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Application of neurite orientation dispersion and density imaging or diffusion tensor imaging to quantify the severity of cervical spondylotic myelopathy and assess postoperative neurological recovery from this myelopathy

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Academic year: 2021

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氏 名 大北 弦樹 博士の専攻分野の名称 博 士 ( 医 学 ) 学 位 記 番 号 医工博4甲 第201号 学 位 授 与 年 月 日 平成29年3月23日 学 位 授 与 の 要 件 学位規則第4条第1項該当 専 攻 名 先進医療科学専攻

学 位 論 文 題 名 Application of neurite orientation dispersion and density imaging or diffusion tensor imaging to quantify the severity of cervical spondylotic myelopathy and assess postoperative

neurological recovery from this myelopathy. ( NODDI と DTI を用いた頚椎症性脊髄症の機能評価 -重症 度の定量化と術後回復予測について- ) 論 文 審 査 委 員 委員長 教 授 中島 博之 委 員 准教授 川瀧 智之 委 員 講 師 三枝 岳志

学位論文内容の要旨

(研究の目的) 頚椎症性脊髄症(CSM)は脊柱管の狭窄により神経障害を生じ、さまざまな神経症状を呈する。従来 の magnetic resonance imaging(MRI)では、脊髄の狭窄の場所や範囲や輝度変化を評価するが、感度 が低く不正確であるため、画像所見と臨床所見に相違が生じることがある。

CSM の重症度や術後回復を予測するのに、水分子の異方性拡散運動を強調した拡散テンソル画像 (DTI)の報告が散見される。しかし、神経の状態以外にも加齢やアライメントなどの影響を受けや すく、非特異的とする報告もあり、一定の見解は得られていない。

近年、新しい MRI 解析手法として、構造をモデル化して神経軸索や樹状突起の密度や方向のばらつ きを推定する Neurite Orientation Dispersion and Density Imaging(NODDI)が提唱された。これま でに NODDI を頚椎疾患に応用した報告はなく、今回 DTI および NODDI のパラメータが、CSM の重症度 および術後回復予測に有用であるかを検討した。 (方法) 2012 年 4 月から 2015 年 4 月の間に CSM に対して椎弓形成術を施行し、術後 1 年以上経過観察した 27 症例を対象とした。CSM の臨床評価として、術前と術後 1 年で 10s テストと Japanese Orthopedic Association(JOA)スコアを計測した。術前と術後 2 週で MRI 撮影を行い、C2/3(コントロール)およ び最狭窄部の椎間板レベルの axial 像で、脊髄内に 8 個の点をおき関心領域(ROI)を設定した。そ れぞれの ROI に対して、DTI パラメータ(Fractional Anisotropy(FA), Apparent Diffusion Coeffient (ADC))および NODDI パラメータ(Intracellular Volume Fraction(ICVF)、Orientation Dispersion

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Index(ODI))を測定した。 (結果) 27 例の内訳は、男性 21 例、女性 6 例、平均 69.7±11.9 歳であった。発症後平均 8.6 ヶ月で手術 を行い、最狭窄部位は、C3/4 は 3 例、C4/5 は 13 例、C5/6 は 7 例、C6/7 は 4 例であった。JOA スコ アは術前 10.4±2.8 から術後 1 年で 13.4±1.9 に改善した。10s テストは術前 14.0±4.7 回から術後 1 年で 19.7±5.0 回に改善した。 C2/3 レベルと比較して、狭窄部の術前 FA と ICVF は、有意に低値であり、ADC は高値であった。術 後には、狭窄部の FA のみが上昇した。術前重症度との相関は、FA は 10s テスト(r=0.51)と JOA ス コア(r=0.41)と正の相関を認めたが、他のパラメータとは有意な相関を認めなかった。術後改善率に ついては、ICVF は 10s テスト(r=0.56)、JOA スコア(r=0.43)と正の相関を認め、ADC は JOA スコア (r=-0.43)と負の相関を認めたが、10s テスト(r=-0.13)とは相関を認めなかった。また、他のパ ラメータは改善率と有意な相関を認めなかった。 (考察) DTI パラメータと重症度や術後回復予測との因果関係については、一定の見解は得られていないが、 今回の結果は、これまでの報告と同様に、CSM 患者の最狭窄部レベルで FA は低下し、ADC は上昇する 結果が得られた。また、FA は、術前重症度と正の相関を認め、術前の低値が術後 2 週で上昇してお り、神経の状態を鋭敏に反映する可逆的なパラメータであると考えられた。一方で、術後回復につい ては、FA と相関を認めなかったが、FA は神経の状態以外にも、神経のアライメントや密度などの他 の因子も反映する、非特異的なパラメータであるためと考えられた。

臨床評価の改善率について、FA と ODI は相関を認めず、ADC は JOA スコアとのみ相関を認め、ICVF は 10s テストと JOA スコアいずれの改善率とも正の相関を認めた。NODDI は組織をモデル化して解析 するので、神経をより特異的に評価できると考えられる。同様の結果は脳の研究で認められているが、 ICVF は術後回復予測に有用であると考えられた。 本論文は、CSM 患者を術後フォローし、重症度や術後回復について NODDI を臨床的に評価した初め ての論文である。NODDI は術後回復予測パラメータとなりうるため、手術のタイミングなど治療方針 の決定に貢献することが期待できる。 (結論) FA は神経の状態を鋭敏に反映する可逆的なパラメータである。一方で、ICVF は術後回復予測に有 用な非可逆的なパラメータである。

論文審査結果の要旨

頚髄症に対して椎弓形成術や前方固定術などの外科治療を施行しても、残念ながら症状が改善しな い場合がありうる。脊髄に対する画像検査はMRI が一般的だが、この手術治療の予後予測が従来の MRI では困難な点が臨床における大きな課題であった。

MRI の脳神経系に対する新しい解析手法として拡散テンソル画像(DTI)や NODDI が報告され ており、筆者らはこれらの手法が頚髄症の術後予後を予測できるかについて検討した。頚髄症の症状 の評価としては術前と術後1 年のタイミングで巧緻運動機能を見る 10 秒テストと、運動、感覚、膀 胱機能を見るJOA スコアが用いられた。

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さなかった。一方 NODDI のパラメータの一つである ICVF は術後の改善度と相関し、予後予測に 有用であることが示された。 本研究は臨床現場での課題を解決するべくMRI 検査の新しい解析手法に着目し、目的とする予後 予測可能なパラメータを見出したという点で、極めて明快であり学術的意義も高いと評価される。 症状の臨床評価が術前と術後1 年の時点でなされているのに対して、術後の MRI は 2 週間後のみ で、1 年後には撮影されておらず、今後の検討課題といえる。MRI の関心領域(ROI)についてはマ ニュアルで 8 点を設定し、データの信頼性を高める工夫がなされている。結果の有意差検定には多 重比較法の一つであるBonferron 法が用いられており、適正な処理がなされている。今回の MRI の 新しい解析には時間と手間がかかるため、臨床に還元するにはまだ改善の時間を要するようである。 今後の研究の進展を期待したい。 以上より本研究は学術的意義が高く将来的に臨床に大きく貢献する可能性も秘めており、整形外科 学の発展に資するところ大であり、博士論文にふさわしいと審査委員全員一致で同意した。

参照

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