Japanese Society for the Science of Design
NII-Electronic Library Service
Japanese
Sooiety for the Soienoe of
Design
エ
コ
デ
ザ イ
ン
特
集
号
の
出 版
に
際
し
て
こ
れ か ら
の
エ
コ デ
ザ イ
ン
を
考
え る
Pre
−
Publication
of
the
Feature
on
Eco
−
Design
/
Consideration
for
Eco
−
Design
上
原 勝
UEHARA
Masaru
千 葉 工
業
大 学
デ ザ イン科 学 科
Chiba
lnstitute
of
Technology
1 .
は じめ に
地球 環 境
の
悪 化
とそ の
原 因
が
明確
に な り
、
早
急 に 対 応
策
を 実
施し な い と
、
人々 の生 活を も
持続
で きなく な る こ とが 世
界
的に
確 認
さ
れ
て い る。
世 界
の
多
くの
人
々 は
、
程 度
の違い は あるもの
の
、
こ れ ま で の ま ま で は な い新 た な 何 等 かの対 応 策 を 実 施 する
必 要性
を
感
じて い る
。
その対 応
策
の
一
つがエコデ ザ イン であ る
。
そ し て
、
エ コ デザイ ン の
実 施
が
世 界 的
に
高
まっ てき た
今 日
、
「こ れからの エ コデザイン」 を
考
え る
特 集 号
が
発 刊
さ れる こと
になっ た
。
この特
集
号は
、
単に
、
時 期に合っ た 企画であるだけ
では ない
。
この
時期 だ
か らこそ
、
考
えられ た
新 たな
デ
ザ
インの
いろい ろな 方 向 性 を 提 示 し た 貴 重 な 手 引 き に な る デ ザ イン学 研
究の報 告 集 なの である
。
こ の
特 集 号
は
、
新
た な 対 応
策
を 考 え る 人 々 に
、
特 に
、
これ か
ら の生 活や
社 会
を目
標
とする デザ インを 考 える人 々
・
デザイ
ナ
ー
に
、
参 考
になる
内 容
を
提 供
して い る。
2
.
未 来 を 想 定 し
、
対 策 を 設 定 す る
未 来 を 指 向 する デザイン の
特
徴と して
、
ど の よ う な未
来
を想
定
して いる か
、
どの
よ
う
な将 来
を
目指 す
か は
、
デザ イン の
重 要
な出 発 点であ り
、
目
標
でも あ る。
将 来
を 想
定
した
対 処 法
を 設
定 す
る
手 法
に は
、
大 別
する と
2
通
りあ る。 過 去 か ら現 状への 経 過の延 長 上 に
未 来
を
想 定
し
、
対 応
策 を 設 定 する
、
歴 史 に 学ぶ方 法。
外挿
法
、
フ ォ ア
ー
キャスティ
ングの手 法であ る
。
も う
一
方 は
、
各 種の事 情 を 総 合して
、
在 り
たい
未 来
、
なっ て欲 しい
未 来
を 設 定 し
、
その未 来 に
向
け た 方 策
を
設 定 す
る
、
パ ック キャ ス ティ ングの手 法であ る
。
今
こ そ
、
こ の
未来
を
想 定
し て
、
対 応
策
を
考
える デザ イン の
特
徴
が
生
か される
時期
で
あ
る。
ど のよ う な
未 来
を目 指 すの か。 こ れ ま で の人々 の 歴史か ら想
定
さ れ る
未 来
は
、
こ のま まの
対 応 策
の
手 法
で は
、
遅
か
れ 早
か
れ
破 滅
の 道 に な ると
考
え ら れ ている。 これ まで と
異
なる
、
未 来
に
対 す る 想 定 方 法 や 対 応 策の設 定 方 法が必 要で あ る。
こ こ に
、
デ
ザ
インに
対
す る
新 た な使 命 が 発 生
し たの で
あ
る。
人 類 が 生 き 延 び るた めに は
、
デ ザ イ ンの目 標で も あ る
、
未 来
を
想 定
・
設 定 しな け れ
ば
な ら ない。
何 年後
を 目
標
に
す
る かを 明
確
に しな け れ ば な ら ない
。
こ の目
標
とす る また設
定
する
年
は
、
こ
れ まで以 上 (例 え
ば
10
年 以 上
) 後
の長 期
未 来
で
あ
る
。
長
期 計
画
による
緩
や か な 改
善
が 必
要
であ る か らであ る
。
3 .
あ
るべ き
姿
を
議
論
し
、
設
定
し よ
う
地
球 環 境
を 代 表 と する地 球 規
模
の環
境
汚
染
、
災 害 や
紛
争
、
テ
ロな どの広 が りは
、
世 界 的 な 影 響 を及ぼし て い る
。
こ の よ うな
世 界 的
な
影 響
に 対 処 するに は
、
本 来
の基
本
的 な 姿 が
見
え ないと
、
ま た
、
あるべき 世 界
、
未 来
、
姿
、
社 会
、
家 族 な ど 「
あるべ き 姿
」
という 本 質 的 内 容 が 決 ま ら ないと
、
対 策 が 立てら れ ない の であ
る
。
こ の
場合
の対
策
に
相 当
する のが
、
グロ
ー
バ ルデザ イン であ
り
、
これ を
構 築
するに は
、
こ の
本質
的
内 容
を
決
める必
要
が ある。
し か し
、
こ の 「
あるべ き
姿
」 が 決め か ね る の は
、
各種
の 矛
盾
や
ひ
ず
み
、
格 差
、
災 害 や被 害
、
貧 富
、
多様化
、
人
工と
自然
、
個
人 と 集 団
、
宗 教 や 信 条
、
文 化 や 習
慣
、
社 会 性
、
年 齢
・
経 験
・
健
康
・
体 力
・
性 格
・
個 人 差 な ど
、
多 くの 「
違い
」 「個 人 差」 「格
差」 な どが 存 在 す る か らであ る
。
以 上のよ う に
、
本 来の姿
、
基 本 的 な 「
あるべ き姿
」 と は
、
ど
のよ う な ものか を
議 論
し
、
決 め る 必
要
が ある
。
例 え ば
、
その 「
あ
るべ き
姿
」 が
現 状
の
部 分
であるな ら ば
、
現 状
が 「残したい姿」
になる で あ ろ う
。
「
持続 社
会」を求め る場 合 がこ の例で あ る
。
4 .
こ
れ か らの 世 界 を 設 定 す る デ ザ イ
ン
の 使 命
「
こ れ か らJ と い う未 来 や 将 来 を 想 定し設 定 するグロー
バ ル
デザイ ン の コ ン セプ トに は、
何
が 必 要であろ うか。
本 質 的
な 「
地 球
の
姿
」 「
自然
の
姿
」 「
生
き
物
の
姿
」 「
人
の
姿
」
「
人
々の
生 活
」
、
「
世
界の
構 成
」 「
人
口
構 成
」
、
「
人
間の
役 割
」 「
生
き 物の役 割」 「デ ザ イン の役 割」 な ど を 明 確にす ることであ る
。
そ して
、
これ か らの世 界 を 想 定 し 設 定 す る グロ
ー
バルデザ イ
ンを
構 築
す る 目 的 は
、
争いや 過 剰 競 争の
経
済 と 人 間
指
向 社 会
、
複 雑
にな り過 ぎ た 社 会
、
分 か り に くい
目標
、
未
来 に
夢
が
描
け な
くなっ た 生
活
な ど を
、
本 質
の追 求 に よっ て
、
社
会 や 生
活
な どの
対
象
を
、
明
確 化
、
単 純 化
、
基
本 化
する こ と である
。
エ コデ
ザ
イ ンから
始 ま
ったデザイ ンの
使 命
の
見 直
しは
、
人類
の
生 存
に も
関
わる
重
要 な
事
項で
あ
ると
考
え て い る。 デ
ザ
イン で
平 和な世 界が
構 築
でき る と信じ て い る
。
以
上
、
最 近
の ニ ュ
ー
ジ ラン
ドや
フィ ンラン
ド
、
中
国
、
カナ
ダ
、
フ ランス
、
イ タ リ ア な ど
、
訪
問し た
各
国の デ ザ イ ン
事情
を
背
景に
、
私
見 を
述
べ さ せ て いた だ き まし た。
最
後
に
、
本 特 集
号の企 画に
快
く ご
協 力
い ただき
、
貴 重
な 原
稿
を提 供
して いただいた
執 筆 者
の
皆 様
に 深 く
感 謝
し てお りま す。
あ りが と う こぎいまし た
。
繦
鞭
∵
懲
匹