目的意識を持ち,就職や編 入学につながることが紹介された。当時,農業に着目 して地域実習に参加した倉科さんの発表は,フロアか ら地域交流的な学習として好評で,地域との連携をど のように進めているかの質問が出た。学生の学習選択 や進路決定プロセスが,実は経済学やキャリア教育と 密接であることが再確認された。 (文責:田中淳) 第 2 分科会  第 2 分科会はテーマ「大学教育における経済教育」 のもとに,3 本の報告が行われた。座長は,新里泰孝 (富山大学)と村田和博(埼玉学園大学)が務めた。  第 1 報告では,水野勝之会員(明治大学)と福岡英 典会員(明治大学)が「ソーシャルビジネス教育の試 行」を報告した。東京都千代田区神田地区の高齢化の 現状とその現状から生じる高齢者の買い物難民の問題 を指摘したうえで,大学生が高齢者の買い物代行を行 うことでその問題の解決を目指す試みを説明した。こ の実践活動は無報酬のボランティア活動としてではな く,利益を伴う継続的かつ成功的な事業活動であると 主張された。出席者からは,外出しない高齢者のデー タがなくデータに偏りがあること,なぜ単なるビジネ スではなくソーシャルビジネスでなければならないの か,代行ではなく随行サービスという方法もある,な どの質問や意見が出された  第 2 報告では,井本正人会員(高知県立大学)が 「産学公連携と大学教育─高知女子大学(現,高知県 立大学)生活デザイン学科の土佐茶開発販売を事例と して─」を報告した。高知県産業振興事業の一環とし て,井本研究室が 2009 年度から取り組んできた土佐 茶ブランド化プロジェクトについて,プロジェクトの 経緯と学生のプロジェクト参加へのモチベーションを 上げる方策,商品開発のポイント,さらには学生の主 体的・積極的な取り組みが期待できるなどプロジェク トの意義を説明した。また,売れないリスク管理など の課題を述べた。出席者からは,土佐の魅力と結び付 けて土佐茶を販売しない理由,プロジェクト実施前の

分科会報告

The Japan Society for Economic Education

参照

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出典:総合エネルギー調査会 省エネルギー・新エネルギー分科会/電力・ガス事業分科会