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自治体支援に係る父親支援マニュアルの作成 研究分担者

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Academic year: 2021

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131 令和2年度 厚生労働科学研究費補助金

(成育疾患克服等次世代育成基盤研究事業(健やか次世代育成総合研究事業) 分担研究報告書

自治体支援に係る父親支援マニュアルの作成

研究分担者 立花 良之(国立成育医療研究センター こころの診療部 乳幼児メンタルヘルス診療科・診療部長)

研究要旨

これまでの男性支援は、職場と直結した産業保健の機関での対応が主であった。一方、父親が メンタルヘルスに変調をきたすと家族への影響は避けられず、その際には母子保健の機関の対 応が必要となる。しかし、これまで産業保健と母子保健、児童福祉との連携は少ないという現 状がある。本研究では、父親、ひいてはその家族を包括的に支援していく情報源となる、自治 体のための父親支援マニュアルを検討した。次年度には、地域親子保健関係者の観点からの父 親支援の在り方もマニュアルの内容に取り入れ、父親支援の介入研究のプログラムを作成す る。

背景:昨今、父親支援の単一的になりがちな体制を見直し、周辺環境、つまり家族支援も含め た包括的な支援体制の構築が求められている。

方法:産業保健と家族心理学の専門家にそれぞれヒアリングをおこない、父親支援の在り方に ついて検討した。

結果:専門家へのヒアリングに基づき、父親支援のマニュアルを検討した。

考察:各保健領域において社会情勢に合わせた支援が行われ、体制が構築されてきた。領域や 専門性の違いは、時に支援における視点の違いを生み出すものであるが、領域をつなぐ情報の 提供がなされることで、その視点の違いこそが、父親と家族を理解するための複合的な視点や 包括的な支援体制を作り上げていくものと考える。

結論:自治体のための父親支援マニュアルの検討にあたって、これまでその領域で支援を続け てきた専門機関及び専門家の積み上げてきた産業保健や家族心理学の治験が役立つことが示 唆された。本研究では、複数の保健領域の知見をつないでいく作業を重ねる必要がある。

次年度への課題:関係者の声をさらに盛り込むため、地域親子保健の観点からの父親支援の在 り方についても検討し、介入プログラムを作成する。

研究協力者:

五十嵐 千代(東京工科大学医学保健学部看護 学科・教授)

小野寺 敦子(目白大学心理学部心理カウンセ リング学科・教授)

吉原 佐紀子(特定非営利活動法人ここよみ・

代表理事 世田谷区子育て支援 コーディネーター)

菰田 敦子(国立成育医療研究センター ここ ろの診療部 乳幼児メンタルヘルス 診療科・研究補助員)

坂田 隆美(国立成育医療研究センター ここ ろの診療部 乳幼児メンタルヘルス 診療科・研究補助員)

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132 A.研究目的

これまでの男性支援の体制としては、職場に 設置された機関において、産業保健師や産業医 などが行うことが主であった。企業で働く父親 がメンタルヘルスに変調をきたすと家族への 影響は避けられず、その際には母子保健を中心 とした保健センター、子ども家庭支援センター 等、母子保健の機関の対応が必要となる。しか し、これまで産業保健と母子保健、児童福祉と の連携は少ない現状がある。本研究では、それ らの保健領域をつなぐことを目的とし、自治体 向けの情報源となるマニュアルの検討を行っ た。

B.研究方法:父親支援マニュアルの検討 産業保健と家族心理学の専門家に対して、そ れぞれの観点からの父親支援の在り方につい てヒアリングをおこなった。

C.研究結果

産業保健分野のパートは、産業保健師として 日本の産業保健分野をけん引してきた五十嵐 千代氏(東京工科大学医療保健学部看護学科教 授)の見識を報告する内容とし、日本における 産業保健支援の現状が伝えられた。中でも、日 本において、労働者数の6割(およそ3500万人 程度)となる、中小企業の勤務者に対する支援 の必要性が述べられた。本研究の課題である包 括的な支援の方策の1つとなる、産業保健師や 地域の保健師、臨床心理士らによる中小企業へ の定期的な訪問・相談業務が提言された。家族 心理学分野のパートは、1990年代から率先して 父親研究を続けてきた小野寺敦子氏(目白大学 心理学部心理カウンセリング学科教授)の臨床 及び研究に係る見識を報告する内容であった。

生涯発達の視点でみると男性にとっての育児 は子どもの好奇心に訴えかける性質を含むと いう、父親の特性が述べられた。父親と母親が 育児において同じ役割をする必要はなく、父親 の積極的な育児への参加においては「サポータ ー的立場から、自分のためとなる育自」という 考えも有効であるとされた。育児を楽しむこと

は、父親のメンタルヘルスにもいいこと、また 将来的な父親支援につながる様な、より包括的 な、父親教育の必要性にも言及している。

D.考察

各保健領域において社会情勢に合わせた支 援が行われ、体制が構築されてきた。領域や専 門性の違いは、時に支援における視点の違いが 生じるものである。しかし、本研究における目 的である、領域をつなぐ情報の提供によって、

その視点の違いこそが、父親と家族を理解する ための複合的な視点や包括的な支援体制を作 り上げていくものと考える。

E.結論

男性、ひいてはその家族を包括的に支援して いく情報源となる、自治体のための父親支援マ ニュアルの作成には、これまでその領域で支援 を続けてきた専門機関及び専門家の積み上げて きた‘知的財産’を詳らかにすることがいかに重 要であるかが分かった。本研究では、複数の保 健領域の知見をつないでいく作業を重ねる必要 がある。そのため、次年度は、関係者の声をさ らに盛り込むため、地域親子保健の観点からの 父親支援の在り方についても検討し、介入プロ グラムを作成する。

F.研究発表 1.論文発表 なし 2.学会発表 なし

G.知的財産権の出願・登録状況

(予定を含む。)

1.特許取得 なし 2.実用新案登録 なし 3.その他 なし

参照

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