機械構造用鋼の焼戻しに関する研究 : 焼戻時間の影響
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(2) . 北海道教育大学紀要 (第2部A) 第4 3巻 第2号 iけo fEduc Secdonl jo回顧ofHo園出頭doUがver IA)VO L43 s adon( .2 ,No. 平成5年3月 MZ 立ch ,1993. 機械構造用鋼の焼戻しに関する研究 --焼戻時間の影響-- 長. 淫. 徹. 北海道教育大学釧路分校機械工学研究室. A Study on the Tempering of Steelfor. Machine StructuraI Use. 一一一 E鈷ect 1 ゴ ロg Tinle --- sofTempel Tohギロ NAGASAWA し… bo窟t fMe r 隙祇園 En柳= o lyo c ee血) OCO= ege g ,Kusm〔 , .K Hok k園doUh i iけo fEduc 恒 韻 r 0 8 5 ve r s a on , us o .. Stee l h面estmc s あr ma t回顧 useare gener紙y heat c -せeated by quench面g andtempe血]g ‐. Quen‐. h d b og al dt l面g areinlpo嘘antt h唖園 problems, as 鵡a c l e l mpe dequa ec t t n cause u1 tWi e hea ‐せ鋭加D en 1ex- ted dest ion ruct pec ‐. Wr Dent ec i z瞳亘ed out tempe血]g e i副 st l s us ng commerc d ヒ ロe ) q )e山〔 ee s おr mach. luse( S35C,SNC631andsCM435 sbm前ura )t t ft t lmg 症ロeon 位et ode e叩血edl ee佳ec so empe empel ‐ i H d i t t tt a r ng t i b n e s s e s s d m a [ n u を c e s s m t班e o serva ons, and acto蓉aphy were per‐ ま Py p はos c ‐ , c臨 ,. わmQedaf t a P doustempe血]gtemperat t i resa er▽ l ld 位中es ‐ T beob協i 1 tsareas おnows: nedresul b 1 ( )1l ehardnessandinlpactenerき. l v副uesofstee s 免r mach山Pestnuct町祖 usevaけ much 柄 故 temper -. i t伍eyareconstant 証ter more 故an one hot ng 山中e i 7 h i rtempe血]g fone hot atenesso eappropl 1 r ,bu . 1 tempe血]gbasedone om危med ) q )edence wasc .. 2 ( )mthetempelmgr組geabove3500C,inlpactenerを評. 鴻duesareapproぬlnatedbya 鐙std e鱒eeequを don 瀬菌t lmghard i d b m empe l essindependentoftempe血]g temperaロー rea S 〕 l m i 1 1e o e npactener きけ . lcou l dbeP oftemperedstee i t ld red l c ed立om met empe血〕 l ess gha. ‐. 1l bese e Den t fconセoloft e血〔 s showed 菌einlpo比ance o 1 q ) dt empe血] rmg l empe g temperaむせes al. 山中es ‐. (65).
(3) . 128. 1. 緒. 長. 徹. 揮. 言. 最近における機械構造物の進歩と高度化により, 部材の形状とこれに作用する応力が複雑になる に従い, 供用時の破壊に対する安全は次第に高次元の問題として取り扱われる傾向にある. 機械の 安全は設計段階で, 期待した強度と特性を発揮する材料がその通り選択され使用されることにより はじめて確保される. 機械構造用鋼は一般に焼入れ, 焼戻しにより調質されるが, 熱処理の条件によって強度が顕著に 3 ) 熱処理が予期せぬ破壊事故の原因になる場合 が少なくない‐ 従って機械構造 1 ) - ( 変化するから{ , { 4 ) 部材の製作において, 適正な熱処理の実施は品質管理上きわめて重要な技術問題である . 特に, 複雑な形状の部品あるいは大型構造部材の焼入れでは質量効果などによる制約を受けるので, 部材 の設計において期待した強度を付与するにはまず適正な材料の選択と, 完全な焼入硬化と適正な条 9 )はき { 5ト{ 件による焼戻しが必要である. すでに焼入れおよび焼戻脆性などに関する金属学的研究 わめて多く行われているが, これらを検討すると焼戻しに関する熱処理技術 が軽んぜられる傾向に あり, 実際作業に関しても暖昧な点が多い‐ 本研究は, 機械構造部材の強度に直接影響する焼戻操作に指針を与えることを目的とし, その条 件に再検討を加えるものである. ここではその重点を焼戻しにおける加熱時間の影響を明確にする 1 )として進行する焼戻しにおける適正加熱時間の検討を目指 ことにおいた‐ すなわち, 析出過程( すものであり, 熱処理における省エネルギー的な効果をも期待するものである‐ 50℃ 0℃,2 3 5を用い, 焼戻温度を20 31およびSCM4 5C, SNC6 実験は, 市販の機械構造用鋼S3 80分の間で設定した. 焼戻し後, 硬さ試験, 0℃きざみで設定し, 焼戻時間を5分から1 00℃と5 ……6 シャルピー衝撃試験, 組織観察およびフラク トグラフィ 観察を行った‐. 2. 供試材料および実験方法 5C) 試験片 実験で用いた材料は, 市販の機械構造用炭素鋼 (S3 , ニッケル‐クロム鋼 5) である. 供試材料は直径16脚 の 3 1 ) およびクロム‐モリ ブデン鋼3種 (SCM43 2種 (SNC6 I S規格の だした後 同一ロッ トの圧延棒鋼材である. 供試材料を長手方向で切り , 機械加工を施しj. 2ー1. Vノッチ4号シャル ピー衝撃試験片を製作した‐ 4号シャル ピー衝撃試験片の形状寸法を図1に示 し, 各機械構造用鋼の化学成分分析値を表1に示す‐. 55± 0 6 .. 40 C si Mn P S CU Ni Cr h 一 2 2 50 5 3 30 2 40 7 30 1 8 : 3Q 0Q 0 1 0 0 S35C O - . ‐ 1 20 1 82 5 80 6 8 一 ム 8Q O O sNC 631 Q30Q220 ・ ・ ・ 20 40 7 7Q I 1 5 0 19 O O Q 0 81 2 O 5CM435 Q330 . . ‐ .. I 図I J S4号シャル ピー試験片の形状寸法. 表1. (66). 機械構造用鋼の化学成分分析値 (重量. %).
(4) . 機械構造用鋼の焼戻しに関する研究. 129. 2ー2 焼入れ 焼入れには, SCR温度制御方式の大型電気炉(西村工業製:容量2 0馴)を使用し, 各鋼材の焼入温度をJ S規格の規定温度を I 参考にして設定した‐ 焼入条件を表2に示す‐ 焼割れを 防 ぐた め に, S35C の 場 合 は 水 温20℃ の 水 に 1 ~ 2 %のs l b l u o e添加剤を加えた焼入液を用い, SNC631お よびSCM4 35の場合は, 6 0℃に加熱したなたね油を 冷却材とした. 焼入操作は 試験片 , を焼入温度に昇温後, 2 0分あるいは30分間保持した後, 水およびなたね油で擬粋, 冷却を行っ た. 焼入れ後, 試験片の硬さ測定および組織観察から焼入れの効果を判断し 焼入硬さが極端に低いも , のは除外し, 焼入硬さのばらつきを]田≧C=1以下におさえて実験を行った‐ 各試験片の焼入硬さ の 平均 値 は, S35C に お い て は 斑≧C =51 SNC631は1丑ミC =46 SCM435は 瓢≧C =50で あ っ た , , ‐ SNC6 3 1の焼入硬さが他に較べて若干低いのは 表1で見られるように炭素量が低いことに起因す. ,. る. 2ー3. 焼戻 し. 1 ) ( 4 )を 用 い た s副tB m 法 に は 試 験 片 の 焼 戻 し に は, 塩 浴 炉 (s司tBa故 法)( ▼ a .. ( 1 )酸化が防げる,( 2 )均一加勲が容易である,(鉄外気条件に左右されない等多くの利点がある‐ 自作 の小型電気炉内 にS紙 を満たしたタンマン管をおき, 均一加熱を得る ためにタンマン管の中心部 に試験片を挿入した. 各焼戻温度における S紙 の種類と重量比を表3に示す. 低温 中温および , l o ) 焼 戻 し は 200℃ 250℃ 300℃ 高温 焼 戻 しの s紙 成 分 比 が 報告 さ れ て い る( … … と50℃ き ざみ . , , ,. で6 0 0℃まで9種類の設定温度で行い, 焼戻時間は, 5分から180分の間で設定した‐ 焼戻しの加熱 保持時間は, 試験片をS流 内に入れてから取り出すまでの時間とした‐ それぞれの時間に加熱保 持後, ただちに50±1℃ に加熱されたなたね油で援辞冷却を行った‐ オースチナイト 湿 度. 袋町剤 袷 1 醍度 嗣瞳 鯖時間 袷 (0C) (mi (0C) n) 535C 860 20 wqte『 20 SNC 631 850 30 o日 60 SCM435 850 30 60 01且. 混 合 比. 2 O O 5 きき三菱漁 夢響 き w 誹. : 3 2 7 673 . 450. 雄 冬『 =. 16. 純CL:KN. 7 .6:92. 表3 S縦 の種類と の とその成分重量比 の ふ 冊 (重量. 表2 機械構造用鋼の焼入条件. %). 2ー4 硬さ試験およびシャルピー衝撃試験 焼戻し後 2 0℃で,シャ , 4時間放置したのち環境温度2 ルピー衝撃試験 (能力:30k ) を測定した g‐m) を行い, 破壊に要する衝撃エネルギー値 (k g‐m . また各試験片についてノッチ部上下面の8箇所の硬さをロックウエル硬度C スケール (融ごC) で 測定し, その平均値を焼戻硬さとした‐ 2ー5 組織観察及び走査型電子顕微鏡観察 焼入れおよびそれぞれの温度 時間で焼戻しを行 っ , た後の試験片の組織観察を光学顕微鏡 (ユニオン光学) を用いて行った さらに 走査型電子顕微 ‐ , 鏡 (明石製作所) を用 いてシャル ピー衝撃試験後の破面観察を行った ‐. 3. 実験結果および考察 3ー1. 焼戻時間と衝撃エネルギー値との関係 S35C SNC631 SCM 435の 種々 の 焼 戻 温 度 , , における焼戻時間と衝撃エネルギー値との関係を図2の( a ) b ) c )に示す‐ ,( ,( S35C の 焼 入 れた 状 態 の 衝 撃 エ ネ ル ギ ー 値 は 0 7k .m で あ る 200℃ 250℃ の 焼 戻 しで は 衝 , ‐ g ‐ , , 撃 エネ ル ギー 値 は時 間と 共 に 上 昇 し 60分 で1 6k , ‐ g.m ま で 上 昇 した の ち に ほ ぼ一 定 値 と な る‐350℃ (67).
(5) . . 徹. 長 揮. 130. で は, 200℃ での 衝 撃 エ ネ ル ギ ー 値 よ り 高く な り 一 定 値 にな る. 450℃, 500℃, 550℃ で の 焼 戻 しで. 0分までは衝撃エネルギー値が下がっ た. その後, 0分近傍で ピーク値を示し, その後6 は, 共通に2 し挙動は興味をひく この温度領域における初期の焼戻 一定値にあるいは上昇した 焼戻時間と共に . 0℃では, 焼戻時間と共に衝撃エネルギー値が徐々に増加し続けた. 点である. 一方, 4 00℃, 60 SNC631の 焼 入 衝 撃 エ ネ ル ギー 値 は3 g.m で, 200℃ の 焼 戻 しで は S35C と 同 様 に 時 間 と 共 に .35k. 0 0℃の焼戻しでは, 数分の加熱で焼入れ衝撃エネ 0℃, 35 上昇して, 約4k g.mの一定値になる. 3 5C のこの温度領域の焼戻しでは, こ ルギー値から急激に低下し, その後ほぼ一定値をとる. S3 の 現 象 は現 れ て い な い. 次 に, 450℃, 500℃ お よ び550℃ に お ける 焼 戻 しで は, S35C と 同 様, 衝. 撃エネルギー値は時間とともに上昇するが, 20分あるいは50分近傍で ピーク値を示した. この ピー 0℃の焼戻しでは, ピーク値を示し クを過ぎると衝撃エネル ギー値は安定な傾向を示す. とくに50 た後時間と共に衝撃エネルギー値が減少する‐ SCM435の 焼 入 衝 撃 エ ネ ル ギー 値 は, 1 g‐m で あ る‐ 200℃ お よ び400℃ の 焼 戻 し で は, 時 間 .75k. とともにエネルギー値 は上昇し一定値になるが, 焼入れ時のエネルギーよりわずかに高いだけに過 ぎな い‐ 300℃, 350℃ で の 挙 動 は, SNC631の そ れと 同 じで ある が, SNC631にく ら べ 焼 入 れ 時 か らの 衝撃 エ ネ ル ギー値 の 低 下 は少 な い‐450℃ か ら550℃ で の 焼 戻 し で は, S35C, SNC631と 同 様,. 0℃近傍で現れる低温焼戻脆性の現象は, 炭 0分近傍で ピークが見られる‐ 一般に35 焼戻時間20~3 が 3 5C では認められなかった. 本実験で用いたS 合金鋼を問わず現れると言われている 素鋼, , 31 35で はそれが認められ, 短時間における低温焼戻脆性の挙動が 低合金鋼であるSNC6 , SCM4 明らかになった. また図に現れている ピーク時の衝撃エネルギー値のぱらつきは, 一般に言われて 0℃の焼戻しで現れる高温焼戻脆性域に対応しているものと思われる. さら 50℃から50 いるように4 に SNC6 3 1の5 0 0℃での焼戻しで見られた現象は, 炭素鋼の焼戻しで現れる焼戻時効脆性と類似し. た現象である. 6 3 1- --sNC. 6 0 0℃. --scMム 3 5-‘. ℃ ÷. -. ′ 2 o ℃ o 陰 〆. ‘ル. -. 〆. 縦 、. α. 5 5 0℃. 0 ▲. ^. 2 00℃. ー ▲v S i′ゞ- :. ヱ 琵琶 デ ー. 1 20 60 i i i T n) me (m emp e r n9 T. a ( ). モ g 8 s 3 00℃. 1 8 0. 1 20 60 i i i n) T me (m e r n9 T emp. 「 1 8 0. ( ) b 図2 焼戻時間と衝撃エネルギー値との関係 5 )SCM43 31 ( c b 5C ( )SNC6 ( a )S3. (68). 6o o℃. 岳 * 撫;fr. 0 8 6 俊 1 Ea工) ネo」 ①にm ー U OQE. 4 50℃. 0 8 2 6 1 1 醗XY ^E.. ド メ 烹ヂニキ. 0 8 口 1 . . 〆. ▲ o ▼. 謎. 4 1. 4 1. ニ メ ; ニ E. 6 1. 6 1. 6 1. ‐535c- 1. の ;% ① 〆. 5 0ヤき , ≧ 0 0C 12 60 0 T i i e r me (mi n) emp n9 T { C ). 1 8 0.
(6) . . . 機械 構造用 鋼の焼戻 しに関する 研究. 131. 3一2 焼戻時間と焼戻硬さとの関係 図3の( a b ) ) c )に各焼戻温度における焼戻時間と焼戻硬 ,( ,( さとの関係を示す. 各図より, 焼戻硬さは焼戻時間とともに軟化するが, とくに3分から3 0分の短 時間の焼戻しで急激に軟化が進み, 6 0分経過後硬さは安定し一定の値に近ずく傾向にある‐ さらに 焼戻温度の上昇にともない軟化度が増大し, 焼戻硬さが低下する‐ 硬さから判断すると, 各焼戻温 度領域での焼戻しは約6 0分までに進行が大部分終わるものと思われる.. き一ト。二‐s3sc- zoo℃. 書 臨 に;. 50. ム5. 叱S O℃. 濠:. 如℃. -. ドニー ; l」 i 一 l 3 00℃. ▲. -. 3 50℃. ◎. 憲 一. …℃. -樗 精. 25. ー. の 45 0℃. 60 20 1 T i empe ime (mi r n9 T n). a ( ). ‐. 1 80. b ) (. 図3. 3一3. き 霊. 3. 2. 1 8 0. 跨ぎ警 I き. ‐ 二 韓0℃. 60 120 T i empe i r n9 T me (mi n). 一SCMム 35一. 50. 堅 }ののき瞬きェ き こ怨EE ^0. 0 “ 3 Q 切の@仁▽ 」 ○工 か亡て○ F - @ ト. }‘0. 最L のも ^緯ェ}の 塁 窃 三野E↑. . 棚3 - 1. - - 0 Q ー. 500℃ -. 5 50℃ o. o o o. 6 00℃. 60 1 20 T i ime (m i emp e r n9 T n). c { ). 焼戻時間と焼戻硬さとの関係 a b ( )S3 5C ( )SNC63 1( c )SCM43 5. 焼戻温度と衝撃エ ネルギー値および焼戻硬さとの関係. 一例として, 焼戻時間を6 0分, 18 0分とした時の焼戻温度と衝撃エネ ルギー値および焼戻温度と焼戻硬さの関係を図4の( a b ) )に ,( 示 す‐,図 内 で ⑳ 印 は, S35C で, 0 印 は SNC6 3 1で, ◎印はSCM4 35である‐ 焼戻硬さに着目す ると,各材料とも焼戻温度の上昇にともない硬さが単調に減少する.焼戻抵抗が大きい合金鋼(SNC 631 35) は硬さの軟化の度合がほぼ同じであるが, 焼戻抵抗が小さいS3 5C は軟化の度合 , SCM4. が大き い‐ S3 5C の低温焼戻しでは, SCM435の硬さに近ずき, 高温焼戻しではSNC631の そ れ に近ずく. 焼戻硬さの軟化の度合いに相違いが見られる事から, 焼戻硬さが同一でも焼戻温度が違 う こ と が 分かる.. 衝撃エネルギー値は, S35C の場合3 50℃ま では焼戻温度に拘らずほぼ一定であり40 0℃以降は 焼戻温度とともに上昇する. 本実験で用いたS3 5Cに低温焼戻脆性が現れていないこと は, こ の 図からも明らかである. 一方SNC631お よ び SCM435の 衝 撃 エ ネ ル ギー 値 は 200℃ ま で は上 昇 し ,. ,. さらに焼戻温度が上昇すると硬さが軟化しているにも拘らず300℃ 3 , 50℃近傍で, 衝撃エネルギー 値が低下する低温焼戻脆性が認められる. その後40 0℃以上の焼戻しでは, 温度の上昇とともに衝 撃エネルギー値が増加する. 図において焼入れおよび20 0℃の衝撃エネ ルギー値に差が認められる が, 低温焼戻脆性域における衝撃エネルギー値は 鋼材の種類に拘らずほ ぼ同一の値を示した , ‐ (69). - -. ”. 1 8 0.
(7) . . 徹. 長 揮. 132. 50基. 一180 mi n一. 4 5壱. 50屋. ム5玉 の 40嬰 . . の審. を 3 5 g. 3 5旨 30 ◎ ・ こ 25. ェ. 30 ぎ . こ 25i Q 誓. - ^ A. ・6. . ,. 535C SNC63 1 SCM435. . 2 o屋. 墓8 6. 0 T. 0 服 一0 0 糊g t講0 智 T T m (. 0 鱒& 認0 智 服 一0 T ( 。 。. ( b ). a ( ). 図4. 各鋼材において焼戻温度と衝撃エネルギー値および焼戻硬さとの関係 b a 0分 ( ) 180分) ) 6 (焼戻時間 (. ・ 0 0 次に, 焼戻時間を10 ,3 , 60 , 90分と変化させた場合の焼戻温度と衝撃エネルギー値の関係 ,2 ‐ b C6 3 c 5である. 各図において, 焼戻 5C であり,( 1で,( )はSCM43 を示す‐ 図5の( a )はSN )はS3 温度に対する衝撃エネルギー値の変化 がよく 現れている. 焼戻時間に着目すると, 高温側の焼戻し 16. ”. 1 6. ÷○÷ 1o mi n. --o÷ 20 -^. ,. . . v,o. こ. 薙. . . 2. ′ 、1 2 E. 磐. ′ 一チニゴ虻,. ′‘. . . 一s35c一. 0 500 600 0 200 300 40 H i i e (0C) Ten r n9 TemperQtu per ( a ). =±. ム メー ミ や 、 ・ 2. . . . . ‐SNC63 1‐. 0 600・ 0 400 50 0 2 00 30 ture (0C) Tempe i r n9 TemperQ b ( ). 図5 焼戻温度と衝撃エネルギー値との関係 b ( a 5C ( )S3 1( c 5 )SNC63 )SCM43. (70). 三 g. . . 一. ′. %. /. 一一手 ÷ ÷ 60 h 90. }lo. ÷0→ 1o mi n. 名. . . ヂ. 30. 16 ÷・十 1o mi n. 2. -. 0. . ′E 5 ーSCM435-. 0 200 3 00 400 50 0 600 Temper tu i r e (oC) n9 TemperQ ( ) c.
(8) . . ◆旭 の‘ 民 に 機械構造用鋼の焼戻しに関する研究 究. 133. において長時間焼戻しの影響が若干見られるが, 曲線の形状に顕著な差は見られない‐ 焼戻時間が 変化してるのにも拘らず曲線がほぼ一致していることより, 衝撃エネルギー値を支配する主因は , 焼戻時間よりむしろ焼戻温度であると考えられる. 3ー4 焼戻硬さと衝撃エネルギー値との関係 図6の( a b c ) ) )に焼戻硬さと衝撃エネルギー値 ,( ,( と の 関 係 を 示 す. ◎, ×, △,” ⑦ 印 な ど は, そ れ ぞ れ 焼 戻 時 間10 20 30 ・ ・180分 に お ける , , , 衝撃エネルギー値と焼戻硬さを表す‐ 図6の( a ) b HI 内では焼戻硬さ c ZC ;42 ( ) )内 で は1丑ZC = , ,(. 4 5近傍で変移が現れているが, この点は焼戻温度で3 50℃に該当する. S35C, SNC63耳こあ っ て は焼 戻 硬さ1棚≧C =42 , SCM435に あ っ て は1遜. =45以下の領域すなわち3 5 0℃以上の焼戻温度領. 域において, 焼戻硬さの減少にともない衝撃エネ ルギー値は増加している‐ 図より, 焼戻温度およ び焼戻時間に拘 らず衝撃エネルギー値と焼戻硬さは一対一に対応しており ほぼ一本の直線で近似 , でき る.. 1な き. ?6. . . ト. . . -sN C 6 3← ー. . 』. O2 O. ( b ). 16 . 紗. E. . X. X. O. 零. 葛8. 20. . △ . v 10 》. o 60 囲 圏 90 ▽ i20. の 18O. 6. 碁. ム. 35‐ ーscM4. r 2 ◎. o. r◎. も(HRCF 竺 日。d一喜. T叩. a ( ). に 国. 斡. 2. \. a g 檎d認』(HRCデO n. 『. . W \. に. . Temp. 縄8. . . -s35c-. O 2O. 省ミ.. き2. も ミ ー. 誓. i n ” 8m. 2o. o 絶m 一 三亀 日町d一重 (日Rcr ( ) c. 図6 焼戻硬さと衝撃エネルギー値との関係 a ( )S35C ( b )SNC63 1( c )SCM4 35 (7 1).
(9) . 徹. 長 濯. 134. 各鋼材の焼戻硬さと衝撃エネルギー値の関係を最小二乗法にて最適化し, 一次関数で近似すると 次式が得られる. (20≦× ≦42). SNC631. で は y = -0 ‐8 .57x 十25 2 7 4 十3 で は y = -0 × .9 .. SCM435. で は y = -0 .0 .71x 十33. (28≦ x≦45) で ある‐. そ れぞれ S35C. (22≦x ≦42). ここ で, y = 衝撃 エ ネ ル ギー 値 (k参 m) , x = 焼 戻 硬 さ ( 鞭ミC) で ある‐. b a ) cに 実線などで示す‐ 図から明らかなように近似直線は各 上式で近似した直線を図6の( ) ,( ,( 実験結果の傾向を良く表している. 3ー5 組織観察 各鋼材とも標準組織では,パーライ トとフェライ トが混合した亜共析鋼である‐ また焼入組織は, マルテンサイ ト組織であるのが確認できた‐ 各鋼材の標準組織と焼入組織写真を 0 0倍である‐ b c a ) )に示す. 写真の倍率は, 4 ) 写真. 1の( ,( ,( 0℃までは焼戻マルテンサイ トの 2 0分の時の組織を観察すると, 35 各焼戻温度における焼戻時間1 様相を呈し, 焼戻し温度の上昇につれトルスタイ トおよびソルバイ トの混合組織となり, 焼戻温度 500℃ か ら600℃ で は, ソ ル バ イ ト組 織 と な る.. 3 1の組織写真を 0 0℃) において, 焼戻時間を変化させたときのSNC6 0 0 2 0 0 各焼戻温度 ( ,6 ,4 20分の間で変えてある. 写真で見られるように, 焼戻時間 写真. 2に示す. 焼戻時間は10分から1 を変化させたとき観察さ れる焼戻組織に顕著な差は認められない. 1 1 4 1 - ( ) フラク トグラフ 観察位置は 図7に示されている ) 3 ー 6 sEM フ ラ ク トグ ラ フ ィ 観 察( ィ , 9 ケ 所 で ある. 図 に お い て 上 部 2mmは V ノ ッ チ 部 で あ り, ノ ッ チ 底 よ り0 .3mmの 部 分 よ り 2mm間 隔 点 を 次 い で23 G の A F か ら0 3 ノ チ 部 初 に た 最 mmの B, E, H 点, で 観 察を 行 っ . ッ , . mm , , , 43mmの C, D, 1点 の 観 察 を 行 っ た‐ A 点は, き裂発生点でありB およびC 点は, き裂伝播方. 向と一致した部分である‐ き裂伝播方向に平行なF, E, D 点および G, H, 1点のフラクトグ ・ i o t 10・ ! ) t :≦ R “◆R t i t ( 90 e n nD i d I K箱t o seP y( . P o--S e ddS y r e r yD一箱ー P ・Ss ds戸d i ー ” 50γ ( ) :ー ◆Sp n e Q e r t ー e{50%) yDud y . o c o rF r u r !me r o n u r △-- g ◆FS ◆F i de~ D i l i t ( 10%) :1 ) i t 90ツ c t n eSp u l e( r o c u r l y o q rF . t r nu e n r x-- 9 ◆F de i R ◆Fs i i i : 50% c t l t (5〇% } ) es i l i t n ご t ÷ - R O 日 t t p r yDu y e r np U y( O- o s eP. 二 0 S洲. 「 圏 峻 園 o. notごh 【 丁. N. ′軽 r. 日長 ,. .. の. L 2 J一 2 」. . Z400 I も. oo. . ぎ200. I. □. □. . き1OO . 20. 40. 60. Temperin9 Time. 図7. フラク トグラフィ の観察点. 図8 各焼戻温度において焼戻時間を変えた時の )(ノッチ底から23皿の点) 1 5 破壊形式( .. (7 2).
(10) . 機械構造用鋼の焼戻しに関する研究. a ( ). 写真. 1. ( b ). 135. ( c ). a c 5C( b 1 ( )SCM435 各鋼材の標準組織と焼入組織( )S3 )SNC63. (上段 標準組織:下段 焼入組織). ‐200 ℃-. -4oo0C -. -600oC‐. 15 min. lo. 15. 30 min. 30. 2・5. 120 min. 120. 120. 写真. 2 SNC631の各焼戻温度において焼戻時間を変えた時の組織 (焼戻温度 200 0 00℃, 焼戻時間 10~120分) , 40 ,6. (73).
(11) . 136. 長. 瀞. 徹. ラ フ ィ は A, B, C 点 の そ れ と ほ と ん ど 同 じで あ っ た‐ 観 察 倍 率 は, 1000倍 で 行 っ た‐ 一例 と して, ノ ッ チ 底 か ら 2.3 mすなわちB, E, H 点の破面の観察結果を図8に示す‐ 園内 m. 0%と介在物と思われるも における○印は広がった凹凸の激しい蜘妹の巣状のディ ンプルパターン9 のを 中 心 に ディ ン プル パ タ ー ン がと りま い て い る ロ ー ズパ タ ー ン10% の 混 合 破 面 を, △ 印 は粒 界 破. 1 5 ) 観察結果を図8 壊50%と広がった蜘妹の巣状ディ ン プルパターン50%の混合破面などを表す( ‐ に記述されている破壊様式で定量的, 定性的に定義し, その結果を焼戻時間に関して着目すると, 4 00℃近傍を除いては, ほぼ水平な直線を引く事ができる. 他の観察点 (ノ ッチ底から0 m) .3 .3m ,4 においても, 焼戻時間に関してほぼ同様の結果が得られた‐ 焼戻温度で破面を大別すると, 2 00℃まではロー ズバターンとディ ン プルパターンの混合である 50℃では粒界破壊を呈し, 40 0℃から50 0℃までは粒界破壊を伴う延性破壊, 延性破壊, 300℃から3 31で顕著に見られた高温焼戻脆 5 50℃以上では2 0 0℃と同様な延性破壊に分けられた‐ 特に, SNC6 性域での衝撃エネルギーの低下すなわち時効脆性の現象は, 粒界破壊の存在によるものである事が 明 らか にな っ た‐. 4. 結. 論. 本論文では, 機械構造用鋼の焼戻しに及ぼす焼戻時間の影響を明らかにするため, 市販の機械構 造用鋼S3 5C, SNC6 31およびSCM43 5を用いて焼戻実験を行っ た‐ 焼戻温度を2 00℃, 2 50℃ 0 0℃と5 ……6 0℃き ざみで設定し, 焼戻時間を5分から18 0分の間で設定した. 焼戻し後に硬さ試験, シャルピー衝撃試験, 組織観察および破面観察を行い以下の結論を得た. 要約すると, ( 1 ) 焼戻硬さおよび衝撃エネルギー値におよぼす焼戻時間の影醤は, 両者とも約6 0分まで顕緒な変 化が認められた‐ 衝撃エネルギー値は, 焼戻時間と共に上昇し, 長時間焼戻しに伴い上昇あるいは 一定となる. 焼戻硬さに関しては, 短時間の焼戻しで急激に軟化し, 次第に一定値となる‐ 特にす べての鋼材において, 高温焼戻脆性域 ( 4 5 0℃から5 50℃) で焼戻す際, 衝撃エネルギー値が20~3 0 分近傍で ピーク値を示し, その後上昇あるいは一定となる傾向が認められた. ( 2 )3 50℃以上の焼戻しにおいて, 焼戻硬さと衝撃エネルギー値は, 焼戻温度および焼戻時間に拘 らず一対一に対応し, 一次関数で表すことができた‐ すなわち, 焼戻時間および焼戻温度に拘らず 焼戻硬さがわかると衝撃エネルギー値が推定できる. ( 3 ) 焼戻された組織は, 焼戻温度の上昇と共に, 焼戻マルテンサイ ト, トルスタイ ト, ソルバイ ト ヘと変化しているが, 各焼戻温度において短時間焼戻しと長時間焼戻しによる組織に顕著な差は認 められなかった‐ さらに観察されたフラクトグラフィ は, 組織観察と同様に長時間焼戻しと短時間 焼戻しに顕著な差は認められなかっ た. したがって組織およびフラクトグラフィ の様相を決定する のは, 焼戻時間よりはむしろ焼戻温度である事が明らかになった‐ ( 4 3 ) SNC6 1の高温焼戻脆性域において, 長時間焼戻しにより衝撃エネルギー値が低下する焼戻時 効脆性が認められたが, これは粒界破壊の存在によるものである事が確かめられた. ( 5 ) 衝撃エネルギー値および焼戻硬さなどから, 適正な焼戻時間は6 0分と判断でき, 従来経験的に 採用されてきた1時間の焼戻しの妥当性が確かめられた‐ 今回の3種の機械構造用鋼の焼戻実験により, 焼戻温度の管理および適正な焼戻時間の設定の重 要性が再認識された.. (7 4).
(12) . ▲ 造用鋼のJ 戻 しに関する 先 機械構造用鋼の焼戻しに関する研究. 137. なお本研究を行う にあたり, 終始適切なる ご指導, ご助言をいただいだ北海道大学名誉教授 長岡 金吾先生ならびに北海道大学教授 野口 徹先生に感謝の意を表する.. 参. 考. 文. 献. 長岡金吾, 機械材料学,( 5一4) 19 7 p148一184. , 工学図書, p 河上益夫, 金属材料理工学 上,( 19 6 6-6) 鳳山社 p142-190 ‐ , ,p fHea A S ; M i l t M‐A Gr tTr鑓如q eo en o s sma皿 etc,PI釦c p p . , , p129‐175 8-‐ 日本鉄鋼協会編, 鋼の熱処理, 丸善, p p7 B d 棚 頭 1968 T t ( 5 )C M叩臨 ) J r n n e住veRedew‐ AS狐虹 e m Q e e e s s a o e 【 pr p 聾 ‐ .407( ‐‐ , ,no ,p127‐167 fTE皿perB1 imenes 1 9 5 互 &S l 1 7 l i ne 3 b & ( 6 ( ) j t to ) B‐C‐ Wood s n l L o e e s P p ‐B‐MeもSome 餌 陀c ‐ ‐ , , 7 L61, no ( ) 沢田・徳田, 鉄と鋼, v o . .3 (1975) , pp33一46 ( 8 ) 荒木・辛・佐川, 鉄と鋼, v L61,no o . . 3 (1975) , pp64一82. 1 ( ) ( 2 ) 3 ( ) 4 ) (. 9 l ( ) 斉藤・内山, 鉄と鋼, vo .61,no ‐ ‐8 (1975) , pp40一62. 回 回 Q 2 ) 回. 8一2 1 9 5 7-5) 4 小川喜代一, 鋼の化学熱処理,( p1 ‐ , 養賢堂, p 長岡金吾, 熱処理, v L13,no o ‐ .5ー6 (1974) .335一398 , pp 吉田 享, 金属破断面の見方, 日刊工業新聞社. L56( 1963 C h ) e凪 Tばns . .ASM遜,vo ‐D ‐B総c ,pp318÷326. l 1963 Q 4 )] ) eau 鑓 【 罵 c a md 狐dJ ‐ ‐ASM澄,vo ‐56( .Gm ‐P腺t ,PP442454 ,Tn. LI1(1980) 回 芳賀 武, 長野高専紀要, v o ‐ , pp29一40. (7 5).
(13)
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