長崎大学教育学部紀要 一人文科学 ‑ N0.59,35‑49(1999.3)
井川怪亮 小浜ワークシ ョップ 1998
Se i r yoI KAWA:WORKSHOPi nOBAMA 1998
は じめに子 どもたちが主役だ った
この ところ情報革命 とよ く言われ る。情報誌 ,広告等の伝達の早 さやその数量,そ して, 映像 としてカメラ及び写真,ビデオ,テレビ等な どの性能の良さやその高度 さに 目を見張 るものがあ る。私 は手仕事が一番だ と主張 している人間なので,当然のご とく無縁であ る と思 っていたワープロが, この ところ身近 な ものになって しまった。 これ らもどん どん改 良されて便利 にな って学生が新 しい機種 で 自慢す る光景を見て,時代 に取 り残 されそ うな 気 にさせ られ る。 また,私は出来ないが, もっ とポピュラー化 されて きた もの としてパ ソ コンや イン ターネ ッ トが現代情報化社会を構成 してい る と言われ,妙な気持ち とな り焦 り さえ覚 える。
ところで,子 どもたちには これ らの情報革命が恩恵 と受け止め るか,香,弊害 を もた ら してい るのではなかろ うか。何れに して も,その影響 を直撃的 に受 け続け,与 え られ続け ている.テ レビのアニ メマンガ等はその代表的な ものだろ う.一昨年 までは タマゴ ッチブー ム,また,今ごろはフ ァミコンでな く小 さな空間 (布団や車の中で もどこで も) に閉 じこ もって出来 るゲームボー イに どっぷ り浸 っている子供達 が とて も気 にな り心配であ る。
私 の研究室 の学 生 たちの 間 で も, この ごろの業者 星 さん が利 用 して い る携 帯 電話 や PHSが大活躍 してい る。普通の電話の存在 な ど忘 れ るほ どの, どこにい ようとも即 ,意 志疎通の伝達 が迅速 に出来 るので,彼 らに 「本 当にすごいね」 と言 えば,「皆持 っていま す。 もう,中学生で も持 っています よ」 と言 う。「へ えー,中学生 で も ?本 当に ?それ じ ゃあ,それな りの意志疎通の意味の問い直 しを しない とね」 と言 った後 ,私の頭 は一時的 にパニ ックに陥 って しまった。
子 どもだか らこそ 自然 に触れ させ ようとその必要性 を唱 えて来た我 々教育的配慮型人間 スタ ッフは, この ような事態 に何 をすれば よいのだろう。 その時代性 に合わせた この よう な情報化社会 に反映 した教材 を考 えることも一案であ るだろう。けれ ども気 に しなが らも 心配な情報化社会 に対抗す るもっ とフ レッシ ュな ものはないだろうか0
秋の彩典 , さ りげな くアー トす うで
ところで,長崎の温泉 どころ といえば小浜温泉がす ぐに出るほ どだ。 そ こは時代の流れ とともに過疎化や少子化の現象に向かっている。それに負けず地元の青年達 が我 が故郷 を 美 し く楽 しい町 にす るように と, ここ数年 "小浜は花 い っぱいにす うで''(小浜弁 で,小
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浜を花一杯 に しようとい う意味) とい うタイ トルでその活性化 を図っている。
一昨年 (97年)の夏が過 ぎた ころ,そ この世話人であ る城谷雅 司氏か ら 「今年の11月に 小浜の旅館の ロビーを使 って美術の作品展 を して くれませんか」 とい う相談が入 った。私 は願 って もない長崎 とい う一地方の, しか も,歴史的な温泉町の旅館街 に作品が飾れ るな んてめ ったにないチ ャンス と思い,す ぐに
OK
を した。私は研究室の学生 を集めて,小浜温泉旅館作品展の話 を した ら,彼 らもす ぐに賛同 して くれた。続いて城谷 さんか ら作品展のパンフレッ ト図案 も早急 に作成 して欲 しい との依頼 があ った。その印刷 はオールカラー とい うか ら,我 々文化活性化のボランテ ィア活動 に明 け暮れている身に とれば,誠 に賛沢な話である。
学生達 と発表する会場の下見に行 ってみた。温泉の湯革が道路上 に も くも くと上がって いるのが印象的であ る。旅館では従来型の よ くや るパネルでの展示は避 けるように して, 極めて 日常的な雰囲気の中で作品を設置 してみたい。それか ら,道路上 に も作品の設置が 可能 な らそれ も考 えてみたい。 (註1)0
同展のパ ンフ レッ トのコメン ト
"一般的には,野外作品はす ぐモニ ュメン トとか彫刻 とかそ うい うものを連想 しがちで すが, もう少 し生活空間その ものについてアー トとい うものを考 えてみます と,例 えば家 の足根 に樋があった り瓦があった りするような,そ うい う自然 と生活を結びつける一 つの 器,そ うい うレベルでアー トとい うものが成立 しないか,とい うことを試 みているのです。
室 内では坐 った り立 った り,いろんな仕草を しなが ら生活を している。そ こには ものを 収納 した り,あるいはあるものを使用 した りあるいは机 があった り,さまざまな ものが生 活す る上での必要品 となるO この ように必要 となるアー トがあ って も良いはずなのに,何 かその ような必要品 とい うよりも,アー トとい うものを仰 々し くしています と, どうして もアー トは一般的でな く普通 とは違 う世界である と思い込 んで しまいますね。先 にも言 い ま した ように,生活 をする上での必要品 となるアー トとは どの ような ものかを探 ってみた い と思います。 つま り, この よう に住居内外を全体的に見た生活空間 と言 えるような レベ ルでアー トを試みます。
今回の試みはそ うい う意味 でさ りげない芸術品 と称 してみた くな りま した。 そ こには強 い主張はないけれ ども,生活観 と調和を試 みた りして新たな美のあ りようを提示すること にな るで し ょう。"
地元の青年達は全面的に我 々の主張 を受 け入れて くれ,特 に私たちの芸術的 コンセプ ト を理解 しようと努めていた ことである。
プ ロックイベ ン トの打ち合 わせ
昨年夏の,N&C日韓国際交流展 (註2)の準備打ち合わせの真 っ最中に,小浜の城谷 氏がや って来 た。「また続 いて昨年 と同様 に美術展 をお願 い したいのですが‑ ・。 今回は イ ベン トを して も後 に残 るものを考 えてや って くれないですか」 と伝 え られ,その場で私は す ぐさま 「ブ ロックがいいです よ。花いっぱいの花壇の イメージ として もいい し。それに 子 どももご年配の方 に も運 びやす く,扱 いやすい し,ブロ ックの数 は300個 あれば一列 に 並べて もおお よそ100メー ターになる し, とりあえず,ブ ロ ックを一 つの案 としてみ ま し
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よう」 と言 う と,「コン ク リー トブ ロ ックな ら私の商売柄 関係あ る もので,す ぐにで も安 く手 に入 ります よ」 と城谷 さん。 「丁度11月頃韓 国 との交流展 があ り,学生達 を連 れて小 浜へ押 しかけます よ」,「それは願 って もない こ とです。国際交流 は大歓迎 です」等な ど話 が弾んだ。
国際交流展は本来 な ら学部挙げての行事であ るべ き ところ,一研究室で行 ったが,それ だけに研究室の学生達 が一致 団結 して,手際 良 く事務的な事項 を難無 く進 め,スケジ ュー ルを実行 し,私 を支 えて くれた。
さて,呼びかけでは "300個 のブロ ックに‑''であ ったか,小浜事務局 か ら 「80人以上 の小学生 が来 る とい う情報 も入 ってい る
」
と連絡 があ り 「それな ら,500個 は用意 して く ださい」 と伝 える。ブ ロックに色 をつ けよ う./そ して,遊ぼ う /
当 日 (11月8日 ・日曜 日)がや って きた。朝7時 に大学 を出発 して8時前 に会場 であ る 小浜マ リーンパー クに到着 した。小浜事務局はテン トを随所 にたてて くれていた。絵の具 調整 グループ と受付 グループ と記録 グループ とでそれぞれ仕事 が始 まった。
以下 の文 ((Dか ら(彰まで)は,当 日の記録 をテープか ら書 き起 こした ものである。
① オ リエンテー シ ョン (10:20‑),受付 (10:00‑10:15)
(井川)「これか らワー クシ ョップを開催 します。"色 をブ ロ ックにつけ よう /そ して, 色をぬ って遊ぼ う ./''とい うタイ トルで開催 しますo これか ら,今 日の全体のスケジ ュー ルをまず説 明 したい と思います。 この作業 に当た って10分程度のオ リエンテーシ ョン とし て大体 の概略 を話 します。 その後,10時半頃 か ら,着彩 を始 めますが,ブ ロ ックに皆 さん が色 を塗 り,午前 中には仕上 げていただ きます。昼 か らは各班 で色を塗 ったブロ ックを, 持ち寄 って遊びます。 これは色 を着 けたブロ ックを組 み立てて遊ぶ とい うことが2回あ り ますので,最後 まで よろ し くお願 い します。 尚,作品の鑑賞会 を しま し ょう。最後 に,感 想文 を書 いていただ き,ついでに,皆で記念撮影等 を しま し ょう。
それか ら今 日は,韓 国か らお客様 として韓 国の国立大学 である昌原 (チ ャンウ ォン)大 学 の先生 と学生の メンバーの方 々が7人見 えています。後でまた紹介致 しますけれ ども, 韓 国の学生の方 々もそれぞれの班 に入 っていますので皆 さん と一緒 に楽 しみま し ょう.
ところで,300個のブ ロ ックに色 をつけ よう と呼びかけま したが,今 日は多 くの方 が参 加 されま したので,500個用意 しま した。 これか ら色 をつけて遊 びますが, まず これに当 た っての注意事項 があ ります。皆 さん 1人当た りにブ ロ ックは3個 か ら5個 ぐらい色を塗 っていただ きます。 そ して,色 については,例 えば黄色を塗 る場 合には思い切 り刷毛で塗 って くだ さい。 で,その色の大 きさの面積 はブ ロ ックの半分 よ りも大 きい ぐらいの感 じで す。 ブ ロ ックにあ る穴 の中 もまた外側や全体 に も塗 って ください。 その次 に1ブ ロ ックに つ き,2色 か ら3色程度 を 目処 に して塗 って くだ さい。 ここで大事 な こ とは,他の色 と混 ぜない ことです。黄色は黄色。黄色の刷毛 を別の色,例 えば青色の中に入れない ように。
また,で きるだけ平面的 に色 を塗 るように して くだ さい。塗 り方 によればブロ ックの下地 がかすれて見 えて もいい し,ブ ロ ックの色その ものを残 して も構 いません。
次 に,セロテープを使 って塗 る方法があ ります.予め黄色を塗 りそれが乾いた後でその 上 にセ ロテー プを貼 ります と, この ようにテープは透 明なのでち ょっ と見 えませんが, こ
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の上 に色 を塗 り,その塗 った後 にテープをはがす と黄色の色が出て来 ます。 これをマス辛 ング と言 います。今度 はブ ロ ックに直 にガムテープでマスキング した例です と,色を塗 っ て乾 いた後ではが してい くと,ブロ ックの地 の色が見 えて来 ます。 この ようなや り方 でい ろいろ と応用 してい くと色んな模様や表情 が出来 ます。 ここに M とい う字 を書 いて もい い し色んな形 で も構 いません。好 きな模様 を作 ってマスキング し絵 の具 をつけ る。 そ うし てか らテープをはがす と色が出て来 ます。 この ように して塗 り終 えて出来上 が った着彩 さ れたブ ロ ックは各班の後 ろ側 に,それぞれ板状 にな った段ボール を敷 いていますので,そ の上 で乾燥 させ て下 さい。
それか ら各班 の真 ん中に各色が置 いてあ ります。各色 コ ップの横 にラベルが貼 ってあ り ますね。青 と書 かれていた ら,それは 『次は青 を塗 りま し ょう』 とい うことで青 を塗 る と い うふ うに しなが ら,塗 り終 えた ら色 コ ップを順番 に回 していただけます か。 そ して,ブ ロ ックを3個分塗 り終 えま した ら,班長 さんに真新 しいフ ロ ックに追加 ・着彩 していいか をたずねてか らそれを運 んで ください。
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人 当た り最高5
個 ですが, もっ と着彩 の早 い人 は7個 ぐらいにな るか も分か りませんね。ところで,今 日のス タ ッフの役割 についてですが,総合的 な司会は私,長崎大学 の井川 です。 よろ し くお願 い します。 それか ら手伝 って下 さるお兄 さんお姉 さんは長崎大学の大 学院,学部の皆 さんです。 あ と,各班 には,韓 国か ら先 ほ ど紹介 しま した昌原大学 の方 が それぞれ入 ります。 1班の方 は徐珍照 (ソウ ・ジン ヒ) さんですね。次は2班の方,班長 さん も,長崎大学 に今留学 している李男美 (イ ・ナン ミ) さんです。 そ して, この度,莱 ま した金南沫 (キム ・ナンスウ) さんです。 それか ら,3班川 田泰子 さんの ところは声虞 淑 (ユン .ジンスク) さんです。それか ら4班,妻泳均 (カソ ・ヨソギ ュソ) さんです。
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班は雀洋卿 (チ ェ ・ヨンギ ョソ) さん。6
班は許龍 (ホ ウ ・チ ャン ヨソ) さんです。徐 先生は今,港の方で どうや ら散歩 されてお られ るようです。後 は どご紹介 します0最後 に,本 日は太陽光線 が非常 に強 いので,時 々テン トの中で休 んだ りしなが ら行 って くだ さい。 もし気分が悪 くな った方は,本部 か受付 があ りますか ら申 し出て下 さい。 それ では体 に気 をつけなが ら,楽 し く着彩 して下 さい。 では始 めます
. ′」
(参着彩
( 1 0:3 0 ‑)
(写真⑩ 抄⑳⑬)l l:4 0
ごろ (着彩作業終 了2 0
分 ほ ど前 に)(井川 )「あ と
2 0
分 ぐらい頑張 って くだ さい。 それが終 わ りま した ら,最後 に,皆 さん のブ ロ ック,色の着 いたブ ロ ックでいろいろ組 み立 てて遊び ます。 では, もうあ と,2 0
分 ぐらい頑張 って ください。着彩 し終 えた後 は班長 さんの指示 に従 って くだ さい。 その後 , 昼食 に します」‑ 昼食 (ステージにて ロ ックバン ドが流れ る)‑
(釘組 み立てについて,組 み立 てその lとその2 (13:15‑)
(井川 )「これか ら,各班毎 に組 み立 てを行 います。皆 さんが午前 中着彩 した もの を, どうい う風 に して並 べ るか,班長 さん と相談 しなが ら考 えて下 さい。各班 で10分 くらい考 える時間を与 えますので よろ し くお願 い します。班長 さんは,特 に,安全であ るこ とを配 慮 して考 えてみて下 さい, よろ しいですか?」
各班 ,組 み立 てのア イデ ィアを考 える (13:15‑)
(井川)「政長 さん,何 かア イデ ィア決 ま りま した ?決 ま りま した ら井 川の ところまで
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言 いに来 て下 さい。 (各班長 か ら各班のア イデ ィアの連絡) 1班の方 々が橋 ,2班 の方 々 が地 図,3班の方 々が ピラ ミッ ド,4班の方 々がガ リバー,5班の方 々がロケ ッ トと花 火,
6班の方 々が迷路 と話 し合いで決定 しま した。 それでは始めて下 さい。安全であ るこ とを 配慮 して組 み立てて下 さい」
組 み立てその1,各班の組み立て作業開始 (13:20‑) (彰鑑賞会その
1
(各班の組 み立てについて)( 1 4:0 0 ‑)
1班 :テーマ‑檎
(井川
)「1
班は何 を作 りま したか ?班長 さん,子 どもたちの反応は どうで したか?」
(浦川)「みんなそれぞれブ ロ ックの上 を どん どん歩 いて行 って,その度 にまた, ここ は こうした方 がいいん じゃないか とな った り, ここは落 とし穴 を作 った万がいいん じゃな い とな った り,少 しずつ変わ ってい くのかまた面 白かった と思います」 (写真(㊨)
(井川)「これは橋 とい うことですけ ども,上 か ら見た ら,つま り,平面的 に見た ら弧 の ようにカーブ した橋 とな りますね。 そ して,ブ ロ ックの上 に歩 くように見 ます と,橋 と な り立体的 に歩 け る とい う2つの要素 が見 えます。 (1班の子 どもに向かって)楽 しか っ た ?
」
(子 ども)「まあ, よかったで し ょう
ノ」
(子 ども)「楽 しかったで‑す
/」
(井川)「予想外 に楽 しかった ようです。 それでは2班の方 に移 りま しょう」
2班 :テーマ‑・地図
(井川) (近 くの子 どもに聞いて)「何 に見 えますか ?はい」
(子 ども)「日本地図」
(子 ども)「日本」
(井川)「日本, 日本地図だそ うです。上 か ら北海道 か ら本州ですね,四国,九州です ね。今話 を聞 きま した らですね,九州は全部長崎だそ うです。で も韓国の旗 があ りますね。
2班の人,李男美 さん,作 ってみて どうで した ?」
(李)「2班 は 日本地 図を作 ったんですけ ど,子 ども と一緒 に, 日本の, 日本列島の形 と特徴 を考 えなが ら楽 し く作 って面 白い形 がで きま した」 (写真(む)
(井川)
「2
班の韓 国の方,金 さんご感想 を」(金)「私 は昌原大学 の
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年生金南珠 と申 します。子 どもたち と一緒 に着彩 した形 を作 るのは本当に楽 しかったです。 で も,まだ 日本列島の形 が正 し く分 か らない部分があって 少 し困 った部分 もあ りま したが,本 当に楽 しか ったです。 あ りが とうございま した」(子 ども)「えっ と,2って描 いてあ る ところ
‑。 」
(井川)「2と描 いてある ところは富士 山だそ うです。 それでは,次は3班」
3班 :テーマ‑・ピラ ミッ ド
(川 田)声さんのア イデ ィアで汽車 を作 ることにな りま した.3角の ピラ ミッ ドを作 る ときは,皆なかなか仕事がはか どらなかったんですけ ど,汽車 は身近 にあるものなので皆 楽 しんで作 っていた ようです」
(ヂ)「韓 国で も, こうい う体験 をや った こ とがあ りません. それで子 ども と一緒 に こ うい う体験 を して,本当に嬉 しいです。感想は,交流行事 において, こうい う遊び方 をす るこ とで,子供たちが色彩感覚 ・また造形感覚に近づけ るような 1つの きっかけにな るん
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じゃないか と思います
」
4班 :テーマ‑ガ リバー (井川
) 「4
班です。班長 さん,お願 い します」(森 永)「4班 ,今皆今塗 り終 えてブ ロ ックを積み上 げ終 わ った ところでち ょっ と疲 れ て る状態 で,最初は どうなるこ とか と思 っていま したが,結構 ,皆楽 しそ うに塗 ってて, 本当に生真面 目に,マスキングテープを貼 ってい る人 もいれば, どん どん6個 ,7個,8 個 目とい う風 に,塗 っている人 もいま した。組 み立 ての段階では韓 国か ら来たその妻泳均
さんが子 どもたちにす ごい人気で,皆彼 に しがみついていたんです よ,や っぱ り大 きい人 に しがみつ きたい, とい う気持ちが何 かあ るみたいで,妻 さんを作 ろ う とい うこ とになっ て,ガ リバーに見立 てて,作 りま した。工夫 した ところは,顔 の部分 に偶然 目とか鼻 とか 口 とか似 た ような ものがあ ったのでそ うい うもの を工夫 して作 りま した」
(井川)「じゃあ,妻 さんにお願 い します」
(妻)「皆 さん, こんにちは。私 は,手 は短 いんで,腕 を,後 で作 って, えー と足は長 いんで足 は長めに作 ったんですけれ ども,皆 さんは,あの,私の顔 が大 きい こ とは,まだ 分 か らないん じゃないかな と思います」
(井川
)
「どうもあ りが とうございま した。 それでは5班,お願 い します」5班 :テーマ‑ロケ ッ トと花火
(長友)「タイ トルは
,
『ロケ ッ トと花火』です。 みんな生 き生 きしてて,まだ片面 しか 塗 ってないのに, どん どんブロ ックを持 って来て下 さい って言われて,量 だけはすご く負 けないんです。色鮮やかで,手形 とか,スパ ッタ リングみたいな こ とを してい る人 もいて, す ご く面 白かったです」 (写真(釘)(井川
)
「助 けていただいた雀 さん,ご感想 を」(雀)「始めは何 を作 ろ うか と,花火を作 るこ とで形 を決 めてか ら,す ご く子 どもたち と一生懸命 に楽 し くや りま した。 またそれだけでな く,子 どもの 目や顔 を見なが ら一緒 に 作 るのが感動的で した。 そ うい う体験 をさせて下 さって,あ りが とうございま した」
6:虹 :テーマ‑迷路 (井川)「はい6班,お願 い します」
(張)「皆 さん, こんにちは。私 は6班の班長 なんですけ ど,実は皆私 よ りうま くや っ てま した. 久 しぶ りに子 どもたち と一 日がすご く楽 し く思 えま した。子 どもたちに感想 を 聞いた方が一番 いい と思います. あ りが とうございま した」 (写真(む)
(井川)「それでは,許龍 さんお願 い します」
(許)「こんにちは許龍 と申 します。子 どもたち と一緒 に作 るのが,本 当に楽 しか った です。迷路 を作 ってか ら,入 って も迷 って出口を知 らな くて,本当に難 しかったです。 こ
うい う体験 がで きて,本 当に よかったです」
(子 ども)「作 ってみて, どんな形 かを上 か ら見た ら,ひまわ りみたいな形だ ったので, ひまわ り迷路 に しま した」
(井川
)
「はい,あ りが とうございます。作 っていた らですね,予 め考 えずに どんな形 にな ったの か と,上の方 か ら見た ら, どうや らひまわ りの形 にな ってい るようだ, とい う こ とです」(各班のブルーシー トや着彩道具等 を片付け る)
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(着彩 された タンスをグラン ドの中心部 に配置す る) G)組 み立てその2,全体的な組み立て として
(井 川)「では皆 さん,聞いて下 さい。 ここのグラン ドの真 ん中にあ るタン スを中.山 こ して, この500個のブ ロ ックを使 って渦巻 き状 に します。 それでは, 1班の方 か ら真 ん中 にフ ロ ックを運 んで くだ さい。 そ こか ら回 って次 々に渦状 にブロ ックを並べて くだ さい。
子 どもさんは 1個ずつで,皆その後 を続いて並べて下 さい」
渦巻 きブロ ックを皆で一堂 にな って並べ る。 (14:30‑)(写真②③④⑤) (子供達 は渦 に沿 って走 った り,親子 と手 をつないで歩いた りして遊 んでいた)
@%%% 2 (15:00‑)
(井川
)
「今 日韓 国か ら来 られている,昌原大学の先生,徐弘源 (ソウ ・フ ォンウ ォン) 先生 か ら,本 日の感想 を聞 きたい と思います」(徐)「皆 さん, こんにちは。今 日皆 さんの に ぎや かな活動 ,また,積極的 な行事への 参加 とか,また,作品 を作 りなが ら,お互 いの共 同心や全ての こ とがすぼ らしかった と思 います。 これか らも,共 同心やお互 いの協 力で,面 白い作品をお蔽 い します。あ りが とう ございま した」
(井川)「徐先生, どうもあ りが とうございま した。本 日の ワー クシ ョップはいかがで したで し ょうか。皆 さん,最後 に,渦巻 きを作 った とい うのは, これは,海の イメージで すね。水が渦 を巻 くとか台風の渦 とか,そ うい った, 自然の現象の形です。 この中を歩 い てみ る と,セン ター (中心) に行 きます。す る とまた,戻 って これ るんですね。 そ うい う 渦 とい うこ とを意識 して,最後 に,皆 さんが作 りま した。渦はですね,裏表 がないんです。
内側 か らで も,・外側 か らで も,絵 が見れ る とい うそ うい う利点があ ります. それでは,感 想文 を書いていただ きます。今 日,色 々な作業 を しま したね。色を塗 った り,あ るいはそ の出来上 が った ものを,並べた りして,非常 に面 白かった,楽 しか った と,思います。 そ うい った ことを書 いて下 さい。何で もいいですか ら,書いて下 さい。小学生の方は,学年 と名前 もよろ し くお願 い致 します。 そ して,書いた感想文 は,受付で回収 しますか ら, よ ろ し くお餅 い します」
⑦記念撮影 (15:30‑)カ メラはステージの リフ ト上で高 々と構 える。
(井川 )「さあ,皆 さん,写真 を撮 りますか ら渦巻 き作品の前 に集 まって並びま し ょう。
早 く並 んで,並んで‑
・
」 (写真① )渦巻 きで結びま しょう
ブ ロ ックを使用 しての美術的遊戯 は本 当に初めての経験 であ った。但 し,企画案 につい ては これ までの経験 をフル に生 かせ組 み立てた。 そ して,本来 な ら予行演習す るのだが, 今回は国際交流展 と平行 していたためそれがで きず, この実施は全 くの賭 に等 しか った。
その反面,効果の期待を してなかった分,無欲の勝利 ともい うべ きで,それ こそ,その イ ベン トの行為 自体そのものに芸術的感覚 を高めた とい う感情 さえ涌 き出たほ どの,予想以 上の抜群の成果 を挙げ るこ ととな った。
私な りに今回の成果 を振 り返 ってみ る と,
1.美術 を通 して これまでにボ ランテ ィア として幾多の地域活性化 を実践 して釆た こ と。
(ここには企画案の段階 か ら,また,実践例 か らいざ とい うときに何 をすべ きかを手
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伝 って くれ る学生達 が臨機応変 に機敏 に動 き,何 よ りも私 を支 えて くれた こ とだ) 2.ブ ロ ックの重 さが子 どもたちに とって適当であ った こ と。 (身体的表現 として も) 3.ブ ロ ックに色 を塗 る面帯 が大 き くな く,早 く次の作業 に取 り掛 かれた こ と。 (労働的
に も同時 に心理的 に も)I
4.ブ ロ ックの数が 1人当た り2個 か ら3個の程度であ った こ とか ら,退屈せずに集中で きた こ と。 (集中 させ るこ とがで きた ら,企画の8割は成功 した しるし)I
5.
何 よ りも時間の配分 がベ ターであ った こと。 (間の取 り方はいつの時 も大切 な こ とで, それが同時 に空間の取 り方 に関わ って くる)6.
遊 ぼ うとい うブロ ック組み立ての段階で,各班 でそれぞれのテーマを話 し合いで決め た こ と。 (コミュニケーシ ョンアー トと称す るこ とがで きる)7
.最後 の段取 りで渦巻 き作品 を皆 で一緒 にな って作 り上 げた こ と。 (美術 は,最後 の喜 びを分 かち合 え共有す るこ との証 明)8.何 と言 って も,韓 国人の学生連 が飛び入 り的 に参加 し,各班 に 1人配置 した こと。 こ れは言葉 が通 じな くて も心 で通 じ合 える子 どもの感性世界 があ った こ とだ。 (国際理 解 ,すなわち人間理解 だ)「今 日の 日は忘れ られない」 と子 どもたちが韓 国の学生た ちにすが りついて泣 いていた。
9.小浜事務局は陰なが らすべてを任せて くれた こと。 そ して,私たちのボランテ ィアに 対 す る深 い理解 をす る と共 に支援 を惜 しまなかった こ と。
最後 に,最初の問 いかけに戻 ろ う。子 どもたちに とってフ レッシ ュな感性の育成への出 会 いは,以上の ような具体例 をあげ るこ とが取 りも直 さず大切 な こ とだ。机上で,ただ, ああで もない とか, こうで もない と論議 し,教育的配慮型人間ス タ ッフはいつ ものセ リフ として「事 故 るか ら」とか
,
「何 の メ リッ トもな い」とかの話 に終始 して いては美 の創造 は 何 も生み出せない。現場体験者 の報告 に耳 を傾 け,それを参考 に し検討 し,更に組 み立て 直 しなが ら,そ して,絶 えず,∴美術の新 しい方 向性 を子 どもたちに差 しのべ ることが必要 なのだ。つま り,彼 らの活動 で きる器 を提供 し,応援席 で子 どもたちに声援 を送 るこ とだ。この ように して美術の役吾郎ま私たちが住んでい る地域への文化的ボランテ ィア活動 とそ の精神活動 となろ う。私 は長崎 に来てか ら美術の活動 を通 していつ も美術 はボランテ ィア であ るこ とを教 え られている。
小浜地方の人 々は言 っていたそ うだ。「イベン トに参加 しなか った子 どもたちは,参加 した友達 の話 を聞いて とて も悔 しがっていた」
註
(註1)学 園だ よ り (長崎大学発行トk143,,Hl1年1月28日発行 表紙絵) (註2)昌原大学校 との交洗 H 7年 11月第 1回展を長崎 で行い、本展で第3回)
研究生,院生 ,絵画ゼ ミナール生,留学生 ,バニー コーポ レーシ ョン,小浜は花 いっぱ いにす うで事務局, 昌原大学校の皆さん,室永学部長,事務の方々,特に私の研究室で朝早くから夜遅くまで研究に投入してい る研究生及び院生や4年生 に感謝の意 を表 します。
井 川憧亮 小浜ワークシ ョップ
会場 図面 ( 井J l l 怪亮 ワークシ ョップ)
仁 長崎
雲仙‑ う
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■妻享ステージ
⊂ コ 監 ヨ
‑ 板ダ ンボール 各班制作場 ブロック30個 ブルーシー ト ー[:=コ絵の具6色配布
テン ト及び休憩所