米国財務会計基準に基づく環境会計情報 : 財務会計基準書143号資産除去債務の会計
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(2) 132. (274). 横浜国際社・ 倉科学研究. 表. 米国における 主な環境規制. Ⅰ. 環境規制. ComprehenSve@Envionment3. Compensation,and Liabil吋 Act: CERCIA 「包括的環境補償責任 法」 (通称,ス一バーファンド 法 ). @@. 第 10 巻第 2 号 (2005年 8 月 ). 特徴 有害物質の発生と 輸送の規制の 対象者に連帯責任を. 負. わせる.①処分・ 処理施設の現在ならびに 過去の所有. 者及び管理者,②有害物質の輸送者ならびに 輸送を手 配した者 , ③会社のみならず 処分を手配した 個人も含 まれる・. @@. Resource@ConservaLon@and. 有害廃棄物を 貯蔵 ,処理,運搬する 事業の規制. Recove Ⅳ Act:RCRA 「自然保護 回復 法 Clean Ⅳ rAct 「大気汚染防止法」 」. ・. 自動車の排気ガス ,工場からの排煙など,公出の健康 を 脅かす大気汚染物質に 関して,環境保護局 (EP㈹が 大気の質的規準 仙 Qual 吋 S ぬndards) を設定・原子力 発電所 (NucIearPowerPlant) についても管理. EPA は, 剛 ll, 湖沼,海洋,湿地などの 汚染を減少・ 「. OeanWaterAct. 「水質汚濁防止法」. ヒ﹂. 浬 Ⅰ. 染防. ,@ ち. 由 :ィ. 石. t. ﹁. on. Ac. t. Po. O. Ⅱ. 除去,防止するために,一定の基準を設定.原子力発 電所からの温水の 放出も規制. 悪天候下での 最悪の流出を 処理するために ,タンヵ 一. の所有者と運航業者に ,石油漏れの場合における 除去 土山. 浬 Ⅰ. 土日. 規. 騒. ・. t. TSCA. Ac. ToxicSubs. t. Co. No ・. 健康や環境にとって 危険な物質について , EPA が製造. ぬ ncesControlAct. 業者にテストを 義務付け規制.. 「毒性物質規制法」. NuclearWastePo. Ⅱ. cyAct. 作業の計画を 整備することを 強制 騒音公害を規制. 「近火身寸白毛. 高度の放射性廃棄物の 処分計画を規制. 汚染防止法」. Ma lneProtectlon,Research,and Sanc 抽 anesAct 「海洋保護法」 丘. 海洋投棄を規制. このような環境コスト・ 環境負債に関する 数 値は財務会計にも 重要な影響を 及ぼすものであ り,財務会計制度の 枠内においても 適切に計 上・開示する 必要があ る.そのために会計基準 の整備と制定が 求められる.つまり財務諸表の 利用者が,期間にわたって企業の環境上のイン バク トと 財政状態・経営成績・キャツシュフロ. ーとの関係を 認識できる首尾一貫した 基準の制 定が必要なのであ る. そこでアメリカにおける 環境会計基準制定の 経緯をたどってみる.アメリカ証券取引委員会 (Securities and EXchange C0m ㎞ ssi0n: SEC) は, 1971 年に公害問題に 対する社会的関心の 高. まりから環境に 対する規則を 初めて採択し ,そ の後局地的な 公害問題からグローバル な 環境問. 題への広がりとともに 環境 法 が発展し,環境情 報の開示規制が 強化されていった.それに伴い 環境浄化義務としての 環境負債に対する 会計上 の 認識・測定が 重要な問題となり ,企業の財務 会計もこれに 影響を受けるとうになった.環境 要因に対処するための 財務会計制度の 枠内にお ける会計基準として , 1980 年代後半から 1990 年. 代に F 黙B 緊急問題専門委員会 (Emer ㎡ngIssues TaskForce: EITFP は , 「アスベスト 除去費用 の会計」 (1989 年 ), 「環境汚染処理費用の 資産 化」 (1990年 ), 「環境負債の 会計」 (1993年 ) を.
(3) 米国財務会計基準に 基づく環境会計情報. 相次いで公表,その後アメリカ公認会計士協会 (A IC PA ) は環境負債に 関連した実務指針 StatementofPosition: SOP4,96-1, " 協V 加れ 欄 enfal Re 胤 ediationLiabilities"「環境改善負債」. (1996 年 ) を公表した. SOP 96-1 は環境汚染に 対する 環境改善負債のための 会計指針を規定したもの であ り,これらの負債は一般的に 次に挙げるよ うな法規制に 起因している. ・ス一バーファンド 法 ・. Resource. Consewation. RCRA 「資源保護回復 法 ・. and Recove Ⅳ Act 」. (表 1 参照 ). :. の正規活. 動規定 RCRA に類似した州及び U.S 以外の法律また は規定 SOP96-1. は , 主に過去の活動からもたらさ. れる汚染に対する 環境改善・回復・ 浄化等の活 動に関する企業の 債務に焦点をあ てて環境関連 負債を認識・ 測定することを 目的としており ,. 将来の環境汚染防止や 資産除去において 回復が 要求されるという 情況を ヵ バ ー していない.資. 産除去において 発生する債務に 対する会計処理 は,財務会計基準書 (SFAS) 143 号 "Acco 穏 ting 向 rA ㏄ 乙ぬ fiは佛 。加 0b7i 糾ガ 。榔後 RO の " 「資産 除 去 債務の会計」 (200t年 ) で規定されており ,こ れは SOP96-1 以降の環境会計情報に 対する基 準設定として 非常に興味深い. そこで 次章 以降, SFAS 143 についての詳細 な分析と考察を 試みる.特に資産除去債務に 対 する負債の認識と 測定,資産除去費用の認識と 配分について ,具体例を示しながら内容分析と 問題点の考察を 行. う. .. さらに本基準適用による. 財務諸表への 影響を考察し ,今後の環境会計基 準の展望を考える.. 2. 米国財務会計基準 書 143 号「資産除去債務の 会計」制定の 背景と目的. 2.l SFAS143 制定の背景 多くの産業において ,長期保有資産の建設・ 運転を行 うと ,これらの資産除去に際して債務 が発生する.例えば ,採鉱業者が露天採鉱を行. (植田 ). (275). 133. った 場合,採鉱活動終了時に採鉱が行われた 上 地の再生を要求される. また石油会社が 海洋上 の掘削用ブラットフォームを 建設した場合,そ の耐用年数終了時にプラットフォームを 解体・ 撤去することが 法的に要求される. この 他 , 原. 十九施設が廃 炉 になった際のサイトの 汚染除去, 生産によって 生じた有害廃棄物の 除去などが要 求される, これらを法的債務とすることによっ て,会計上でもきちんとその債務を認識し ,環 境 被害の改善を 目指して い かなければならない ,. SFAS 143 「資産除去債務の 会計」制定以双 も,このような長期保有資産の 除去に関連した 債務について ,さまざまな会計手法を開発し 試 みてきた. あ る企業はこれらの 債務を関連資産 の 耐用年数にわたって 減価償却 費 ( 及び減価償 却累計額 ) として,または負債として一定の 比 率で計上してきた.財務会計基準書 (SF黙 ) 19 号 "Fin脇れciafAccou㎞㎎ ほればぬ,portim は町 Oif 切れれ GasP の力 cinSComponies"「石油・ガス 生産会社 による財務会計報告」 (1977年 ) では,ケースに よって資産除去債務の 計上を要求している ,, .. の SFASl9. こ. の下では資産除去債務は 資産の耐用. 年数に渡って 認識され,累積コストアプローチ を 使用して測定されることが 多かったが.現在 価値には割り 引かれず,また独立した負債とし てではなく資産を 減額させる勘定として 報告さ れることが多かった.電力会社の多くは,原子 九発電所の汚染除去費用のためにこの 基準を適 用した. しかし将来支出の 計上に関する 基準が ・存在していなかったため ,実務では以下の事項 において首尾一貫,性がなかった. ・計上がなされるべきか ,またその計上時期 ・関連資産の 簿価の増加を. 計上するか,またそ. れらを減価償却するか ・負債計上が 減価償却費の 中に含まれるか ・負債の測定 (現在価値に割り 引くか,また割 り引くとしたらその 利率 ) ・開示の内容 また他の企業は ,資産が除去されるまでそれら の債務に対する 負債を認識せず ,可能性のめる.
(4) 134. (276). Management RESTORA. 横浜国際社会科学研究. 第 10巻第 2 号 (2005年 8 月 ). , s@Discussion@and@Analysis@(MD&A). Ⅰ ON@AND@ABANDONMENT@COSTS@AND@. Ll Bl. llS. Expenditures@in@1999@for@restoration@and@abandonment@of@our@oil and 上 asproducin 弩 prope tiesamounledl0826m 「 廿 l1lon.AlⅤ e町end@1999 , accruals@to@cover@the@cost@of@restoration@and abandonment@were@$911@. million. Descri ti n@of@Si Ufi ant@Accounti. g@Poi i. s. (omit). る. . (1999 年 Texaco の連結貸借対照表における. 資本合計金額は 120 億 4,20Q 万 ドルであ った. ). な. お計上金額は 現在価値に割り 引かれておらず ,. 州のファンドからの 見積もり回収額によって 相 殺されている.減価償却費 によって費用化され ているが,固定資産の帳 簿価格を引き 上げては いない.. 環境負債に関してより 広範囲な開示が 必要と され,さらにこれらの負債は文章開示だけでは Sgnificant , by@property@using@a@valuation@assessment We s@on@an generally@amortize@other@unproved@oil@and@gas@properti なく,金額計上して報告されるべきであ る. aggregate@basis@over@the@average@holding@period,@for@the@portion SEC は,経営者は不確かさのために 負債の認識 expected@to@be@non-productive We@amortize@productive@properties and@other@tangible@and@intangible@costs@of@producing@activities を遅らせるべきではないと 考えている. principally@by@fieldAmortization@is@based@on@the@unit-of以上のような 背景の下,会計実務における首 production@basis@by@applying@the@ratio@of@produced@oil@and@gas@to 尾一貫性の欠如に 対して,財務会計基準審議会 estimated@recoverable@proved@oil@and@gas@reserves estimated@future@restoration@and@abandonment@costs@in@determining (FASB) は 2001 年 6 月,資産除去債務とその 関連 amortization@and@deprecia on@rates@of@produc ve@properties 資産の除去費用に 対する負債の 認識と測定のた めの会計基準であ る SFAS 143 を制定した.資 図 1 1999 年 下exaco の年次報告書より We@amortize@unproved@oil@and@gas@properties. , when@individually ・. ・. ・. Ⅰ. Ⅰ. 言葉は,有形長期保有資産の 除去に関連する 債務を表し,資産除去費用とい. 産除去債務という. 負債に関する 記述は財務諸表に 開示するのみで あ った.例えば,. " 負債は偶発債務であ. り,金額. を見積もることは 難しい. " というような 文章に. よる開示が注記として 行われた. 図 1 は 1999 年 Texaco の年次報告書からの 抜 粋であ るが, SFAS 143 制定以前の資産除去債 務に関する開示例の 代表的なものであ る. この 年次報告書によると , Texaco は 1999 年の年次. う言葉は,資産除去債務に対する負債が 認識さ れたときに。 長期保有資産の 簿価を増加させる ものとして資産計上される 金額を表す. 2.2 SFAS143 制定の目的 本基準はすべての 企業に対して 適用される.. そして,長期保有資産の取得・建設・ 開発,そ ( または ). 通常の運転・ 使用による結果で る長期保有資産の 除去に関連した 法的債務に. 報告書の " 経営者の討議と 分析 " で , 次のよう. して. に報告している.. あ. 『再生及び除去費用と 負債 石油・ガス生産施設の 再生及び除去に 関する 1999 年の支出は, 2,600 万ドルであ った. 1999 年期末における 再生及び除去費用に 対して必要 な引当金額は , 9 億 1 Ⅰ00 万ドルであ った.』. 対して適用される.当初公開草案の 段階では, 原子力施設が 廃 炉 となった際のサイトの 汚染除 去に類するコストに 限定していたが ,最終的に はそのような 資産に限定せず. ,有形の長期保有. さらに, " 主な会計方針の 記述 " の中で, TeXaco. 資産で,しかも取得時のみならず 通常の運転・ 使用において 生ずるコストにまで 拡大した. ま. は 次のように述べている.. た本基準で使用されている. 『生産資産の 償却率を決定するにあ たって。 見積. 長期保有資産の 売却・除却・リサイクルなど. りの将来の再生及び. 除去費用を含めている.』. このような最小の 開示 側 が, SFAS 143 以前の 実務における 代表的なものであ る. 1999 年 m2 月 31 日における引当金額の 合計は資本の 7.6老であ. 除去という言葉は , 何. らかの方法による 廃棄を包含するものであ るが, 一時的なサービスからの 撤退を表すものではな. い.法的債務とは ,法律・規則・ 条令・書面ま たは口頭による 契約の結果,あ るいは約束的 禁.
(5) (277)@ 135. 米国財務会計基準に 基づく環境会計,情報 (植田 ) 反言原則. ". に 基づく契約の 法的設定によって 支. 乃れancinrSt 沖 ㎝㎝が「財務諸表の 要素」 (1985. る.現行の財務会計. 年 ) のパラバラフ 35 では,負債を次のように定. 基準に基づいて 環境負債の計上を 考えたとき, これまでは負債の 概念の拡張が 考えられてきた.. 義している.『負債は ,過去の取引や事象の結果. 払いを要求される 債務であ. つまり負債とは 従来の法律上の 義務だけでなく. ,. 推定上の義務と 衡平法上の義務も 含めると考え ることができ ,これら二つの義務に対しても 負 債認識がされると 考えられた ". しかし SFAS 143 では,債務の範囲を法的債務と 約束的 禁反 高原則の債務に 限定しており ,拡張された債務 から再び法的債務に 立ち返っているように 思わ れる. したがつてこの 基準は, FASB の財務会 計基準 書 (SFAS) 121 号 "AccoMnfiれ g 囮 rr ゎ e れクり7%e. Ⅰ7. れⅠ. o/Lo. れ. g-LIv ピみ A. ざざ. e ぬ佛んぱアo ア Lo. ん. 9-. LivgdAsse ぬ加 BeDi 甲 osgdof, 「長期保有資産の 減損及び廃棄のための 会計」 (1995年 ) のパラバ ラフ 15 で取り上げられているような 単なる廃棄 計画から起こってくる 債務に適用するものでは な ゾ. Ⅰ. また資産の通常の 活動とは言えないもの. から発生する 負債もこの基準の 適用範囲ではな く,このような負債についてはⅢ CPA によっ て公表された SOP96-1 「環境改善負債」 ( 前 述 ) において規定されている. 次に,資産除去債務に対する認識・ 計上を具 体的にどのように 行って い くのかについて 考察. する. 3. 資産除去債務に 対する負債の 当初認識及び 測定 資産除去債務に 対する当初認識に 当たっては, もしも公正価値の 合理的な見積りが 可能であ る ならば,その期に資産除去債務が 発生したかの ように公正価値を 認識する.つまり ,資産除去 債務が起こり ぅる 有形長期保有資産が 取得され たら,あたかもその日に 債務が発生したかのよ. として,将来特定の企業が他の企業へ 資産を提 供したりサービスを 提供する際,現在の債務か ら 発生する可能性の 高い (probable) 将来の経 済的便益の犠牲であ る.』 SFAC 6 における負債 の定義は,発生の可能性が高 い (probable) と いう言葉を,財務会計基準 書 (SFAS) 5 号 nArcnuntin8% Con in穿 れ cie ド 「偶発債務の 会 計」 (1975年 ) で使われているような 会計特有ま 「. 「. たはテクニカル な 意味 " としてではなく ,一般的. ,合理的な見積もり. な意味として 使用しており. または人手可能な 証拠や理論に 基づいているが ,. 確かではないし 証明されてもいないという 状況 を示している. この定義の中に 含有されている 事柄は,事業活動や他の経済活動は ,結果がわ からない不確かな 状況において 起こってくるも のであ る,という認識であろうと考える. SFAS. 5. と SFAC. f吋もⅡ胤傍ガ0 ん巴れメ P. Mg. 傍 sM 卍穐 8 れ ぬ ". 7. C 己 Ⅰ ん FJow. " ひ』 iれ g. 瑠ごe れァ物. 励 e 脇 Acco. は. れ. 「. iれ g. 「会計測定におけるキャッシュ. (2000 年). ,不 確実性について 異なる方法を 扱っている. SFAS 5 は偶発損失の 認識を決定するためのものであ る.つまり基準の適用によって ,損失が発生す るかどうかの 不確実性を判断するという 負債 認 識を扱っている. しかし SFAS 143 は, SFAS5 ではなく SFAC 7 を適用することによって 負債 の測定について 考察し,負債の支払いをするた フロー情報と 現在価値の利用」. めに必要な将来キャッシュフ. は. ロ 一の金額と時期. についての不確実,性を扱う測定技法を 用いてい る , SFAC. 7 パラバラフ 55 づ 1 では, SFAC. 7 に. おいて関係が 述べられている 公正価値の測定お. うに,その債務に対する負債を 資産の取得 日 に 認識する. もしも資産除去債務が 発生した期に. よび期待キャッシュフローアプローチ と , SFAS 5 に基づく偶発事象の 会計との関連を 詳細に論じ. 公正価値の合理的な 見積りができなければ ,公 正価値の合理的な 見積りができた 時点で負債を 認識する FASB 概念書 (SFAC) 6 号 "E ル灼㎝ ぬ 0ダ. ている. SOP g6H. FASB ". で使用された SFAS. Inte印 re ぬ杭on (. ぬ ㏄ ona. れ e 榛 r肋 a ガon. 解釈指針 oダ由 c. A. 櫛 oM. 5 や ,. ) 沖. 14 oグ ロ. ぬ椰 " 「損失の合理的な 見積り」 (1976年 ) は ,公.
(6) 136. (278). 第 10 巻第 2 号 (2005年 8 月 ). 横浜国際社会科学研究. 正価値を測定するという 目的の負債には 適用さ れない.つまり SFAS5 において,不確実性は 負債を認識するかどうかを 決定するための 概念 として使用されているのに 対して, SFAC 7 で. 価値で測定している. この基準では ,負債の認. は,. 現在の取引において 清算されるべき 負債の金額 であ る. もしもアクティブな 市場において 付け. ;忍;哉 された負債の 公正価値の測定において. ,. 清算の金額や 時期の不確実性を 扱 い 規定してい る, SFAS 143 は,公正価値の 合理的な見積り がなされるならば ,この基準の適用範囲 (法的 債務及び約束的禁反言原則の 債務 ) におけるす べての資産除去債務の 計上を要求するものであ る・. SF 八S143 以前の SOP96- Ⅰにおいては ,環境 負債の認識は SFAS 5 の発生の可能性が 高 い (probable) を適用した.しかし 本基準では, あ えて SFAS 5 の概念ではなく SFAC 6 における 負債の概念に 依拠して基準を 設定した. SFAC6 における probable は,前述したよう に SFAS5 ほど高い発生の 可能性の程度を 要 ポ するもので はな い . これは, SFAS 143 の資産除去債務に おいて SFAS5 で定義された probable を負債 の認識規準として 適用すると,負債としては認 識されないケースが 多く発生してしま い ,企業 の財政状態を 適正に表せなくなってしまう 恐れ があ るからではないかと 思 う .負債の認識・ 測 定においては ,きわめて多くの仮定・見積り・ 予測・判断が 必然的に伴 う ものであ るが, SFAS 143 ではその認識・ 測定において ,将来予測に. 識規準を,債務性よりも測定可能性に 重点を置 いて機能させていると 考えられる. 資産除去債務の 公正価値は,関連責任者間で,. れば,それが公正価値の最 善の値と考えられ ,測定の基礎として使用され られた市場価格があ. るべきであ る.市場価格とは,例えば環境負債 の 削減量が市場で 取引されている 場合,その価 格情報を用いて 評価する方法であ る. しかし市 場価格が存在しない 場合には,公正価値の見積 りはその状況において 人手可能な最善の 情報を 基礎として行われる. 市場不在の場合,現在価値法 が公正価値見積 りのための最善の 技法と考えられる. SFAC 7 では 2 つの現在価値法を 論じているが ", 資産除 去債務に使用されるのは. ,公正価値の見積りに. 信用調整リスクフリー・レート. (credit-adjusted. nisk-位ee rate) を使用する期待キャッシュフロ ーアプローチであ る.資産除去債務は通常,時 期と金額の両方において 不確実性を持っている. そのような状況において 不確実性は利率の 中に も 入り込んでいるため ,伝統的な現在価値法を 適用することは 不可能ではないが 難しい.公正 価値の見積りに 使用されるキャッシュフローは ,. 基づく負債の 拡張がなされていると 考えられる. これは, SFAS 143 が資産除去債務の 公正価 値の見積りに SFAC 7 期待キャッシュフローア プローチの技法を 採用したこととも 関連してお. 合理的で裏 付けのあ る仮定に基づくものであ り, 将来の賃金上昇 分 ,インフレ率などを含めたす べての人手可能な 証拠を考慮する. さらに期待 キャッシュフ ロ 一の技法を使用するとき ,見積 りキャッシュフローを 信用調整リスクフリー・. り,この技法では,発生可能性の不確実性はす. レートによって 割り引く.期待キャッシュフ ロ. べて測定値の 中に織り込まれる.つまり清算金 額及び時期に 関する不確実性は ,認識される負 債の公正価値の 中に織り込まれる. これに関す る具体例を後に 詳述する. このように SFAS 143 では,債務性の範囲を法的債務と 約束的 禁 反言原則の債務に 限定し,実際の測定において は SFAC 7 の期待キャッシュフローアプローチ. 一 アプローチでは ,不確実,性及びリスクを 見積. を導入して,資産除去債務に関する負債を 公正. りキャッシュフ ロ 一に反映させるため ,利子率 としてリスクフリー・レートを 適用する.信用 調整リスクフリー・レートとは , 一. リスクフ. リ. ・レートを企業の 信用リスクの 影響によって. 調整するもので ,企業の信用リスクによってリ スクフリー・レートは 増加する.従って企業の 信用状態は,見積りキャッシュフ ロ 一の中と言.
(7) 米国財務会計基準に 基づく環境会計情報. (植田 ). (279). 137. く例1-1). 例 1) 2003 年Ⅰ同 1 日, A 石油会社は,海洋上の石油プラットフォームを 建設した.そのプラットフォー ム の 耐用年数は 5 年と見積もられ ,耐用年数終了時に解体・撤去することを 法的に要求されている ホ. SFAS143 の適用により , A 社は 2003 年 1 月 1 日に,資産除去債務に対する負債と ,資産除去費用に対す る 資産計上を行. う. Ⅰ期待キャッシュフローアブローチにより. ,当初負債の公正価値の見積りを 行う. a. 海洋上の石油プラットフォームの. 解体・撤去に 要する費用の 見積り. (見積り値には ,すでに解体・ 撤 去 のための現在の 市場水準による 労働 費 .将来の賃金上昇分 ,間接費,設備費等は 含まれているもの とする. ) 本来ならば算出のプロセスとして ,インフレ率の係数をかけてインフレの 影響によって 調 軽 された見積りキャッシュフローを 算出し,それをマーケットリスクプレミアムで調整してマーケッ トリスク調整後の 見積りキャッシュフローを 算出するが,ここでは資産除去債務に 対する負債計上, 及び資産除去費用に 対する資産計上の 構造についての 考察に重点を 置くものとし.これらはすでに織 り. 込まれているものとして 省略する. 見積りキャッシュフロー. 発生可能性. 期待キャッシュフロー. $ 100,000. 25% 50 25. $ 25,000 60,000. 120,000. 180,000. 45,000. $@130,000 上記のように ,見積りキャッシュフ ロ 一の金額を加重平均した 期待キャッシュフローは 8130 万 00 となる. b.2003 年 1 月 1 日におけるリスクフリー・レート. 5%, 企業の信用度の 影響による修正が 3.5% 必要だとす ると .現在価値の見積りに使用される 信用調整リスクフリー・レートは 8.5% (5%+3.5%) となる. 8.5% , 期間 5 年で割り引いた 現在価値は , 886,456 (3 130,000X 0.6650) となる くこの後のプロセスは 例 1-2 へ 続く ). ぅ. よりも割引率の 中に影響する. 例 1-1> は,資産除去債務に対する負債額の く. 公正価値の見積りを. ,期待キャッシュフロープ. プローチによって 現在価値に割り 引く方法を示 したものであ る, この例による 当初負債の公正 価値の見積り 金額は 886,456 であ るが,これに 対する測定・ 計上プロセスの 続きは,後の例 ト 2 で示す.. またく例 2> は,資産除去債務をもたらす 事象 が 一報告期間以上にわたって 起こる例を示して いる. その際負債も 一報告期間以上にわたって 発生すると考えられ. ,当初の負債に加えて負債. 期 において区別された 負債増加分が 測定され認 識される.初期に 多額の負債が 発生する場合も あ るし.比例的に発生する場合もあ る. 資産除去債務に 対する負債に 関して 別 角度か らの考察を行 うと, 更なる検討課題があ りそ う であ る.例えば,取得資産を 使用途中で売却す ることもあ りうるが,この基準では取得資産を 最後まで使用し 除去するということを 前提に将 来キャッシュフローを 算出している.また将来 使用途中で,環境に関連した修繕支出が 法的債 務として発生した 場合も負債として 認識すべき ではないかと 考える.なぜならば将来の資産除. 増加分が次の 会計期間にも 発生している.例え. 去支出を,資産の取得・建設・ 開発,通常の運. ば,原子力発電所の解体・撤去のための 負債は , 発生した汚染にも 因ると考えられ ,汚染発生各. 転・使用に伴って 発生する債務と 考え負債認識 するのであ れば,将来の修繕支出も同様の 理由.
(8) 138@. く. (280). 横浜国際社会科学研究. 第 10 巻第 2 号 (2005 年 8 月 ). 例 2) 例 2)B 社は, 2003 年 12 月 31 日に原子力施設を 操業開始した.耐用年数は20 年であ り,耐用年数終了時に その施設を廃 炉 にすることを 法律で要求されている.この施設において 資産除去債務をもたらす 事象は , 2003 年から 2005 年にかけて発生する. Ⅰ資産除去債務に 対する負債の 当初見積りは 次のようになる マーケットリスクで 調整された. 発生日. 見積りキャッシュフロー. 12/31/03 12/31/04 Ⅰ. 2/3 /05 Ⅰ. $ 23,000 Ⅰ,150. 1,900. 信用調整リスク フリー・レート 9.00% 8.50. 割引期間 20 年 19. 9.20. 現在価値. $4,104 244 390. Ⅰ8. により発生し ,かつそれが法的債務であ るなら. て , SFAC5. ば 負債認識すべきと 考えるからであ る・しかし. Ffzれ切れ Cial e 胤 どれぬ 2戸 B れど SS E e クグ iS " 「企業の財務諸表における 認識と測定」 (1984年 ) では『その資産を 取得し使えるような 状態にな るまでに支払った 現金及び現金同等 額 』と定義 しているが,この定義にプラスして 将来の資産 除去支出が算入されており ,資産の取得原価の 構成要素が不明確になっている. SFAC 5 はあ くまでも取得し 使用するまでに 必要なものとい ぅ 定義であ り,そこに資産除去のための 支出, 言い換えれば 使用したために 発生した支出は 含 まれていないが , SFAS 143 では資産除去費用 を 取得した資産の 原価に算入させている. 前述の例 1 において,例えば従来の SF 人C 5 の定義による 資産の取得原価が 1,000,000 ドルで あ ったとする. しかしここでは 取得原価 1,000,000 ドルの資産に 対して資産除去費用の 86.456 ドルを上乗せし ,簿価1,086,456 ドル とし て 計上することになる. この 86.456 ドルという 超過額は,厳密に言 うと 資産の取得原価という よ り も,資産を使用し,撤去するために発生す る 費用と考えられる.双章で論じた資産除去 債. これに対しては 負債認識せず ,通常の会計処理 と 同様に実際の 支出が起こった 時点で,ケース によって資本的支出または 収益的支出として 会 計 処理するものと. 思われる.資産除去債務の負. 債 計上に当たって ,これらの点は検討課題では ないかと思. う. ・. 次に負債の柏手勘定であ る資産除去費用の 認 識と 配分について 具体的な考察を 行う. 4. 資産除去費用の 認識と配分 資産除去債務に 関する負債の 当初認識にお い. ,負債と同額関連する長期保有資産の 簿価を 増加させることによって ,資産除去費用を資産 て. 計上する. このように資産除去債務に. 関する 負. 償 金額は直接期間費用に 計上されるのではなく ,. まず同額が資産に 計上される. このとき計上さ れる金額は, SFAC6 で規定されている『資産 とは,過去の取引または事象の 結果として特定 企業が支配し ,将来の経済的便益を発生させる 可能性の高いものであ る.』という 定義に基づい て 理論化されているものではなく. ,資産除去債. "RecoS タァ傍ァ. 務に対する負債の. れ zガ0 れ傍れみ 弗 アピ己 Ⅰ は托灼ピんヰれ Ⅰ. はⅠ. 巴. れォ. Ⅱ. ピコ. 認識では,資産を取得して 使. 務 に関する負債の 認識によって 展開されたもの と 考えられる. また資産除去費用を 資産の簿価. 用し ,使用を終了し,除却行為を終了するまで を 含めて考えており ,その相手勘定である資産. に 上乗せ計上するという 会計処理において 気に. 除去費用を算入した. なるのは,資産の取得原価の意義が 変容してい. 価のみではなく 使用・撤去に 供した費用をも 含. ることであ る.資産の取得原価の構成要素とし. めたものになっていると 考えられる ". さらに. 資産価値も,資産の取得 原.
(9) 米国財務会計基準に 基づく環境会計情報. (281). (植田 ). 考えを進めると ,これは資産の本Ⅱ用によって 見. (a) 時間の経過. 込まれる回収可能額の 意義をも付与しているの. (b) 割引前キャッシュフ. ではないかと 考えることもできる. この他の問. 題点として,資産除去債務に対する負債計上に ついての検討課題として 挙げた修繕支出につい ては,当然資産計上においても言及されておら ず,資産の取得原価に含めていない.このよう にして資産計上によって 認識された資産除去費 用は, 財務会計基準 書 ( SF 八S) 34 号 " ひり加地 ahio れが 肋招招 stCost" 「利息費用の 資産 計上」 (1979年 ) パラバラフ 16 で規定されている 支出とは分類されず. ,その資産除去費用はシス. テマティックで 合理的な方法によって ,耐用年. ロ. 139. 一の当初の見積り 時. 期や金額の修正. これらの変更を 行 うに 当たって,まず最初に負 債の簿価に時間の 経過による変更額を 測定した 上で ,見積もりキャッシュフロ 一の時期や金額 の修正による 変更の測定を 行. う. .. (a) 時間の経過による 資産除去債務に 関する 負債の変更額は ,当初利息法 によって負債金額 を 配分することによって 測定されたものであ る.. このとき使用される 干 子 率は,当初負債が存在 した時点における 信用調整リスクフリー・レー Ⅱ. 数にわたって 費用配分される.つまり資産側に. る.負債額は予想支払 日 における見積り キャッシュフロー 総額に等しく ,この金額は現. ついては,減価償却によって費用化する.. 在 価値に割り引かれた. また資産除去債務を 資産計上することにより ,. SFAS l21 「長期保有資産の 減損及び廃棄のため の会計」の適用による 減損テストとの 整合性が 懸念される. SFAS 143 を適用すると ,減損測 定対象となる 資産の簿価は ,資産除去債務の認 識によって資産計上された 資産除去費用を 含み 増加している・つまり 資産の取得原価そのもの に資産除去費用を 算入しているため ,資産本来. トであ. 後,利息法を使用するこ. とによって年々増加していく.つまりこの増加. 額は,負債の簿価の増加および 損益計算書の. 営. の 簿価が変容しており ,減損会計の適用もそれ. 業項目に分類された 費用として認識される. 以 降 , この負債の簿価の 増加分を accretion 用 ) と 表す.このアクリーショ ンは,利息法の適用によって 年々増加する. こ れは SFAS34 「利息費用の 資産計上」の 適用対 象となる利息費用ではない. (b) 割引前キャッシュフ ロ 一の当初の見積り. に合わせて行うことになる.減損会計は歴史的. 時期や金額の 修正から発生する 変更は , 次のも. 原価の特性を 有し,基本的に資産取得時に 回収 必要領が確定されているが ,ここでは将来の資 産 除去費用の認識・ 計上による資産簿価の 増加. のを増加または 減少させる.. 考えられ,. 産計上された 資産除去費用. が回収必要額の 上昇を引き起こすと. また資産の使用開始後の 資産除去債務の 見積り の変更は,資産簿価に対して回収必要額の 再計 算を引き起こすと 考えられる. このような資産 簿価の増減が 財務諸表の利用者を 混乱させる懸 念もあ り,減損会計との整合性についても 更な る考察の必要があ ると 思、ぅ .. 当初認識後の 会計期間において ,次のような. ,資産除去債務に関する負債を. 間ごとに変更して い く.. つまり当初認識と 同様,資産と負債とに両建て 計上される.割引双見積りキャッシュフ ロ 一の 上方修正は当期の 信用調整リスクフリー・. 期. レ一. トで 割り引かれ,下方修正は当初負債が認識さ. れた時点における 信用調整リスクフリー・レー トで割り引かれる.見積りキャッシュフ. 5. 当初認識後の 変更. 理由によって. ・資産除去債務に 関する負債の 簿価 ・関連する長期保有資産の 簿価の一部となる 資. ロ 一の. 修正の結果による 資産除去債務の 変更は,会計 原則審議会意見書 (APB Opinion) 20 号 与 ccounting ひ危 ㎎ e" 「会計処理方法の 変更」 (1971年 ) パラバラフ 31 における見積りの 変更 の要求にしたがって ,費用として配分された 資.
(10) (282). 140. く. 例 1-2>. 第 10 巻第 2 号 (2005年 8 月 ). 横浜国際社会科学研究. (例 ⅠⅠからの続き ). Ⅰ当初認識後の 認識と測定 2004 年 12 月 31 日, A 社は信用の上昇によって , 信 m 調整リスクフリー・レートを 0 . 5% 下げ , 8% とした また A. 社は 10% の物価上昇の 影響を加味し ,労働費の見積りを変更し,これによって 見積りキャッシュ. フロー及び発生可能性を 以下のように 変更した.期待キャッシュフローは 現在の利率 S% で 割り引かれ た. 見積り キ サッシュフロー. 発生可能性. 期待キャッシュフロー. 30%. $@33,000. $@110,000 132,000. 45. 198,000. 25. 59,400 49,500. $@141,900 期待キャッシュフ ロ 一の増額 分 8 11,900 ($ 141,000 一 8 130 , 000) を信用調整リスクフリーレート. 8% ,. 39,447 (3 11,900X 0.7938) となる. 期間 3 年で割引いた 現在価値は ,. 利息 法 による配分. 負債残高 年 2003@. 1れ. プ ロ一の変更 額. アクリーション. $@86,456 93,805. $ 7,349 7,973. 負債残高. 12/:31 $@93,805. $ 9,447. 3. 8,. 7. 2. 5. 2 1 1 1. 2. 9,447. 2. 1. 6. 2. 6. 8. 0 0 2. Ⅰl Ⅰ. (. (. 托. Ⅰー ユ. 4. 13. 2. 120,632/110,429 <10,203 130,834(119,815 @11,019 141,900430,000** @11,900. 9,. 3. 5 6 7 0 0 0 0 0 0. 2. ︵︵︵. 2004. 見積りキャッシュ. (. , 2004 年以降の期末負債残高は ,当初の負債額 (8.5% で割り引かれたもの 増加した負債額 (8老で割り引かれたもの ) の合計であ る **roundmngerror を含む。. 計上費用金額 年 (期末 ) 2003 2004 2005 2006 2007. ) と. 表. 減価償却 費 $17,291@ ($86,4564-5) 17,291 20,440@ ($61,3214-3) 20,440. アクリーション 費用. $@7,349 7,973 9,407. 10,202 11,066. ,見積りの変更によって. 費用合計 $ 24,640 25,264 29,847. 20,440. Ⅰ各時点における 仕訳 2003.1/1 長期保有資産,掘削用プラット. フ オーム (資産除去費用 ). 30,642 31,506. 86,456 86,456. 資産除去債務に 対する負債 * 資産除去債務に 対する負債の 当初認識の計上. 2003.12/31. 減価償却 費 (資産除去費用 減価償却累計額. ). 17,291 17,291.
(11) 米国財務会計基準に 基づく環境会計情報. (283). (植田 ). * 定額法による 資産除去費用の 計上 アクリーション 費用. 7,349 7,349. 資産除去債務に 対する負債 * 資産除去債務の 負債に対するアクリーション. 2004.12/31. 減価償却 費 (資産除去費用 減価償却累計額. 141. 費用の計上. 17,291. ). 17,291. * 定額法による 資産除去費用の 計上. 7,973. アクリーション 費用. 7,973. 債務除去債務に 対する負債 * 資産除去債務の 負債に対するアクリーション. 長期保有資産 (資産除去費用 ) 資産除去債務に 対する負債. 費 m の計上 9,447 9,447. 氷見積りキャッシュフ ロ 一変更の計上 2005. -2007.12/31. 減価償却 費 (資産除去費用 減価償却累計額. ). 20,440. 20,440 * 見積りキャッシュフ ロ 一の変更を修正した 後の定額法による 資産除去費用の 計上 アクリーション 費用 Per@schedule Per@schedule 債務除去債務に 対する負債 * 資産除去債務の 負債に対するアクリージョン 費 m の計上. く例 1-3). A 社は 2007 年 12 月 31 日.資産除去債務を,現金3141,000を払って清算した.債務の清算に伴い 8900 の 利 益を認識した ⅠⅠ七言尺. 2007.12/31. 資産除去債務に 対する負債 現金. 141,900. 141,000. 資産除去債務清算盤. 900. * 資産除去債務に 対する負債の 清算の計上. 産 除去費用の金額を 修正する. 例 1-2> は,当 初認識後の負債額の 変更 ( 時間の経過による 変 更及び見積りキャッシュフ ロ 一の変更 ) と ,全 期間通しての 計上仕訳を,双掲例 1 に基づいて 示したものであ る・ 例 1-3> は負債償還時の 仕訳であ る.負債が 償還されたとき ( つまりキャッシュフローが 起 こったとき ), 支払った金額とその 時点における く. く. 資産除去債務に 対する負債の 簿価との差額は , 損益計算書において 利益または損失として 認識 される・. 以上例 1 に基づいて資産除去債務の 構造を表. したものが図 2 であ る.. また、 資産除去債務に 充当できるような 保険 によって,関連負債を相殺したり償還したりす ることはできない.保険として規定されるもの には,確定社債,保険契約,信用を 記した しタ. Ⅰ他の企業による 保証,信用基金,資産除去 債務に充当するために 切り分けられた 特定用途 のための他の 資産などがあ る.ただし基金や保 険契約の存在は ,信用調整リスクフリー・ レ一 トの 認識に影響を 与えることはあ りうる, もし も基金や保険の 規約の変更があ ったとしても ,. 以前認識した 資産除去債務にとって ,当初の測.
(12) 142. (284). 横浜国際社会科学研究. 第 10巻第 2 号 (2005年 8. ($). Use 伍l 目fe:5ye. 月). 打s. Salvage@ Ⅴ3lue:@0. 86,456. Depreciation Me 山od:S 吐出 ght- Ⅱne. の. 7,349. 86,456. I@. 93,805. T 、 ]@ :@Depreciation@Expenses. 。,,, ¥@ -¥@,@@Accretion@Expenses. 11Ⅰ,225 120,632 130,834. リab 田ゆ. """-". ニ. """":"" ご "ヘ. :11,066 ソ 141.900. 86,456 17,291 1 時,点 : Deprecia Ⅱ on EXpense 17,291@/@Accum℡ ated@Depreciation Accretion@Expense 7,349/ LiabiI@ 7,349 17,291・ 17.291 2 寺点 . DepreCation・xpense 7.973/ ⅡabiIi Ⅳ 7,973 Accretion@Expense 9,447 Assets 9,447/ LiabiI@ 20,440@/@Accumulated@Depreciation 20,440 3 一 5 時点 :Deprecia は 0n EXpense Per@schedule Per《chedule・ Accretion@Expense 0 時点 :. Assets. 86,456・. Ⅱ. ●図2 における B/S( 資産・負債 ), P/L( 費用), C/S( キャッシュフロ ゴ に関する分析. 計上 0 時点 :B/S …資産・負債同額 (886,456) C/S ‥・資産の取得原価に 対するキャッシュアウトフローはあ. るが,資産除去債務に対するキャッシュフローはない.. (例. えば,資産の取得原価が㎝ , 000,000 だとすると,キャッシュアウトフローは紐 , 000,000 のみであ るが, B/S における 資産の簿価は 臼,000.000+886.456=81,086,456 W取得原価 十 5 年後の資産除去支出 臼41,900の現在価値 コで計上され る . 1 一 5 時点. B/;S.. ) 資産は定額法によって. 減少 86.456 ∼ 0. 負債は利 息、 法によって増加 86.4564141,900. P/L …毎年減価償却 費 (定額法) と アクリーション 費 fflW 利息、 法 ) が計上される. C/S …耐用年数にわたって. 回収額としてのキャッジュインフローがあ. ったものと思われるが. 詳細についてここでは. 省略する. 5 時点. :C/S …キャッシュアウトフローは. 紐41,000.負債臼41,900に対して実際は 8141,000で清算したので ,差額8900 は利益. 図 2 資産除去債務の 構造図.
(13) (植田 ). (285). 本基準の最初の 適用にあ. たって,貸借対照表. 米国財務会計基準に 基づく環境会計情報. 定や負債の増額 分 に対して何ら 影響を与えるも のではないが ,債務の割引前キャッシュフロー の上方修正を 割り引く際に 使用される信用調整 リスクフリー・レートに 影響を与える 可能性は あ る.基金や保険の規定の適用に 関連した コス トは ,資産除去債務とは別個に会計処理される. その他資産除去債務について. ,以下の情報を. 開示すべきであ る. a. 資産除去債務とその 関連資産についての 一般 的な言 己述. b. 資産除去債務を 清算する目的で 法的に制限 された資産の 公正価値 c. 以下の変更を 別個に示した 資産除去債務の 期 首と 期末の合計簿価の 調整 表 (1) 当期に発生した 負債 (2) 当期に清算された 負債. (3) アクリーション (4) 見積りキャッシュフ. において以下の 項目を認識すべきであ る.. (a) 本基準を適用した 日までのアクリーション 累計額によって 修正された,現在の資産 除 去 債務に対する 負債 (b) 関連する長期保有資産の 簿価を増加させる よ う 資産計上された 資産除去費用. (c) 資産計上された. 1 つ 以上に. 費用の減価償却累計額. この基準の最初の 適用による金額は ,当期 (つ まりこの基準適用 日 ) における情報,当期の仮 定,及び当期の利率を使用して 測定される. 資 産 除去費用として 認識される金額は ,あたかも 資産除去債務が 発生した日におけるものとして 測定される.アクリーション累計額及び減価 償 却 累計額は,この基準の規定に 合致する負債が 認識された日からこの 基準の適用 日 まで,期間 にわたって測定される.. ロ 一の修正. 会計期間中に ,上記4 つの項目のうち. 143. 最初にこの基準を 適用した会計期間において その累積的影響 額を ,. 皿, BOpinion20. のパラバ. 重要な変更があ る場合には常に 開示が要求され. ラフ 20 で規定している 会計原 貝 Ⅱの変更によっ. る. て 認識する.損益計算書において ,会計原則の. ・. もしも資産除去債務の 公正価値が合理的に 見 積もれない場合は ,その要因と理由について 開 示すべきであ る.資産除去債務に対する負債の. 変更による累積的影響 額 として報告される 金額 は , SFAS 143 適用双に貸借対照表において 認 諭 された金額 (例えば SFAS l9 に基づくもの ). 公正価値の測定は , 多くの仮定・ 見積り・ 予. と. 測 ・判断に依存するため ,その測定プロセスに ついての開示が 求められるものと 考えられる.. で 認識された金額との 差額であ る. 6. 会計基準移行による 財務諸表の修正と 財務 的 影響 6Ⅰ. 会計基準移行による 財務諸表の修正. 本基準は 2002 年 6 月 15 日以降に始まる 会計年度 に発行される 財務諸表に対して 有効であ る. 従 って , 多くの企業は 2003 年カレンダーイヤーか らの適用になる. 本基準の制定によって. , SFAS l9 「石油,ガ. 生産会社による 財務会計較 缶 」のパラバラフ 37,,,は 書き換えられ ,そこで規定されていた解 体・除去・除却費用のための 負債は, SFAS143 ス. によって会計処理されることになる. , 当 基準を適用することによって. く. 貸借対照表. 例 3> は, SFAS 143 適用双は資産除去に 関. する金額を SFASl9 に基づいて計上していた 企 業の会計処理変更の 例であ る. 2003 年以降, 新 基準 SFAS143 に よ る会計処理に 変更するため , 2003 年 1 月 1 日にそれまでの SFAS l9 に ょ % 減価 償却累計額を 消去し, SFAS 143 による資産, 負債,減価償却累計額を計上し,差額を会計 処 理方法の変更による 累積的影響 額 としている.. また図 3 は 2003 年 ChevronTexaco の年次報告 書の抜粋であ る. ChevronTexaco は資産除去債 務の会計処理において ,前年度までは SFAS lg に 基づいて会計処理を 行っていたが , 2003 年の 財務諸表から SFAS143 を適用している.図3 は 連結財務諸表における 注記の最後 Note25 であ.
(14) (286). 144. く. 横浜国際社会科学研究. 第 10巻第 2 号 (2005年 8 月 ). 例 3). 例 3) C 社は, 2001 年 1 月 1 日に資産除去債務を 認識する必要のあ る長期保有資産を 取得した.その 資産 の 耐用年数は 10 年,減価償却方法は定額法を使用している 2003 年 1 同 1 日現在, 2010 年の資産除去債務に 対する負債額は 割引前キャッシュフ ロ 一で㊦ 50 , 000 , 8.5% の信用調整リスクフリー・レートで 割り引くと, 2001 年 1 月 1 日の現在価値は 822,114 であ る SFASl9 の規定による (割引前 ) 見積りキャッシュフローは 845,000 であ った. C 社は 10 年間にわたっ て 定額法で減価償却費及び 減価償却累計額を 計上しており. 1 年あ たりの計上金額は 84,500であ った SFAS143 適用による移行金額 2001. 2002. $@23,994. 負債額 1/1 $ 1,880 22,114. アクリーション. 当期発生した 負債額 負債額 12/31. $@23,994. 2,039 一. $ 26,033. 額. 産 朝彦. Ⅴの は. 貸出資. $22,114 $22,114 $22,114. 一. $22,114 $2,211. 減価償却累計額 1/1 減価 却費 (822.114手 10年 ) 原価償却累計額 12/31. $2,211 $2,211. 2,211 $・. SFASl9 適用により計上された 金額 2001. 2002. 84,500. $@4,500 4,500. $ 4,500. $@9,000. 減価償却累計額 1 れ. 減価償却 費 (845,000千 10 年 ) 減価償却累計額 12/31 Ⅰ仕訳. 2003.1れ. 減価償却累計額. (SFASlg). 9,000 22,114. 長期保有資産 (SFAS143) 減価償却累計額 (SFAS143) 資産除去債務に 対する負債 (SFAS143) 会計処理方法の 変更による累積的影響 額. るが,新しい会計原則適用に 際して,その計上 方法を詳細に 述べており,ここでも例 3 と同様の. 4,422. 26,033 659. 額を会計処理方法の 変更による累積的影響 額 して計上したことを 読み取ることができる.. と. 会計処理が行われたものと 考えられる.つまり , 当期 2003 年 1 月 1 日に SFAS 143 を適用したこと. による資産及び 負債を計上し ,前期までのSFAS 19 による計上金額 2,263 ドルを取り消して , 差. 6.2 財務的影響 SFAS 143 の履行は,ほとんどの 企業に対し て,以下のような財務諸表の影響を 引き起こす.
(15) 米国財務会計基準に 基づく環境会計情報 Ⅳnt ビ Ⅰ tot. んピ. (植田 ). (287). Cfi れ Ⅰ n 几みり招み Fl れ仰れ Cl り S 竹屋 杓 とれ 八. Year@ Ended@ December@31. Ⅰ. 》》 ルヶ. Il月 l0れ こ OⅠ do Ⅱ 仰 5, Ⅰ 光 Cりク rP ピ ア Ⅰ・. ー. Ⅰん. 145. % Ⅰ りり れ m0. りれア. 2003. Ⅰ. 2002. 2001. Proforma@net@i come@before. extraorUnary@items Earnings@per@share-basics Earnings@per@share. NOTE@25 Ⅰ. AS 143-ASS. 三. T R 三 TlR. 三. M. 日. NTOB. Proforma. Ⅲ CATloNS. , diluteds. $7,4301@ $1,1372@$3,9332 $7.15@ $7.14@. $1.07@ $1.07@. $3.71 $3.70. $7,4301@ $1,1372@$3,2902. net lnc0me. $7.15@ $1.07@ $3.10 The@company@adopted@Financial@Accounting@Standards@Board@Statement $7.14@ $1.07@ $3.09 三 arnlngspershare-dlluted4 No , 143, "Account@ g@for@Asset@Retirement@obligati ns"@(PAS@143) 1@ Amount@excludes@cumUati e-effect@charge@of@$200@($0.18@per@basic@and@0@ ted , 2003.@This@accounting@standard@applies@to@the@fair effective@January@1 share)@for@the@adopti n@of@FAS@143 value@of@a@liability@for@an@asset@retirement@obligation@that@is@recorded 2@ Includes@benefit@of@$5@and@$2@for@2002@and@2001 , respectively 、 which@represents@the revers@@ of@FAS@19@depreCati n@related@to@abandonment@offset@partia@@ by@proforma when@there@is@a@legal@obligation@associated@with@the@retirement@of@a expenses@for@the@depreCatin@and@accretin@of@the@ARo@asset@and@ll lity,@net@of@tax. Earnings@per@share-basic4. Ⅰ. tangible@long-lived@asset@and@the@liability@can@be@reasonably@estimated. There@@@. Obligations@associated@with@the@retiement@of@these@assets@require recogn@ion@in@certain@circumstanceS@ (1)@the@present@value@of@a@liabi@ty and@offsetti g@asset@for@an@asset@retiement@o Ⅰ i ati. (ARO). Ⅰ. a@da@m;. im@@. effect@to@net@i come@per@baSc@or@Ul. ted@share. 3@ Reported@net@income@before@extraordinary@items@was@$1.07@per@basic@and@diluted share@for@2002@and@$3.71@ per@basic@share@($3.70-diluted)@tor@2001. 4@ Reported@net@income@was@$1.07@per@basic@and@diluted@share@for@2002@and@$3.10@per basic@share@($3.09 , diluted)@for@2001. , (2)@the. subsequent@accretion@of@that@liability@and@depreciation@of@the@asset,@and Prior@to@the@implementation@of@FAS@143@the@company@had (3)@the@pe od@@ revi w@of@the@ARo@liabiliy@es mates@and@dicount recorded@a@provision@for@abandonment@that@was@part@of Ⅱ. Ⅰ. rates FAS@143@primarily@affects@the@company ・. "Accumulated@depreciation,@depletion@and@amortization "@Upon. , s@accounting@for@oil@and. ・. gas@producing@assets@and@differs@in@several@respects@from@previous. implementation@of@FAS@143.@the@provision@for@abandonment@was. accounting@under@FAS@19, "Financial@Accounting@and@Reporting@by@oil. reversed@and@ARo@liability@was@recorded. and@Gas@Producing@Companies. ・. ". abandonment@reserve@at@the@end@of@each@year@and@the@proforma@A. , the@company@recorded@a@net@after-tax@charge In@the@first@quarter@2003 of@$200@for@the@cumulative@effect@of@the@adoption@of@FAS@143 , including the@company. , s@share@of@amounts@attributable@to@equity@af Ⅱ liates . The. , The@amount@of@the. Ⅱ. ab Ⅱ れ Ⅴ Werea5fo. Ⅱ. oWs 2003. ARO@li lity@(FAS@143)@8@ January@1@ $2,797@ Ⅰ. cumulative-effect@a Ⅰ ustment@also@increased@the@following@balance@sheet ARO@li lity@(FAS@143)@at@DEcember@3@ 2,856@ categories:@"Properties, plant@and@equipment , "@$2,568;@"Accrued Abandonment@provision@(FAS@19)at liabilities , "@$115;@and@"Deferred@credits@and@other@noncurrent December@31 obligations, "@$2,674.@"Noncurrent@deferred@income@taxes"@decreased@by Ⅰ. $21. 2002. 200. $2,792@. $2,729. Ⅰ. 2,797@. 2,792. 2,263. 2, 55 Ⅱ. The@following@table@indicates@the@changes@to@the@company's@before-. Upon@adoption,@no@signiicant@leg3@ obligations@to@retire@refining marketing@and@transportation@(downstream)@and@chemical@long , lived. tax@asset@retirement@obligations@in@2003. assets@generally@W6re@recognized,@as@indeterminate@settlement@dates@for the@asset@retiements@prevented@estimation@of@the@fair@value@of@the Bal nce@at@Jan 1@-CumUati e@efect@of@the@accountig@change@ associated@ARo , The@company@performs@peri dic@reviews@of@its Llab@litiesinc rred ・. 2003 $2,797 Ⅰ. り. circumstances@that@might@require@recognition@of@a@retirement@obligation Other@than@the@cumulative-effect@net@charge. , the@effect@of@the@new. 4. ( 28). aⅠ litis@settl d. downstream@and@chemical@long-lived@assets@for@any@changes@in@facts@and Accretion@expense Ⅰ. Ⅰ. Ⅰ. Revi i ns@@@estimated@cash@flws BGance@at@December@31. 32 41. $2,856. accounting@standard@on@net@income@in@2003@was@not@materially@different from@what@the@result@would@have@been@under@FAS@19@accounting. Included@in@"Depreciation , depletion@and@amortization@"were@$52@related n. to@the@depreCati n@of@the@ARo@asset@and@$132@rCated@to@the@accreti of@the@ARo@liability. The@following@table@illusrates@what@the@company's@net@income@before extraordinary@items,@net@income@an@related@per-share@amounts@would have@been@if@the@provisions@ofFAS@143@had@been@applied@retroactively. 図3. 2003 年 ChevronTexaco. と 考えられる.. の年次報告書より る 負債を見積もりキャッシュフロー. 合計金額. ・固定資産の 簿価の増加. によって認識していた. ・資産除去債務に 対する負債の 認識による負債. 適用によって 資産除去債務に 対する負債を 減 少 させることが 可能であ る.なぜならばこの. の増加. ( ただし,すでに資産除去債務に. 対す. 企業は, SFAS. 143 の.
(16) 146. (288). 第 10 巻第 2 号 (2005年 8 月 ). 横浜国際社会科学研究. 基準では,資産除去債務に対する負債は 現在 価値に割り引かれるからであ る.) 追加的な減価償却 費 するもの. ). ( より高 い. と利息費用. る負債に対するもの. ). 固定資産に対. 関す る純利益の. ( 資産除去債務に. の認識に. よ. 低下.利息法の適用によって 利息費用は毎年 増加する. また以下の財務比率の 影響も起こってくる. ・資産回転率の 低下 (資産レベルの 上昇による ) ・負債資本比率の 低下. (純利益の低下による. 資. 本の減少及び 負債の増加による ) ・資産収益率の 低下 (純利益の低下及び 資産の 増加による ) ・インタレスト・カヴァレッジ 比率の低下. (減. 価 償却費の増加による 利益の低下及びより 高 い 利息費用による ) これらの比率による 社債契約条項もまた ,会計 原則の変更は 認識しないと 書かれている 場合以 外は影響を受ける. これらの影響は 通常開示さ れる.ただしキャッシュフローは影響を受けな ⅠⅠ. 7.. 環境会計基準の 展望. 物を購入すると ,同時にそれを処分する義務 が発生する. これは現在の 日本における 家電リ サイクル法,自動車リサイクル法にも適用され ている考え方であ る. そのような考えに 基づく と,企業において資産を購入した 際の資産除去 債務の発生は 不可避な支出と 言える.特に環境 改善を目的とした 資産除去費用は 莫大な金額に 上ることが多く.財務諸表にも重大な影響を 及 ぼす. したがって,財務諸表によって企業の財 政 状態・経営成績・キャッシュフローを 評価す る際にも重要性が 高 い .. そこで制定されたのが SFAS 143 「資産除去 債務の会計」であ るが,ここでは.長期保有資 産の取得・建設・ 開発あ るいは運転,使用に際 して発生した 除去債務に対して ,その債務履行 のために必要とされる 将来キャッシュフローを 見積もり,それを割り引いて得た 現在価値を公. 正価値と考えて 負債計上し,同時にその借方に 同額資産計上して ,負債については利子費用を, 資産については 減価償却費を 計上するものであ る.つまりこれは資産除去債務を 公正価値で評 価し,資産・ 負債に両建て 計上するものであ り, 将来の資産除去に 関する費用を 現在のストック として計上するという 会計基準であ る.資産取 得 時 または使用時には 資産除去行為及びそれに 伴 う 支出はまだ発生していないが ,予測に基づ いてそれらの 測定を行わなければならない. こ の点が本基準制定に 当たって最も 複雑で困難な 点であ ったと思われるが ,資産を取得した段階 で将来の資産除去行為までも 想定し,それを前 提として資産・ 負債計上を行うということにつ いては,その是非も含めて 検討の余地があ りそ うであ. る・. 図 4 は, 2003 年 ChevronTexaco の年次報告書 からの抜粋であ る.同じ Texaco の 1999 年の午 次 報告書の抜粋を 前掲 図 n で示したが, 1999 年の ものと比べると. , " 経営者の討議と 分析 " におけ. る「環境」に 関する記述が 非常に詳細になって いるのがわかる.図 4 の 2003 年の年次報告書で は,前掲1999 年の環境改善のための 引当金額 9 億 1,100万ドルから 2003 年 11 億 4,900 万ドルまでの 推 移の棒グラフ ,また2003 年の期首の残高,期中 の増減,及び期末の残高が 表予示されている. この数年の間に 年次報告書における 環境情報の 規模は飛躍的に 増加しているのがわかる. このように財務諸表における 環境会計情報の 金額・質の重要性が 増大している 中 ,財務会計 基準の枠内での 更なる環境会計の 発展に当たっ ては.環境問題に対応しきれていない 会計基準 の 検討を行い,必要に応じて会計基準の 制定を. 行っていく必要があ る. これまで既存の 財務会 計基準では環境コスト 特有の性質に 対応しきれ ないために,実際には企業が重大な 環境コスト に 直面していてもそれが 財務諸表に正しく 反映 されず,会計情報が企業の経済実態を 適切に表 していないことも 多かった.環境会計が対象と しなくてはならない 領域は極めて 広く,また.
(17) 米国財務会計基準に 基づく環境会計情報 Management's@Di E れ vironme. cussi n@and@Ana@. s@@ of@Ⅰ nano8@ Con0ti. YEAR , END・N. れ拓 IThecompany. Ⅴ. RONMENTAL. is@subject@to@loss@contigneCes. R M DlATloN SERV S. pursuant@to@envionmental@laws@and. Milli ns@of@dol rs. 巨. 三. 月三. 三. $1,149. 147. ns. company's〕iability(n}roportion》o{ther〉esponsible}arties and》he‘xtent》o『hich《uch…osts‖re〉ecoverable’rom》hird. parties Although@the@amount@of@future@costs@. 1200. Ⅲ3y@be@ Ⅲ8teri l@to. the…ompany,s〉esults{f{perations(n》he}eriod(n『hich》hey are@recognized , the@company@does@not@expect@these@costs@will. to@correct@or@ameliorate@the@effects. have@a@material@adverse@effect@on@its@consolidated@financial. 900. on@the@environment@of@prior@release. position@or@liquidity , Also , the@company@does@not@believe@its. ofchemicalsorpetroleum. obligations@to@make@such@expenditures@have@had , by. any@significant@impact@on@the@company. 600. the@company@or@other@parties, Such. , or@will@have,. ,s@competitive@position. relative@to@other@petroleum@or@chemicals@companies. contingencies@may@exist@for@various sites , including. n@and@ResUts@of@operati. ・. regulations@that@in@the@future@may require@the@company@to@take@action. substances , including@MTBE. (289). (植田 ). 300. Prior@to@January@1 dismantlement. , but@not@limited@to. , 2003. , addiotional@reserves@for. , abandonment@and@restoration@of@its@worldwide. Superfund@sites@and@refineries , oil. oil , gas@and@coal@properties@at@the@end@of@their@productive@lives. fields,@service@statons,@terminals. which@included@costs@related@to@environmental@issues,@were. whether@operating. ,. 99@ 00@ 01@ 02@ 03. , closed@or@sold. Reserves@for@environmental. The@following@table@displays@the annual@changes@to@the@company@s. recognized@on@a@unit-of-production@basis. , Effective@January@1. ,. 2003 , the@company@implemented@Financial@Accounting Standards@Board@Statement@No 143 , "Accounting@for@Asset Retirement@obligations"@(PAS@143) Under@PAS@143 , the@fair. during@2003 dUnng[he. ・. ト ea ア ・. and@land@development@areas. ,. Ⅵ・. erC. ・. approximately@$200@million. .. value@of@a@liability@for@an@asset@retirement@obligation@is@recor when@there@is@a@legal@obligation@associated@with@the@retirement. before-tax@environmental remediation@reserves , including those@for@Superfund@sitesIn@2003 , the@company@recorded. long-lived@assets@and@the@liability@can@be@reasonably@estimated. ・. The@liability@balance@for@asset@retirement@obligations@at@year-e 2003@was@$2.9@billion Refer@also@to@Note@25@on@page@74@related at@refined@products@marketing@sites@and@various@closed@or ad4tional@pro. Ⅴ. sions@for@estimated@remediati. n@costs , primarily. ・. to@FAS@. divested@facilities@in@the@United@States. M Ⅲ 0ns. ofd0. Ⅱ. 2003. ars. BalanceatJanua. ア. 2001. 2002. $1,090@ $1,160@ $1,234. y. 296. Additions. 229. 216 (237) (299)@ (290) $1,149@ $1,090@ $1,160. Expen6tures Bal nce@at@December@31. 143. For@the@company. ,s@other@ongoing@operating@assets , such@as. refineries@and@chemicals@facilities , no@provisions@are@made@for. exit@of@cleanup@costs@that@may@be@required@when@such@asset reach》he‘nd{f》heir「seful〕ives「nless‖‥ecision》o《ell{r , as@the otherwise@abandon@the@facility@has@been@made. indeterminate@settlement@dates@for@the@asset@retirements@p estimation@of@the@fair@value@of@the@asset@retirement@obligation. As@of@December@31@@2003. Refer@to@"Environmental@Matters"@below@for@additional. , ChevronTexaco@had@been. identified@by@the@Environmental@Protection@Agency@(EPA)@or other@regulatory@agencies@under@the@provisions@of@the@U. information@related@to@environmental@matters. ,S. Superfund@law@as@a@potentially@responsible@party@or@otherwise involved@in@the@remediation@of@218@sites. ・. The@company. (omit). ,s. remediation@reserve@for@these@sites@at@year-end@2003@was@$113 million The@Superfund@law@provides@for@joint@and@several ・. liability@for@all@responsible@parties Any@future@actions@by@the ・. EPA@and@other@regulatory@agencies@to@requie@ChevronTexaco@to assume@other@potenti8ly@responsible@partis , costs@at@designated. hazardous@waste@sites@are@not@expected@to@have@a@material@effect on@the@company. ,s@consolidated@financial@position@or@liquidity. It@is@li ely@that@the@company@will@continue@to@incur@additional. liabilities,@beyond@those@recorded,@for@environmental remediation@relating@to@past@operations These@future@costs@are ・. indeterminable@due@to@such@factors@as@the@unknown@magnitude@of possible@contamination. , the@unknown@timing@and@extent@of@the. corrective@actions@that@may@be@required , the@determination@of@the. 図4. 2003 年 ChevronTexaco. の年次報告書より.
(18) (290). 148. 横浜国際社会科学研究. 個々の企業や 産業,また地理的条件によって環 境問題に対する 関わり方が異なる.管理会計領 域では,各企業がそれぞれの 目的に適合した 最. 第 10巻 第 2 号 (2005年 8 月 ). 米国財務会計基準に 基づく環境会計の 構築と展 開一」『横浜国際社会科学研究』第 9 巻第 6 号 2005 年 2 月 89-90 頁参照.. 8) SFASl2lparagraphl5. では,売却・ 除却に関. も有用なシステムを 構築すればよく 自由度は高. わらず,すべての廃棄計画を承認された 長期保. いが,財務会計領域で捉える場合,企業外部に. 有資産及びあ る特定の無形資産について 規定し. 公表するという 性格上,有用性に加えて客観 性・比較可能性が 求められる. そのために統一 された基準が 必要なのであ る.. 会計基準設定活動は 社会的選択のためのプロ セスと 捉えることもできるが ,環境コストの認 識に関する社会的合意を 形成するための 手段と して,また企業をはじめさまざまなステイクホ ー / レダーが環境問題の 現状を認識することで 意. 識の向上を図り ,環境に配慮した行動の促進に 積極的に貢献するための 枠組みとして ,実行可 能な手段としてのバローバルスタンダードを 強 く望む.今後も環境コストの 認識・測定・ 開示 をめぐっては ,伝統的アブローチの拡張も必要. ている・. g) SFAS5. は, (a) 資産が減損したか ,または負 債が発生した 可能,性が高く (probable), かつ (b) その損失金額を 合理的に見積もることがで きる (reasonablyest ㎞ ated) 場合に負債計上 を義務付けている. 10) 1.伝統的な ア ブローチは,最も発生可能性の 高い最善の見積り 額を用いる. これに対して ,. 2.期待キャッシュフローアプローチは ,発生可 能性の範囲及びその 分布に基づいて 見積もりキ ャッシュフローを 算定し, リスクに基づいて 修 正した後,リスクフリー・レートで割り引く. I1) このような資産概念の 拡張は,双述の FASB. (EIT玲の「環境汚染処理. 緊急問題専門委員会. 費用の資産化」 (1990 年 ) でも論じられており , その概念を引き 継いだものと 考えることができ. る.つまり,①従来の 効率性の増加,耐用年数 の延長という 資産化要件に 加えて,安全性を改. 善する,②環境汚染を削減または予防する ,③. であ ろうと考える. 資産の売却準備で 発生する,これらの要件に合 致するコストは ,資産計上して将来期間に配布 すべきだとしている.詳細は ,植田敦紀 「財務 諸表における 環境会計情報 一 米国財務会計基準. ;主. l) D0nald E.Heso,Jer. Ⅳ J.Weygandt,Ter Ⅳ D. 血ァピⅠ附目九 % A ccot 肌 ring 乙の㎝ 訪. WarfieId, e 切 ion,2004,p.637. 2) 乃励 ・, p.638. 3) FASB Emer まng IssuesTask Force は GA ] の 階層において.カテゴリーC に分類される. 4) Ⅲ CPAStatementofPosltlon は GA ) の 階層 において,カテゴリーB に分類される. 5) 1995 年,アラブオイルボ ィ コソ トと 石油価格 上昇のため,国会は ェ ネルギ一政策と 資源保護 「. 酊. Ⅲ. を可決した. それに伴い,石油資源などの 取 得 ・探査・開発のコストに 対して,それまでは成 功努力原価と 総原価の両方が 使 m されていた が,成功努力原価にすべきであると規定した. 6) Brack,s L り w Dfcrtonarv, 第 7 版では, p の 而 Jso げ est 卍卍 el を次のように 表している・ " 約因 なしになされた 約束であ っても,約束を. 受けた者がその 約束に依存しているということ を ,約束をした者が合理的に 予測できるとき. 及び約束を受けた 者が損害に対してその 約束に 実際に依存しているときには , 不 jE を防ぐ強制 力 を持つという 原則であ る.". 7) 植田敦 紀 「財務諸表における 環境会計情報 一. に基づく環境会計の 構築と展開一」「横浜国際 社会科学研究』第 9 巻第 6 号 2005 年 2 月 87-88 頁 参照・. 12) SFASlgparagraph37. は,解体費用と残存価 額の規定であ り,見積り解体・ 除去・除却費用 と。 見積り残存価額は ,償却率の認識において 会計処理されるべきであ る, と 規定している.. 参考文献 FinancialAccountingStandardsBoard, o Ⅰ Fi れ しれ. ci 携 IAcco. は れ. タ. trれ 8 St りんばりⅠ. み. Accounting forAssetRe 杜 rementob June2001. Donald E. Kieso, Jerry J. Weygandt,. Ⅱ ga 杜. ‥. War. tate 拘りnts. ⅠⅣn.173,. ons". Terry D.. eld, れ招ァ胤c は te Acco はれわん ど ピルv ピれァわ 切所 0 れ , JohnWiley& Sons,Inc.2004.. Donald. 付. Ⅰ. ヱ口. E. Kieso, Jerry J. Weygandt,. Wa 血 eld,7 れ gr 拘 edia 招 AccoM 加れg 「. 「. Terry D. e 励ん切所 0 れ ,. JohnWiley& Sons,Inc.2001. Gerald I.lW 血 e,Ash ㎡ npaulC.Sondhi,Dov. Fhed,. TheA れ切 ゆ ㎡J an はひ sg oダ用れanc 別ち招招 Ⅲ㎝ ぬ third@edition , John@Wley@&@Sons , Inc 2003. ・. Gerald@I. , White. , Ashwinpaul@C. , Sondhi. , Dov@Fried. ,.
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