第3学年1組 理科学習指導案
指導者 ○○ ○○1 単元名 ものの重さをしらべよう
2 授業づくりの視点
3 単元の問題 形を変えたり、体積を同じにしたりしていろいろなものの重さを調べよう。 ○ 身の回りのものの重さを比べよう。 ○ いろいろなものの体積を同じにするとものの重さはどうなるのか調べよう。 ○ ねん土の形を変えると重さはどうなるのか調べよう。 ○ ねん土以外のものの形を変えると重さはどうなるのか調べよう。 ○ 置き方を変えると重さはどうなるのか調べよう○ 子どもの興味・関心の実態
本学級の子どもたちは,算数科の学習で天秤や台秤を使った経験 から,自分たちの身の周りの物の重さを量りとることに大変興味を もっている。 また,いろいろな物の重さを量る際に「ランドセルって大きいの に意外と軽いね。」,「ぼくのランドセルとA君のランドセルは同 じくらいの大きさなのに重さが全然違うね。」と話すなど,物の大 きさや材質の違いに目を向けている子どももいる。 このように,材質の違う物の重さを量って比べることや,物の大 きさと重さの関係について関心をもち始めている。○ 子どもの能力の実態
本学級の子どもたちは,材質による物の重さに関しては,鉄は重 く,紙は軽いなど,これまでの経験から大まかな重さをとらえるこ とはできている。一方,大きな物は重く,小さな物は軽いと考える 子どもが半数程度おり、さらに、丸めると重くなると考える子ども は、6割を超える。 また,物の重さの保存性に関しては,物の形を変形させる前と後 で重さが変わると考えている子どもが半数いるとともに、粘土は変 わらないがアルミホイルでは変わると考える等、一般化されていな い子どもがほとんどである。 これらのことから,物には,大きさや形などの外観に関係なく, 材質がもっている固有の重さがあることや,物の重さの保存性とい う見方で物の重さをとらえているとは言えない。 学び方については,疑問に思ったことに問題をもち、見通しをも って事象を比較し調べることによって得られた結果を考察して、問 題を解決するという問題解決の手順を、少しずつ理解してきている ところである。特に、見通しをもって事象を比較し調べる力や、得 られた結果を考察して表現する力に課題がある。また、実験・観察 の結果を図表に表わすよさに気付き、進んで表現するようになって きているが、友だちと交流しながら結論を導き出す力は十分である とは言えない。○ 教材の分析
本単元のねらいは,ものの体積を同じにしたときの重さを比較した り,形を変える前と変えた後の重さの違いを比較したりして調べる活動 を通して,物の形や体積,重さなどの性質の違いを比較する能力を育て るとともに,それらの関係の理解を図り,物の性質についての見方や考 え方をもつようにすることである。 児童は,日常生活において重さを測定する経験が不足しており,また 目にする測定機器にはデジタル表示が多く重量感覚が不足している。こ のような現状の中,「物の形を変えたときの質量変化」や「物による重 さの違い」について具体的な操作活動を通して調べ,物の外観や形状に とらわれることなく物の重さは保存され,それぞれの材質には固有の重 さがあるという見方や考え方をはぐくむことは,粒子概念の基礎を培う 上で大変意義深い。 さらに、視覚や触覚から感じる重さと実際の重さの違いは、この期の 子どもには新鮮で、追究意欲を喚起する問題となりやすい。また、重さ に関わる様々な事象は、子どもにとって身近で、具体的に目に見える事 象である。これらのことから、本単元は、子どもの見通しをもって事象 を比較し調べる力を育成する上でも意義深い。○ 本単元の系統
本単元では,粘土やそれ以外の物の体積を同じにしたり,形を変えた りして重さを調べたり比べたりすることで,物は体積が同じでも重さは 違うことがあることや,物は形が変わっても重さは変わらないことを学 習する。 この学習は,第5学年「物の溶け方」において,物を水に溶かしたと きの重さの変化を調べる活動を通して,物が水に溶けて見えなくなって も重さは保存されるという質量保存の学習へとつながっていく。 さらに,中学校において,「化学変化と物質の質量」で,物質のすが たや変化の様子を粒子や分子の概念を用いて追究する学習へと発展す る。4 単元の目標 〈自然事象への関心・意欲・態度〉 ○ 物の重さに興味・関心をもって追究し、見いだした特性を生活に生かそうとする。 〈科学的な思考・表現〉 ○ 物の重さを比較しながら問題を見いだしたり、差異点や共通点について考察しながら表現したりして、問題を解決するこ とができる。 〈観察・実験の技能〉 ○ 上皿てんびんや自動上皿はかりを適切に使って実験し、その過程や結果を分かりやすく記録することができる。 〈自然事象についての知識・理解〉 ○ 物は、体積が同じでも重さは違うことがあることを理解することができる。 ○ 物は、形が変わっても重さは変わらないことを理解することができる。 5 展開計画と評価規準 (総時数 6時間) 主な学習活動 評価規準 問 題 把 握 <第1時> 身の周りの物を見た目 や持った感覚で比べたり 、上皿てんびんで重さ比 べをしたりして、物の重 さの不思議を見つける。 ① ○ 物の重さに興味・関心をもち、物の重さを視覚的に比べたり手で持って比べた りする等体感を通して比べたり、上皿てんびんを使って比べたりしようとする。 (関・意・態) ○ 身の周りの物の重さを視覚や触覚、上皿てんびんによる比較などの方法で調べ ている。 (技) ○ 上皿てんびんを使って重さ比べをして、重い物の方に傾くことから、重さの違 いを理解するとともに、体積を同じにしないと、重さは比べられないことを理解 している。(知・理) 問 題 追 究 <第1・2時> 同じ体積の物の重さを 体感や上皿てんびん、台 秤を使って調べ,体積と 重さについてのきまりを 見つける。② (1) 砂や塩、小麦を同じ 体積の入れ物に入れて 比べる。 (2) 同じ体積の木、ゴム スポンジ、鉄、アルミ プラスチックを使って 比べる。 ○ 物の体積と重さの関係に興味・関心をもち、進んで物の重さを調べようとして いる。(関・意・態) ○ 物の体積を同じにしたときの重さを比較して、それらについて予想や仮説をも つとともに、実験の結果をもとに考察し、自分の考えを表現している。 (思・表) ○ 物の体積と重さの関係について、体感をもとにしながら、上皿てんびんや自動 上皿はかりを適切に使って調べ、その過程や結果を記録している。(技) ○ 物は、体積が同じでも重さは違うことがあることを理解している。(知・理) <第1・2時> 物の形を変える前と変 えた後の重さの違いを体 感、上皿てんびん、台秤 を使って調べ形と重さに ついてのきまりを見つけ る。② (1)粘土を使って比べる。 (2)アルミニウムを使っ て比べる。【本時】 ○ 物の形と重さの関係に興味・関心をもち、進んで物の重さを調べようとしてい る。(関・意・態) ○ 物の形を変えたときの重さを比較して、それらについて予想や仮説をもつとと もに、実験の結果を基に考察し、自分の考えを表現している。(思・表) ○ 物の形と重さの関係について、体感をもとにしながら、てんびんや自動上皿は かり、デジタルはかりを適切に使って調べ、その過程や結果を記録している。 (技) ○ 物は、形が変わっても重さは変わらないことを理解している。(知・理) 一 次 異 体 積 ・ 異 重 量 の 重 さ 比 べ 二 次 同 体 積 ・ 異 重 量 の 重 さ 比 べ 三 次 同 体 積 ・ 同 重 量 の 重 さ 比 べ
総 合 ・ 生 活 化 <第1時> 物の置き方を変えて重 さ比べをして、本単元を まとめる。① ○ 物の置き方と重さの関係について、物の形や体積と重さとの関係を適用して考 えている。(関・意・態) ○ 物の置き方と重さの関係について、予想や仮説をもつとともに、実験の結果を もとに、自分の考えを表現している。(思・表) ○ 物の形と重さの関係について、体感をもとにしながら、てんびんや自動上皿は かり、デジタルはかりを適切に使って調べ、その過程や結果を記録している。 (技) ○ 物は見た感じや持った感じが違っても、出入りがない限り重さは変わらないこ とを理解している。(知・理) 6 本単元における具体的手立て ○ 物の体積に着目し,物の性質についての見方や考え方を広げ,深める学習展開の工夫 子どもが追究意欲を高め、物と重さの関係の不思議さを実感しながら、物の性質についての見方や考え方を広げ、深めるこ とができるように、子どもの考える「物の重さの感じ」と実際の計量による「物の重さ」の違いから分かる子どもの矛盾を単 元の核とし、持って比べたり(体感)、上皿てんびんで比べたり(直接比較)、自動上皿はかりで計量して比べたりする(普 遍単位)3つの方法を段階的に取り入れて追究を行う。具体的には下図に示すように、「生活の中にある身近な物の重さ比べ」、 「同体積・異重量の重さ調べ」、「同体積・同重量・異形状の重さ調べ」「生活の中にある身近な物の重さ調べ(同体積・同 重量・置き方の違い)」の順で単元を展開する。 小麦粉
重さ
比
較
の
観
点
物の重さについての見方や考え方
見 方 や 考 え 方 てんびんを使うと物 の重さを比べられる。 でも、体積を同じ にしないと重さは比 べられない。第3学年 理科 単元「ものの重さをしらべよう」
物は置き方 が変わっても 重さは変わら ない。体感
直接比較 粘土は形 が変わって も、重さは 変わらない。形
重さ
形状A
形状B
物は形が 変わっても、 重さは変わ らない。形
重さ
形状C
形状D
物は体積が同じ でも、重さが違う ことがある。材質
重さ
材質C
材質D
材質
重さ
材質A
材質B
小 麦 粉 塩縦
横
砂 塩置き方
重さ
四 次 同 体 積 ・ 同 重 量 で 置 き 方 を 変 え て 重 さ 比 べ○ 実感を伴う理解に導く対話指導プランの作成と活用 結果の考察から結論に至るまでの過程において、子どもが友だちとの対話を通して、物の重さに対する見方や考え方を深め、 実感を伴う理解を図ることができるように、対話指導モデルに基づき、以下のように対話指導プランを作成し活用する。 本時においては、まず、変形の仕方と重さの変化を一覧表示することで、重さの変化を確かめることができるようにする。 そして、自分たちの実験結果に納得した子どもたちから、「書く・描く」活動①に取り組むようにする。ここでは、事実を言 葉にして表わす。 次に、前時の粘土の結果とアルミニウムの実験結果から、形の変化と重さの変化との関係付けを行う。その後「書く・描く 活動②」を設定し、自分の予想と関係付けて、実験から分かったこと(考察)を書くようにする。 最後に、体重計による演示を行って一般化を図り、「書く・描く活動③」を設定して、本時のまとめを書くようにする。
事実確認
結果の吟味関係付け
事実と事実 結果と既有の 概念意味付け
これまでの 学習や生活と 結んで観察・実験
T アルミニウムの重さはどうなりましたか。 ステップ T アルミニウムは、形を変える前と変えた後で、 重さはどうなったと言えますか。 アルミニウムは、丸めても広げても細かくしても 重さは変わらない。 アルミニウムは、形を変えても重さは変わらない。書く・描く活動②
T 座ったり、片足立ちをしたりしても、体重は 変わらないだろうか。書く・描く活動③
手立て
・形状と重さの変化を色シール を使った表で一覧表示 ・「書く・描く」活動の設定 ・「事実」と「考察」を分けて書 けるようにした学習ノート ・「書く・描く」活動の設定 ・前時学習の足跡 ・体重計による演示 ・キーワードをカードで提示 ( 「物」) ・「書く・描く」活動の設定書く・描く活動①
物は、形を変えても重さは変わらない。学習ノート
考
察
事
実
7 本時の学習 平成22年9月30日 (木) 5校時 於 理科室 (1) 主 眼 アルミカップの形を変える前と変えた後の重さを上皿てんびんやデジタルはかりを使って調べる活動を通して,物は形が 変わっても重さは変わらないことをとらえることができるようにする。 (2) 準 備 上皿てんびん、デジタルはかり、アルミカップ、軍手 (3) 展 開 学習活動と子どもの意識 教師の関わり(○)と評価(◆) 1 前時学習と、提示された事象を比較し,本時の めあてを確かめ、予想を話し合う。 2 調べ方の確認をする。 ① ② ③ 3 物の形を変える前と変えた後の重さを調べ る。 4 調べた結果から、分かったことについて話し 合う。 【結果の一覧表示】 アルミカップ(4g) 重くなった 変わらない 軽くなった 5 本時の学習を振り返り,次時の学習について 話し合う。 ○ 前時の学習と、広げたアルミカップが水の中に沈む事象や、丸く固め たアルミカップを水槽の底に沈めると浮いてくる事象を比較し、本時の めあてを確かめることができるようにする。 ○ 自分の予想(結果とその根拠)を学習ノートに書く場をもち、見通し をもって実験にとりくむことができるようにする。 ○ 形を変える前と変えた後の重さを、①持って比べる、②上皿てんびん で比べる、③デジタルはかりを使って比べる、という手順や,形を変え る方法(まるめる、広げる、細かくする)、比較の対象(形を変える前 と変えた後の重さ)など、調べ方を確認する。 ○ 記録の取り方や結果の表し方、形を変えるときの注意事項など、表現 方法や安全面についての指導を行う。 ◆ アルミカップの形を変えたときの重さを、手で持ったり、上皿てんび んやデジタルはかりを適切に使ったりして調べ、その過程や結果を記録 している。(技) ○ 子どもが形の変化と物の重さの関係を見いだし、物の重さについての 見方や考え方を深めることができるように、対話指導プランを活用し、 子どもの考えを意図的に取り上げながら、次のような順で対話を仕組 む。 ① 形の変化による重さの変化の確認(事実) ②形の変化と重 さの変化の関係付け(考察) ③前時と本時の結果及び体重計の演示を もとに、形の変化と物の重さの関係の一般化, ◆ アルミカップの形を変えたときの重さを比較して、それらについて予 想や仮説をもつとともに、実験の結果をもとに考察し、自分の考えを表 現している。(思・表) ○ 自分の考えの変容や学び方を価値付けている児童の振り返りをモデ ルとして全体の場で発表する場を設け,賞賛することで,一人一人が本 時の学習の価値を具体的に振り返ることができるようにする。 ○ 角材を横に置いたり縦に置いたりして、スポンジがへこんでいる様子 を提示し、置き方を変えても重さは変わらないのだろうかという次時の 学習への見通しをもつことができるようにする。 ねん土いがいのものの形をかえると、重さは変わるのか調べよう。 物は,形を変えても重さは変わらない。 丸く固めると重く なりそうだけど、水 に浮いたよ。軽くな ったのかな。 粘土は重さが変 わらなかったの だから、アルミも 変わらないよ。 予想していたと おり、どんなに形 を変えても重さ は変わらないこ とが確かめられ てよかった。 スポンジがた くさんへこん でいるよ。縦に 置いた方が重 いのかな。 置き方を変えた だけで、加えて いないから、粘 土やアルミみた いに、重さは変 わらないよ。 赤 」 黄 」 青 」 えーっ、なぜ重さ が同じなの? おかしいな。はかりで も調べてみよう。 もった感じは違う ような気がするけど、 形が変わっても重さ は同じなのかな。 広げたアルミカッ プは軽そうだけど、 水に沈んだよ。やっ ぱり重いのかな。