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Web-based Collaborative and Practical Education for 3D-CAD and Roadway Design

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Academic year: 2021

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I-

12ウ ェブを用 いたコラボ レーション型授 業 による3次 元 道路 設計 演 習

Web-based Collaborative and Practical Education for 3D-CAD and Roadway Design

小 林 一 郎*、 郡 兵**、 指 宿 晃 典***、 福 地 良 彦****、 上 野 幹 夫*****

Ichiro Kobayashi, Bing Shao, Akinori Ibusuki, Yoshihiko Fukuchi, Mikio Ueno

【抄 録 】本研 究 で は 、 ウェ ブ技術 を用 い た 非 同期 分 散 型 の情 報 交 換 システ ム と従 来型(同 期 集 中型)の 講 義 を 併 用 した コ ラボ レー シ ョン型 演 習 シス テ ム を提 案 す る。 さ らに、 この シス テ ム を利 用 し、3次 元CADを ベ ー ス と した デ ザ イ ン ・ソ フ トウエ ア(LDT/Civil)を 用 い た道 路 設計 演 習 を試 み た。対 象 は大 学 院修 士課 程 の1年 生 と し、 単 な るCAD作 成 の 訓練 では な く、 道 路 設 計 にお け る、 ア イデ ア創 成 、 アイ デ ア定 着 、諸 元 決 定 、 図面 作 成 まで の 一連 の流 れ が体 験 で きる よ う に した。 ま た、 本 システ ムの特 徴 と して、 講 師 陣 は 自 らの 業務 の合 間 に、 勤 務 地 か ら、 学 生 の作 業 過程 を知 り、 質 問 に も答 え る ことが で きるた めCADや 道 路 設 計 の実務 家 の参 加 が 可 能 とな り、 極 め て 質 の 高 い 演 習 教 育 が 可 能 とな った 。

[Abstract] In this paper, a collaborative

distributed

education method is proposed. This method combined traditional

lecture in classroom with asynchronous dispersed information exchange system supported by web technology. An

experiment

lecture with this method has been done in order to practice the roadway design using LDT/Civil, a software

based on 3D-CAD. This training is about not only how to use the software,

but to create new ideas, establish

models and

finish drawings for roadway design. Teachers can discuss with students about their design works in the web page, and can

check the procedure that students experienced

in their homework. So it is possible for those expert engineers of CAD or

roadway design to take part in practical education.

In this way, the quality and the efficiency

of educational

activities are

improved greatly compared

with traditional

method.

【キー ワー ド】

コ ラボ レー シ ョン型 教 育 、3次 元CAD、 道 路 設 計 、 ウ ェブ技 術 、非 同期 分散 シス テ ム

•y keywords•z

Collaborative education,3D-CAD, Roadway design,Web technology, Asynchronous distributed system

1.序 論 イ ンター ネ ッ トを用 い た遠隔 教 育や パ ソコ ンによ る 自習 シス テ ムな どITを 利 用 した教 育 の改 革 が提案 さ れて 久 しい。 また、創 造性 開発 の 一環 と してデ ザ イ ン 系の教 育 や ブ リッジコ ンテス トとい った もの づ く り教 育 に関 す る様 々 な試 み もな されて い る。本 論文 で は、 CADソ フ トに よ る道 路設 計 演習 を行 うが 、設 計教 育 の本来 の 目的で あ る創 造性 の涵 養、 相 互 に刺 激 し合 う 環 境 下で の独 自性 の 開発 に主 眼 をお き、 ウェブ上 での 非 同期 分 散型 システ ム(バ ー チ ャル チー ム)と 従 来の 講 義ス タイル で あ る同期集 中型 システ ム を併 用 した コ ラボ レー シ ョン型 授 業 を提 案 し、 演習 講 義 を実 施 した 結 果 を報 告 す る。 今 回は システ ムの概 要 と初 年度 の講 義 の結 果 を ま とめ 、 若 干 の考 察 を行 う。 著 者 らは これ まで、3次 元CADの 土 木分 野へ の利 用 に関 す る研 究1)∼3)と ホー ムペー ジ(HP)を 用 い た *正 会 員 熊 本 大 学工 学 部環 境 シス テ ム工 学 科 教授(〒860-8555熊 本 市黒 髪2丁 目39-1) ** 学 生 員 熊 本 大 学大 学 院 自然 科 学 研 究科(同 上) ** *学 会 員 熊 本大 学 大 学 院 自然科 学 研 究 科(同 上) ****鼎 正会 員 オ ー トデ ス ク(株)GISソ リュー シ ョン本部(〒104-6024東 京 都 中央 区晴 海1丁 目8-10) ***** 非会 員(株)構 造 計 画研 究 所AEC営 業 本部(〒164-0011東 京 都 中野 区 中央4丁 目5-3)

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ウェブ を用 い た コラボ レー シ ョン型 授 業 に よる3次 元 道 路 設 計 演 習 橋梁 の施 工 支援4)、5)や橋 梁 デ ザ イ ン史 の授 業支 援6) に関 す る研 究 を行 って きた。本 研 究は これ ら一連 の研 究 で採 用 したい くつ かの ウェブ技術 を3次 元CADと 道 路 設 計演 習 の講 義 に応 用 した 。 本演 習 は、 熊本 大学 自然 科学 研 究科 前 期(修 士)課 程1年 生 を対 象 と し、 土 木3次 元CADソ フ トを利 用 した最初 の試 み であ る。(1)CADの3次 元操 作 と道 路 ・ 造 成設 計の基 礎 学習 を通 してのCAD関 連技 術 の習得 、 (2)専用 ホー ムペ ー ジ上 での講 師 陣(CAD・ 設 計技 術 者 や大 学 の教 官)と 学 生 の議 論に よる専 門知識 の 習得 、 (3)道路設 計 にお け る創造 性の涵 養 な どを 目的 とす る。 本研 究 で は、従 来 の知識 重視 型 教育 か ら、 技術 の修 得 や 思考 ・発 想 力の 向上 を 目的 と した教 育へ の転 換 が重 要 で あ るこ とを述べ る。 2.で は 土木分 野 にお け る土木 製 図教 育お よびCAD 教 育 の取 り巻 く状 況 の概 要 を述 べ、 今 回採 用 した ソフ トウエ アの概 要 を ま とめ る。3.で は、創 造 性を高 め るための 新形 式 の授業 の あ り方 を示 す。4.で は、実 際の 試み られ たコ ラボ レー シ ョ ン型演 習 講義 の 内容 を 紹介 し、 本 システ ム によ る授 業 につ いて ウェ ブ技 術 の 利 用法 と教 育 面 に 関 して 若干 の 考 察 を行 う。 2.土 木CAD教 育 を取 り巻 く状 況 CADは 建設CALS/ECの 一 部 と して位 置づ け られ て い る。 ま た、国 土地 理院 の 「公共 測 量作 業規 定 」の 変 更 に よ り、 電子基 準 点 に よる計測 結 果が 測量 成果 物 と して 認定 され る よ うにな るこ とが決 定 され てお り、 3次 元 化 され た地形 図がCADデ ー タの形 で利 用 可能 とな る。 したが って3次 元設 計 も現実 味 を帯 びて くる よ うにな り、 大学 で の3次 元CAD教 育 もそ う遠 くな い時 期 に一般 化 す る もの と予想 さ れ る。 本 研 究 で は、 オ ー トデ ス ク社 のAutoCAD Land Development DeskTop(LDT)とAutoCAD Civil Design(Civil)を 用 い た 。LDT/Civilは 単 な る製 図 用 CAD(例 え ばAutoCAD LT)と して だけ では な く、 土木 構造 物 の設 計業務 全 般(調 査 、 設計 、製 図)を 支 援 す る ことが可能 な「デザ イ ン」ソフ トウエ アで あ る。 CivilはLDTの 機 能 を拡 張 す るた めの ア ドオ ンの ア プ リケー シ ョンで あ る。LDTに プラ スす る こ とによ り、 LDTで 作 成 された3次 元地形 モデル 上 で道 路設 計、造 成 設計 を行 うこ とがで きる。さ らに水 理計 算 な どの他 、 土木 ・建設 分野 に特 化 した様 々な設 計 が可能 にな る。 また、道 路設 計 を行 う際 に作成 され る縦断 図 、横 断 図、 平面 図は 日本 道路 公 団お よび 国土 交通 省 の仕様 に準 拠 して い る こ とも特 徴 の一 つで あ る。 これ を利 用 す るこ とで、道 路 ・空 港 ・港湾 ・都 市地 域 開発 な どの分 野 に お いて、 設 計値 をパ ラ メ トリ ック あ るいは グ ラフ ィカ ル に入 力す るこ とがで き、利 用者 は 、道 路 や造 成面 の 計 算な どをCAD上 にグ ラフ ィカル に3次 元モ デル と して作 成 す るこ とがで きる。 この よ うな3次 元 モデ ル を作 成 す る こ とによ り、 結果 と して設 計数 量や 断面 図 (縦横 断 図な ど)を 算 出 す るこ とが で き る。 この よ うな道 路設 計 に関連 したCADソ フ トは 少な く、 当面 これ らの ソフ トがデ フ ァ ク ト ・ス タ ンダー ド とな るこ とが予想 され る。そ の ため、 土木 系 の学生 に とって は、実 設計 に関す る ノ ウハ ウを修得 す るの に最 適 のCADア プ リケ ー シ ョンで あ る と考 え た。 なお、 大学 レベル でCAD演 習 の講 義 は各地 で試 み られ て い るが、LDTを 大学 の 学部 あ るい は大学 院 レベ ル で道 路 設 計教 育 に利 用 した例 は 世界 的 に も今 回が初 め てで あ る。筆者 らの 主 旨は、CAD作 成 要 員の育 成 では な く、 道 路設 計 を通 して、 学生 に実 務 にお け る設 計業務 の概 要 を体 得 させ る と ともに、思 考 力 や発想 力 を涵 養す る シス テ ムを構築 す る こ とで あ り、LDT/Civilは これ を 実 現 で きる数 少 な い ソ フ トウエ アで あ る。 3.新 形 態 の授 業 を 目指 して 3.1学 生 の知 識 獲得 にお け る4つ の過 程 図-1に 知識 獲得 の4つ の過 程 を示 す 。横軸 の左 側 は現場 に根 ざ した具体 的 な事 柄(知 識)を 示 し、右 側 は科 学 的な普遍 的 ・抽 象 的な 事柄(知 識)で あ る こ と を示 す 。中村 は、『臨床 の知 とは何 か』で 医学 にお け る 臨床 的学 問(臨 床 の知)と 基 礎 的学 問(科 学 の知)を 同様 に区別 して い る7)。左 が 固有 の現 場 にお い て必 要 な知 識 右 が主 に学 校で 学ぶ 、数 学 ・力 学 を基盤 に し た科 学 の知識 で あ る。縦 軸 は学 生が 、事 柄 を受 動的 に 受 け入 れ るか、能 動 的 に受 け入 れ るか を表 して い る。 図 にお いてAの 過程 は、現 場にお け る固有 な現 象 の 中か ら、実 験 や観察 を通 して知 識 を普遍 化 、一般 化 す る過程 で あ る と考 え られ る。 この 間 にお いて学 生は 、 英 語 の ヒア リングや リーデ ィ ングの よ うに外部 か らの 情 報 を じっ く りと受 け止 め る、 イ ンプ ッ トの期 間で あ る。Bの 過 程 は、 すで に確 立 され た科 学 的な知 識 を、 学 生 が能動 的 に学 ぶ過程 で あ り、 いわ ゆ る 「学 校で の

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図-1知 識獲得の4つ の過 程 勉 強 」 の大半 が この 中 に入 る。 イ ンプ ッ トされた知 識 を効 率 よ くア ウ トプ ッ トす るた め に きちん と整 理 して お く期 間で あ り、それ に関連 した ノウハ ウを学ぶ 。C の過 程 では、 学 生 はすで に獲得 され きちん と整理 され た科 学 的な知 識 を基 礎 に して、 現場 で利 用可 能 な考 え を、演 習 な どの創 造 に関連 した科 目 を通 して、新 たな 知 識 を獲得 してい く。 い わば、 ア ウ トプ ッ トに関連 し た知識 を修 得 す る期 間で あ る。Dで は、 現場 で 必 要 と な る技 能 に 関す る知識 を獲 得 す る。 いわ ゆ る 「体 が覚 え る」知識 で あ り、積 極 的 に体 を使 う(実 習 をす る) こ とで、 あ る種 の技 術(ス キル)が 知 識 と して獲得 さ れて い く。 なお 、文 献8)に は組 織 的 に知 識 創造 を行 うため のチ ャー トが示 され てい るが、 図-1は これ を 学 生個 人の知 識 獲得 の過 程 と して再構 築 した もの で あ る。 なお、 図-1の 矢 印で 示 した知識 の 流 れ につ い て は3.3に お い て後 述 す る。 これ ら4つ の過程 を、 こ こでは、 そ れぞ れ下記 の よ うに名付 け る こ ととす る。 また現 在、大 学 で開 講 され て い る科 目名 をカ ッコつ きで併 記 す る。 帰 納 型:実 験 や調 査 の よ うに現 場の事 実か ら普 遍 的な 事 柄 を学ぶ(大 半 の実 験科 目、 観察 レポー ト、 土木 史)。 演繹 型:す で に確 立 され て い る科 学 ・技 術 に関 す る普 遍 的 知 識 の学 習(一 般 の授 業科 目)。 発想 型:実 設計 を想 定 して、 設 計 コ ンセ プ トの創 出や 決定 すべ きパ ラメー タの決 定 等 を訓 練 す る演習 (設計 演 習)。 訓 練 型:製 図や 模 型作成 とい った スキル の 向上 。パ ソ コ ン上 で のCADソ フ トの利 用 技 術 等 も含 む (CAD実 習、 イ ン ター ンシ ップ)。 3.2コ ラボ レー シ ョ ン型 授 業 の試 み あ るチー ムが仕 事 を行 う場 合、 全員 が一 堂 に会 す る 「同期集 中型(以 下、集 中型)」 と、遠 隔地 に散 在 す る メ ンバ ーが 、各 自の 空 いた 時間 に作 業 を行 う 「非 同期 分 散 型(以 下 、分 散 型)」 が あ る。 図-2(a)は 旧来 の 「集 中型 」講 義 の ス タ イル を 示 して い る。教 師 が一 方的 に、 自 らの知 識 を多数 の学 生 に教 授 す る。従 来型 教育 は、 低 コ ス トで大 量 の学 生 をあ る一 定で均 質 な知 的 レベ ル に引 き上 げ るため には 最適 の方 法で あ る。 しか も、 教師 が 情熱 を持 ち、 真摯 に講 義 すれ ば、学 生 もまた学 ぶ 情熱 に溢 れ、講 義に反 応 し、単 な る知識 以 上 の もの(た とえば 、教 師 の発想 法 や人 生観 の一部)を も学 ぶ こ とが可能 な場 合も あ る。 た だ し、 学生 の ノー トや 教官 か ら配 布され る資 料 の よ うに、各 個 人が 同 じもの を個 別 に所 有 して お か なけ れば な らな い。この ため 、教 官 はひ たす ら板書 した り、 大 量 の印刷 物 を配 布 す るこ とで、学 生 も教 官 も 一見 成 果が上 が って い るか の よ うに錯 覚 しが ちで あ る。また、 特 に講 義時 間が限 定 され て い るため、個 別 の事 柄(た (a)集 中型(知 識型) T. 講 師 S:受講者(学生) M:メ ンバ ー (b)分 散 型(知 識+技 術+発 想 型) 図-2講 義 体制の 比較(講師 と学生の 関係)

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ウェブ を用 い た コラボ レー シ ョン型 授 業 に よる3次 元 道 路 設 計 演 習 とえば 、 あ る学 生 の取 るに足 りな い疑 問)に 丁寧 に対 応 で きな い。 ところが 、 この よ うな些 細 な疑 問か ら、 出発 し様 々な知 識 を得 るこ とは 、決 して不 可能 で もな い し、 無駄 な こ とで もな い。後 述 す る よ うに、 本来 、 質 の良 い設 計解 を得 るには 、様 々 な視 点 か ら設 計条 件 や 目的 関数 を吟 味 し、設 計 パ ラメー ター を決定 す る必 要 があ る。創 造性 重 視 の世 界で は、 学 生 は教官 だ けで な く、他 の学生 か らも多 くの アイデ ア を得 るこ とが必 要 で あ る。た だ し、教官 が特 定 の学 生 に行 った指 導(注 意 や称 賛)を 他 の学 生 が 自分 の こ と と して受 け止 め、 共 有 す るのは 易 しい こ とで は ない 。特 に 我が 国で は、 他 の学 生 に な され た指 導 が 自分 にも有 効 な事 柄で あ る とい う認 識が 希薄 で あ る。海外 の大 学 と比べ、 極端 に 質 問(特 に良 い質 問)や 気 の利 い た コ メ ン トが生徒 か ら発 せ られ る こ とが 少な いの も、 暗記 中心の 教育 ス タ イル の 中で、 学生 の側 に刺 激 しあ って伸 びて い こ う と す る風 土 が 育 って い な い ため で あ ろ う。 一 方、図-2(b)の 分散 型で は、 サ ーバ ー を介 し て学 生 も教官 も同 じチー ム の一員 と して 、授 業 の 内容 を受 け取 る ことが可能 とな る。 図で は、 バー チ ャル チ ー ムの すべ ての メ ンバー(Mi)は、時 として教官(Tj)とな った り学 生(Sk)とな った りす る。 この場 合 には、 教 官 は複 数 で も構 わな い し、 あ る時 には 、学 生 の立場 に身 を置 くこと も可能 とな る。掲 示板 に出 され た質 問 に回 答 した場 合、 この情 報(知 識)は 、参 加 者全 員 が共 有 可能 とな る。また、一度 サー バー 内 に送 られ た情 報(資 料 や コメ ン トな ど)は 、 すべて全 員 の もの で あ り、 印 刷 した い者 だ けが、 本 当 に必要 な ときに印刷 すれ ば良 い こ と とな る。 さて、 本論 文で提 案 す る 「コ ラボ レー シ ョ ン型 」授 業 とは、上 記 の 「集 中型 」 と 「分散 型 」 を併 用 す るこ とで それ ぞれ の利 点 を最大 限 に活 用 す る事 を 目的 と し た もので あ る。 図-1の 過 程BやDの よ うに 自分 で知 識 を得 れ ば すむ よ うな場合 学生 が 自習 す れば す む こ と にな る。 現 在行 われ て い る大 半の講 義 は この 分類 で あ る し、 ソ フ トウエア の使 用法 の習得 、 設 計作 業 な ども この 中 には い る。 この よ うな 自習 可能 な部 分 は分 散型 と し、他 の授 業 の合 間 に学生 が 自 らのペ ー スで、 あ ら か じめ設 定 され た期 限 内に学 習 す る。 ただ し、 質問 が あ る と きは掲 示板 にそ の 旨を書 く。 即答 は得 られな い が、 約20人 の チー ム で、講 師 が2,3名 加 わ って い れ ば、数 時 間以 内 には 回答 が得 られ る。 この時 間は 、 学 生 が疑 問 に対 して 自問 自答 す る時間 で もあ り、 回答 を よ り深 く理解 す るため には、 む しろ必 要な 時間 であ る と考 え る。 一 方、全 員が集 合 すべ き時(講 師 の紹 介、授 業 目的 や進行 方 法 の説 明、作 品講 評 な ど)は 集 中型 と した。 この と きに は、民 間企 業 か ら派 遣 された講 師 の業務 実 績 や仕 事 へ の情 熱 が、 無 言の うち に直接学 生 に伝 わ っ て い く。 大学 の教 官 は長年 の経 験 か ら、 学生 の レベル に合 わせ 、相 対的 な視 点で、課 題 を設 定 した り、作 品 の完 成度 を甘 く採 点 した りす る。 一 方実務 家 は、課 題 や成 果 が実 務 に耐 え られ るか とい う、 いわ ば絶対 評価 を す る傾 向 にあ る。 も ち ろん 、教 育 の場 で あ るので、 両者 の妥協 点 を見 い だ す必要 は あ るが、 学生 へ の刺激 とい う点 で は、 いか に多 くの 良 質な実 務 家 を教育 現 場 に供 給 で き るか が問題 とな る。 この 点分 散 型で は、実 務 家 は通 常 は遠 隔地(勤 務 先)で 、 学生 の動 きを把 握 してお けば 、1,2回 の 集 中型講 義(講 評会 な ど)で も、 前 置 きな しに本 論 に入れ るた め、極 め て大 きな効 果 が得 られ る。 現在 実務 家 を、非 常勤 講 師 と して招請 す る場合 は 、(1)近隣の 方 に毎週 講師 を して い ただ くか、 (2)遠方 の方 の場 合 には集 中講 義 と して3日 間で 一気 に 12回 分の 講 義 を行 う とい った方法 しか ない 。前者 は、 半 年 に渡 り講師 に多 くの時 間的 な 負担 を強 い る ことに な る し、後 者で は、 学生 は 次の 授業 まで に何 か を考 え る余裕 もな く、 単 に講 師 も学生 も互 い の義 務 を果 た し た に過 ぎない場 合が多 い。 今後 の社 会構 造 の 変化 か ら 考 え れば、 大学 で の実務 教 育 は必須 の こ とで あ り、 で きるだけ多 くの経験 豊か な実務 家 を講 師 と して招請 で きるかが大 学 の評価 のひ とつ の指標 とな るこ とが 予想 させ る。 この場 合、上 記 の(1)や(2)にお け る問題 点を解 消 す る方 法 と して、非 同期 分散 型 と同期 集 中型 を併 用 した提 案 法は 大 きな 可能 性 を持 った シス テ ム と考 え る。 なお、 関係 者全 員 が 情報 を共有 すべ きで あ る とい う 主 旨に基 づ き、 講 義 に関 連 した伝 言 等 は すべ て、HP 上 の掲 示板 を通 して 公開 し、 学生 間、 学 生対 講師 、講 師対 講師 の事 務 連絡 や対話 の履歴 もすべ て掲 示板 内 で 検 索 可能 な もの と した 。 3.33次 元 道路 線 形 設 計 演 習 の 目的 実 際 の問題 の解 決 過程 は、 図-1に 示 した矢 印の 流 れ に対応 して い る。 まず、課 題 が与 え られ る(問 題 提 起)。第2の 象 限 では、設計 者(学 生)は 問題 や現 場 を

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「調 査 ・観 察 す る」。次 の段 階(第1象 限)で は、独 自 の 設計 解 を ま とめ上 げ るべ く、 イメー ジの定着 化 を図 る。第4象 限 では、 具体的 な解 析 ツー ル を用 い、 自分 のア イデ ア を作 図可能 な パ ラメー ター 群 と して提 示 す る。さ らに、第3象 限 では作 品提 出(道路 設計 で はCAD 図面 の提 出)が行 わ れ る。最 後 に作 品の 講評 を通 して、 学 生 が問題 を深化 させ、再 度 第2象 限 の調 査 ・観察 を 始 め るこ と とな る。 これ ら4つ の象限 を今 回 の道路 設 計 に関 して ま とめ る と図-3の よ うな4つ の段 階 に分 け られ る。 a)観 察:設 計 者 の 頭の 中 にあ る漠然 と したア イデ ア を ま とめ る過 程 b)表 出:ア イ デ ア を言 葉、 デ ッサ ン、模 型 等 に よ っ て設計者 の外 部 に定着 し、他 の 人 と議 論 の材 料 を 提 供 し、設 計 案 を固 め て い く過 程 c)諸 元決定:実 構 造物 、実 施設 と して施 工 で きる よ うに、 細 部 に至 る まで数 値 化 す る過 程 d)図 面作成:数 値 デー タ をも とに設計 図 面 を作 成 す る過 程 図-3に 示 した よ うに、d)の 図面作 成 は、 土木 分 野 で は、大 半 がCAD図 面 にな ってい る。 また、c) の 諸元 決定 も何 らかの ソフ トウエ アで設 計 パ ラメー タ ー の確 定 がで きるよ うに な ってい る。今後当然のこと と して、c)、d)は 一 連 の作 業 と して パ ッケー ジ化 さ れ るもの と予想 され る。本 論 文で 用い るLDTも 道 路 設 計 に関 す る諸 元 決定 と図面作 成 を一 貫 して行 う ツー ル で あ る。今後 は、図-3のc)、d)の 分 野 はそ れ ぞ れの ツー ルの優 れ た オペ レー ター が行 う作 業 とな る、 本 来 的な意 味 で設計 の 中か ら除外 され て い くか、設 計 の後 処理 と して 位 置 づ け られ て い くと考 え られ る。 以 上の こ とか ら、本 講義 の 目的 は、単 にc)ま た はd) に よ ってCAD関 連 のス キル ア ップを図 る こ とに と ど ま らな い。む しろ、a)、b)の 過程 にお い て、 「ひ らめ き」や 「こだ わ り」と い った形 で個 人の 頭 脳 の 中 にあ る ア イデ ア を形 に して い くプロセ ス に触 れ るこ と、 さ ら に は、b)、c)の 間 を何度 か行 き来 す る中で、ア イデ ア の洗 練化 が行 わ れ る とい う過 程 を体験 す るこ とにあ る。 また、a)∼d)と 順 に た ど って行 くこ とで 「設 計 とい う創 造 行 為 」の 一端 に触 れ る こ と にあ る。 図-3設 計 の4つ の段階 4授 業 に つ いて 4.1授 業 の 日程 本講義 は、熊 本 大学 自然 科学 研 究科 前期(修 士)課 程1年 生 の学 生 を対 象 と した講 義で、講義 回数:12× 90分 、受講 者数:15名 、単位 数:2単 位 、開講場 所: 熊 本 大学 工学 部1号 館122教 室(講 義 場所)お よび工 学 部研 究機 器 セ ンタ ー5階503号 室(演 習 場所)で あ る。 講 義 の 日程 は 表-1の 通 りで あ る。 表-1講 義 日程 全 て の講 義はパ ワー ポ イ ン トを用 いて行 われ た。 若 干 の資 料(道 路構 造 令 の概 要 を ま とめ た 印刷 物)以 外 は 、 すべ て、HP上 にア ップ ロー ドして あ るため、 学 生 は 講 義 の 内容 を後 日確認 す るこ とが で きる。

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ウェブ を用 い た コラボ レー シ ョン型 授 業 に よる3次 元 道 路 設 計 演 習 図-4実 習風景 なお、LDTの 使 用形 態 は最 大で12件 が 同時 ア クセ ス で き る リモ ー トア クセ ス形式 と した。 この ため全 員 が集 合 して演 習 を行 う必要 は な く、 学 生 自身 の研 究室 で 自分 の都 合 の よい時 間 に演習 を行 うこ とが で き る。 直接 講 師 が指導 した演 習講義 に関 して はハ ンズオ ン 形 式 で行 わ れ、講 義 内容 は、 ホー ム ペー ジ上 に全 て掲 載 され、 掲 示板 を通 して 全て の情 報 交換 が行 わ れ る。 掲 示 された 文章 は、掲 示 と同時 に関係 者 全 員 にメー ル で も配 信 され る。 4.2ホ ー ムペ ー ジの構 成 ホー ム ペー ジは トップペ ー ジ以外 に、以 下 の4つ の 部 分 か ら構 成 され て い る。 a)講 義 内容 全講 義 日程 と講 義 内容 が掲載 され て い る。 講 義は、 パ ワー ポイ ン トを使 った授 業形 式 とCADソ フ トを使 ったハ ンズ オ ン形 式 の演 習 に分 け られ る(図-4)。 講 義で使 用 され たデー タ はHP上 で 閲 覧で き、関係 者 は そ の デー タ を 自由 に ダ ウ ンロー ドで き る。 b)作 品集(図-5) 各 種 ファイ ル(ド キ ュ メ ン ト、CAD図 面 な ど)を HP上 で共 有 す る場。 また、学 生 か らの レポ ー ト提 出 の場 と しての側 面 もあ る。 ファイ ル をHPへ 転送(ア ップ ロー ド)す る こ とがで き、 講 師、 学生 は 自由にダ ウ ンロー ドで きる。 c)掲 示板(図-6) 連 絡事項 や質 問な どを行 う場 。 こ こで は、 基 本的 に は講 師 と学 生が 対等 の立 場 で会話 を交 わす ことがで き、 一体 とな って 問題 解 決 に臨 む場 で もあ る。 こ こ で の 質 問 、 回 答 は 、 次 年 度 以 降 、FAQ (Frequently Asked Questions)と してデ ー タベー ス 化 され る。 d)関 係 者(図-7) 講師(7名:大 学教 官2名 、3次 元CAD・ 道路 設 計 の 専 門家3名 、 テ ィー チ ン グ ・ア シス タ ン ト(TA) 2名)と 受 講 学生(15名)の 紹介 と連 絡 先 の記載 。講 師側 に とっては 、学 生全 員 の名前 と顔 を一致 させ るた め に必 要不 可欠 で あ り、 掲 示板 の質 問 に答 え る ときに も よ り具体 的 に、個 々の学生 に合 った対 応 が可能 とな る。 また、 学生 や講 師 間で 、直接 メー ル に よる個別 の や り取 りの可能 性を考 え、E-mailア ドレス を併 記 した。 これ は、公 開 の議 論 の場 のみ では 、学 生 の質 問や意 見 が活性 化 さ れな い場 合 を想 定 した た めで あ る。 4.3ホ ー ムペ ー ジ にお け る質疑 応 答 以 下 は、掲 示板 にお け る伝 言 のや り取 りの例 であ る。 なお 、 文 中のペ ー ジ数 はテ キス ト文 献9)の ペ ー ジ数 の こ とであ る。 質 疑 例(曲 線 摺 り付 け に関 す る質疑) [質問(1)学生a)]:P174の(6)曲 線、番号1の デー タ 入 力 につ いて、終 点側 擦 り付 けがパ ター ンb反 向 曲線 に な ってい るの に、P175の(7)曲 線 番号2の 始 点側 がパ ター ンaに な って い るのは なぜ で す か? →[回答(1)(TA1)]:曲 線 番号1・2は 互 い に反 向曲線 な ので 曲線 番号1の 終点側 、 曲線 番 号2の 開始点 図-5作 品集 図-6掲 示板 図-7関 係 者

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側 とも にパ ター ンbに な る と思 い ます。 →[回答(1)に対 す る質 問(2)(学生a)]:テ キス トが印刷 ミ ス とい うこ とにな るの で し ょうか? →[回答(2)(講師f)]:印 刷 ミス とい う指摘 です ので、 一 言。反 向曲線 の設 定 は終 了測 点側 の設 定 で終 了 します。 よって次 曲線 の擦 り付 け設 定か らは そ の曲線 の パ ター ンで 入力 して くだ さい。 この よ うな仕 様 で ソ フ トを作 りま した 。反 向 曲線 が存 在 す る場 合、先行 曲線 の終 了測点 値 を入 力 しま す。 この場 合のみ メ ッセー ジ 「反 向曲線 が存 在 します!」 とい うメ ッセー ジ が表 示 され、 その 右手 にあ る"詳細 情報"ボ タ ンが生 き返 ります 。 (このボ タ ンはパ ター ンaの ときは グ レイア ウ トされて い ます)こ のボ タ ンを押 す と、次 の 曲 線 の編 集 ダ イア ロ グに値 が入 るこ とを確認 して くだ さい 。 →[回答(2)追記(講師f)]:よ くよ く考 えて み る と ご指摘 の よ う にテ キス トの 書 き方 と して は 曲 線2の 開始 測 点 側 の擦 り付 けパ ター ン をaで は な く bと した 方が分 か りや す いで すね 。単純 に ソ フ トの仕 様 で片付 け るべ きでは な いで すね。 きっ と改 訂 版 で は 変更 さ れ るこ とに な る と思 い ま す。 ご指 摘 あ りが と う ござい ま した。 4.4作 品 の紹 介 と問題 点 4.4.1作 品 課 題 は、 文献9)で 提 供 され てい る地形 モ デル で土 工量 を最 小 にな るよ うに路線 設 計 を行 う こ とと し、作 品 はdwg形 式 の ファイル を直接 ア ップ ロー ドさせ た。 また、 最終 の講 評会 後 に、 各 自A4サ イズ で2頁 程度 の レポ ー トをdoc形 式 の フ ァイル と して ア ップロー ド させ た。サ ーバ に蓄積 され た作 品 はそ の ま ま全 員 に公 開 され るため、 期 限 内で あれ ば、先 行 して掲 示 され た 作 品 を参考 に 自分 の作 品 を変更 する こ ともで きる し、 提 出後 の 変更 も可能 とな る。 また、 作 品 が公 開され る ため、 レポー トの期 限は厳 格 に守 らざ るを得 ない。 い わ ゆ る電子 納 品 の公正 さが この よ うな場 面 で も発揮 さ れ た。 次 に二 人 の 学生 の作 品 を紹 介 す る。 図-8,9に 示 した作 品1は 景観 デ ザ イ ンや土木 史 関連 の講座 に属 す る学生 で、模 型 造 り等 も何度 か行 っ た経 験 が あ るの で、 図-3で 述べ た作 品 を完 成 す るこ との意 義 は理解 して い た。標 準 的 な作 品で あ る。 この 学 生は 以下 の よ うな感想 を書 いて い る。「初 めて の道路 設 計で修 正 点 も多 くあ るが、最 終 的 に図面 にす るこ と がで き達 成感 もあ り、 非常 に面 白か った。」 「しか し、 自分 で設 計 した道 路 が どの よ うな もの か イメー ジす る ことがで きない。 これは 図面 を読 み とる ことがで きな い ため だが 、逆 に身近 な道路 を設 計 図 に落 と して み る と面 白いか も しれな い 。」図面 を読み と る能 力は 、そ の よ うな訓 練 を して いな い学生 には、 我 々が想像 す る以 上 に難 しい こ との よ うで あ る。 た だ し、第1章 で書 い たよ う に著 者 の一 人(小 林)の 研 究 で は ダムや橋 梁 の 3次 元CGに 関 す る研 究 を行 い、実 際 の設 計図 を も と にCGを 作成 して い るが、2ヶ 月 もすれ ば、学 生 はか な り正 確 に2次 元 の 図面 か ら3次 元の構 造物 や 空 間 を 想起 で き るよ うにな る。 この点 は 、講 義 の中 で若 干は 改 善 可 能 で あ ろ う と考 えて い る。 一 方、図-10,11の 作 品2は 、構 造 系 の講 座 に属 す る学 生で 、 ブ リッジ ・コ ンテス トにも参加 した経験 を 持 つ 。平 面 図の 中央 にヘ ア ピンカー ブ を入れ るな ど、 独 自の アイ デ アを 出 した。彼 の感 想は 、「特殊 な線 形 を 選 んだ ため 、今 回苦 労 した のは 、平 面線 形作 成 と横 断 勾配摺 り付 けで あ った 。 しか し、大 した作 業 も して い な いの に、 あれ だ けの 図面 が作 成で きるの には、 本 当 に驚 い た。」 とい うもの で あ った。 4.4.2学 生 の感 想 本授 業 に対 す る学 生 の感 想は おお む ね良 好で 、特 に CADに 詳 しい学生 か らは、「LDTの よ うな便 利 な ソ フ トが あ るのは 知 らな か ったが、 そ れ を知 る こ とが で き て良 か った。・・この ソ フ トを学 生 が格 安 で手 に入 れ る ことはで きない か。」とい った積 極 的 な問 い合 わせ も あ った 。「自分 か ら進 んで履 修 し、これ ほ ど真面 目に取 り 組 ん だ授 業 はな か った。」 「パ ソコ ン く らい扱 えな い と 話 にな らな い。 この授 業 は今後 も続 け るべ きだ と思 い ます。先生 方 も頑張 って下 さい。」とい った激励 もあ っ た 。 ただ し、「ソフ トにつ いて い くので精 一杯 」 とか 「何 も考 え ず に数 値 を入 れて い く学生 もいて 、設 計 にな っ て い る とは 思 えな い」とい った反 省 事項 も指 摘 され た。

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ウェブ を用 い た コラボ レー シ ョン型 授 業 に よる3次 元 道 路 設 計 演 習 また、次 の よ うな提 案 もあ った。「演 習は 、自由課 題 で あ ったが、20m区 間で切 り盛 り土 の合 計量 を一定値 以 下 に す る とい った テー マ を設 け る と設 計 に対 す る理 解 も深 ま り、 よ り(演 習 が)盛 り上 が る と思 う。」 コ ンセ プ ト ・メ イキ ング とい う こ と 自体 が、学 生 に は馴染 み の薄 い もの であ り、 時 間 を2倍 か けて で も他 の学 生 と違 う レポー トを書 きた い とい う意欲 は 少な く、 どう して も作 業 に終始 す る とい う面 が あ る。 これは 、 教 官側 の指 導や上 記 の学 生 の提案 の よ うに競 争 的状 況 を作 れ な か った点 も関係 して い る と思 われ る。 教 官 は 十分 主 旨説 明 を したつ も りで も、 それ が学 生 に は十分 伝 わ って いな か った とい う こ とは 大 いに反 省 すべ き点で あ った 。た とえば 、「結 局 この講 義 を通 して 何 を学 んで ほ しか った のか 、 も しくは 自分 た ちが何 を 学べ ば 良 いの か とい う ことが最後 まで 明 確に な らなか った」 とい う反 省 の コメ ン トもあ った 。 ただ し、 この 学生 は感想 の 最後 に、「しか し、最 後 に な ってで も、設 計 に対 す るイメー ジ、 も し くはポ イ ン トや 考 え方 を理 解 す る こ とが で きた点 は、 自分 に とって は有意 義 な も ので あ った。」と して い る。要 す るに問題 は 、第2章 お よび第3章 で述 べ た主 旨 をす ぐに理 解 した 学生 と最後 まで理解 で きなか った学 生 がい た点 で あ り、講 義 にさ らな る工 夫 が 必要 で あ る と考 えて い る。 さ らに、 今 回の も う一 つ の反 省 点 と して は 、CAD の 教育 を受 け てい な い学 生 に対 し数 時 間CADの 練 習 をさせ た だけ であ ったた め、時 間 的 にパ ソ コ ンの作 業 しかで きなか った とい う側 面で あ る。「1年 か けて じっ く り学 び たか った」 との希 望 もあ った。非 同期 分散 型 の 利点 は学 生 が その気 になれ ば、 一晩 中ソ フ トを使 い 様 々 な可能性 を試 せ る点 にあ る。 しか し、 多 くの学生 が この よ うな シ ステ ム に不 慣 れで あ り、従 来 型(つ ま り、 レポ ー トは期 限直 前 に速攻 で 完成)の レポー ト作 成 パ ター ンで 行 った ため、 時 間 が足 りな い と感 じた よ うで あ る。 この 問題点 は、 課 題 を講義 期 間 の途 中 と最 後 の2回 出 す こ とで 、幾分 か は解 消 され るもの と期待 して い る。 本 講 義の よ うに、創 造性 の涵養 を 目的 と した授 業 で は、 現実 的 には実 現 不可 能 な提 案で もその独 自性 を評 価 す る ことが重 要で あ る し、 時 間 をか け丁 寧 に仕 上 げ た作 品 に一 見何 の特 徴 も見 いだ せ ない よ うに見 えて も、 図-8作 品1(平 面 図) 図-10作 品2(平 面 図) 図-9作 品1(横 断 図) 図-11作 品2(縦 断 図)

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細 部 の丁寧 な仕 上 が りを称 賛 すべ きで あ ろ う。 この点 で は、実務 家 の視 点 と教 育者 の視 点 が両 方必 要 であ り、 複 数 の講 師 を揃 え る ことは大 変重 要 な こ とで あ った。 上記 の よ うな の経験 と反省 を踏 まえつ つ、 次年 度以 降は、 次 の よ うな改 善策 を実 施 す るこ と と して い る。 改 善 案1:修 士課 程1年 次前 期 にAutoCADを 用 い た CADの み の授 業 を開 講 す る。 改 善 案2:後 期 の本 科 目で は、LDTの み を実 習 す る。 (1)前半 に単 純 な 曲線 設 置 の演 習 を 手 計 算 で さ せ 、 今後 の演 習 の概 要 を理解 させ る。 (2)課題1で は、今 回 と同 じ課 題 を課 し、 講義 期 間の2/3が 終 わ った と ころで、第1回 目の講 評会 を行 い、 講 義 の 主 旨を確認 す る。 (3)課題2で は、実 際の建 設 が終 わ った現 場につ いて設 計 段 階で の地形 モ デル を与 え、設 計 させ る。 これ は、学 生 が見 学可 能 な大学 近辺 の事 例 を検 討 させ るこ とで 、実際 の事例 を通 して 設計 を考 え させ る必 要 があ るた めで あ る。 4.5ま とめ 4.5.1考 察 作 品 の 中には 全体 的 に緩和 区間が 長 い もの、短 い も の、VCL(縦 断 曲線)が長 す ぎる もの が存在 した 。 これ らは設 計 す る道 路 の種 別等級 、 設計 基 準速 度等 に よ っ て それ ぞれ 決 め られ る。講 義 では資 料配 付 し若 干 コ メ ン トした だけ で あ ったが、 実際 の課 題 に取 り組 む段 階 で道 路構 造 令等 を参 照 した よ うで、 設 計仕様 に適 った 設 計 を行 って い る学生 もいた 。 この よ うに、縦 断 面図 や横 断面 図 とい った概 略設 計業 務 にお け る成果 物 と し て 通 用で きる レベル の設 計 まで を学生 が独 力 で実体 験 で きた こ とは 、将 来 の土 木技 術者 と して かけ がえ の な い経 験 にな った。 前 述 の よ うにLDT/Civilは 、土木構 造物 の 設計 業務 全 般(調 査、 設 計、 製 図)を 支援 す るこ とが 可能 な デ ザ イ ン ・ソ フ トウエア であ る。今 回の講 義で は ウ ェブ システ ムの構 築 作業 と同時進 行 で講 義や 演習 を行 わ ざ るを得 なか った状況 か ら、CADやLDT/Civlの 基 本 的 な操作 を習得 す る こ とにかな りの時 間 を費や さ ざ る を得 な か った 。 したが って 、道 路設 計行 為 自体 は あ ま り深 く考慮 す るこ とがで きな か ったが、 学生 は 数 々の 設計 変数 を入 力 す るこ とで、道 路設計 を行 う上 で決 定 す るべ きそれ ぞれ の設 計 変数 が重 要な意 味 をもつ こ と が実 感 で きた よ うであ る。 学生 は今 後社 会 に出 て、 実 際 に道 路設計 を行 う立場 にな った時 、各 設計 変数 の持 つ 意味 を実 業務 にお いて再 認識 して、設 計 とい うこ と を意識 しなが らこの種 の デザ イ ン ・ソ フ トウエ ア の操 作 が で き るもの と考 え る。 今 回 の 講 義 で は 、 講 義 時 間 の 関 係 で 演 習 の 成 果 物 (作品)は2次 元 の設 計 図面 、つ ま り各測 点 の横 断 面 図、縦 断 面 図、法 面展 開 図 な どで あ り、設 計成 果 の3 次元CG化 に よる ドラ イ ブスルー 作成 自体 は任 意 提 出 とな った。 しか し現 況デ ー タ及 び設 計デ ー タは3次 元 で保 持 され てお り、 筆者 らが提案 して い る設 計成 果 の 副産 物 と してのCG作 成 を実証 す る こ とが可 能 とな っ た 。次年 度 以降 は、本 格 的 に3次 元CGに よ る作 品提 出 も視 野 に入 れた講 義 日程 が可能 であ る こ とが わ か っ た 。 4.5.2外 部 講 師 の 講 評 1)外 部 講 師(福 地)の 講 評 今 回採用 したAutoCADH)TR2(現 在 はAutodesk Land Desktop3)は 建 設業 界 で標 準的 に利 用 され て い るAutoCADLTI(AutoCADの2次 元 サ ブセ ッ ト)に くらべ 、 高度 な設 計支 援機 能 が実 装 され てい る反 面、 かな りの 設計 知識 や オペ レー シ ョンス キル を必要 とす る。CADも 含 め て初 心 者 が大 半で あ った今 回の 受講 生 の 中 か ら一人 の脱 落者 もでな か った だけで な く、 テ キス トの不備 の指 摘 や指 導 に対 す る反論等 、 ともす る と受 身 にな りが ちな 受講 姿勢 が 見受 け られ なか った。 これ は 質疑 応答 の リア ル タイ ム性 、 複数 の講 師 陣対 全 受講 生 が問題 解決 に参加 で きる とい った ウ ェブ掲 示板 利 用 の効 果 が 考 え られ る。 近 年 、大 学教 育 の場 で は、実 社会 で の経験 を生 か し た非 常勤 講 師 の採用 が増 えて い る。特 に今 回実 施 した CADを 利 用 した設 計 や製 図実 習 な どは そ の傾 向 は強 い。 ただ し、単 純 にCADの 操 作 を指 導 す るのが 本来 の 目的で はな く、実 操 作 を通 して 設計 の流 れ や設 計パ ラメー タ設 定 の妥 当性 な どを理 解 させ られ るス キル を 持 つ 講 師 は多 くな い 。 今後 、建 設業 界で はCALS/ECに 代 表 され るよ うに ITを 駆 使 した設 計 や 施 工管 理 によ る建 設事 業 の効 率 化 が 必 須に な るこ とが確 実 視 され、 必然 的 に大学 教育 に も今 回実施 した よ うな実務 の生 産性 を改善 しう る技 術 の 習得 が期 待 され る。 本 シス テ ムに よれば 一 人の講

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ウェブ を用 い た コラボ レー ション型 授 業 による3次 元 道 路 設 計 演 習 師が複 数 の授 業 に参 加 す る こと も、 複数 の 講 師が 一つ の授 業 に参 画 す る ことも可能 とな り、 人材 不足 を解 決 す る手段 とな りう る。 さ らに、 地 方の 大学 におい て は 距離 に関係 な く最適 な講師 人材 を獲 得 で きる面 も見逃 せ な い 。 2)外 部 講 師(上 野)の 講評 前 半(LDTの 講 習)・後 半(道 路設 計演 習)の 区分 けは上 手 く行 った と思 う。私 の担 当 は、後 半 の創 造教 育 で3次 元CAD操 作 ・道 路設 計 が メ イ ンだ った。今 回は、 道路 設 計 の流 れ(平 面 ・縦 断 ・横 断)と 土量 バ ラ ンスの み を条件 と した設計 を行 った。 設計 の手 順 や 成 果物(図 面)の 種 類 ・見方 や確認 すべ き項 目は、 十 分 理解 で きた と思 う。2コ マで 少 し時 間が不 足 し、 消 化 不 良 を起 こ した学 生 もい たの では な いか とい う懸 念 はあ る。次 年度 以 降は、 設計 条件 と して設 計速 度 を加 え、 よ り実 設計 に近 い講 義 に した い 。 H Pを 利 用 す るこ とで、場 所 ・時 間 に制 限 され る こ とな く、指 導で きた こ とが良 か った 。実際 、私 も外 出 ・ 出張 が 多 いので 宿 泊先 等で夜 遅 くに、モバ イ ル環 境(ノ ー トPC+携 帯電 話)か ら、問題解決 を行 うことがで きた。 現状 で は、 講義 ・質 問 は限 られ た時 間 内で のみ 行 われ 、講 師 も時 間 に余裕 の あ る方 に限 られ て いた と 思 うが、本 シス テ ムに よ り講 師の 範 囲は 無限 に広 が り、 講 義 の幅 も無 限 に広 が る可能性 を実感 した。 時 間の有 効 活 用+講 師 出張 費 の 削減 で効 果 は あ った と思 う。 また、講 師 も今 の学 生 が何 を考 え ・何 が不 安 か を知 る こ とは 貴 重 な体 験 に な る と思 う。 5.結 論 本研 究 は、 熊 本大 学 自然科 学研 究 科前 期(修 士)課 程1年 生 の3次 元路道 路 設計 演習 に(1)ウェブ技術 を用 い た非 同期分 散 型情 報交 換 シス テ ム と(2)従来 型 の講 義 ス タイル(同 期 集 中型 シス テ ム)を 併 用 した コ ラボ レ ー シ ョ ン型授 業 方式 を提 案 す るもの で あ る。非 同期 分 散 型 システ ムで は、 講義 専 用の ホー ムペー ジを設 けた が、 この 中の掲 示板 を通 して7人 の講 師陣 と15人 の 学 生 が、 道 路設 計 ソ フ トウエ ア(LDT/Civil)の 使 い 方 に関 す る質疑 応答 を行 った。 この システ ムで は、 講 師 は必 ず しも大 学 内 に常駐 す る必 要は な く、 それ ぞれ の職 場か ら、 ホー ムペ ー ジ を介 して学 生の 質 問 に回答 す る こ とがで きる。従 来型 の部 分 では 、講 師 陣が 一堂 に会 し、授 業 開始 時の 講義 の主 旨説 明や、作 品提 出後 の講 評会 にお いて各 自の 専 門的 な コメ ン トを行 う。講 師陣 は基 本 的 には、授 業 に1回 な い し2回 は 出席 す る だ けで よい 。 この よ うな システ ム を用 い る こ とで、 設 計 の実務 に用 い られ て い るソ フ トウエ ア を用 い、遠 隔 地 に勤務 す る実務 家 の指 導 を受 け る こ とが 可能 とな っ た 。 また、本 方式 の授 業 を実施 した が、 ホー ム ペー ジで の 学生 と講 師 陣の 質疑、 作 品 の紹 介、運 営 上 の問題 点 等 を示 し、 今後 の改 善策 につ いて も論 じた。 本 システ ムは、 大学 で の3次 元CADを 用 い た設計 教 育法 と し て 十 分実 用 に耐 え得 る もの で あ るこ と を示 した。 なお 、今 回 は、修 士課 程1年 を対象 と したが、50 人程度 の学 生 を対 象 と した講義 や 対象 学年(将 来 は学 部3年 生 を予 定)の 検 討 も含 め、 遠隔 教育 ・社会 人教 育 へ の応 用 につ いて も可能 性 をも検討 して い きたい 。 6.謝 辞 本 演習 を開講 す るに際 し、 熊本 大学 工 学部環 境 シス テ ムエ学 科 の鈴木 敦 己、崎元 達郎 、滝 川清 、山尾敏 孝 、 北 園芳 人、溝 上章 志 、大 谷順 の 各教授 には ソフ トウエ ア導 入 に関 す る資金 的援 助 をい た だ きま した。記 して 謝 意 を表 します 。 【参 考 文 献 】 1) 福地 、 小林 木他: 施 工段 階 にお け るCGア ニ メー シ ョ ンの役割 と有効 性 に 関 す る考 察-田 島 ダ ム建設 工 事で の適 用の総 括 、土 木情 報 システ ム論 文 集 、 第7巻 、pp.1-8、1998. 10 2)緒 方、 小林 他: 建 設 プ ロジ ェク トに お け る合 意 形成 の た めの バー チ ャル モ デル の 利 用 、 土木 情 報 シ ス テ ム論 文 集 、第7巻 、pp.81-88、1998. 10 3) 星野 、小淋 他: 橋 梁建 設工 事 にお け る施 工支援EAAの 適 用、土木 情報 シ ス テ ム 論 文 集 、第8巻 、pp.9-16、1999. 10 の 平 井、 小林 他: ウ ェブ技 術 を用 い た施 工管理 支援 シ ステ ムの 構築 とその 運 用 、 土 木情 報 シ ス テ ム論 文 集 、 第8巻 、pp.49-56、1999. 10 5) 山本 、小林 他: 建 設CALS/EC実 証 フ ィール ド実 験 の ため のデー タ 交換 技 術 に つ い て 、 土 木情 報 シ ステ ム論 文 集、 第9巻 、pp.1-10、2000.10

6) Shao, Kobayashi, et al A Web-Based Asynchronous Distributed Knowledge Creating System for Bridge Design Education, ITHET2001, Proc.No.017, DC-ROM, Kumamoto, 2001. 7

7) 中村 雄 二 郎: 臨 床 の 知 と は何 か 、 岩 波 新 書 、1992 8) 野 中、 竹 内: 知 識創 造 企業 、 東 洋 経 済 新 報 社 、1996 9) (株) トリオ ンT-ACE: AutoCAD Land Development

DesktoP/AutoCAD Civil Design Release2ト レー ニ ン グワー ク ブ ック ベ ー シ ック コー ス、(株)トリオ ンT-ACE、2001. 9

参照

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