<論文>文末の「って」「んだって」と対応する韓国語について--元話者(情報源)が第三者の場合を中心に
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(2) 教 養 ・外 国語 教 育 セ ン ター紀 要. キ ー ワー ド. 1は. 引用 、 引 用系 の伝 聞 、 認 識系 の伝 聞 、伝 聞 情 報 の確 認 要 求 、 証拠 性. じめ に. 話 し言 葉 の 「っ て 」 は 、 文 末 に お い て 、 さ ま ざ ま な 意 味 機 能 や 用 法 を 表 す こ とが 指 摘 さ れ て お り、 引 用 構 文 と の 関 連 か ら研 究 が 進 め ら れ て き て い る 。 多 くの 先 行 研 究 に お け る 「っ て 」 の 考 察 に お い て 共 通 す る 観 点 は 、 「∼ っ て 」 に お け る 「∼ 」 の 元 話 者(ま 源)が. た は情 報. 誰 か 、 つ ま り 話 し 手 自 身 、 聞 き 手 、 第 三 者 の う ち 誰 か と い う 点 で あ り、 こ れ に. よ っ て 「っ て 」 文 は 、 大 き く三 つ に分 類 さ れ て きた 。 本 稿 で は 、 「っ て 」 の 元 話 者 が 第 三 者 の 場 合 に 注 目 し、 そ れ に 対 応 す る 韓 国 語 に つ い て 考 え て み る 。(1)は. 、 話 し手 が 第 三 者 か ら 聞 い た 内 容 を 聞 き手 に伝 え る 例 で あ り、(2)は 、. 聞 き 手 が 第 三 者 か ら 聞 い た 内 容 に つ い て 、 話 し手 が 問 い か け る よ う な 例 で あ る が 、 対 応 す る 韓 国 語 で は 引 用 表 現1が. 使 わ れ る。. l く ど う も … 。(と り l く. … 叡 τ ¶(叡. 、 電 話 を 切 る 。 大 塚 愛 た ち に)い. τ 斗ヱ 司). 縮 約 形(ta-koha-y:と. り 9自 9々 く く. (気 象 情 報 を 見 て い る 聞 き 手 に)雨. 雨. 亡干ユ. パ2). .…eps-ta-y(eps-ta-koha-y)3. い な い 一ta-y:takohayの. 日1薯 τ 羽(薯. な い っ て 。(パ. 言 っ て い る/そ. 、 降 る っ て?(作. う だ). 例). 司1)?pio-n-ta-y(o-n-ta-koha-y). 降 る 一[現 在 形]-ta-y(ta-koha-y:と. 言 っ て い る/そ. う だ). と こ ろ が 、 元 話 者 が 第 三 者 の 場 合 、 日 本 語 で は 「の だ 」 と 「っ て 」 の 結 び つ い た 「ん だ っ て 」 が 頻 繁 に使 わ れ る 。. (3)パ. パ ね 、 し ば ら く 帰 っ て こ れ な い ん だ っ て 。(子. 供). (3')6}一 咽 叫一豊010}:,(≧ 皇ロ}一 イ}羅ヨ◎11昊 暑oト{≡7亡 刊(暑oト{≡7u}こ 辺.司). Appamaliyaemmagancipeymostolao-n-ta-y(o-n-takoha-y) パ パ. の こ と だ け ど. し ば ら く. 家 に[否. (帰 っ て く る 一[現 在]ta-koha-y:と (4)(あ (4')唄. か ね ち ゃ ん の 新 し い パ パ が)か 象又亡ト耳 旦ノ矧(*唄. タ又τ 刊/*唄. 定]帰. 言 っ て い る/そ っ こ い い ん だ っ て?(子. っ て く る 一[現 在]-ta-y う だ) 供). 銀1:干コ1司)?. mesiss-tamyense(mesiss-ta-y/mesiss-ta-koha-y) か っ こ い い 一tamyenSe(か. っ こ い い 一t-ay/か. っ こ い い 一 と 言 っ て い る/そ. う.
(3) 文 末 の 「っ て」 「ん だ っ て」 と対 応 す る韓 国語 につ い て. だ) (3)は 第 三 者 か ら の 情 報 を 聞 き手 に 伝 え る 文 で あ る の に 対 し 、(4)は 第 三 者 か ら の 情 報 を 持 ち 出 し て 聞 き手 に 確 認 を 要 求 す る よ う な 文 で あ る 。 対 応 す る 韓 国 語 は 、(3)の (1)や(2)の. 「っ て 」 と 同 様 、 引 用 表 現 が 使 わ れ て い る の に 対 し、(4)で. は 引用 表 現 は使 わ. れ ず 、 間 接 引 用 構 文 に 接 続 助 詞 の つ い た 「一 叫 一 ユ 苛 一 週 刈ta-koha-myense(∼ い い な が ら)」 が 文 法 化 し た 文 末 複 合 語 尾 の 「一叫 週 刈tamyense」. 場合 、. と. が 対 応 し、 対 応 に ず. れ が あ る こ とが わ か る 。 以 上 を ま と め る と 、 表1の. よ う に な る 。(便 宜 上 、 日 本 語 に は 、 問 い か け の 場 合. 述 べ 立 て の 場 合 は 「。」 を 付 け 加 え て い る 。 韓 国 語 に は 、 「ん だ っ て?」 週 刈tamyense」. 「?」、. に 対 応 す る 「一叫. に の み 「?」 を つ け て お く。 ま た 、 対 応 す る 韓 国 語 は 、 聞 き手 に 対 す る. 待 遇 に よ り、 丁 寧 体 な ど に な る こ と も可 能 で あ る が 、 本 稿 で は 、 便 宜 上 司)ta-y(ta-koha-y)」. 「一 司(叫. 一ヱ. を 代 表 形 と し て 使 う こ と に す る 。). 韓国語. 日本 語. 一 剛(叫. って 。 っ て?. 司). ta-y(ta-koha-y). ん だ って 。. (と い っ て い る/そ. う だ). 一1斗唱 刈tamyense?. ん だ っ て?. 表1元. 一ヱ. 話 者(情 報 源)が 第 三 者 の場 合. 以 上 の よ う な 対 応 の ず れ を 指 摘 し、 考 察 し た の は 、 本 稿 が 始 め て で あ る と み ら れ る4 が 、 以 下 、 本 稿 で は 、 元 話 者(情. 報 源)が. 第 三 者 の 場 合 の 「っ て 」 「ん だ っ て 」 と、 そ れ. に 意 味 機 能 的 に 対 応 す る 韓 国 語 と の 対 照 を 行 い 、 表1の. よ うな対 応 のず れ の原 因 つ い て考. え る 。 こ の よ う な 対 照 的 な 考 察 は 、 日本 語 や 韓 国 語 の そ れ ぞ れ の 言 語 の 考 察 に 、 一 つ の 手 が か り と な る こ と だ ろ う。 考 察 に 入 る 前 に 、2で. は 、 日 本 語 と韓 国 語 の 引 用 に 関 し て 、 先 行 研 究 を ふ ま え な が ら 、. 両 者 の 相 違 な ど を 概 略 す る 。 ま た 、 「っ て 」 「ん だ っ て 」、 「一τ偲 刈tamyense?」 る先 行 研 究 な どを ま とめ 、本 稿 にお け る立 場 を述 べ る。. 一3一. に 関す.
(4) 教 養 ・外 国語 教 育 セ ン ター紀 要. 2先. 行 研 究 と本 稿 に お け る 立 場. 2.1日. 本 語 と韓 国 語 の 引用. 日 本 語 の 引 用 に 関 す る 代 表 的 な 研 究 に は 、 鎌 田(1983、1988、2000)、 1988、1989)、. 藤 田(1986、1991、2000)な. どが あ り、韓 国 語 の 引 用 に 関 す る代 表 的 な研. 究 に は 、 甘 フ1層Nam,Kisim(1971、1973)、01甘 (1992)、(≧}召 糾An,Kyenghwa(1995)な. 砂 川(1987、. 昇1,Sangpok(1983)、01望. 唱LPilyeng. どが あ る 。. 引 用 の 定 義 や 直 接 引 用 、 間接 引 用 な どの分 類 は、 研 究 者 に よ っ て異 な る と こ ろが あ る が 、 こ こ で は 議 論 の 詳 細 は 割 愛 し、 日 韓 の 引 用 構 文 に 関 す る 特 徴 を 概 観 し、 両 者 の 相 違 を 概 略 す るだ け にす る。 日 本 語 と 韓 国 語 の 引 用 構 文 は 、 両 方 と も 「主 格 補 語+引. 用 節(被. 引 用 文+引. 用 助 詞). +引 用 動 詞 」 の 構 造 を も ち 、 類 似 して い る が 、 被 引 用 文 の 構 造 や 引 用 助 詞 の 関 わ り方 な ど 詳 細 に お い て 異 な る特 徴 を もつ 。 ま ず 、 引 用 助 詞 に 関 し て は 、 日本 語 で は 、 直 接 引 用 、 間 接 引 用 に か か わ ら ず 、 「と 」 が 使 わ れ る の に 対 し、 韓 国 語 で は 、 直 接 引 用 に は 「叫 ヱ/苛 「ヱko」. ヱlako/hako」. 、 間接 引 用 に は. が 使 われ る とい う特 徴 が あ る。. ま た 、 形 態 的 な 区 別 の な い 日本 語 の 直 接 引 用 、 間 接 引 用 に 比 べ 、 韓 国 語 の 間 接 引 用 は 、 「ヱko」. の 接 続 で き る 被 引 用 文 の ム ー ド語 形 が 、 図1の. よ うに 、す で に 決 ま って い る とい. う形 態 統 語 的 な特 徴 が あ る。. 動詞 平叙形. 指 定 詞5. 一 叫ta. 疑問形. 一 ユ ニ し㌃nunya. 命令形. 一(6)叫(u)la. 勧 誘 形6. 一 ストca. 表2間. 形容詞. 一 叫ta. 一 叫la 一 ヰnya. 一(○)L牛(u)nya. 接 引 用 に お け る 被 引 用 文 の ム ー ド語 形. (5)は 作 例 で あ る が 、 引 用 文 が 平 叙 文(aで. 十 コユ ko. 甘 ・ヱNam・Ko(1993:385). は 動 詞 、bで. は 指 定 詞)、 疑 問 文 、 命 令 文 、. 勧 誘 文 の 場 合 を そ れ ぞ れ 例 示 した も の で あ る 。. (5)a.司. 一 ヱ ○刊 亡干唱1!亡 干.hakkyo-eytani-pnita 学校 に. a:司. 通(う)一. 丁 寧 体(学. 校 に 通 っ て い ま す 。). 一 工己◎刊 亡干望 亡干一 工L重}1!亡 干.hakkyo-eytani-n7ta-koha-pnita 学 校 に 通(う)一. 現 在 一 平 叙 形 一 と 言 う 一 丁 寧(学. 一4一. 校 に 通 っ て い る と言 っ て.
(5) 文 末 の 「っ て」 「ん だ っ て」 と対 応 す る韓 国語 につ い て. い ま す/そ b.τ. う で す 。). 刊司 一 ・ 碧(召し1亡干.tayhaksayng-i-pnita 人 学 生 一 で あ(る)一. blτ. 丁 寧(大. 学 生 で す 。). 刊司 一 ・ 碧01モ斗コ1草}し1τ斗.tayhaksayng-i-la-koha-pnita 大 学 生 一 で あ(る)一. c.司. 平 叙 形 一 と. 言 う 一 丁 寧(大. 学 生 だ と 言 っ て い ま す 。). 一 工己011穀 告 し1Zル?hakkyo-eyka-ss-supni-kka? 学 校 に. 行(く)一. 過 去 一丁 寧 一疑 問. (学 校 に 行 き ま し た か 。) c:司. 一 三丑011獄]二 し半コ ユ 草}し1亡干.hakkyo-eyka-ss-nunya-koha-pnita 学 校 に 行(く)一. 過 去 一 疑 問 形 一 と 言 う 一 丁 寧(学. 校 に 行 っ た か と言 っ て い ま. す 。) d.魁. 司 咽(囲 叫.pallimek-el乱 早 く. dl魁. 食 べ(る)一. 命 令(早. く 食 べ ろ 。). 司 咽 立 叫 コ.曽 目1斗.ppallimek-ula-koha-pnita 早 く. e.魁. 食 べ(る)一. 命 令 形 一 と. 言 う 一 丁 寧(早. く食 べ う と 言 っ て い ま す 。). モ/召 入1τ十.PPallika-psita 早 く. e:魁. 行(く)一. 勧 誘(早. く 行 き ま し ょ う 。). 司 フトストコ1重}し1亡ト.ppallika-ca-koha-pnita 早 く. 行(く)一. 勧 誘 形 一 と. 言 う 一 丁 寧(早. く 行 こ う と 言 っ て い ま す 。). こ の よ う な 間 接 引 用 の 場 合 、 話 し言 葉 に お い て 、 引 用 助 詞 と 引 用 動 詞 の 語 幹 の 「ヱ 糾 koha-(と. い い)」 が 頻 繁 に 省 略 さ れ る とい う特 徴 が あ る 。. 韓 国 語 の 引 用 構 文 と 関 連 し て 、 注 目 に 値 す る の は 、 韓 国 語 に は 日本 語 の 「そ う だ 」 の よ う な 伝 聞 を 表 す 専 用 の 語 彙 が な く、 間 接 引 用 が 、 文 脈 に よ っ て 伝 聞 の 役 割 を も担 っ て い る と い う こ と で あ る 。 た と え ば 、(5b)の. よ う な 例 は 、 文 脈 に よ っ て は 伝 聞 に な り、 日本 語. で は 「大 学 生 だ そ う で す 」 と い う表 現 に 当 た る 。 た だ し、伝 聞 の 役 割 を す る 引 用 表 現 は 、 引 用 動 詞 の 主 語 を 表 す こ とが で きず 、 ま た 「苛 叫hata(言. う)」 は 過 去 形 や 進 行 形 、 推 量 の 表 現 に な ら な い な ど の 形 態 統 語 的 な 特 徴. を も つ 。Kim,Nam-Kil(1990)で. は 、 こ の よ う な 特 徴 を 詳 し く考 察 し、 伝 聞 の 機 能 を も. つ 引 用 文 は 、 「引 用 証 拠 文(quotative(orhearsay)evidential)」. だ と述 べ て い る 。 本 稿. で は 、 い わ ゆ る 「引 用 証 拠 文 」 を 含 め る 意 味 で 「引 用 表 現 」 と い う用 語 を 使 っ て い る 。 引 用 表 現 が 文 脈 に よ り伝 聞 の 機 能 を 担 う と い う 特 徴 は 、 以 下 で 取 り扱 う 文 末 の 「っ. 一5一.
(6) 教 養 ・外 国語 教 育 セ ン ター紀 要. て 」 や 「ん だ っ て 」 に対 応 す る 韓 国 語 を 考 え る 際 の 重 要 な ポ イ ン トに な っ て く る が 、 詳 細 に つ い て は 、3で. 2.2文. 末の. 述 べ る こ と にす る。. 「っ て 」 「ん だ っ て 」. 文 末 の 「っ て 」 に 関 す る 先 行 研 究 に は 、 森 重(1954)、 村(2000)、. 岩 男(2003)、. 金(2005)な. 堀 口(1995)、. 三 枝(1997)、. 野. どが あ る が 、 共 通 して い る 観 点 は、 元 話 者 が 誰. か 、 つ ま り、 話 し手 自 身 、 聞 き 手 、 ま た は 第 三 者 の う ち 誰 か と い う 点 で あ る 。 森 重(1954)は. 、 文 中 の 「っ て 」 な ど と 関 係 づ け た 分 析 の 中 で 、 文 末 の 「っ て 」 は 、. 「伝 聞 の 助 動 詞 相 当 」 の も の 、 「反 鶉 的 反 問 」 の 意 味 を もつ も の 、 「文 末 の 「っ て ば 」 か ら 二 次 的 に 成 立 した も の 」 に 分 け て い る が 、 そ れ ぞ れ 、 元 話 者 が 第 三 者 、 聞 き手 、 話 し手 自 身 とい う こ と に な る。 ま た 、 守 時(1994)で. は、 引 用 され る発 話 が 、 す で に発 話 され て い るか 否 か 、 そ れ が 話. し 手 、 聞 き 手 、 第 三 者 の 誰 に よ る も の か に よ っ て 六 つ に 分 類 し て お り、 ま た 、 堀 口 (1995)で. は、 引 用 され た 発 話 が 現 在 の 会 話 に お け る 発 話 か 、 時 空 間 的 に現 在 とは 異 な る. 会 話 に お け る 発 話 か に よ っ て 二 分 し、 前 者 は 聞 き手 と 話 し手 の 場 合 、 後 者 は 六 つ(話. し手. と聞 き手 共 に元発 話 の 場 にい た 場合 の 二 つ と、 ど ち らか 一 方 だ けが 元 会 話 にい た 場 合 の 四 つ)に. 分 類 し、 さ ら に細 か い 用 法 を提 示 して い る 。. 野 村(2000)は. 、 主 に 「伝 聞 用 法 」 に ス ポ ッ ト を 当 て た 論 文 で あ る が 、 「情 報 発 信 元 」. と い う フ ァ ク タ ー を用 い 、 大 き く、 自 己 情 報 と 他 者 情 報 の 引 用 に 分 け 、 他 者 情 報 は 、 第 三 者 情 報 の 伝 聞 用 法 、 聞 き 手 情 報 の 問 い 返 し用 法 に 分 け て い る 。 ま た 、 岩 男(2003)で. は 、 元 話 者 が 誰 か に 注 目 し、 元 話 者 が 聞 き手 の 「知 識 未 定 着 用. 法 」、 話 し手 自 身 の 「押 し付 け 用 法 」、 「表 出 的 用 法 」、 第 三 者 の 「伝 聞 的 用 法 」 に 分 け て い る 。 さ ら に 、 藤 田 の 引 用 の 定 義 「所 与 と 見 な さ れ る 言 葉 を 再 現 し よ う とす る 形 で 表 す も の 」 の 性 質 を ど れ く ら い 保 持 して い る か と い う 観 点 か ら 、 そ れ ぞ れ の 用 法 の 「っ て 」 に つ い て 文 末 形 式 へ の 移 行 が 始 ま っ て い る か 否 か を検 討 し て お り、 「押 し付 け 用 法 」 と 「伝 聞 的 用 法 」 につ い て 文 末 形 式 へ の 移 行 が 進 ん で い る と述 べ て い る。 金(2005)で. は 、 元 話 者 が 誰 か と い う 分 類 の も と で 、 「場 の 二 重 性 」 を キ ー ワ ー ド に 、. 主 格 補 語 を 表 す こ と が で き る か 否 か 、 述 語 想 定 の 可 否 な ど と い う 観 点 か ら 、 「っ て 」 の 引 用 的 性 質 を 考 察 して お り、 岩 男 に お け る 「所 与 」 を キ ー ワ ー ドに した 文 末 形 式 へ の 移 行 の 程 度 の 考 察 を 、 よ り具 体 的 な も の に して い る と い え る 。 しか し 、 文 法 化(文. 末 形 式 へ の 移 行)8が. 認 め られ る と され る、 た と え ば元 話 者 が 不 特. 定 の 第 三 者 の 「っ て 」 や 、 「押 し付 け 用 法 」 の 「っ て 」 な ど も、 形 態 的 に は 一 つ の 形 式 で. 一6一.
(7) 文 末 の 「っ て」 「ん だ っ て」 と対 応 す る韓 国語 につ い て. あ る た め 、 そ れ を 他 の 、 引 用 と し て の 性 質 を よ り保 持 し て い る と さ れ る も の と 区 別 す る 形 態 的 な 手 立 て は な い 。 以 下 、 本 稿 で は 、 元 話 者(情. 報 源)が. 第 三 者 の 「っ て 」 と 、 そ れ に. 対 応 す る 韓 国 語 の 文 末 表 現 と の 対 照 を 通 じ て 、 「っ て 」 の 意 味 機 能 を 見 直 す こ と に す る 。 「ん だ っ て 」 に 関 し て は 、 そ れ が 独 立 し た 表 現 で あ り 、 「(す る)そ. う だ 」の よ う に 、 第. 三 者 か ら の 情 報 を伝 え る 機 能 を も つ こ とが 明 ら か に な っ て い る 。Kamada(1986)9、 (2000)で. は 、 「ん だ っ て 」 が 過 去 形 に も 否 定 形 に も変 化 で き な い が 、(「(す る)そ. と は 違 い)上 (2002)で. 鎌田 う だ」. 昇 イ ン トネ ー シ ョ ン に よ る 疑 問 化 は 可 能 で あ る と 指 摘 し て い る 。 宮 崎 他. は 、 疑 問 化 し た 「ん だ っ て 」 は 、 ほ ぼ 「(する)そ. う だ ね 」 と 置 き換 え ら れ る と. 述 べ て い る。 宮 崎 他(2002)で. は 、 伝 聞 の 「証 拠 性 」 と 関 連 し、 「認 識 系 の 伝 聞 形 式 」 と 「引 用 系 の. 伝 聞 形 式 」 に 分 け て い る が 、 彼 ら に よ る と、 「ん だ っ て 」 は 前 者 に 、 「っ て 」 は 後 者 に 当 た る こ と に な る 。 しか し、 問 い か け に お け る 「っ て 」 や 「ん だ っ て 」 ま で を も伝 聞 形 式 とす る の に は 当 然 の こ と な が ら無 理 が あ る と見 ら れ 、 本 稿 で は 、 「っ て?」 別 し、 記 述 を 行 う こ と に す る 。 詳 細 は 、3.1で. 2.3「. 一[1臼. 「ん だ っ て?」. を区. 述べ る。. 人itamyense」. 「一 叫 週 刈tamyense」 鵯1,Pilyeng(1993)な. に 関 す る 代 表 的 な 研 究 は 、 尋 碧Han,Kil(1991(2003))、01望 ど が あ る が 、 尋 翌Han,Kil(1991(2003))で. 結 語 尾 の 考 察 に、 文 末 の. 「一 叫 週 刈tamyense」. は 、現 代 韓 国語 の終. を 含 め て お り 、01週. で は 、 引 用 構 文 に お け る 縮 約 を 網 羅 的 に 取 り扱 う 中 で 、 文 末 の. 鵯1,Pilyeng(1993). 「一 叫 週 刈tamyense」. を. 取 り上 げ て い る 。 こ れ ら の 先 行 研 究 に よ り、 文 末 の. 「一 叫 週 刈tamyense」. は 、 形 態 統 語 的 には 間接 引 用. に お け る 統 語 的 特 徴 を 引 き 継 ぎ 、 引 用 さ れ る 文 の タ イ プ に よ り、 「一 叫(叫)週 刈/ス ドヨ刈ta(la)myense/(u)lamyense/camyense」10の と が 明 ら か に な っ て い る 。 ま た 、 「P一 意 味 し 、 確 認 を 要 求 さ れ るPは. 週. 形 態 的 な バ リエ ー シ ョ ン を もつ こ. 叫 遇 刈tamyense」. は 、 「確 認 を 要 求 す る 疑 問 」 を. 聞 き手 、 ま た は 第 三 者 に よ り直接 的 また は 間接 的 に 聞 い. た 発 話 で あ る こ と が 明 ら か に な っ て い る 。 ま た 辞 書 に よ っ て は 、 「一 叫(叫)週 刈/ス}週 刈ta(la)myense/(u)lamyense/camyense」 に お い て 文 末 の. 刈/(立)叫. 「一 叫 週 刈tamyense」. 刈/(立)叫. 週. が 見 出 し語 に な っ て お り、 現 代 韓 国 語 は 、 文 末 表 現 と して の 地 位 を確 立 して い る よ うに. み え る。 ま た 、Kim,Minju(2006)で. は 、 「一 叫 週 刈tamyense」. 証 拠 性 マ ー カ ー(hearsayevidential)」. の よ う な 例 を 取 り 上 げ 、 「伝 聞. で あ る と 指 摘 し て い る 。 た だ し 、Kim(2002,. 一7一.
(8) 教 養 ・外 国語 教 育 セ ン ター紀 要. 2006)で. は 、 「一 τ}ta」 と 「一 遇 刈myense」. 聞 証 拠 性 マ ー カ ー(hearsayevidential)」 李(2007)で. は 、 「一 叫ta」. が 「伝. の 文 末 形 式 へ と 文 法 化 して い る と 述 べ て い る 。. と 「一 週 刈myense」. 翌Han,Kil,°1望(蓼1,Pilyengの い 、 「一 叫 週 刈tamyense」. を 分 け て 分 析 し、 「一 唱 刈myense」. を 分 け て の 分 析 の 矛 盾 点 を 指 摘 し、 尋. よ う に 「-u}週 刈tamyense」. を 一 つ の 形 式 と し て 取 り扱. が 「証 拠 性 」 を 表 す 文 末 形 式 へ と文 法 化 し た も の で あ る と 述. べ て い る。 李(2007)で. は 、 「一 叫(叫)週 刈/(立)叫 週 刈/スドヨ刈ta(la)myense/(u)lamyense/camyense」. につ い て 、 そ れ が さ ら に元 話 者 が 聞 き手 で あ るか 、 第 三 者 で あ るか に よ って 、 形 態 的 、 統 語 的 、 意 味 機 能 的 に 異 な る 特 徴 を も つ こ と を 指 摘 し、 そ れ ま で 区 別 さ れ る こ と の な か っ た 両 者 を 、 タ イ プ1、 李(2007)に. タ イ プIIに 区 別 し、 分 析 して い る 。11. よ る と、 元 話 者 が 第 三 者(タ. イ プmの. 場 合 、 「(す る)そ. う だ 」 や 「ん. だ っ て 」 と 同 様 、 命 令 や 意 向 、 疑 問 な ど の よ う な ム ー ド語 形 に は つ か ず12、 「-1斗 週 刈 tamyense」. の み が 可 能 で あ る 。 ま た 、(6')の. よ う に 、 元 話 者 を 引 用 動 詞 「苛 叫hata(言. う)」 の 主 語 と して 表 す こ と が で き ず 、 「苛 叫hata(言 ((6')で. (6)司. は 、Aさ. う)」 の 統 語 的 機 能 が 消 失 して い る 。. ん は 、 「昨 日 、 う ち に 来 て い た 」 の 主 語 に な っ て し ま う 。. 刈 唱 司1鉄 銀 亡ドヨ刈 皇? eceyclp-eywa-ss-ess-tamyense-yo. きの う. う ち に. 来 る 一 過 去 一 過 去 一tamyense一. (昨 日 、 う ち に 来 て い た そ う で す ね 。)(見 (6')*A列(元. 話 者)升. ・ 囲刈. ま た 、 文 末 の 「一唱 刈myense」. 丁 寧 て). 唱 司1銀 銀 叫 週 刈 皇?. に 見 ら れ る よ う な 「文 脈 的 矛 盾 」 と い う 意 味 機 能13は. な く、 も っ ぱ ら 第 三 者 か ら の 情 報 を伝 え な が ら(伝. 聞 、 証 拠 性)、 聞 き 手 に そ の 確 認 を 求. め る と い う 意 味 機 能 を も つ こ と な ど が 指 摘 さ れ て い る 。14 以 下 で は 、 以 上 の よ う な 、 元 話 者 が 第 三 者 の 場 合 の 「一 叫 週 刈amyense」 て?」. の 対 照 を 通 じ、 伝 聞 や 証 拠 性 の 意 味 に つ い て 、 も う 一 度 考 え て み た い 。. 一8一. と 「ん だ っ.
(9) 文 末 の 「っ て」 「ん だ っ て」 と対 応 す る韓 国語 につ い て. 3分. 析 以 下 で は 、 ま ず 、3.1で. え な が ら考 察 し、3.2で. 、 「っ て 」 と 「ん だ っ て 」 の 違 い に つ い て 、 先 行 研 究 を ふ ま. 、 「っ て 」 「ん だ っ て 」 と対 応 す る 韓 国 語 に つ い て 考 え る 。3.3. で は 、 韓 国 語 の 「一 叫 週 刈tamyense?」. に 対 応 す る 日本 語 に つ い て 考 え 、3.4で. 結論. を述 べ る。. 3.1「. っ て 」 と 「ん だ っ て 」. 韓 国 語 と の 対 照 の 前 に 、 ま ず 、 「っ て 」 と 「ん だ っ て 」 の 違 い に つ い て 考 え て み る と 、 元 話 者 が 第 三 者 の 場 合 、 「ん だ っ て 」 と 「っ て 」 は 、 置 き換 え が 可 能 で あ り 、(7)で は 、 両 者 の 意 味 の 違 い は 、 は っ き り し な い 。(も ち ろ ん 、 ニ ュ ア ン ス は や や 異 な る 。). (7)あ. の 店 の ケ ー キ 、 お い し い ん だ っ て 。(文. (7')あ. の店 の ケ ー キ、 お い しい っ て。. 型). と こ ろ が 、 疑 問 文 に な る と 、 「ん だ っ て 」 を 「っ て 」 に 置 き換 え る こ と は で きず 、 両 者 は異 な る意 味 を表 す こ とに な る。. (8)あ (8')*あ. の 店 の ケ ー キ 、 お い し い ん だ っ て?. (文 型). の 店 の ケ ー キ 、 お い し い っ て?. (8)で は 、 話 し手 は 、 す で に 「あ の 店 の ケ ー キ が お い し い 」 と の こ と を 聞 い て 知 っ て お り、 聞 き 手 に も 同 じ情 報 が あ る か を確 認 し て い る 。 と こ ろ が 、(8')で. は 、(8)と. 同 じ意 味. を 表 す こ と は で き な い 。(話 し手 は 、 聞 き 手 が 、 お い し い か と い う こ と を 聞 い て い る か 否 か を 聞 い て い る こ と に な っ て し ま う。) こ の よ う な 違 い は 、 宮 崎 他(2002)に. も指 摘 さ れ て い る 。. (9)彼. も来 る っ て?宮. 崎 他(2002:162). (10)彼. も来 る ん だ っ て?宮. 崎 他(2002:162). 例(9)(10)に. 関 し て 、 宮 崎 他(2002)で. は 、 前 者 は 彼 が 来 る か と い う こ と を 聞 き手 が 聞. い て い る か 否 か を 尋 ね て い る の に 対 し 、 後 者 は 、 す で に 話 し手 は 彼 が 来 る と 聞 い て い て 、 聞 き手 に も 同 じ情 報 が あ る か を 確 認 し て い る と述 べ 、 こ う し た 違 い か ら 、 聞 き手 の 情 報 に. 一9一.
(10) 教 養 ・外 国語 教 育 セ ン ター紀 要. つ い て 尋 ね る場 合 に は 、 「ん だ っ て 」 しか 使 え な い と 指 摘 して い る 。 宮 崎 他(2002)で. は 、 伝 聞 に 関 連 し て 、 「話 し手 が ど の よ う な こ と を 聞 い て 知 っ て い る. か 」 を 伝 え る15「 認 識 系 の 伝 聞 形 式 」16と、 「ど の よ う な こ と が 言 わ れ た か(言. われてい る. か)」 を 伝 え る 「引 用 系 の 伝 聞 形 式 」 と を 区 別 し て い る が 、 「ん だ っ て 」 は 前 者 に 、 「っ て 」 は 後 者17に. 当 た る こ と に な る。. と こ ろ が 、 当 然 の こ と な が ら 、(8)(9)(10)の. よ う な 問 い か け に お い て 、 「っ て 」 や 「ん. だ っ て 」 が 、 伝 聞 の 機 能 を 果 た して い る と は 言 い に くい と 考 え られ る 。 伝 聞 は 、 自 分 は 直 接 知 ら な い が 、 他 か ら の 言 語 表 現 な ど に よ っ て 伝 え 聞 い た と い う こ と を 相 手 に伝 え る 言 い か た18で. あ る 。 つ ま り、 他 か ら の 情 報 で あ る と い う情 報 把 握19の. 仕 方 を 表 し、 そ の 情 報. を 聞 き手 に 取 り次 ぐ と い う伝 達 性 を もつ 。 典 型 的 な 伝 聞 形 式 の 「(す る)そ 問 の 形 を 派 生 し な い20こ (8)(9)(10)で. とか ら も、伝 聞 の伝 達性 が うか が わ れ る。. は 、 他 か ら の 情 報 、 つ ま り 「伝 聞 情 報 」 で あ る こ と を 表 し て い る も の の 、. そ れ を 聞 き手 に伝 え て い る の で は な く、 「∼ っ て?」 (8)(10)の. 「∼ ん だ っ て?」. ね て お り、(9)の. うだ 」 は 、 疑. 「∼ ん だ っ て?」. と問 い か け て い る。. で は 、 聞 き手 に も 話 し手 と 同 じ よ う な 伝 聞 情 報 が あ る か を 尋. 「∼ っ て?」 で は 、 「彼 も 来 る 」 と い う伝 聞 情 報(こ. け る 伝 聞 情 報 と し て 、 話 し 手 が 想 定 し た 情 報)を. の場 合 、 聞 き手 にお. 聞 き手 が 聞 い て い るか 否 か を尋 ね て い. る。 つ ま り、 問 い か け の 「∼ っ て?」. 「∼ ん だ っ て?」. で は 、 伝 聞 情 報 で あ る こ と を 表 して. い る も の の 、 そ れ を 伝 え る と い う 伝 達 性 が 欠 け て い る こ と に な る 。 本 稿 で は 、 「ん だ っ て?」. の 意 味 機 能 に つ い て 、 「伝 聞 情 報 の 確 認 要 求 」、 「っ て?」. に 関 して は 、 「引 用 の 確 認. 要 求 」(「 っ て 」 を 引 用 と して と りあ つ か う こ と に 関 して は 、 後 述)と 宮 崎 他(2002)で. 呼 ぶ こ と にす る。. は 、 伝 聞21の 認 識 的 な 意 味 を 「証 拠 性(evidentiality)」. と して い る。. 証 拠 性 は 、 話 し手 が 何 ら か の 証 拠 一 話 し手 自 身 の 観 察 や 他 者 か らの 情 報 な ど一 に 基 づ い て 当 該 事 態 を 認 識 し て い る と い う こ と を 表 す と い う性 質22で. あ る が 、 伝 聞 は 、 そ れ が他 か. ら の 情 報 に基 づ い た 認 識 と い う 証 拠 性 を 表 す こ と に な る 。 問 い か け に お け る 「っ て?」 「ん だ っ て?」. は 、 も っ ぱ ら伝 聞 情 報 で あ る こ と、 つ ま り. 証 拠 性 の み を 表 して い る の だ と 考 え ら れ る 。 そ し て 、 「ん だ っ て?」 に お け る 証 拠 性 を 表 し、 「っ て?」. に 関 し て は 、 話 し手. に 関 して は 、 聞 き 手 に お け る そ れ に 言 及 す る も の だ と. 考 え ら れ え る 。 以 下 、 対 応 す る 韓 国 語 と の 対 照 を 通 じて 、 こ の 点 に つ い て 、 も う 少 し詳 し く述 べ る 。. 一10一.
(11) 文 末 の 「っ て」 「ん だ っ て」 と対 応 す る韓 国語 につ い て. 3.2「. っ て 」 「ん だ っ て 」 と 対 応 す る 韓 国 語 に つ い て 1で 指 摘 し た よ う に 、 「っ て 」 や 「ん だ っ て 」 に 対 応 す る 韓 国 語 を 考 え て み る と 、 表. 1の よ う に 、 「っ て 。/っ. て?」. や 「ん だ っ て 。」 に は 韓 国 語 の 引 用 表 現 が 、 「ん だ っ て?」. に は 、 文 末 複 合 語 尾 の 「一τ十週 刈tamyense?」 こ こ で 、 も う 一 度(1)∼(4)の. が対 応 す る こ と に な る。. 例 を と りあ げ 、 考 え て み る こ と に す る 。(1)(2)(3)は. 、韓. 国 語 で は 引 用 表 現 が 対 応 す る の に 対 し 、(4)は 、 文 末 複 合 語 尾 の 「一 叫 週 刈tamyense」 が 対 応 す る。 l く ど う も … 。(と l く. …. 叡 τ η(叙. 、 電 話 を 切 る 。 大 塚 愛 た ち に)い τ 斗ヱ. 司). 縮 約 形(ta-koha-y:と. り 9白 9自 く く. (気 象 情 報 を 見 て い る 聞 き 手 に)雨. 雨. 言 っ て い る/そ. 、 降 る っ て?(作. ヱ 司)?. 降 る 一[現 在 形]-ta-y(ta-koha-y:と. り 90 9D く く. 雨. 魁 叶. う だ). 例). 言 っ て い る/そ. パ パ ね 、 し ば ら く 帰 っ て こ れ な い ん だ っ て 。(子 oト叫. パ). .. い な い 一ta-y:takohayの. 日1薯 剛(薯1斗. な い っ て 。(パ. ,望 叫 社. 唱 司 昊 一 暑 叫 薯 剛(薯. 亡トヱ. 降 る 一[現 在 形]-ta-y(ta-koha-y:と. う だ). 供). 司). 言 っ て い る/そ. う だ). 4 く. (あ か ね ち ゃ ん の 新 し い パ パ が)か ヘノ 4 く. 唄 銀 亡ドヨ刈(*唄. 銀 τη/*唄. っ こ い い ん だ っ て?(子. 供). 以 亡トユ 司)?. mesiss-tamyense(mesiss-ta-y/mesiss-ta-koha-y) か っ こ い い 一tamyense(か. っ こ い い 一t-ay/か. っ こ い い 一 と 言 っ て い る/そ. う. だ). (1)(2)(3)に. 対 応 す る の は 、 韓 国語 の 問接 引 用 構 文 で あ る。 韓 国 語 の 間接 引 用 構 文 は 、. 被 引 用 文 に お け る ム ー ド語 形 が 文 の タ イ プ に よ り 決 ま っ て い る(詳. 細 は 、2.1)が. こ で は 平 叙 形 の 「一 τ杜a」 に 、 間 接 引 用 助 詞 の 「Uko」 、 「aahata(言 「司ha-y(言. っ て い る)」 の つ い た 「一叫 ヱ 司ta-koha-y」. て 「-koha-」 「剛tay」. が. は 頻 繁 に 省 略 さ れ 、 「一 司ta-y」 「朗ta-y」. 、こ. う)」 の 活 用 し た. に な る。 話 し言 葉 に お い. と な る 。 「一 ヱ 苛 一koha」. の省 略 は 、. と形 態 的 に 分 析 で き る こ と か ら も 明 ら か で あ る 。. こ こ で 、 そ れ ぞ れ の 意 味 機 能 に つ い て 考 え て み る と 、(1)は 第 三 者 か ら の 情 報 を 伝 え る 伝 聞 で あ る。 とこ ろが 、 こ の よ うな伝 聞 の意 味 機 能 につ い て 、語 用 論 的 な もの で あ り、文 脈 に 依 存 す る も の だ と 考 え られ る 。(1)で. は 、 電 話 の 相 手(第. 一ll一. 三 者)か. ら の 情 報 を 聞 き手.
(12) 教 養 ・外 国語 教 育 セ ン ター紀 要. に伝 え る と い う 文 脈 に よ っ て 、 伝 聞 の 役 割 を す る よ う に な っ た もの の 、 「っ て 。」 と い う 形 式 自体 が 、 意 味 論 的 に伝 聞 の 意 味 を も つ わ け で は な い と 考 え ら れ る 。 文 末 の 「っ て 」 は 、 先 行 研 究 に よ っ て 指 摘 さ れ て き た よ う に 、 様 々 な 意 味 機 能 を 表 し、 様 々 な 用 法 を も つ 。(1)に お け る 「い な い っ て 。 」は 、 そ れ が 話 し 手 自 身 の 発 話 の 強 調 の (「い な い っ て ば 。」 と 置 き換 え ら れ る よ う な)意 よ う な 場 面(「 い な い っ て …Q」)で る(7')の. 味 に も、 聞 き手 の 直 前 の 発 話 を 繰 り返 す. も 使 わ れ る 。 ま た 、 不 特 定 の 第 三 者 に よ る 情 報 を伝 え. よ う な 例 で も使 わ れ る 。 こ れ ら の 場 合 、 そ れ ぞ れ の 意 味 機 能 や 用 法 に よ る 形 態. 的 な 違 い は な く、 そ れ ぞ れ の 意 味 機 能 や 用 法 は 、 文 脈 に依 存 す る もの だ と 考 え られ る 。 「っ て 」 は 、 「と て 」 ま た は 「と い っ て 」 か ら の 転23だ. と され 、 引 用 構 文 との 関 連 が う. か が わ れ る が 、 本 稿 で は 、 文 末 の 「っ て 」 に お け る 基 本 的 な 意 味 は 、 「引 用 」 で あ る と 考 え る 。 前 述 した よ う な 「っ て 」 の も つ 様 々 な 意 味 機 能 や 用 法 は 、 引 用 さ れ る 情 報 が 誰 に よ る もの か 、 また 、 そ れ が ど うい う文 脈 で 発 せ られ た もの か に よ って 、 語 用 論 的 に解 釈 され た も の だ と 考 え ら れ る 。 こ の よ う に 考 え る と 、(1)と(2)に. 対応 す る韓 国 語 が 、 引 用構 文 で. あ る こ とが 当然 の 帰結 の よ う にみ え る。 と こ ろ が 、(3)で. は 、 日本 語 で は 、 も っ ぱ ら伝 聞 を 表 す 「ん だ っ て 。」 が 、 韓 国 語 で は 引. 用 表 現 に対 応 す る こ と に な る 。3.1で. 見 た よ う に 、 「ん だ っ て 」 は 、 「(す る)そ. うだ 」 の. よ う に 、 認 識 系 の 伝 聞 形 式 と も言 わ れ る よ う な も の で あ っ た 。 韓 国 語 に 「(す る)そ. う. だ 」 の よ う な伝 聞 専 用 の 形 式 が存 在 せ ず 、 間 接 引 用 が 、 文 脈 に よっ て 、 伝 聞 の 役 割 を も 担 っ て い る こ と を 考 え る と 、(3)が 韓 国 語 で 間 接 引 用 構 文 に 対 応 す る の も、 当 然 の 帰 結 に な る。 最 後 に 、(4)の. よ う な 「一 叫 週 刈tamyense?」. (ll)山. 田 さ ん 、 お 酒 、 き ら い な ん だ っ て?(文. (11')叶. 叫 叫 列 含 器 σ種}亡 卜週 刈(*醤. σ種}剛/*醤. に対 応 す る例 につ い て考 え る。. 型) 司 尋 亡トヱ 司)?. yamada-ssiswulsilheha-n-tamyense(silheha-n-ta-y/silheha-n-tako ha-y) 山 田 さん う(そ. 酒. 嫌 い 一 現 在 形 一tamyense(嫌. い 一 現 在tay/嫌. い 一現 在 一 だ と い. う だ)). (12)昭. 和49年. の5月. に 伊 豆 半 島 で 地 震 が あ っ た ん で す っ て?(パ. (12')…. 銀 銀 亡卜週 刈 豆(*銀. 銀 亡ト ヱ. 司一 週 刈 皇/*銀. 銀 叫 ユ 豆).. …issesstamyenseyo(*issesstakohamyenseyo/*issesstakoyo)… あ っ た 一 叫 週 刈 一tamyense丁. 寧. 一12一. パ).
(13) 文 末 の 「っ て」 「ん だ っ て」 と対 応 す る韓 国語 につ い て. (4)(11)(12)で. 「ん だ っ て?」. は 、(1)∼(3)と. 文 末 複 合 語 尾 の 「一 叫 週 刈tamyense?」 接 引 用 表 現 の 「-1斗 ヱ 苛 一takoha(と. 違 い 、 韓 国 語 の 引 用 表 現 は 対 応 で きず 、. が 対 応 す る 。 「一 叫 週 刈tamyense?」 言(う))」. は、 間. に接 続 助 詞 の 「一 週 刈myense(な. ら)」 の つ い た 「一τ}ヱ 苛 週 刈ta-koha-myense」. が. が 文 末 複 合 語 尾 へ と文 法 化 し た も の. で あ る が 、 「ん だ っ て?」 と 同 様 、 伝 聞 晴 報 で あ る と の 証 拠 性 を 表 し 、 聞 き 手 へ の 確 認 を 要 求 す る 問 い か け の 意 味 機 能 を もつ 文 末 複 合 語 尾 で あ る 。 以 下3.3で. は 、 「一 叫 週 刈tamyense?」. と 「ん だ っ て?」 の 対 応 に つ い て 、 も う少 し. 考 え る。. 3.3「. 一[ト臼 川tamyense?」. と対 応 す る 日本 語 に つ い て. 情 報 源 が 第 三 者 の 場 合 の 「一 叫 週 刈tamyense?」 語 の ド ラ マ の シ ナ リ オ の 対 訳24よ. と 「ん だ っ て?」. り、 「一叫 週 刈tamyense?」. 調 べ て み る と 、 「一 τ}週刈tamyense?」. は 、 「ん だ っ て?」. に関 連 して、 韓 国. に 対 応 す る 日本 語 の 訳 を の ほ か 、 「(す る)そ. うだ ね」. に も対 応 す る こ とが わ か る 。25. (13)ヱ. 午 瑠.潮. ○国. と 三 な ロ固. 列 喝 冠 苛 娯 叫 週 刈 豆?(冬). Kyoswu-nimphianisuthukangmihui-ssi-langchinha-sy-ess-tamyense-yo 教 授 様. ピア ニス ト. カ ン ・ミ ヒ さ ん と. 親 し い 一 尊 敬 一 過 去 一tamyense一. (13')先. 生 。 ピ ア ニ ス ト の カ ン ・ ミ ヒ さ ん と 親 し か っ た そ う で す ね?(冬. (14)歪. 甘01...フ1明. 丁 寧. 対 訳). 暑 叫 銀 叫 遇 刈?(冬). Cwunsang-ikiektolaw-ass-tamyense チ ュ ンサ ン (14')ジ. 例(13)は. 記 憶. 戻 る 一 過 去 一tamyense. ュ ン サ ン 、 記 憶 が 戻 っ た ん だ っ て?(冬. 対 訳). 、 年 配 の 教 授 に 対 す る 発 話 文 で あ る が 、 日本 語 の 対 訳 は 、 「そ う で す ね 」 と. な っ て い る こ とが わ か る 。 こ れ は 、 日本 語 の 場 合 、 「ん だ(で. す)っ. て 」 は 、 目上 に 対 し. て は 使 え な い26た め で あ る と考 え ら れ る 。 こ れ に 比 べ 、 韓 国 語 で は 、 そ も そ も 「(す る)そ く、 目上 の 人 に 対 し て も 、 「一 叫 唱 刈tamyense」. うだ 」 の よ う な伝 聞専 用 の 形 式 が な に 丁 寧 さ を 表 す 「豆(yo)」. を接 続 す る. こ とで、 伝 聞情 報 の確 認 要 求 を求 め る こ とに な る。 対 訳 に お い て 、 「一 叫 唄 刈tamyense」 て い る 例 も一 例 あ っ た が 、(15)の. は 、(15)の. よ う に 、 「(す る)そ. うだ な」 と な っ. 話 し手 は 、 聞 き手 の 元 担 任 で あ り、 年 配 の 男 性 で あ る 。. 一13一.
(14) 教 養 ・外 国語 教 育 セ ン ター紀 要. (15)弁. 剤01司,な. 司01尋 日Bレ 召イ}1斗週 刈?(冬). (15')ユ ジ ン 、 お ま え 、 サ ン ヒ ョ ク と 結 婚 す る そ う だ な?(冬. 以 上 、 対 訳 に お け る 「一 叫 週 刈tamyense?」 日 本 語 の 場 合 、 「ん だ っ て?」. 対 訳). に 対 応 す る 日本 語 に つ い て 見 て み た が 、. の ほ か 、 目 上 の 人 に対 して は 、 「そ う だ(で. す)ね. 」が使 わ. れ 、 ま た 、 「そ う だ な 」 の よ う な 表 現 も見 ら れ た 。 本 稿 は 、 「っ て 」 「ん だ っ て 」 を 中 心 に 考 察 した も の で あ る が 、 今 後 、 伝 聞 を 表 す 表 現 や 確 認 要 求 の 形 式 を 網 羅 的 に 考 察 す る 必 要 が あ り、 課 題 で あ る 。. 3.4結. 論. 以 上 の 分 析 の 結 果 を 反 映 し、 表1を. 見 直 す と 、 表4の. 韓国語. 日本 語. 形式. 意味機能 引 用(系 伝 聞). っ て 。. っ て?. ん だ っ て。. ん だ っ て?. 表4元. よ う に な る。. 認識的意味 証拠性. 意味機能 引 用(系 伝 聞). 引用の 確認要求. 確 認要求. 認識系伝聞. 引用(系 伝 聞). 伝聞情報の 確認要求. 伝聞情報の 確認要求. 形式 一 司(叫. 引用の. 一 ヱ. 胡). ta-y(ta-ko ha-y). 一叫 唄 刈 tamyense?. 話 者 が 第 三 者 の場 合 の 「っ て」 「ん だ っ て」 と対 応 す る韓 国語 に つ い て. 結論 を ま とめ る と、 以 下 の よ う に な る。 ①. 文 末 の 、 元 話 者(情. 報 源)が. 第 三 者 の 場 合 の 「っ て 」 や 「ん だ っ て 」 に つ い て 、 対. 応 す る 韓 国 語 を 考 え る と 、 「っ て 。/っ て?」 だ っ て?」 ②. に は 「一 τ偲 刈tamyense?」. や 「ん だ っ て 。」 に は 引 用 表 現 が 、 「ん とい う文 末 複 合 語 尾 が 対 応 す る 。. 「っ て 」 は 、 基 本 的 に 引 用 で あ り、 文 脈 に よ り様 々 な 用 法 を 表 す よ う に な る も の だ と考 え られ るが 、対 応 す る韓 国 語 が 、 引 用 表 現 に な る こ とが 、 一 つ の 傍 証 に な るだ ろ う 。 「っ て 。」 や そ れ に 対 応 す る 韓 国 語 の 意 味 機 能 と して 、 「引 用(系. 伝 聞)」 と あ. る の は 、 伝 聞 と して 意 味 機 能 が 確 立 して い る の で は な く、 文 脈 に 依 存 す る 用 法 的 な もの で あ る こ と を表 す もの で あ る。 ③. こ れ に 比 べ 、 「ん だ っ て 。」 は 、 先 行 研 究 に も指 摘 さ れ て い る よ う に 、 認 識 系 の 伝 聞 で あ り、 伝 聞 は 、 意 味 論 的 な 意 味 と し て 確 立 して い る と 考 え ら れ る 。 韓 国 語 で は 、 認 識 系 の 伝 聞 は な く、 引 用 表 現 に よ る伝 聞 が 対 応 す る こ と に な る 。. 一14一.
(15) 文 末 の 「っ て」 「ん だ っ て」 と対 応 す る韓 国語 につ い て. ④. 「ん だ っ て?」. 「っ て?」. は 、 伝 聞 情 報(後. で あ る と、 話 し手 が 想 定 し た も の)で. 者 に お い て は 、 聞 き手 に お け る 伝 聞 情 報. あ る との証 拠 性 は表 す もの の 、 そ の情 報 を聞. き手 に 伝 え る と い う伝 達 性 が 欠 け て お り 、 も は や 伝 聞 と は い い に くい 。 問 い か け る こ と に よ っ て 、 聞 き手 に 確 認 を も と め る こ と か ら 、 本 稿 で は 、 前 者 を 「伝 聞 情 報 の 確 認 要 求 」、 後 者 を 「引 用 の 確 認 要 求 」 と し て い る 。 ⑤. 本 稿 で は 、 こ れ ら の 形 式 全 体 に 共 通 す る 認 識 的 な 意 味 は 、 「証 拠 性 」 で あ る と考 え る 。 「っ て 」 や 「一 司(亡 ト ヱ 司)tay(takohay)」. にお い て は、 引 用 す る こ とに よ. る 証 拠 性 で あ り 、 「ん だ っ て 」 や 「一 叫 週 刈tamyense?」. に 関 して も、 も と は とい. う と、 そ れ ら の 形 式 が 引 用 表 現 に 由 来 す る こ と に よ る と考 え ら れ る 。 ⑥. 最 後 に 、 「一 叫 週 刈tamyense?」 目上 の 人 の 場 合 「a(yo)」. に 対 応 す る 日 本 語 を 見 る と 、 「ん だ っ て 」 の ほ か 、. 「そ う で す ね 」 に な る こ とが わ か る 。 韓 国 語 の 場 合 、 丁 寧 さ を表 す. を 接 続 し た 「一 τ控 レ日豆tamyenseyo?」. に な り、 「一 叫 週 刈tamyense?」. に 比 べ 、 「ん だ っ て 」 は 使 用 に お け る 制 約 が あ る こ と が わ か る 。 伝 聞 や 確 認 要 求 の 形 式 な ど も含 め た 網 羅 的 な 考 察 が 必 要 で あ る と思 わ れ る が 、 今 後 の 課 題 に し た い 。. 4お. わ りに. 以 上 、 元 話 者 が 第 三 者 の 場 合 の 「っ て 」 「ん だ っ て 」 と 、 対 応 す る 韓 国 語 に つ い て 分 析 し た 。 本 稿 に お け る 考 察 は 、 「っ て 」 「ん だ っ て 」 「っ て ば 」、 「一 叫 週 刈tamyense」 な ど27、 日 本 語 と 韓 国 語 に お け る 、 引 用 表 現 に 由 来 す る 文 末 複 合 表 現28の 網 羅 的 な 考 察 の 一 環 と し て 行 っ た も の で あ る 。 今 後 、 元 話 者 が 話 し手 や 聞 き手 の 場 合 を 含 め 、 さ ら な る 検 討 が 必 要 で あ る。 最 後 に 、 日本 語 で は 、 一 つ の 形 態 が 多 く の 意 味 機 能 を 果 た す よ う に 文 法 化 し て い る の に 対 し、 韓 国 語 で は 、 そ れ ぞ れ の 意 味 機 能 に 対 応 す る 個 別 の 形 態 が 文 法 化 し て い る 傾 向 が あ る と指 摘 さ れ て き た 。 し か し、 本 稿 に お け る 考 察 か ら、 韓 国 語 に お い て 、 「ん だ っ て 。」 の よ う な 認 識 系 の 伝 聞 は 存 在 せ ず 、 引 用 表 現 が 対 応 して お り、 以 上 の よ う な 傾 向 に 反 す る も の で あ り、 興 味 深 い 。 今 後 、 文 法 化 の 観 点 か ら の 考 察 も必 要 で あ ろ う。 韓 国 語 に お い て 、 「ん だ っ て 。」 の よ う な 認 識 系 の 伝 聞 が 存 在 し な い の は 、 韓 国 語 に は 、 「(する)そ. う だ 」 の よ う な伝 聞 の 形 式 が 存 在 し な い こ と と 連 動 し て い る と 考 え ら れ る が 、. 本 稿 の よ う な 研 究 が 、 日 本 語 と韓 国 語 の 認 識 的 な 意 味 の 全 体 像 を 眺 め 、 両 者 の モ ダ リ テ ィ を 考 え る 際 の 一 つ の 手 が か り に な る だ ろ う。. 一15一.
(16) 教 養 ・外 国語 教 育 セ ン ター紀 要. 注 1. 韓 国 語 で は 、 間 接 引 用 が 伝 聞 の 意 味 機 能 を 担 う こ と に な る が(詳. 細 は 、2.1)、. 本稿. に お け る 韓 国 語 の 「引 用 表 現 」 と は 、 伝 聞 な ど を 含 む もの で あ る 。 2. 例 文 は 、 一 部 の 作 例 を 除 き 、 ド ラ マ の シ ナ リ オ や ド ラ マ の コ ー パ ス(実 せ りふ の ス ク リ プ ト)な. ど か ら と っ て い る 。 以 下 の よ う な 略 語(括. 際 発 話 され た. 弧 内)を. 用い、作. 例 に は 「(作例)」 と 示 して い る 。 「パ パ は ニ ュ ー ス キ ャ ス タ ー(パ 型 辞 典(文. パ)」、 「子 供 が 見 て る で し ょ1(子. 供)」 、 「日本 語 文. 型)』 、 「世 宗 計 画 コ ー パ ス(http://www.sejong.or.kr/sejong. _kr/)」. 90 4. 字 化 さ れ て い る ドラ マ よ り 「旦 ヱ 王 旦 ヱpokottopoko(見. て)」。. 韓 国 語 の ロ ー マ 字 表 記 は 、Martin,SamuelE.etal.(1967)の. 表 記 法 に よ る。. 李(2007)で. の文. は 、 「っ て 」 と 「ん だ っ て 」 に 対 応 す る 韓 国 語 を 概 観 し、 所 謂 伝 聞 確 認. の 「ん だ っ て 」 に 「一 叫 週 刈tamyense」. が 対 応 す る こ と を指摘 して い る が 、 考 察 に. は至 って い ない 。 5. 甘 ・ヱNam・Ko(1985(1993))に 定 詞01叫ita(だ)」. 6. は 「叙 述 格 助 詞 」 と あ る が 、 本 稿 で は 、 便 宜 上 「指. と して提 示 して い る。. 甘 ・ヱNam・Ko(1985(1993))に. は 、 「請 誘 形 」 と あ る が 、 便 宜 上. 「勧 誘 形 」 と し. て 提 示 して い る 。 7. 平 叙 文 の 「一 叫ta」. の 前 に は 、 テ ン ス が 現 れ 、 こ こ で は 現 在 の 「一(とnu)Ln」. が 現 れ て お り、 過 去 に は 「一 鍛a-ss/銀e-ss」 8. 。. 「っ て 」 が 直 接 取 り上 げ ら れ て は い な い が 、 砂 川(2006a,b)で. は 、 「言 う」 を 用 い た. 複 合 辞 の 文 法 化 に 関 す る 網 羅 的 な 考 察 を 行 っ て お り、 文 法 化 の 観 点 か ら の 考 察 と し て 、示 唆 に富 ん で い る。 9. 鎌 田(2000)よ. り引 用 。. 10. 疑 問 形 の 「一 と 叶nunya」. の つ い た 文 末 の 「一 と 耳 週 刈nunyamyense」. こ れ に 関 し て 、01週 閣1,Pilyeng(1993)で. は 、 「一 叫 唄 刈tamyense」. は ないが、 は、 元 発 話 に. お け る発 話 内 容 の 真偽 を問 う表 現 で あ るた め 、 元 発 話 が 疑 問 の 場 合 、 そ の 真 偽 を問 う こ と が で き な い た め 、 「*一と 耳 週 刈nunyamyense」. は 成 立 し な い と述 べ て い る。. P.136 11. (2007)で. は 、 文 末 の 「一 週 刈myense」. も 視 野 に 入 れ 、 文 末 の 「一 叫 唱 刈tamyense」. の 考 察 を行 っ て い る 。 12. こ れ に 比 べ 、 元 話 者 が 聞 き 手 の 場 合(タ (u)lamyense」. 、 「一ス}週刈camyense」. イ プ1)で. は 、 命 令 や 勧 誘 の 「一(立)叫 唱 刈. も可 能 で あ る 。. 一16一.
(17) 文 末 の 「っ て」 「ん だ っ て」 と対 応 す る韓 国語 につ い て. 13. こ れ に 比 べ 、 元 話 者 が 聞 き手 の 場 合(タ. イ プ1)に. は 、 文 末 の 「一 週 刈myense」. の. 同 様 、 「文 脈 的 矛 盾 」 の 意 味 機 能 を も つ こ と が 指 摘 さ れ て い る 。 詳 し く は 、 李 (2007)を 14. 参 照 され た い。. こ れ に 比 べ 、 元 話 者 が 聞 き手(タ. イ プ1)の. 場 合 、 文 末 の 「一 週 刈myense」. におけ. る 主 語 制 約 や 意 味 機 能 とパ ラ レ・ル な 特 徴 を も ち 、 ま た 元 話 者 の 聞 き手 、 つ ま り 「苛 叫 hata(言. う)」 の 主 語 を示 す こ と が で き 、 「一 叫 ユ 苛 週 刈ta-koha-myense」. 換 え は で き な い も の の 、 「糾 叫hata(言. との 置 き. う)」 の 統 語 的 な 機 能 が 残 っ て い る こ とが 指. 摘 され てい る。 15. 宮 崎 他(2002)で. は 、 こ の よ う な 機 能 が 基 本 的 な 機 能 で は な い だ ろ う か と述 べ て い. る。 16. 「(する)そ. う だ 」 や 伝 聞 用 法 の 「ら し い 」 が. 「認 識 系 の 伝 聞 形 式 」 と し て 取 り上 げ ら. れ て い る。 17. 「っ て 」 に 関 し て は 、 意 思 ・勧 誘 ・命 令 ・依 頼 の 形 式 に 接 続 可 能 で あ り、 情 報 源 が 主 語 と して 現 れ た り す る 点 で 、 多 分 に 引 用 構 文 の 性 質 を 残 し て い る と も 指 摘 さ れ て い る。. 18. 詳 細 は 、 寺 村(1984)を. 19. 森 山(1989)で. 参 照 され た い。. は 、 「そ う だ 」 は 、 「よ う だ 」 「み た い だ 」 の よ う な 状 況 把 握 の 形 式 に. 比 べ 、 「情 報 把 握 」 の 形 式 で あ る と述 べ て い る 。 20. 寺 村(1984:255). 21. 伝 聞 だ け で は な く、 「よ う だ 、 み た い だ 、 ら しい 、(し)そ. う だ 、(す る)そ. う だ」 な. ど い わ ゆ る 推 定 や 伝 聞 を 表 す と さ れ る 形 式 類 の 認 識 的 な 意 味 と し て 、 〈 証 拠 性 〉 を挙 げ て い る 。 宮 崎 他(2002:152) 22. 詳 細 は 、 宮 崎 他(2002)を. 23. 格助詞. 「と」 と接 続 助 詞. 参 照 さ れ た い。 「て 」 の 複 合 し た 「と て 」 と語 源 とす る 説 と 「と言 っ て 」 を. 語 源 とす る 説 が あ り、 前 者 は 、 此 島(1973)な 重(1954)で. ど、 後 者 は 田 中(1977)な. は 、 「っ て ば 」 と の 関 連 で 、 「っ て 」 は 、 「っ て ば 」 よ り二 次 的 に 成 立 し. た も の と考 え る べ き だ と述 べ て い る 。 24. 「冬 の ソ ナ タ 』 完 全 版 、 根 本 理 恵 訳. 25. 具 体 的 に は、 以 下 の よ うな、 対 応 が 見 られ た。 「(する)そ 「一 τ杷. ど。 また森. 刈(豆)tamyense(yo)」 12例. 「ん だ/で. う(だ/で す っ て」. す)ね. 」7例. 3例. 「(する)そ. うだ な」. 1例. 「(する)そ. う だ け ど」. 1例. 一17一.
(18) 教 養 ・外 国語 教 育 セ ン ター紀 要. ま た 、 話 し て 言 葉 に お い て 、 「一{斗週 刈tamyense」. は 、 「一τ}明tamye」. る こ と が 多 い が 、 今 回 の 調 査 で は 、 「一 τ糊tamye」. の例 は カ ウ ン トして い な い 。. 26グ. ル ー プ ・ジ ャ マ シ ー(1998:233). 27韓. 国 語 で は 、 他 に 、 「一 じ}月tani」 「一 τ十月 η}tanikka」. 「一 叫 ヱtako」. と省 略 さ れ. な ど を視 野 に. 入 れ て い る。 28日. 本 語 にお い て は、 い わ ゆ る文 末複 合 辞 、 韓 国 語 にお い て は、 い わ ゆ る文 末 複 合 語 尾 を 表 し、 両 者 を 含 む 用 語 と して 「文 末 複 合 表 現 」 と して い る 。. 《参考文献》. ヱ(暮暑Ko,Yengkun(1976)「. 現 代 国 語 到 文 体 法d1司. 尋 研 究(現. 代 国 語 の 文 体 法 に対 す. る研 究)」 『語 学 研 究 』12-1 {刈. 望Kwen,Cayil(1998)『. す}琴司 呈 唱 入}(韓 国 語 文 法 史)』 三 刈{蔓}叫. 石 午 剛Kim,Swutay(2005)「. ・困. 噌 列 晋 潮 音 雪 叫 ユ 尋 刈(終. ○レ暮. 結 語 尾 の 融 合 とそ の 限. 界)』 三 刈 苦 尋 叫 。1恕 甘 プレ召Nam,Kisim(1973)『. ヨ}司斗 碧 旦{}望 子(国. 語 完 形 補 文 研 究)』 塔 出 版 社. 甘 フ1層 ・ヱ 鵯 モNam,Kisim・Ko,Yengkun(1993)『 文法論. 丑 歪 テ 明{}唱 暑7昭. 暑(標. 準 国語. 改 訂 版)』 塔 出 版 社. 刈 瑚 午Se,Cengswu(2006)「. 琴(月呈 唱(国. 曾 そ1糾An,Kyenghwa(1995)「. 語 文 法)』 尋 刈1薯. 重}苛酬 剋 甚 子 呈 到(週 子 一弁 碧 斗 曾 脅 王 暑 号 ・ 習立 呈 一. (韓 国 語 の 引 用 構 文 の 研 究 一類 型 と融 合 度 を 中 心 に 一 」 ソ ウ ル 大 学 大 学 院 言 語 学科 牡 手 互An,Cwuho(2003)「. 博 士論文 望 暑{}叫. 剋 喜 豆 ス回{}唱. 糾d1剛. 尋q子(引. 用 文 と引 用 表. 示 の 文 法 化 に 関 す る研 究)」 『后 糾 斗 望 ス1』官 糾qス 囹(日 叫 司 01な 昇1 ,Sangpok(1983)「. 妊 琴 司 剋 喜{}望. 子(韓. 国 語 の 引 用 文 の 研 究)」 「昇 司 到 暑 亙 ・. 91ロ1{≡ 一 』1召』{}幸}・ 入}-132-149 01司 スト01香 司1 ,Huyca・1,Conghuy(1999)「. 入}型剤. 司 ム 三 甚 司 司 テ 司 司 ロ191望 子. (辞 典 式 テ キ ス ト分 析 的 国 語 の 語 尾 の 研 究)』 延 世 大 学 校 言 語 情 報 開 発 研 究 院. 韓 国 文 化社. 01望 鵯1 ,Pilyeng(1993)「 赴 翌Han,Kil(2003)「. テ 明 潮 剋 暑 子{}望. 子(国. 語 の 引 用 構 文 の 研 究)』 塔 出 版 社. 観 剛 ♀ 司 里 釧 ロ困 列 晋 望 子(現. 代 国 語 の 終 結 語 尾 研 究)』 斜 叫. Kim,Minju(2002)OntheemergenceofKoreanconcessivemyense:Focusingonthe grammaticalizationofse.ノ. 砂 α〃6∫6/κo/6α 〃五勿9痂 ∫'∫c∫vol.10. 一18一.
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