【論 文 】 UDC :691
.
65.
OO1
.
4 日本建築 学会構 造 系 論 文報告集 第396
号・
1989
年2
月屋 外
ス
ポ
ー
ツ
サ
ー
フ
ェイ
ス
の
か た さ
の
評 価 指 標
お よ
び
評価
方法
の
提 示
屋 外
スポ
ー
ツ
サ
ー
フ
ェイ
スの か た
さ
の
評価 方法
に
関
す
る
研究 (
第
2
報 )
正 会 員 正 会 員 正 会 員 正会
員 正 会 員横
大
地
小
上
山
野
濃
野
貴
隆
茂
英
正
*裕
* *’
庄 * * * 迫雄
* * * * 折 * * * ** 口1.
序 論
屋 外
スポー
ツサー
フェイ
ス に要 求
され る性 能の う ち,
、
か た さ は運 動 動 作
の し や す さ や傷 害
の発 生 を左 右
す る重
要
な要 因
の ひ とつ であ る が,
か たさの妥 当
な評 価 方 法
は いま だにな く,
屋 外
スポー
ツサー
フェイ
スの多 様
化 が進
む な かで,
か たさ
の不 適 当
な屋 外
スポ
ー
ツ サー
フェイ
スも 数 多
い のが実 情
であ
る。
本 研 究
は,よ り良
い 屋外
スポ
ー
ツサー
フェイ
ス の開 発
・
選 択
の ための一
助
と して , 屋 外 スポ
ー
ツサ
ー
フェイ
ス のか た さ の評 価 方 法
を 提 示 す るこ とを 目 的
と して行
っ たも
の であ
る。
前 報 (
第
1
報 >
1〕で は,
本
研究
の 目的
と 範 囲,
既 往の研 究
,
.
本 研 究 全 体
の研 究 方 法 を述
べ る と と もに, 屋外
スポ
ー
ツサー
フェイ
ス のか た さ測 定 装 置
の設 計
’
・
試 作 を行
い,
人
間 が感
じる か た さ との対 応
から か た さ測 定 装 置
の妥 当性
を確
認 し た結
果
を報 告
し た。本 報
では,
運 動
の し や す さ,疲 労
,安
全性
の観
点 か ら み た屋 外
スポ
ー
ツサ
ー
フェイ
スの か た さの評価指標
お よ び評 価 方 法
を求
めた結
果 を報
告
する。
なお,本 研 究
の た めの基 礎 的 検 討
の一
部
は日本 建 築
学
会 大 会
に て発
表
して い るz)。
2
.
本報
の研 究方法
本 報
の研 究 方 法
お よび
手順
は次
の と お りで あ る。1
) 様
々 な か た さお よび材 料
・
構 法
のサー
フェ イス を試 料
とし て設 定
し,官 能 検 査
手
法
を用
いて試
料
の か た さ の適 否 を示 す
か た さ評 価 尺 度 を構 成
す る。
2
) 前 報
i)で設 計
・
試 作
し た屋 外
ス ポー
ツサ
ー
フ ェイ
ス の か た さ測定 装 置
を用
い て,
各 試 料
の か た さを測 定
す 宰 東 京工業 大 学 助 手・
工 博# 竹中工務 店
(
株 )
技 術 研究
所工博
(
当 時 東 京工業 大学大学院生 }
# * 神 戸 大 学
助 教 授
・
工 博 (当 時 東 京 工 業 大 学 助 手〉
**1 一 東 京工業 大 学助 手
・
工博 # 1# 東京
工業 大 学教 授
・
工博 (昭和63
年7
月10
日 原稿 受 理1
丿
る。
3
>
か たさ 評 価 尺 度 と か た さ を表
示 する物
理 量の対 応
を検 討
す る。
4
)
3
)
の検 討 結 果
か ら,
か た さの評
価
指標
を提 示
す る。5
)
屋外
スポー
ツサー
フェ イス のか た さ を評 価
す る具
体 的
な方法
を提 示
す る。3,
屋外
ス ポー
ツ サー
フェ イスの か た さ評 価 尺
度
の構
成
3.
1
構 成
す る尺 度
の選 定
構 成
す る尺
度
は,
か た さの観点
か ら の,
各種
屋
外
運
動
種 目の運 動 動 作の し や す さ,
疲 労
の しに く さ,
傷 害
の起 こ り に く さ, に関
す る3
尺度
と し た。以 後
,
これ ら の評
価 尺 度 を
、
そ れ ぞ れ運 動 性 評 価
尺度
,
疲 労 度 評 価
尺度
,
安 全 性 評 価
尺度
と呼
ぶ。
3
.
2
官 能 検 査
の概 要
3
.
2
.
1
官 能 検 査 手 法
の選 定
官
能 検 査 手 法
は,
表
一
1
に示 す
7
段 階
の判 断 範
ちゅう を用
いて,
提 示
さ れ る試 料
のか た さ を所 定
の動 作
を行
っ て絶 対 判 断
し,
口答
で返 答
す る系
列 範
ちゅう法
を選 定
し た。こ こで
,
疲 労
の しにく さ
,
傷 害
の起
こ りにく
さの尺 度
を人 間
の予 測 を も
とに して求 め
る理 由
は,
生 理 学 等
の分
野
に お け る現 時 点
で の技 術
で は,
こ れ ら の現 象
を定
量的
に把 握
す ること が非 常
に困難
と判 断
し たことによ
る。3.2.2
試
料
サー
フェイ
スの 選定
試 料
と す る サー.
フェイ
ス の選 定
にあ たっ て は,
実 在
す る屋 外
ス ポー
ツサー
フェイ
ス の か た さの程 度 を 十
分包 含
す
る こと
,
材 料
・
構 法 を
でき
るだ
け多 様 と
す ること
,
か た さ が検 査 期 間 中 変 化
しにくい こと,
検 査 員
が疲 労
,
倦
怠 を 感 じ ない程 度
の試料 数
と する こと,
を 主な検 討 事 項
と して,
予 備 的 官 能 検 査
お よ び か た さの測 定
を行
いな が ら,
表
一2
に示
す全 天 候 系
9
種
,
人
工芝 系
9
種
,
土砂
系
8
種
の計
26
種
の サー
フェイ
スを 選定
し官 能 検
査 室 に設
1
表
一
1
かた さ評 価尺度 構 成の た めの官能 検 査にお け る 検 査 項 目 お よ び判 断 範ちゅう 運 (対 象 運動種 目1
を す る う え で この サー
フ ェ イス の か た さ は 動 ど うです か ?1
.
非常 に 良 い 性2
,
か な り 良 い3
,
や や 良い 評4
.
どちら ともい え ない5
.
や や 悪 い 価6
.
か な り 悪 い7
.
非 常に悪い (対象運 動 種目 》 をする う えで 疲 疲労の し に くさか らみ て この サー
フェ イス の か た さ は ど う 労 ですか ? a.
非 常に 疲 労 しにくい 度b
.
か な り 疲 労 し に くい c,
や や 獲 労 しにく い 評d
.
ど ち ら と もい え な い e.
や や 疲 労 しやすい 価f
.
か な り疲労 しや すい g.
非 常 に 疲 労 し や す い (対象 運 動種 目1
をす る うえ で 安 傷害の起 こ り に くさか らみて こ の サー
フ ェ イ ス の か た さ は 全 ど うです か ? イ,
非 常に 傷 害が起 こ りに くい 性 ロ,
か な り 傷 害 が 起こ り に くい ハ.
や や 傷 害 が 起こ り に くい 評 二.
どち らともい えない ホ,
やや 傷 害 が 起こ りや すい 価 へ,
か な り傷 害 が 起こ りや すい ト,
非 常に 傷害 が起 こ り やすい置
した。試 料
の大
き さ はいず
れ も所
定
の 運動
動作
を行
う の に十 分
な大
き さ とみな せ る45
×45
,
cm と し た。
ま た,選 定
し た 試料
は将 来
様
々な場
所
に持
ち 込ん で検
査
に供
す るこ と も考 慮
して,No
.
1
を除
き,
いず
れも
50
×50
cm のポ
ー
タ ブ
ルな
コ ン クリ
ー
ト
パネ
ル下 地 床
上.
に設 置
し た。なお
,
天 然 芝 も試 料
に用
い るこ と を検 討
し た が,検
査期 間 中
か た さ を一
定
に保
つ の が 困難
だっ たこ と と,
か た さ測 定 装 置
で測 定
さ れ る か た さ と評 価
尺度
との対
応 を求
め る観 点
か ら は必
ず
し も必 要
で ないとの理由
で,本
研
究
の試 料
か ら は除 外
し た。3
.
2
.
3
運 動 種 目
およ
び検 査 員
の選 定
運 動 種 目
とし
て,
屋 外 運 動種 目
の代
表
と み な せ る ジョギ
ング,
硬 式
テニ ス,
サ
ッカー,
ラ グ ビー,
硬 式 野 球
の計
5
種 目
を 選定
し た。な お
,
陸
上競 技
に関
しては,
トラッ ク競 技
,
フ ィー
ル ド競
技
と も,
記
録
の向 上
の観 点
か らの評 価 が 強
く入
り込
む 場合
も多
く,
評 価
が ま と ま る可 能 性
が少
な い こ と が ヒ アリ
ングの結 果 明確
に予 想
された の で,
対 象 運 動 種 目
から除 外 す
ること と し た。検
査員
とし て,
ジョ ギングの場 合
は,
特
に専
門に運 動競 技
を行
っ て いないが 日常
ジョギング
に親 し んでい る一
般
の成 人 男 子
15
名 (
21〜
45 才)
を選定
し た。 ま た,
ジョギ
ング以 外
の場 合
は,
東 京
工業 大 学
の各 運 勤 部
の男 子 部
員
のな か か ら,各 種 目
ご とに競 技 能 力
の高
い選手
15
名
2
表一
2
試 料サー
フェ イス の概 要お よ び シュー
ズ と の 組合せ 試 料 サー
フ置
イス 還動 種 目 ジョ
ギ ン グ 硬式テ ニ ス サッ
カー
ラグ ビー
嚇 国α
系 材潤、
厚さ 価L 椥 歳 シニ
ー
ズ JHJSTJssJSs 」 ε.
BJS儲 享
註 曄
oOo0oo つ o × o 岨 じシー
ト12} ooooo「
o つ ooQ ウ レタン 〔Lω o κoxoX
つ河
ox ウレタン13ω OooooooQoo L 2 3 4 5 6 7 8 9;ヒ
雛
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全 天 霞 系AZ
響
麹
タン
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.
.
、
.
.
.
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編 魏
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二癰ウげ ン 入工 芝uの 0ooooooo属
邑) 入工芝181 0xQXo メ oyo.
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人工芝q4匚 ooQooQoc ○ o 人工芝伽1oXQ河
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〔、OloooooooQOo 101L 且21314 且5L6 正7 且8 人 工 芝 系A
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一・
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.
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{
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…….
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.
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艘
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o〉
:
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豐
〔251o0oooo0Qoo瞽
(15, レ タ ンΩ51oxo 累oko
、
: o 》 1920212223242526 土 砂 病〔
2
.
購
. ,.〔P〕 oo ○ oooo ⊂) o0.
.
.
羅
・・ o 欧 o × Q〉
D,
Fox
レ タ ン 1 砂 【331 oQooQo.
o () oo.
韈
塾
孝隔
oQ ウ , oo、
つ ooO 軌掃
瑚 号 J §鴇 震 渚秀 !
理
コ謡 磁 傷
:醍
颶 1・
T テニ
スシュ
ー
ズ(
19
−
23
才)
を 選 定 し た。
検査 員
と して は競
技 能 力,
年 令
,
性別
の観点
か ら多様
な層 を
含
め るこ と が望
ま しい が,
筆者
の一
部
ら の類似
の研
究
に おいて,
競 技 能 力
,
年
令, 性別
か らみたか た さの評 価に大
き な差
が なか っ たこ と3)−
7,,
本
研
究
で選定
し た 選手
は,
お お む ね競
技
能
力
の観
点
では素
人 と卓
越
し た競技 者
の中
間
に位
置
す る と考
え られ るこ と か ら,
よ り一
般 的 な 評価
を得
る た めの検 査員
と して妥 当
で あ る と判 断
し,
他
の層
の人
々 の評 価
は今
後
の課
題 と する こと とし た。
3.
2.
4
動 作 お よ び シュ
ー
ズの選定
検 査 時
の動 作
と し て,各 検 査 員
ごとに各
々 の運 動 種
目 で行 う動 作
の なか か ら,
か た さ を感
じや すい動 作
を自由
に選 択
させ た。
検 査
に供 す
る シュー
ズ と して は,
表
一
2
,
写 真
一
1
に 示 す5
種
を 選 定 し た。
検
査ではこれ らの な か か ら,
表
一
2
に示
す よ うに各
運 動
種
目 ごと
に代 表
的
と
み な せ る専 用
シュー
ズ1
種
と各 種
目
に共
通
して同
一
の ジョギ
ング
シュー
ズ
1
種
の,
計 2 種
を各
運動
種
目
ご とに選定
し た(
な お,
本
研
究
で はラグ ビ
ー
の専
用
シュー
ズ
とし て1.
類 似性
JS
:ジョギングシュー
ズ(
軟底 )JH
:ジョギングシュー
ズ(
硬
底)
T
:テニ スシュー
ズS
:サッ カー
スパイ ク シュー
ズB
;野 球ス パ イク シュー
ズ 写 真一
1
シュー
ズおよ びソックス.
写 真一
2
官 能 検査状 況 表一
3
か たさ
評価
尺度構成
のた め の官 能検
査の分 散 分 析結
果 運 動 性 評 価 疲 労 度 評 価 安 全 性 評 価 評 価 項 目 運 動 種目 分散 比 寄 与率 (%) 分散 比 寄 与率 (%} 分 散 比 寄 与畢 (%) 試料 差23
.
82
°
58
.
322
.
L4
噸
57
.
216
.
60
’
48
.
4
ジョギング 個人 差3
.
79
°0
.
82
.
42
書
0
.
44
.
59
°
1
.
9
試料差23
.
00
’
56
.
713
.
8r43
.
912
.
u
「
40
、
3
硬 式テ ニ ス 個人 差5
.
12
’
2
.
03
,
94
’
1
,
34
.
14
す
1
.
6
試料差24
.
54
’
58
.
414
.
33
’
45
,
213
.
46
’
43
,
2
サッカー
個人 差5
,
11
ゆ
2
.
03
.
28
中
0
,
53
、
8B
’
1
,
2
試科 差22
,
25
’
56
.
419
.
29
°
51
.
920
,
98
°
52
.
9
ラグビー
個人 差4
.
15
’
1
.
25
.
64
啣
2
.
8
&02
’ ’
4
,
8
試科 差25
,
55
尋
60
.
615
.
36
中
47
.
318
.
86
ゆ
51
.
6
硬式野球 個人差2
.
72
ウ
0
.
12
.
7
了†
0
,
14
,
97
°
2
.
1
*:危 険 率1
%で有 意 + :危 険 率5
%で有意 の観 点
か ら サ ッ カー
シュー
ズ
を代 用
し た〉
。 な お,検
査 では,
いず
れの シュー
ズ
を履
く 場合
も,
写真
一
1
に示
す 同一
の スポー
ツ ソ ックス を 着 用 す るこ と と し た。
検
査
に お け る サー
フェイ
ス と シユー
ズ
の組
み合
わ せ は表
一2
に示
す と お りで,
か た さの刺 激
総
数
はいず
れの運動 種
目に おい て も41
で ある。
3.
3
官 能 検 査 経 過 お よ び結 果
3.
1
〜
3
,
2
の条 件
で検 査 を実 施
し,
基 礎
デー
タを
得
た(
検 査 状 況
を 写真
一
2
に示
す)
。
検
査 員1
名 が検
査 に要
す
る時 間
は45
分 程 度
であ
っ た。
な お,検
査 で
は大 部 分
の検 査 員
が その場 駆
け足 を主
な判 断 動 作
と して い た。
表
一
3
に検 査
の分 散 分 析 結
果 を示
した
。
いず
れ も 試料
差
の分 散 比
が高
度
に
有 意
でかつ寄 与
率
も大
きい こと か ら,
試 料
のか た さに有 意
な差
があ
ること
,検 査 員
は か た さに関
し て ほ ぼ共 通
の評価 基 準 を 有
している こ と が 明 ら か で,
検 査 自体
が有 効
であ
ること や
,構 成
さ れ る尺 度 が
十 分意 味
を持
つ こ と が分
か る。 た だ し,
個 人 差
の分 散 比
も有 意
であ
ること か ら,
得
ら れ る 尺度
は個 人 差 を内 包
す るも
の であ
る ことを認
識
し て お く必要
が あ る。3
.
4
か た さ
評 価
尺度
の構 成
系 列 範 ち
ゅう法
の尺 度 構 成 理 論
Slに従
っ て,
か た さ評
価 尺 度 を構 成
し た。
各 試
料
のか た さ評
価
尺 度
上の尺
度値
および 判 断 範 ち
ゅうの値
は以 降
の図
に示
す。4.
か
た さ
評
価 尺
度
と
か た さ を表 示 す
る物
理 量
の対応
の
検
討
お よび
かた さ評価 指 標
の提 示
4
.
1
検 査 試 料
のか た さの測 定
1
:変 位 変 換 器 2:
変 形 測 定用 シャフト 13r
水 準 器一
耀 蠶
下 ガ イ ドロツド、
6 :重 錘る
:
蕚
雲懇
器 9 :衙 重 板 支 持 ワ イヤー
10 :荷重 受 板 11 :荷重板取 付 板 12r 荷 重 板13
:架 台15
:移 動16
:装 置支 持板 1幅 さ醗驫
ハン ド ル23
456 IllIlI.
11Ol7
81lI 冂9
Il1 , 139
14一.
15 oTO一
1112or6
0 10 2e30cm
一
図
一
1
屋外
スポー
ツ サー
フェ
イス の かた さ測定装
置の概 要
一
3
一
前
報
1)で設 計・
試 作 し た,
図一1
に 示 す 屋 外スボ
ー
ツ サー
フェイ
ス の か た さ測 定 装 置
を
用
い て26
種
の試
料
サ
ー
フェイ
ス の かた さを測 定
し た。 か た さ測 定 装 置
は,
ゴムばね(
8
) を 取
り付
けた重 量
25kg
の重 錘 (
6
>
を所 定
の高 さ よ
り自由 落 下 さ
せ,
シュー
ズの底 を取
り付
け た荷 重 板 (
12
) を介
してサ
ー
フ ェイ
ス に所 定
の荷 重
を与
え た時
の,
サー
フェイ
ス の変 形
・
時 間 曲線
お よび荷重
・
時 間 曲 線 を 測 定
す るも
の であ
る。
測 定
にお
ける試 料
と シュー
ズの組
み合 わ
せ は表
一
2
と 同 じ
で,
荷 重 板
には検
査
に用
い たシュー
ズの底
の前 半 部 を 直 径
10cm
の円形
に切
り抜
いた ものを用
いた。 な お,測 定
され る変 形
に は荷 重 板
の変形 も含
ま れるが,
本 研 究
で は両 者
を含
め,
試
料
の変
形
とし て表
現
し た。
測 定
は検 査 前
,
検 査 中
,
検 査 後
の3
回行
い,
いず
れの試料
の測定結
果
に も有
意 な経
時変
化
は な く安定
してい る ことを確 認
し た。
図
一
2
に測 定
の結 果得
られ た変
形
・
時 間 曲
線
,荷 重
・
時 間 曲線
,荷 重
・
変 形 曲 線
, の代 表 例
, お よび
こ れ らか ら抽 出
され る基 本 物 理 量
D
,,Tn
,
U
,を示
した。
前 報
1) の結
果 よ り,人 間
が感
じるサ
ー
フェイ
ス の か た さは これ らの基
本 物
理 量 を 複 合
し た物 理 量
U
.−
5
.
64D
,×D
,・
T
.一
1(
飾 :着 地 時
のサ
ー
フ ェイ
ス の緩 衝 作 用
に対 応
す る物
理 量,D
,XD
,・
T
バ i:着
地
後
の サー
フェイ
スの は ね か え り に対 応
す る物 理 量
)
で表 示
で き ること が判 明
し てい るので,本 研 究
でも
こ の複 合 物 理 量 (
以 後
,単
に物
理 量
と呼
ぶ)
でサー
フェイ
ス の か た さを表 示
する こと と し た。 ただし,
物 理 量
に用
い て い る係 数 (
5
.
64
)
は前
報
1}で構成
し た か た さ感覚
尺
度
と の対応
よ り定
め た数値
であ ること か ら,
本 研 究
で は 物 理 量 と か た さ 評 価 尺度
の14q
肘 科 試6
4
2
0
0
0
{
巳。
∀
瞳 鼠 200c留
150
細100
50
e
0
.
1
時 間20D
150
麟100
um
50
ζ
O
O
・
Z
O
.
4
0
.
6
変 形 (cm) 図一
2
屋 外スポー
ツサー
フェ イス のか たさ測 定 装 置か ら得 られる
荷重
・
時
間曲線
,
変
形・
時 間曲
線,
荷 重・
変
形 曲線の 例お よび基 本 物 理 量9
,
2
0
.
3
〔sec )D
龍
:試 料の 変 形の復元 量 (試 料の 最 大 変 形と荷 重 が0
に 戻っ た時 点 の変 形 との差、
単 位 :cm ) TR :最 大 変 形を示 した 時 点か ら荷璽 がO
に戻 る まで の時 罔 〔単 位 :sec }UF
:試 料 の 最大 変 形 ま で の変 形工 ネ ル ギー
{単 位 rkgf・
じ回》一
4
対 応
を検 討
し たうえ で あ ら ためて係 数
の値
の妥当性
を検
討 す
ること と した
。な お
,
以 降
に示 す 物 理 量
の値
は検 査
前
,
検 査 中
,
検 査 後
の3
回
の測 定
の平 均 値
であ
る。
4
.
2
か た さ を 表 示 する
物
理 量の再 検 討
4,1
の測
定
の結
果 得
ら れ た基本
物 理 量
か ら物 理 量
U
.−
a
×D
,×D
,・
T
,一
1(
a :係 数 )
を
算 出
し,
3
.
で構 成
し た か た さ 評価
尺度
との対
応 を種
々検 討
した。 その結 果
,前
報
1 ) で定
め た係 数
a
=
=
5
.
64
の場 合
は,
図
一
3
に示 す 例
の よ うに いず
れの評
価
尺
度
との対応
も十 分
とは い え な い こ と が明
らか と なっ た(
図 中
,
両 者
の対 応
は シュー
ズお よ び サー
フェイ
ス の系 統
ご とに区 別
して示
してあ
る。ま
た, 図中
のL
〜
7
.
は表
一
1
に示 し た か た さの判 断 範
ちゅう
の 尺度 値
を 示 してい る)
。
こ こで
物
理量
の係数
αの値
を
種
々変
化
さ せ な が ら評
価 尺 度
との対 応 を検 討
し た結 果
,
いず
れの運 動 種
目,
評
価 尺 度
に関
し て も係 数
a=1
の場合
に最 も良
好 な対
応 が3
秘↑
2
劉↓
.
2
二 颱一
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100
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3
サッカー
に関す る運 動 性 評 価 尺 度と物理 量U
,−
5
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,×
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TR
−
1の対
応 二as
↑
2
訟
Wt
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DR
×DR
・
TR
−
L 図一
4
サッ カー
に関す る運 動 性 評価
尺度と物
理 量UF
−
DnX
D
,・
TR
−’
1 の対 応二 催 个
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二 瞹 二 眠ー
3
瞳 眠 二q
↑
2
副
一
2ra
蠡
二↑
3
節¶
二 略↑
2
一
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三
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