PCで体験するKimchiによる簡単KVM操作
日本アイビーエム株式会社
TSS事業統括 SWサービス事業部
STSSスキルコミュニティ 2014
© 2014 IBM Corporation
はじめに
Kimchiは、IBMが作成したHTML5のインターフェースでKVMを管理するソフトウェアで、 PowerKVMの管理にも使われます。 Kimchiはオープンソース化され、PC向けのビルドも提供されています。 今回は、PC向けのビルドを利用し、KimchiによるKVM操作の体験環境の構築方法をご紹介しま す。 当資料は、201411月現在のIBMその他の情報に基づいて作成されております。この資料に含ま れる情報は可能な限り正確を期しておりますが、日本アイ・ビー・エム株式会社による正式なレ ビューは受けておらず、当資料に記載された内容に関して日本アイ・ビー・エム株式会社が何ら保 証をするものではありません。したがって、この情報の利用またはこれらの技法の実施はひとえに 使用者の責任においてなされるものであり、当資料の内容によって受けたいかなる被害に関しても 一切の保証をするものではありませんのでご了承ください。© 2014 IBM Corporation
用意するもの
導入先PC1台 – 今回はThinkPad x230を利用しました ホスト区画用Linux – 現在、プロジェクトのページには、Fedora、RHEL(6.5、7)、openSUSE、Ubuntu用のパッケー ジが用意されています – 今回の目的は、KimchiでのKVM操作を体験することです。ベースとなるLinuxへは最低限のコ ンポーネントを導入したいと思います。– そのため、今回は、Ubuntu Server 14.04.1 LTSとCentOS 7 Minimal Install を利用しました • http://www.ubuntu.com/download/server • http://isoredirect.centos.org/centos/7/isos/x86_64/ Kimchiパッケージ – 基本区画用Linuxにあわせたパッケージをプロジェクトのページからダウンロードします – 今回は、下記のページから、kimchi-1.3.0-0.noarch.deb と kimchi-1.3.0-0.el7.x86_64.rpmを 入手しました。 • http://kimchi-project.github.io/kimchi/downloads/ ゲスト区画用Linux – ゲスト区画用LinuxのISOイメージを入手しておきます。ホスト区画用のものを使用してもかまい ません その他に、クライアントPCと外部接続可能なネットワーク環境を用意します。クライアントPCには Puttyなどsshやsftpのを用意します
Kimchi Project ページ
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Kimchi Download ページ
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PCの設定
KVMを稼動させるには、CPUの仮想化機能を有効にする必要があります ThinkPadの場合
– 起動時にF1キーを押すことでBIOSの設定画面に入ります
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ホストLinuxの導入 (Ubuntu Server 14.04.1 LTS)
下記より、Ubuntu Server 14.04.1 LTSのISOをダウンロードします • http://www.ubuntu.com/download/server
ISOイメージを焼いたDVDでブートします ガイドにしたがって、Linuxを導入します
ホストLinux (Ubuntu Server 14.04.1 LTS) への Kimchiの導入
ホスト区画へsftpでパッケージを転送します
sshdでホスト区画に接続後、下記の手順で導入します
– 導入直後のためパッケージデータベースをアップデートします • sudo apt-get update
– Kimchiパッケージの導入を試みます。依存関係のため、導入に失敗します。 • sudo dpkg -i kimchi-1.3.0-0.noarch.deb
– 依存関係を解消します。保留になっていたKimchiも導入され、自動的に構成されます • sudo apt-get -f install
– Kimchiは自動起動します
– psでkimchidが稼動していること、netstatでポート8001がLISTENであることを確認します • ps -ax | grep kimchid
• netstat –an | grep 8001
Ubuntuではiptablesが自動起動し、停止させることはできません
Kimchiの構成時に、ポート8000,8001,64467の開放がiptablesに追加されます
ただし、そのままではホスト区画の再起動で開放は消滅します(Kimchiは自動起動します) 「sudo iptables-save > filename」でファイルに保存し、
起動後、「sudo iptables-restore < filename」復元するなどの対応を行います
なお「sudo dpkg -i kimchi-1.3.0-0.noarch.deb」を再度実行すると、その処理の中で、ポー トの開放が行われました
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ホストLinuxの導入 (CentOS 7 Minimal Install )
下記より、CentOS 7 Minimal InstallのISOをダウンロードします • http://isoredirect.centos.org/centos/7/isos/x86_64/ ISOイメージを焼いたDVDでブートします ガイドにしたがって、Linuxを導入します – 導入中にネットワークをオンにして構成をしておきます – 必要に応じて、ファイルシステムの構成を変更します • CentOSの場合、/homeを大きな領域として作成します • Kimchiのデフォルトでは/varを利用するため /homeはつかわれません (追加のストレージプールとして/homeを指定することは可能です)
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ホストLinux (CentOS 7 Minimal Install ) への Kimchiの導入
ホスト区画へsftpでパッケージを転送します
sshdでホスト区画に接続後、下記の手順で導入します – リポジトリーとしてEPELを追加します
• yum install epel-release – Kimchiパッケージの導入します
• yum install kimchi-1.3.0-0.el7.x86_64.rpm – Kimchiを起動します
• sudo service kimchid start
– psでkimchidが稼動していることを確認します • ps -ax | grep kimchid
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Kimchiへの接続
httpsでポート8001に接続します – https://[サーバー]:8001/ Kimchiのログイン画面が表示されます ホスト区画のLinuxのユーザー名/パスワードでログインしますKimchiの操作
Kimchiの操作は、上部のタブを切り替えて行います
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ネットワークの設定
ネットワークでは、NAT接続用のインターフェースがデフォルトで作成されています 「+」から、ブリッジや隔離用のインターフェースも 作ることができます 今回はブリッジを追加作成しました 作成後は、アクションボタンで「開始」しますストレージの設定
ISO用、VMの設置用のストレージ・プールがデフォルトで作成されています
「+」より、接続タイプが異なるストレージ・プールを 作成することもできます
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テンプレート追加の準備
テンプレートを追加するために、ホスト区画内のローカルISO、ネットワーク上のリモートISO、既存 のVMローカルイメージファイルが利用可能です ここではローカルISOを利用します デフォルトで作成されたISO用のストレージ・プール「/var/lib/kimchi/isos/」にISOイメージをコピーし ます – Ubuntuの場合、一般ユーザーに書き込み権が無かったため、sshセッションからchmodで許可 を与えましたテンプレートの追加
「+」で追加パネルを開き、ローカルISOイメージを選択します ISOが表示されるので、選択して「作成」をクリックします
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テンプレートの編集
ゲストの作成
ゲストタブの「+」でゲストになるVMを作成します 名前を付け、テンプレートを選び、「作成」 をクリックします ゲストが作成されました 「アクション」から構成を変更することも 可能です© 2014 IBM Corporation
ゲストのキーボードの日本語化
VNC接続のキーボードを日本語に設定します sshより下記のコマンドで、ゲストの設定を開きます
– sudo virsh edit [ゲスト名] <graphics>の設定を探します
ゲストの起動
ゲストの電源ボタンをクリックします
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ゲストへの接続
ライブタイルをクリックすると、ブラウザーの新しいタブでVNC接続が開きます 通常のLinuxと同様に導入・設定を行います
ゲストの利用
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