ば法人格否認の法理……の裏がえしともいうべきものとして,形式上会社損害 なるものを受傷者個人の損害として同人名義で請求させても実質論としてはす っきりするような,財布共通の原則の支配する場合には,受傷者に対する加害 行為による会社の減収を会社名義で賠償請求させることも妥当しされうる。」こ の他,内田・前掲註(1)433頁も法人格否認の法理に言及している。 (24) BGHZ61, 380. (25) 第三者への保護効を有する契約と構成することにより A 会社の請求を認めるべ きことを示唆する見解として,Schmidt, Karsten, Wohin führt das Recht der Ein-mann―Gesellschaft?, Kritische Überlegungen zum Urteil des BGH vom 13. 11. 1973, GmbHR 1974, 178.
(26) Hüffer, Uwe, Eigener Schaden des Alleingesellschafters, Drittschadensliquidation oder Vertrag mit Schutzwirknng bei Schädigung der Einmann-GmbH, NJW 1976, 83, 85.
(27) Mann, Fredric A., Anmerkung, NJW 1974, 492. (28) WM1977, 461.
(29) Hüffer, Uwe, Anmerkung, NJW 1977, 1285 ; Mann, Fredric A., NJW 1977, 2160. (30) 一人会社においては,損害額の算定に特別な考慮が妥当するかどうかについて
は,議論がある。否定的な見解として,Lieb, Manfred, Schadersersatzansprüche von Gesellschaftern bei Folgeschaden im Vermögen der Gesellschaft, S.385, 386, in : FS Fischer (1979).
(31) 学説の多くの賛成を見ている。Vgl., Mertens, Hans―Joachim, §13Anh. I Rn.46, in : Großkommentar zum GmbHG, 7. Aufl.(1979). ただし,本判決は,加害者に 保護すべき利益がないことを根拠に個人財産への賠償給付を容認している。こ の点については,保護されるべきは会社債権者の利益であって加害者の利益で はないとの批判がある。