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高校生のゲームプレイ時間とプログラミングに対する態度およびコンピュータの重要度との関連性

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Academic year: 2021

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高校生のゲームプレイ時間とプログラミングに対する態度およびコンピュータの

重要度との関連性

福井 昌則

,

山下 義史

森山 潤

平嶋 宗

兵庫教育大学 学校教育研究科 広島大学 工学研究科

{mafukui, m19118f, junmori}@hyogo-u.ac.jp,{fukui,tsukasa}@lel.hiroshima-u.ac.jp

概要:本研究の目的は,高校生の普段のゲームプレイ時間とプログラミングに対する態度およびコンピュータの重要 度の関連性について検討することである.公立高等学校3 校の 1 年生を対象に調査を実施した.1 日の平均ゲーム プレイ時間が 1 時間より多い群(高プレイ群),1 時間以下の群(低プレイ群),普段ゲームをしない群(非プレイ群)を設 定し,ゲームプレイ時間とプログラミングに対する態度およびコンピュータの重要度(全 7 項目)との関連性について検 討した.その結果,ゲームプレイ時間とプログラミングに対する態度およびコンピュータの重要度において有意な関連 性を有する項目は,男女で異なっていた.また,非プレイ群と低プレイ群もしくは高プレイ群との間で有意差が見られ た項目が多かった.よって,ゲーム要素を取り入れたプログラミングに対する態度やコンピュータの重要度を高める活 動や題材設定において,性差を考慮する必要性があること,そしてゲームを普段やっていない生徒にゲームを少しプ レイさせるといった活動が有効である可能性が示唆された. キーワード:プログラミングに対する態度,コンピュータの重要度, 実態調査,普段のゲーム経験,ゲームプレイ時間

The Relationship between High School Students' Gameplay Time and

their Attitudes toward Programming and the Importance of Computers

Masanori FUKUI

,

Yoshifumi YAMASHITA

Jun MORIYAMA

Tsukasa HIRASHIMA

Hyogo University of Teacher Education, Hiroshima University {mafukui, m19118f, junmori}@hyogo-u.ac.jp,{fukui,tsukasa}@lel.hiroshima-u.ac.jp

Abstract This study examines the relationship between high school students' usual gameplay time and their attitudes

toward programming and the importance of computers. First-year students from three public high schools were surveyed and divided into three groups: those who played games for more than one hour a day on average (frequent playing group), those who played for less than one hour (somewhat frequent playing group), and those who did not usually play games (infrequent playing group). The results showed that the significantly related items to gameplay time and attitudes toward programming and computer importance differed between boys and girls. women. Many items showed significant differences between the infrequent playing group and the somewhat frequent or frequent playing group. Therefore, there seems to be a need to consider gender differences in activities and subject matter to increase the importance of computers and attitudes toward programming with game elements. Those activities, such as having students who do not usually play games, may be sufficient.

Keyword Attitudes toward Programming, Importance of Computers, Empirical Study, Prior Gaming Experience,

Gameplay Time

1. はじめに

1.1 本研究の目的 本研究は,高校生の普段のゲームプレイ時間とプログラミ ングに対する態度とコンピュータの重要度との関連性につい て検討することを目的としている. 1.2 研究の背景 世界的に情報化が急速に進展している.その中で,人工 知能の台頭などによって人間の知性を超えるといった「シン ギュラリティ仮説」が提示されている[1].また,人間の知性を 超える超知能,いわゆるAGI (汎用 AI) が現れる可能性も指 摘されており[2],それらの実現に対して否定的な意見があり ながらも[3,4],今後さらにテクノロジーが発展し,今までの生活 スタイルが大きく変容していくことは避けられない状況である と考えられる. その中で,我が国が目指すべき未来社会の姿として, Society 5.0 が掲げられており,その実現および充実化が求め られている[5].内閣府は,Society 5.0 (サイバー空間 (仮想空 間)とフィジカル空間 (現実空間) を高度に融合させたシステ ムにより,経済発展と社会的課題の解決を両立する人間中 心の社会)によって,これまでよりさらに質の高い社会が実現 するとしている.そしてそのような世界はビッグデータと人工 知能による解析などによって支えられていると述べている[5] また,Society 5.0 を支えるビッグデータを活用した人工知能 の根幹は,数学やプログラミングの技術によって成り立って おり,人工知能を活用し新しいイノベーションを生み出すよう な人材の育成が求められている. このような先進的な人材の育成も重要である一方で,プロ グラミングや IoT を活用することによって新しい産業をさらに 進展させるような力を育成すること,およびそういったテクノロ ジーに対する興味・関心を喚起し,テクノロジーの重要性を 感じさせることは,今後さらに進展する高度情報化社会にお いて重要な課題であると考えられる. そのような現状において,我が国のみならず,世界各国で は次世代を担う人材育成が様々な形で進められている. 1.3 我が国におけるプログラミング教育 次世代を担う人材育成を行うために,様々な取り組みが行 われているが,その中でプログラミングの素養を持つ人材の

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育成は重要な取り組みの一つであり,その充実化が求めら れている.以下,我が国のプログラミング教育で求められて いることについて概観する. 文部科学省は,世界各国のプログラミング教育の現状に ついて広く調査を行い,各国のプログラミング教育の取り組 み状況について報告している[6].また2020 年から実施されて いる新学習指導要領では,義務教育段階におけるプログラミ ング教育が必修化となり,高等学校段階でもプログラミング教 育のさらなる充実化がなされる.このように小学校から高等学 校に至るまで,発達段階を踏まえプログラミング教育を実施 していくこととなった[7].文部科学省有識者会議議論の取りま とめ(以下,「議論の取りまとめ」と略記)によれば,我が国のプ ログラミング教育では,各教科の中でプログラミングを実施す ることや,プログラミング的思考 (自分が意図する一連の活 動を実現するために,どのような動きの組み合わせが必要で あり,一つ一つの動きに対応した記号を,どのように組み合 わせたらいいのか,記号の組み合わせをどのように改善して いけば,より意図した活動に近づくのか,といったことを論理 的に考えていく力) の育成などが掲げられている[8].総務省 は,プログラミング教育では,プログラミングを用いた専門家 の養成を目的とするのではなく,コンピュータを用いた問題 解決能力の育成を目指すと述べている[9] さらに我が国のプログラミング教育では,プログラミングス キルの向上のみならず,プログラミングに対する興味・関心 や,プログラミングで創造的なプロダクトを作ることが重要とい った意識や態度の涵養,プログラミングに関係する事柄の理 解が求められている[8].このことは,小学校のみならず,中学 校・高校においても発達段階,学習段階に応じてそのような 考え方や意識を身につけることは重要であると考えられる. そして学習者のモチベーションを高め,イノベーション力を発 揮できるようなプログラミングの活動を設定する必要がある. また,これまでのプログラミング学習の内容をさらに充実させ, コーディング力を高めることのみならず,テクノロジーの活用 方法を身につけること,ならびにプログラミングに対する興 味・関心を高めるとともに,プログラミング以外でも活用できる ような汎用的な力を育成することが求められている. 1.4 プログラミングに対する態度およびコンピュータの 重要度 プログラミングに対する態度や興味.関心,コンピュータの 重要性理解などに関する実態を把握する研究はいくつか存 在する. 堀越は,大学 1 年生を対象に,プログラミングに興味があ るかどうかについて調査したところ,「とてもある」「少しある」と 回答した学生は合わせて8 割以上,将来プログラミングをす る仕事に就きたいかという項目では,「とてもしたい」「少しし たい」が合わせて6 割程度であったことを報告している[10].布 施らは,大学1 年生にコンピュータに対する印象について 10 年以上にわたり調査したところ,コンピュータの印象は,2012 年度から「好き」「面白そう」などの肯定的回答は減少し,「難 しい」の回答が増えていることを報告している.また,プログラ ミングに対する印象については,文系のプログラミング経験 者における「好き」「面白そう」は 42%,文系のプログラミング 未経験者における「好き」「面白そう」は16.8%,理系のプログ ラミング経験者における「好き」「面白そう」は 50%,理系のプ ログラミング未経験者における「好き」「面白そう」は33%と,そ れまでのプログラミング経験の有無によってプログラミングに 対する印象に差異があることを明らかにしている[11].福井ら は,高校生のプログラミングに対する興味・関心と創造的態 度の関連性を把握する研究を行い,プログラミングに対する 興味・関心は男子の方が女子よりも有意に高いこと,創造的 態度の高い生徒はプログラミングに対する興味・関心が有意 に高いこと,そして男子の方が女子よりも創造的態度各因子 の平均値が高いことを明らかにしている[12] このように,プログラミングやコンピュータに対する態度や 興味・関心などを把握する研究はいくつか存在するが,我が 国の学校教育におけるプログラミング教育の充実化という観 点から,我が国のプログラミング教育において求められてい る力を把握することが重要となるのではないかと考えられる. よって本研究では,我が国のプログラミング教育で育成が求 められている内容を「プログラミングに対する態度およびコン ピュータの重要度」と定義する. 文部科学省の議論の取りまとめに記載されている内容を 元にした調査研究として,黒田らは,文部科学省の議論の取 りまとめ[8]などを参考にしながら,我が国のプログラミング教 育において理解することが期待されているプログラミングの 背景知識を抜き出した項目(「情報に関する社会観」4 項目) を用い,小学校教員がどのような実態を有するかについて明 らかにしている[13].福井らは,文部科学省の議論の取りまと め[8]から,「プログラミングに対する様々な意識」(プログラミン グの興味・関心,プログラミングの有用感,プログラミング理 解の重要性,プログラミングの応用期待感,プログラミングの 意義)の項目を抜き出した上で,それらの項目と創造的態度 6 因子の関連性について検討し,プログラミングに対する様々 な意識5 項目はいずれも男子の方が女子よりも有意に高いこ と,創造的態度の高い生徒はプログラミングに対する様々な 意識 5 項目が高い傾向にあること,そしてそれらには性差が 見られ,いずれも男子が女子よりも平均値が高いことを明らか にしている[14].これらの黒田ら[13]や福井ら[14]が用いている項 目に関する実態を把握することは,今後の我が国のプログラミ ング教育の発展において,重要ではないかと考えられる. 1.5 ゲーム要素を用いたプログラミング教育 プログラミングで作られたものと聞かれたとき,「ゲーム」と あげられる場合が多い.そして,プログラミング入門教材でゲ ームを使ったものは多く見受けられる[15,16].また,プログラミ ング教育の入門的な段階でよく用いられているScratch は猫 を動かすという「ゲーム」要素を取り入れており[17],プログラミ ング入門教育段階において多くのユーザが利用され[18],そ の有効性は広く認められている.よって,ゲーム要素を取り 入れたプログラミングを活用することによって,プログラミング に対する興味・関心を高めながら,コーディングを用いたプロ グラミングへの架け橋となる思考を身につけることが期待でき る.

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ゲームを用いたプログラミングの有用性を示した研究とし て例えば福井らは,高校生にゲームを模索→変形・改良→ 考案・創出させる活動を行い,創造的態度が高まったことを 報告している[19].また福井らは,高校生にゲームを企画・立 案させた上で実装させるプログラミング教育を実施し,モチ ベーション向上が認められたことを明らかにしている[20].岡 崎らは,ゲームを取り入れた 3 つの実践((1)ゲームの作成方 法を逐次的に教わりながら作成する講義型,(2)2 名 1 組で 1 冊のテキストを共有し,相互に教え合いながらゲーム作成す る協同型,(3)テキストを見ながら単独でゲームを作成する個 別型)間における動機づけを比較したところ,講義型または 協同型では動機づけは有意に上昇し,個別型では上昇しな かったことを明らかにしている[21] よって,ゲーム要素を取り入れたプログラミング教育を行う こと,そしてその実践方法について検討することは,プログラ ミング教育の充実に向けて重要であると考えられる. 1.6 ゲームのプレイ時間,プレイ経験 ゲームとプログラミング教育の関係性について指摘したが, ゲームを活用するにあたり,生徒がどのようにゲームに触れ ているか,またゲームのプレイ時間について検討することが 必要であると考えられる.ゲームのプレイ時間についての調 査研究は多く存在する.例えば,文部科学省生涯学習政策 局は,小学校 6 年生と中学 3 年生に対し,1 日あたりどれくら いの時間テレビゲームをしているかという質問を行い,1 日 2 時間以上している割合は 3 割超であったことを報告している [22].内閣府は,青少年のインターネットの利用状況について 調査の結果,スマートフォンもしくはPC などによるインターネ ット利用において,ゲームをプレイしている生徒は小中高全 体で 78.7%であったと報告している[23].井口は,大学生を対 象に 1 日にゲームに費やす時間について調査を行い,1 番 多い回答が「しない」31.4%,「1 分~30 分未満」22.7%であっ たと報告している.また,1 日でゲームに最も時間を費やした 日の時間は,「7 時間以上」27.7%,「1~2 時間未満」10.3%で あったこと,そして新作のゲームが出た時や没頭できるゲー ムをするときは時間をかけてゲームをするが,普段はゲーム をしていないユーザがいる実態について報告している[24].ま た,ゲームの利用実態について西方は,ゲームプレイ時間に ついて調査研究を実施し,高校生になると,男子でほぼ毎日 ゲームをプレイする生徒は15.7%,週 2~3 回は 34.6%,「ほと んど毎日」と「週2~3 回」という回答の合計はちょうど 50%であ るあること,女子で「週 2~3 回」,「ほとんど毎日」の合計は 13.8%であり,男女間でゲームをプレイする頻度が異なること が報告されている[25].さらに須田は,ゲーム依存者と非依存 者のゲーム行動と生活習慣について調査を行い,男性の方 が平日のゲームプレイ時間は長いことなどを明らかにしてい る[26].佐藤は,小中高の生徒の自由時間にあてる時間(1 日 あたりの平均時間)について調査を行い,高校生が「テレビゲ ームや携帯ゲーム機で遊ぶ」時間について男子が 42.9 分, 女子が 20.6 分であることを報告している[27].これらの報告か ら,1 日平均で見ると,ゲームプレイ時間に性差があることが 見て取れる. TV ゲームに対する捉え方や取り組み方が男女で異なるこ とについて,清水らは,男子は仲間はずれやいじめを避ける ために9 割以上の生徒(ここでは小学校 5 年生~中学 3 年 生を対象としている)が TV ゲームを行っている一方で,女子 はゲーム機を持っている子はむしろ少数派で肩身が狭い思 いをしていると述べている.また,TV ゲームは年齢とともに内 容が高度で操作性のより複雑な物が好まれるようになる中で, 女子は比較的年齢による変化が少なく,アドベンチャーゲー ムなどは学年が高くなっても好まれていること,中学生になる と TV ゲーム離れが著しいと述べている[28].佐藤らは,大学 生のパーソナリティ特性とスマホゲームの利用動機,依存傾 向の関連性について検討し,パーソナリティ特性がスマホゲ ームの利用動機を介してスマホゲーム依存傾向にどのような 影響を与えるかについてのパス解析を行い,その構造を明ら かにしている.そしてスマホゲーム依存傾向は男性の方が強 いことを明らかにしている[29].Dong et al.は,男性の方が女性 よりも多くビデオゲームをプレイし,ゲームによる様々な問題 を発症していること,そして男性が女性よりもゲーム障害を発 症する理由として,脳に脆弱な神経機構がある可能性を指 摘している[30] よってゲームを用いたプログラミング教育を実施する上で は,ゲームプレイ時間およびゲームの利用形態,ゲーム依存 に陥りやすいか否か,興味を持つゲームに違いがあることな どを踏まえた上で,どのように授業内で活用するかを検討す ることが求められる. 1.7 問題の所在 前述したように,学校教育におけるプログラミング教育を充 実化するために,ゲーム素材を利用することが有効であると 想定される.そしてプログラミング未経験者や初学者にも,ゲ ームを用いたプログラミングが有効であると考えられる. 一方,プログラミングといえばゲーム作成と考えられる場合 が多く,生徒の普段からどのようにゲームに触れているか,ゲ ームという「テクノロジー機器」や「メディア」に触れている経験 の相違で,プログラミングに対する考え方や捉え方が異なる 可能性がある.つまり,テクノロジー機器を利用するデジタル ゲームの経験を通して,ゲームを作る上で必須となるプログ ラミングに対する興味・関心や,プログラミングが役立つもの だといった「プログラミングに対する態度」,コンピュータが便 利である,役立つものだ,コンピュータは創造的に活用する ことができるといった「コンピュータの重要度」が高まっている 可能性が想定される.さらに前述したように,ゲームプレイ時 間やゲームの取り組み方には性差が見られることから,ゲー ム要素を取り入れたプログラミング教育においては性差が見 られる可能性が想定される.このことから,学習者の普段のゲ ーム利用や経験とプログラミングに対する態度およびコンピ ュータの重要度との関連性を性差も踏まえて把握することは, ゲームを用いたプログラミング教育の充実化において重要で はないかと考えられる.しかし取り組み方には様々なものが あり,ゲームプラットフォームも多様であるため,普段のゲー ム経験とプログラミングに対する態度およびコンピュータの重 要度の関連性を明らかにするための第一歩として,普段のゲ

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ーム経験のうち,ゲームプレイ時間に着目した研究を実施す ることが重要であると考えられる. ここで,普段のゲームプレイ時間とプログラミングに対する 態度およびコンピュータの重要度との関連性が認められれ ば,ゲームを活用する活動を取り入れることで,プログラミン グに対する興味・関心や有用感などを高められる可能性があ る.もし関連性が見られなければ,ゲームはあくまで取り組み やすい題材としての位置付けとなり,ゲーム題材以外のもの との併用などを考えた上でプログラミング教育を実施していく 必要がある.しかし,普段のゲームプレイ時間がプログラミン グに対する態度およびコンピュータの重要度にどのような影 響を及ぼすかについては不明な点が多く,そのような調査研 究はなされていない. 以上のことから本研究では,普段のゲームプレイ時間とプ ログラミングに対する態度およびコンピュータの重要度の関 連性について把握する調査を行う.

2. 研究方法

2.1 調査対象および調査の手続き A 県の公立高等学校 3 校の 1 年生計 226 名(男子 92 名, 女子 134 名)を対象とした調査を実施した.有効回答数は, 男子64 名,女子 105 名,全体で 169 名,有効回答率は男 子 69.6%,女子 78.4%,全体で 74.8%であった.調査は, 2016 年 12 月に調査対象校で実施した.なお,調査対象者 は高校の授業でプログラミングは未履修であった.調査にあ たり,事前に調査対象校の校長に書面を提出し同意を得た 上で,生徒には調査の内容や用途について説明を行った. 2.2 調査項目 調査項目として,普段のゲームプレイ時間を把握する項目, プログラミングに対する態度およびコンピュータの重要度を 把握する項目を設定した. 2.2.1 普段のゲームプレイ時間を把握する項目 普段のゲームプレイ時間を把握するために,1 日にどの程 度の時間をゲームに使っているかについて,一週間のおお よその平均時間を書かせた.以下,普段のゲームプレイ時間 を,「ゲームプレイ時間」と表記する. 2.2.2 プログラミングに対する態度およびコンピュータの重要 度を把握する項目 第1.4 節で指摘したように,プログラミングに対する態度や コンピュータの重要度に関する実態を把握するために,我が 国のプログラミング教育において求められている力を明らか にするという観点から,黒田ら[13],福井ら[14]の調査で用いら れている項目に着目を元に,著者らおよび中学校技術科で 10 年以上の勤務経験を有する教員と協議の上,本研究にお ける「プログラミングに対する態度およびコンピュータの重要 度」を把握する7 項目を設定した. 表1 に,プログラミングに対する態度およびコンピュータの 重要度の項目を示す.項目の最後の丸括弧内は,略称を示 している.これら全ての項目(1)から(7)について,いずれも「4: とても,3:まあまあ,2:あまり,1:まったく」の 4 件法で回答を求 めた. 調査で用いた尺度および項目は,順序尺度と捉える立場 と間隔尺度と捉える立場がある.Carifio and Perla は,リッカ ート尺度は厳密には順序尺度であると考えられるが,少なく ともいくつかの質問で因子の得点を決定するような方法であ れば,間隔尺度とみなしても問題が生じないと報告している [31].本研究では,調査項目(1)〜(7)は一つの項目で質問を 行っていることから,調査項目(1)〜(7)を順序尺度として扱う. 2.3 分析の手続き 1 日のゲームプレイ時間(一週間の平均)を,3 分位点を基 準に3 群に分割した.ここで,1 時間よりゲームプレイ時間が 大きい群を「高プレイ群」,1 時間以下の群を「低プレイ群」, 普段ゲームをプレイしない群を「非プレイ群」と定義する.ゲ ームプレイ時間をt (時間)と表記すると,高プレイ群は t > 1, 低プレイ群は0 < t ≦ 1,非プレイ群は t = 0 を満たす群であ る.本研究の分析は,R version 3.5.1 を用いた.なお,項目 (1)〜(7)は順序尺度であるが,参考として平均および S.D.を 分析結果を表内に示す.その上で以下の2 つの分析を行った. 1. 1 日のゲームプレイ時間,プログラミングに対する態度 およびコンピュータの重要度について集計を行い,そ れらに性差があるかについて分析を行った. 2. ゲームプレイ時間で分割した群間でプログラミングに対 する態度およびコンピュータの重要度7 項目がどのよう に異なるのかについて,分析を行った.その分析で有 意差が見られた項目に対しては,多重比較を行った. 表 1 プログラミングに対する態度およびコンピュータ の重要度を把握する項目

3. 結果

3.1 調査対象者の状況および集計結果 3.1.1 ゲームプレイ時間 ゲームプレイ時間の分布を表2 に示す.表 2 より,1 日最 大6 時間プレイしている生徒が 5 名であり,1 日 1 時間プレ イしている生徒が男女ともに一番多かった.また,男子の方 が女子よりも高プレイ群,低プレイ群が多い傾向が見られた. そして非プレイ群は女子の人数の方が多かった. 次に,性別・群ごとの人数,および性別・群ごとの人数の差

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異があるかについて,χ2検定で分析を行った.その結果を 表3 に示す.表 3 より,性別・群ごとの人数には有意差が見 られた (χ2(2) = 42.20, p < .01).そして残差分析を行ったと ころ,男子の高プレイ群,低プレイ群,女子の非プレイ群の 人数が有意に多かった.一方,男子の非プレイ群,女子の高 プレイ群,低プレイ群の人数は有意に少なかった. 表 2 ゲームプレイ時間についての分布(1) 表 3 ゲームプレイ時間についての分布(2) さらに,ゲームプレイ時間の代表値 (最大値,最小値,中 央値) を求めた.そして,「高プレイ群」,「低プレイ群」,およ び「プレイ群 (=高プレイ群+低プレイ群)」+「非プレイ群」にお いて,ゲームプレイ時間の中央値に性差があるかについて, Wilcoxon の順位和検定で分析を行った.その結果を表 4 に 示す.表4 より,全体で見れば,ゲームプレイ時間に性差が 見られ,男子の方が女子よりもゲームプレイ時間は有意に長 かった.一方,高プレイ群,低プレイ群ではゲームプレイ時 間に性差は見られなかった. 表 4 ゲームプレイ時間についての集計結果 3.1.2 プログラミングに対する態度とコンピュータの重要度 プログラミングに対する態度およびコンピュータの重要度 の各項目の中央値に性差があるかについて,Wilcoxson の 順位和検定を用いて分析を行った.その結果を表5 に示す. 表 5 より,プログラミングに対する態度およびコンピュータの 重要度の全項目において,男子の中央値は女子よりも有意 に高かった.このことから,男子の方が女子よりも,プログラミ ングに対する興味・関心が高く,プログラミングは役立つとい った考え方を有している実態が把握された. 表 5 プログラミングに対する態度およびコンピュータ の重要度についての集計結果 ここで,各項目の間の多重共線性について見るために, Spearman の相関係数を求めた.そして各項目間における分 散拡大係数[32]を求めた.これらについて表 6,7 に示す.表 6,7 の(1)から(8)は,それぞれ(1)プログラミングの興味・関心, (2)プログラミングの有用感,(3)プログラミング理解の重要性, (4)プログラミングの応用期待感,(5)プログラミングの意義, (6)コンピュータ理解の重要性,(7)創造的活動の重要性,(8) ゲームプレイ時間を表す. 表 6 プログラミングに対する態度,コンピュータの重 要度,ゲームプレイ時間の項目間の順位相関係数

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表 7 プログラミングに対する態度,コンピュータの重 要度,ゲームプレイ時間の項目間の分散拡大係数 表6 より,創造的活動の重要性とゲームプレイ時間の項目 間を除いた全項目間において,有意な相関が見られた.ま た表7 に示した分散拡大係数が 10 より大きい場合,多重共 線性があるという基準に基づいて判定したところ,いずれの 項目間においても多重共線性は認められなかった.このこと から,それぞれの調査項目は別のことを質問していることが 示された. 3.2 ゲームプレイ時間とプログラミングに対する態度お よびコンピュータの重要度との関連性 ゲームプレイ時間とプログラミングに対する態度およびコン ピュータの重要度の関連性を把握するために,1 日のゲーム プレイ時間を三分割した「高プレイ群」,「低プレイ群」,「非プ レイ群」の三群間において,プログラミングに対する態度およ びコンピュータの重要度の各項目の中央値に差があるかに ついて,Kruskal-Wallis 検定で分析を行った.この分析で有 意差が見られた項目に対し,Steel-Dwass 法による多重比較 を行った.男女全体で分析した結果を表8,男子のみで分析 した結果を表9,女子のみで分析した結果を表 10 に示す. 表 8 より,創造的活動の重要性以外の全項目において, ゲームプレイ時間で分けた 3 群の中央値には有意差が見ら れた.そして,有意差が見られた項目に対し,Steel-Dwass 法 による多重比較を行ったところ,プログラミングの興味・関心, プログラミングの有用感,プログラミングの応用期待感,プロ グラミングの意義では,高プレイ群は非プレイ群よりも,そして 低プレイ群は非プレイ群よりも有意に中央値が高かった.ま た,プログラミング理解の重要性では低プレイ群は非プレイ 群よりも,コンピュータ理解の重要性では高プレイ群は非プ レイ群よりも有意に中央値が高かった.いずれの項目におい ても,高プレイ群と低プレイ群では有意差は見られなかった. 表9 より,コンピュータ理解の重要性において,ゲームプレ イ時間で分けた 3 群の中央値には有意差が見られた.そし て,Steel-Dwass 法による多重比較を行ったところ,高プレイ 群は低プレイ群よりも有意に中央値が高かった.いずれの項 目においても,高プレイ群と低プレイ群では有意差は見られ なかった. 表10 より,プログラミングの興味・関心,プログラミングの有 用感において,ゲームプレイ時間で分けた 3 群の中央値に は有意差が見られた.そして,Steel-Dwass 法による多重比 較を行ったところ,プログラミングの興味・関心,プログラミン グの有用感では,低プレイ群は非プレイ群よりも有意に中央 値が高かった.いずれの項目においても,高プレイ群と低プ レイ群では有意差は見られなかった. 以上の結果をまとめると,男女全体で見れば,プログラミン グに対する態度およびコンピュータの重要度の大半の項目 において,高プレイ群は非プレイ群よりも,そして低プレイ群 は非プレイ群よりも有意に中央値が高かった.男子では,コ ンピュータ理解の重要性において,高プレイ群は低プレイ群 よりも有意に中央値が高かった.女子では,プログラミングの 興味・関心,プログラミングの有用感において,低プレイ群は 非プレイ群よりも有意に中央値が高かった. よって,全体で見れば,ゲームプレイ時間の長短に関わら ず,ゲームをプレイしている生徒は,ゲームをふだんプレイし ない生徒よりもプログラミングに対する態度およびコンピュー タの重要度の得点が高いことが示唆された.また男女それぞ れで見ると,プログラミングに対する態度およびコンピュータ の重要度においてゲームプレイ時間と有意な関連が見られ る項目が異なることが把握された.そして,高プレイ群,低プ レイ群の間で,プログラミングに対する態度およびコンピュー タの重要度に有意差は見られなかった.

4. 考察

全体で見れば,創造的活動の重要性以外の全項目にお いて,ゲームプレイ時間との間に関連性が見られた.そして, プログラミングの興味・関心,プログラミングの有用感,プログ ラミングの応用期待感,プログラミングの意義では,高プレイ 群は非プレイ群よりも,そして低プレイ群は非プレイ群よりも 有意にそれらの中央値が高く,プログラミング理解の重要性 では低プレイ群は非プレイ群よりも,コンピュータ理解の重要 性では高プレイ群は非プレイ群よりも有意にそれらの中央値 が高かった.そしていずれの項目においても,高プレイ群と 低プレイ群では有意差は見られなかった. この調査結果だけではどのような活動や題材が有効であ るかまでは詳細に提示することはできないが,例えば短時間 であってもゲームをプレイさせることやゲーム素材を用いるこ とが,プログラミングに対する態度およびコンピュータの重要 度を高めるために有効な手段の一つとなりうる可能性がある. また,ゲームを普段全くプレイしない生徒に短時間プレイさ せる活動により,プログラミングに対する態度およびコンピュ ータの重要度の大半の項目を喚起できる可能性がある. そして,先行研究[25,26]と同様に,ゲームプレイ時間には性 差が見られ,男子のゲームプレイ時間は女子よりも長かった. そのことを踏まえ,プログラミングに対する態度およびコンピ ュータの重要度を高めるためのプログラミング教育を実施す るにあたっては,男女別にカリキュラムを検討することや,題 材を工夫することが有効である可能性がある.男子では,ゲ ームプレイ時間とコンピュータ理解の重要性に関連性が見ら れ,ゲームを長時間プレイしている高プレイ群は,少しゲーム をプレイしている低プレイ群より中央値が有意に高かった.そ して,ゲームをプレイしていない非プレイ群では有意差は見 られなかったが,低プレイ群より中央値は高かった.このこと から,ゲームを長時間プレイしている生徒はコンピュータの仕 組みを理解することの重要性について,無意識に気づいて

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いる可能性がある.また,ゲームを普段プレイしていない群も 同様にある程度気づいていることから,例えばゲームを漫然 とプレイさせるのではなく,ゲームとコンピュータの仕組みとの 関連性に着目させながらプレイさせることが有効である可能 性がある. 表 8 ゲームプレイ時間とプログラミングに対する態度およびコンピュータの重要度との関連性 (全体) 表 9 ゲームプレイ時間とプログラミングに対する態度およびコンピュータの重要度との関連性 (男子)

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表 10 ゲームプレイ時間とプログラミングに対する態度およびコンピュータの重要度との関連性 (女子) 一方女子では,ゲームプレイ時間とプログラミングの興味・ 関心,プログラミングの有用感の項目で関連性が見られ,い ずれも少しゲームに触れている低プレイ群の中央値が全くゲ ームをプレイしていない非プレイ群より有意に高かった.この ことから,例えば全くゲームをプレイしていない女子生徒に少 しゲームをプレイさせることは,プログラミングに対する興味・ 関心やプログラミングの有用感を喚起する上で,有効な手段 となる可能性がある. 次に,男子ではゲームプレイ時間とコンピュータ理解の重 要性,女子ではゲームプレイ時間とプログラミングに対する 興味・関心,プログラミングの有用感に関連性が見られた.そ して男子ではコンピュータ理解の重要性における差異は高 プレイ群と低プレイ群において見られたが,女子では低プレ イ群と非プレイ群において有意差が見られたことから,ゲー ムを少しプレイさせることや,ゲーム要素を取り入れたプログ ラミングを行うことは,女子においてより有効である可能性が ある. そして,プログラミングに対する興味・関心には性差が見ら れ,男子の方が女子よりも有意にその値が高いことが報告さ れており[12],本研究でも同様の結果であった.しかし,ゲー ムプレイ時間とプログラミングに対する興味・関心に関連性が 見られたのは女子のみであったことから,ゲーム要素を取り 入れたプログラミングを行うことは,プログラミングに対する興 味・関心の性差を解消する手立てとして有効である可能性が ある. さらに,コンピュータ・サイエンスやコンピューティングにお いて,女性は男性に比べてコンピュータ・サイエンスへの興 味や能力が低いこと[33],コンピューティングに対するイメージ である「オタク的要素」が女子にネガティブな影響を与えてい ること[34]が報告されている.女子のプログラミングに対する興 味・関心や有用感を,オタク的要素があまり感じられないよう なゲーム題材を通じて高めることで,コンピュータ・サイエンス の理解をより促すことができる可能性がある.このような題材 の活用および実践を行うことは,プログラミングなどの分野で 女性が少ない現状において,今後情報分野やプログラミング 分野で活躍できる女性人材の育成に対し有効な手立ての一 つとなる可能性が期待される. 以上のことから,性別によってゲーム要素を用いたプログ ラミングに対する態度およびコンピュータの重要度を高めうる 活動に違いがあること,およびプログラミングに対する態度お よびコンピュータの重要度を育成するために,普段ゲームを 全くプレイしていない生徒に少しゲームをプレイさせるような 活動の有効性が示唆された.

5. まとめと今後の展望

本研究では,高校生の普段のゲームプレイ時間とプログラ ミングに対する態度およびコンピュータの重要度の関連性を 検討した.その結果,ゲームプレイ時間とプログラミングに対 する態度およびコンピュータの重要度との関連性において, 男女間で有意差の見られる項目が異なること,およびゲーム プレイ時間で分けた 3 群間で有意差が見られる群に違いが 見られた.そして,性別によってゲーム要素を取り入れたプロ グラミングに対する態度およびコンピュータの重要度を高めう る活動に差異が見られ,性別に応じたプログラミングに対す る態度やコンピュータの重要度を高める活動や題材の設定 が有効であること,ゲームを普段プレイしていない生徒に少 しゲームをプレイさせることによって,プログラミングに対する 態度およびコンピュータの重要度を高められる可能性につい

(9)

て指摘した. これらの結果は,性別に応じた適切なゲームの活用方法 の存在を示唆するものであり,プログラミングに対する態度お よびコンピュータの重要度を高めるプログラミング教育に対し, 有用な知見を提供できたのではないかと考えられる. しかし,本研究にはいくつかの課題が残されている.1 つ 目として,普段のゲームプレイ時間に応じたプログラミング教 育実施のためのカリキュラムを構築する必要があることである. 今回の調査結果では,高プレイ群,低プレイ群,非プレイ群 それぞれに対し,どのような活動や題材が有効であるかを明 らかにすることができていない.よって今後,普段のゲームプ レイ時間に応じたプログラミング教育について個別に検討す る必要がある. 2 つ目として,普段のゲームプレイ時間の申告方法を検討 する必要性があることである.井口は,ゲームプレイの実態に ついてプレイ時間およびその内容についてのインタビュー調 査を行い,新しいゲームが発売されたときだけ集中的にゲー ムをプレイし,普段はそれほどプレイしない例などをあげてい る[24].このように,長いスパンで見ればプレイ時間に偏りがあ るため,そのことを考慮した調査を実施する必要があると考え られる. 3 つ目として,ゲームジャンルとプログラミングに対する態 度およびコンピュータの重要度との関連性を検討する必要 性があることである.井口はゲームジャンルと「ゲームの利用 と満足」の関連性について述べているが[24],現在のスマート フォンゲームでは,かつて考えられていたゲームジャンルが 複数埋め込まれている場合が多い.ゲームジャンルを再検 討することは,本研究のみならずゲーム研究の中で重要な 示唆を与えると考えられ,今後検討を行う意義は大きいので はないかと考えられる. 4 つ目として,ゲームの取り組み方を取り入れた検討を行う 必要性があることである.単にゲームプレイ時間だけで見る のではなく,ゲームをどのような動機でプレイしているかなど といった取り組み方が,プレイ時間と並んで重要な要素であ ると考えられる.例えば井口の「ゲームの利用と満足」尺度[35] と創造性の関係性を明らかにしたFukui et al.[36]の研究なども 参考にしながら,ゲームプレイ動機とプログラミングに対する 態度およびコンピュータの重要度との関連性を明らかにする ことの意義は大きいのではないかと考えられる. 他にも,生徒の普段の生活状況や性格要因がゲームプレ イ時間やゲームに対する取り組み方,プログラミングに対す る態度およびコンピュータの重要度とどのように関わっている かを明らかにするなど,ゲームを用いた教育に関する研究の さらなる充実化を目指す必要性があろう.これらについては, 今後の課題とする.

本稿は,2019 年 8 月に立命館大学で開催された The 12th

Digital Games Research Association Conference (DiGRA

2019)[37],2019 年 3 月に開催されたゲーム学会「ゲームと教 育」研究部会第 12 回研究会[38]で発表した内容に,大幅に 加筆・修正を加えたものである.

謝辞

本研究の一部は,日本学術振興会特別研究員奨励費 18J20759,未来教育研究所研究助成,科学技術融合振興 財団補助金によって実施されたものである.本研究の遂行に あたり,関西学院大学理工学研究科(院生)の萩倉丈さん, 慶應義塾大学環境情報学部(学生)の佐々木雄司さん,慶應 義塾大学理工学研究科(院生)石川岳史さんにご協力をいた だきました.また,創価大学文学部教授の渋谷明子先生,日 本デジタルゲーム学会編集委員会の先生方には,投稿に関 してご助言を賜りました.ここに感謝申し上げます.

参 考 文 献

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日:2020.2.15)

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表 7 プログラミングに対する態度,コンピュータの重 要度,ゲームプレイ時間の項目間の分散拡大係数  表 6 より,創造的活動の重要性とゲームプレイ時間の項目 間を除いた全項目間において,有意な相関が見られた.ま た表 7 に示した分散拡大係数が 10 より大きい場合,多重共 線性があるという基準に基づいて判定したところ,いずれの 項目間においても多重共線性は認められなかった.このこと から,それぞれの調査項目は別のことを質問していることが 示された.  3.2  ゲームプレイ時間とプログラミングに対する態
表 10 ゲームプレイ時間とプログラミングに対する態度およびコンピュータの重要度との関連性 (女子) 一方女子では,ゲームプレイ時間とプログラミングの興味・ 関心,プログラミングの有用感の項目で関連性が見られ,い ずれも少しゲームに触れている低プレイ群の中央値が全くゲ ームをプレイしていない非プレイ群より有意に高かった.この ことから,例えば全くゲームをプレイしていない女子生徒に少 しゲームをプレイさせることは,プログラミングに対する興味・ 関心やプログラミングの有用感を喚起する上で,有効な手段 となる可能

参照

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