論文・報告
大谷 総
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城 大 学 低 平t也研究センター中岡義介
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兵庫教育大学生活健康系教育講座1
はむめに
パリ島の集落には,カヤンガン・テイガ Kayan-gan Tiga (3大寺院)と呼ばれるプラ・プサ Pura Puseh(祖先を配る寺院),プラ・パレ・アグン Pura Balai Agung (集会所付きの村を守護する寺院), プラ・ダラム PuraDalem (死者の寺院)の3
つの 寺院がある.一組のカヤンガン・テイガを信仰す る信徒集団は,デサ・アダット Desa Adat (慣習 的な村)と時ばれ,空間的には3
大寺院を軸と して住居の集まる集住地を形成する1) すなわ ち,パリ島の集落は,空間的にもコミュニティと しても,デサ・アダットという単位を基本として 形成されている. 本稿では,デサ・アダットの自治に運用される, アダット Adat(慣習法)の記されたアウイツグ・ アウイツグ Awig“awigを取り上げ2) そ の 内 容 か ら,パリ鳥の集住コミュニティがどのように運営 されているのかを明らかにし,そこからパリ島の 集住構造について考察する. 研究対象地は,パ1)島東部カランガッセム県の デサ・アダット・テインブラー(以下,テインブ ラー)である.テインブラーは,パリの古い集落 (先住民パリ・アガ Baliagaの集落)として有名 なテンガナン Tengananの東に位置している.ま た,古い慣習を残す集落として研究対象に取り げられることのあるブグブグ Bugbug,アサック Asakとは隣接しており,これらと同様に,観光 地化の直接的な影響の少ない,パリ鳥の中で比較 的吉くからの生活を残すとみられる集落である. テインブラーの人口は2
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人(19
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年時点),集 住地は3
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戸あまりの住居によって形成される.2 コミュニティの構成
(1) コミュニティを構成する集団 テインブラーの住民は,成人して結婚すると, クラマ・デサKrama Desa (デサの会員)となる. クラマ・デ、サになるには,結婚の他に,ヒンドゥ 教徒であること,父系の親族集団であるパウマン から田闘をデサから宅地をそれぞれ譲り受けてい ることが,必要な条件である. 図 -1~3 に示すように,クラマ・デサは様々 な集団を形成する.それは1)デサの運営のため に形成される集屈, 2) 住民の社会的属性(血筋 によって受け継がれる)を示す集団, 3) 共同作 業のための集団と,大きく 3つの属性にわけるこ とカfできる. デサの運営のために形成される集関は,まず, クラマ・デサの中から,選挙によって村の評議会 プラジュール・デサが2
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名選出される(図一1)
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プラジュール・デサは,クラマ・デサの中から, プラ・ワヤ Prawayah (長老会),プマンクー Pe -mangku (寺院付きの僧侶),グル・ガンバン Guru Gambang(ガンバン3)奏者),パリサダ Parisada(宗 教議会),スカー・ジャガ・パヤ SekehaJaga Baya (自警屈),スカー・ゴン SekehaGong (ゴング4) 奏者),スカー・ウンダギ SekehaUndagi (儀式の 際にクラマ・デサに供物の正しい作り方を指導す る集団),スカー・タパン・クタ SekehaTaban Kuta (儀式用農作物を作るための田畑を耕作する集 団)を任命する. 住民の社会的属性を示す集団には,①デサ・ア ダット(集住地を包括する集団),②パウマン Pau -man (父系の親族集団で,成員に田闘を与える), ③プマクサン Pemaksan (母系の親族による信徒 集団),④パンジャール Banjar(主に集住地の衛 生管理を行うための集団で,②③に加入していな 低平地研究 No.12 October 2003一 一 一39
1)交代でデサ アダットの {髄官予約行事のi格闘をする。 2) 子供出俄間的行事への奉加設務@ / / / / / 〆' /' 、、 一一--図-1 デサの運営のために形成される築関 Pauman 父系の統絞悠1‘JI。 rA';tQにsJ闘を与える。 組織専IfJの施殺を持ち、そのPuraをJt過の1u先としてl:'仰する。 テ可・アグッ卜の多くの斜計約行事にこの拡li!Jlil伎で参加。 制JIj扶助などはこのll¥1唱をlil{立として行われるの I沼隈!の水:fIJを管理するための集問。 I!l闘の位際によってtIJ入する。 したがって、多くの埼合複数に加入する。 Sekeha Subak Sekeha TabanKu阻 ~レ/ 江豆玄蕊コ 戸一一--¥ 、、 ¥ ¥ ¥ ¥ ¥ 1 / / / / / / ,〆 /' 、、 一一日J Pemaksan 時*'の籾絞1品目i PuraP由討を綴11i'I'!J'J!する臼徒揺問。 L 、くつかの俄~l的行事に、この築師1 単位で参加。 図-2 社会的属性を示す集団 い他村からの移住者なども加入)がある.これら の集団は,それぞれに会員規約であるアウイツ グ・アウイツグを有しており,慣習的儀式に応じ て,それに関わるときの単位となる. この他,住民が任意に加入する共同作業のため の集団として,水田の水利組合であるスパック Subakや各種の職業集団などがあり,これらはス カー Sekehaと呼ばれる.スパックは,水を守る 絹を共同で管理し,そのための儀式を共同でおこ なうというように,ある目的のために集まった集 団には,共開で儀式を行うための集団であるとい う側面も持っている. なお,クラマ・デサになる前,つまり結婚する までのデサの住人は,成年男子による神聖な儀式 集団であるトゥルナ・アダット Teruna Adatと成 年女子による神聖な儀式集団であるダハ Daha, 社会生活の規範をつくるための青年男女の活動集 団であるトゥルナ・トゥルニ Teruna Teruniの 3 つのいずれかに入る. トゥルナ・アダットとダハ は,問題のない各家庭(例えば,片親の場合など は加入できない)からひとりが加入するので,そ の弟妹にあたる者は,成人したとき(男15歳,女 初潮後)は,トゥルナ・トゥルニに入ることとなっ ている.このように,クラマ・デサへの加入は, 成長にしたがい段階的に行われる.
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一 一 → 肝 地 研 究 NO.120的ber200←
『一一ー一J 図-3 共同作業のための集団 ¥ ¥ J / / Baniar f品JV由の陣内4校現在行うための県I'tlo )t.,v,によって~主ホされる。 Usaba Kapat儀礼には、この1品目jJllj立でさ会民L 図-4 テインブラーの22問機成グ ¥
o 10Om N 凡例 ¥7サ 口似f; 園 伝 税 ( ( , 公 共 附 { 刊 の 施 設 ) 回 伝 統 的 公 共 施 設 ( パ ウ マ ン の 総 殺 ) 窃 伝 統 的 公 共 絡 役 ( プ マ ク サ ン の 施 投 ) 口 伝 統 的 公 共 施 設 ( そ ¢ 他 の 締 役 ) 口 近 代 的 公 共 施 設 ( 学 校 、 役 湖 、 げ 口 ) (2) ティンブラーの空間構成 国一2は,テインブラーの空間構成を示してい る.これをみると, {:云統的公共施設の多くは,集 住地の中心を南北に帯状に配置されている.住居 は,そうした帯状の空間を軸として,線対称に東閣にのびるように形成されている. アウイツグ・アウイツグに記されるデサの所有 物は,①カヤンガン・デサ Kahyangan D巴sa (デ サの寺院),②フ。ルマハン・デサ Perumah印 D巴sa (デサの敷地5) ) ,③プラパ・プラ PerabaPura (儀 式に使う供物のための農地),④ルラングナン Rera時enan(娯楽6) ) ,⑤パレ・デサ BaleDesa
(
市
場)の5
つである.この中には,各パウマンの施 設,各フoマクサンの施設プラ・パンテイ PuraPanti, トゥルナ・アダットのための建物パレ・トゥルナ Bale Terunaとノすレ・ランタン BaleLantang, トウ ルナ・トゥルニのための建物サンガール Sangar, ゴングのための建物パレ・ゴン BaleGongなどの 施設は含まれていない.また,パウマン,プマク サンの施設の管理はそれぞれの組織が行うと記さ れているように,パウマン,プマクサンなど各集 団が使う施設については,それぞれの集団が所有 と管理をしていることがうかがえる. すなわち,公共施設は集住の軸を形成するが, そのすべてがデサの公共施設というのではなく, それぞれの集団によって所有・管理される施設も 多数含まれている.そうした軸の中心に,デサを 守護する寺院であるプラ・パレ・アグンがあり, その中のパトカン Patokanという棟にアウイツ グ・アウイツグは,約められている.3
コミュニティの運嘗
(1) 住民の義務 クラマ・デサの義務は,①儀式毎にその準備や 儀式中の所用を行うサヤ sayaに輪番でなること, ②デサの為の慣習的な使役を果たすこと,③'慣習 的おこない,④その他である.①は,一部の特権 階級7)慣習村を運営する評議会プラジュール・ デサ,役人,一般企業で働く者,他の村に働きに 出ている者などを除いて全てのクラマ・デサに適 用される.②の使役は,プラジ、ユ…ル・デサの任 命により組織される集団(図-1)とブユット Buyut(僧侶)
,青年男女のトゥルナ・アダットな どへの加入である.これらの使役を断ると,各々 のパウマンによって与えられた田間が没収される. ③は,儀式時に路地の出入口や通りに飾り付けを すること,儀式時に御神体をのせた御輿を担ぐこ と,プラに入るときや儀式時には正装をすること, また,日常的には,大通り沿いの住居の住民は毎 日通りの掃除をすることである.④は,各組織の 話し合いに参加し,話し合いで決まったことを守 り,守れないときは相応の罰を受けるということ である. これらの義務・使役は,年齢が7
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歳を越える, 不治の病にかかるなど,ニャダ Nyadaと呼ばれ る状態になると免除される.また,クラマ・デサ を辞めるのは, 1)死んだ場合, 2)自らの要請 でクリアン・デサ・アダット KelianDesa Adat (デ サ・アダットの長)の許可を得て,他村に移り住 んだ場合, 3)アウイツグ・アウイツグに従えな い場合,である.クラマ・デサを辞めると,デサ の中での全ての共有の所有権を失う. (2) コミュニティの運営 1 )プラジュールの役割 テインブラーはプラジュール・デサによって運 営される.同様に,パウマン,プマクサン,パン ジャールは,それぞれの集団毎のプラジ、ユールに よって運営される.各集団のプラジ、ユールは,会 員の話し合いによって会員の中から選ばれ,その イ壬期は5
年である.プラジュール・デサは,パウ マン,パンジャール,プマクサンといった集団の プラジュールから選ばれるので,コミュニテイの 運営は組織的に行われる. クリアン・デサ・アダットは,ブラジュール・ デサの任命と,規則違反あるいは悪事を働いた場 合のプラジ、ユール・デサの解任の権利を持つ.そ れ以外の理由では,プラジ、ユール・デサの解任は,3/4
以上のクラマ・デサが出席した集会で,過 半数の賛成を得ることによって決められる. プラジ、ユール・デサの義務と使役はクラマ・デ サと異なり,儀式のサヤになることはない.また, サヤと向様,儀式後には,ドゥム・ドゥマン Dum -duman(お供え物のお裾分け)を得る.プラジ、ュー jレ・デサには,ブクテイ Bucti (デサの所有する 農地)が与えられ,そこでの収穫物の一部がその 仕事の報酬となる. プラジ、ユール・デサの具体的な活動は,月に一 度,パレ・プジェネンガン BalePejenengan (フ。ラ・ パレ・アグンの中の東側の棟)で定期集会サン カッパン・プラジュール・デサ Sangkepan Pura -juru Desaを行い,デサ・アダットの運営につい て話し合うことである.そこで決められたことは, 全クラマ・デサを集めて行われる集会パルマン・ デサ ParumanDesaの時,クリアン・デサ・アダツ トにより,クラマ・デサの権利や義務とデサの金 の使い方,プラジュール・デサの今後の予定とと もに説明される.クラマ・デサの集まるパルマ ン・デサは,ウサブ・スンブー UsabaSumbu8 )と い う 儀 式 の 時 に 行 わ れ , サ ン カ ッ パ ン ・ ブ ラ 低平地研究 NO.12伽 伽r2003--41lOO+~llitzο 離婚
100時¥1字結締 100. Usaba Sumbuむ,sabakapat,Usaba Muh山nuhu,UsabaOalem,Galunganの6日前
からその日まで叫町、を行う。 100決められたDesaの滋以外に死体を閉める。 100 濯を別のJ)~哲に取られたり;が、それを政府(法活)に訴えない。 50結婚して消めの儀式を行う自立に'主から外に/1¥る。 100_火務式(Ngnben)以外で、死後3H以上絞った死体を家に杭t<φ 10札火搾式(Ngaben)の均合、死後1週間以上絞っても死体を京に前代。 50.Prajuru desal:ljCliijに知らせず、他村の人11耳と結節する。(その総) 罰1:","--1空機約した封附土がもう 1空結燃する
100. Usaba Sumbu.Usaba kapa,Utsaba Muhu.muhu,Usaba Dalem,GalunganO)6日前 からその日までの1I11.yr本を家に隠し 100.Desaで儀式が行われているときに務儀を行う。 5凪紅をHlぐときに、乱換に般う。 25.Galunganの自在日に、 P 巴同町を路j由の人り I~IこÝf.てるまを lííを~る。 15. Usaba muhu.muhuの3日前に.各路地のfH¥¥泊生け殺のおnぇヰ却をIi¥す総務をt.¥ る。 6長i紡前の成人立ttで'UsabakapaHI)rcj,削gj.JlfJの義務をf.ltる0 4. 結婚 IÌ自の成人虫切でUsabasumbuの町叩g隊りのまもを~る。 4結 婚I1告の成人f.<ttでUsabasumbuの時IこKei1andaha (rejungのリーダー)の命令を 断る。 2結 婚liflの成人k村で'KuninganのreJang師1りの〈もTiiをydるの 2 総括?自立の成人f.< ttでMulisUki に行って消めの h~う儀式)の PengabihOV!なる子供 Takshuを将く役目)の?を務をydる。 2. Melelastiのu相こMudut(神経!)をmく'総務をー悦l泡泊。
l大 通 情fH、の家でu回bakapat,Usaba叩mbu,Galunganの?にUmbul叫mbulを立
てる総務を怠る。 1.Usaba sumbuO)!J与に対山lut(神輿)を1Hぐ総務を-1G11i出る。 1.desa,pauman,ba町.jar.pemaksanの存続でマ〉おllfりJ暗:、はIdn日atara(神)がllIl与さ れてL喝時に、iE設をするまUiiを必る。 1.存院以おいてPrajurudesaの許可無く、ー'lの2審判を受けること。 1.四1[110)戦いNyupi(沈黙の日)への不審}JJ。 O.5.~~鱗前の成人立性でUsaclasumbuのPengabihげakshu(:Wlなる子供)軍事くi主自)の 総務を…i司でも怠る。 100.1、た可ずらiこKulkul1cUIJ<。 50.P同i)U聞のi詐ロI無くKulkulをUI培、すべての会民に詑びる諮務を忠泊。 50.集会、口esa畑仕事の高jにPrajuruJ..:ulkulが1mB山陪叩く義務を怠る。 5O.DESA泊Kulk叫と各制服のKulk叫の青色を阪じにする令 25.燥}lをPrajurudesaのJr可終くDesaの.:J:Jt!!でつくる。 弘通行の妨げにならない物でも、滋路に5日以上欣枕する。 05大通例州、の裁で毎日正午までの鉛i除グ義務を;(;,(>.5。 I 5.,主11'iが寺院に入札一日経っても持ち主が現れない。 desalこよる的115、Gamban5!の主Ii;{さ古などの任命を断る。 子供で、成人してもDesaO)為に働かないの f供で、成人してもtc悶naadaμこ人らない。 子供で、成人してもsekehateruna teruniに人らない。 ・哩!なる均所めるいは咋院や惑にまでの分の幻自 を広げる0 ・3広務が寺悦に入りそこにあるものをお却す。 ーDcsnの{幹1呂がその然11刈1"1をfliる。 . Desaの的!日がその組11リにi皐脱する。 勝手に :'ff誌の R~段に絞る。 . Usaba Sumbu,Usabn kapat,Usa1Ja Muhu-muhu, むsabadalem,Galungnnの6日前からその日まで の問、死体を家に;読し
. Usaba Sumbu,U田bakap,詑,UsabaMuhu-muhu, Usaba .dalem,Galungnnの6日前からその日まで の問に将俄を行う。 日esoで儀式がn:われているときに ~Il~ を行う ο 結締して約めの儀式を行う前に家から外に出る。 略奪結婚 明t結 婚 i島反行為 〈一一一一一一一罰!ilJ ※ ( )内I;iAwig.awiglニ必された i車反行為数を示す。 :~~決まりさ11の役相'JO) 数{立は支払う米 の寄託(kg)を示す。 ー他村の人のl'EWをTimbrahの認に埋める時、その家紋 がDesalこ対してiJIめられた肢の米在約めない場合。 5家f.jの,!:.g哨:近隣をa汗する。 正議ミ首?の欣し自 '1 、を~じる場所!コ><'1むを欣す。 100. Desaの宅地にPrajurudesaの許可然く建物を建てる。 . Awig-A山富のi可慨を叶らなl。、 ー寺続内でtt行為をする。 2京の'1'にあるII!:'J、百!の汚物あるいは:l%1が、i由のiゴ由に流れ /l¥ないように駁防を築くことを怠る。 2他人の家、JII、側、住に京商の死体制11てる。 50_nu、宅地、滋路などのDesaQ):J:J由にtl分の土地をJ1:げる。 50 例入の建物の!îH叫が、 B訓~ar や ~IÎ'院のI:J也に佼人するの 50_商慌のt,のm却をお院やBanjarlこ隣J書してillてるE '寺E完の明!なるものを蹴む。 ,父燃し子を首iんだf.<tL 2.1誌磁のJiXL.!io'、をおEじ創出所に仔'1ーまたま111を放すの 10_'まの数J也を他人の数J由に広げる。 .-二m結納。 5_tU'l数I患をLIlIわない。 u京磁のJix t.,紛L 当を主主じるi 泊所に犬、 111-1';0たは(fll~を政す。 官民巡の没収。議慌がITI却!のものを荒らした。 5住民事il告に.m議な境界総がない。 . JaDJ 自分の子f)¥・以父兄弟 異母兄弟ー仰のつな がらない兄弟との結婚@ 図 5 Awig-awigの罰則 ジュール・デサで決まった事は,このときのクラ マ・デサの承諾無しに実行することは出来ない.
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)社会的属性を示す集団の役割 パウマン,パンジャール,プマクサンの役割は, その構成員の個人的な儀式や冠婚葬祭において, (人的・金銭的な)援助をすることである.クラ マ・デサは,受けた人的援助に対して,お返しに 食事などを提供することが義務づけられている. (3) 住民の生活1
)宅地の使い方 デサの所有となる各宅地は,決められた広さで, 厳密に区切られている.宅地内の建築物は居住者 の所有となるが,それを建てるにはプラジュー ル・デサの許可が必要となる.宅地の利用権は, 居住者の子孫(実子,養子,親戚)に相続される が,相続人がいない場合,デサに返還される.ま た,家畜や植林といった隣人との静いのもととな るようなことについても,予めアウイツグ・ア ウイツグで注意書がなされており,問題の調停は プラジュール・デサによって行われる.2
)宗教 宗教については,アウイツグ・アウイツグの中 でl章を割いて仔細に記されており,住民の暮ら しの中で宗教が大きな意味を持つことがわかる.42
一 一 一 世 平1品 研 究 肋 120仰'ber2003 その内容は,寺院について,寺院の祭壇の名称, その配置,寺院の誕生祭,個人的な儀式を行うと きの手順,寺院を管理する組織,僧侶となる人の 条件,僧侶の役割,寺院内での決まり事が記され ている.個人的儀式についても,儀式の心構え, 供物の種類,儀式の行い方について記されている. 幻 想 婚 葬 祭 結婚については,結婚の定義,結婚の仕方,結 婚の条件,近親婚,略奪婚,重婚の禁止などにつ いて記されている.離婚については,離婚の方法, 離婚したときの罰則,財産の分与方法などが記さ れている.葬儀に関しては,死者が出てからの手 続き,葬儀の行い方などが記されている.これら の行事・には,社会的属性を示す集団の援助を請え るが,その場合,食事などのお札をすることが義 務付けられている.また,畏の穣れとその対処法 についても記されている.4
コミュニティの笥理
アウイツグ・アウイツグの中で,具体的な罰則 の示された項目を取り出し,罰の種類によって分 類して示したものが,図-5
である.罰の種類は, 1 )土地を没収される, 2)死後に違反者の墓に 埋められる, 3)清めの儀式を行わなければならない, 4) ものを支払う,の 4つに分類できる. これらは罰とその条文の内容から,以下の通り解 釈できる.1)所属集団に対ーする義務・使役を 怠った場合の罰. 2)道徳的禁制を破った場合の 罰. 3) 宗教的禁忌を犯した場合の罰. 4) 暮ら し方の作法を守らなかった場合の罰. 図
-5
をみると,1)は4
項目,2
)
は7
項目, 3 )は10項目, 4)は50項目あり, 4)の暮らし 方の作法に関する罰則の数が最も多い. 罰則数が捺だって多い4
)についてみると, 50 項目のうち2
9
項目が日常生活に関わることで,残 りの2
1
項目が葬儀や慣習的行事の儀式に関わるこ とである.支払うべき米の量から罰の重さをみる と,死体の措置,葬儀,結婚,クルクル,宅地の 利用に関する項目で罰が重く,逆に儀式,家畜の 管理に関する項目で罰は軽い.また,儀式や家畜 の管理に関する項目は,それぞれ14項呂と 8項目 と数が多く,仔細に罰則が決められている. このように,アウイツグ・アウイツグには,デ サに対する義務・使役,道徳、的禁制,宗教的禁忌, らし方の作法についての罰則が記されており, その中で暮らし方の作法についての罰則が仔細に 記述されている.中でも,儀式と家畜の管理の項 目についての罰則は軽く,項自の数も多いことか ら,これらの問題が集住地の暮らしの中で頻繁に おこり得ることであると考えられる.特に儀式に 関する項目は仔細に渡り,儀式が住民の日常生活 の中で頻繁に行われる行為であることがわかる.5
コミュニティの運営か
5
みた集住構造
に関する考察
テインブラーにおいて,集住地内の宅地は,デ サによって管理される.一方,農地はパウマンに よって管理される.つまり,集住地の住民の生活 の糧は,父系の親族集団であるパウマンに所属す ることで保証される.そうした出自を別々にする 集部が,集まって組織されたものがデサという集 住体である.このような集住体においては,別々 の集団に属する人々をひとつにまとめるための手 法が必要となる.その手法のひとつが,集まって 住むための規則を書いたアウイツグ・アウイツグ である.アウイツグ・アウイツグには,集まって らす作法について,助け合いの貸し借りを含め て示されており,それをもとに集住体の人々の中 で起こる静いについては,選挙で選出されたプラ ジュール・デサが調整するというように,集住地 の運営には民主的な制度がみられる.また,集団 は,それぞれに独立した規則を持つが,デサの代 表であるプラジュール・デサを各集由の代表の集 まりによって構成することで,デサとそれ以外の 集団の調整はヒエラルキカルに行われている. アウイツグ・アウイツグに記された住民の義務 の中には,デサの儀式の準備当番と儀式への参加 がある.また,罰期には,儀式についての項呂が 仔細に記されることからも,儀式が人々の暮らし の 中 で い か に 頻 繁 に 行 わ れ る か が わ か る . ア ウイツグ・アウイツグに集団からの援助に対・する お返しが明記されるように,自主的精神による助 け合いが希薄と考えられるところでは,儀式を通 じて集住体の内部の人々は付き合うというように, きわめて形式的に儀式だけは一緒に行うことで集 住体をまとめようとする意図がそこにみえるので ある.すなわち,儀式もまた,集住体の人々をひ とつにまとめるための手法であるといえる. このように,異なる出自(親族集田)の人々が 集まってティンブラーという集住地は形成され, それら複数の出自集団をまとめるために,決まり 事であるアウイツグ・アウイツグや頻繁に行われ る儀式がある.人々は,儀式に自らすすんで参加 するのではなく,それぞれの集屈で決められた慣 習にしたがって義務的に参加する.そうした義務 による儀式への参加を通して集住地の人々は交際 を行い,集住地は管理・運営されている.それは, 義理でまとめられた集住共同体ということができ るだろう.そうした義理の集住共向体の人々の関 係を構造付けるための儀式の空間,かつ象徴とな る空間が,公共施設の集まる軸であり,その中心 施設であるプラ・パレ・アグンであるといえる. 補 注 1 )たとえば,参考文献(1)など.なお,デサ・アダットは, 行政区分であるデサ・デイナス DesaDinas(行政的な村) とは,領域を異にする場合が多い.パリ烏は,インドネ シア共和国の27のナトlの内のひとつの州であり,パリナ11'は, 8つの県=カブパテン Kabupatenと 1つの特別行政区から なる.県の下に群ロクチャマタン Kecamatan,そしてその 下に行政村があり,さらに行政村は行政的な部落である パンジャール・デイナス BanjarDinasによって構成される. これらの行政区分は,オランダ槌民地時代の政府が使笈 上行った地域的な線引きを,基本的にはそのまま独立後 インドネシア政府が用いたものである.これに対して, 慣習村は,多様な機能の個々別々の集団が,部分的にの み秩序を保ちつつ集積したもの(参考文献(2))であって, それが一組のカヤンガン・テイガを信仰する信徒集聞と してまとまったものである.つまり,慣習村を構成する 人々は,単純に地縁によって領域を線引きできるもので はない.築住地は行政的末端として行政村に治められる 一方,慣湯村による自治がおこなわれている.こうした 自治は,それぞれの慣習村に独自のアダット(憐官司法) 低平地研究 NO.120c帥 er2003一 一-43
に恭づいて行われる. 2 )ティンブラーのアウイツグ・アウイツグは, 1987年にデ サ・アダツトの評議会であるプラジュール・デサ Prajuru Desaによって編集された.アダットは,もともとロンター ル榔子の紫に脅かれたものをそれぞれのデサ・アダット が保持していたのだが,オランダ占領期以降にその骨遼 的価僚によって多くが持ち去られ,現在は文字通り慣習 として,明文化されず住民の意識に委ねられるところが 多い.しかし,近年,州政府によってアウイツグ・アウイツ グの明文化が推奨され,これによってそれまでの僚習に 加えて新たな行政的側面を含んだアウイツグ・アウイツ グが獲備されつつある.テインブラーでは,ロンタール 榔子にパリ文字で議二かれたアウイツグ・アウイツグが, プラ・パレ・アグンのパトカンの中に施錠{来管されてい る.なお,今回テキストとして用いたのは,ローマ字表 記のパリ認で紙に印脱されたものであり,その翻訳には, テインブラー出身で日本語通訳をされている Nengah Kari 氏の多大なるお力添えを頂いた. 3 )竹製の鍵換の木琴型の楽器.儀礼時に演奏される.グル・ ガンバンは,極めて神聖な楽器とされる鉄琴スロンデイ ンSelondingの淡奏も行う. 4 )銅鼓.ガムラン Gamelan音楽を奏でる諸楽器を指す.主 に儀礼狩に演奏されるが,ガンバンに比べ,より余奥的 姿素が強い.
5 )寺院の敷地,カラン・アヤハン・デサ Karan Ayahan Desa
(宅地.賠住者はデサのための仕事を果たす義務を有す る.),惑を指す. 6 )パドルウェン Padruwen (スロンデイン,ガンバン,ゴン), ワリ Wali(レジャンヱヱ若い女性の踊り,ゲブック・プラ・ ワヤ僧侶の翻り, ドゥデイオン=トゥルナ・アダット の腕り,キドゥン・ワリ口│唄)など. 7)テインブラーにカースト制はないが,ブンデサ bend邸aと 呼ばれるかつての統治者の子孫の人々は,ある穏の特権 階級となっている. 8 )サカ!畿のカロ Karo (2月)に行われる祭り.サカ自主とは, F会i尉穫で,月の満欠により完全に月の見えない新月から 次のがr月までをl月とする暦. 1月は, 29Bまたは30日 か ら な り 年12ヵ月は, 354-6 Bからなる. 参考文献 (1)後藤隆太郎,中問義介,大谷総:バリ島にみる納と集住 地の発展の関係について 軌による都市形成の基礎的研 究 1 -,日本建築学会大会学術講演梗概集, F-1, pp.27 -28, 1995. (2) クリフォード・ギアツ著,小泉li司ニ訳:ヌガラ 19世紀 パリの郎域国家,みすす、書房, 1990.