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女子短期大学生の家族観 : 変わってきた意識・個人としてどう生きるか

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(1)

女 子 短 期 大 学 生 の家 族観

一変わってきた意識・個人としてどう生きるか―

Students'View of Family Life in Womenヽ

JuniOr c611ege

Changing Family Consciousness‐ and Speculating the Lifestyle as an lnd市 idual T

由 利 子

(2)

1.

は じめに 現代の 日本の社会が抱 える大 きな問題 に

,少

子化社会がある。厚生労働省「人口動態統計」 に よれば第1次ベ ビーブーム期には

,合

計特殊出生率 (ひとりの女性が生涯に産むと推定 される子 どもの数

)は

4.3を超 えていた。 しか しその後急激 に低下 し

,第

2次

ベ ビーブーム期 には2.0レベ ルまで低下 し

,さ

らに低下傾向が止 まることな く進み続け,2003年には「超少子化国」呼ばれる 水準である1.3を下回 り, さらに2005年 には過去最低である1.26ま で落 ち込 んで しまっている。 2009年 に発表 された2008年 度の合計特殊出生率は

,前

年の1.34から1.37に上昇 したが

,依

然 とし て人口が減少する時代である。 この ような低下の原因には

,非

婚化・晩婚化や出生率の低下が考 えられる。女性の高学歴化が進み

,就

業によつて自立志向が強まり

,多

様 な生 き方が選択で きる ようになっている。 また

,少

な く生んで豊かな生活の中で育てたい という志向や

,家

事・育児 と 仕事の両立の難 しさ等がある。 これ までにもこれ らを支援する社会的な施策が次々と発表 され, 対策が実施 されて きたのは周知のことであるが

,効

果がみ られない状況である。 ほとんどの人々は家族の中に生 まれ

,人

として育て られ

,人

間にな り

,生

活 して一生 を終えて ゆ くのだか ら

,人

間にとつて家族は大変重要であることは誰 もが認めるところである。 しか し, この ような現在の状況 をみると

,女

性の結婚・家族や生 き方に対 しての意識や考えが変わって き たのではないか と思 える。 そこで本報では

,卒

業 を間近に控 え

,新

生活 をスター トする女子学生 を対象 に

,結

婚観

,ラ

イ フコース観

,性

役割観

,家

族観等 をとりあげ

,家

族意識 について調査 を行 った。 今回の調査は家族 をめ ぐる問題 を考える基礎資料 とするために実施 した。

2.調

査の結果 と考察 (1)調査の概要 すべ ての学外実習 を終了 し

,卒

業が間近 になった本学

2年

生の女子学生244人 (保育科158人, 人間生活学科人間福祉専攻26人

,人

間生活学科健康栄養専攻60人

)を

対象に,2008年12月に調査 を行 った。調査項 目は

,国

立社会保障 。人日問題研究所で行 っている「結婚 と出産に関する全国 調査 (独身者)」 や結婚や家族 に関する先行調査等D∼°を参考に設定 し質問紙調査 を行った。回収 率は

100%で

あった。

(2)結

婚 に対する意識や考え 結婚はこれまで

,誰

で もしかるべ き時期 に経験するふつ うの出来事であ り

,家

族研究において も生殖家族の形成は

,

しかるべ き時期 に達成 される課題 とされていた。 また社会において も期待 された事であ り

,皆

婚規範 も強 く

,結

婚することは当た り前 とする意識が一般的であつたが

,現

在は未婚化が進行 している。表 1は “結婚 しない生 き方についてどう思 うか

"を

尋ねた結果であ

(3)

-100-る。「わか らない」 と答 えた者力沼9.2%と 1番多かったが

,次

いで「賛成」力

M4.7%と

な り,「反 対」は僅か5。

7%の

みであった。現在の結婚は当た り前でな く

,個

人が 自由に行 うことであるとす る考えが浸透 していることがわかる。それでは

,将

来の結婚への意欲はどうであろうか。表2は, この先の結婚の意思 について尋ねた結果である。「必ず結婚 したい」が57.8%,「 で きれば したい」 が32.8%と な り

,必

ず とで きればを合わせ ると90.6%がいずれは結婚 しようと考えてお り,「どち らとも言えない」「あまりした くない」「まった くした くない」 といった消極的・非婚志向 と言え る者は合わせると9.4%であった。大多数は結婚への高い志向性 を示 していた。 表3は “もし結婚するとした ら何歳 ぐらいの時に結婚 したいか

"を

問 うた結果である。20歳か ら30歳 まで と答 えてお り

,そ

の中で25歳 が37.3%と 一番多 く

,次

いで23歳

(19.3%),24歳

(13.1%)の順でこれ らの年齢への集中傾向がみ られ

,卒

業 してか ら5年後の25歳位 までに結婚 し たい と答えた者が79.5%と なった。そ して結婚 したい と思 う平均年齢 は24.6歳であった。 表

1

結婚 しない生 き方 につ い て 表

3

結 婚 した い年 齢 (N==244) (N=244) 調査項 目 人 数 (%) 賛 成 反 対 1 わからない N A 1 表

2

生 涯 の結 婚 の 意 思 (N=244) 調査項 目 人 数 (%) 必ず結婚したい 578 できればしたい ビちらとも言えない 1 らまりしたくない まったくしたくない N_A 1 年 齢 人 数 (%) 20歳 1 21歳 22滝驚 1 23貴 = 24歳 25歳 26膚t 1 27膚 = 28毒 = 29岸 = 30滝農 N A ではどのようなことを結婚に期待 しているのだろうか。図1は “結婚という言葉でどのような 生活の変化があると考えるか

"と

いう結婚生活のイメージを尋ねた結果である。「非常にそう思 う」 と「ややそう思 う」を合わせた「そう思 う」が高かつたのは,「子 どもができる」「好 きな人 と一緒にいられてうれ しい」「家族 としての絆が得 られる」「二人で好みの生活空間をつ くる楽 し みがある」の項目でそれぞれ順に

89.0%,88.9%,87.7%,84.0%と

高率であった。一方,「家事 の負担が増える」「子育てに苦労する」では「そう思う」が

61.0%,50.8%と

5割 を超えた。そ し

(4)

-101-て「や りたいことが 自由にで きる」「自由な時間が増 える」 は「あまりそう思わない」「まった く そ う思 わない」 を合 わせ た「そ う思 わない」が

62.6%,59.8%で

,「そ う思 う」 は僅か10。

7%,

9.0%の みであった。以上の結果か ら

,結

婚生活は大半が不 自由さや負担・面倒 を感 じなが ら

,子

どもをもち家族 を中心 とした精神的充足が得 られると考 えていると捉 えることがで きた。 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 107‐ 25 102=(12 2=112 127:===208

'6棒 49 74当

:畢

160″

D″

a式331 172-331 197-20 78=025 225-綱 :

i彗 ■非常にそう思う ■ややそう思う 口どちらとも言えない 口あまりそう思わない 目まったくそう思わない 図

1

結婚生活観

(N=244)

1.精

神的安定が得 られる

2.家

族 としての絆が得 られる

3.好

きな人 と一緒 にい られて うれ しい

4.二

人で好みの生活空間 をつ くる楽 しみがある

5.経

済的に裕福 になる

6.経

済的に安定する

7.仕

事に打 ち込める

8.や

りたい仕事ができる

9.自

由な時間が増 える 10.やりたいことが自由にできる 11.子育てに苦労する 12.家事の負担が増 える 13.生活が便利になる 14.生活 レベルが上がる 15.相手の親の面倒 をみな くてはな らない 16.親戚づ きあいなどが増 えて面倒 だ 17.社会的に信用 される 18.子どもができる 図2は “結婚に対する考え

"を

尋ねた結果である。「非常 にそう思 う」 と「ややそう思 う」 を合 わせた「そ う思 う」が特 に高かったのは,「子 どもを作 るのであれば

,結

婚すべ き」86.5%,「 安 定 した収入がない とで きないか ら」

84.8%,で

子 どもを作 ることが結婚であ り

,そ

のためには安 定 した収入が必要であるとい う考 えが多数 を占めた。 また,「自分のけ じめ」 (68.9%),「 結婚生 活 をうま くやっていけるか不安」 (64.4%),「 相手 に対するけ じめ」 (62.7%),「 愛情以外 に求め る条件がある」(62.7%)な どの考えが6割を超え

,結

婚は自分や相手 に対するけ じめであるとい ―-102-―

(5)

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 94E=125 115Z451 日■0露451 13-70函 29 :90 13 08 115===2 16 66ヨ

78電 1303日 14 15 16 17

1.相

手 に対 するけじめ

2.相

手の親 に対するけじめ

3.自

分の親への けじめ

4.自

分の けじめ

5.子

どもを作 るのであれば、結婚 すべ き

6.安

定 した収入がないとできないか ら

7.結

婚 は、家族 を作 るため

8.結

婚 する方が幸せな人生

9.結

婚 するのは当たり前 41Z125 74調 94当 10.経済的な安定 を求めて結婚 11.一人では生 きていけないか ら結婚 12.精神的な安定 を求めて結婚 13.結婚 する意味や理由がわか らない 14.結婚生活 をうまくやっていけるか不安 15.離婚 はするべきではない 16.結婚 を意識 しない相手 と付 き合 うべ きではない 17.愛情以外に求める条件がある 10% 20% 30% 40% 5096 60% 70% 80% 90% ■非常にそう思う 口ややそう思う口どちらとも言えない ■あまりそう思わない 日まったくそう思わない 図

2

結婚観

(N=244)

う考えや

,結

婚 に対 しての不安な声

,愛

情だけではない とする考え等があることがわかった。一 方「結婚す る方が幸せ な人生」 と言 う考 えに対 しては「そ う思 う」27.8%,「どちらともいえな い」49.6%,「そ う思わない」22.6%,「結婚するのは当た り前」 とい う考 えに対 しては「そう思 う」が僅か16.3%,「 どちらともいえない」41.0%,「そう思わない」42.6%と な り

,こ

れらの結果 か ら

,結

婚が必ず しも幸せな人生になるとはいい きれず

,皆

婚規範 も弱 まり

,結

婚は自分の意思 によって選んで行 うもの とする考えが多数 を占めていることが本調査か らも明 らかになった。 ところで

,結

婚相手 にはどのような条件 を望んでいるのだろうか。表4は

,結

婚相手に希望す る条件 として19項目を挙げ

,そ

の中か ら2つを選択 した結果である。「性格が合 う」「収入の安定」 がいずれ も

48.0%で

最 も重視 され

,次

いで「価値観」30.3%,「 家庭 を第一に考える」18.0%と な った。 また図

3は

別の間 に対 して,「あてはまる」「ややあてはまる」「あ まりあてはまらない」 「あてはまらない」の中か ら 1つ を選択する

4段

階評価で行 った結果である。「自分が仕事 を続け ることを認めて くれる人がいい」 に対 しては,「あてはまる

J43.4%,「

ややあてはまる」38.1% lQ2棒 17

(6)

-103-とな り

,こ

れ らを合わせた「あてはまる」は81.5%で 多数を占めた。 これら2つの調査結果か ら, 恋愛結婚 を反映 して「性格」や「価値観」が重視 され

,同

時に社会経済的地位 よりも「収入の安 定」が重視 されていた。 また

,自

分の仕事への理解・協力 も重視 し期待 している結果 となった。 表

4

結婚相手に希望する条件 (2つ選択) 調査項 目 人 数 (%) 面値観 性格が合う 杏姿 学歴 蔵業 収入の安定 480 結婚 暦 家柄・資産 1 共通の趣味 1 家事ができる 1 LL事ができる 1 自分を東縛しない 1 自分にない性格 枚入が高い 金銭感覚が似ている 家庭を第一に考える 44 家庭的である 旧手 の居住 地 幌との同居 ヽ.A. 1 エリートサラリーマンや社会的地位の 高い職業に就いている人がいい 自分が仕事を続けることを認めてくれ る人がいい ■あてはまる ■ややあてはまる 日あまりあてはまらない 口あてはまらない 図

3

結婚相手 は どの よ うな人が よいか

(N=244)

5

卒 業後 の進路

(N=244)

調査項 目 人 数 (%) 就職する 進学する 在家庭 N A 1

(3)就

労 とライフコース 表5は卒業後の進路 について尋ねた結果であるが

,95.1%に

あたる232人が就職することを希 望 していた。それでは仕事 と結婚 もしくは出産

,子

育て との関係 について どのように考えている のだろうか。国立社会保障 。人口問題研究所で行われているライフコースをもとに調査 をした。 図4は理想 とする人生の タイプと理想は理想 として実際にな りそうな人生のタイプについて尋ね た結果である。「理想のライフコース」 をみると,「再就職」(結婚 し子 どもを持つが

,結

婚あるい は出産の機会にいつたん退職 し

,子

育て後に再び仕事 を持つ)力も5.2%と 多 く

,順

に「両立」(結 婚 し

,子

どもを持つが

,仕

事 も続ける

)19.7%,「

専業主婦」(結婚 し子 どもを持 ち

,結

婚あるい は出産の機会に退職 し

,そ

の後は仕事 を持たない

)10.7%で

あ り

,結

婚 もしくは出産後

,職

業か

(7)

-104-ら離れて家族役割だけに専念するという「専業主婦」型は1割程度 と少なかった。 とはいえ,「実 際にな りそ うなコース」では,「再就職」は1番多い力湾4.3%に 減 り

,そ

の分約

10%ず

つ「非婚就 業」(結婚 をせず

,仕

事 を続ける

)と

「専業主婦」 に上乗せ された結果 となった。つ まり「再就 職」 を理想 とする人で も。現実には結婚 しないで仕事のみに生 きる「非婚就業」 になるのではない か

,あ

るいは就業 しないで「専業主婦」 としての生 き方になるのではないか

,と

感 じているので ある。 このことは結婚 に消極的な者がいること (表

1)や

,そ

れに加え先 に述べた結婚 について の考えで

,子

どもがで きるのが結婚であることか ら

,現

在の子育て環境や就業状況の厳 しさか ら 現実には再就職は困難 とい う思いがあることが考えられよう。 □理想のライフコース ロ実際になりそうなライフコース 図

4

理想 。実際になりそうなライフコース

(%)(N=244)

また図 5は

,別

の問いに対 して,「あてはまる」「ややあてはまる」「あまりあてはまらない」 「まった くあてはまらない」の中から1つ を選択する

4段

階評価で行った結果である。「あてはま る」 と「ややあてはまる」を合わせて「あてはまる」 とし,「あまりあてはまらない」 と「まった くあてはまらない」 を合わせて「あてはまらない」 として教ると,「子 どもは自分の手で育てた い」は50。

9%と

48.4%,「 結婚 しても独 り立ちができる収入ある仕事 したい」は44.3%と 54.5%, 「結婚 したら仕事を辞めて

,趣

味や習い事を楽 しみたい」は33.6%と65.2%,「 子 どもがいても仕 事 をフルタイムで育てたい」は20.4%と 78.3%と なり

,仕

事を続けたいという経済的自立志向が 伺えるが

,子

育て期における親役割 との調整が問われるのである。いずれにしても

,こ

れらの女 性のライフコースから

,女

性の生涯の中で女性にとっても仕事を抜 きにした人生設計は考えられ なくなってきていると言える。 無 回 答 そ の 他 非 婚 就 業 D I N K S 両 立 再 就 職 専 業 主 婦 ―-105-―

(8)

子どもは託児所や保青国にあずけないで自分の手で育てたい 結婚しても独り立ちができるくらいの収入がある仕事がしたい 結婚したら仕事を辞めて、趣味や習い事を楽しみたい 子どもがいても自分のやりたい仕事をフルタイムで続けたい ■ あ やA や ヽ ロ ロ 口 目まつたくあて 図

5

結婚 、子育 て、仕 事 に対 しての考 え

(N=244)

(4)性

役割観 性役割観はその社会で期待 される姿 を示す文化 と言えるが

,家

族形成や家族役割 と言つた『家 族』について考える際には重要な視点であると考 えられる。図6は性別役割分業観 と女性の社会 進出志向の側面か ら性役割観 を調査 した結果である。「非常 にそう思 う」 と「ややそう思 う」 を合 わせた「そ う思 う」 という回答が多かった順でみると,「女性の社長や政治家が もっと増 えたほう が よい」

(49.6%)が

一番多 く

,順

に「男の子 は男 らしく

,女

の子 は女 らしく育てた方が よい」 (43.0%),「 家庭 にとつて重要なことの最終決定は夫が行 うほうが よい」 (34.1%),「 妻が外で働 き

,夫

は家事・育児 を行 う夫婦が増 えたほうが よい」

(11.0%)と

な り

,こ

の項 目は「 どちらと もいえない」が半数以上の60.7%であつた。女性の社会参加 も活発 にな り

,結

婚 も男女の対等な 人格的結びつ きであると言われているが

,こ

のような結果 をみると

,従

来の性別分業観 を反映 し た偏 りも認め られる。 女性の社長や政治家がもっと増えたほうがよい 男の子は男らしく、女の子は女らしく育てたほうがよい 家庭にとつて重要なことの最終決定は夫が行うほうがよい 妻が外で働き、夫が家事・育児を行う夫婦が増えたほうがよい ■非常にそう思う 目ややそう思う 口どちらとも言えない 口あまりそう思わない 日まつたくそ 図

6

性役 害l観

(N=244)

一-106-―

(9)

(5)家族観 と子 どもに対する意識 表6は最初の子 どもを持 ちたい年齢 について尋ねた結果である。第一子 を持 ちたい平均年齢は 25.4歳で

,結

婚年齢が24.6歳であったので

,結

婚 した らす ぐに子 どもを希望するという考え方で あった。 また表7は希望する子 どもの数について間 うた結果である。

2人

が1番多 く

,次

いで3 人 とな り

, 2人

か ら

3人

が多かった。 表

6

第一子 希望年齢

(N=244)

20歳 21歳 22自屁23J驚 24歳 25膚 = 26膚= 27膚 = 28月│ 29膚 = 30歳 31歳 32膚 = 33歳 N A 人 数 1 1 1 (%) 1 12〔 表

7

希 望 子 ど も数

(N=244)

調査項 目 人 数 (%) 子どもはいらない 1ン ヽ 2A 3人 320 1人 5人 以上 それでは結婚後の家庭生活や家族 についてどの ように考えているのだろうか。図7は13の質問 項 目について,「賛成」「どちらか といえば賛成」「どちらか といえば反対」「反対」の中か ら 1つ を選択する

4段

階評価で行 った結果である。「賛成」 と「どちらか といえば賛成」 を合わせた回答 を「賛成」,「どちらか といえば反対」 と「反対」 を合わせた回答 を「反対」 としてみてみると, 「賛成」 として9割以上が支持 した考えは,「育児は同等 に分担すべ きだ」 (94.3%),「 子 どもが小 さいうちは母親は家にいるのが望 ましい」 (93.0%),「 結婚後 も自分の目標 を持つべ き」(92.6%) で

, 8割

以上が支持 した考 えは,「子 どもは持つべ き」 (83.2%),「 自分の意見や気持 ちを正直に 伝 えるべ き」

(81.9%)で

あった。 また「子 どもの しつけは母親の責任 だ」 と言 う考 えに対 して は,「反対」が75.8%であつた。一方「結婚に犠牲は当然」や「夫は仕事

,妻

は家」 と言 う考えは 「賛成」「反対」が五分五分 に近かった。 これ らの結果か ら

,男

女は平等 にな り

,家

族内で も自己 目標 を維持する考え等

,個

人化 され新 しい家族のかたちが見て とれたが

,依

然 として従来の規範 に捉われた家族 を支持する考 えや

,分

業規範への根強い意識 も伺われた。 また

,先

の結婚に対す る考えで も明 らかであったが

,子

どもは結婚 してか らと言 う考えが強 く

,子

どもに対 しての考え ―-107-一

(10)

│ 152///r │ 172 □賛成

口とちらかといえば賛成

口どちらかといえば反対

日反対

NA

7

家族 観

(N=244)

1.結

婚 しても1人生には結婚相手や家族 とは別の 自分だけの 目標 をもつべ きである

2.結

婚 した ら,家庭のためには自分の個性や生 き方 を半分犠牲 にするのは当然だ

3.結

婚後 は,夫は外 で働 き

,妻

は家庭 を守 るべ きだ

4.結

婚 した ら

,子

どもは持つべ きだ

5.少

な くとも子 どもが小 さい うちは

,母

親 は仕事 を持 たず家にいるのが望 ま しい

6.い

ったん結婚 した ら

1性

格の不一致 くらいで別 れるべ きではない

7.育

児 は夫婦が同等に分担すべきだ

8.子

どもにできるだけ高い水準の教育を受けさせるためには,生活面での多少の犠牲もやむをえない

9.休

日は夫婦子 どもが干渉 しあ うことな く,それぞれが自分の趣味や希望 に従 って自由な時間 を過 ごすべ きだ 10.たとえ相手 を怒 らせることになっても,自分の意見や気持 ちを正直に配偶者に伝 えるべ きだ 11.家庭 はくつろぎの場所だか ら礼儀 や気づかいは無用だ 12.将来のことを思いめ ぐらすより、その 日その 日の生活 を充実 させたい 13.子どもの しつけは母親の責任 だ も家 族 の あ りよ うに大 き く関 わ つて い る とい え る。 表8はこどもを持つ ことの意義 を尋ねた結果である。子 どもがいると「家庭が明る くなる」 と 答えた人は90.2%と 圧倒的に多い。逆 に「老後の頼 りになる」「子孫 を絶やさない」 と答 えた人の 割合はそれぞれ

23.0%,21.3%で

あつた。 また

,老

後 を子 どもに頼 るつ もりかを尋ねた結果 (表

9)を

みると6割以上が「考えたことはない」 と答えた。 さらに老親扶養についての考え (表10) は本調査か らは「良い習慣」「わか らない」「当た り前の義務」にそれぞれわかれた。 このように, 子 どもは家庭 を明る くし

,自

分 に楽 しみをもたらす存在 として考えられていることがわかった。 ―-108-―

(11)

8

子 どもの価値 (いくつ で も選択可) 調査項 目 人 数 (%) 育てることは楽しい 子どもがいると家庭が明るくなる 老後のたよりになる 家業を継いでくれる 家名や財産を継いでくれる 1 子孫を絶やさない とくによいことはない その他 表

9

自分 の老後 を子 どもに頼 るか

(N=244)

調査項 目 人 数 (%) 隕るつもり 瞑るつもりはない 考えたことはない その他 ЧA 表

10

老親扶養 についての考 え

(N〓

244) 調査項 目 人 数 (%) 良い習慣 子どもとして当たり前の義務 26( 施設・設備が不備でやむを得ない 良い習慣ではない わからない その他 N A

3.お

わ りに かつては結婚するのは当た り前で

,結

婚 しない人生は選びに くかつたが

,現

在では結婚 しない 生 き方に対する世間の評価 も寛容 にな り

,結

婚は人生の目標ではな く個人の選択 に委ね られるよ うになる等

,結

婚観は大 きく変化 している。就労 とライフコースをめ ぐる意識か らも

,女

性 にと って も仕事 を抜 きにした人生設計 は考 えられな くなって きてお り

,女

性は従来の性別役割観のゆ らぎの中で

,パ

ー トナーに仕事や家事

,子

育て等の家庭生活への協力や分担 を求めている。結婚 や家族形成への志向性は高 く

,本

調査 においては

,20代

半ばで結婚 し子 どもも

2, 3人

持 ちたい と考 えている者が多かった。 また子 どもは結婚 してか らとい う考えが強 く

,子

どもは家庭 を明る くする存在で子 どもを育てることは楽 しい と捉 えている者が多かった。そ して

,家

族 に精神的な 拠 り所 としての絆 を求め

,さ

らに家族や家庭の中にあって も個人 としての生 き方 を大切 にしたい と言 う考 えを持 っている。 これか らは自らの生 き方のビジ ョンが問われ

,現

在の家族 においては 家族間での意思調整が重要な鍵 になると考 えられる。 また少子化の問題 については

,労

働のあ り 方や保障の問題等

,こ

の ような状況にある家族 を支援する施策について

,更

なる見直 しや改善が 必須であると思 う。 ―-109-―

(12)

参考文献

1)国

立社会保障 。人口問題研究所編集 :平 成17年わ―が国独身層の結婚観 と家族観

2)リ

クルー ト発行 :結 婚情報誌「ゼ クシイ」

3)中

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者の性役害l観の構造 とライフコース観お よび結婚観

,立

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36巻第

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沢え彦 :新 版新 しい家族学

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,1996

5)石

川実編 :高 校家庭科 における家族 ・保育・福祉 。経済

,家

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2

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石多希子他 :変 化する社会 と家族

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吊社

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7)内

閣府 :少 子化社会白書

,平

成20年版

8)山

田昌弘 :迷 走する家族

,有

斐閣

,2007

―-110-―

表 8  子 どもの価値 (い くつ で も選択可 ) 調査項 目 人 数 (%) 育てることは楽しい 子どもがいると家庭が明るくなる 老後のたよりになる 家業を継いでくれる 家名や財産を継いでくれる 1 子孫を絶やさない とくによいことはない その他 表 9  自分 の老後 を子 どもに頼 るか (N=244) 調査項 目 人 数 (%) 隕るつもり 瞑るつもりはない 考えたことはない その他 Ч A 表 10  老親扶養 についての考 え (N〓 244)調査項 目人 数(%)良い習慣子どもとして当たり

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