描
⊂コ『マネジメ ン ト・ジャーナル』第3号 は、発刊 の理念 にたち戻 り、査読論文 を中心 に編集 した。
また特集 を 「経営学の対象の見直 し」 とし、経営学の方向性 を示す性能の良い羅針盤作 りに励 むこ とに した。
査読論文は大学院で経営学関連の研究科 を擁 しているところを対象 に公募 した。今回7本の応募 があ り、最終的に3本が採択、掲載 されることになった。査読は経営学関連学会でご活躍の第一線 研究者 にお願い し、25名の方か らご快諾 を得た。1論文につ きテーマに見合 った専門領域 をもつ審 査員2名 に査読 をお願い した。査読者一覧 は巻末に記 した。私学の研究所であって も、学会並みの 査読体制 をとることがで きたことは、今後の研究雑誌編集にとって、大 きな自信 となることは間違 いないであろう。
一方、依頼論文の特集テーマである 「経営学の対象の見直 し」では、 ご多忙のなか3名の研究者 に寄稿 していただいた。
最初 は麗揮大学の大橋照枝氏 による 「ブー タンのGNH (国民稔幸福)国家経営 に学ぶ 一日本の 小規模 自治体 で もと り組める
‑
」である。同氏 はわが国におけるGNH概念構想 の先駆者である。また幸福概念の測定指標設計者で もある. ときに、幸福度世界一のブータンに現地調査 に果敢 に出 かけてい く(失礼 !!)。単なる外 国の事例紹介 にとどまらず、わが国への幸福思想 の浸透 を試みる。
荒川区の "幸福度"をGAH(グロス・アラカワ・ハ ッピネス)と名づけ、本論で具体的に展開される。
つ ぎに明治大学の小林‑氏 には 「経営戦略論のフロンティアー その現状 と課題」のタイ トルで執 筆 していただいた。経営学の主領域のひとつである "戦略論"に正面か ら取組み、従来型研究領域 の偏 り4側面 に鋭 く切 り込み をかける。そればか りではな く、4側面それぞれに新 しい方向づけを 示す ことによって、旧戦略論か ら新戦略論へのシフ トを試みる。単 なる評論ではな く、具体的な提 言が用意 される。文献 も質量共に豊富である。氏その ものが まさしく戟略論のフロンテ ィアなので ある。
三人 目は桜美林大学の馬越恵美子氏の「経営学の見直 しと異文化教育の効用‑ モノか らヒ ト‑ ‑」
である。氏は留学の経験 を活か し国際文化の領域でのグローバルな研 究を得意 とす る。他 国研 究者 との異文化 にかんする共同研究は、他 に類 をみない鋭い分析視点をもつ。本稿では経営学の領域 を 国際文化か ら教育の面に拡大する。教育面で もガラパ ゴス化が始 まっている昨今、地味ではあって も本質的、基盤的な指摘 は人的資源分析の視点か らも経営学の領域設定面で一石 を投ずることにな ろう。
査読ずみ投稿論文は3本である。 まず明山健師論文 「EU型マネジメ ン ト ・システム ー戦略的M
& Aとコーポ レー ト・ガバナ ンス ー」は、CGのEU版 を分析 課題 とす る.その焦点は企業 レベル のM &A戦略におかれる。
つ ぎの飯塚重善論文 「ビジ ョン提案型デザイン手法を用 いたプロモーシ ョン企画実践‑ペルソナ の設定 に関す る試み
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」 は、ICTの応用分野の 1つ にプロモー シ ョン企画 を据 え、その問題解決 のための手法 としてビジ ョン提案型デザインの有用性 を提案す る。具体的にはペルソナ設定が試みられる。
さらに加藤里美、梁良論文 「中国の大学生 における企業選択 に関す る噂好一希望就職先 と仕事 の 属性 における重要性一 」は、留学生である中国人の職業や仕事 の選択属性分析 を しつつ、英語学科
と日本語学科専攻での違い を考察す る。ある意味で今、話題 のテーマの1つである。
経営学 の大 きな くくりでは、寄稿論文がそれぞれ国家経営、異文化経営教育、経営戦略の対象領 域 での新提言があった。統一論題 「経営学 の対象の見直 し」の意図 を十分 に踏んだ内容 になってい ると思われる。 また投稿論文 では、それぞれM & AとCG、製品開発、職業選択の国際比較が主 題 になっている。本誌 を支 えて くれた寄稿者、投稿者 に改めて感謝の意 を表 したい。
神奈川大学国際経営研究所 所長