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2012年総選挙・テレビはどう伝えたか

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2012 年総選挙・テレビはどう伝えたか

∼各局ニュース番組を検証する∼

2013 年 1 月26日

放送を語る会

はじめに Ⅰ、選挙結果とテレビ報道の特徴 Ⅱ、 二大政党 ・ 第三極 偏重。「政権選択の選挙」という誘導 Ⅲ 政策の争点と改憲問題の埋没 Ⅳ キャスター、コメンテーターの姿勢をめぐって Ⅴ、テレビ選挙報道の弱点と解消の方向 おわりに― 民主主義に資する放送のあり方を 別表・番組が主に取り上げた政党と関連報道 資料・各番組モニター担当者のコメントから

はじめに

2012 年暮れの第 46 回衆議院選挙は、自民党圧勝、民主党大敗、日本維新の会が第三党 に躍進する結果となった。 11 月 16 日の国会解散前後から、テレビ、新聞などのメディアで、大量の選挙関連報 道が展開された。これまで、放送を語る会は重要な政治的な動きについて、テレビニュー ス番組をモニターし、その都度報告をまとめ、公表してきたが、今回の総選挙報道につい ても、会をあげてモニター活動に取り組んだ。 モニター期間は、衆院解散2日前の 11 月 14 日から投票日前日の 12 月 15 日までのおよ そ1か月である。対象としたのは、首都圏のチャンネル順に、NHK「ニュース7」「ニュ ースウオッチ9」、日本テレビ「NEWS ZERO」、テレビ朝日「報道ステーション」T BS「NEWS23クロス」、テレビ東京「ニュースアンサー」、フジテレビ「NEWS J APAN」、の7番組である。 モニターの方法としては、各番組1名ないし2名の担当者が毎日の放送の概要を記録し たうえで、批評のコメントを作成し、会の内部で共有する形で進めた。本報告は、その記 録の集積に基いている。 担当グループは、開始時に、次のようないくつかの視点で番組を視聴することを確認し た。各番組のモニターは、この4 つの視点を意識して作成された。 1、各党・各候補者の政策や主張、選挙活動が公平に伝えられているか。

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2、政治的争点がどのように報道されているか(原発再稼働・脱原発・今後のエネルギ ー政策、東日本大震災からの復興、消費税増税・富裕税創設などの税制改革、経済 政策、雇用、福祉・社会保障、子育て・教育、TPP、領土問題など。現実に照ら した各候補者の政策の検証、各候補の政策の踏み込んだ比較などの視点があるか) 3、キャスター・コメンテーター・ゲストなどの論評は、公平・正確か 4、報道姿勢、編集方針に偏りはないか(ニュースの配列、取り上げ方、専門家・ゲス トの起用など) 当会が続けてきた、担当者が分担した番組を一人で記録し、それを集めるという手法は、 極めてシンプルで素朴なものである。その記述は担当者の主観によるところがあり、また あくまで対象はニュース番組に限定したので、その局の選挙報道全体の評価は行っていな い。しかし、7 番組の 1 か月、A4およそ 300 ページに及ぶ番組記録を全体として検討す ることによって、少なくとも今回のテレビ選挙報道の基本的な傾向や問題点は明らかにな ったと考える。

Ⅰ、選挙結果とテレビ報道の特徴

以下の報告の主要な目的は、この間の総選挙報道の特徴と問題点を明らかにすることで あるが、同時に考察したいテーマとして、テレビ報道と選挙結果の関連性の問題がある。 今回の選挙報道は、選挙結果とどのような関係があるのだろうか。 確定的、定量的に証明できることではなく、メディアの報道だけが結果を導くというこ とはあり得ない。しかし、結論的に言えば、モニター担当者による番組記録を詳細に見る かぎり、テレビ選挙報道が、今回の選挙結果を導く要因のひとつになったことは否定でき ない。この点についても、このモニター報告を判断材料の一つとして提供したい。 選挙結果の特徴は幾つかあげられる。 第一に、自民党が、小選挙区制という民意を歪める制度の援けもあって、4割の得票 で8割の議席を獲得した。自民党は勝利した前々回の総選挙から大きく得票を減らして おり、実質的には民主党の沈下によって勝利したといえる結果となった。その一方で、 新党の日本維新の会が躍進した。 第二に、投票率が59.32 パーセントと、戦後最低となった。また、白票などの無効票 が 204 万と、過去最高となった。棄権はしたくないので投票所には出かけたが、投票し たい政党、候補者がない、という有権者の姿が浮かび上がる。 第三に、改憲をめざす勢力が、衆院で優に3 分の2を超える結果となった。近年の憲 法 9 条に関する世論調査では「9 条は変える必要がない」という意見が 60 パーセントを

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超えたという例がある。(2010 年 5 月『朝日新聞』の世論調査では 67 パーセント)選 挙後、国会とこの国民の意識のねじれ現象が顕わになった。 一方、モニター記録から判明したテレビ選挙報道の特徴はどうだったか。 1)解散直後からの報道では、圧倒的に民主党、自民党、それに「第三極」維新の会の登 場回数が多く、政策や争点の解明よりは政治家の動きを追う「政局」報道が支配的だっ た。この傾向は公示直前までのテレビ報道の大きな特徴となっていた。 とくに「政権選択の選挙」という表現が繰り返され、民主か自民かの選択肢が主要な ものという印象が作り出された。何回も行われた世論調査は、民主、自民の比較を軸と して伝えられ、選挙の結果は予め決まっているかのような予断を与えた。 2)選挙の争点は一定程度伝えられていたが、その背景となる日本の現実の提示や解説が 充分に行われず、各党の主張のみが伝えられ、争点が掘り下げられない傾向があった。 とりわけ、自民党、日本維新の会が政策として掲げた改憲問題は、どちらかといえば 埋没させられ、充分な論議とはならなかった。この争点は、戦後日本の平和主義の原則 や、政治権力と国民の関係の原則を変えるかどうかという、国家のあり方に根本的にか かわる性格のものであった。したがって、他の争点とは質の違うものとして、テレビ報 道の側が何よりも重視すべき争点であった。 3)上記のような特徴をもった報道の中で、キャスターやコメンテーターの見識が問われ たが、傾聴に値する発言がある一方で、疑問を持たざるを得ない発言、態度もあり、番 組によってレベルの違いが感じられた。また、取材、報道の姿勢の面でも疑問の残る放 送があった。 4)選挙報道に充てられる放送時間量が、政党数が増え、争点が多岐にわたるにもかかわ らず充分とはいえなかった。政治家の発言は断片的であることが多く、テレビで印象の よい政治家が有利という、テレビの宿命的な弱点が露呈した。 以下、これら4項目の特徴に添って、モニター内容を報告することにする。なお、巻末 資料として、各番組のモニターコメントから、典型的な批判を抜粋して提示した。

Ⅱ、「二大政党」と「第三極」偏重。「政権選択の選挙」という誘導

1)「第三極」報道の異常 まず本報告末尾の「別表」から見ていただきたい。 解散の翌週から二週間、11 月 19 日から 30 日まで、放送に主に登場した政党名を番組

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別に示したものである。 すぐわかるように、民主党、自民党の「二大政党」と、維新の会を中心とする「第三極」 に関する報道が圧倒的な部分を占めている。後半の二週目では未来の党が毎日登場する。 その他の政党が登場する場合もあるが、ショートコメントが羅列される場合が多い。 このケースは枚挙にいとまがない。19 日から 23 日までの期間で、代表的なのはNHK 「ニュース7」「ニュースウオッチ9」で、ほぼ毎日、「二大政党」の動向のあとに「第三 極」の動きを伝えるというパターンが繰り返された。 フジテレビ「NEWS JAPAN」などは、11 月 20 日は民主・自民・公明・維新の会 のみ、21 日は「二大政党」と維新の会のみ、23 日も「二大政党」と維新の会の動き、24 日も「二大政党」のみ、といった状態だった。その他の局も大同小異である。(個別の番組 の特徴については巻末資料「担当者コメント」を参照) 今回の選挙での、新しい政治勢力の離合集散は選挙史上かつてない事態であり、ニュー ス番組が注目し、報じるのは当然のことである。しかし、これほど頻度が多く、量的にも この期間の選挙報道の大半を占めるというのは異常である。 また、民主党、自民党の登場時間、回数も非常に多い。このような「二大政党」偏重の 中で、既成の少数政党は、ほとんど後景に追いやられてしまった。 こうした報道は、選択肢が「二大政党」のうちどちらか、あるいは「二大政党」に対抗 するのは維新の会などの「第三極」であるという限定された印象を作り出した。「第三極」 の維新の会は、消費税増税、原発維持、TPP参加、といった政策で自民党や民主党と共 通する部分があり、「二大政党」と「第三極」とは政策的に真の対立とはいえないものであ った。この期間、いわば「見せかけの対立」がテレビによって作り出されたとも言える。 2)「政権選択選挙」という限定 選挙報道の後半、NHK「ニュースウオッチ9」などでは、今回の選挙に「政権選択を 問う選挙」という枕言葉を必ず付けて報じた。これは、「二大政党」偏重の報道の当然の帰 結としての表現であった。 もちろん、政権が変わるかどうかが有権者の大きな関心事であることは否定できない。 しかし、投票行動にあたっては、この選択肢だけがあるわけではない。脱原発の勢力がど れだけ伸張するか、また平和憲法を守る勢力がどれだけ国会に地歩をしめるか、という関 心もあり、この選択肢のほうが日本の今後にとって重大な争点であるとも言える。 「政権選択の選挙」という限定は、このような重大な争点を二次的なものにする効果を 生むものであった。NHKはこの期間、何回か世論調査を行い、結果を公表したが、かな らず総理大臣には野田代表と安倍総裁とどちらがふさわしいかという調査結果を紹介した。 これもまた、選挙を「二大政党」間の選択に限定していく作用を果たした。 選挙期間中の世論調査には批判が強い。例えばTBS「NEWS23 クロス」は、最終盤 の 12 月 12 日に議席予想の世論調査結果を発表したが、議席予想などの世論調査は、投票 行動に影響を与えるおそれがあり、選挙への関心を「どの政党が勝つか」というところへ 誘導し、政策的争点を軽視する傾向を生む危険があった。

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このほかも幾つかのテレビ局が、世論調査でそろって自民有利の予想を公表した。この ため、有権者に予め選挙結果がわかっていると受け取られて、投票への意欲を失わせた可 能性がある。戦後最低の投票率は、世論調査を繰り返し報じた選挙報道と無関係ではない と思われる。 3)政党への時間配分の不公平 「二大政党」と「第三極」偏重の報道の中で、放送中の時間配分が政党によって偏り、 とくに少数政党に与えられる時間量が少ない、というケースが通例となっていた。 解散によって、いったんは議席数が白紙になったと考え、選挙期間中はできるだけ公平 に各政治勢力の主張や動きを伝えるべきだが、日常の放送の慣行を踏襲して、従来どおり 政党の大小をつよく反映する時間配分の放送が選挙期間も続いた。 一例をあげると、日本テレビ「NEWS ZERO」は 12 月 4 日から 14 日にかけて党 首インタビューを放送したが、民主党に 14 分以上、自民党 13 分以上の時間量に比べ、み んなの党、社民党、共産党には5分前後であった。これでも少数政党に比較的時間を配分 しているほうである。 各党の選挙公約の紹介でも偏りがあった。フジテレビ「NEWS JAPN」の例では、 自民党の公約発表は3 分 10 秒、民主党 2 分 40 秒、維新の会 2 分 10 秒プラススタジオ解 説 1 分 40 秒、共産党はわずかに 18 秒にすぎなかった。 TBS「NEWS23 クロス」は、11 月 27 日、民主党のマニフェスト紹介に 22 分を、 翌 28 日に自民党公約に 16 分 40 秒を費やしたが、社民党のマニフェスト、共産党の改革 ビジョンがすでに公表されているにもかかわらず、この番組ではまったく触れないという 不見識な放送となっていた。 小選挙区制のもとで、少数政党はもともと不利な立場に置かれている。その上、選挙報 道でも少数政党が不利な位置に置かれれば、少数はますます少数に、多数はますます多数 に収斂する、という傾向をメディアが促進してしまうことになる。

Ⅲ、政策の争点と改憲問題の埋没

1)取材事実を踏まえた争点の提示 選挙における政策上の争点については、各局ともさまざまな工夫をこらして整理し、伝 えようとしていた。しかし、政治家の動向を伝える「政局的」報道が肥大化する中で、政 策中心の報道が充実していたとは言い難い。争点紹介の時間が少ないため、政党の対立す る主張を並べるだけという傾向が根強くあった。 また、争点も、時間の関係のためか、限定されることが多かった。消費税増税、原発、 TPP、という三つの争点の設定がよく見られたが、沖縄基地問題や、改憲問題がともす れば脱落した。 争点を提示して、各党の見解をきく、というときに、望ましいのは、その争点に関して

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局側の調査、取材が行われ、現実に何が起こっているかを明らかにした上で、政治家の見 解を訊く、という方法である。各局モニター報告の中では、残念ながらこのような形の放 送はあまり見当たらなかった。 しかし、まったくないわけではなく、テレビ朝日「報道ステーション」では、争点を伝 える際、事実関係をVTRにまとめてまず提示する方法がとられた。例えば、11 月 21 日 の放送では、工場閉鎖やリストラの現状のあとで各党の政策を紹介した。原発政策につい ては山口県上関の原発反対の動きを伝えたあと、各党の政策を整理している。12 月 13 日 には、 核のゴミ の未解決の実態をVTRで伝え、対応を各党に聞いている。 原発に関する主張を、分類して並べる報道が一般的な中で、核廃棄物の問題まで踏み込 んで政党に問うのは他に例がない。「報道ステーション」は、このほかかなりの回数で局側 の取材VTRと組み合わせた争点のシリーズを組んでいる。このような姿勢は、他局では あまり見られず、評価に値する。 2)憲法をめぐる争点の埋没 今回の選挙では、自民党が、天皇を元首とし、自衛隊を国防軍と位置づける「憲法改正 草案」を掲げ、憲法改正を政権公約に含めて選挙戦を展開した。また、日本維新の会も、 「自主憲法」の制定を公約とした。そればかりか石原代表は核武装のシミュレーションま で提案した。 このような政治勢力の台頭は、今回の選挙の大きな特徴であった。これらは戦後日本の あり方を根底から変えようとする動きであり、報道側は、この争点を特別に重視しなけれ ばならなかったが、モニター報告を見るかぎり、対立する政治家の発言を並列する程度の 争点提示に止まっている。 この問題を時間をかけ、正面から取り上げた番組は、「報道ステーション」が12 月 3 日、 「憲法改正と国防軍」というテーマを設定した例のほか、ほとんど見当たらない。NHK 「ニュースウオッチ9」は、11 月 27 日から3日間、「違いを問う」と題して、争点を整理 したが、「消費税増税と経済政策」「原発政策」「対中国政策」の三つが選択され、改憲問題 は選ばれていない。 放送メディアは、新聞など活字メディアとは違って、放送法の規制を受けるので、局と して改憲反対、といった政治的立場に立つことはできない。しかし、歴史的事実の提示や、 国際世論の動向取材などを通じて、この争点がいかに深刻なものかを示すことはできたは ずである。また、自民の草案の重大な内容を、9 条改廃部分に限らず視聴者に明らかにし、 検討を呼びかけることもできた。しかし、選挙後半、自民党が憲法問題を積極的には主張 せず、経済政策を前面に立てたこともあって、報道でのこの争点の追及は弱く、後退した。 これが、憲法9条改定を望まない有権者が相対多数でありながら、改憲を主張する政治 勢力が大勝する、という「ねじれ」現象を生んだ要因のひとつとなった疑いがある。 現在のテレビジャーナリズムが、憲法問題に対する敏感さを欠くと言わざるをえない経 過であった。

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Ⅳ キャスター、コメンテーターの姿勢をめぐって

今回に限らず、選挙報道では、ニュース番組のキャスター、コメンテーターの見識や姿 勢が問われる。しかし、日本のテレビ局では、現実社会の取材の体験を背景に、政治家の 発言に迫る、というタイプのキャスターはなかなか存在しない。 わずかにその可能性を感じさせたのは、テレビ朝日「報道ステーション」のキャスター、 コメンテーターの発言だった。 12 月 7 日の放送では、11 党首に聞く、として、スタジオに党首を招いて討論を行った。 古舘キャスターは、司会進行にとどまらず、重要な問題について提起して党首に問うスタ イルを貫いていた。 維新の会の石原代表に、「核のシミュレーション」の発言について問い、それに対する石 原の憲法攻撃の発言について、「その憲法のおかげで今があるのではないか」と返し、「平 和憲法に感謝の気持ちはないのか」と食い下がっている。 同番組の三浦俊章コメンテーターも、しばしば重要な指摘をしている。12 月 13 日の放 送では、維新の会の石原代表の「憲法 9 条が日本を駄目にした。北朝鮮になめられるのも、 戦争できないからだ」といった過激な発言を含む各党首の主張を並べたあと、「最近、党首 の言葉が乱暴になってきている。しかし、国民の意識はもっと穏やかなのではないか。(中 略)もっと身近な問題点を詰めなければいけないところを、乱暴な言葉で切り捨てていく のは、国民の意識と乖離しているのではあるまいか。」とやんわり批判した。 12 月3日の放送では、前記のように「憲法改正と国防軍」という争点を取り上げた。各 党の主張のあと、古舘キャスターは「選挙後の結果によっては、政権の枠組みを考えると、 衆議院の3分の2は320、もしかするとスッと早めに動きが起きることも視野に入れて おかねばならない。有権者はここをしっかり考えなきゃいけない」と、有権者に「憲法改 正」が現実のものになることへ注意を喚起した。 こうしたセンスは他の番組ではなかなか見られなかった。今回の選挙報道では、「報道ス テーション」が、争点中心の企画を展開したこともあって、他局の番組と一線を画したと いう印象がある。 これと対照的に、TBS「NEWS23クロス」のキャスター、コメンテーターの発言 について、モニター報告では疑問の声が上がっていた。 11 月 22 日は、民主党内のTPP反対の議員の動きを伝えたが、これを受けた播摩卓士 コメンテーターは「TPPは交渉に参加しないと内容もわからないし、自分たちの条件を のんでもらうこともできない。だから参加するなら、早く交渉に入ったほうが良い」と解 説している。TPPの本質はすでにかなり明らかになっており、その広範な影響は、ジャ ーナリストであればある程度予測できるものである。この発言はそうした取材に基く見識 を欠いた、あまりに素朴な主張と言わざるをえない。 12 月 13 日の「12 党首に聞く」という特集でも、同コメンテーターは、出席党首への質 問で「日米同盟を強固にしないと、北朝鮮に対抗できないという意見がありますね」と問

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いかけていた。こうした一方の立場にたった発言を問題だと感じる視聴者は少なくなかっ たはずである。 全体に、日本のテレビ局には、もっと見識のある練達のキャスター、コメンテーターが 必要だといえる。とりわけ選挙報道ではこの要請は切実である。

Ⅴ、テレビ選挙報道の弱点と解消の方向

以上のような報道の特徴に加え

政党数が増え、争点が多岐にわた るにもか かわらず 、 選挙報道に充てられる放送時間量が充分ではなかったため、政治家の発言が極端なまでに 短く編集されて伝えられることが多かった。その事例はあらゆるニュース番組全体に及ん でいる。10∼11 人の党首の発言が、全体でわずか6分程度にまとめられるなどという例 もあった。 こうした報道のあり方が支配的な中、短い時間で、断固とした調子で歯切れよく発言す る政治家の印象が、その容姿も含めて有利になる、という、テレビの特性による作用は避 けがたいものとなった。 たとえば、日本維新の会の石原代表や橋下代表代行の、かなり過激な発言が強い印象を 残し、投票行動に影響を与えたことは充分考えられる。この党の飛躍的な勝利は、露出度 が抜群に多かったことと併せて、テレビの特性が影響していた、という見方もありうる。 テレビで伝えられる政治家の発言は、どの党の場合もきわめて短く、その党の政策、主 張の全体に比べれば、ごく一部に過ぎない。しかし、テレビメディアでは、視聴者がその 短い発言をあたかも政党全体の表現であるかのように受け取る危険が常に存在している。 これらの作用は、活字メディアとは違うテレビ特有のものであり、とくに選挙報道のみ にあるわけではない。しかし、有権者の判断に重大な影響を与える選挙報道にあたっては、 報道側は、このようなテレビの限界と弱点にたいする充分な自覚が必要である。 解決の方向としては、各政治勢力に丁寧に政策を問う時間を確保し、政策や争点を中心 にした報道を強化するために、選挙報道に充てる放送時間量を拡大することがまず必要で ある。この方策を含め、選挙時の番組のあり方を再検討し、根本的に見直すことが求めら れる。

おわりに― 民主主義に資する放送のあり方を

上記のような選挙報道の傾向がしだいに明らかになった 11 月末、当会は、日本ジャー ナリスト会議と連名で、テレビ各社に以下の 3 点を骨子とする申し入れを行った。 ここに再掲するのは、前述のモニター報告にみられるように、今回の選挙報道でこの申 し入れの内容がかならずしも実現されなかったからである。これらの要求は、今後予定さ れる国政選挙の報道において、いっそう重要な意義をもつものである。

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1)政党、政治家の動きの報道に偏らず、各政党の政策・主張を丁寧に伝え、選挙の 争点を明らかにして、有権者の 判断に資す る、 政策中心の報 道を充実 させるこ と。 その際、単に政党の主張を伝えるだけでなく、重大な争点となっている、脱原発、 暮らしと雇用、消費税増税、TPP、沖縄の米軍基地、安保・外交、改憲、といっ た諸問題について、有権者の理解を助ける解説番組、記事を充実させること。 2)政党の政策・主張を紹介するにあたっては、現在の議席数の多少にしたがって放 送や記事の量を配分するのではなく、少なくとも選挙期間中は、各政治勢力に公平 に主張の機会を与えること。とくに民主・自民の「二大政党」偏重の報道姿勢を改 めること。 3)選挙報道を、従来の報道の延長線上ではなく、その量と質を抜本的に拡充するこ と。とくに放送メディアでは、上記のような報道は、過去の選挙報道の延長線上で は実現が困難である。政党数が増大したこともあり、編成の姿勢を抜本的に見直し、 政策論議中心の番組を、長時間、数多く放送すること。 (放送を語る会・日本ジャーナリスト会議「有権者の判断に役立つ公正、公平 で充実した選挙報道を求めます」より。2012 年 11 月 28 日申し入れ) 放送法は、法の目的を、「放送に携わる者の職責を明らかにすることによって、放送が民 主主義の健全な発達に資すること」(第1条 3 号)としている。放送法を遵守すべき放送 事業者は、この精神にしたがい、日常の放送を通じて、民主主義の発達に資することを心 がけなければならない。 こうしてみると、選挙報道は、放送が民主主義の発展に貢献するもっとも重要な機会で ある。今回の報道は、そのような責任に応える質と量を持ちえただろうか。 現実には、これまでモニターで明らかにした問題点がある上に、テレビ全体では、選挙 期間中も膨大なバラエティ番組、グルメ番組、紀行番組などが放送時間の大半を埋めてい た。 幅広く深い取材に基いて政治的争点を掘り下げて提示し、ひとつの争点で長時間の番組 を連続して組むこと、その際、局側キャスター、コメンテーターが、各党の政策、公約を 問いただすだけの見識をもつこと、各党、各政治勢力に、できるだけ多くのアピールの時 間を保障し、放送での政党間の相互討論の時間を確保すること、など、従来型報道の見直 しを含む抜本的な改革を求めたい。それが有限の電波を使う社会の公器としてのテレビ放 送の責務である。

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別表 番組が主に取り上げた政党名と関連報道

11月19日∼24日

(ショートインタビューのみの場合、記載していない政党があります) 11 月 NHK ニュース 7 NHK ニュース ウオッチ9 日本テレビ NEWS ZORO テレビ朝日 報道ステー ション TBS NEWS23 クロス フジテレビ NEWS JAPAN テレビ東京 ニュース アンサー 19 民主 自民 維新の会 維新の会 +各党反応 民主 自民 維新の会 民主 維新の会 「デフレ脱却」 自民・民主 各党主張 維新の会 民主 民主 維新の会 亀井新党 民主 20 民主 自民 維新の会 自民 民主 維新の会 民主 自民 民主 「TPP」 各党主張 民主 民主 維新の会 自民 自民 減税日本 維新の会 21 自民(公約) 民主 維新の会 自民(公約) (共産、社民 ショートコメント) 民主 自民(公約) 自民(公約) 「地方経済」 各党主張 自民(公約) 維新の会 減税日本 みんなの党 「世襲問題」 各党主張 民主 維新の会 自民(公約) 民主 減税日本 維新の会 自民(公約) 22 民主 自民 社民(公約) 民主 自民 社民(公約) 亀井新党 民主 社民(公約) 減税日本 維新の会 民主 自民 社民(公約) 「消費税」 各党主張 亀井新党 自民 民主 亀井新党 社民(公約) 自民 23 民主 自民 維新の会 民主 自民 維新の会 維新の会 維新の会 「原発政策」 各党主張 維新の会 みんなの党 自民 民主 公明 民主 自民 維新の会 みんなの党 24 民主 自民 維新の会 ― ― ― ― 民主 自民 ―

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11月26日∼30日

11 月 NHK ニュース 7 NHK ニュース ウオッチ9 日本テレビ NEWS ZORO テレビ朝日 報道ステー ション TBS NEWS23 クロス フジテレビ NEWS JAPAN テレビ 東京 ニ ュ ー ス アンサー 26 民主 自民 未来の党 共 産 ( 改 革 ビジョン) 未来の党 +各党反応 共産(改革ビ ジョン) 民主 自民 未来の党 +合流の動き 維新の会 民主、自民 共 産 ( 改 革 ヒ ゙ ジョン) 未来の党 +各党反応 共 産 ( 改 革 ヒ ゙ ジョン) 「 発 送 電 分 離」各党主張 未来の党 +各党反応 未来の党 +合流動き 維新の会 共産(改革ビ ジョン) 未来の党 27 未来の党 + 各 党 反 応 未来の党 維新の会 +各党反応 民主 (マニフェスト) 未来の党 +合流動き 民主(マニフェスト) 未来の党 +合流の動き 民主(マニフェスト) 未来の党 +合流動き 民主 (マニフェスト) 未来の党 +合流動き 維新の会 民主 (マニフェスト) 新党改革 (公約) 未来の党 生活第一 民主 (マニフェスト) 28 民主 自民 未来の党 + 各 党 反 応 未来の党 生活第一 +各党反応 民主 自民 未来の党 みんなの党 (公約) 未来の党 みんなの党 (公約) 「 日 米 地 位 協 定」各党主張 未来の党 自民(公約) 未来の党 +各党反応 未来の党 + 合 流 の 動き 29 未来の党 民主 自民 維新の会 (公約) 維新の会 (公約) +各党反応 民主 自民 党 首 ネ ッ ト 討 論 維新の会 (公約) 未来の党 党 首 ネ ッ ト 討 論 維新の会 (公約) 「公共事業」 各党主張 党 首 ネ ッ ト 討論 維新の会 (公約) 党首ネット 討論 未来の党 (公約) 維新の会 (公約) 維新の会 (公約) 未来の党 30 党首討論 の発言抜 粋 党首討論の 発言抜粋 党首討論の 発言抜粋 党首討論の 発言抜粋 党 首 討 論 の 発言抜粋 党 首 討 論 の 発言抜粋 国民新党 (公約) 新党大地 (公約) 党首討論 発言抜粋 未来の党 維新の会

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【資料】各番組モニター担当者のコメントから

以下は、各番組をモニターした担当者のコメントのうち、比較的重要な提起、指摘のあ るものを抜粋したものである。 モニターするにあたって確認した視点に基づき、次の三つの項目に分けて記載している。 1、各党・各候補者の政策や主張、選挙活動が公平に伝えられていたか。 2、政治的争点がどのように報道されているか、争点に関する報道姿勢、編集方針に偏 りはなかったか。 3、キャスター・コメンテーター・ゲストなどの論評は公平・正確か、またその姿勢に 問題はないか。 抜粋したコメントは、対象番組の全期間のコメントのごく一部であり、あくまでその日 の放送の批評であって、その番組の全体の傾向を示すものではないこと、内容は担当者の 主観によって書かれていること、などを断っておきたい。

1、各党・各候補者の政策や主張、選挙活動が公平に伝えられていたか。

NHK「ニュース7」 【12 月4日】 「第46回衆議院選挙が公示されました。300議席をめぐって最多の立候補者数。民 主政権か、自公が政権に復帰するのか、または第三極なのか―」、と、番組は高揚した武 田アナウンサーのコメントで始まった。 党首の第一声を各地から報じ、激戦区をひろってレポート。その後「ニュース7」の時 間枠を大幅に延長して、19 時 20 分からスタジオの武田アナと政治部の原記者が、各党首に 中継でインタビューしたのは、おおいに評価できる。 消費税、TPPに関しては○×で、原発問題については政策をフリップに書いてもらい 視聴者に表示し、それに関し記者からの質問に答える方式。 自民(10 分)公明(10 分) 維新(5 分)共産(4 分)未来(5 分)社民(4 分)大地(3分余)国民新党(3分)新党 日本(2分余)みんな(5分)新党改革(3分)民主(15 分)(中継がつながった順での 放送) 政党がどういう政策をとっているのか、よくわかったが、自民にしても民主にしても現 実とはちがうものであったり、原発政策では維新の会はこの時点で、推進の考えの石原代 表と橋下氏で真逆だったことへの突っ込んだ質問はなかった。 「各党に話を聞いて、必ずしも論点が明確とは言えない」と解説したのは許せるが、「選 挙の焦点は、どこと連携するのかが大事になっている。自民党が政権につくか、それとも

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民主か、または第三極を中心とした政権になるか― 12 日間の選挙戦がスタートしまし た。」と、まとめたのは、有権者を誘導しているのではないかと思った。 総選挙は、有権者が自ら政策で政党を選択する機会。それを政権問題にしぼってしま うのは、公示日の報道としておかしい。 【12 月 10 日】 またもや、5 党の活動しか紹介していない。さらに先週に世論調査を発表したが、この 時点でさらなる調査が報告された。重要政策でもまだ「わからない」が多い中、ていねい な報道が求められていると思う。その点、5党にしぼるのは、どうか。 激戦区として 7 区――別のNHKニュースで取り上げていたと思うけれど、維新の会の 候補者のレベルが低く、橋下が言葉を足して、とりなしていた報道だった。この日はそれ ではいけないと参謀が思ったのか、演説を一生懸命練習している内容になっていた。小泉 チルドレン、小沢ガールズといった「風」で国会に送り込まれた 1 年生議員がどうなった のか、事実に基づいた検証番組が求められていると感じた。 【12 月 14 日】 前日と同様、民主、自民と第3 極の構造に変化なし。こういう断片的な党首の訴えを 4 分出すなら、投票日を前に評論家(社会、政治、心理などの)の見方を一人 1 分 30 秒く らい出した方がずっと面白いのではないか。 人選はNHK(日曜討論など)に出ている人を選び、今回の選挙の意義、争点、マニフ ェスト、国際関係など、有権者の参考になる意見を述べてもらう。世論誘導でなく、世論 形成に役立つ情報を提供するのも放送局の役割で、こういう工夫が足りないと思う。 日本テレビ「NEWSZERO」 【11 月 21 日】 元総理の鳩山,菅、安倍の現在の 3 人の表情を紹介していた。しかし、安倍総裁を取り 上げながら自民党の衆議院選挙の政権公約のみを紹介するは問題と思う。自民党の宣伝そ のものと思える。しかも国防軍創設を取り上げていない。憲法改正問題にも触れていない。 なぜ各党の政策を取り上げないのか。フェアではない。 【12 月 9 日】 村尾キャスターが公明に自民党の集団的自衛権行使や国防軍について質問したのが印象 的であり、国民も聞きたいところだと思う。公明は連携をとなえながら明確に答えてはい ない。気になるのはインタビュー時間が民主は 14 分以上、自民は 13 分以上、未来は9分 以上、公明は7分以上あてている。各党の前議員数で時間を振り分けているようだが問題 と思う。公平な時間を充ててほしい。 TBS「NEWS23クロス」 【11 月 16 日】 ① 国会解散の段階で、各党の政策や政治姿勢をきちんと視聴者に伝えるべきなのに、乱 暴な切り口で日本の将来を占う重大事を処理してしまい、視聴者に最小限の判断材料さえ

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与える努力をしなかった。党代表の談話は5党のみ、各党の合成動画も7党で構成した。 議員数5人の「みどりの風」の映像は入れながら、共産、社民などの政党は排除した。多 党乱立を口実にしたり、世間の関心の高さを理由にこうした扱いをしたりしたのだろうが、 こうした扱いはまともとは言えず、客観性と知性が感じられない。 ② コメンテーターとキャスターの結びの論評は、それなりに頷けたが、政界の混乱をは やし立て、混迷を助長しているのは、放送局にも責任の一端はあると思える報道の仕方だ った。 【11 月 28 日】 前日の民主に続いて、今回は自民の政権公約を16分40秒以上にわたって紹介した。 すでに社民党が6日前にマニフェストを、共産党が2日前に改革ビジョンを発表している にもかかわらず、この番組枠では一言も触れないという非常識さが際立った。公示前なら 何でも許されるという報道姿勢は、社会の公器としてのあり方から外れてはしないか疑問 だ。また、国防軍、憲法改定を巡って言いたい放題を繰り返す安倍の気勢に押され、まと もに疑問を挟まなかったキャスターやコメンテーターにも、ジャーナリストとしての矜持 が感じられなかった。 フジテレビ「NEWS JAPAN」 【11 月 19 日】 TPP反対の山田元農相らの新党結成、民主党マニフェスト作成総会の混乱、民主離党 者などを伝えたが政局的うごきだけで、「TPPになぜ反対するのか」「なぜ離党するのか」 などの肝心の政治的争点には全く踏み込まず、表面的報道に終始。 13 党乱立で戸惑う有権者の声をわずかだが伝えたのはいいが、各党の主張の短い紹介は ここでも維新・自民・公明のみ。13 党全部を毎回出すのは時間的に無理としても、毎日、 固定的に自公民・維新のみの報道姿勢は、政治的偏向ではないか。 【11 月 20 日】 この日は、鳩山不出馬のほかに政治的争点に関して 2 項目取り上げられた。しかし、ま たも第三極・維新に関するもの。「企業・団体の献金」撤回については、民主細野政調会長 のコメントを挟んで批判的視点を感じさせる編集。一方、核武装に関して、石原の「持論 の展開」を「第三局の存在感を主張するもの」とするコメントは、やや肯定的な報道姿勢 が読み取れ、違和感を感じる。 「日銀に国債を買い取らせる」という安倍自民党の政策に、日銀総裁の反論を対置した ことは当然だが、各党の反応はここでも民主・前原、公明・山口のみ。他の政党の反応を 無視するのは政治的公平を欠く。 【11 月 22 日】 この日も、総選挙報道のトップは第三極のうごき。マスメディアのこのような第三極偏 重の話題設定に疑問。政治的公平を欠くのではないか。 「社民党の政権公約発表」は、政治的争点や政策について有権者が認識を深めるために は必要なニュースだが時間が圧倒的に短く、福島党首の短いコメントだけで政策のなかみ

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に踏み込んだ報道にはなっていない。また、前日の自民党の公約報道が 3 分 10 秒あった のに今日の社民党は 1/2 以下の 1 分 20 秒。仮に「議席に比例した時間配分」とすると、 この基準は政治的公平を保つために機能しているのか再検討の余地があろう。 【11 月 26 日】 まだ設立の記者会見もしていない嘉田新党のうごきに、選挙報道の大半の時間を割き、 その後は東国原の維新から立候補のうごき、選挙カーから落ちかかった野田、民主・自民 党首討論をめぐる駆け引きなど、政局報道中心に 7 分 20 秒。これに対して共産党の公約 発表は 18 秒。 第 3 極報道への傾斜は目に余る。それに対し共産党の選挙公約報道は全くおざなりで、 政治的公平を欠く。政策の解説や掘り下げそっちのけで政局報道にのめり込んだ報道姿勢 は、有権者が真面目に政策選択を考えるより興味本位に走る傾向を助長しかねない。 【11 月 27 日】 この日は、第 3 極のうごき 4 分 30 秒、政権公約関係計 4 分 40 秒。民主・自民・新党改 革の政権公約を取り上げていつもよりましな構成にはなっている。しかし、時間が短いた め、どれも政策の柱を紹介するレベルにとどまる表面的報道。自民の公約修正を取り上げ ているのは評価したいが、肝心の何がどう修正されたかには踏み込んでいないのに、民主 細野のコメントで締めくくるのは、折角政策をとりあげながら、政局的報道に視点が傾斜 していることを象徴していないか。 公約紹介も、民主2 分 40 秒、新党改革 30 秒は政治的公平を欠いている。 テレビ東京「ニュースアンサー」 【11 月 16 日】 放送の中で、取り上げられた政党名は民主党、自民党、公明党、太陽の党、日本維新の 会、みんなの党、他の政党名は、ひとまとめでスーパー表示。キャスターのコメントや記 者の報告を聞く限りでは、衆議院選挙は民主、自公、そして第三極に結集する政党だけで 争われる印象。争点をあげているが、各政党がどのような態度、判断を取っているかが、 あまり伝えられていない。 キャスターのコメント「今回の選挙は有権者が問われている」は、「メディアの姿勢が問 われている」に置き換えられる。 【11 月 21 日】 相変わらず、「民主」対「自公」対「第三極」対決構造の報道。話題性だけで飛び付き、 国政に重要な影響を及ぼすとは思えない、立候補表明もしていない人物(東国原)を取り 上げる報道スタンスは疑問。 【11 月 30 日】 今週のニュースアンサーは、判で押したように、第三極「未来の党」「維新の会」の報道 に終始。しかも、ほとんど同じ内容の繰り返し。この週は各党で政策が発表されていたが、 他の政党の政策は全くと言っていいほど触れられていない。キャスターのコメント「方向 性、考え方が見えてきた」とは、とても言えない。

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2、政治的争点がどのように報道されているか、争点に関する報道姿勢、編集

方針に偏りはなかったか。

NHK「ニュースウオッチ9」 【12 月4日】 公示日とあって、40分近くの総選挙特集。良くも悪くも「ニュースウオッチ9」の総 選挙への姿勢が見える放送になった。 有権者の声を、若手企業家、子育て中の母親、独身キャリア女性、高齢者から聴いてい る。よく「街の声」や有権者へのインタビューが使われるが、放送された声が客観的に総 選挙の争点を網羅し、代弁されているというわけではない。あたかもそうであるかに見え るが、すべて報道側の意図にしたがった選択であり、報道側の選挙の把握の仕方が表現さ れていると見なければならない。 その視点でみると、今日放送で、女性、高齢者の切実な声を拾い上げていることは評価 できるが、争点として沖縄、日米安保の問題は報道側の意識になく、また、憲法改悪と反 動的潮流の強まりについても有権者の意見を聴くセンスが欠落している。 【12 月 12 日】 前日に引き続き 党首を追って 「二大政党」の党首の紹介とほぼ同じ時間量で4 党を 紹介している。党首の発言も、多岐にわたる主張のほんの一部にすぎず、その選択は報道 側の意思が働いている。こうした断片的な発言を抜き出した形の報道は通例だが、根本的 に考え直せないものかと思う。ニュースである以上、断片的カタログ的になるのもやむを 得ない面があるが、もう少し何とかならないものか。 紹介時間量は、未来の党嘉田代表 3 分 10 秒 公明党山口代表 2 分 30 秒 日本維新 の会石原代表 2 分 共産党志位委員長 2 分 だった。 政策批判検討が弱い報道に毎日接しているだけでは、投票行動がムードに支配される危 険があるとあらためて感じた。 TBS「NEWS23クロス」 【11 月 21 日】 安部自民党の選挙公約の要点は分かったが、自衛隊の国防軍化については、憲法改定や 日本の進路に係わる大問題だけに、民主党だけでなく他党の論評もきちんと入れるべきだ。 重要な問題を民主・自民の問題に矮小化することは許されないのではないか。 「総選挙クロス」(この番組の総選挙報道のコーナータイトル)がとりあげた世襲問題は、 選挙報道総体から見ればごく些細なことに思われる。大事な放送時間をもっと有意義に使 って、各党の争点を際立たせる努力をしてほしい。

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テレビ朝日「報道ステーション」 【11 月 30 日】 各党の主張をテーマごとに解題していく「2012 衆院選の争点」はどれも切実な問題を各 党がどう考えているかを知る上で参考になる。 今日問題にすべきは、各党党首討論会である。実際の討論会もおそらくこうした流れで はあったのかもしれないが、これではまるで、次期首相が安倍に決まったようなすすめ方 である。これに対して、前半の編集の仕方 はい わゆる第 3 極の主張に重点を置いている。 ここでは野田の影も薄い。まるで次期政権は、自民、維新、未来が中心になる、といった 印象さえ与えるのは問題である。 因みに、編集された20 分の討論会の中での発言回数(露出回数)は 石原 5、安倍4、嘉田3、野田 2、福島 2、渡辺 2、志位、舛添、山口、自見、鈴木各 1 回 だった。 「討論の最後は各党の主張」とナレーションがあったので、当然各党が短くも何か言うの だろうと思っていたが、国民新党、新党大地の 2 党しか扱わなかったのも肩透かしを食っ た感じだった。 【12 月 13 日】 「2012 衆院選の争点」、この番組の定番になったこの企画は問題提起となる VTR が毎回 よくできていると思う。今回の「核のゴミ」は、古館が最初からこだわっていたテーマで あった。党首討論でも差し掛けになっていたが、こうして一堂に並べてみると、どの党も 明確には答えられない問題なのだということが明確になってくる。逆に言えば、明確な答 を持たないまま、日本は原発だけを増やし続けてきたということなのだが。 【12 月 14 日】 走る党首 悩む有権者 とのタイトルだったが、登場した有権者は悩んでいるわけで はなく、自分の利害に一致した候補者に入れる、とのメッセージに受け取れた。ただ、こ の企画の中で、「せんきょ CAMP 渋谷」なる団体が紹介された。食事をしながら語り合う ことで、若者に投票行動を促すための、若者たちが作った組織なのだが、世の中こうした 動きもあるのだということがわかったのは勉強になった。 また、ゲストの、ソーシャルメディアで活躍しているジャーナリスト津田大介氏の発言 を聞きながら、インターネットと政治はいまや切り離せない存在なのだということを改め て知った。市民メディアのアワプラネット TV や、反原発を呼びかけた金曜デモなど、み なインターネットを媒介にしている。インターネットをうまく使いこなせる政治家や政党 が、これからますます大きな意味を持ってくるのではなかろうか。 「2012 衆院選の争点」。国の「成長戦略」なるものがいかに「絵に描いた餅」に過ぎない かということがよくわかった。そうでありながら、地方の先進的な取り組みやベンチャー 企業への投資は微々たるもの、つまりこの「戦略」なるものが、官僚が机の上だけで、大 企業を念頭に立案したものであることが、問わず語りにわかってきたのは面白かった。 「報道ステーション」の今回の企画、「2012 衆院選の争点」は、毎回的確な例を VTR にまとめて問題点を指摘し、各党の主張を要領よく紹介した点で好企画だったと思う。

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フジテレビ「NEWS JAPAN」 【12 月6日】 選挙の争点の一つである農業問題について、二つの試みから将来を探ろうとしたもの。 政治的争点の背景や実情を明らかにすることは、政局中心の選挙報道のあり方を変え、 有権者の政治選択に資する材料を提供する点では評価しなければならない。 紹介された、現在始まっている二つの試みは、農業の今後への示唆を含むものと思われ る。ただ、「農業の企業化のすすめ」と受け止められかねない扱いが感じられ、農業の将来 はそれだけかとの疑問も残る。 選挙の争点として取り上げるなら、リポートした農業の実情と各政党の農業政策を突き 合わせたり、各党の農業政策の比較など、選挙報道に相応しい工夫が必要ではないか。 【12 月 13 日】 子育て支援のあり方をさぐるリポート。若い親たちにとって切実な問題であり、選挙の 争点にもなっているテーマを掘り下げようとした企画意図は買う。しかし、子育てしなが らの働き方を紹介するイベントに目を付けたところまではいいとして、成功した『企業マ マ』に焦点を当てる辺りから、問題の核心からずれる違和感を感じる。あたかもアイデア と意欲さえあれば事態を乗り越えられるとの誤ったメッセージになりかねない。 インタビューにある「育児休暇後の職場復帰への不安」や「子育て手当よりも保育園の 充実などを願う」切実な声を受けながら、子育て支援の現状や問題点の追求は素通りして、 レアケースの成功例にスポットをあててきれいごとに流れている。 選挙の争点と言いながら、この日も各党の政策に全く触れていないのも、選挙報道とし ては不十分。 テレビ東京「ニュースアンサー」 【11 月 19 日】 重要な選挙争点のTPP参加交渉の問題を、不十分ながら、身近な食糧(米)問題で取 り上げたことは評価できる。しかし、各政党がTPP問題に対して、どのような見解(賛 成、反対だけでなく)を持っているかは、全く報じられていない。食料だけではなく国民 生活に様々な影響を及ぼす、TPPに関する情報を多面的に取り上げることを期待したい。

3、キャスター・コメンテーター・ゲストなどの論評は公平・正確か、またそ

の姿勢に問題はないか。

NHK「ニュースウオッチ9」 【12 月4日】 新しい試みと思われるが、経済部、社会部、国際部のデスク、キャップクラスに、「報道 現場から」という項目を立て、総選挙の焦点などを語らせている。報道側の個々の担当者

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が選挙の争点に独自の立場から迫ることは、かなり難しいと思われるが、報道機関として はひとつのスタイルになりうるもので、試み自体は評価したい。 しかし、今日の放送ではその内容にいくつか問題を感じた。 争点に関する政党の論議で、なお充分でないところを指摘している。たとえば、原発も TPPも、「したらどうなる、しなければどうなる、メリット、デメリットについてきちん と示してない。」という経済部野口記者のコメント、また、国際部の河野記者の「将来の日 本の自画像を描くヒントを見せてくれているか。そこはまだ達していない」というコメン トがあった。 しかし、これらの「不足」は、実は報道側の責任によるのではないか。論議の内容は、 政党の政策や主張を精査すれば、あるいは各党の活動をフォローすれば、明らかにされて いるはずである。総選挙において、争点に関する論議の不足は、報道がこうした政党の主 張や他党批判を充分に伝えてこなかったからではないか。 これら国政上の問題の丁寧な報道が日常的になければ、有権者に問題は伝わらない。各 部担当記者のコメントに、これら報道側の反省の色がまったくないのは、記者たちの資質 の表現でもある。 もうひとつ、記者たちのコメントが、有権者にたいする啓蒙的な「お説教」になってい るのが気になる。この「上から目線」は、前記の自省を欠いているところから出ているよ うに思える。この「お説教」は、小池政治部長の「有権者も拙速に効果を求めたり、過度 の期待を持ったりせずに、長い眼で政党、政治を評価する視点が必要」というコメントも 同質である。消費税増税があれば影響は深刻であり、沖縄ではもう待ったなしの状態にあ ることなど、眼中にないようなコメントに見える。 記者の個別の発言では、経済部野口キャップの、「原発をやめたときのメリット、デメリ ットを示すべき」という発言に重大な問題を感じた。 脱原発を、メリット、デメリットのバランスの上で考える、というのは、ひとつの立場 に過ぎない。その対抗軸として、人間の生命の尊重と、将来に禍根を残さない、という、 経済的利害を超えた主張があるはずである。これはフクシマの現実から導き出された立場 であって、野口記者のコメントには、原発災害の現実に対する感受性が感じられない。 原発について、報道現場から総選挙の議論を問うとすれば、被災地を取材したNHKス ペシャル担当者や解説委員へのインタビューを考えるべきだったのではないか。 経済部視点では原発をめぐる争点はカバーしきれないはずである。 日本テレビ「NEWSZERO」 【11 月 28 日】 新党、日本未来の党をめぐる報道が5分以上あり問題と思う。選挙の争点は原発を取り 上げてはいるが民主、自民、日本維新、日本の未来については解説しているが少数政党の 原発政策はスタジオの大きなパネルでしか紹介していない。もっときめ細かく全政党の政 策を解説すべきと思う。村尾キャスターの発言で再生可能エネルギーを増やすと費用がか かり、電気料金の値上げにつながると解説していたのは気にかかった。原発の稼働は事故

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の際の命を守る視点が必要であり、核燃料の後処理が問題にも関わらず何も触れていない。 テレビ朝日「報道ステーション」 【11 月 27 日】 「未来の党」立ち上げ報道については時間をかけて詳細に報道していたが、民主党のマ ニフェスト発表については、スタジオコメントすら無し。 ただ、今日の放送では【福島・避難中の有権者に… 「届かない」選挙情報】として8 分20秒。福島5区を例に挙げ、候補者(政党)側のことだけでなく有権者サイドの問題 に焦点を当てていた。 原発事故による避難住民の声、それを支える避難先支援センター、福島5区の候補者な どを取材。4候補者のこの問題に対する考えも紹介したが、有権者と候補者の感覚のかい 離には絶句。4名の発言に対するスタジオコメントがほしかった。 「投票における弱者が出てきている。福島5区はと言えば多くの有権者の方が県内の仮設 住宅はじめ避難している。県外にも避難している。そういう状況下で票を投じる場合に考 えるよすがが無い方々がいっぱいいらっしゃる!辛いです!(古舘キャスター)」「被災地 の国会議員、被災地の人たちだけがこの問題を考えているのはおかしい。この総選挙で、 復興・被災地の(選挙の)問題をきちっと話し合う必要がある。」(三浦コメンテーター) 選挙に関しては、派手なニュースに目を奪われがちだが、 そもそも誰のための選挙か と いう大切なところに繋がるテーマを伝えた今日の「報道ステーション」、大いに評価できる と思った。 【11 月 28 日】 日本未来の党のニュースは、新党が結成されたニュースとして致し方ないものだろう。 第 3 極関連のニュースは、公示直前までこの調子で進むのではないか。 「報道ステーション」では毎日「2012 年総選挙の争点」としてあるテーマを設定して各党 の主張を紹介している。その前提として、事実関係をVTRにまとめるのだが、毎回よく まとまっていると思う。今日の「日米地位協定」に関しても、10 分を費やしてその経緯を 丹念に紹介していた。 三浦コメンテーターのコメント「この問題に関しては、本土と沖縄の溝が深すぎる。 自民党沖縄県連幹事長の翁長雄志氏がオスプレー反対で基地に座り込んだ。そのインタビ ューの中で『私たちは折れてしまった』と発言している。この言葉は重い。いまや基地問 題はオールジャパン対オール沖縄になってしまった。保守の人でさえこうした発言をせざ るをえない今の沖縄は、民主も自民もねじれた状態になっている。今度の選挙で、それを 充分反映していけるのか、問われるところだ」 この三浦のコメントはその通りではあるが、今一歩安保条約にまで踏み込まないのは、 今回も物足りなかった。以前も同じような場面があった。ニュース番組のコメンテーター としての限界なのであろうか。 【11 月 29 日】 この日は、インターネット党首討論と、日本維新の会の公約を伝えた。そのあと三浦コ

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メンテーターの発言、「二大政党の場合、政権党は業績を誇示し、反対党はマニフェストを 掲げて反論するだけで構図が出来上がった。その構図に不満な勢力が第 3 極を結成。しか し、政策の急ごしらえの感はある。しかし、第 3 極を応援する人たちは体系だった政策を 求めているわけではなく、維新の場合、突破力、実行力、日本の未来に対しては、脱原発 を求めている。」 この発言を聞いていると、自、公、民以外はすべて第 3 極のような印象を受ける。 新聞の論調もそうだが、この区分けは極めて危険でかつ人心を惑わすものである。既成 政党と新生政党との区別はもっとはっきりすべきである。 TBS「NEWS23クロス」 【12 月5日】 番組の冒頭で、中村勘三郎の死のニュースを5分間放送。この番組は、今の日本で、何 が大事かと考える視点がおかしくはないだろうか。どうしてもやりたいなら、短く冒頭で 触れておいて、後からゆっくりと詳述するやり方もあると思うのだが。ちなみに「報道ス テーション」では、選挙関連報道がTOPだった。 続く「総選挙クロス」は、原発計画の工事が中断したままの山口県上関町で、原発反対 派、推進派それぞれ直面している、この選挙と町の将来についての報告。VTR報告のあ と、スタジオでは各党の原発政策を一行に集約した一覧表を掲げ、これを材料に、コメン テーターは、「この上関原発がどうなるのか、各党は具体的に答えていない」。と断じる。 本当にそう断じてよいのか。すべての党の原発政策を精読し、取材し、報告する、そのプ ロセスが明確に伝わってこない限り、報告は単なる雑感になると思うのだが、どうか。 【12 月6日】 爆弾低気圧で、北日本に被害続出のニュースで始まり、「総選挙クロス」がスタートした のは頭から7分過ぎたところ。 内容は新潟5区の報告。「田中角栄の影響が色濃く残る地域。今度の選挙では、誰がこの 角栄政治を継ぐのかが一つの争点となっている」という驚くべき視点から、田中真紀子候 補の動きを追っている。いったいこの番組は何を考えているのか。 過去の田中角栄が活躍していた頃の記録映像をふんだんに使いながら、田中角栄の政治 手法に触れ、その後継者を自称する候補者の言動を追う。そして、「新潟5区は角栄政治を めぐる激しい戦いの場となっている、と結ぶ。それを受けてのスタジオのコメンテーター の「我々は角栄政治に変わる新しいスタイルの政治を手にしていない」の結論コメントに は、何をか言わんや、である。

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