1
論 文】UDC :691
.
32 :666.
97 :539.
376日本 建 築 学 会 構造 系 論 文 報 告 集 第429号
・
1991年11月Journal of Struct
.
Const[.
Engng,
AIJ,
No、
429,
Nov.
.
199]高
温 下
の
乾 燥
コン
ク
リ
ー
ト
の
短 時 間 応 力
緩和
SHORT
TERM
STRESS
RELAXATION
OF
DRIED
CONCRETE
AT
HIGH
TEMPERATURE
河 辺
伸
二 *,岡
島 達 雄
* * ,名
知
博
司
***Shinji
KA
WABE
,
Tatsuo
OKAJIMA
, and
Hiroshi
IVIA
CUI
’
The
purpose of this studyis
to grasp the characteristic of stress relaxation ofdried
concrete forshort time at high temperature
.
The
stress of relaxation of concrete was measuredfor
five
hours
at the constant temperature of.
20°
C ,
60°
C ,
100°
C ,
120°
C ,
135°
Cand
175°
C .
The
initiai
strainlevels
weredete
【mined as the
instantaneous
s亡raindue
to the stress of l/6,
2/6 and 3/60f compressive strength.
The cpnclusiQn is the
fbllowing
;
The
relaxation of concretefor
five
hou
’
rs
does
not increase in proportion to initial stresslevel
.
The
relaxation of concrete aヒan arbitral temperaturebetween
20℃ and 175℃ can l〕e obtained
by
using“
Time
Temperature
Equivalence
Principle
”
.
Ke .
ywortts:C・ncrete,
relanation,
ゐゆ 伽 ρθ翩 鷹,
time temPerature eeuiualenceprincipte
コ ンクリ
ー
ト,
応 力 緩 和, 高 温, 温 度 時 間換 算 則1.
序 コ ン クリー
ト構 造 物や その構 成 部 材鷺設 計す る 上で,
コ ンクリー
トの時 間 依 存 型の力 学 的 特 性,
例え ば ク リー
プや応 力 緩 和が重 要に な る場 合が多々あ る。 ま たコ ン ク リー
トの使 用 場 面が 拡大する にP れ,
力学 的 特性 に及ぼ す温 度の影 響も重 要にな りつつ あ る。 コ ンク リー
トの 応 力 緩和 実験は,
ひずみ を一
定に保 持し
する方 法が困 難で ある等,
ク リー
プ実 験に比べ難 し く,
報 告 数 も少ない。
ましてや,
高 温 下の コ ン クリー
トの応 力 緩 和に 関 する報 告1+数は非 常に少ない。 西 林 21 が指 摘 するように,
必 要に応じ て ク リー
プ 実 験の結果を応力緩 和に解 釈し て い るのが現 状で あ る。 筆 者ら は,
先に 「乾燥コ ンク リー
トの 温度上 昇 時の 膨 張ひ ずみ拘 束 応 力と応 力 緩 和 」3 ]の 中で コ ンク リー
トの 応 力 緩 和につ い て述べ て いる。 そ して,
1009C以 下の一
定 温 度における一
定 初 期 設 定 応 力レ ベ ル の応 力緩 和を測 定 し,
こ れ よ り 「温 度 時間換 算 則」41・
5)を用い て任意温度,
任 意 初 期 設 定 応 力,
任 意 時 間の予 測 応 力 緩 和 量 を求 めて い る。 また,
5時 間 後の応 力 緩 和 量と,
初 期 設 定 応 力レ ベル の 関 係を示 し た。 こ こに応 力 緩 和 実 験にお け る初 期 設定応 力 レベ ル と は,
応 力緩和実験におい て設定する ひずみを与え る た め の最初の載 荷 応 力 度を,
強 度で割っ たもの である。
こ の 載荷応 力度は,
時 間の経 過と ともに減 少して いくの は言 う まで もない。 すなわ ち,一
定に保 持す るひずみ をそ の ひずみ で規 定し ない で,
最初の応 力 レベ ルで間 接的に規 定し たもの であ る。 し た がっ て,一
定と す る応力 レ ベ ル を直接 規定す る ク リー
プに お け る初 期 設 定 応 力レ ベ ル と は意 味が異 なる。
一
般にクリー
プに お い て は, 初 期 設 定 応 力レベル (定 圧 縮 応 力 ) とク リー
プひずみ は短 時 間,
長 時 間とも比 例 関 係6L7 )に ある。
また,
応 力 緩 和に おい て も長 時 間の終 局 緩 和 量は,
森 本s )や谷 川9),
Neville1ω らの実 験 報 告の ように,
初 期 設 定 応 力レベ ルに ほ ぼ 比例し.
て いる。
し か し,
筆 者らが行っ た実va3
)・
11 )・
11 〕におい て は,
5 時間後と い う短 時 間の応 力 緩 和 量 と初期設 定 応 力レベ ル は比 例し て い な い。 し た がっ て,
初 期 設 定応 力レ ベ ルをパ ラメー
ター
と して見た場 合に,
短 時 間の応 力緩和は長時間の応 力緩 和 とはその挙 動 が 異な るもの と考えられ る。 特に,
実 験 開 始 後 数 時 間で の短 時 間の応 力 緩 和 量に対して,
初 期 設 定 応 力レベ ル は重要な影 響を与える と考えられ る。
ま た, Taylo「1:)も短 時 間の圧 縮 試 験に現 れ る時 間 依 車 (株 )・
INAX 建 材 開発部・
工博 # 名古 屋工業 大学工学 部 社 会 開 発工学 科 教 授・
工博 # * 清水建設 (株 )技術研究所・
工修Tile and Panel Development Dept
.
,
INAX Corporatien,
Dr.
Eng,
Prof
,
,
DepI.
of Architecture,
Faculty of Engineering Nagoya Instltuteof Technology
,
Dr.
Eng.
存性に は, 短 時 間の ク リ
ー
プ現象よ り,
む し ろ一
日 以内 の短 時間の応 力 緩 和 現 象が 重要であ る と して い る。
さ ら に,
短 時 間の応 力緩 和 現 象が 正確に把 握され れ ば,ク リー
プと応 力緩和の相 関の解明に も 役 立つ もの と 考え ら れ る。 そこで本 研 究は次の 2点に つ い て実験, 考察する こと を 目 的とする。
1 ) 3/6以 下の初 期 設 定 応 力レベ ル にお け る5時 間 以 内 の応 力 緩 和 実 験 を行い,
初 期 設 定応 力レベ ル と応 力 緩 和 量の関 係 を求め る。
2 >温度 時間換 算 則を適 用 し,
常温 か ら175℃ の間の 任 意 温 度の応 力 緩 和 量 を 求 める。 実 験は硬 化したコ ン クリー
トを 対 象と し た。
応 力 緩 和 の実 験 時 間は,
短 時 間の挙 動が得られ る 5時間と し た。
初期 設 定 応 力レベ ル は,
コ ン ク リー
トの長 期 許 容圧縮応 力 度 がコ ンクリー
トの設 計 基 準 強 度の1
/3
であ ること を 念 頭に お き,
応 力度/強 度比 (σ。/Fc
)で,
1/6,
2/6,
3/6の 3種 類と し た。
コ ン ク リー
トは,
130°
C
付 近で石膏の脱水転移が起こ り,
毛 細 管 中の付 着 水の喪 失,
吸 着が起こ る15〕。
175
°
C
は , 原子 力 発 電 所 格 納 施 設の コ ン ク リー
トの事 故時の温度 制 限 値である1fi)。
本 研 究で は,
上記の こと を考慮し て, 対 象と す る 温度 を常 温 (20°C
)か ら175℃ までとし た。
2.
実験方法 2.
1 供 試 体の製 作 供試体は,
図一
1に 示す 113.
Omm の 立 方 体 コ ン ク リー
トの稜を5mm
面 取り した形 状の面 取 立 方供試 体と した。
また,
供 試 体の内 部に温度 分 布を測 定す るT
型 熱 電 対 を 埋 設し た。
使 用 材 料を以 下に示す。 セ メ ン ト:普通ボル ト ラン ドセ メン ト 細 骨 材 :川 砂 粗 骨 材 :川 砂 利 化学混和剤 :AE
剤 al γ且 β2 図一
1 面 取 立 方 供試体と ひずみ測 定 方 向一 10 一
骨 材の物理的性 質を表
一
1,
コ ン ク リー
トの調合を表一
2に示す 。コ ン ク リー
ト打 設 後,
6時 間で キャ ッピング , 24時 間で脱 型 した。
ま た,
均 等に加 圧 す る た め供 試 体 の キャ ッピング面 を研 磨して いる。 供 試体は, 実 験 まで 2か月 間水 中養 生し,
試 験時材令の影 響 を少な く し た。 さ らに安 定し た条 件を得る た め.
供 試 体 を あらか じめ1 週 間気 中養生 後,3
日間 105℃ で加 熱 乾 燥さ せ,
含 有 水 分を完全に放 出させ て おいた。面 取 立方 供 試 体 5個と円 柱 供 試 体 (φIOOX200
’
mm ) 6本を同一
バッチとして打 ち込 ん だ。 そ して同 条 件で養 生 し た円柱 供試体の 常 温 圧 縮 強 度 を 補 正 するこ とに よ り, 面 取立 方供試 体 の常温圧 縮 強 度と し た。
2.
2
載 荷 方 法 実 験 に用い た 三軸圧縮引張 試 験 機 を,
図一
2に示 す。 衷一
1 骨材の物 理 的 性 質 単 位 魔 ‘髭膨 ♂ , 糲 韻 材 大 の寸 法 〔闘 , ス ラ ン ブ { } 水 セ メと
比 ⊂% } 細 肯 樹 畠 1% , 空 気 童 ⊂% , 水 セ メζ
糊 骨 材 杷 骨 材 AE 剤 〔9,2515573
戞 4167291596 皇15258 表一
2 コ ン ク リー
トの調 合 比 重 粗粒 率 絶 乾状態 表 乾状態 孵 〔%) 粗骨 材 2.
442,
47L226.
88 細骨材 2.
482.
54L952
.
95
;脱 鮴 :球 座受け :理 座 : ロー
ドセル :ロー
ドセ ル 冷 却 装置 :断 熱板 :ブラ シ載荷板 :ひず み測定用 フレー
ム :バ ンドヒー
ター
:変位計冷却装置 :変位計 図一
2 三軸圧縮 引張試 験 機載荷板は
,
端 面 摩 擦による拘 束 を除く ため鋼 製ブ ラシ載 荷 板 を使 用し た1 % な お今 回は一
軸の応 力 緩 和 実 験の み を行 うが,
加 熱 装 置を有し て い るとと,
自動 的に ひずみ を一
定に保 持で き る等によrp t こ の 三軸 圧 縮 引 張 試 験 機 を 用い た。
12.3
ひずみ測 定 方 法図
一
1 に示す 供試体の面 取り部 分に 12個の変 位 計を 6方 向か ら対に して取り付 ける。 そ して,
α,
β, γ方 向 から求め たひ ずみ εa,
εβ,
εγ を,
式 (1)に代 入 してX ,y ,
Z
方 向の それぞれ の ひずみ を求めた哺。
εx εy εZ2.
4
加 熱 方 法一
l ll
− 1
1 1111
Eα
εβ εγ・
一
(1
) 三軸 圧 縮 引 張 試 験 機の 3方 向6個の ブラ シ載 荷 板に そ れぞ れ;バン ドヒー
ター
を取り付け加 熱し た。
温 度 制 御 は,
供試体の中心部の温度に基づ き,
ヒー
ター
電 圧 を プ ログラム制御す ること に よっ て調 節し た。 な お, 供 試 体 に有 害な熱 応 力を生じ さ せ ないた め に,
本 実 験の昇温の 速 度は毎 時 10℃ と し た。2.
5
冷 却方 法L 高温実験におい ては 十分な精 度を得る た め に
,
変 位 計 やロー
ドセル を保証 温度 以 下に 保た れな けれ ば な ら な い。
その た め本 研 究で は, ひずみ 測定用フ レー
ム に真 鋳 製の変 位 計 冷 却 用カ バー
を,
ま たロー
ドセ ルと断 熱 板の 間に ス テ ン レ ス製の ロー
ドセ ル冷 却 用円 盤 を取り付 け,
それぞれに冷 却水を通 すように して, 変 位 計とロー
ドセ ルを 保 証 温 度 以 下に保っ た。
変 位 計 冷 却 用カバー
を写 真一
ユ, ロー
ドセ ル冷 却 用円盤 を写真一
2に示す。
な お本 研 究で は, 100℃ 以 上の実験にこれ らの冷 却 装 置を作 動 さ せた。
写 真一1
変位 計冷却 用カバー
写 真一
2 ロー
ドセ ル冷 却用 円盤 2.
6 応 力 緩 和実 験 ひずみ拘 束 方 向は, 載荷 方 向 (X
軸 方 向)と す る。 設 定ひずみ を実 験 中一
定に保 持し,5
時間の ひずみ拘束 方 向の応 力 (拘 束 力 )を 測定す る。
温 度 :初 期 設 定 応 力レベ ル (応 力 度 / 強 度 比 ) 20°
C
:ユ/6,
2
/6,
3/6,
60°
C :1/6,
2/6,
3/6 100°
C
:1/6,
2/6,
3/6 ユ20℃ : 2/6 (確 認 用l
l35°
C
ll/6,
2/6,
3/6 ユ75°
C :1/6,
2/6,
3/63.
応 力 緩 和の実 験 結 果と考察 応 力 緩 和の実 験 結 果を図一
3か ら図一5
に示 す。 こ れ らの 図 か ら, 同一
初 期 設 定 応 力レベ ル では 温度が高く な る ほど,
応 力 緩 和 量は多く な るこ とが わ か る。
ま た,
同一
温度で は初期設 定 応 力レベ ル が大きい ほど,
応力 緩 和 量は多く な る。
次に,
実 験 結 果 を式 (21 のLor
甲 an の式1ηに代入 す る。
a.・
t
・t=
lil
+t
… ’
’
”… ”… ’
’
’
’
’
”… … 鹽
… ”
(2
) σ t:t時 間 後の応 力 緩 和量1
{
ミ1
曇
R
thour]時
間 図一
320,
100℃ の応 力 緩 和の実 験結果一
11
一
1501
ミ120
ε go 6030
o
1
2
3
4
5時
間 thau・1 図一
4 60,
120℃ の 応 力緩 和の実 験 結果 1咼
鱒
■
o 丶勤
切
ぎ 噸 初 期 設 定 応 カ レ ベ ル 〔σ・IE・) 図一
7 5時 間 後の応 力 緩 和 量と初 期 設 定 応 力レベ ル の関 係一
150 急 ≧ 」2120
go
惶60
30盞
}
60
1
2
3
4
5
時 間 th。ur1 図
一
5135,
175℃ の応 力 緩 和の実 験 結 果初 期 設 定 応 力 レ ベ ル
1
(σ・1
『∂ 図一
6 初 期設 定 応 力レベ ルとm 値の関 係 a.
:終 局 応 力 緩 和 量 m :実 験 定 数 図一
6に初 期 設 定 応 力レベ ルと実験 定 数 m 値の関 係 を 示す。
これに よると,
m 値は同一
温度で は初期 設 定 応 力レ ベ ルが増 加 するにつ れて減 少す るこ と が わか る。 また,
低 初 期 設 定 応 力レ ベ ル域で は,
温 度 上 昇に伴い m 値が大き く減 少するが,
初 期 設定応 力レベルが増 加 す る につ れ て, 温 度に よ る m 値の差 が少なくなる。 次に,
実験か ら得ら れ た5
時 間 後の応 力 緩 和 量と初 期 設 定 応 力 レ ベ ル の 関 係 を 図一
7に示す。
5時間後の応 力 1モ
ミ3
調 屡 騨 只 授 初 期 設 定 応 力 レ ペ ル 図一
8 終 局 緩 和量 と初期 設定応 力レ ベル の関係 緩 和 量は,
初 期 設 定 応 力レ ベ ル に比例してい ない。
ま た 終 局 緩 和 量と初 期 設 定 応 力レ ベ ルの 関 係を図一8
に示 す。 終 局 緩 和 量は 短時 間の実験で求め ら れ ないので,
今 回は 5時 間まで の応 力緩和の実験結果を用い てLorman
式に代 入して予 測 し たもの であ る。
図一
7と 図一
8を比 較す ると, 5時 問 後の応 力緩 和 量 と 初 期 設 定 応 力レベ ル の関係に比べ , 終局緩 和量 と初 期設定 応 力レベ ル の関係 は直線に近づ く傾 向が み ら れ る。
つ ま り, 応 力緩 和 量が 終 局に近づ くにつ れ て初 期 設 定 応 力レベル に比 例する傾 向と な り,
最 終 的に は終 局 緩 和 量は初 期 設 定 応 力レベ ル に比 例す る と考えられ る。この結 果は,
NevilieL ° }や 森 本s) の実験結果と ほ ぼ一
致す る。
な お,
5時 閻 程 度の短 時 間での応 力 緩 和は,
初 期 設 定 応 力レベ ル が大きくなる ほど, 終局緩 和 量に早く近づく 傾 向 がみ られる。
そこで本 研 究では,
終 局 緩 和 量に対 す る緩 和 量の増 加 量 変 化 を時 間 的に と ら え緩 和 速 度と定 義 す る。 Lorman 式の実 験 定 数 肌 値は, 終 局 緩 和 量 (σ。
。
} の 1/2の緩 和 量に達する時 間 を表して い る。
緩 和 速 度に 関し て は m 値に よっ て規 定でき るもの とす る。
つ まり,
温度の一
ヒ昇と初期設定応 力レベ ル の増 加に伴い m 値が 減 少す ること は,
終 局 緩 和 量の 1/2
の緩 和 量にな る時 間 が 短い とい うこ とであり,
言い換え れ ば緩和速度が速く一 12 一
な ること を示 して い る
。
図一7
と図一
8が示 す よ うに,
短時 間の応 力 緩 和 挙 動は長 時 間の そ れ に対 し て十 分な相 違 性が み ら れ た。すな わち応 力 緩 和は,
最 終 的に は クリ= プ 同 様に終 局 緩 和 量が初 期 設 定 応 力レベ ル に比 例す るの であるが, 本 研 究の よ うに 5時 間 以 内とい う短 時間にお い て は,応 力 緩 和 量は初 期 設 定 応 力 レベ ルに比例し ない。
緩 和 速 度は,
特に初 期 設 定 応 力レベ ル の影 響 を受け る た め に,
初 期 設 定 応 力レベ ル が大きい ほど速くな る と考え ら れ る。 な お,
クリー
プ実 験 結 果 をLorman
式で表 示 し た場 合に は, この応 力 緩 和の よ うな実 験 定 数 m 値の増減は 認め ら れ ない ]n,
]2)o 緩 和 速 度 が 初 期設
定 応 力レベル の増 加に伴い速く な ること は,
短 時 間の応 力 緩 和 過 程におい て初
期 設 定 応 力レベル の与え る影 響が , ク リー
プよ り大 きい こ とを示 す。4.
温度時 間換算則による,
任意 温度の 応 力緩 和 量4.1
温度 時間 換 算 則の適 用 方 法 応 力緩和実験で,
一
定 温 度 (20℃,
60℃,
100°
C ,
135℃,
ユ75℃ ),一
定初期 設 定 応 力レベ ル (σ 。/F。
〒1/6, 2/6,3
/6
>での5
時 間ま での応 力 緩 和 量 を求 めた。 こ の中でキ
ー
例と して,
初 期 設 定 応 力レベルが 2/6にお ける任 意 温 度で の応 力緩和 量 を求める。
コ ン ク リー
トの ク リー
プに温 度 時 間 換 算 則を適 用し た 例は, 多く報 告さ れて い る18 ]・
1PLZ° ) 。 ま た,
筆 者ら は先 に 100℃ 以 下の 温 度 範 囲 内におい て,
コ ン ク リー
トの 応 力 緩 和に温 度 時 間 換 算 則を適用 し ているZl}。
図一
3か ら図一5
に示す各温度の応 力緩和の結果を 図一
9の ように,
縦軸 を緩 和剛 性 率,
横 軸 を 時 間の対 数に 変 換 する。 緩 和 剛性 率は式 (3 )に示す よ うに, 応 力 を 初 期ひずみ で除し た も の と す る。
緩 和 剛 性 率 E(t)=
σ(t)/ε。…・
・
………・
・
……・
…
(3) σ(t
):残 留 応 力 ε。:初 期ひずみ (設 定ひずみ} 5 ε篇
52 5 麺 5 阻 5騨
5 11 ) 甑 U 蝋 Zgo 18 間 時 7654321 図一9
変換 した緩 和 剛 性 率 曲線 (初 期 設 定 応力レベ ル が2/6の時) た だ し,
図の対 数は常用対数 と す る。 次に,
各 曲線 を20℃ を 基準に,
時 間軸に沿っ て平 行 移動さ せ,
図一10
の 合 成 曲線を作 成す る。 こ の時 間 軸 に沿っ て平行移動さ せ た移動 量log
at は,
図一
11の よ うに絶 対温度 T の関数で表せ る。 こ れ に より逆に任 意 温 度の移 動 量10g
at が求められる の で,
任 意 温 度の緩 ’ 5 ε篇
翫 £ 謝 5掣
5 饐 5 孱豐
5 1 2 3 図一
ID 45678・
9101S時 間 lo9 tlat 合 成 曲 線 (初 期 設 定 応 力レ ベ ル が2/6の時 ) 0 di 1
・
o聟
酬
2・
0 3.
0 4.
0 300 400 温度
{K) 図一
11 各 初 期 設 定 応 力レベ ル の移 動 量 log at と絶 対 温 度 T の関 係 ごミ
喜
劇 屡R
時 間
、
zaeerl 図一
12 20℃ お き の 5時 間までの応 力緩 和量曲線 (初 期設定 応 力レベ ル が 2/6の時 }一 13 一
和 剛 性 率 曲 線を求め ること に よ り任 意温度の応 力 緩 和 曲 線を求め る こと ができ る
。
な お各温度での初 期ひずみ は, 各 温 度のヤング係 数を介して求め た。ま た ヤング係 数は, 本 実 験 より本 温 度 範 囲 内で求め た次 式 より算 出 する。
Ec;AE
×T
十B
, (kgf
/cm2 )・
・
一・
・
一・
・
(4)A
ε;−
775,B
.=
5.
60Xlos こ の よ うに して, 推 定し て得られ た初 期 設 定 応 力レベ ル が 2/6の 時の, 温 度20℃ おきの 5時 間ま で の応 力 緩 和 量 曲 線を図一
12に示 す。 温度時 間 換算則を以 上の よ うに適用 す ることによ り,
本研 究の範 囲内に お け る任 意温度の5
時間 まで の応力緩 和を求め ることが できる。
4.
2 温 度 時 間 換 算 則の適 用 結 果 図一
11に示す各 初 期 設 定 応 力レベ ル の移 動量 log at と絶 対 温 度T
の関 係と, 図一
13に示す各初 期 設 定 応力 レベ ルの合成 曲線か ら,
5時 間 までの応 力 緩 和の推 測値 を求め た。
図一
14に初期 設定応 力 レベ ル が1/6
の場合 を示す。 推測値は 温度 時間換算則か ら求め た値を,
実 験 値は各温度にお け る実験 値 をLor
皿 an 式で近似 して求 め た値を示して いる。
ま た 同様に,
初期 設 定 応 力 レ ベ ル 2/6, 3/6に お ける推 測 魑と実 験 値の比較を それ ぞれ図 5 ε 5恩
ヨ 5 5 蘯 5 5一15
と図一
16に示 す。 これ らの 図よりどの初 期 設 定 応 力 レ ベ ル に おい て も,
推 測 値が実 験 結 果の曲 線に よ く近 似 して いるこ と が わかる。 4.
3 温 度 時 間 換 算 則の妥 当性次に, 温 度 時 間 換 算 則の任 意 温 度で の妥当 性を示す
。
本 研 究の 120℃ の応 力 緩 和の 実 験 値と,
他の S 種類の一
定 温 度の応 力緩 和 実 験か ら 温度時 間換 算則 を適 用 して 求め た 120℃ の応 力 緩 和の推 測値 を 比較す る。
た だ し 初 期 設 定 応 力レ ベ ル は2/6と し, 120℃ のヤ ング係 数は 実験値か ら2.55
×10s
(kgf
/cm ! ) を用い た。
推 測値と実 験 値の比較を、
図一
17に示す。
推 測 値は1001s
80
孑 珊60ff
驟40
慢瓢
P
1 2oo
go
oo40
1
『.
。 丶 も 占 曲 凝 驟 共 煙 図一
13O
t
2
3
4
6
時 間 伽脇r , 図
一
15 温度時間換算 則の推 測 値と実験 値の比較 (初 期 設 定 応 力レ ベ ルが 2/6の時 ) 3456789 霊0時 間 log t価 各 初 期設 定 応 力レ ベ ル の合 成 曲 線
0
1
2
3
4
5
時 間 ‘h・trI 図
一
14 温度 時 間換算 則の推 測値と実験 値の比較 〔初 期 設 定 応 力レベ ルが1/6の時 )100
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図一
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34
5
時 間 Ch;ur] 温度 時 間換 算 則の推 測 値と実 験 値の比 較 (初 期設定 応力レ ベ ル が 3/6の時 ) 図一
171
2
3 45
時 間
〔h°°「, 任 意 温 度 (120℃ )で の適用 例の比 較 (初 期 設 定 応 力レ ベ ルが2/6の時 )
一 14 一
実 験 値 を よく近 似してい ること が わ か る
。
以上よ り, 本 研 究の 5種 類の応 力緩 和 実 験か ら温 度 時 間 換 算 則 を適 用し て,
任 意 温 度の応 力 緩 和が求め られ る・
こと が確かめら れ た。
5.
結 論 本研 究の範囲内に おいて,
乾 燥コンク リー
トの5
時 間 まで の応 力 緩 和につ い て以下の こと が 明 ら かになっ た。
(1) 応 力緩 和量は,
同一
初期 設定応 力レベ ル で は温度 が高く な る ほ ど大き・
い 。 ま た,
同一
温度で は初 期 設 定 応 力レ ベ ルが 大 きい ほど 大 きい。
〔2 } 短時 間の応力緩 和は,
応 力緩和 量が初 期 設 定 応 力 レベ ル に比 例し ない。
ま た,
緩 和 速 度は初 期 設 定 応 力レ ベ ルが 大 きい ほど 速 くな る。 (3
} 本 研 究の 5種 類の一
定 温 度の応 力 緩 和 実 験から,
温度 時間換 算則を適 用す れ ば,
常温か ら175℃ までの 任 意 温 度の応 力 緩 和 が 推 測でき る。
(−
4 )初 期 設 定 応 力レベ ル が 3/6
以下の応 力緩 和の推測 に,
温 度 時 間 換 算 則 が適 用で き る。
謝 辞 本 研 究は,
文 部 省科学研究費一
般 研 究 B (55年 度00546153
), C
〔56年 度56550387),
試 験 2 (55 年度 585162,56
年 度 56850146, 59 年度58850128)な どに よ り行わ れ たもの で あ る。 ご指 導ご協 力い ただい た本 学 名 誉 教 授 岩 下 恒 雄 博 士,
同教 授 大 岸 佐 吉 博 士,
同助 教 授 久 保 哲 夫 博 士な らび に当 時の卒 論 生 畠 中 守 氏,尾 関 英 樹 氏に厚く謝 意 を表する。
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