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Academic year: 2021

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(1)

序  文

言語処理学会は

2009

年に学会創設

15

周年を迎えました.本事典はその記念事業と

して,学会員および関連分野の研究者・学生に研究・学習の基盤を提供することを目

標として編纂しました.具体的には,

「言語資源」

「基礎技術」

「統合技術・応用シス

テム」

「言語科学の基礎」

,そして「言語科学の展開」という五つの大項目(部)に分

類・体系化しています.言語処理学会の会員および関連領域の研究者に執筆を依頼し,

最先端の理論や技術,特に最近盛んになってきた応用分野の紹介,幅広い隣接分野に

おける最新の研究成果などを集積しました.

このような出版の構想は,私が言語処理学会の会長であった

2006

年秋ころに,共立

出版に当時おられた小山透さんと慶應義塾大学

SFC

で,学会誌やハンドブックなど

の出版について思い出話をしていたときに話題になりました.そして

2007

年に入っ

てから編集委員会を構成し,

2007

年秋には構想が固まって執筆依頼の運びになりまし

た.編集体制としては,編集顧問を学会の顧問でもある長尾真先生と田中穂積先生に

お願いし,副委員長は当時の池原悟(副会長)

,橋田浩一(編集委員長)

,中川裕志(顧

問,前会長)の各先生にお願いしました.カッコ内は当時の言語処理学会の役職です.

また,大項目を担当する編集幹事は徳永建伸(東工大)

,森辰則(横浜国大)

,丹羽芳

樹(日立)

,坂原茂(東大)の各先生にお願いしました.わが国の自然言語処理の研究

者の総力を結集したと言うことができるのではないかと思います.また,その背景に

は,自然言語処理技術の発展と応用システムの実用化および

Web

利用の普及があい

まって,自然言語処理の真の普及期が始まっているという認識があると思います.

私自身が自然言語処理の研究に入ったのは,

1980

年ころにイェール大学に客員フェ

ローとして長期滞在し,

R. C. Schank

の下で,米国における自然言語理解や当時の認

知科学の発展期に触れたからでした.それから数えると,まもなく

30

年が過ぎようと

しています.日本認知科学会や言語処理学会の設立に関与したのも,

1980

年代初めか

らの上記の研究活動が基礎になっています.

技術的には,当時から現在に至る多くの研究者のご努力で,形態素解析や構文解析

技術は相当な進歩をしましたが,意味理解や文脈理解は,まだ体系的な研究として確

(2)

立したわけではなく,今後の展開が今なお期待されています.その意味では,本事典

の第

2

部「基礎技術」と第

3

部「統合技術・応用システム」は,意味や文脈に深く立

ち入らずに発展してきている分野と言うことができるでしょう.実用性を発揮して今

後さらに幅広い分野で活用されていくことが期待されます.

一方,現在の自然言語処理技術が近いうちに人間並みの機能を備えるのは不可能か

もしれませんが,少しずつでも近づこうとすれば,今までの自然言語処理研究のアプ

ローチから発展して,むしろ,本事典の第

1

部「言語資源」および第

4

部「言語科学

の基礎」を基盤として,第

5

部「言語科学の展開」の知見が重要な役割を担うと思い

ます.工学的な効率を重視すれば,従来のように自然言語の表層的な情報を扱うこと

になり,統計的なアプローチなどが中心になります.しかし,そのようなアプローチ

で人間の言語能力に迫るには限界があると思いますし,そろそろ新しい技術への転換

が求められているのではないでしょうか.本事典の編纂を発想したのは,そのような

ことに起因しているかもしれません.今後の自然言語処理研究の新たな発展と技術的

な展開を大いに期待したいと思います.

本事典には,上記に挙げた方々の献身的なご協力と,共立出版(株)の南條光章社

長をはじめとして,國井和郎さん,鵜飼訓子さんのご協力があって,具体的に編集作

業を進めることができました.中項目をご担当の先生方と小項目の執筆者の方々には,

短期間に大変立派な内容をご執筆いただいたと思います.お陰様で

2009

年に予定ど

おり出版することができました.末筆ながら皆様に心から感謝いたします.

本事典顧問の田中穂積先生は

7

27

日に急逝されました.突然のことで驚くと同

時に大変残念なことで哀悼の念に堪えません.私が以前に勤務していた電総研(現 産

総研)の先輩でもあり,さまざまな学会や組織を通じて自然言語処理研究のご指導を

いただきました.本事典の編集でも大変お世話になりました.末筆ながらご冥福をお

祈り申し上げます.

2009

11

月 編集委員長

  

石崎 俊

(慶應義塾大学)

(3)

編集委員・執筆者一覧

編 集 委 員 長:

石崎  俊

(慶應義塾大学) 編集副委員長:

池原  悟

(鳥取大学) 編集副委員長:

中川 裕志

(東京大学) 編集副委員長:

橋田 浩一

((独)産業技術総合研究所) 編集顧問:

長尾  真

(国立国会図書館) 編集顧問:

田中 穂積

(東京工業大学名誉教授) 編集幹事(大項目統括) 坂原  茂(東京大学) 徳永 健伸(東京工業大学) 丹羽 芳樹((株)日立製作所) 森  辰則(横浜国立大学) 編集委員(中項目統括) 市川  熹(早稲田大学) 伊藤たかね(東京大学) 乾 健太郎(奈良先端科学技術大学院大学) 岩山  真((株)日立製作所) 江原 暉将(山梨英和大学) 大津由紀雄(慶應義塾大学) 大堀 壽夫(東京大学) 岡田 光弘(慶應義塾大学) 奥村  学(東京工業大学) 小原 京子(慶應義塾大学) 柏野和佳子(国立国語研究所) 鹿島 久嗣(東京大学) 郡司 隆男(神戸松蔭女子学院大学) 酒井 哲也(Microsoft Research Asia) 坂原  茂(東京大学) 白井 清昭(北陸先端科学技術大学院大学) 隅田英一郎(ATR) 関根  聡(ニューヨーク大学) 田中 伸一(東京大学) 鳥澤健太郎((独)情報通信研究機構) 中岩 浩巳(日本電信電話(株)) 中野 幹生((株)ホンダ・リサーチ・インス ティチュート・ジャパン) 丹羽 芳樹((株)日立製作所) 野本 和幸(東京都立大学名誉教授) 萩原 裕子(首都大学東京) 林  良彦(大阪大学) 福井 直樹(上智大学) 松本 裕治(奈良先端科学技術大学院大学) 丸山 岳彦(国立国語研究所) 三上 喜貴(長岡技術科学大学) 宮尾 祐介(東京大学) 持橋 大地(日本電信電話(株)) ラマール・クリスティーン(フランス国立東 洋言語文化学院)

(4)

執 筆 者

浅原 正幸(奈良先端科学技術大学院大学) 荒木 雅弘(京都工芸繊維大学) 荒牧 英治(東京大学) 有村 博紀(北海道大学) 飯田  隆(慶應義塾大学) 池原  悟(鳥取大学) 井佐原 均((独)情報通信研究機構) 石崎  俊(慶應義塾大学) 磯部 美和(東京藝術大学) 市川  熹(早稲田大学) 伊藤 克亘(法政大学) 伊藤たかね(東京大学) 伊藤 敏彦(北海道大学) 乾 健太郎(奈良先端科学技術大学院大学) 乾  孝司(筑波大学) 今井  健(東京大学) 岩橋 直人((独)情報通信研究機構) 岩山  真((株)日立製作所) 潮田  明((株)富士通研究所) 内元 清貴((独)情報通信研究機構) 内山 将夫((独)情報通信研究機構) 宇津呂武仁(筑波大学) 江口 浩二(神戸大学) 江原 暉将(山梨英和大学) 大田 朋子(東京大学) 大津由紀雄(慶應義塾大学) 大塚 裕子((財)計量計画研究所) 大堀 壽夫(東京大学) 岡田 光弘(慶應義塾大学) 奥村  学(東京工業大学) 小原 京子(慶應義塾大学) 影浦  峡(東京大学) 風間 淳一((独)情報通信研究機構) 柏野和佳子(国立国語研究所) 鹿島 久嗣(東京大学) 片桐 恭弘(公立はこだて未来大学) 加藤 恒昭(東京大学) 金子 洋之(専修大学) 河原 大輔((独)情報通信研究機構) 工藤  拓(グーグル(株)) 倉田 岳人(日本アイ・ビー・エム(株)) 栗原 賢一(グーグル(株)) 黒橋 禎夫(京都大学) 郡司 隆男(神戸松蔭女子学院大学) 児玉 茂昭(長岡技術科学大学) 小林 哲則(早稲田大学) 小町 将之(静岡大学) 小町  守(奈良先端科学技術大学院大学) 小町 祐史(大阪工業大学) 近藤 泰弘(青山学院大学)

酒井 哲也(Microsoft Research Asia) 坂原  茂(東京大学) 佐藤 理史(名古屋大学) 白井 清昭(北陸先端科学技術大学院大学) 新納 浩幸(茨城大学) 菅沼  明(九州大学) 杉崎 鉱司(三重大学) 鈴木 俊哉(広島大学) 鈴木  優((株)東芝) 隅田英一郎(ATR) 関根  聡(ニューヨーク大学) 仙田 修司(日本電気(株)) 孫  範基(東京大学) 竹内 孔一(岡山大学) 武田 英明(国立情報学研究所) 竹田 正幸(九州大学) 竹村  亮(慶應義塾大学) 田中 伸一(東京大学) 田原いずみ(明治学院大学) 塚田  元(日本電信電話(株)) 坪井 祐太(日本アイ・ビー・エム(株)) 寺尾  康(静岡県立大学) 伝  康晴(千葉大学) 徳永 健伸(東京工業大学) 徳久 雅人(鳥取大学) 富松 保文(武蔵野美術大学) 鳥澤健太郎((独)情報通信研究機構) 中岩 浩巳(日本電信電話(株)) 長尾  確(名古屋大学) 長尾  真(国立国会図書館) 中川 聖一(豊橋技術科学大学) 中川 哲治((独)情報通信研究機構)

(5)

編集委員・執筆者一覧

v

中川 裕志(東京大学) 永田 昌明(日本電信電話(株)) 中野 幹生((株)ホンダ・リサーチ・インス ティチュート・ジャパン) 中野有紀子(成蹊大学) 中村  哲((独)情報通信研究機構) 那須川哲哉(日本アイ・ビー・エム(株)) 成田 真澄(東京国際大学) 成山 重子(メルボルン大学) 難波 英嗣(広島市立大学) 仁科喜久子(東京工業大学) 西村 康平(東京大学) 二宮  崇(東京大学) 丹羽 芳樹((株)日立製作所) 野本 和幸(東京都立大学名誉教授) 萩原 裕子(首都大学東京) 橋田 浩一((独)産業技術総合研究所) 林  良彦(大阪大学) 平川眞規子(文教大学) 広瀬 啓吉(東京大学) 福井 直樹(上智大学) 藤田  篤(公立はこだて未来大学) 藤田 澄男(ヤフー(株)) 藤野 昭典(日本電信電話(株)) 桝井 文人(北見工業大学)

松井くにお(Fujitsu Laboratories of

Amer-ica, Inc.) 松崎 拓也(東京大学) 松本 裕治(奈良先端科学技術大学院大学) 丸山 岳彦(国立国語研究所) 三上 喜貴(長岡技術科学大学) 峯島 宏次(慶應義塾大学) 宮尾 祐介(東京大学) 持橋 大地(日本電信電話(株)) 桃生 朋子(慶應義塾大学) 森  信介(京都大学) 安田 圭志((独)情報通信研究機構) 山口 京子(東京大学) 山田 友幸(北海道大学) 山本 幹雄(筑波大学) 吉田  稔(東京大学) ラマール・クリスティーン(フランス国立東 洋言語文化学院)

参照

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